JP4231574B2 - ポジトロン断層撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジトロン断層撮像装置に関し、特に、被検体の乗降時およびポジトロン検出時に不必要となる補正用放射線源を一時的に退避させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のポジトロン断層撮像装置では、まず、放射性同位元素を含む薬剤(以下、「放射性薬剤」と記す)を注入する前に、たとえば、棒状もしくは平板状の容器に放射性同期元素(ラジオアイソトープ,RI)を封入した補正用放射線源を被検体の周囲に回転させ、当該被検体を透過したX線量を計測するいわゆるトランスミッション撮影を行い、被検体のX線透過分布のデータ(トランスミッションスキャンデータ,トランスミッション像)の計測(撮像)を行っていた。
【0003】
次に、被検体に放射性薬剤を投与し、この放射性薬剤から放射される放射線分布を被検体の周囲に配置したリング状検出器で計測するいわゆるエミッション撮影を行い、被検体に投与した放射性薬剤の分布のデータ(エミッションスキャンデータ,エミッション像)の計測(撮像)を行う。この時の被検体の計測位置は、前述のトランスミッション撮影時の計測位置と同じとする必要があるので、一般的には、トランスミッション撮影の後に、直ちに被検体に放射性薬剤を投与してエミッション撮影を行っていた。
【0004】
この後、トランスミッションスキャンデータに基づいて、エミッションスキャンデータにおける被検体のX線吸収分布の補正を行い、この補正後のエミッションスキャンデータから被検体の断層像を再構成していた。このように、被検体の断層像を再構成する場合には、少なくとも1枚分のトランスミッションスキャンデータと、このデータと同じ位置のエミッションスキャンデータとを計測する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
従来のポジトロン断層撮像装置では、前述するように、一人の被検体の断層像を得るために、トランスミッション撮影とエミッション撮影との異なる2度の撮影動作を行わなければならなかった。
【0006】
このとき、従来のポジトロン断層撮像装置では、トランスミッション撮影に使用する補正用放射線源を保管するための保管庫が設けられており、エミッション撮影中および夜間等のように、補正用放射線源が不必要となる場面においては、検者は補正用放射線源をポジトロン断層撮像装置から取り外し、保管庫に保管していたので、検者は補正用放射線源の取り外しおよび取り付けの都度、放射線を被曝してしまうという問題があった。
【0007】
また、たとえば、複数の被検体の断層像撮影を連続して行う場合であっても、前述するように、トランスミッション撮影時とエミッション撮影時とにおける被検体の移動を防止する必要があるので、各被検体に対して順番にトランスミッション撮影に続いてエミッション撮影を行う必要があった。このために、検者はトランスミッション撮影の都度、開始時に保管庫に格納される補正用線源の取り付けを行うと共に、エミッション撮影に際してはその都度補正用放射線源を取り外し保管庫に保管する必要があり、断層像を得るための撮像効率が低下してしまうという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、検者の被曝量を低減させることが可能なポジトロン断層撮像装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、補正用放射線源の取り付けおよび退避を自動的に行うことが可能なポジトロン断層撮像装置を提供することにある。
【0010】
本発明のその他の目的は、撮像効率を向上させることが可能なポジトロン断層撮像装置を提供することにある。
【0011】
本発明のその他の目的は、検者の診断効率を向上させることが可能なポジトロン断層撮像装置を提供することにある。
【0012】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
【0014】
(1)被検体の周囲に補正用放射線源を回転し、該被検体の周囲に配置した撮像手段で撮像したトランスミッション像と、前記被検体に放射性同位元素を注入し体外に放射される放射線を撮像したエミッション像とから前記被検体の断層像を再構成するポジトロン断層撮像装置において、エミッション撮影を選択すると、前記撮像手段を保持するガントリ内に補正用放射線源を照射位置から一時的に格納する格納手段と、前記ガントリの背面側に取り付けられた回転軸を介して固定される回転支持部材と、前記回転支持部材に固定された退避部材と、前記退避部材に配置されたプーリを介して架け渡されたベルトとを備え、前記ベルトには前記補正用放射線源を保持する保持機構が固定され、前記保持機構をモータで移動させることによって、前記格納手段への前記補正用放射線源の挿入および取り出しを行う。
【0015】
(2)前述した(1)に記載のポジトロン断層撮像装置において、前記格納手段は、前記エミッション撮影を選択すると、前記補正用放射線源を装置の照射位置にある保持機構から取り外し、前記照射位置とは異なる位置に設けられた線源ホルダへ格納させる。また、前記トランスミッション像の撮像時に前記補正用放射線源を被検体の周囲に回転させる回転保持手段を具備し、前記格納手段は該回転保持手段への前記補正用放射線源の着脱を行う着脱手段と、前記撮像手段と前記着脱位置との間に退避された補正用放射線源から放射される放射線が被検体に照射されることを防止する遮蔽手段とを設けた。
【0016】
(3)前述した(2)に記載のポジトロン断層撮像装置において、前記着脱手段は検者の指示に基づいて、当該着脱手段を駆動し前記補正用放射線源の所定位置への着脱動作を行う駆動手段を具備する。
【0017】
(4)前述した(1)乃至(3)の内の何れかに記載のポジトロン断層撮像装置において、前記格納手段を前記撮像手段を保持するガントリ内に配置した。
【0018】
(5)前述した(1)乃至(3)の内の何れかに記載のポジトロン断層撮像装置において、前記着脱手段は、前記補正用放射線源を前記被検体の体軸方向と平行に退避させる手段である。
【0019】
前述した(1)〜(4)の手段によれば、撮像手段の近傍すなわち被検体の周囲360°に補正用放射線源を回転させる回転機構の近傍に当該補正用放射線源を格納する格納手段を配置したことによって、検者はトランスミッション撮影終了後の補正用放射線源の退避を容易に行うことができるので、エミッション撮影の効率を向上することができる。したがって、ポジトロン断層像を得るための撮像時間を短縮することが可能となり、撮像効率を向上することができる。その結果、検者の診断効率を向上することが可能となる。
【0020】
このとき、検者の退避指示に基づいて、駆動手段が回転保持手段から着脱手段を駆動して補正用放射線源を着脱させることによって、検者は操作卓等から退避指示あるいは装着指示をするのみで補正用放射線源の着脱を行うことができるので、検者の被曝を低減させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0022】
《全体構成》
図1は本発明の一実施の形態のポジトロン断層撮像装置の概略構成を説明するための図であり、101はガントリ,102は寝台,103は天板,104は制御処理手段,105は表示手段,106は格納手段,107は操作卓,108は補正用放射線源カバーを示す。
【0023】
図1において、ガントリ101は周知のガントリであり、内部にリング状に配列した周知の放射線検出器(撮像手段),棒状の容器に放射性同期元素を封入した補正用放射線源を天板103に載置(設定)した図示しない被検体の周囲に回転させる回転機構(回転保持手段),補正用放射線源を回転機構から退避し一時的に保管する退避機構(着脱手段),および、当該ガントリを傾斜させる傾斜機構を有する。なお、退避機構の詳細な構成については、後述する。
【0024】
寝台102は、たとえば、テーブル片持支持方式の周知の寝台であり、天板103を載置するテーブルの前後送り機構および上下機構を有する。ただし、これらの機構は、図示しない検者が操作卓107から入力した移動指示および制御処理手段104からの移動指示に基づいて、前後送り機構および上下機構に設けた周知の電動機構が行う。
【0025】
天板103は周知の天板であり、寝台102のテーブル上に配置される。
【0026】
制御処理手段104は、検者が操作卓107から入力した計測条件に基づいて、ガントリ101の放射線検出器,回転機構,退避機構および傾斜機構等を制御し、被検体に照射した放射線の透過量の分布(トランスミッションスキャンデータ)あるいは被検体に投与した放射性薬剤から放出される放射線の線量分布(エミッションスキャンデータ)を計測する手段であり、本実施の形態においては、図1に示すように、周知の情報処理装置上で動作するプログラムによって実現する。また、制御処理手段104は、各スキャンデータの格納手段106への格納および当該格納手段106からのスキャンデータの読み出し制御、並びに、該各スキャンデータからエミッションスキャンデータにおける被検体による吸収の影響の補正および補正後のスキャンデータからの断層像の再構成する等の周知の画像処理を行う手段である。
【0027】
表示手段105は周知の表示手段であり、制御処理手段104が再構成した断層像等の表示を行う。
【0028】
格納手段106は、たとえば、周知の磁気ディスク装置,光ディスク装置,光磁気ディスク装置および磁気テープ装置等からなる周知の格納手段であり、制御処理手段104から出力されたトランスミッションスキャンデータおよびエミッションスキャンデータ等を格納する。
【0029】
操作卓107は周知の操作卓であり、検出位置へのテーブルの移動および計測条件等の入力を行う。
【0030】
補正用放射線源カバー108は、たとえば、夜間等の被検体の断層撮影を長時間行わない場合に、ガントリ101から補正用放射線源を取り出すための取り出し口を塞ぐための周知のカバーである。
【0031】
次に、図1に基づいて、本実施の形態のポジトロン断層撮像装置の撮像動作を説明すると、まず、検者は少なくとも1日に1回以上、ガントリ101内に補正用放射線源を設置する必要がある。これは、前述するように、夜間等の長時間撮影を行わない場合の処置による。
【0032】
次に、検者は被検体を天板103に設定した後に、操作卓107から移動指示を入力することにより前後送り機構および上下機構を動作させ、撮影部位をガントリ101に設けた開口部に設定する。次に、検者が操作卓107からトランスミッション撮影を指示すると、退避機構が補正用放射線源を回転機構に配置した後に、回転機構が補正用放射線源を被検体の周囲に回転させ、当該被検体を透過したX線量を計測し被検体のX線透過分布のデータ(トランスミッションスキャンデータ)の計測を行う。
【0033】
次に、検者が被検体に放射性薬剤を投与した後に、操作卓107からエミッション撮影を指示すると、まず、退避機構が回転機構から補正用放射線源を取り外し所定の格納位置に移動し退避させる。次に、放射線検出器(リング検出器)が放射性薬剤から放射される放射線分布を計測し被検体に投与した放射性薬剤の分布のデータ(エミッションスキャンデータ)の計測を行う。
【0034】
次に、検者が断層像の表示を指示すると、制御処理手段104がトランスミッションスキャンデータに基づいて、エミッションスキャンデータにおける被検体のX線吸収分布の補正を行い、この補正後のエミッションスキャンデータから被検体の断層像を再構成し表示手段105に表示させる。
【0035】
《退避機構》
図2は本実施の形態の退避機構の概略構成を説明するための斜視図であり、図3は本実施の形態の退避機構の概略構成を説明するための正面図である。特に、図2(a)は回転機構とコリメータとの位置関係を説明するための斜視図であり、図2(b)は補正用放射線源を回転機構に装着させるときのコリメータと退避機構との位置関係および退避機構の概略構成を説明するための斜視図である。また、図3(a)は本実施の形態の退避機構の退避時の正面図であり、図3(b)は本実施の形態の退避機構の照射時の正面図である。
【0036】
図2および図3において、201は線源ホルダ,202は回転リング,203はコリメータ,204はステージ部材,205は補正用放射線源,206は保持機構,207は回転支持部材,208は回転軸,209は送り出しベルト,210は回転機構用モータ,301はモーター側プーリー,302は伝動ベルト,303は受け側プーリー,304は遮蔽板,305はモータ固定治具を示す。ただし、本実施の形態では、円環状に形成されるコリメータ203の外周面に沿って、図示しないリング検出器が円環状に配置されている。なお、本実施の形態では、送り出しベルト209の動作を制御する図示しないモータとモータ側プーリ301を駆動する図示しないモータとによって、駆動手段を構成する。
【0037】
図2(a),(b)に示すように、本実施の形態の退避機構は、ガントリの背面側すなわちコリメータを介して寝台102と対向する側に配置されており、補正用放射線源205の退避時における当該補正用放射線源205と被検体および検者との距離が大きくなるように配置されている。
【0038】
また、本実施の形態においても、コリメータ203および図示しないリング検出器を、被検体の体軸方向(すなわち、Y軸方向)に前後移動させる周知の前後移動機構が設けられている。この前後移動機構がコリメータ203およびリング検出器並びに回転機構を体軸方向に移動させることによって、断層像を再構成するためのデータであるトランスミッションデータおよびエミッションデータの収集位置の調整を行う構成となっている。
【0039】
さらには、本実施の形態の退避機構は、ガントリ101に取り付けられた回転軸208に回転支持部材207の一端が回転可能に固定されており、この回転支持部材207の他端には、退避部材204が固定されている。退避部材204の長手方向の一端には第1のプーリーが配置されており、他端には図示しない移動モータに駆動される第2のプーリーが配置され、この第1および第2のプーリーの間にはベルト209が架け渡されている。このベルト209には補正用放射線源205を保持する保持機構206が固定されており、図示しない移動モータの回転動作によって保持機構206をY軸方向に移動させることによって、線源ホルダ201への補正用放射線源205の挿入および線源ホルダ201からの取り出しを行う。
【0040】
図3は本実施の形態の退避機構の概略構成を説明するための正面図であり、特に、図3(a)は本実施の形態の退避機構の保管位置における正面図であり、図3(b)は本実施の形態の退避機構の退避位置における正面図である。
【0041】
図3において、301はモーター側プーリー,302は伝道ベルト,303は受け側プーリー,304は遮蔽板,305はモーター固定治具である。
【0042】
図3から明らかなように、本実施の形態の退避機構では、ガントリ101に固定されるモータ固定治具305には、図示しない退避用モータが取り付けられており、該退避用モータの回転軸にモータ側プーリ301が配置される。一方、受け側プーリ303は、回転軸208に回転可能に取り付けられると共に、該回転軸208に回動可能に取り付けられる回転支持部材207に固定される。モータ側プーリ301と受け側プーリ303には、該モータ側プーリ301の回転を受け側プーリ303に伝達するための伝動ベルト302が架け渡されている。したがって、本実施の形態の退避機構では、図示しない退避用モータを駆動することによって、モータ側プーリ301の回転が伝動ベルト302を介して受け側プーリ303に伝達され、回転支持部材207を回転軸208の周囲(XZ平面内)に回動させる。したがって、回転支持部材207の他端側に固定されるステージ部材204と共に保持機構206に保持される補正用放射線源205とを回転軸208の周囲に回動させることが可能となる。
【0043】
たとえば、補正用放射線源205を図3(a)に示す退避位置Aから図3(b)に示す待機位置A’に回動させる場合では、制御処理手段104が退避用モータを制御しモータ側プーリ301を反時計周りに回転させることによって、その回転力が伝動ベルト302を介して受け側プーリ303が反時計周りに回転されるので、回転支持部材207が受け側プーリ303と共に反時計周りに回転し他端側が待機位置A’に移動される。
【0044】
また、図3(a)から明らかなように、本実施の形態のポジトロン断層撮像装置では、回転支持部材207が退避位置Aにある場合には、該退避位置Aにおける補正用放射線源205とガントリ101の開口部(Z軸方向)との間に、開口部の中心軸方向すなわちY軸方向に延在する遮蔽板304が配置される構成となっている。したがって、補正用放射線源205が退避位置Aに回動されている状態では、ガントリ101の開口部方向に放射された放射線は、遮蔽板304で遮蔽されることとなり、エミッションデータの収集における被検体の被曝を防止できる。
【0045】
図4は本実施の形態の退避機構の退避位置における側面図であり、401は揺動部材,402は第1の支持プーリー,403は第2の支持プーリー,404はモータ支持部材を示す。
【0046】
図4に示すように、本実施の形態の退避機構は、退避部材204の長手方向の両端に設けられた第1のプーリー402および第2のプーリー403に架け渡された送り出しベルト209に揺動部材401の一端が固定されている。また、第1のプーリー402には、図示しない移動制御手段に制御される周知のモータが接続されており、このモータの回転力によって第1のプーリー402を正転あるいは逆転させる。該揺動部材401の他端には、保持機構206が固定されている。この保持機構206は、前述するように、図示しない保持制御手段からの制御信号に基づいて、補正用放射線源205の端部を挟持する周知の挟持機構からなる。
【0047】
したがって、本実施の形態の退避機構では、図示しない移動制御手段が図示しないモータを制御することによって、保持機構206に挟持された補正用放射線源205をガントリ101の中心軸方向すなわちY軸方向に前後動させることができる。
【0048】
このとき、本実施の形態のポジトロン断層撮像装置では、図4に示すように、退避位置Aにおける補正用放射線源205の中心軸方向(延在方向)と、線源ホルダ201の中心軸方向とが一致する構成となっているので、保持機構206を前後動させることによって、照射時における補正用放射線源205の線源ホルダ201の装着、および、線源ホルダ201からの補正用放射線源205の脱着を自動的に行うことができる。このときの線源ホルダ201への補正用放射線源205の脱着は、図示しない制御手段が第1のプーリー402を回転させ、送り出しベルト209を移動させることによって、保持機構206をY軸方向に移動させ補正用放射線源205を線源ホルダ201内へ収納させた後に、保持制御手段が挟持機構を開放させることによって、線源ホルダ201への補正用放射線源205の格納の終了となる。
【0049】
一方、線源ホルダ201からの補正用放射線源205の取り出しは、まず、保持制御手段が線源ホルダ201に収納される補正用放射線源205の一端部を挟持機構に保持させる。次に、制御手段が図示しない第1のプーリー402の駆動モータを制御し保持機構206をY軸と対向する方向に移動させることによって、線源ホルダ201から補正用放射線源205を引き出し、退避機構に保持させる。次に、図示しない制御手段が移動モータを駆動しモータ側プーリー301を回転させて、退避機構を図3(a)に示す、退避位置に移動させる。このとき、補正用放射線源205から放射される放射線の内で、被検体側となるガントリ101の開口部側に放射される放射線は、遮蔽板304に遮蔽されることとなる。
【0050】
《退避機構の詳細構造》
図5および図6は本実施の形態の退避機構の詳細構造を説明するための図であり、特に、図5(a)は本実施の形態の退避機構の上面図であり、図5(b)は正面図であり、図6(a)はY軸方向からの側面図(左側面図)であり、図6(b)はY軸方向と対向する方向からの側面図(右側面図)である。
【0051】
図5および図6において、501は挟持機構,502は第1の支持板,503は第2の支持板,504はバネを示す。
【0052】
図5(a)から明らかなように、本実施の形態の退避機構では、退避時における補正用放射線源205の一端側を挟持機構501が挟持し保持すると共に、他端側を第1および第2の支持機構502,503がそれぞれ両側から挟持し保持する。このとき、本実施の形態の支持機構502,503では、バネ504,505により常に一定方向に引っ張られており、それをストッパ506,507が定位置で支えている。補正用放射線源を取り出す際、レール509をスライダ510がスライドし回転機構部に渡す。その際、スライダが支持板502,503を押すことにより補正用放射線源の保持を解除する。補正用放射線源を受け渡した後、スライダ510は図の位置まで後退するが、バネ504,505により引き戻され、定位置へと戻る機構である。
【0053】
以上説明したように、本実施の形態のポジトロン断層撮像装置では、ガントリ101内に、遮蔽板304と該遮蔽板304の裏側(ガントリ101の開口部と対向する側)に線源ホルダ201から取り外した補正用放射線源205を退避させる退避機構とを設け、トランスミッションデータの計測時にのみ退避機構が遮蔽板304の裏面側に退避させた補正用放射線源205を線源ホルダ201に取り付ける構成とすることによって、検者が補正用放射線源205の脱着を行う必要がなくなるので、検者の被曝量を低減させることができる。したがって、検者の診断効率およびポジトロン撮影における撮像効率を向上させることができる。
【0054】
このとき、本実施の形態の退避機構は、たとえば、トランスミッションデータの計測を行う場合には、検者のトランスミッション撮影指示に基づいて、制御処理手段104が図示しない退避用モータを制御し回転支持部材207と共に保持機構206に保持される補正用放射線源205を退避位置Aから待機位置A’に移動させる。次に、制御処理手段104は、送り出し用モータを制御し保持機構206を前進すなわち線源ホルダ201の側に移動させることによって、補正用放射線源205を線源ホルダ201に収納させる。次に、制御処理手段104は、前述した手順とで逆の手順で本実施の形態の退避機構を退避位置Aに移動させることによって、補正用放射線源205の取り付けすなわちトランスミッション撮影の準備が終了する。
【0055】
次に、エミッションデータの計測を行う場合には、検者のトランスミッション撮影指示に基づいて、制御処理手段104が前述と同様の手順で、退避機構を待機位置A’に移動させた後に保持機構206を線源ホルダ201の側にまで移動させる。次に、制御処理手段104は保持機構206を制御し補正用放射線源205の一端を保持させた後に、送り出し用モータを制御し保持機構206を後進すなわち線源ホルダ201から離れる方向に移動させることによって、補正用放射線源205を線源ホルダ201から取り出す。次に、制御処理手段104は図示しない退避用モータを制御し回転支持部材207と共に保持機構206に保持される補正用放射線源205を待機位置A’から退避位置Aに移動させることによって、補正用放射線源205の退避が完了する。
【0056】
このように、本実施の形態のポジトロン断層撮像装置では、たとえば、操作卓107から入力された検者の撮像指示に基づいて、制御処理手段104が補正用放射線源205の線源ホルダ201への脱着を制御するので、検者の被曝量をさらに低減させることができる。
【0057】
なお、本実施の形態では、退避機構をガントリ101の開口部の中心軸に平行に格納する構成としたが、これに限定されることはなく、たとえば、開口部の中心軸と垂直に保管する構成とすることによって、遮蔽板304の大きさを小さくすることができるという効果がある。
【0058】
また、本実施の形態では、遮蔽板304を退避位置における補正用放射線源と開口部の中心軸との間に配置する構成としたが、たとえば、退避位置における補正用放射線源の外周を覆う構成とすることによって、退避時におけるガントリ101の近傍への放射線の漏れを低減できるという効果がある。
【0059】
さらには、本実施の形態の各機構では、モータの駆動力の伝達にベルトを用いる構成としたが、これに限定されることはなく、周知の歯車機構等を用いてもよいことはいうまでもない。
【0060】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0061】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0062】
(1)検者の被曝量を低減させることができる。
(2)補正用放射線源の取り付けおよび退避を自動的に行うことができる。
(3)撮像効率を向上させることができる。
(4)検者の診断効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のポジトロン断層撮像装置の概略構成を説明するための図である。
【図2】本実施の形態の退避機構の概略構成を説明するための斜視図である。
【図3】本実施の形態の退避機構の概略構成を説明するための正面図である。
【図4】本実施の形態の退避機構の退避位置における側面図である。
【図5】本実施の形態の退避機構の詳細構造を説明するための図である。
【図6】本実施の形態の退避機構の詳細構造を説明するための図である。
【符号の説明】
101 ガントリ
102 寝台
103 天板
104 制御処理手段
105 表示手段
106 格納手段
107 操作卓
108 補正用放射線源カバー
201 線源ホルダ
202 回転リング
203 コリメータ
204 ステージ部材
205 補正用放射線源
206 保持機構
207 回転支持部材
208 回転軸
209 送り出しベルト
210 回転機構用モータ
301 モーター側プーリー
302 伝動ベルト
303 受け側プーリー
304 遮蔽板
305 モータ固定治具
401 揺動部材
402 第1の支持プーリー
403 第2の支持プーリー
404 モータ支持部材
501 挟持機構
502 第1の支持板
503 第2の支持板
504 バネ

Claims (4)

  1. 被検体の周囲に補正用放射線源を回転し、該被検体の周囲に配置した撮像手段で撮像したトランスミッション像と、前記被検体に放射性同位元素を注入し体外に放射される放射線を撮像したエミッション像とから前記被検体の断層像を再構成するポジトロン断層撮像装置において、エミッション撮影を選択すると、前記撮像手段を保持するガントリ内に補正用放射線源を照射位置から一時的に格納する格納手段と、前記ガントリの背面側に取り付けられた回転軸を介して固定される回転支持部材と、前記回転支持部材に固定された退避部材と、前記退避部材に配置されたプーリを介して架け渡されたベルトとを備え、前記ベルトには前記補正用放射線源を保持する保持機構が固定され、前記保持機構をモータで移動させることによって、前記格納手段への前記補正用放射線源の挿入および取り出しを行うことを特徴とするポジトロン断層撮像装置。
  2. 前記格納手段は、前記エミッション撮影を選択すると、前記補正用放射線源を装置の照射位置にある前記保持機構から取り外し、前記照射位置とは異なる位置に設けられた線源ホルダへ格納させることを特徴とする請求項1記載のポジトロン断層撮影装置。
  3. 前記補正用放射線源と前記ガントリの開口部との間に、退避された補正用放射線源から放射される放射線が被検体に照射されることを防止する遮蔽手段とを備えることを特徴とする請求項1記載のポジトロン断層撮像装置。
  4. 前記着脱手段は、前記補正用放射線源を前記被検体の体軸方向と平行に退避させることを特徴とする請求項3記載のポジトロン断層撮像装置。
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