JPH05280540A - 直動転がり案内ユニット - Google Patents

直動転がり案内ユニット

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JPH05280540A
JPH05280540A JP10838592A JP10838592A JPH05280540A JP H05280540 A JPH05280540 A JP H05280540A JP 10838592 A JP10838592 A JP 10838592A JP 10838592 A JP10838592 A JP 10838592A JP H05280540 A JPH05280540 A JP H05280540A
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JP
Japan
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lubricating oil
track
track rail
guide unit
base
Prior art date
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Application number
JP10838592A
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English (en)
Inventor
Yukio Yoshioka
幸夫 吉岡
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Nippon Thompson Co Ltd
Original Assignee
Nippon Thompson Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、スライダとトラックレールとの間
の潤滑とテーブルの振動を有効にダンピングする直動転
がり案内ユニットを提供する。 【構成】 この発明は、ベース20上に固定したトラッ
クレール2上を複数個のスライダに取り付けたテーブル
を往復移動可能に設定した直動転がり案内ユニットであ
り、トラックレール2の下端と上端との間を貫通し且つ
長手方向に複数個形成した潤滑油孔15を、潤滑油供給
源に連通するベース20に形成した給油通路13に連通
し、潤滑油をトラックレール2の上面19から側面21
へと流動させ、トラックレール2とスライダとの間を潤
滑する。潤滑油はテーブルに設けたガイド部材16とベ
ース20上の帯状ライナシート23との間に給油し、テ
ーブルの振動をダンピングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工作機械、各種精密
加工装置、試験装置等の摺動移動部に適用され、ベース
上に固定したトラックレール及び該トラックレール上を
多数の転動体を介在して摺動するテーブルを固定したス
ライダを有する直動転がり案内ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直動転がり案内ユニットは、比較
的大重量の装置を載置し、比較的長い距離にわたって高
精度の前後進を案内するものであり、例えば、図6に示
すようなものが開示されている。図6は従来の直動転が
り案内ユニットの一例を示す斜視図である。
【0003】図6に示すように、直動転がり案内ユニッ
トは、ベース20に2列に平行にトラックレール(以
下、レールという)2,2を固定し、各レール2,2に
複数のスライドユニット即ちスライダ1を跨架し、該ス
ライダ1にスライドテーブル即ちテーブル4を固定し、
テーブル4に載置した諸装置を矢印G方向に前後進させ
る構成である。該直動転がり案内ユニットでは、レール
2の長手方向両側壁面21に軌道溝5を形成し、該レー
ル2上をスライダ1が跨がって摺動可能に取付けられて
いる。スライダ1は、レール2に対して相対摺動可能で
あり且つ各軌道溝5に対向する位置に軌道溝を形成した
ケーシング3、対向する軌道溝間に嵌合して相対移動可
能な多数のボール等の転動体、及びケーシング3の摺動
方向即ち長手方向両端にそれぞれ取り付けたエンドキャ
ップ6を有している。
【0004】このスライダ1は、レール2に跨がった状
態に載置され、レール2の軌道溝5に沿って循環する複
数のボールから成る転動体の介在で自在に摺動するもの
である。即ち、レール2の軌道溝5を走行する負荷域の
転動体は、エンドキャップ6内に形成された後述の方向
転換路に導かれ、更にケーシング3の上方で軌道溝と平
行に形成されたリターン通路孔に移動し、多数の転動体
は無限循環路内を無限循環するものである。このよう
に、スライダ1に形成された軌道溝とレール2の軌道溝
5との間に位置する負荷された転動体の転動により、レ
ール2とスライダ1とが摺動自在に相対運動することが
できる。この直動転がり案内ユニットは、各軌道と転動
体とは、スライダ1を介して作用する上下、左右の各方
向におけるラジアル荷重やモーメント荷重を支持する必
要から、内部すきまが零、或いは予圧が与えられた状態
で係合させられている。
【0005】また、直動転がり案内ユニットにおけるト
ラックレールとスライダとの関係は、例えば、図7及び
図8に示すようなものがある。図7は従来の直動転がり
案内ユニットにおけるトラックレールとスライダとの関
係の一例を示す一部破断の斜視図、及び図8は図7のス
ライダに組み込んだエンドキャップを示す平面図であ
る。図7及び図8では、図6の部品と同一の目的のもの
には同一の符号を付している。
【0006】図7に示す直動転がり案内ユニットは、図
6に示すように、ベッド上に2列のトラックレール2
(以下、レールという)を平行に固定し、各レール2に
複数のスライドユニット即ちスライダ1を跨架し、該ス
ライダ1にスライドテーブルを固定し、スライドテーブ
ルに載置した諸装置を前後進させる構成である。該直動
転がり案内ユニットでは、レール2の長手方向両側壁面
21に軌道溝5を形成し、該レール2上をスライダ1が
跨がって摺動可能に取付けられている。スライダ1はケ
ーシング3、及び該ケーシング3の長手方向両端に固定
したエンドキャップ6を有する。ケーシング3及びエン
ドキャップ6の各下面には、レール2が挿通してケーシ
ング3とエンドキャップ6とがレール2上を摺動するレ
ール挿通凹部10が各々形成されている。
【0007】スライダ1は、レール2に対して相対摺動
可能であり且つ各軌道溝5に対向する位置に軌道溝9を
形成したケーシング3、対向する軌道溝9間に嵌合して
相対移動可能な多数のボールである転動体7、レール2
とケーシング3との間のシールを達成する下面シール部
材8、及びケーシング3の摺動方向即ち長手方向両端に
それぞれ取付けたエンドキャップ6を有している。更
に、ケーシング3から転動体7が脱落するのを防止する
ため、保持バンド18が多数の転動体7を囲むようにケ
ーシング3に取り付けられている。
【0008】エンドキャップ6は、図8に示すように、
レール2とスライダ1との間のシールを達成する側面シ
ール部材17が取り付けられると共に、レール2とスラ
イダ1間の摺動面に潤滑材を供給するためグリースニッ
プル22が取り付けられている。エンドキャップ6は、
ケーシング3の両端面に複数の取付孔31にねじ等を貫
通させて取り付けられ、また、エンドキャップ6には、
その下面にレール2が跨いで挿通するレール挿通凹部3
8が形成され、転動体7がレール2との間で摺動面を形
成する軌道溝39、及び転動体7の循環のため転動体7
を方向転換させる方向転換路11が両側に形成されてい
る。
【0009】この直動転がり案内ユニットは、上記のよ
うに構成され、スライダ1をレール2を跨がった状態で
載置し、レール2の軌道溝5に沿って循環する複数の転
動体7の介在で自在に摺動するものである。レール2の
軌道溝5を走行する負荷域の転動体7は、図8に示すよ
うに、エンドキャップ6内に形成された方向転換路11
に導かれ、次いで、ケーシング3の軌道溝9と平行に上
部に形成されたリターン通路孔41に移動し、多数の転
動体7は無限循環路内を無限循環するものである。この
ように、スライダ1に形成された軌道溝9とレール2の
軌道溝5との間に位置する負荷された転動体7の転動に
より、レール2とスライダ1とが摺動自在に相対運動す
ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な直動転がり案内ユニットについては、平面研削盤等の
工作機械におけるコラム移動部、砥石切込み部等に多く
使用されているが、研削盤等のテーブルの移動部には使
用されていないのが現状である。その理由としては、研
削盤等のテーブルに上記のような直動転がり案内ユニッ
トを適用した場合に、テーブル4を取り付けたスライダ
1のトラックレール2上での摺動速度が速いので、スラ
イダ1とトラックレール2との間の潤滑、或いはテーブ
ル4の摺動運動に伴って発生する振動に対する減衰性に
ついての対策が十分でなく、工作物に対する加工精度を
高精度に維持できないという問題が生じるからである。
【0011】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、ベース上に固定された長手方向側
面に軌道溝を備えたトラックレール、前記軌道溝に対向
する位置に軌道溝を備え且つ前記トラックレール上を摺
動移動可能に跨架した複数個のスライダ、該スライダ上
に取り付けたテーブル、前記トラックレールの前記軌道
溝と前記スライダの前記軌道溝との間で循環転走する多
数の転動体を有するものであり、前記スライダと前記ト
ラックレールとの間の潤滑を良好に行うと共に、前記ベ
ースと前記テーブルとの間に発生する振動をダンピング
することができ、工作機械、各種精密加工装置、試験装
置等の摺動移動部、特に、平面研削盤のテーブルの移動
部に適用して好ましい直動転がり案内ユニットを提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、ベース上に固定された長手方向側面に軌道
溝を備えたトラックレール、前記軌道溝に対向する位置
に軌道溝を備え且つ前記トラックレール上を摺動移動可
能に跨架した複数個のスライダ、該スライダ上に取り付
けたテーブル、前記トラックレールの前記軌道溝と前記
スライダの前記軌道溝との間で循環転走する多数の転動
体を有する直動転がり案内ユニットにおいて、潤滑油を
前記トラックレールの上面から側面へと流動させ、前記
トラックレールと前記スライダとの間を潤滑するため、
潤滑油供給源に連通する前記ベースに形成した給油通
路、及び前記給油通路に連通し且つ前記トラックレール
の下端と上端との間を貫通した長手方向に複数個形成し
た潤滑油孔を有することを特徴とする直動転がり案内ユ
ニットに関する。
【0013】更に、この直動転がり案内ユニットは、前
記トラックレールの上部の長手方向に形成され且つ前記
潤滑油孔と連通した潤滑油溝を有するものである。
【0014】更に、この直動転がり案内ユニットは、前
記トラックレールに隔置して長手方向に平行に延び且つ
前記ベースの上面に配置した帯状ライナシート、及び該
帯状ライナシートに対向し且つ前記トラックレールから
側方に隔置した位置に前記テーブルから垂下した前記テ
ーブルの摺動方向の両端部に設けたガイド部材を有し、
前記ガイド部材と前記ベースとの間に発生する振動をダ
ンピングさせるため、前記トラックレールの側面に沿っ
て流出した潤滑油を前記帯状ライナシートに供給するも
のである。
【0015】特に、この直動転がり案内ユニットは、一
対の前記トラックレールを平面研削盤のベースに平行に
固定し、前記トラックレール上を前記テーブルを往復移
動するように構成し、前記平面研削盤の移動部に適用し
たものである。
【0016】更に、前記直動転がり案内ユニットを適用
した前記平面研削盤の前記ベースに取り付けた一対の前
記トラックレールの間に、潤滑油溜まりを形成したもの
である。
【0017】
【作用】この発明による直動転がり案内ユニットは、上
記のように構成されており、次のような作用をする。即
ち、この直動転がり案内ユニットは、潤滑油供給源に連
通するベースに形成した給油通路、前記給油通路に連通
し且つトラックレールの下端と上端との間を貫通した長
手方向に複数個形成した潤滑油孔、及び前記トラックレ
ールの上部の長手方向に形成された前記潤滑油孔と連通
した潤滑油溝を有するので、潤滑油供給源から前記ベー
スの前記給油通路に供給された潤滑油は、前記トラック
レールの前記潤滑油孔を通って前記潤滑油溝に溜めら
れ、次いで前記潤滑油溝から溢れて前記トラックレール
の上面へと流動し、前記トラックレールとスライダとの
間を潤滑し、前記ベース上へと流出する。従って、多量
の潤滑油が前記トラックレール全体に一様に供給され、
前記トラックレール上を摺動移動するテーブルを取り付
けたスライダの摺動速度に適した十分な潤滑を行うこと
ができる。
【0018】次いで、前記ベース上へ流出した潤滑油
は、前記トラックレールに隔置して長手方向に平行に延
び且つ前記ベースの上面に配置した帯状ライナシートに
供給され、更に該帯状ライナシートを通って潤滑油溜ま
りへ回収される。従って、潤滑油が前記帯状ライナシー
トに供給されると共に、前記帯状ライナシートから流出
するので、前記テーブルに設けたガイド部材と前記ベー
スとの間に発生する振動を十分にダンピング即ち減衰さ
せることができる。
【0019】それ故に、平面研削盤のテーブルの移動部
に対して、この直動転がり案内ユニットを組み込むと、
前記テーブルの速い移動速度に追従して、良好な潤滑作
用を達成すると共に、平面研削盤のテーブルとベースと
の間で発生する振動を十分にダンピングすることができ
る。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による直動
転がり案内ユニットの実施例を説明する。まず、図1及
び図2を参照して、この発明による直動転がり案内ユニ
ットの一実施例を説明する。図1はこの直動転がり案内
ユニットの潤滑の原理を説明する断面図、及び図2はこ
の直動転がり案内ユニットのダンピングの原理を説明す
る断面図である。図1及び図2では、図6の部品と同一
の部品には同一の符号を付している。
【0021】図1には、この直動転がり案内ユニットに
おける潤滑の原理を説明するため、トラックレールの一
実施例が示されている。このトラックレール2は、図6
に示すように、テーブル4を取り付けた複数個のスライ
ダ1(図6参照)が跨架して摺動移動するのに使用され
るものである。スライダ1は、トラックレール2の軌道
溝5に対向する位置に軌道溝9(図7参照)を備えてい
る。また、この直動転がり案内ユニットは、トラックレ
ール2の軌道溝5とスライダ1の軌道溝9との間で循環
転走する多数の転動体7(図7参照)を有している。転
動体7は、円筒ころ或いはボールで構成されるものであ
る。トラックレール2には、長手方向両側面21に軌道
溝5を形成する凹溝24が形成されている。トラックレ
ール2には、その上端即ち上面19から下端即ち下面2
5へと貫通する潤滑油孔15が長手方向に隔置して複数
個形成されている。トラックレール2は、ベッド即ちベ
ース20に対してトラックレール2を貫通するボルト等
の固着手段によって固定されている。
【0022】この直動転がり案内ユニットにおいて、ベ
ース20には、潤滑油供給源(図示せず)に連通する給
油通路13が形成されている。また、この給油通路13
には、トラックレール2の下端と上端との間を貫通した
長手方向に複数個の潤滑油孔15が連通している。ま
た、トラックレール2の上面19には、長手方向に沿っ
てレール端部を除き幅bで深さhの潤滑油溝26が形成
されている。潤滑油溝26は、潤滑油孔15の上部に開
口しており、潤滑油孔15から供給された潤滑油が溜め
られるように構成されている。
【0023】従って、潤滑油供給源から給油通路13に
供給された潤滑油は、トラックレール2の潤滑油孔15
を通ってトラックレール2の上面19から側面21へと
流出し、トラックレール2とスライダ1との間を潤滑す
ることができる。しかも、トラックレール2の長手方向
に隔置して給油通路13が複数箇所に形成されているの
で、トラックレール2には多量の潤滑油が供給され、ス
ライダ1の摺動速度に追従してトラックレール2とスラ
イダ1との間に多量の潤滑油が供給され、十分に潤滑機
能を果たすことができる。
【0024】更に、図2には、この直動転がり案内ユニ
ットのダンピングの原理を説明するため、トラックレー
ルとテーブルのガイド部材との関係が示されている。ト
ラックレール2を固定したベース20の上面には、トラ
ックレール2に隔置して長手方向に平行に延びる溝29
が形成され、該溝29内に帯状ライナシート23が取り
付けられている。この帯状ライナシート23は、低摩擦
係数材から成るシートから成り、ベース20の溝29内
に接着等で固着されている。また、テーブル4の摺動方
向の両端部(後述の図3参照)には、トラックレール2
から側方に隔置した位置にテーブル4(図6参照)から
垂下したガイド部材16が設けられている。このガイド
部材16の下端面27は、僅かな隙間28を形成して帯
状ライナシート23に上面に対向するように設定されて
いる。この隙間28は、例えば、40μm程度である。
この帯状ライナシート23は、ガイド部材16のための
一種のプレーンベアリングの機能を果たす摺動面を提供
するものである。
【0025】そこで、トラックレール2の側面21を流
下した潤滑油は、矢印Lで示すように、ベース20の上
面30へ流出し、次いで帯状ライナシート23の上面3
1へと流れる。スライダ1上の固定したテーブル4がト
ラックレール2上を摺動移動すると、テーブル4の摺動
方向の両端に設けたガイド部材16が帯状ライナシート
23上を摺動移動する。この時、ガイド部材16と帯状
ライナシート23との間には潤滑油が供給されているの
で、該潤滑油がテーブル4のベース20に対する振動を
減衰即ちダンピングする機能を果たすことができる。
【0026】次に、この直動転がり案内ユニットを平面
研削盤に適用した実施例を、図3、図4及び図5を参照
して説明する。図3はこの発明による直動転がり案内ユ
ニットを平面研削盤に適用した一実施例を示す概略正面
図、図4は図3の概略側面図及び図5は図3の線A−A
における概略断面図である。図3、図4及び図5では、
図6の部品と同一の部品には同一の符号を付している。
【0027】図に示すように、平面研削盤40のベース
20には、2本のトラックレール2が固定されている。
これらのトラックレール2上には、研削盤のテーブル4
がX軸方向に往復移動できるように構成されている。テ
ーブル4は、複数個のスライダ1に固定されて支持され
ているものであり、各スライダ1はトラックレール2を
転動体7(図7参照)を介在して往復摺動するものであ
る。ベース20上には、コラム32が立設しており、該
コラム32にはヘッド33がガイド35に案内されて上
下方向即ちY軸方向に摺動移動可能に取り付けられてい
る。ヘッド33の先端部には砥石34が取り付けられて
いる。また、ベース20上に固定された一対のトラック
レール2の間には、潤滑油が溜められる潤滑油溜まり3
6が形成されており、該潤滑油溜まり36に溜められた
潤滑油はベース20の恒温即ち冷却作用を行うことがで
きる。
【0028】上記のような平面研削盤40にこの発明に
よる直動転がり案内ユニットを適用すると、潤滑油供給
源から供給された潤滑油は、ベース20に形成された給
油通路13を通ってトラックレール2の潤滑油孔15に
送り込まれる。潤滑油孔15に供給された潤滑油は、潤
滑油溜まり26からトラックレール2の上面19を通っ
てトラックレール2とスライダ1との間を流下し、トラ
ックレール2とスライダ1との間を潤滑する。次いで、
潤滑油は、ベース20上を流れて帯状ライナシート23
上を流れ、帯状ライナシート23とテーブル4に取り付
けたガイド部材16の下面27との間を通って潤滑油溜
まり36へと流下する。潤滑油が帯状ライナシート23
とガイド部材16との間の隙間28を通ることによっ
て、ガイド部材16を通じてテーブル4の振動を減衰即
ちダンピングする機能を果たす。
【0029】
【発明の効果】この発明による直動転がり案内ユニット
は、上記のように構成されており、次のような効果を有
する。即ち、この直動転がり案内ユニットは、潤滑油供
給源に連通するベースに形成した給油通路、及び前記給
油通路に連通し且つトラックレールの下端と上端との間
を貫通した長手方向に複数個形成した潤滑油孔を有する
ので、潤滑油供給源から前記ベースの前記給油通路に供
給された潤滑油は、前記トラックレールの前記潤滑油孔
を通って前記トラックレールの上面へと流動し、前記ト
ラックレールとスライダとの間を潤滑し、前記ベース上
へと流出する。従って、多量の潤滑油が前記トラックレ
ール全体に一様に供給され、前記トラックレール上を摺
動移動するテーブルを取り付けたスライダの摺動速度に
適した十分な潤滑を行うことができる。
【0030】次いで、前記ベース上へ流出した潤滑油
は、前記トラックレールに隔置して長手方向に平行に延
び且つ前記ベースの上面に配置した帯状ライナシートに
供給され、更に該帯状ライナシートを通って潤滑油溜ま
りへ回収される。従って、潤滑油が前記帯状ライナシー
トに供給されると共に、前記帯状ライナシートから流出
するので、前記テーブルに設けたガイド部材と前記ベー
スとの間に発生する振動を十分にダンピング即ち減衰さ
せることができる。
【0031】特に、この直動転がり案内ユニットを平面
研削盤のテーブルの摺動移動部に適用した場合に、前記
テーブルと平面研削盤のベースに固定したトラックレー
ルとの間の振動を有効に減衰すると共に、前記トラック
レールと前記テーブルを取り付けたスライダとの間の潤
滑を良好に行うことができ、平面研削盤の加工精度を大
幅に向上させることができた。
【0032】また、潤滑とダンピングの機能を果たした
潤滑油を、ベース上に形成した潤滑油溜まりに溜めるこ
とによって、前記ベース自体を潤滑油で冷却即ち恒温に
維持することができると共に、前記トラックレールの温
度上昇を抑えることができ、平面研削盤の加工精度を一
層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による直動転がり案内ユニットにおけ
るトラックレールの一実施例を示す概略断面図である。
【図2】図1のトラックレールとテーブルの垂下部材と
の関係の一実施例を示す概略断面図である。
【図3】この発明による直動転がり案内ユニットを平面
研削盤に適用した一実施例を示す概略正面図である。
【図4】図3の概略側面図である。
【図5】図3の線A−Aにおける概略断面図である。
【図6】従来の直動転がり案内ユニットの一例を示す斜
視図である。
【図7】図5の直動転がり案内ユニットにおけるトラッ
クレールとスライダとの関係を示す一部破断の斜視図で
ある。
【図8】図5の直動転がり案内ユニットのエンドキャッ
プを示す正面図である。
【符号の説明】
1 スライダ 2 トラックレール 3 ケーシング 4 テーブル 5 軌道溝 7 転動体 9 軌道溝 13 給油通路 15 潤滑油孔 16 ガイド部材 19 上面 20 ベース 23 帯状ライナシート 26 潤滑油溝 27 ガイド部材の下面 28 隙間 29 溝 30 ベースの上面 36 潤滑油溜まり 40 平面研削盤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース上に固定された長手方向側面に軌
    道溝を備えたトラックレール、前記軌道溝に対向する位
    置に軌道溝を備え且つ前記トラックレール上を摺動移動
    可能に跨架した複数個のスライダ、該スライダ上に取り
    付けたテーブル、前記トラックレールの前記軌道溝と前
    記スライダの前記軌道溝との間で循環転走する多数の転
    動体を有する直動転がり案内ユニットにおいて、潤滑油
    を前記トラックレールの上面から側面へと流動させ、前
    記トラックレールと前記スライダとの間を潤滑するた
    め、潤滑油供給源に連通する前記ベースに形成した給油
    通路、及び前記給油通路に連通し且つ前記トラックレー
    ルの下端と上端との間を貫通した長手方向に複数個形成
    した潤滑油孔を有することを特徴とする直動転がり案内
    ユニット。
  2. 【請求項2】 前記トラックレールの上部の長手方向に
    形成され且つ前記潤滑油孔と連通した潤滑油溝を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の直動転がり案内ユニ
    ット。
  3. 【請求項3】 前記トラックレールに隔置して長手方向
    に平行に延び且つ前記ベースの上面に配置した帯状ライ
    ナシート、及び該帯状ライナシートに対向し且つ前記ト
    ラックレールから側方に隔置した位置に前記テーブルか
    ら垂下した前記テーブルの摺動方向の両端部に設けたガ
    イド部材を有し、前記ガイド部材と前記ベースとの間に
    発生する振動をダンピングさせるため、前記トラックレ
    ールの側面に沿って流出した潤滑油を前記帯状ライナシ
    ートに供給することを特徴とする請求項1に記載の直動
    転がり案内ユニット。
  4. 【請求項4】 一対の前記トラックレールを平面研削盤
    のベースに平行に固定し、前記トラックレール上を前記
    テーブルを往復移動するように構成し、前記平面研削盤
    の移動部に適用したことを特徴とする請求項1に記載の
    直動転がり案内ユニット。
  5. 【請求項5】 前記平面研削盤の前記ベースに取り付け
    た一対の前記トラックレールの間に潤滑油溜まりを形成
    したことを特徴とする請求項3に記載の直動転がり案内
    ユニット。
JP10838592A 1992-04-02 1992-04-02 直動転がり案内ユニット Pending JPH05280540A (ja)

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