JPH05277513A - ピルガー圧延による集合組織調整ジルコニウム合金管の製造法 - Google Patents

ピルガー圧延による集合組織調整ジルコニウム合金管の製造法

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JPH05277513A
JPH05277513A JP10597992A JP10597992A JPH05277513A JP H05277513 A JPH05277513 A JP H05277513A JP 10597992 A JP10597992 A JP 10597992A JP 10597992 A JP10597992 A JP 10597992A JP H05277513 A JPH05277513 A JP H05277513A
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佳孝 須田
Tomokazu Kikukawa
朋一 菊川
Takeshi Isobe
毅 磯部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単一のピルガー圧延機により所望の集合組織
調整Zr合金管を製造する。 【構成】 微小区間のQ値をdQ、肉厚方向を示す因子
をxとし、 において、x=Dn+1 −tn+1 ,x=Dn+1 、およびx
=Dn+1 +tn+1 をそれぞれ代入して得られたdQi
dQm およびdQo が加工終了点付近のST=0.00
〜0.30においてdQi >dQm >dQo ≧1となる
ように、さらに、 が30≧dR>0となるように設計されたピルガー圧延
用治具を用いてZr合金素管を圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、優れた機械的強度お
よび耐応力腐食割れ性を示す原子燃料用ジルコニウム
(以下、Zrと記す)合金被覆管の製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、原子炉燃料の被覆管としてZr
合金被覆管が用いられることはよく知られている。上記
Zr合金被覆管を製造するためのZr合金は、JIS規
格のH4751に規定されているジルカロイ2またはジ
ルカロイ4が用いられ、そのなかでも加圧水型原子炉の
燃料用Zr合金被覆管としては特にジルカロイ4が用い
られている。
【0003】上記Zr合金被覆管は、押出し成形して得
られた肉厚のZr合金素管をピルガー圧延および再結晶
焼鈍をそれぞれ1回または複数回繰返し施したのち、最
終ピルガー圧延および歪取り焼鈍することにより製造さ
れ、上記ピルガー圧延は冷間圧延で行われ、上記再結晶
焼鈍は真空雰囲気中、温度530〜760℃で行われ、
最後の歪取り焼鈍は430〜490℃で行われる。
【0004】このようにして得られたZr合金被覆管に
は、原子炉燃料ペレットが充填され、原子炉燃料集合体
に組立てられ、炉心に挿入されて使用される〔これらの
点については、社団法人、日本金属学会編「改訂5版
金属便覧」平成2年3月31日、丸善株式会社発行、8
12〜815参照〕。
【0005】近年、軽水炉においては、従来の基底負荷
運転から電力需要に応じた負荷追従運転に変わりつつあ
る。上記負荷追従運転を実施した場合、出力上昇に伴っ
てZr合金被覆管に充填されている燃料の二酸化ウラン
ペレットが円周方向に膨張し、Zr合金被覆管内部に歪
を生じさせるとともに、核分裂生成物中のヨウ素によっ
て腐食され、これらが相互に作用して応力腐食割れを生
じ、長期にわたって運転操業を続けると事故につながる
恐れがあるなどの問題点が生じてきた。
【0006】そのため原子炉燃料ペレットとZr合金被
覆管との相互作用による応力腐食割れを起すことのない
Zr合金被覆管を開発すべくいろいろな研究がなされて
おり、応力腐食割れに対しては、稠密六方晶のC軸がZ
r合金被覆管の半径方向に揃っている方が抵抗性が増す
ことが知られている。
【0007】ところが、稠密六方晶のC軸がZr合金被
覆管の半径方向に交差している方がZr合金被覆管の機
械的強度は優れているために、上記Zr合金被覆管の肉
厚全体にわたって稠密六方晶のC軸が半径方向に揃った
Zr合金被覆管は、耐応力腐食割れ性は向上するけれど
も機械的強度は低下するという問題が生じてきた。
【0008】したがって、図2に示されるように、稠密
六方晶のC軸がZr合金管内面部分では半径方向に揃う
とともにZr合金管の肉厚中央部分および外面部分では
C軸がZr合金管の半径方向に交差している集合組織を
有するZr合金被覆管(このような管を集合組織調整Z
r合金被覆管という)が理想的には好ましく、かかるZ
r合金被覆管に近づけるべく種々な製造法が提案されて
いる(例えば、特開平1−39076号公報参照)。そ
れによると集合組織調整Zr合金被覆管は、まずZr合
金素管を中間ピルガー圧延したのち再結晶焼鈍する工程
ではQ値を2〜5に選んで内外径とも同等割合で軽減さ
せ、最終工程ではQ値を中間ピルガー圧延時よりも小さ
い値に選ぶとともに内径よりも外径を大きい割合で軽減
させる方法を採用している。
【0009】上記Q値は、一般にピルガー圧延分野では
良く知られた加工因子であり、 Q=ln (t/to )/ln (D/Do ) または、 Q=[(to −t)/to ]/[(Do −D)/Do ] 但し、to :圧延前の管肉厚、t:圧延後の管肉厚、D
o :圧延前の管平均径、D:圧延後の管平均径、なる式
により求められ、上記Q値は大きくするほど結晶のC軸
を半径方向に集積させることができることも知られてい
る。
【0010】さらに、上記結晶のC軸の集積度を示す定
量的因子として、一般的に用いられているものにKearns
factor (f値)がある。管の半径方向に関するf値
は、fr値で示され、結晶のC軸が全て半径方向に集積
した場合は、fr=1.0であり、また結晶のC軸が全
て管の円周方向に集積した場合は、fr=0.0であ
る。すなわち、fr値が大きいほど結晶のC軸が半径方
向に集積していることを示す因子である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来法に
よると、Q値の選定が各工程で異なることによりパスス
ケジュールの変更が不可欠であり、その圧延制御も極め
て難しいという課題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
Zr合金管内面部分の結晶のC軸を半径方向に集積さ
せ、Zr合金管肉厚中央部分および外面部分は内面部分
に比べ結晶のC軸を半径方向にあまり集積させないよう
にすることにより機械的強度を劣化させることなく耐応
力腐食割れ性の優れた集合組織調整Zr合金被覆管を製
造すべく研究を行った結果、図1に示されるように、ピ
ルガー圧延の加工領域(0.00〜1.00)を20分
割した場合の、n番目の分割面における平均径をDn
n+1番目の分割面における平均径をDn+1 、n番目の
分割面における肉厚をtn 、n+1番目の分割面におけ
る肉厚をtn+1 、肉厚方向を示す因子をx、nとn+1
の微小区間のQ値をdQ(n) 、とし、
【0013】
【数1】
【0014】数1をたて、この数1に、x=Dn+1 −t
n+1 を代入して得られた管内面のdQ(n) をdQi(n)
x=Dn+1 を代入して得られた管中央のdQ(n) をdQ
m(n)、x=Dn+1 +tn+1 を代入して得られた管外面の
dQ(n) をdQo(n)とすると、加工開始点(ST=1.
00)から加工終了点(ST=0.00)までの加工領
域(ST=0.00〜1.00)のうち、加工終了点付
近の加工領域(ST=0.00〜0.30)においてd
i(n)>dQm(n)>dQo(n)≧1となるように、さら
に、
【0015】
【数2】 で規定される断面減少率が0<dR(n) ≦30%となる
ように設計されたピルガー圧延用治具を用いて圧延する
と、C軸が上述の如く配向した集合組織調整Zr合金被
覆管を得ることができるという知見を得たのである。こ
の発明は、かかる知見にもとづいてなされたものであっ
て、ピルガー圧延機による加工領域を分割した場合の上
記数1で規定されるdQ値が、上記加工領域の加工終了
点付近(ST=0.00〜0.30)で、 dQi(n)>dQm(n)>dQo(n)≧1 となるように、かつ上記微小区間の上記数2で規定され
た断面減少率dRが、 0<dR(n) ≦30% となるように設計されたピルガー圧延機により圧延する
集合組織調整Zr合金管の製造法に特徴を有するもので
ある。
【0016】つぎに、上記dQ(n) およびdR(n) をそ
れぞれ上記の如く限定した理由について説明する。
【0017】(a) dQ(n) 加工区域を分割した微小区間のdQi(n),dQm(n),d
o(n)をdQi(n)>dQm(n)>dQo(n)となるようにピ
ルガー圧延すると管内面ほどQ値が大きくなり、従って
管内面に向うほど結晶のC軸は半径方向に集積すること
は明らかであるが、この発明に従ってST=0.00〜
0.30の加工終了点付近において上記数1を満足する
ように圧延すると所望の集合組織調整Zr合金管が得ら
れる。
【0018】その場合、ST=0.30を越えると十分
な集合組織が得られず、またdQi(n)≧5であることが
一層好ましい。
【0019】(b) dR 加工区域を20分割した微小区間の断面減少率(=dR
(n) )も、加工開始点(ST=1.0)から加工終了点
(ST=0.0)に向って増加する必要があるが、上記
dR(n) が30(%)を越えるとやはりマンドレル3と
管とが焼き付けを起すので、その上限を30(%)と定
め、0<dR(n) ≦30とした。
【0020】
【実施例】つぎに、この発明を実施例にもとづいて具体
的に説明する。
【0021】重量%で、Sn:1.5%,Fe:0.2
0%,Cr:0.10%、残部:Zrおよび不可避不純
物からなる組成を有し、外径:17.8mm、肉厚:1.
8mmの寸法を有するZr合金素管を、20分割された加
工領域(ST)において、上記数1および数2より求め
たdQi ,dQm ,dQo およびdRが表1に示される
値となるようにピルガー圧延用治具を設計し、その治具
を用いて、外径:9.5mm、内径:0.6mmの寸法を有
するZr合金管を製造し、このZr合金管の外面、中央
および内面のfr値を求め、その値を表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示される結果から、得られたZr合
金管のfr値は内面に向うほど1に近づいているところ
から、所望の集合組織調整Zr合金管が得られているこ
とがわかる。
【0024】
【発明の効果】この発明によると、従来のようにパスス
ケジュールを変更することなく所望の集合組織調整Zr
合金管を製造することができるので原子力産業上すぐれ
た効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のピルガー圧延による集合組織調整Z
r合金管の製造法を説明するための断面概略図である。
【図2】理想的な集合組織調整Zr合金管のC軸方向を
示す断面説明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピルガー圧延の加工領域(0.00〜
    1.00)を分割した場合の、 n番目の分割面における平均径をDn 、 n+1番目の分割面における平均径をDn+1 、 n番目の分割面における肉厚をtn 、 n+1番目の分割面における肉厚をtn+1 、 微小区間nとn+1におけるQ値をdQ(n) 、 肉厚方向を示す因子をx、として得られた式: において、上記xを、 x=Dn+1 −tn+1 として得られた管内面のdQ(n)
    dQi(n)、 x=Dn+1 として得られた管中央のdQ(n) をd
    m(n)、 x=Dn+1 +tn+1 として得られた管外面のdQ(n)
    dQo(n)とすると、 加工終了点付近の加工領域:ST=0.00〜0.30
    において、 dQi(n)>dQm(n)>dQo(n)≧1 となるように、さらに、 が、 30≧dR(n) >0 となるように設計されたピルガー圧延用治具を用いてジ
    ルコニウム合金素管を圧延することを特徴とする、ピル
    ガー圧延による集合組織調整ジルコニウム合金管の製造
    法。
JP10597992A 1992-03-31 1992-03-31 ピルガー圧延による集合組織調整ジルコニウム合金管の製造法 Expired - Lifetime JP3208832B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6284182B1 (en) 1999-03-12 2001-09-04 Konal Engineering And Equipment Inc. Molding process employing heated fluid

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