JPH05276663A - 系統電圧制御方法及び装置 - Google Patents

系統電圧制御方法及び装置

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JPH05276663A
JPH05276663A JP4064956A JP6495692A JPH05276663A JP H05276663 A JPH05276663 A JP H05276663A JP 4064956 A JP4064956 A JP 4064956A JP 6495692 A JP6495692 A JP 6495692A JP H05276663 A JPH05276663 A JP H05276663A
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system voltage
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三安 城戸
Tomio Chiba
富雄 千葉
Hiroyuki Kudo
博之 工藤
Junzo Kawakami
潤三 川上
Yoshiaki Matsui
義明 松井
Masahito Kito
昌仁 紀藤
Kazunari Hayashi
一成 林
Takeshi Takahashi
剛 高橋
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Chubu Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷変動や目標電圧の変化等の電力系統の特
徴に応じて系統電圧を最適に制御することができる系統
電圧制御方法及び装置を提供すること。 【構成】 本発明による系統電圧制御装置は、系統電圧
と系統の目標電圧との偏差と一定時間、常時、積分する
偏差積分回路16と、系統電圧の状況及び制御性能の状
態を評価する状態評価部17と、この状態評価部17に
よる状態評価結果と系統の目標電圧を変更するか否かを
判定するための判定値を規定する感度係数との関係を定
性的に表現した複数の感度係数決定のためのファジィ制
御ルール群31を系統の状態に応じて選択し、この選択
されたファジィ制御ルールを推論し感度係数を求める感
度係数演算部18と、感度係数演算部18により得られ
た感度係数を反映させて系統電圧を調整するタップ切換
変圧器のタップ切換指令の要否を判定する切換判定部2
0とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、系統電圧を予め指定さ
れた電圧に維持するよう、昇降指令で電圧調整設備を自
動的に制御する装置に係り、特に、電圧調整設備(タッ
プ切換変圧器)のタップ切換制御にファジィ推論を応用
した系統電圧制御方法及び装置に関す
【0002】る。
【従来の技術】従来のこの種の装置にあっては、日立評
論(Vol.71 No.3 第54頁から第56頁)に記載のように、
系統電圧を、予め指定された電圧に維持するよう、昇降
指令で負荷時電圧調整器や負荷時タップ切換変圧器など
を自動的に制御していた。このときの動作判定は次のよ
うにして行っていた。
【0003】系統電圧の実効値VADを、例えば、100
msごとに取込み、この値
【0004】
【数1】 VAD=V1 (1) と基準電圧(目標電圧)VS
【0005】
【数2】 VS=V2 (2) との偏差ΔVを
【0006】
【数3】 ΔV=V3 (3)
【0007】
【数4】 ΔV(%)=(VAD−VS)×100/VS (4) として求め、この偏差ΔVをT秒間の期間、常時、積分
する。
【0008】
【数5】
【0009】この積分結果V4(=Vh)と積分定数(積
分時間整定値×10%)Kとを比較し、昇降指令の要否
を判断していた。
【0010】理想的な系統電圧の電圧制御は、一定時間
(例えば30分間)の平均電圧が常に基準電圧V2の管
理幅(例えば、±2%)以内にあり、かつ、タップ切換
頻度が規定値(例えば、50回/日)以内にあることで
ある。前者は系統電圧制御目標であり、後者はタップ切
換機構の寿命的な問題を解決するための目標である。
【0011】装置の不感帯整定値(装置が動作できる偏
差V3の最小値)、積分時間整定値が不適切であると、
上記制御目標が達成できなかったり、極度に切換回数が
多くなったりする。このため、従来装置では例えば30
分平均電圧とタップ切換頻度/日を基に、不感帯及び積
分時間を1日に1回、前日の制御実績により自動的に整
定値を変更する自動整定値変更機能を備えて感度制御し
ていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置では、上
記したように、系統電圧目標電圧とタップ切換機構の寿
命目標の両目標を達成するために、装置内部で自動的に
整定値(不感帯、積分時間)を決定する自動整定値変更
機能を備えているが、この変更機能は1日に一回程度の
割合でしか変更されておらず、電圧の質的向上を図ろう
とすると、1日当りの電圧調整器としてのタップ切換変
圧器のタップ切換回数が多くなり、例えば、タップ切換
変圧器の寿命を大幅に短くすると言う問題があった。
【0013】また、逆にタップ切換回数を少なく制御す
るようにすると電圧の質が悪化する(例えば、V3の絶
対値が大きくなったり、30分平均電圧と基準電圧の偏
差が大きくなったり、系統電圧の変動が大きいことをい
う)という問題があった。
【0014】更には、従来装置では現在の系統電圧と予
め設定された目標電圧との差異を積分処理することによ
り系統電圧を制御する事後処理形であり、急激な負荷変
動や目標電圧変化等の変化に対する追従性に劣るという
問題があった。
【0015】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、電力の安定供給、質的向上、設備の高信頼
度化・長寿命化に応えるために、時間毎及び曜日毎の負
荷変動(電圧の変動パターン)や目標電圧の変化等の電
力系統の特徴に応じて、系統電圧を予め指定された一定
電圧に維持するように最適な電圧調整設備(タップ切換
変圧器)のタップ切換え制御を行う系統電圧制御方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の系統電圧制御方
法は、系統電圧を予め指定された電圧に維持する系統電
圧制御方法において、系統の電圧変動パターンを考慮し
て作成された複数のファジィ制御ルールを備え、系統の
状態に応じて前記複数のファジィ制御ルールのうちの一
つのファジィ制御ルールを選択し、この選択されたファ
ジィ制御ルールを推論すると共に、系統の電圧を昇圧又
は降圧するか否かを判定するための判定値を規定する感
度係数を前記選択されたファジィ制御ルールのファジィ
推論結果で補正するようにしたことを特徴とする。
【0017】また本発明の系統電圧制御方法は、系統電
圧を予め指定された電圧に維持する系統電圧制御方法に
おいて、系統の電圧変動パターンを考慮して作成された
複数のファジィ制御ルールを備え、予め指定された電圧
の変更時間に合わせてその時間帯における系統の電圧変
動パターンに適合するファジィ制御ルールを選択し、こ
の選択されたファジィ制御ルールを推論すると共に、系
統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判定するための判
定値を規定する感度係数を前記選択されたファジィ制御
ルールのファジィ推論結果で補正するようにしたことを
特徴とする。
【0018】更に本発明の系統電圧制御方法は、系統電
圧を予め指定された電圧に維持する系統電圧制御方法に
おいて、系統の電圧変動パターンを考慮して作成された
複数のファジィ制御ルールを備え、運転日の曜日に合わ
せてその運転日の曜日における系統の電圧変動パターン
に適合するファジィ制御ルールを選択し、この選択され
たファジィ制御ルールを推論すると共に、系統の電圧を
昇圧又は降圧するか否かを判定するための判定値を規定
する感度係数を前記選択されたファジィ制御ルールのフ
ァジィ推論結果で補正するようにしたことを特徴とす
る。
【0019】また本発明の系統電圧制御方法は、系統電
圧を予め指定された電圧に維持するよう、昇降指令で負
荷時電圧調整器や負荷時タップ切換変圧器のタップを自
動的に制御する系統電圧制御方法において、系統電圧と
系統の目標電圧との偏差を一定時間、常時、積分し、か
つ系統電圧の状況及び系統電圧の制御性能の状態を評価
すると共に、該状態評価結果と系統の電圧を昇圧又は降
圧するか否かを判定するための判定値を規定する感度係
数との関係を定性的に表現した複数の感度係数決定のた
めのファジィ制御ルールを系統の状態に応じて選択し、
この選択されたファジィ制御ルールを推論し、このファ
ジィ推論により得られた感度係数を反映させてタップ切
換指令の要否を判定することを特徴とする。
【0020】更に本発明の系統電圧制御方法は、系統電
圧を予め指定された電圧に維持するよう、昇降指令で負
荷時電圧調整器や負荷時タップ切換変圧器のタップを自
動的に制御する系統電圧制御方法において、夜間の系統
電圧制御に対してはタップ切換回数低減を目的とした系
統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判定するための判
定値を規定する感度係数決定のためのファジィ制御ルー
ルを推論し、昼間の系統電圧制御に対しては系統電圧を
予め指定された電圧に維持する前記感度係数決定のため
のファジィ制御ルールを推論し、これらの推論結果より
得られた感度係数を反映させてタップ切換指令の要否を
判定することを特徴とする。
【0021】また本発明の系統電圧制御装置は、系統電
圧を予め指定された電圧に維持する系統電圧制御装置に
おいて、系統の電圧変動パターンを考慮して作成された
複数のファジィ制御ルールを備えると共に、系統の状態
に応じて前記複数のファジィ制御ルールのうちの一つの
ファジィ制御ルールを選択する選択手段と、該選択手段
により選択された前記複数のファジィ制御ルールのうち
の一つのファジィ制御ルールを推論する推論手段と、系
統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判定するための判
定値を規定する感度係数を前記選択されたファジィ制御
ルールのファジィ推論結果で補正する補正手段とを有す
ることを特徴とする。
【0022】更に本発明の系統電圧制御装置は、系統電
圧予め指定された電圧に維持する系統電圧制御装置にお
いて、系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複
数のファジィ制御ルールを備えると共に、予め指定され
た電圧の変更時間に合わせてその時間帯における系統の
電圧変動パターンに適合するファジィ制御ルールを選択
する選択手段と、該選択手段により選択されたファジィ
制御ルールを推論する推論手段と、系統の電圧を昇圧又
は降圧するか否かを判定するための判定値を規定する感
度係数を前記選択されたファジィ制御ルールのファジィ
推論結果で補正する補正手段とを有することを特徴とす
る。
【0023】また本発明の系統電圧制御装置は、系統電
圧を予め指定された電圧に維持する系統電圧制御装置に
おいて、系統の電圧変動パターンを考慮して作成された
複数のファジィ制御ルールを備えると共に、運転日の曜
日に合わせてその運転日の曜日における系統の電圧変動
パターンに適合するファジィ制御ルールを選択する選択
手段と、該選択手段により選択されたファジィ制御ルー
ルを推論する推論手段と、系統の電圧を昇圧又は降圧す
るか否かを判定するための判定値を規定する感度係数を
前記選択されたファジィ制御ルールのファジィ推論結果
で補正する補正手段とを有することを特徴とする。
【0024】更に本発明の系統電圧制御装置は、系統電
圧を予め指定された電圧に維持するよう、昇降指令で負
荷時電圧調整器や負荷時タップ切換変圧器のタップを自
動的に制御する系統電圧制御装置において、系統電圧と
系統の目標電圧の偏差を一定時間、常時、積分する偏差
積分手段と、系統電圧の状況及び制御性能の状態を評価
する状態評価手段と、該状態評価手段による状態評価結
果と系統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判定するた
めの判定値を規定する感度係数との関係を定性的に表現
した複数の感度係数決定のためのファジィ制御ルールを
系統の状態に応じて選択する選択手段と、該選択手段に
より選択されたファジィ制御ルールを推論する推論手段
と、該推論手段より得られた感度係数を反映させてタッ
プ切換指令の要否を判定する判定手段とを有することを
特徴とする。
【0025】
【作用】上記構成の系統電圧制御方法においては、系統
の電圧変動パターンを考慮して作成された複数のファジ
ィ制御ルールのうちの一つのファジィ制御ルールを系統
の状態に応じて選択し、この選択されたファジィ制御ル
ールを推論すると共に、系統の電圧を昇圧又は降圧する
か否かを判定するための判定値を規定する感度係数を上
記選択されたファジィ制御ルールのファジィ推論結果で
補正する。
【0026】また上記構成の系統電圧制御方法において
は、系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数
のファジィ制御ルールのうち予め指定された電圧の変更
時間に合わせてその時間帯における系統の電圧変動パタ
ーンに適合するファジィ制御ルールを選択し、この選択
されたファジィ制御ルールを推論すると共に、系統の電
圧を昇圧又は降圧するか否かを判定するための判定値を
規定する感度係数を上記選択されたファジィ制御ルール
のファジィ推論結果で補正する。
【0027】更に上記構成の系統電圧制御方法において
は、系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数
のファジィ制御ルールのうち運転日の曜日に合わせてそ
の運転日の曜日における系統の電圧変動パターンに適合
するファジィ制御ルールを選択し、この選択されたファ
ジィ制御ルールを推論すると共に、系統の電圧を昇圧又
は降圧するか否かを判定するための判定値を規定する感
度係数を前記選択されたファジィ制御ルールのファジィ
推論結果で補正する。
【0028】また上記構成の系統電圧制御方法において
は、系統電圧と系統の目標電圧との偏差を一定時間、常
時、積分し、かつ系統電圧の状況及び系統電圧の制御性
能の状態を評価すると共に、該状態評価結果と系統の電
圧を昇圧又は降圧するか否かを判定するための判定値を
規定する感度係数との関係を定性的に表現した複数の感
度係数決定のためのファジィ制御ルールを系統の状態に
応じて選択し、この選択されたファジィ制御ルールを推
論し、このファジィ推論により得られた感度係数を反映
させてタップ切換指令の要否を判定する。
【0029】更に上記構成の系統電圧制御方法において
は、夜間の系統電圧制御に対してはタップ切換回数低減
を目的とした系統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判
定するための判定値を規定する感度係数決定のためのフ
ァジィ制御ルールを推論し、昼間の系統電圧制御に対し
ては系統電圧を予め指定された電圧に維持する前記感度
係数決定のためのファジィ制御ルールを推論し、これら
の推論結果より得られた感度係数を反映させてタップ切
換指令の要否を判定する。
【0030】上記構成の系統電圧制御装置においては、
系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数のフ
ァジィ制御ルールのうちの一つのファジィ制御ルールが
系統の状態に応じて選択手段により選択される。この選
択手段により選択された上記複数のファジィ制御ルール
のうちの一つのファジィ制御ルールが推論手段により推
論される。更に系統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを
判定するための判定値を規定する感度係数が上記選択さ
れたファジィ制御ルールのファジィ推論結果で補正手段
により補正される。
【0031】また上記構成の系統電圧制御装置において
は、系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数
のファジィ制御ルールのうち予め指定された電圧の変更
時間に合わせてその時間帯における系統の電圧変動パタ
ーンに適合するファジィ制御ルールが選択手段により選
択される。選択手段により選択されたファジィ制御ルー
ルは推論手段により推論され、系統の電圧を昇圧又は降
圧するか否かを判定するための判定値を規定する感度係
数が上記選択されたファジィ制御ルールのファジィ推論
結果で補正手段により補正される。
【0032】更に上記構成の系統電圧制御装置において
は、系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数
のファジィ制御ルールのうち運転日の曜日に合わせてそ
の運転日の曜日における系統の電圧変動パターンに適合
するファジィ制御ルールが選択手段により選択される。
この選択手段により選択されたファジィ制御ルールが推
論手段により推論され、系統の電圧を昇圧又は降圧する
か否かを判定するための判定値を規定する感度係数が上
記選択されたファジィ制御ルールのファジィ推論結果で
補正手段により補正される。
【0033】また上記構成の系統電圧制御装置において
は、系統電圧と系統の目標電圧の偏差が偏差積分手段に
より一定時間、常時、積分され、状態評価手段により系
統電圧の状況及び制御性能の状態が評価される。この状
態評価手段による状態評価結果と系統の電圧を昇圧又は
降圧するか否かを判定するための判定値を規定する感度
係数との関係を定性的に表現した複数の感度係数決定の
ためのファジィ制御ルールが系統の状態に応じて選択手
段により選択される。この選択手段により選択されたフ
ァジィ制御ルールが推論手段により推論され、この推論
手段より得られた感度係数を反映させてタップ切換指令
の要否が判定手段により判定される。
【0034】このように本発明では、電力系統の負荷変
動パターンに応じた簡単な知識ベース(定性的な制御ル
ール、メンバーシップ関数)を利用し、電力系統の負荷
変動パターンに応じて最適な知識ベースを選択し、ファ
ジィ推論により、感度係数を時々刻々微妙に操作(変
更)できるので、負荷の変動によって電圧パターンが変
動する環境下でも、最適な電圧の維持ができると共に、
タップ切換回数も最少化できる。すなわち、電圧制御目
標とタップ切換頻度目標の最適化を図ることができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1には本発明に係る系統電圧制御装置の一実施
例の構成が示されている。本装置は、当該変電所から需
要家に対し供給する電圧(配電線によって送り出され
る)を電圧変成器PTを介して取り込み、安定した電圧
制御が行なわれるようにするものである。
【0036】同図において、本発明に係る系統電圧制御
装置は、電圧変成器PT12と、電圧変成器PT12の
出力電圧から系統電圧の実効値VADを検出する実効値検
出回路14と、系統の目標電圧VSを設定する目標電圧
設定回路13と、目標電圧設定回路13により設定され
る目標電圧VSと実効値検出回路14により検出される
系統電圧の実効値VADとの偏差ΔVを算出する加算器1
5と、偏差ΔVを所定期間、常時、積分する偏差積分回
路16と、電力系統の状態量を取り込み、その状態評価
を行なう状態評価部17と、状態評価部17より求めた
系統の状態量からファジィ推論により後述する切換判定
部20でタップ切換の切換判定を行うための感度係数K
fを算出する感度係数演算部18と、整定値Kを設定す
る整定部19と、偏差積分回路16の出力信号Vhと感
度係数演算部18の出力信号Kf及び整定部19により
設定される整定値Kを乗じた値K・Kfとの大小比較に
よりタップ切換の切換判定を行う切換判定部20とを有
している。21は配電線11に接続されている負荷であ
る。
【0037】また実効値検出回路14は、電圧変成器P
T12の出力電圧を更に降圧する補助電圧変成器、整流
器及びA/D変換器を有している。
【0038】状態評価部17は現在時刻や電力系統の状
態量(例えば、送り出し電圧VAD、偏差ΔV、偏差積分
値Vhなど)を取り込み、状態評価するものである。具
体的には、例えば、目標電圧VSに対する送り出し電圧
VADの誤差の5分あるいは30分移動平均を求める。ま
た、上記した5分あるいは30分移動平均値の変動方向や
変動分の大きさも同時に求めるようにする。
【0039】感度係数演算部18は、メンバシップ関数
群30と、ファジィ制御ルール群31と、ファジィ制御
ルール群31及びメンバーシップ関数群30の中から最
適なものを選択するようにメンバシップ関数群30及び
ファジィ制御ルール群31を切り換えるメンバシップ関
数・ファジィ制御ルール切換部32と、それぞれのファ
ジィ制御ルールの前件部及び後件部の適合度を求める前
件部演算部33及び後件部演算部34と、それぞれのフ
ァジィ制御ルールの推論結果を総合してファジィ制御ル
ール全体の推論結果を求めるルール合成部35とを有し
ている。
【0040】以下に本装置の動作の概要を説明する。
【0041】(1)電圧変成器PT12を介して実効値
検出回路14に取り込まれた系統電圧は、補助変成器
(補助PT)により降圧され、この降圧された電圧は整
流器により整流された後、A/D変換器によりA/D変
換されて系統電圧の実効値を示すディジタルデータ(V
AD)が実効値検出回路14により検出される。このディ
ジタルデータVADは加算器15の一方の入力端に入力さ
れる。
【0042】(2)一方、各変電所であらかじめ設定さ
れた目標電圧Vsが目標電圧設定回路13により設定さ
れ、加算器15の他方の入力端に入力される。
【0043】(3)加算器15では目標電圧VSと実効
値検出回路14により検出される系統電圧の実効値VAD
との偏差ΔVが算出される。
【0044】(4)更に偏差積分回路16では(3)で
求めた偏差ΔVが予め設定した時間分だけ積分処理が実
行され、偏差積分値Vh(=V4)が求められる。
【0045】(5)切換判定部20では、(4)にて求
められた偏差積分値Vhと整定部19にて設定された整
定値K及び感度係数演算部18にて求めた感度係数Kf
の乗じた値K・Kfとの大小比較が行なわれ、タップ切
換変圧器LRT10のタップ切換の要否が判定される。
したがって、タップ切換が必要であれば、切換判定部2
0よりタップ切換変圧器LRT10に対しタップ昇降指
令が発せられる。
【0046】図2は本発明に係る系統電圧制御装置の動
作例(処理例)を示すフローチャートである。このタス
クは例えば、100ms毎にタイマ割込みにより起動さ
れる。 同図において (a)電力系統の状態量のデータの状態評価部17への入
力及び整定値Kの整定部19より切換判定部20への入
力(ステップ51) (b)現在時刻の状態評価部17への入力(ステップ5
2) (c)加算器15及び偏差積分回路16による線形演算
(偏差積分など)の実行(ステップ53) (d)状態評価部17による状態評価(目標値に対する30
分平均電圧の誤差など)の実行(ステップ54) (e)メンバシップ関数・ファジィ制御ルール切換部32
によりファジィ制御ルール群及びメンバーシップ関数群
から系統の状態に応じたファジィ制御ルール、メンバー
シップ関数を選択(ステップ55) (f)前件部演算部33、後件部演算部34及びルール合
成部35によりファジィ推論による感度係数Kfの決定
(ステップ56) (g)次式の条件により切換判定部20によるタップ切換
変圧器LRT10のタップ切換判定の実行(ステップ5
7)
【0047】
【数6】
【0048】(h)切換判定部20よりタップ切換変圧器
LRT10に対してタップ切換指令を出力(ステップ5
8) の一連の処理をシーケンシャルに実行する。
【0049】次に、本発明のポイントとなる図1中に示
したメンバシップ関数群及びファジィ制御ルール群を系
統の状態に応じて切り換えるメンバシップ関数・ファジ
ィ制御ルール切換部32について具体的に説明する。
【0050】図3には予め設定された目標電圧VSと時
間毎に選択するファジィ制御ルール群を示している。す
なわち、この実施例では、係数決定1から係数決定6ま
で6つのファジィ制御ルール群を備えており、それぞれ
ファジィ制御ルールを有効な時間に選択して実行するも
のである。
【0051】選択方法としては、系統電圧制御装置内に
現在時刻を得るための手段(例えばカレンダーなどのI
Cなど)を設け、この手段から現在時刻を得て予めプロ
グラムされた実行手順に従い、ファジィ制御ルール群を
選択し、順次、実行する。なお、ハードウエアについて
は後述する。
【0052】図4は各ファジィ制御ルール群の各ファジ
ィ制御ルールの詳細な内容を示すものである。
【0053】図5は平日、土曜日及び休日におけるタッ
プ切換変圧器LRT10のタップ切換がない場合の無制
御状態の系統電圧の実効値の一例を示す。
【0054】図6は図5に示した無制御状態の系統電圧
の実効値を得るために施したデータ収集システムの構成
(図6(a))及びデータ作成手法(図6(b))を示
すものである。同図に示すように、データ収集システム
は変電所60内に設置された電圧調整リレー61の制御
された電圧VC及びタップ昇降指令信号TIをリレー62
を介して取り込み、A/D変換装置63にてディジタル
データに変換され、パーソナルコンピュータ64を介し
てハードディスク装置65などのメモリ手段にデータが
記憶される(図6(a))。
【0055】また無制御状態の系統電圧の実効値データ
は図6(b)に示すようにタップ切換変圧器のタップ切
換指令があった時に、制御された電圧実効値データから
タップ切換変圧器LRTの1タップ電圧を加減算器72
により加算あるいは減算することにより求めることがで
きる。また、この無制御状態の系統電圧実効値により、
どの程度、系統に負荷が入っているかを容易に推測する
ことができる。
【0056】次に図3、図4及び図5を用いて本発明に
係る系統電圧制御装置の制御内容を詳細に説明する。こ
れらの図において、 (1)係数決定1は深夜の時間帯である21:00〜6:30の時間
に実行する。
【0057】深夜の時間帯は図5に示すように、一般に
は大きな負荷の変動はないので、評価項目の一つである
系統電圧の30分平均電圧の誤差の大きさのみに着目した
ファジィ制御ルールを備える。すなわち、仮りに30分平
均電圧の誤差の大きさが 正側または負側大きいならば
感度係数は小さくし(高感度化)、タップ切換変圧器L
RT10のタップ切換えを行い易くして電圧の質を向上
させ、仮りに30分平均電圧の誤差の大きさが 小さいな
らば感度係数を大きくし(低感度化)、タップ切換変圧
器LRT10のタップ切換えを行い難くして不要なタッ
プ切換を抑制し、タップ切換変圧器LRT10の寿命を
延ばすように制御している。
【0058】(2)係数決定2は、午前中の目標電圧を変
更する(電圧上げ)時間帯である6:30〜8:30の時間に実
行する。図5に示すように、この時間帯は系統に負荷が
入るために、急激に無制御状態の系統電圧実効値が低下
している。すなわち、仮りに系統電圧の30分平均電圧の
誤差の大きさが正側または負側大きいならば感度係数を
小さくし(高感度化)、タップ切換変圧器LRT10の
タップ切換えを行い易くして電圧の質を向上させ、仮り
に上記30分平均電圧の誤差の大きさが小さいならば感度
係数を中ぐらいにし、感度としては従来と同等とする。
【0059】また、仮りに30分平均電圧の誤差の傾きが
小さいか、もしくは正側に大きいならば感度係数を中ぐ
らいにし、感度としては従来と同等とし、仮りに30分平
均電圧の誤差の傾きが、負側に大きいならば目標電圧と
逆方向に電圧実効値が推移し、誤差が大きくなるため感
度係数は小さくし(高感度化)、タップ切換えが行え易
くして電圧の質を向上させるように制御する。
【0060】すなわち、負荷の変動をある程度予測して
制御するようにする。
【0061】(3)係数決定3は午前及び午後の目標電圧
を高めに設定された時間帯である8:30〜11:30及び13:30
〜17:00に実行する。すなわち、この時間帯は昼間の就
業時間で最も電力の需要が多い時間帯であるため、評価
項目の一つである30分平均電圧の誤差の大きさのみに着
目したファジィ制御ルールを備える。すなわち、仮りに
30分平均電圧の誤差の大きさが、正側または負側大きい
ならば感度係数を小さくし(高感度化)、タップ切換変
圧器LRT10のタップ切換えを行い易くして電圧の質
を向上させ、仮りに30分平均電圧の誤差の大きさが、小
さいならば感度係数は中ぐらいにし、感度としては従来
と同等なるように制御する。
【0062】また、この時間帯に対して選択されたファ
ジィ制御ルールは、感度係数は小さくはなっても、大き
くはなることはない。このことは、電圧の質の向上の重
点化を狙ったものである。
【0063】(4)係数決定4は午前中の目標電圧を変更
する(電圧下げ)前の時間帯である、11:30〜12:00に実
行する。この時間帯は、一般に昼休み前になるので負荷
が切られてくる時間帯であるため、電圧が高めに推移す
る。そこで、30分平均電圧の誤差の大きさと30分平均電
圧の誤差の傾きの大きさに着目している。すなわち、仮
りに30分平均電圧の誤差の大きさが、正側または負側大
きいならば感度係数を小さくし(高感度化)、タップ切
換変圧器LRT10のタップ切換えを行い易くして電圧
の質を向上させ、仮りに30分平均電圧の誤差の大きさ
が、小さいならば感度係数を中ぐらいにし、感度として
は従来と同等とする。
【0064】また、仮りに30分平均電圧の誤差の傾き
が、小さいならば感度係数を中ぐらいにし、感度として
は従来と同等とし、仮りに30分平均電圧の誤差の傾き
が、正側に大きいならば目標電圧と逆方向に電圧実効値
が推移し、誤差が大きくなるため感度係数を小さくし
(高感度化)、タップ切換変圧器LRT10のタップ切
換えを行い易くして電圧の質を向上させるように制御
し、仮りに30分平均電圧の誤差の傾きが、負側に大きい
ならば目標電圧と同じ方向に電圧実効値が推移し、無理
に不必要な切換操作をする必要がないため感度係数を大
きくし(低感度化)、タップ切換変圧器LRT10のタ
ップ切換えを行い難くして不要なタップ切換を抑制し、
タップ切換変圧器LRTの寿命を延ばすように制御す
る。
【0065】すなわち、負荷の変動をある程度予測して
制御するようにする。
【0066】(5)係数決定5は昼休みの時間帯である12:
00〜13:30に実行する。
【0067】この時間帯の負荷変動の特徴は、短時間
(1時間程度)内に負荷の変動が非常に大きいことであ
る。従って、係数決定3のルール群の内容と共に、5分
間の平均電圧の誤差の大きさについても着目している。
すなわち、仮りに30分平均電圧の誤差の大きさが、正側
または負側大きいならば感度係数を小さくし(高感度
化)、タップ切換変圧器LRTのタップ切換えを行い易
くして電圧の質を向上させ、仮りに30分平均電圧の誤差
の大きさが、小さいならば感度係数を中ぐらいにし、感
度としては従来と同等なるように制御する。
【0068】また、仮りに5分平均電圧の誤差の大きさ
が、正側または負側大きいならば感度係数を小さくし
(高感度化)、タップ切換変圧器LRTのタップ切換え
を行い易くして電圧の質を向上させ、仮りに5分平均電
圧の誤差の大きさが、小さいならば感度係数を中ぐらい
にし、感度としては従来と同等なるように制御する。
【0069】(6)係数決定6は夕方から夜の時間帯であ
る17:00〜21:00に実行する。
【0070】この時間帯は、負荷が序々に切られてきて
電圧が高くなる特徴があるため、30分平均電圧の誤差の
大きさに着目したルールを備える。すなわち、仮りに30
分平均電圧の誤差の大きさが、正側または負側大きいな
らば感度係数を小さくし(高感度化)、タップ切換変圧
器LRTのタップ切換えを行い易くして電圧の質を向上
させ、仮りに30分平均電圧の誤差の大きさが、小さいな
らば感度係数は中ぐらいにし、感度としては従来と同等
になるように制御する。
【0071】以上に述べたように、系統の目標電圧及び
負荷変動に応じてファジィ制御ルール群を切換えて実行
することにより、より効果的な系統の電圧制御ができる
と共にファジィ制御ルール群そのものをシンプルにでき
るので演算処理量も少なくできる。
【0072】また図5に示した3つの無制御電圧実効値
の変動パターンのように、曜日によって系統の負荷変動
パターンが異なれば、負荷変動パターン毎にファジィ制
御ルール群及びメンバーシップ関数群を予め備えて、運
転日に応じて複数の電圧制御パターンからその日に最も
適した電圧制御パターンを選択すればよいことは容易に
推考できることである。
【0073】次に、図7を用いてファジィ推論により系
統電圧制御に用いられる感度係数Kfの決定方法につい
て説明する。ファジィ理論はファジィ集合論に基づき、
人間の主観が介在することにより生じる曖昧さを取り扱
う理論である。なお、ファジィ集合とはその境界がぼや
けてており、その集合に属する程度をメンバーシップ関
数で表した要素の集まりのことである。このメンバーシ
ップ関数は0から1までの値をとり、その値をその集合
に属する度合(グレード;適合度)と呼ぶ。このグレー
ドとあいまいさの程度を対応させる(1のときは完全に
あてはまり、0のときは完全にあてはまらない。0から
1の間ではその値に応じてあてはまるとする)ことによ
り、表現をぼかした表現が可能となる。
【0074】このようにファジィ理論では、言葉のもつ
あいまいさをメンバーシップ関数により定量化する点が
大きな特徴である。このことにより、人間の持つ勘や経
験などの知識をなじみやすい形で扱うことができ、多数
の知識の状況に応じたレベル付けによる総合判断と知識
からのずれの情報を用いた類推判断が可能である。
【0075】図7に示した前件部演算部33及び後件部
演算部34のメンバーシップ関数と推論実行例は、図4
に示した係数決定3のルール実行例である。すなわち、
仮りに30分平均電圧の誤差の大きさが、正側に大きいな
らば感度係数を小さくし(高感度化)、仮りに30分平均
電圧の誤差の大きさが、負側に大きいならば感度係数を
小さくし(高感度化)、仮りに30分平均電圧の誤差の大
きさが、小さいならば感度係数を中ぐらいにし、感度と
しては従来と同等なるように制御する、というファジィ
制御ルールを実行するわけであるが、まず、それぞれの
個々のファジィ制御ルールに対しての適合度を求める。
一般には、max−min法を用いる。
【0076】次に、個々のファジィ制御ルールの後件部
の適合度を合成し、次式に示す加重平均値を求める(非
ファジィ化)ことにより、感度係数Kfを決定する。
【0077】
【図7】 Kf=Σgi・zi/Σgi (7) ここでgiはファジィ制御ルールの適合度、ziはファジ
ィ制御ルールの重心値である。
【0078】図8は本発明による系統電圧制御装置によ
り系統電圧を制御した場合における系統の電圧実効値V
AD、偏差積分値Vh及び30分平均電圧の誤差VMEの動き
をプロットしたものであり、図8(a)は高感度制御の
例、図8(b)は低感度制御の例をそれぞれ、示してい
る。これらの図に示すように、例えば図8(a)は目標
電圧の変更前のように有効な時間に感度係数Kfが小さ
くなることにより、式(6)の右辺に示した動作判定レ
ベルが小さくなり、系統電圧の早めの昇圧操作を行なう
ことができ、目標電圧VSに対する誤差VMEを小さくで
きる。
【0079】また図8(b)は電圧実効値VADが瞬間的
に大きくなるが、30分平均電圧の誤差VMEは0近傍であ
る。従って、少し様子を見るために、感度係数Kfが大
きくなることにより、(6)式の右辺に示した動作判定
レベルが大きくなり、タップ切換変圧器LRT10の不
要なタップ切換えを抑制することができる(ここでいう
不要なタップ切換えとは、タップを切換えて、すぐに逆
方向に再度タップを切換ることをいう)。
【0080】図9は本発明に係る系統電圧制御装置によ
る系統電圧の電圧制御例と従来装置による系統電圧の電
圧制御例を併せて示すものである。
【0081】図10は本発明に係る系統電圧制御装置に
よる系統電圧の電圧制御結果と従来装置による系統電圧
の電圧制御結果(30分平均電圧の誤差例)を併せて示す
ものである。
【0082】図9及び図10に示すように本発明に係る
系統電圧制御装置が従来装置より、系統の目標電圧VAD
に対して誤差の少ない運転ができ、より質の高い系統電
圧を供給することが可能であることが理解できる。
【0083】図11は本発明による系統電圧制御装置の
感度係数演算部により決定される感度係数Kfの変動を
プロットしたものである。同図から明らかなように、深
夜の時間帯は感度係数Kfが1.0を上回り、低感度ぎみに
運転され(タップ切換え抑制優先)、昼間の時間帯は感
度係数Kfが1.0を下回り、高感度ぎみに運転(電圧の質
の向上優先)されていることがうかがえる。
【0084】次にハードウエアの概要を説明する上で必
要となる従来のディジタル形電圧調整リレーの概要を述
べる。図12にデータ処理例を示す。すなわち、例えば
データの入力は毎100msの最初の時間帯に3.33ms間隔で
6回のデータを入力する。その6個のデータのうち最大
及び最小のデータを除いた4個のデータ(入力電圧)の
平均値を「実効値の平均電圧V1」とする。また図13
には上述した系統電圧の実効値VADと目標電圧VSとの
偏差ΔVの積分動作を図式化して示す。さらに図14に
例えば1日を12分割し、各時間帯ごとに設定した系統の
目標電圧VSの設定例を示す。
【0085】従来装置では上述した積分結果Vh(V
4)と積分定数(積分時間整定値×10%)を比較し、タ
ップ切換指令の要否を判断する。したがってディジタル
調整リレーの動作時間特性は図15のとおりとなる。1
5図において曲線Pは動作時間整定が8.0s(秒)、不
感帯が1.0%の例、曲線Qは動作時間整定が20.0s
(秒)、不感帯が1.6%の動作時間特性例を示すもので
ある。
【0086】すなわち、ディジタル調整リレーの動作時
間T(s)は次式で表される。
【0087】
【数8】動作時間T(s)=動作時間整定値(s)×10
(%)/偏差ΔV(%)(7) なお、不感帯整定値とは、本装置が動作できる偏差ΔV
(=V3)の最小値を表す。
【0088】したがって上記した動作時間特性を示す図
15からも明かなように、本装置は、系統電圧の実効値
VAD(入力電圧V1)が目標電圧VS(=V2)に対して大き
く変動した場合には(偏差ΔV(=V3)が大きい場合)比
較的速く、また、目標電圧VSに対して系統電圧の実効
値VADが僅かしか変動しない場合には(偏差ΔVが小さ
い場合)長時間を経て応動するものである。このような
積分特性を有していることは、系統電圧を制御する上
に、換言すれば、負荷時タップ切換変圧器LRTの制御
に最も合理的といえる。
【0089】本装置の不感帯整定・積分時間整定が不適
切であると、一定時間(例えば30分間)の平均電圧が基
準電圧の管理幅(例えば±2%)を越えたり、極度に切
換回数が多くなったりする。このため、従来のディジタ
ル形電圧調整リレーでは、図16に示すように、自動整
定変更機能を付加して、1日に1回、不感帯、積分時間
の制御、すなわち感度制御を行っている。図16中に
は、それぞれのケースに対する感度制御例を示してい
る。
【0090】次に図17に本発明に係る系統電圧制御装
置の具体的構成を示す。同図において系統電圧制御装置
1は、補助電圧変成器PT102と、系統の目標電圧を
設定する目標電圧設定回路103と、整流回路104
と、マルチプレクサ105と、A/D変換器106と、
ディジタル入力部107と、マイクロコンピュータ等で
構成される制御回路108と、リードオンリメモリ(R
OM)109と、ランダムアクセスメモリ(RAM)1
10と、ディジタル出力部111とから主として構成さ
れている。
【0091】同図において本発明に係る系統電圧制御装
置は、母線100より電圧変成器PT101を介して系
統電圧データを取り込み、この系統電圧データを整流回
路104で実効値に変換し、更にA/D変換器106で
系統電圧の実効値をディジタル量に変換し、制御回路1
08に入力する。
【0092】制御回路108では図12に示したデータ
読み込み、図13に示した積分、すなわち、上述した偏
差積分(V4)の処理、この偏差積分値と積分定数との
比較処理などを実行する。
【0093】図18に従来装置の制御方式を示す。同図
において、状態評価部200では、制御対象202の出
力VAD(=V2)を取り込み、ディジタル量に変換する
と共に14図に示した目標電圧VSとの偏差ΔV(=V3)
を求める。
【0094】線形演算部201では以下の処理(線形)
を実行する。
【0095】
【図9】 V4 > 積分定数K(積分時間整定値×10%) (8) 上記処理結果に基づき、制御対象202に対して制御指
令u(タップ切換変圧器に対するタップ昇降指令)を発
する。制御対象202は図示したように、タップ切換変
圧器LRTである。具体的には、タップ切換えのための
電動操作機構を含んでいるものである。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、負荷の変動によって系
統の目標電圧パターンが変動する環境下でも、系統の電
圧実効値を設定された目標電圧に対し高精度に維持(電
圧の質の向上)することができるだけでなく、系統電圧
を調整する電圧調整器としてのタップ切換変圧器のタッ
プ切換回数を大幅に低減することができる。したがっ
て、タップ切換変圧器の長寿命化・高信頼度化が実現で
きる。
【0097】さらに、電力系統の負荷変動の特徴を考慮
して作成されたファジィ制御ルールを備え、これらの中
から系統の状態に応じてファジィ制御ルール選択し、推
論した結果を反映させることにより、シンプルかつ有効
な系統電圧制御を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る系統電圧制御装置の一実施例の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した系統電圧制御装置の動作例(処理
例)の概略を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す系統電圧制御装置において予め設定
された系統の目標電圧と時間毎に選択されるファジィ制
御ルール群との関係を示す説明図である。
【図4】図1に示す系統電圧制御装置に使用されるファ
ジィ制御ルール群の各々の詳細な内容を示す説明図であ
る。
【図5】系統電圧を調整するタップ切換変圧器のタップ
切換えが行なわれない場合の無制御状態の系統の電圧実
効値の実測例を示す図である。
【図6】図5に示した無制御状態の電圧実効値データを
得るためのデータ収集システム及びデータ作成手法を示
す説明図である。
【図7】ファジィ推論による感度係数決定方法を示す説
明図である。
【図8】図1に示した系統電圧制御装置による系統電圧
制御下における電圧実効値、偏差積分値及び30分平均電
圧の誤差の一例を示す特性図である。
【図9】図1に示した本発明に係る系統電圧制御装置に
よる電圧制御例を従来装置による電圧制御例と比較して
示した図である。
【図10】図1に示した本発明に係る系統電圧制御装置
による30分平均電圧の誤差例を従来装置による30分平均
電圧の誤差例と比較して示す図である。
【図11】図1に示した本発明に係る系統電圧制御装置
より設定される感度係数の変化状態の一例を示す図であ
る。
【図12】図1に示した本発明に係る系統電圧制御装置
のデータ読み込み状態を示す説明図である。
【図13】系統電圧制御装置における偏差積分処理の概
要を示す説明図である。
【図14】系統電圧制御装置における基準電圧(目標電
圧)の設定例を示す特性図である。
【図15】従来のディジタ形電圧調整リレーの動作特性
例を示す特性図である。
【図16】従来装置の整定変更例を示す説明図である。
【図17】図1に示した本発明に係る系統電圧制御装置
の具体的構成を示すブロック図である。
【図18】従来装置の機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 系統電圧制御装置 10 タップ切換変圧器 12 電圧変成器 13 目標電圧設定回路 14 実効値検出回路 15 加算器 16 偏差積分回路 17 状態評価部 18 感度係数設定部 19 整定部 20 切換判定部 21 負荷 30 メンバシップ関数群 31 ファジィ制御ルール群 32 メンバシップ関数・ファジィ制御ルール切換部 33 前件部演算部 34 後件部演算部 35 ルール合成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 博之 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 川上 潤三 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 松井 義明 茨城県日立市国分町1丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 紀藤 昌仁 愛知県名古屋市熱田区横田2丁目3番24号 中部電力株式会社西電力所内 (72)発明者 林 一成 愛知県名古屋市熱田区横田2丁目3番24号 中部電力株式会社西電力所内 (72)発明者 高橋 剛 愛知県名古屋市熱田区横田2丁目3番24号 中部電力株式会社西電力所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 系統電圧を予め指定された電圧に維持す
    る系統電圧制御方法において、 系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数のフ
    ァジィ制御ルールを備え、系統の状態に応じて前記複数
    のファジィ制御ルールのうちの一つのファジィ制御ルー
    ルを選択し、この選択されたファジィ制御ルールを推論
    すると共に、系統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判
    定するための判定値を規定する感度係数を前記選択され
    たファジィ制御ルールのファジィ推論結果で補正するよ
    うにしたことを特徴とする系統電圧制御方法。
  2. 【請求項2】 系統電圧を予め指定された電圧に維持す
    る系統電圧制御方法において、 系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数のフ
    ァジィ制御ルールを備え、予め指定された電圧の変更時
    間に合わせてその時間帯における系統の電圧変動パター
    ンに適合するファジィ制御ルールを選択し、この選択さ
    れたファジィ制御ルールを推論すると共に、系統の電圧
    を昇圧又は降圧するか否かを判定するための判定値を規
    定する感度係数を前記選択されたファジィ制御ルールの
    ファジィ推論結果で補正するようにしたことを特徴とす
    る系統電圧制御方法。
  3. 【請求項3】 系統電圧を予め指定された電圧に維持す
    る系統電圧制御方法において、 系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数のフ
    ァジィ制御ルールを備え、運転日の曜日に合わせてその
    運転日の曜日における系統の電圧変動パターンに適合す
    るファジィ制御ルールを選択し、この選択されたファジ
    ィ制御ルールを推論すると共に、系統の電圧を昇圧又は
    降圧するか否かを判定するための判定値を規定する感度
    係数を前記選択されたファジィ制御ルールのファジィ推
    論結果で補正するようにしたことを特徴とする系統電圧
    制御方法。
  4. 【請求項4】 系統電圧を予め指定された電圧に維持す
    るよう、昇降指令で負荷時電圧調整器や負荷時タップ切
    換変圧器のタップを自動的に制御する系統電圧制御方法
    において、 系統電圧と系統の目標電圧との偏差を一定時間、常時、
    積分し、かつ系統電圧の状況及び系統電圧の制御性能の
    状態を評価すると共に、該状態評価結果と系統の電圧を
    昇圧又は降圧するか否かを判定するための判定値を規定
    する感度係数との関係を定性的に表現した複数の感度係
    数決定のためのファジィ制御ルールを系統の状態に応じ
    て選択し、この選択されたファジィ制御ルールを推論
    し、このファジィ推論により得られた感度係数を反映さ
    せてタップ切換指令の要否を判定することを特徴とする
    系統電圧制御方法。
  5. 【請求項5】 系統電圧を予め指定された電圧に維持す
    るよう、昇降指令で負荷時電圧調整器や負荷時タップ切
    換変圧器のタップを自動的に制御する系統電圧制御方法
    において、 夜間の系統電圧制御に対してはタップ切換回数低減を目
    的とした系統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判定す
    るための判定値を規定する感度係数決定のためのファジ
    ィ制御ルールを推論し、昼間の系統電圧制御に対しては
    系統電圧を予め指定された電圧に維持する前記感度係数
    決定のためのファジィ制御ルールを推論し、これらの推
    論結果より得られた感度係数を反映させてタップ切換指
    令の要否を判定することを特徴とする系統電圧制御方
    法。
  6. 【請求項6】 系統電圧を予め指定された電圧に維持す
    る系統電圧制御装置において、 系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数のフ
    ァジィ制御ルールを備えると共に、 系統の状態に応じて前記複数のファジィ制御ルールのう
    ちの一つのファジィ制御ルールを選択する選択手段と、 該選択手段により選択された前記複数のファジィ制御ル
    ールのうちの一つのファジィ制御ルールを推論する推論
    手段と、 系統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判定するための
    判定値を規定する感度係数を前記選択されたファジィ制
    御ルールのファジィ推論結果で補正する補正手段とを有
    することを特徴とする系統電圧制御装置。
  7. 【請求項7】 系統電圧予め指定された電圧に維持する
    系統電圧制御装置において、 系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数のフ
    ァジィ制御ルールを備えると共に、 予め指定された電圧の変更時間に合わせてその時間帯に
    おける系統の電圧変動パターンに適合するファジィ制御
    ルールを選択する選択手段と、 該選択手段により選択されたファジィ制御ルールを推論
    する推論手段と、 系統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判定するための
    判定値を規定する感度係数を前記選択されたファジィ制
    御ルールのファジィ推論結果で補正する補正手段とを有
    することを特徴とする系統電圧制御装置。
  8. 【請求項8】 系統電圧を予め指定された電圧に維持す
    る系統電圧制御装置において、 系統の電圧変動パターンを考慮して作成された複数のフ
    ァジィ制御ルールを備えると共に、 運転日の曜日に合わせてその運転日の曜日における系統
    の電圧変動パターンに適合するファジィ制御ルールを選
    択する選択手段と、 該選択手段により選択されたファジィ制御ルールを推論
    する推論手段と、 系統の電圧を昇圧又は降圧するか否かを判定するための
    判定値を規定する感度係数を前記選択されたファジィ制
    御ルールのファジィ推論結果で補正する補正手段とを有
    することを特徴とする系統電圧制御装置。
  9. 【請求項9】 系統電圧を予め指定された電圧に維持す
    るよう、昇降指令で負荷時電圧調整器や負荷時タップ切
    換変圧器のタップを自動的に制御する系統電圧制御装置
    において、 系統電圧と系統の目標電圧の偏差を一定時間、常時、積
    分する偏差積分手段と、 系統電圧の状況及び制御性能
    の状態を評価する状態評価手段と、 該状態評価手段による状態評価結果と系統の電圧を昇圧
    又は降圧するか否かを判定するための判定値を規定する
    感度係数との関係を定性的に表現した複数の感度係数決
    定のためのファジィ制御ルールを系統の状態に応じて選
    択する選択手段と、 該選択手段により選択されたファジィ制御ルールを推論
    する推論手段と、 該推論手段より得られた感度係数を反映させてタップ切
    換指令の要否を判定する判定手段とを有することを特徴
    とする系統電圧制御装置。
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