JPH05279465A - ポリエステルの製造法 - Google Patents
ポリエステルの製造法Info
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- JPH05279465A JPH05279465A JP8203292A JP8203292A JPH05279465A JP H05279465 A JPH05279465 A JP H05279465A JP 8203292 A JP8203292 A JP 8203292A JP 8203292 A JP8203292 A JP 8203292A JP H05279465 A JPH05279465 A JP H05279465A
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- Japan
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- polyester
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- polymer
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリエステルの溶融成形品の透明性と耐クレ
ージング性を向上すること。 【構成】 ポリエステルを製造するに際し、チタニウム
テトラアルコキシドを有機モノカルボン酸で処理したも
のをエステル交換触媒、正リン酸を安定剤、水コロイド
処理した結晶性二酸化ゲルマニウムを重縮合触媒として
それぞれ使用し、反応中ジエチレングリコールを副生さ
せ、かつ固有粘度を0.7〜0.8とするもの。
ージング性を向上すること。 【構成】 ポリエステルを製造するに際し、チタニウム
テトラアルコキシドを有機モノカルボン酸で処理したも
のをエステル交換触媒、正リン酸を安定剤、水コロイド
処理した結晶性二酸化ゲルマニウムを重縮合触媒として
それぞれ使用し、反応中ジエチレングリコールを副生さ
せ、かつ固有粘度を0.7〜0.8とするもの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルの製造法に
関し、その目的は、ハイサイクル化や肉厚プリフォーム
にしてもボトルが白化しない透明性のすぐれた容器に適
するポリエステルを提供するにある。
関し、その目的は、ハイサイクル化や肉厚プリフォーム
にしてもボトルが白化しない透明性のすぐれた容器に適
するポリエステルを提供するにある。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルは機械的、物理的、化学的
性質に優れているため、繊維、フイルム、ボトル又は工
業用樹脂等に広く使用されている。
性質に優れているため、繊維、フイルム、ボトル又は工
業用樹脂等に広く使用されている。
【0003】ボトル用としては、洗剤用等非食品用途か
ら、シュース用、炭酸飲料用、醤油用等々の食品用途ま
で広い分野で使用されている。
ら、シュース用、炭酸飲料用、醤油用等々の食品用途ま
で広い分野で使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、ポリエステルボ
トルは材料費を節減するため低目付化する方向にある。
ボトルの肉厚は当然薄くなり、ボトルの強度は低下す
る。この強度低下を延伸倍率を上げてカバーするため、
プリフォームを小さく、肉厚にする必要がある。しかし
肉厚プリフォームにすると、冷却し難くなったり、伸長
流動が起こって、流動異常のためプリフォームが白化し
たりボトルが曇ったりする。
トルは材料費を節減するため低目付化する方向にある。
ボトルの肉厚は当然薄くなり、ボトルの強度は低下す
る。この強度低下を延伸倍率を上げてカバーするため、
プリフォームを小さく、肉厚にする必要がある。しかし
肉厚プリフォームにすると、冷却し難くなったり、伸長
流動が起こって、流動異常のためプリフォームが白化し
たりボトルが曇ったりする。
【0005】一方、成形生産性を上げる目的で成形サイ
クルを短縮すると、ポリマーの流動速度が速くなり、高
剪断がかかってプリフォームが白化し易くなったり、冷
却が不充分になって白化し、ボトルが曇るという問題が
ある。
クルを短縮すると、ポリマーの流動速度が速くなり、高
剪断がかかってプリフォームが白化し易くなったり、冷
却が不充分になって白化し、ボトルが曇るという問題が
ある。
【0006】本発明者らは、これら肉厚プリフォームや
高速成形におけるプリフォームの白化やボトルの曇りを
解決するため、鋭意検討の結果、本発明に到達した。
高速成形におけるプリフォームの白化やボトルの曇りを
解決するため、鋭意検討の結果、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機チタン化
合物をエステル交換触媒として用いるエステル交換法に
よってポリエステルを製造するに際し、(イ)有機チタ
ン化合物としてチタニウムテトラアルコキシドを有機モ
ノカルボン酸で処理したもの、(ロ)安定剤として正リ
ン酸、及び(ハ)重縮合触媒として水コロイド処理した
結晶性二酸化ゲルマニウム、を使用し、反応中に少量の
ジエチレングリコールを副生させ、且つ固有粘度を0.
7以上0.8以下にまで重縮合反応させることを特徴と
するポリエステルの製造法である。
合物をエステル交換触媒として用いるエステル交換法に
よってポリエステルを製造するに際し、(イ)有機チタ
ン化合物としてチタニウムテトラアルコキシドを有機モ
ノカルボン酸で処理したもの、(ロ)安定剤として正リ
ン酸、及び(ハ)重縮合触媒として水コロイド処理した
結晶性二酸化ゲルマニウム、を使用し、反応中に少量の
ジエチレングリコールを副生させ、且つ固有粘度を0.
7以上0.8以下にまで重縮合反応させることを特徴と
するポリエステルの製造法である。
【0008】本発明において「ポリエステル」とは、芳
香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、エチレングリコ
ールを主たるグリコール成分とするポリエステルをい
う。ここに「主たる」とはエチレン芳香族ジカルボキシ
レート単位が95モル%以上を占めることを意味する。
5モル%以下の第三成分を含有したものは、本発明の適
用できる技術である。
香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、エチレングリコ
ールを主たるグリコール成分とするポリエステルをい
う。ここに「主たる」とはエチレン芳香族ジカルボキシ
レート単位が95モル%以上を占めることを意味する。
5モル%以下の第三成分を含有したものは、本発明の適
用できる技術である。
【0009】ポリエステルを構成する「芳香族ジカルボ
ン酸」としては、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフェノキ
シエタンジカルボン酸等が例示できる。
ン酸」としては、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフェノキ
シエタンジカルボン酸等が例示できる。
【0010】ポリエステルを構成する「グリコール」と
は、アルキレングリコール、殊にエチレングリコールで
ある。
は、アルキレングリコール、殊にエチレングリコールで
ある。
【0011】共重合可能な第三成分としては、そのポリ
エステルを構成している芳香族ジカルボン酸、エチレン
グリコール、エーテルグリコール以外のジカルボン酸、
ジオール、オキシカルボン酸がある。具体的には前記化
合物の他に、芳香族ジカルボン酸、例えばイソフタル
酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルケト
ンジカルボン酸、ナトリウム―スルホイソフタル酸、ジ
ブロモテレフタル酸など;脂環族ジカルボン酸、例えば
デカリンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、ヘキ
サヒドロテレフタル酸など;脂肪族ジカルボン酸、例え
ばマロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などが
例示される。またグリコール成分としては、脂肪族ジオ
ール、例えばトリメチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコールなど;芳香族ジオール、例えばカテコー
ル、ナフタレンジオール、レゾルシン、4,4′―ジヒ
ドロキシ―ジフェニル―スルホン、ビスフェノ―ルA
([2,2′―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパ
ン])、テトラブロモビスフェノールAなど;脂環族ジ
オール、例えばシクロヘキサンジオールなど;脂肪族オ
キシカルボン酸、例えばグリコール酸、ヒドロアクリル
酸、3―オキシプロピオン酸など;脂環族オキシカルボ
ン酸、例えばアシアチン酸、キノバ酸など;芳香族オキ
シカルボン酸、例えばサリチル酸、m―オキシ安息香
酸、p―オキシ安息香酸、マンデル酸、アトロラクチン
酸などを挙げることができる。
エステルを構成している芳香族ジカルボン酸、エチレン
グリコール、エーテルグリコール以外のジカルボン酸、
ジオール、オキシカルボン酸がある。具体的には前記化
合物の他に、芳香族ジカルボン酸、例えばイソフタル
酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルケト
ンジカルボン酸、ナトリウム―スルホイソフタル酸、ジ
ブロモテレフタル酸など;脂環族ジカルボン酸、例えば
デカリンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、ヘキ
サヒドロテレフタル酸など;脂肪族ジカルボン酸、例え
ばマロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などが
例示される。またグリコール成分としては、脂肪族ジオ
ール、例えばトリメチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコールなど;芳香族ジオール、例えばカテコー
ル、ナフタレンジオール、レゾルシン、4,4′―ジヒ
ドロキシ―ジフェニル―スルホン、ビスフェノ―ルA
([2,2′―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパ
ン])、テトラブロモビスフェノールAなど;脂環族ジ
オール、例えばシクロヘキサンジオールなど;脂肪族オ
キシカルボン酸、例えばグリコール酸、ヒドロアクリル
酸、3―オキシプロピオン酸など;脂環族オキシカルボ
ン酸、例えばアシアチン酸、キノバ酸など;芳香族オキ
シカルボン酸、例えばサリチル酸、m―オキシ安息香
酸、p―オキシ安息香酸、マンデル酸、アトロラクチン
酸などを挙げることができる。
【0012】さらにポリエステルが実質的に線状である
範囲内で3価以上の多官能化合物、例えばグリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリ
メリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリカル
バリル酸、没食子酸などを共重合してもよく、要すれば
単官能化合物、例えばo―ベンゾイル安息香酸、ナフト
エ酸などを添加してもよい。
範囲内で3価以上の多官能化合物、例えばグリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリ
メリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリカル
バリル酸、没食子酸などを共重合してもよく、要すれば
単官能化合物、例えばo―ベンゾイル安息香酸、ナフト
エ酸などを添加してもよい。
【0013】本発明におけるポリエステルはエステル交
換法による製造法に限定される。
換法による製造法に限定される。
【0014】本発明に使用できるエステル交換触媒とし
ては、有機チタン化合物であって、特にその中でもチタ
ニウムテトラアルコキシドを有機モノカルボン酸で処理
したものである。本発明で有機チタン化合物を使用する
のは、ポリマーに対する溶解性が良く、得られたポリマ
ーの透明性がすぐれているためである。しかし、有機チ
タン化合物であっても、チタニウムテトラアルコキシド
のままではポリマーを溶融成形する場合、高剪断がかか
ったときに流動異常が起こり易い。有機ポリカルボン
酸、例えばトリメリット酸で処理したものでは流動異常
がかなり緩和されるものの、それでもまだ成形条件によ
ってはプリフォームが白化したりボトルが曇ったりす
る。
ては、有機チタン化合物であって、特にその中でもチタ
ニウムテトラアルコキシドを有機モノカルボン酸で処理
したものである。本発明で有機チタン化合物を使用する
のは、ポリマーに対する溶解性が良く、得られたポリマ
ーの透明性がすぐれているためである。しかし、有機チ
タン化合物であっても、チタニウムテトラアルコキシド
のままではポリマーを溶融成形する場合、高剪断がかか
ったときに流動異常が起こり易い。有機ポリカルボン
酸、例えばトリメリット酸で処理したものでは流動異常
がかなり緩和されるものの、それでもまだ成形条件によ
ってはプリフォームが白化したりボトルが曇ったりす
る。
【0015】チタニウムテトラアルコキシドを有機モノ
カルボン酸で処理したものを用いることによって、初め
て広範囲の成形条件でも曇りや白化を生じないようにす
ることができる。
カルボン酸で処理したものを用いることによって、初め
て広範囲の成形条件でも曇りや白化を生じないようにす
ることができる。
【0016】有機モノカルボン酸としては、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等が例
示される。脂肪族の鎖が長くなるとチタン化合物をブロ
ックする反応が遅くなり、効果が低くなることがある。
これらの中では酢酸が最も好ましい。
酸、プロピオン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等が例
示される。脂肪族の鎖が長くなるとチタン化合物をブロ
ックする反応が遅くなり、効果が低くなることがある。
これらの中では酢酸が最も好ましい。
【0017】この処理したチタン触媒の使用量は、特に
制限はないが、通常ポリエステルを構成する全酸成分に
対して、チタン金属として1〜10ミリモル%、好まし
くは2〜5ミリモル%である。
制限はないが、通常ポリエステルを構成する全酸成分に
対して、チタン金属として1〜10ミリモル%、好まし
くは2〜5ミリモル%である。
【0018】安定剤としては正リン酸を用いる。亜リン
酸、(亜)ホスホン酸、(亜)ホスフィン酸では効果が
少ない。また正リン酸であってもハーフエステルあるい
はトリエステルであってはならない。正リン酸によって
初めて上記有機チタン化合物との相互作用によって触媒
活性をうまく失活させ、且つポリマーを安定化させると
共に、ポリマーの流動異常を低減することができる。
酸、(亜)ホスホン酸、(亜)ホスフィン酸では効果が
少ない。また正リン酸であってもハーフエステルあるい
はトリエステルであってはならない。正リン酸によって
初めて上記有機チタン化合物との相互作用によって触媒
活性をうまく失活させ、且つポリマーを安定化させると
共に、ポリマーの流動異常を低減することができる。
【0019】正リン酸の使用量としては、ポリエステル
を構成する全酸成分に対して通常3〜40ミリモル%が
好ましく用いられ、5〜20ミリモル%が特に好まし
い。
を構成する全酸成分に対して通常3〜40ミリモル%が
好ましく用いられ、5〜20ミリモル%が特に好まし
い。
【0020】更にリン/チタンのモル比が2〜10の範
囲が好ましく、特に2.5〜5が好ましい。
囲が好ましく、特に2.5〜5が好ましい。
【0021】通常のエステル交換触媒の場合には、リン
/触媒のモル比が1近辺であるのに対して、本発明の場
合には2以上である。しかし、あまり多すぎるとチタン
触媒と作用しないリンがポリマー中に多く存在し、かえ
ってポリマーの熱安定性を悪化させる。
/触媒のモル比が1近辺であるのに対して、本発明の場
合には2以上である。しかし、あまり多すぎるとチタン
触媒と作用しないリンがポリマー中に多く存在し、かえ
ってポリマーの熱安定性を悪化させる。
【0022】前記条件を満たせばポリマーが安定化し、
溶融成形時の重合度低下が少なく、静的結晶化が速まる
ことがないうえ、流動異常や剪断による動的結晶化も抑
制される。
溶融成形時の重合度低下が少なく、静的結晶化が速まる
ことがないうえ、流動異常や剪断による動的結晶化も抑
制される。
【0023】重合触媒としては、水コロイド処理した結
晶性二酸化ゲルマニウムを使用する。単なる結晶性二酸
化ゲルマニウム粉末、あるいはエチレングリコール等の
スラリー状態で使用したものは得られたポリマーの透明
性が悪い。
晶性二酸化ゲルマニウムを使用する。単なる結晶性二酸
化ゲルマニウム粉末、あるいはエチレングリコール等の
スラリー状態で使用したものは得られたポリマーの透明
性が悪い。
【0024】水コロイド処理方法としては、例えば以下
の方法が例示される。結晶性二酸化ゲルマニウムを濃度
として0.1〜1wt%程度とするように大量のイオン
交換水に分散させ、水の沸点近く、例えば80〜100
℃で数時間、例えば3〜10時間、加熱処理する。加熱
処理時に水を留出させて濃度を調節することもできる。
の方法が例示される。結晶性二酸化ゲルマニウムを濃度
として0.1〜1wt%程度とするように大量のイオン
交換水に分散させ、水の沸点近く、例えば80〜100
℃で数時間、例えば3〜10時間、加熱処理する。加熱
処理時に水を留出させて濃度を調節することもできる。
【0025】本発明の方法で処理した水コロイド化二酸
化ゲルマニウムは、赤外吸収スペクトルで515、55
1、587、872、955cm-1の吸収があり、処理前
の六方晶系の結晶状態を保っていて、水和物(500、
780cm-1)の状態にはなっていない。そして水コロイ
ド液の特徴であるチンダル現象を呈する。
化ゲルマニウムは、赤外吸収スペクトルで515、55
1、587、872、955cm-1の吸収があり、処理前
の六方晶系の結晶状態を保っていて、水和物(500、
780cm-1)の状態にはなっていない。そして水コロイ
ド液の特徴であるチンダル現象を呈する。
【0026】本発明のポリエステルは、更にポリマーの
製造中にジエチレングリコールを副生させる。副生させ
る量はポリマーに対して1.0〜2.0重量%が好まし
い。少なすぎると充分な流動が確保できず、逆に多すぎ
るとポリマーの熱安定性が低下する。
製造中にジエチレングリコールを副生させる。副生させ
る量はポリマーに対して1.0〜2.0重量%が好まし
い。少なすぎると充分な流動が確保できず、逆に多すぎ
るとポリマーの熱安定性が低下する。
【0027】本発明のポリマーは、前述の諸条件を満た
していれば、それ以外は通常公知の方法で製造できる。
していれば、それ以外は通常公知の方法で製造できる。
【0028】溶融重縮合後に溶融押出し、適当な冷媒、
例えば水中で冷却し、適当な大きさに切断してチップ化
する。チップは直方体でもシリンダー状でも、サイコロ
状でもよい。
例えば水中で冷却し、適当な大きさに切断してチップ化
する。チップは直方体でもシリンダー状でも、サイコロ
状でもよい。
【0029】本発明のポリエステルは、目的に応じて更
に融点以下の温度で固相重合を行ない、ポリマー中のオ
リゴマー量を低減することもできる。しかも低オリゴマ
ー含量のポリマー程、本発明方法の効果は顕著に現われ
る。
に融点以下の温度で固相重合を行ない、ポリマー中のオ
リゴマー量を低減することもできる。しかも低オリゴマ
ー含量のポリマー程、本発明方法の効果は顕著に現われ
る。
【0030】固相重合は、不活性気流下でも真空下(減
圧下)でもよく、また連続式でも回分式でも適用でき
る。更に、充填塔式でも横型クリンカー式でもタンブラ
ー式でもよい。
圧下)でもよく、また連続式でも回分式でも適用でき
る。更に、充填塔式でも横型クリンカー式でもタンブラ
ー式でもよい。
【0031】本発明のポリエステルは、最終的には固有
粘度を0.7以上、0.8以下にまで重縮合反応させ
る。0.7未満であると溶融成形時のプリフォームの冷
却過程での静的結晶化が起こってプリフォームが白化
し、0.8を超えると溶融成形時のポリマー流動性が悪
化して、触媒や安定剤等を前述した条件で使用してもボ
トル曇りが発生する。
粘度を0.7以上、0.8以下にまで重縮合反応させ
る。0.7未満であると溶融成形時のプリフォームの冷
却過程での静的結晶化が起こってプリフォームが白化
し、0.8を超えると溶融成形時のポリマー流動性が悪
化して、触媒や安定剤等を前述した条件で使用してもボ
トル曇りが発生する。
【0032】本発明方法によるポリエステルは、低目付
化の肉厚プリフォームやハイサイクル用ボトルに適し、
透明性にすぐれたものが得られる。
化の肉厚プリフォームやハイサイクル用ボトルに適し、
透明性にすぐれたものが得られる。
【0033】
【実施例】以下実施例により、本発明を補説する。な
お、実施例中「部」は、重量部を意味する。また実施例
中で用いた特性の測定法を以下に示す。
お、実施例中「部」は、重量部を意味する。また実施例
中で用いた特性の測定法を以下に示す。
【0034】1)固有粘度:[η] フェノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)
の混合溶媒を用い、35℃で測定した溶融粘度から算出
した。
の混合溶媒を用い、35℃で測定した溶融粘度から算出
した。
【0035】2)成形品の透明性:ポリマーを160
℃、5時間乾燥した後、名機製作所製、射出成形機ダイ
ナメルターM―100DMを用い、シリンダー温度28
5℃で50gのプリフォームを成形し、これをブロー延
伸して、内容積1.5リットル、胴部肉厚0.3mmのボ
トルとする。この直胴部を切取り、ヘーズメータによっ
てボトル胴部のヘーズを測定し、成形品の透明性とし
た。
℃、5時間乾燥した後、名機製作所製、射出成形機ダイ
ナメルターM―100DMを用い、シリンダー温度28
5℃で50gのプリフォームを成形し、これをブロー延
伸して、内容積1.5リットル、胴部肉厚0.3mmのボ
トルとする。この直胴部を切取り、ヘーズメータによっ
てボトル胴部のヘーズを測定し、成形品の透明性とし
た。
【0036】
【参考例1】結晶性二酸化ゲルマニウム粉末をそのまま
エチレングリコールに20重量%となるように分散せし
め、サンドグラインダー処理して二酸化ゲルマニウムの
エチレングリコールスラリーとした。代表粒径は4〜6
μmであった(これを以下「スラリーGe」という)。
エチレングリコールに20重量%となるように分散せし
め、サンドグラインダー処理して二酸化ゲルマニウムの
エチレングリコールスラリーとした。代表粒径は4〜6
μmであった(これを以下「スラリーGe」という)。
【0037】
【参考例2】 (水コロイド処理)結晶性二酸化ゲルマニウム粉末を純
水中に0.6重量%となるように配合し、これを100
℃、6時間攪拌し、循環下で煮沸した後、一部水を留出
させて最終的に0.76重量%の液とした。
水中に0.6重量%となるように配合し、これを100
℃、6時間攪拌し、循環下で煮沸した後、一部水を留出
させて最終的に0.76重量%の液とした。
【0038】このものの赤外吸収スペクトルは515、
551、587、872、955cm -1に吸収を有し、典
型的な六方晶系の結晶二酸化ゲルマニウムのパターンを
示した。しかし液の外観は透明で粒子は認められない
が、極く淡い乳白色であり、チンダル現象を呈するの
で、結晶がコロイド状態にまで微細化されていることが
わかったこれを以下「水コロイドGe」という)。な
お、粉末の結晶性二酸化ゲルマニウムそのままを以下
「粉末Ge」という。
551、587、872、955cm -1に吸収を有し、典
型的な六方晶系の結晶二酸化ゲルマニウムのパターンを
示した。しかし液の外観は透明で粒子は認められない
が、極く淡い乳白色であり、チンダル現象を呈するの
で、結晶がコロイド状態にまで微細化されていることが
わかったこれを以下「水コロイドGe」という)。な
お、粉末の結晶性二酸化ゲルマニウムそのままを以下
「粉末Ge」という。
【0039】
【参考例3】チタニウムテトラブトキサイド17.8
部、酢酸12.6部をエチレングリコール220部と混
合し、60℃で30分間攪拌する。この溶液はチタン化
合物をチタン金属として1.0重量%含有する(以下こ
れを「酢酸チタン」という)。
部、酢酸12.6部をエチレングリコール220部と混
合し、60℃で30分間攪拌する。この溶液はチタン化
合物をチタン金属として1.0重量%含有する(以下こ
れを「酢酸チタン」という)。
【0040】
【参考例4】チタニウムテトラブトキシド3.47部、
無水トリメリット酸3.92部をエチレングリコール4
1部と混合し、160〜177℃で120分間反応さ
せ、反応の結果生成するブタノールを0.6部留出させ
る。この溶液にはチタン化合物をチタン金属として1.
0重量%含有する(以下これを「トリメリット酸チタ
ン」という)。
無水トリメリット酸3.92部をエチレングリコール4
1部と混合し、160〜177℃で120分間反応さ
せ、反応の結果生成するブタノールを0.6部留出させ
る。この溶液にはチタン化合物をチタン金属として1.
0重量%含有する(以下これを「トリメリット酸チタ
ン」という)。
【0041】
【実施例1〜6、比較例1〜10】テレフタル酸ジメチ
ル20000部、エチレングリコール12780部、表
1に示す各種チタン化合物をチタン金属として3ミリモ
ル%を攪拌機付きオートクレーブに仕込み、240℃で
反応させた。ほぼ理論量のメタノールが留出した時点で
表1に示す各種リン化合物を添加した後、表1に示す各
種ゲルマニウム化合物をゲルマニウムとして25ミリモ
ル%添加して減圧下270℃にて重縮合反応を行なっ
た。この際、重合初期の常圧反応の時間を変えて、副生
するジエチレングリコールの量をコントロールした。固
有粘度0.60まで溶融重合した後、チップ化して22
0℃にて不活性気流中で表1に示す各種固有粘度まで固
相重合した。
ル20000部、エチレングリコール12780部、表
1に示す各種チタン化合物をチタン金属として3ミリモ
ル%を攪拌機付きオートクレーブに仕込み、240℃で
反応させた。ほぼ理論量のメタノールが留出した時点で
表1に示す各種リン化合物を添加した後、表1に示す各
種ゲルマニウム化合物をゲルマニウムとして25ミリモ
ル%添加して減圧下270℃にて重縮合反応を行なっ
た。この際、重合初期の常圧反応の時間を変えて、副生
するジエチレングリコールの量をコントロールした。固
有粘度0.60まで溶融重合した後、チップ化して22
0℃にて不活性気流中で表1に示す各種固有粘度まで固
相重合した。
【0042】得られたポリマーを285℃にてプリフォ
ームに成形後、1.5リットルのボトルに成形した。成
形品の品質を表1の右欄に示した。
ームに成形後、1.5リットルのボトルに成形した。成
形品の品質を表1の右欄に示した。
【0043】
【表1】
Claims (2)
- 【請求項1】 有機チタン化合物をエステル交換触媒と
して用い、エステル交換法によってポリエステルを製造
するに際し、(イ)有機チタン化合物としてチタニウム
テトラアルコキシドを有機モノカルボン酸で処理したも
の、(ロ)安定剤として正リン酸、及び(ハ)重縮合触
媒として水コロイド処理した結晶性二酸化ゲルマニウム
を使用し、反応中に少量のジエチレングリコールを副生
させ、且つ固有粘度を0.7〜0.8にまで重縮合反応
させることを特徴とするポリエステルの製造法。 - 【請求項2】 請求項1において、有機チタン化合物の
量がポリエステルを構成する全酸成分に対して、チタン
金属として1〜10ミリモル%、正リン酸の量が3〜4
0ミリモル%、且つリン/チタンのモル比が2〜10で
あり、副生させるジエチレングリコールの量がポリマー
に対して1.0〜2.0重量%であるポリエステルの製
造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8203292A JPH05279465A (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | ポリエステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8203292A JPH05279465A (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | ポリエステルの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05279465A true JPH05279465A (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=13763192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8203292A Pending JPH05279465A (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | ポリエステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05279465A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100620665B1 (ko) * | 1998-12-23 | 2006-09-06 | 신코 리체르체 에스.페.아. | 폴리에스테르 수지의 제조방법 |
WO2006114900A1 (en) | 2005-04-22 | 2006-11-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic toner |
US7396626B2 (en) | 2004-04-28 | 2008-07-08 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
US7537875B2 (en) | 2004-09-22 | 2009-05-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
-
1992
- 1992-04-03 JP JP8203292A patent/JPH05279465A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100620665B1 (ko) * | 1998-12-23 | 2006-09-06 | 신코 리체르체 에스.페.아. | 폴리에스테르 수지의 제조방법 |
US7396626B2 (en) | 2004-04-28 | 2008-07-08 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
US7537875B2 (en) | 2004-09-22 | 2009-05-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
WO2006114900A1 (en) | 2005-04-22 | 2006-11-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic toner |
KR100960198B1 (ko) * | 2005-04-22 | 2010-05-27 | 캐논 가부시끼가이샤 | 자성 토너 |
US7939231B2 (en) | 2005-04-22 | 2011-05-10 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic toner |
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