JPH05279303A - 3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンの製造方法 - Google Patents

3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンの製造方法

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JPH05279303A
JPH05279303A JP4106084A JP10608492A JPH05279303A JP H05279303 A JPH05279303 A JP H05279303A JP 4106084 A JP4106084 A JP 4106084A JP 10608492 A JP10608492 A JP 10608492A JP H05279303 A JPH05279303 A JP H05279303A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキサノンを有機溶媒の存在下または不存在下でアンモ
ニアおよび水素と反応させて3−アミノメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンを製造する方
法において、金属コバルトを担持したシリカまたはシリ
カ−アルミナ微粒球状触媒を使用することを特徴とする
3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキ
シルアミンの製造方法。 【効果】 触媒活性が劣化せず、選択性および反応率を
向上し、触媒の回収、再使用が容易であることなど、触
媒回収の効率化、触媒分離操作の省力化計られ生産性お
よび触媒コスト面で優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は3−アミノメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンの製造方法に
関する。さらに詳しくいえば、3−シアノ−3,5,5
−トリメチルシクロヘキサノンとアンモニアと水素とか
ら3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘ
キシルアミンを製造する方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】3−アミノメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(以下、IP
DAと略すことがある。)の製造については、金属コバ
ルト担持シリカ触媒を用いて3−シアノ−3,5,5−
トリメチルシクロヘキサノン(以下、CIPと略すこと
がある。)とアンモニアと水素とから3−アミノメチル
−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンおよび
3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキ
サノール(イソホロンアミノアルコール、以下、IPA
Aと略すことがある。)を製造する方法が特公昭39-109
23号に開示されている。
【0003】前記公報では、破砕して調製した金属コバ
ルト担持シリカ触媒を用い、反応条件として、(1)仕
込み混合物中のアンモニアの含有量、(2)反応温度、
および(3)水素圧力を検討しており、(1)のアンモ
ニアに関しては、その含有量が低下するとイソホロンア
ミノアルコール側に反応が進行し、含有量が上昇すると
ともに3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシク
ロヘキシルアミン側に反応が進行すること、3−アミノ
メチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン
の生成に合目的的な比率は、アンモニア3〜10モル/
CIPモル、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキシルアミンの生成に合目的的な比率はアン
モニア10〜30モル/CIPモルであること、前記
(2)の反応温度に関しては、最適温度が50〜150
℃であること、前記(3)の水素圧力に関しては、水素
圧力は50気圧を下回らないことを記載している。しか
し、特公昭39-10923号に開示された方法では、3−アミ
ノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミ
ンの工業的製造方法としては解決しなければならない問
題点を有している。すなわち、
【0004】 触媒として破砕した粒子を使用するた
め触媒の形状が一定せず、反応中に摩耗、微粉化して粒
度分布が非常に小さい平均粒子径の方へシフトして、触
媒活性が低下すると共に、選択性が悪化し、副生成物の
1,3,3−トリメチル−6−アザビシクロ[3.2.
1]オクタン(以下、TMABと略すことがある。)が
多く生成すること、
【0005】 3−シアノ−3,5,5−トリメチル
シクロヘキサノンに対してアンモニアを多量に使用する
ためアンモニアの回収、再使用の面で不経済的であるこ
と、
【0006】 水素圧力は50気圧以上と記載されて
おり、低い圧力ではCIPからシアン化水素が発生し、
3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキ
シルアミンの収率が低下するため、実施例ではシアン化
水素の発生を抑えて高収率で3−アミノメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンを得るため1
40〜150気圧という高い水素圧力条件を採用してい
ること、また、シアン化水素が触媒を被毒すること、
【0007】 破砕した触媒を使用しているため、反
応中に触媒が摩耗、微粉化して粒度分布が平均粒子径の
小さい方へシフトし、触媒の沈降性が悪くなり反応液か
らの分離が困難となること、
【0008】 破砕した触媒を篩い分けして粒度分布
を狭くして、平均粒子径の比較的大きな触媒を使用した
場合でも反応中に摩耗、微粉化して粒度分布が広がり、
平均粒子径がかなり小さくなり、と同様触媒の反応液
からの分離が困難となることなど、工業的製造方法とし
ては問題がある。
【0009】特に、上記の触媒の微粒化に伴う活性、
選択性の悪化、およびの高圧水素圧条件は、触媒反応
性(触媒活性、選択性および反応収率性)、触媒コスト
および操作性の面から生産性に大きな影響を及ぼす。例
えば、連続反応を行なう場合、選択性が悪いと副生成物
の生成が多くなり、その分離精製が困難となり反応収率
が低下すること、触媒が微粉化することにより活性が低
下し、反応収率が低下することによる頻繁な触媒の補
充、あるいは大量の触媒の補充が必要となること、圧力
を下げると反応収率が低下し、シアン化水素により触媒
が被毒されることなどは製造上解決しなければならない
問題である。
【0010】また、前記のアンモニアの使用量が多い
こと、の微粒化による触媒の沈降性の悪化、および
の使用中の触媒の粒度分布の広がりについても、反応設
備(アンモニア回収設備、触媒ろ過設備)の面および操
作性の面から生産性に非常に大きな影響を及ぼす。例え
ば、過剰分のアンモニアの回収設備が過大となり設備コ
ストが増大する。触媒を回収再使用する方法として、フ
ィルターでろ過する場合には、触媒の平均粒子径が非常
に細かいと触媒がフィルターを通過してしまい完全なろ
過ができず、完全にろ過するためには再度ろ過を行なう
か、あるいは、フィルターの目を細かくしなければなら
ない。しかし、フィルターの目を細かくするとろ過時間
が長くなり、フィルターも徐々に目詰まりし最終的には
ろ過が不能となり、フィルターを頻繁に交換する必要が
生じることなども製造上解決しなければならない問題で
ある。
【0011】また、触媒を沈降させて反応液の上澄みを
除き、触媒を再使用する場合でも触媒の平均粒子径が小
さいと触媒の沈降速度が遅くなり、長時間触媒が反応液
中に浮遊するため反応液の上澄み回収量が少なくなり、
生産性が非常に悪くなる。
【0012】従って、本発明の課題は、3−アミノメチ
ル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンを、
金属コバルト系担持触媒を用いて3−シアノ−3,5,
5−トリメチルシクロヘキサノンとアンモニアと水素と
から3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキシルアミンを製造する方法における、上記破砕によ
る粒状触媒の使用による問題点を解決すること、すなわ
ち、触媒活性の劣化を防ぎ、選択性および反応率を向上
した製造方法を提供すること、触媒の回収、再使用の容
易な製造方法を提供すること、およびアンモニアの使用
量の軽減できる製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の問題点に鑑み鋭意
検討した結果、本発明者らは金属コバルトを担持したシ
リカまたはシリカ−アルミナ微粒球状触媒を使用するこ
とにより前記の課題を解決できることを見出し本発明に
到達した。すなわち、本発明は3−シアノ−3,5,5
−トリメチルシクロヘキサノンを有機溶媒の存在下また
は不存在下でアンモニアおよび水素と反応させて3−ア
ミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルア
ミンを製造する方法において、金属コバルトを担持した
シリカまたはシリカ−アルミナ微粒球状触媒を使用する
ことを特徴とする3−アミノメチル−3,5,5−トリ
メチルシクロヘキシルアミンの製造方法を提供したもの
である。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、球状触媒とは、どの角度から投影してもその投
影図がほぼ円形であるものが90%以上を占める触媒で
あり、例えば、楕円形、円柱形、円錐形、ラグビーボー
ル形や、鋭角および鈍角面を有する粒子の含有率が10
%以下の触媒である。
【0015】本発明の方法では、形状がほぼ一定の球状
触媒を使用しているので、反応中における粒度分布およ
び平均粒子径の変化が少なくなる。そのため、例えば 反応活性および選択性が高いこと、 繰り返し使用による触媒の反応活性および選択性の
低下が少ないこと、 アンモニアモル/CIPモル比を下げられ、アンモ
ニアの回収が容易であること、 従来よりも低い水素圧力下での触媒活性が高く、触
媒の被毒が少ないこと、 反応中の触媒の摩耗、微粉化が少なく触媒の沈降性
が良いため、触媒を回収再使用する場合、触媒のろ去回
収が容易であることなど生産性を向上させる利点があ
る。
【0016】
【微粒球状触媒の製造法】本発明の方法において使用す
る微粒球状触媒は金属コバルトを担持したシリカまたは
シリカ−アルミナ触媒である。このような微粒球状触媒
は、例えば下記の方法により調製することができる。す
なわち、金属コバルト源とし、塩化コバルト、硝酸コバ
ルト、硫酸コバルト、燐酸コバルト、炭酸コバルト、酢
酸コバルト、蓚酸コバルト、蟻酸コバルト、水酸化コバ
ルト等を使用し、この金属コバルト源とシリカゾル
(またはシリカ−アルミナゾル)とをよくかき混ぜて、
水酸化ナトリウム水溶液および炭酸ナトリウム水溶液な
どのアルカリで共沈させて得た5〜40重量%のスラリ
ーを噴霧乾燥して10〜60重量%のコバルトイオンを
担持したシリカ微粒球状ゲル(またはシリカ−アルミナ
微粒球状ゲル)を調製する。
【0017】あるいは、シリカゾル(またはシリカ−
アルミナゾル)を水酸化ナトリウム水溶液および炭酸ナ
トリウム水溶液などのアルカリで沈澱させたスラリーを
噴霧乾燥して得たシリカ微粒球状ゲル(またはシリカ−
アルミナ微粒球状ゲルに前記コバルト源の水溶液を含浸
させ、コバルトイオンを10〜40重量%担持したシリ
カ微粒球状ゲル(またはシリカ−アルミナ微粒球状ゲ
ル)を調製する。次に、コバルトイオンを担持したシリ
カ微粒球状ゲル(またはシリカ−アルミナ微粒球状ゲ
ル)を300℃程度の温度で空気および窒素気流下焼成
した後、350℃程度の温度で水素還元することによ
り、金属コバルトを担持したシリカ微粒球状触媒(また
はシリカ−アルミナ微粒球状触媒)を得ることができ
る。
【0018】本発明においては、微粒球状触媒は、粒度
分布が2〜500μmの範囲のもが使用可能であり、好
ましくは粒度分布が40〜350μmであり、平均粒子
径が100〜150μmの球状触媒である。粒度分布が
狭いと反応活性が低下するため粒度分布は広い方が好ま
しい。しかし、粒度分布が広くても平均粒子径が小さい
触媒は反応後の反応液との分離に長時間かかり非経済的
でありまた、粒度分布が広くても平均粒子径が大きい触
媒は反応液との分離は容易になるものの、反応中の触媒
の分散性が悪くなり反応収率が低下するので、上記の範
囲が好ましい。
【0019】触媒の球状化は噴霧乾燥法により行なわれ
る。すなわち、コバルトイオン担持シリカゾル(または
コバルトイオン担持シリカ−アルミナゾル)のスラリ
ー、またはシリカゾル(またはシリカ−アルミナゾル)
を水酸化ナトリウム水溶液および炭酸ナトリウム水溶液
などのアルカリで沈澱させたスラリーの、濃度が10〜
60%のものを100〜150℃で噴霧乾燥する方法に
より行なわれる。
【0020】噴霧乾燥法は、液状または泥状の材料を熱
風中へ噴霧分散させ、熱風で搬送しながら急速に乾燥し
て粉末状の製品を得る乾燥法をいう。この乾燥法の特徴
は、製品が中空または固形の球状粒子の形で得られるこ
とにある。
【0021】材料を微粒化する方法として、高速回転デ
ィスク上に材料を供給して遠心力により飛散微粒化する
方法(ディスクタイプ法)、材料を加圧してノズルのオ
リフィスから噴出微粒化する方法(ノズルタイプ法)、
圧縮空気、蒸気または、不活性ガスの噴流により霧吹き
の原理で材料を低圧で噴霧させる方法などが使用され
る。ディスクタイプ法においては、高速回転ディスクの
直径は通常10〜35cm、回転数は3000〜15000 rp
m程度であり、ノズルタイプ法における加圧ノズル式の
オリフィス孔径は、 0.3〜5mm、圧力は20〜700
Kg/cm2 程度である。また、二流体ノズル式での圧縮気
体の圧力は、2〜8Kg/cm2 、材料流体の圧力は1〜5
Kg/cm2 程度である。熱風温度は150〜550℃、噴
霧の粒径範囲は2〜500μm、乾燥時間は5〜20秒
程度が一般的である。
【0022】本発明で使用するコバルト系触媒は、いず
れか任意の方法で微粉化し、噴霧乾燥法と組合わせて微
粒球状とするものである。平均粒径が100μm以上、
粒度分布が狭い範囲にあって、かつ乾燥収率を高くする
ためには、ディスクタイプ法で微粒化することが好まし
い。ディスクタイプ法と噴霧乾燥との組合せでの製品の
球状性の良否、粒度分布を決める主要因子としては、デ
ィスクの形状および回転数、スラリーの物性、特にスラ
リー濃度、粘度、比重等がある。
【0023】本発明の触媒の場合、共沈法で得られたコ
バルトイオン担持シリカゾル(またはコバルトイオン担
持シリカ−アルミナゾル)をディスクの回転数8000〜10
000rpm、スラリー濃度15〜30重量%、粘度 0.5
〜4ポアズの範囲で噴霧乾燥すると、球状性の良い微粒
子を製品として得ることができる。ディスクの形状は、
ベン、ケスナー、ピン型等様々なものが知られている
が、粒度分布をシャープにする点からはピン型ディスク
を用いると好ましい結果が得られる。
【0024】
【反応条件】本発明の反応は、触媒懸濁、触媒流動およ
び触媒固定方式による連続的反応により行なわれる。触
媒の使用量は、3−シアノ−3,5,5−トリメチルシ
クロヘキサノンに対して、0.02当量以上で反応が可能で
あるが、経済的観点から0.05〜0.5 当量が好ましい。
【0025】反応圧力は15〜160Kg/cm2 で可能で
あるが、好ましくは35〜80Kg/cm2 の範囲が良い。
これより低い圧力では反応中間体が残り、高圧力では反
応装置的に非経済的である。反応温度は25〜160℃
で可能であるが、好ましくは50〜120℃の範囲が良
い。この範囲より低温では反応速度が著しく遅くなり、
また高温では副生成物が増加するので不都合である。
【0026】アンモニアの使用量は3−シアノ−3,
5,5−トリメチルシクロヘキサノンに対して1〜40
倍モル当量の範囲で可能であるが、好ましくは2〜8倍
モル当量の範囲である。アンモニアが多すぎると回収、
再使用の面で非経済的であり、アンモニアが少なすぎる
と副生成物が増加するので不都合である。
【0027】反応の有機溶媒は、例えばメタノール、エ
タノール、プロパノール等のアルコール類;エチレング
リコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価
アルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環
状エーテル類;メチルセオソルブル、エチルセオソルブ
ル等のセオソルブル類;メチルセオソルブルアセテー
ト、エチルセオソルブルアセテート等のセオソルブルア
セテート類;ジグライム、トリグライム等のポリエーテ
ル類が好適に使用される。なお、本発明では反応は溶媒
を使用せずに行なうこともできる。かくして得られる3
−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシ
ルアミンの反応粗液から、周知の精製手段、例えば減圧
蒸留を行なうことにより容易に高純度の目的物を得るこ
とができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の方法は、触媒として、金属コバ
ルトを担持したシリカまたはシリカ−アルミナ微粒球状
触媒を使用したものであり、破砕して調製した触媒を用
いる従来の方法に比べて以下の点において優れている。 触媒の形状がほぼ一定であり粒度分布および平均粒
子径の変化が少ないため、副生成物の1,3,3−トリ
メチル−6−アザビシクロ[3.2.1]オクタンの生
成が少なく、選択性および反応収率が高い。 触媒の表面が球状で、滑らかであり反応中の触媒の
摩耗、微粉化(触媒使用後の粒度分布および平均粒子径
の変化)が少なく、触媒を回収再使用する場合の触媒の
ろ去操作が非常に容易である。 触媒の沈降性が良いため、反応液との分離が容易で
ある。 繰り返し使用による触媒の摩耗、微粉化が少ないた
め、触媒が微粉化することによる反応活性および選択性
の低下が少ない。 アンモニアモル/CIPモル比が下げられるためア
ンモニアの回収が容易である。 すなわち、本発明の製造方法は、従来法に比べ、連続反
応における反応収率の向上、触媒回収の効率化、触媒分
離操作の省力化など生産性および触媒コスト面で著しく
優れている。
【0029】
【実施例】以下、本発明を参考例、実施例、比較例およ
び比較試験例を挙げてさらに詳細に説明するが、以下の
例は、本発明の例示であって、これらの例の範囲に限定
されるものではない。また、参考例ではシリカについて
の噴霧乾燥法を説明しているが、シリカ−アルミナでも
全く同様に行なうことができる。
【0030】参考例1:噴霧乾燥法(ディスクタイプ
法)による触媒の調製 ディスクタイプの噴霧乾燥機(直径 2500 mm、高さ 5
500 mm)を用いて、下記の条件で乾燥を行ない、平均
粒径110μmの球状品を得た。 スラリー成分 :50%コバルトイオン担持シリカゾ
ル(共沈法で調製); スラリー濃度 :23.9重量%; 比重 :1.24; 粘度 :0.65ポアズ;
【0031】運転条件 ディスク形状 :125mmのピンタイプ; 回転数 :8000rpm; 熱風入口 :300℃; 熱風出口 :150℃; 原液処理量 ;19kg/hr。
【0032】参考例2:噴霧乾燥法(ノズルタイプ法)
による触媒の調製 ノズルタイプの噴霧乾燥機(直径1800mm、高さ1900m
m)を用いて、下記の条件で乾燥して、平均粒径154
μmの球状品を得た。 スラリー成分:50%コバルトイオン担持シリカゾル
(共沈法で調整); 濃度 :22.8重量%; 運転条件 ノズルタイプ:二流体ノズル式; 空気圧力 :0.33Kg/cm2 ; 液圧 :0.1 Kg/cm2 ; ノズル :内径1.5 mm,外形10mm; 熱風入口温度:300℃; 熱風出口温度:120℃; 原液処理量 :2kg/hr。
【0033】実施例1 電磁撹拌式オートクレーブ(容量 0.3リットル)に50
%金属コバルト担持シリカ微粒球状触媒 1.5gを入れ、
3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン
(CIP)15.6g、メタノール115.2.gおよびアンモニ
ア24.6gを仕込み、水素圧70Kg/cm2 、温度100℃
で反応を2時間行なった(撹拌機回転数850〜950
rpm)。この時オートクレーブ内の圧力を70Kg/cm
2 に保った。オートクレーブを冷却した後、除圧し残圧
を5Kg/cm2 にして触媒をろ過した。反応粗液をガスク
ロマトグラフィーで定量分析した結果、3−アミノメチ
ル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(I
PDA)は85.9%であった。他の主な副生成物は1,
3,3−トリメチル−6−アザビシクロ[3.2.1]
オクタン(TMAB)で7.1 %であった。反応粗液を触
媒ろ去し、溶媒を留去後減圧蒸留した。主留分は次の通
りである。 IPDA:bp=121℃(11mmHg); TMAC:bp=64℃(11mmHg)。
【0034】実施例2 電磁撹拌式オートクレーブ(容量0.3 リットル)に33
%金属コバルト担持シリカ微粒球状触媒 9.0gを入れ、
CIP60g、メタノール93gおよびアンモニア22.5
gを仕込み、水素圧70Kg/cm2 、温度110℃で反応
を2時間行なった(撹拌機回転数850〜950rp
m)。この時オートクレーブ内の圧力を70Kg/cm2
保った。オートクレーブを冷却した後、除圧した。反応
粗液をガスクロマトグラフィーで定量分析した結果、I
PDAは84.3%であった。他の主な副生成物はTMAB
で7.0 %であった。
【0035】実施例3 電磁撹拌式オートクレーブ(容量0.3 リットル)に20
%金属コバルト担持シリカ−アルミナ微粒球状触媒13.5
gを入れ、CIP59.4g、メタノール91.8gおよびアン
モニア22.8gを仕込み、水素圧70Kg/cm2 、温度10
0℃で反応を2時間行なった(撹拌機回転数850〜9
50rpm)。この時オートクレーブ内の圧力を70Kg
/cm2 に保った。オートクレーブを冷却した後、除圧し
た。反応粗液をガスクロマトグラフィーで定量分析した
結果、IPDAは82.4%であった。他の主な副生成物は
TMABで6.5 %であった。
【0036】比較例1 破砕した50%金属コバルト担持シリカ触媒1.5 gを用
いて、実施例1と同様に反応を行なった。反応粗液をガ
スクロマトグラフィーで定量分析した結果、IPDAは
69.0%であった。他の主な副生成物はTMABで8.6 %
であった。
【0037】比較例2 破砕した33%金属コバルト担持シリカ触媒 9.0gを用
いて、実施例2と同様に反応を行なった。反応粗液をガ
スクロマトグラフィーで定量分析した結果、IPDAは
65.2%であった。他の主な生成物はTMABで 8.3%で
あった。
【0038】比較試験例1:触媒の沈降速度測定 破砕した金属コバルト担持シリカ触媒(粒度分布2〜2
00μm)と金属コバルト担持シリカ微粒球状触媒(粒
度分布2〜200μm)を実施例1の反応液(比重0.7
8、粘度0.74〜0.77cp20℃)を用いて沈降速度( 5.5c
mの高さの反応液中で触媒を懸濁させ、触媒のほとんど
が沈むまでの時間)を測定した。破砕した金属コバルト
担持シリカ触媒の速度は9.2 ×10-4cm/sec であるの
に対し、金属コバルト担持シリカ微粒球状触媒の速度は
3.7 ×10-2cm/sec であった。
【0039】比較例試験2:触媒使用前後の粒度分布 金属コバルト担持シリカ微粒球状触媒(粒度分布2〜2
00μm)と破砕した金属コバルト担持シリカ触媒(粒
度分布2〜200μm)との20回の繰り返し実験使用
前後の粒度分布をレーザー回折光強度測定法により測定
した。得られた粒度分布曲線を図1〜図4に示す。図か
ら破砕した金属コバルト担持シリカ触媒は、使用後の粒
子径が使用前に比べかなり小さい方へシフトしているが
(図3および図4)、金属コバルト担持シリカ微粒球状
触媒は、使用前後の粒子径の変化が少ないことが分かる
(図1および図2)。
【0040】比較例試験3:反応液のろ過性 実施例1の条件により20回の繰り返し実験を行い、各
回の反応液のろ過に要する時間を測定した。フィルター
として2μmの焼結フィルターを用いた。2回目の反応
からはオートクレーブのデッドボリューム(40ml)
を差し引いた量を仕込んでろ過する量をほぼ一定に保っ
た。ろ過時間は、反応後、オートクレーブを室温に冷却
し、除圧し、新たに窒素圧力5Kg/cm2 をかけて反応液
が流出し始めた時点から流出し終わるまでの時間とし
た。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】繰り返し反応前における金属コバルト担持シリ
カ微粒球状触媒の粒度分布を示す。
【図2】繰り返し反応後における金属コバルト担持シリ
カ微粒球状触媒の粒度分布を示す。
【図3】繰り返し反応前における破砕した金属コバルト
担持シリカ触媒の粒度分布を示す。
【図4】繰り返し反応後における破砕した金属コバルト
担持シリカ触媒の粒度分布を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシ
    クロヘキサノンを有機溶媒の存在下または不存在下でア
    ンモニアおよび水素と反応させて3−アミノメチル−
    3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンを製造す
    る方法において、金属コバルトを担持したシリカまたは
    シリカ−アルミナ微粒球状触媒を使用することを特徴と
    する3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
    ヘキシルアミンの製造方法。
JP4106084A 1992-03-31 1992-03-31 3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンの製造方法 Expired - Fee Related JPH0825966B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5395972A (en) * 1993-02-08 1995-03-07 Sumitomo Chemical Company, Limited Process for producing amines
US5589596A (en) * 1993-04-27 1996-12-31 Sumitomo Chemical Company, Limited Process for producing amines
CN115209990A (zh) * 2020-03-04 2022-10-18 国立大学法人东京工业大学 促进还原性氨基化的氧化物担载钴催化剂

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