JPH05279977A - 湿潤紙力増強紙の離解方法 - Google Patents

湿潤紙力増強紙の離解方法

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JPH05279977A
JPH05279977A JP10232592A JP10232592A JPH05279977A JP H05279977 A JPH05279977 A JP H05279977A JP 10232592 A JP10232592 A JP 10232592A JP 10232592 A JP10232592 A JP 10232592A JP H05279977 A JPH05279977 A JP H05279977A
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JP
Japan
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paper
enzyme
wet strength
treatment
cellulase
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JP10232592A
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Hideomi Matsuoka
英臣 松岡
Michiko Nakagawa
享子 中川
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NIPPON P M C KK
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NIPPON P M C KK
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 湿潤紙力増強紙を酵素を含む溶液で酵素処理
したのち離解することを特徴とする湿潤紙力増強紙の離
解方法。 【効果】 本発明方法で湿潤紙力増強紙の損紙あるいは
古紙を離解することにより、これらの回収再生パルプを
環境汚染の心配がなく容易に得ることができる。また、
本発明の方法は省エネルギー化および薬品、排水処理の
コストダウンが計れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿潤紙力増強紙の離解方
法に関するものである。更に詳しくはポリアミドエピク
ロルヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂
などの湿潤紙力増強剤が添加された湿潤紙力増強紙の損
紙あるいは古紙を製紙用原料として再利用するための離
解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、古紙の再利用は増加の一途をたど
っているが、今後、省資源、省エネルギー、公害防止の
立場からますます再利用が促進されるであろう。この古
紙原料のうち特に湿潤紙力増強紙の利用において問題に
なるのは離解が困難な点である。
【0003】すなわち、ポリアミドエピクロルヒドリン
樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、メラミン−
ホルマリン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂等の湿潤紙力増
強剤により湿潤時の湿潤紙力が高められた湿潤紙力増強
紙はその特長が逆に、損紙あるいは古紙の回収再生に際
して離解を著しく困難にしている。なお、本発明におい
て離解とは、古紙あるいは損紙などを解きほぐしスラリ
ーにすることをいう。
【0004】湿潤紙力増強紙の損紙あるいは古紙の回収
再生に際しては、一般的には機械的処理が行われてき
た。また機械的処理の際に離解を促進させる目的で加熱
処理を施す場合、あるいは薬剤すなわち、塩酸、硫酸、
スルファミン酸、リン酸などの酸類、苛性ソーダ、苛性
カリなどのアルカリ類および次亜塩素酸ソーダ、亜塩素
酸ソーダ、過酸化水素などの酸化剤を脱樹脂剤、樹脂分
解剤として使用する場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】湿潤紙力増強紙の損紙
あるいは古紙の離解に際して機械的処理だけでは、未離
解物を含まない製紙用原料に適したパルプを回収するこ
とは非常に困難であり、回収コストも高くなるなどの問
題がある。また、加熱処理あるいは薬剤を併用して離解
する場合においても離解促進効果の点では十分満足がゆ
くものではなく、さらにこれらの薬剤は排水に溶け込ん
で環境汚染の問題を引き起こすなどの困難な問題があっ
た。
【0006】本発明は、これらの問題を解決したポリア
ミドエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロルヒ
ドリン樹脂などの湿潤紙力増強剤が添加された湿潤紙力
増強紙の損紙あるいは古紙を離解し、製紙用原料として
再利用するための新規な離解方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく、すなわち湿潤紙力増強紙の損紙あるいは古
紙を容易に離解する方法について鋭意検討を重ねた結
果、パルパーでの離解処理前の工程または離解処理時
に、湿潤紙力増強紙の損紙あるいは古紙に少なくとも1
種類以上のセルラーゼを含む酵素を添加して酵素処理を
行い、その後離解処理を行うことにより上記課題を解決
するに至った。すなわち、本発明は湿潤紙力増強紙を酵
素を含む溶液で酵素処理したのち離解することを特徴と
する湿潤紙力増強紙の離解方法を提供するものである。
【0008】本発明における酵素処理液は酵素処理工程
後の濃縮工程でろ液として回収し、ろ液を前記酵素処理
工程に返送することにより再使用される。本発明方法は
前記薬剤を使用せず、また酵素処理液も再使用できるこ
とから、環境汚染の心配がなく容易に離解が行え、且つ
省エネルギー化および薬品、排水処理のコストダウンが
計れるなどの利点を有する。
【0009】本発明における酵素処理は、セルラーゼを
単独で用いてもよいが他の多糖類分解酵素たとえばヘミ
セルラーゼ、ペクチナーゼなどと併用してもよい。酵素
類としては、セルラーゼまたはセルラーゼとヘミセルラ
ーゼ、ペクチナーゼなどのセルラーゼ以外の繊維成分を
分解しうる多糖類分解酵素を用いればよく、動植物、微
生物界に広く分布しているものを使用できる。
【0010】市販の酵素としては、明治セルラーゼTP
(明治製菓株式会社製)、セルライザー(ナガセ生化学
工業株式会社製)、セルクラスト(Novo社製)、セ
ルザイム(Novo社製)、スミチームAC(新日本化
学工業株式会社製)、スミチームC(新日本化学工業株
式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるわ
けではない。
【0011】なお、一般にセルラーゼはセルロース分解
酵素として知られている。これまで製紙工程において、
パルプの叩解促進剤または古紙の脱墨剤としてセルラー
ゼを利用することが提案されているだけで、本発明のよ
うに離解が困難である湿潤紙力増強紙の損紙あるいは古
紙の離解にセルラーゼを利用するのは、これまでにない
新たなセルラーゼの利用方法といえる。
【0012】本発明における酵素処理はパルパーでの離
解処理前の工程または離解処理時にパルパーで行うこと
ができるが、好ましくはパルパーでの離解処理前の工程
で行う。酵素処理時の酵素添加量は絶乾損紙あるいは古
紙重量当り0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜
1.0重量%である。一般に酵素の添加量が多いほど反
応速度も大きくなることが知られており、これ以上の酵
素を添加してもよいがコスト的に不利になる。
【0013】また、酵素を添加する際の湿潤紙力増強紙
の損紙あるいは古紙濃度は1〜20重量%、好ましくは
2〜10重量%である。しかし、損紙あるいは古紙の濃
度は酵素処理の効果にはあまり影響しないため、この範
囲以外の濃度で酵素処理を行ってもよいが、操業上の問
題から望ましくない。酵素処理液の温度とpHは、酵素
が失活しない範囲でコントロールすれば良いが、好まし
くは使用する酵素の至適温度、至適pHに調整すること
が望ましい。一般に酵素処理液の温度は20〜70℃、
好ましくは40〜60℃、pHは3.0〜8.0、好ま
しくは4.0〜6.5である。
【0014】さらに、酵素処理時間は上記処理条件によ
って異なってくるが、1.0〜10時間が適当である。
また、酵素処理液の再利用については、酵素処理液を約
90%回収した場合、2〜3回再使用できることが確認
されているが、再使用する際に回収でロスした分だけ新
たに酵素処理液を添加することにより再使用回数はさら
に増える。
【0015】
【作用】本発明の湿潤紙力増強紙の離解の機構として
は、従来のように薬剤で樹脂を分解するのではなく、酵
素が未離解のセルロース繊維に直接作用し樹脂を含む部
分が脱離して、セルロース繊維本体が互いに離れること
により容易な離解が行えるものと考えられる。
【0016】
【発明の効果】本発明方法で湿潤紙力増強紙の損紙ある
いは古紙を離解することにより、これらの回収再生パル
プを環境汚染の心配がなく容易に得ることができる。ま
た、本発明の方法は省エネルギー化および薬品、排水処
理のコストダウンが計れるものである。
【0017】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、各実施例において%はいずれも重量%である。な
お、離解に要した時間は、紙片が未離解物を含まない状
態まで完全に離解するまでの時間を、目視により判定し
た。
【0018】実施例1 ポリアミドエピクロルヒドリン系湿潤紙力増強剤(製品
名、カイメン557H、ディック・ハーキュレス株式会
社製)をカナディアン・スタンダード・フリーネス45
0ccに叩解したパルプ(NBKP/LBKP=50/5
0)に、0.3および0.6%内添して得た湿潤紙力増
強紙(坪量66g/m2 )を約1〜2cm四方の紙片に裁
断し、以下の試験に用いた。
【0019】この試験紙片3gを150mlのリン酸クエ
ン酸緩衝液(pH5.5)に浸し、市販トリコデルマ・
ビリデ(Trichoderma viride)起源
のセルラーゼ(商品名、明治セルラーゼTP,明治製菓
株式会社製)を表1に示す濃度添加し、50℃で表1に
示す処理時間振とうして酵素処理をした。酵素処理をし
た紙片を絶乾紙片3gあたり1リットルの水を入れたJ
IS標準離解機に入れ、離解処理を行った。その酵素処
理条件下での離解に要した時間を表1に示す。
【0020】比較例1 実施例1においてセルラーゼによる酵素処理を行わない
以外は実施例1と全く同様の試験を行い、その離解に要
した時間を表1に示す。
【0021】実施例2 ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、メラミン−ホルマ
リン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂をそれぞれ、カナディ
アン・スタンダード・フリーネス450ccに叩解したパ
ルプ(NBKP/LBKP=50/50)に、それぞれ
0.5、1.8、1.8%内添して得た湿潤紙力増強紙
を約1〜2cm四方の紙片に裁断し、以下の試験に用い
た。
【0022】この試験紙片3gを150mlのリン酸クエ
ン酸緩衝液(pH5.5)に浸し、市販トリコデルマ・
ビリデ(Trichoderma viride)起源
のセルラーゼ(商品名、明治セルラーゼTP,明治製菓
株式会社製)を対紙片1.0%添加し、50℃で4時間
振とうして酵素処理をした。酵素処理をした紙片を実施
例1と同様に離解処理を行い、その離解に要した時間を
表2に示す。
【0023】比較例2 実施例2においてセルラーゼによる酵素処理を行わない
以外は実施例2と全く同様の試験を行い、その離解に要
した時間を表2に示す。
【0024】実施例3 ポリアミドエピクロルヒドリン系湿潤紙力増強剤(製品
名、カイメン557H,ディック・ハーキュレス株式会
社製)をカナディアン・スタンダード・フリーネス45
0ccに叩解したパルプ(NBKP/LBKP=50/5
0)に、0.3%内添して得た湿潤紙力増強紙(坪量6
6g/m2 )を約1〜2cm四方の紙片に裁断し、以下の
試験に用いた。
【0025】この試験紙片3gを150mlのリン酸クエ
ン酸緩衝液(pH5.5)またはA社より入手した実機
(製紙工程)のクリア水(pH5.5)に浸し、市販ト
リコデルマ・ビリデ(Trichoderma vir
ide)起源のセルラーゼ(商品名、明治セルラーゼT
P,明治製菓株式会社製)を対紙片1.0%添加し、5
0℃で4時間振とうして酵素処理をした。酵素処理をし
た紙片を実施例1と同様に離解処理を行い、その離解に
要した時間を表3に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】実施例4 ポリアミドエピクロルヒドリン系湿潤紙力増強剤(製品
名、カイメン557H,ディック・ハーキュレス株式会
社製)をカナディアン・スタンダード・フリーネス45
0ccに叩解したパルプ(NBKP/LBKP=50/5
0)に、0.3%内添して得た湿潤紙力増強紙(坪量6
6g/m2 )を約1〜2cm四方の紙片に裁断し、以下の
試験に用いた。
【0030】この試験紙片3gを150mlのリン酸クエ
ン酸緩衝液(pH5.5)に浸し、市販トリコデルマ・
ビリデ(Trichoderma viride)起源
のセルラーゼ(商品名、明治セルラーゼTP,明治製菓
株式会社製)を対紙片0.5%添加し、50℃で1時間
振とうして酵素処理をした。酵素処理後、アスピレータ
ーで吸引ろ過して紙片とろ液に分離し、得られたろ液に
上記未処理の試験紙片3gを浸して50℃で1時間振と
うして再度酵素処理(再利用1回目)をした。同様にし
て吸引ろ過後の操作を計5回繰り返して行い、それぞれ
の酵素処理後の紙片を実施例1と同様に離解処理を行
い、その離解に要した時間を表4に示す。
【0031】
【表4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿潤紙力増強紙を酵素を含む溶液で酵素
    処理したのち離解することを特徴とする湿潤紙力増強紙
    の離解方法。
  2. 【請求項2】 酵素を含む溶液がセルラーゼ、またはセ
    ルラーゼとその他の多糖類分解酵素の少なくとも1種以
    上を含む溶液である請求項1記載の湿潤紙力増強紙の離
    解方法。
JP10232592A 1992-03-30 1992-03-30 湿潤紙力増強紙の離解方法 Pending JPH05279977A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018083995A (ja) * 2016-11-22 2018-05-31 花王株式会社 消臭紙の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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