JPH0527833B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、核医学診断装置において被検体を載
置するECT寝台装置に関するものである。

［発明の技術的背景とその問題点］ 核医学診断装置は、被検体に放射性同位元素を
含む薬品を注射し、被検体内に分布する放射性同
位元素より放射される放射線（ガンマ線）情報を
収集することにより臓器の形態、機能診断に供す
るものであるが、その撮影方法の主なものにホー
ルボデイ撮影とECT撮影とがある。

ホールボデイ撮影とは、例えば第２図に示すよ
うに、ホールボデイ寝台１に被検体Ｐを載置し、
架台２に支持されたシンチレーシヨンカメラ３を
図示矢印方向に移動すると共に、前記シンチレー
シヨンカメラ３を想像線３′で示すように被検体
Ｐの背面側に移動した後に図示矢印方向に移動す
ることにより、前記被検体Ｐの表（オーバースキ
ヤン）と裏（アンダースキヤン）とから全身撮影
を行うものである。

他方、ECT撮像とは、例えば第３図に示すよ
うに、ECT寝台５に被検体Ｐを載置し、架台２
に支持されたシンチレーシヨンカメラ３を図示矢
印方向に被検体Ｐの回りを180°若しくは360°回転
させることにより（90°回転位置を想像線３′で示
す）被検位Ｐの所定部位における断層像（エミツ
シヨンCT像）を再構成するものである。

ところで、このようにホールボデイ撮影と
ECT撮影とにおいてそれぞれホールボデイ寝台
１とECT寝台５とを使い分けるのは次のような
理由による。

ホールボデイ撮影においてはアンダースキヤン
を行う関係上、ホールボデイ寝台１のふところ
（第２図４で示す個所）を被検体Ｐの体軸方向に
十分長くとる必要がある。

一方、ECT寝台５にあつては、一般的に天板
５ａの上下動機構を有しており、この機構のため
支持台５ｂを用いてホールボデイ撮影におけるア
ンダースキヤンを行うためには前記天板５ａを相
当長くする必要がある。

しかしながら、前記天板５ａをあまり長くする
と、被検体Ｐの荷重により前記天板５ａの先端部
が撓み、撮影上不都合を生ずる。

そこで、ホールボデイ撮影用とECT撮影用と
にそれぞれ専用の寝台が必要となるのである。

ところが、２台もの寝台を備えたとしても、い
ずれか一方は必ず不使用であるからら、不使用な
る寝台のために部屋が狭くなるという問題点があ
る。また、同一被検体に対してホールボデイ撮影
とECT撮影とを行う場合、寝台交換の都合上、
被検体は寝台の乗り換えを行わなければならない
から、寝台の操作性が悪く、これが核医学診断装
置における診断効率を低下させる原因となつてい
る。

［発明の目的］ 本発明は上記事情に鑑みて成されたものであ
り、その目的とするところは、ECT撮影用の寝
台でありながら、被検体の寝台への乗り換えを行
うことなくホールボデイ撮影用の寝台としても使
用することができ、しかも収納場所に対するスペ
ースフアクタに優れたECT寝台装置を提供する
ことにある。

［発明の概要］ 上記目的を達成するための本発明の概要は、被
検体の断層像を得る際に被検体を載置するECT
寝台と、このECT寝台の天板長を前記被検体の
体軸方向に延長可能な天板補助スタンドとを有す
ることを特徴とするものであり、前記天板補助ス
タンドを用いることによりホールボデイ撮影用と
しても使用することができるものである。

［発明の実施例］ 以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。

第１図は本発明の一実施例たるECT寝台装置
の説明図である。

尚、第１図において第２及び第３に示すものと
同一機能を有するものには同一符号を付してあ
る。

第１図に示す本実施例装置が従来のものと異な
るのは、ECT寝台５の天板５ａの端部に設けら
れた段部５ｃに係合することにより、前記天板５
ａの長さ（天板長）を被検体Ｐの体軸方向に延長
可能なる天板補助スタンド６を備える点である。

この天板補助スタンド６は、支持部６ｂ内に補
助天板６ａの上下動機構を有しており、ECT寝
台５の天板５ａと同じ高さになるよう調整するこ
とができ、また、ローラ７を介して容易に移動す
ることができるものである。

本実施例装置は以上のように構成したものであ
るから、被検体Ｐのホールボデイ撮影時には、
ECT寝台５に天板補助スタンド６を組み合せて
天板長を延長することによりアンダースキヤンが
可能となり、しかも、ECT撮影時にあつては、
段部５ｃより天板補助スタンド６を分離すること
により従来のECT寝台と同様に使用することが
できる。

このように本実施例装置にあつては、ECT撮
影用の寝台として使用することができると共に、
天板補助スタンド６を用いることにより、ホール
ボデイ撮影としても使用することができるもので
あるから、同一被検体に対してホールボデイ撮影
とECT撮影とを行う場合であつても、被検体は
寝台への乗り換えを行うことを要しない。また、
従来のようにECT寝台とホールボデイ寝台との
２台の寝台を備えるのに比べて部屋のスペース及
び装置の価格の点で有利となる。

以上本発明の一実施例について説明したが、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内で適宜に変形実施が可能であ
るのはいうまでもない。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、ECT撮
影用の寝台でありながら、被検体の寝台への乗り
換えを行うことなくホールボデイ撮影用の寝台と
しても使用することができ、しかも収納場所に対
するスペースフアクタに優れたECT寝台装置を
安価に提供することができる。従つてこのECT
寝台装置を備えれば、従来のホールボデイ寝台は
不要であり、寝台交換等の煩わしさがないから、
核医学診断装置における診断効率を向上させるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例たるECT寝台装置
の説明図、第２図及び第３図はそれぞれ核医学診
断装置におけるホールボデイ撮影及びECT撮影
の説明図である。 ５……ECT寝台、６……天板補助スタンド、
Ｐ……被検体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 放射性同位元素を投与した被検体よりの放射
   線情報を収集して診断に供する核医学診断装置に
   具備され、前記被検体を載置するものにおいて、
   前記被検体の断層像を得る際に前記被検体を載置
   するECT寝台と、このECT寝台の天板長を前記
   被検体の体軸方向に延長可能な天板補助スタンド
   とを有することを特徴とするECT寝台装置。