JPH0527634Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は先端ホースガイドを具えた生コンクリ
ート移送装置に関する。

〔従来の技術〕

生コンクリート移送装置は、第６図側面図に示
すように、コンクリート打設現場に設置され、ブ
ーム１の届く範囲に生コンクリートを分配し終わ
ると位置を移動するために、ブーム１は伸縮機構
を持つとともに、下部フレーム２に対し旋回可能
とするために、上部フレーム３に固定され、生コ
ンクリート輸送ホース４はホースドラム５から巻
出し・巻込みされブーム長手方向にリードされ、
先端部の送り出し装置６を経て先端ホースガイド
７に導かれている。

送り出し装置６は第７図部分拡大図及び第８図
−断面図に示すように、ブーム１の先端に付
設され、先端ホースガイド７は送り出し装置６に
固定されている。

コンクリートの打設に際しては、第９図平面図
に示すように、コンクリートを打つ前の床の強度
は小さいので、自重と転倒モーメントの働く本装
置の設置場所は強度上限定されるから、デイスト
リビユーターの設置位置は通常は井桁に組まれた
梁の上部となる。

こゝで、１００は本装置の設置場所で１０１は
移動後の位置を示し、２００は柱となる鉄骨を示
す。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このような装置によるコンクリ
ート打設の可能な範囲はブームの最大半径、最小
半径により制限されるとゝもに、柱２００が存在
するためにこの部分の旋回動作は不可能となり、
線分Ａ，A′と最大半径Max.Rで囲まれる扇形の
部分はデツドゾーンとなるので、この部分は多人
数の手作業によるコンクリートの移動を余儀なく
され、本装置により省力化の成果を減殺してい
る。

本考案はこのような事情に鑑みて提案されたも
ので、デツドゾーンをなくし省力及び省人を図る
生コンクリート移送装置を提供することを目的と
する。

〔問題点を解決するための手段〕

そのために本考案は、コンクリートポンプによ
り圧送される生コンクリートの輸送ホース先端部
に設置され、旋回及び伸縮可能のブームの先端に
先端ホースガイドを片持ち的に支持し、上記ブー
ムの先端に付設されたホース送り出し装置により
これに沿つてホースの先端部を下方へ導く生コン
クリート移送装置において、上記先端ホースガイ
ドの支持端をその中心線の周りに回動可能に上記
ブームの先端の上記送り出し装置に取り付けると
ともに、上記送り出し装置と上記ホースガイドと
を所望の角度で固定する手段を具えたことを特徴
とする。

〔作用〕

このような構成により、先端ホースガイドを横
鉛直面内で斜め下方の所望の方向に傾け、直下の
みならず、必要により斜め下方に生コンクリート
を流下することにより、事実上、デイストリビユ
ーターによるコンクリート打設のデツドゾーンを
なくすることができる。

〔実施例〕

本考案の一実施例を図面について説明すると、
第１図はその先端ホースガイドを示す側面図、第
２図、第３図は第１図の正面図で第２図はホース
ガイドが下方を向いた場合、第３図はホースガイ
ドが斜め下方を向いた場合をそれぞれ示す。第４
図、第５図はそれぞれ第２図の変形例を示す同じ
く部分正面図である。

まず、第１〜３図において、第６〜８図と同一
の記号はそれぞれ第６〜８図と同一の部材を示
し、送り出し装置６の前方にはホース中心線に同
軸的に円筒状ボス８が突設され、円筒状ボス８の
先端には等間隔で複数のストツパー穴が円周方向
に分布して設けられている。

一方、先端ホースパイプ７の上端の環状部材９
は送り出し装置６のボス８に緩合し、環状部材９
の上端に穿設された半径方向のねじ孔に螺合する
ストツパーボルト１０の先端がボス８のストツパ
ー穴に嵌合するようになつている。

このような構造により先端ホースガイド７を送
り出し装置６の中心線の周りに所望の角度回動し
たのち、ストツパーボルト１０を介してこれを送
り出し装置６に固定することにより、ホースガイ
ド先端部を、鉛直下方以外の所望の方向に傾斜す
ることができる。

そこで、第９図に示した場合には線分Ａ，
A′で囲まれたデツドゾーンに対しブーム先端部
ホースガイドに横鉛直面内で傾斜させることで線
分Ｂ，B′方向にデツトゾーン内部にホース先端
部を導くことが可能となり、柱２００によるデツ
ドゾーン領域を傾斜部Ｃに示すように減少するこ
とが可能となる。

なお、先端ホースガイドの横鉛直面内の傾斜手
段として、ストツパーボルトの代わりに、第４図
に示すように、ストツパーコツター１０′を環状
部材９のねじ孔に挿入するようにすることもで
き、さらに、第５図に示すように、円筒状ボス８
の外周に雄スプライン１１を刻設するとゝもに環
状部材９の内周に雌スプライン１２を刻設し、両
者を所望の回動角度で嵌合するようにすることも
できる。

〔考案の効果〕

このような構造によれば、下記の効果が奏せら
れる。

(1) コンクリート打設作業範囲が拡大する。

(2) 人力による先端ホースガイドの引きまわし作
業が無くなり、作業者の負担軽減が図れる。

要するに本考案によれば、コンクリートポンプ
により圧送される生コンクリートの輸送ホース先
端部に設置され、旋回及び伸縮可能のブームの先
端に先端ホースガイドを片持ち的に支持し、上記
ブームの先端に付設されたホース送り出し装置に
よりこれに沿つてホースの先端部を下方へ導く生
コンクリート移送装置において、上記先端ホース
ガイドの支持端をその中心線の周りに回動可能に
上記ブームの先端の上記送り出し装置に取り付け
るとともに、上記送り出し装置と上記ホースガイ
ドとを所望の角度で固定する手段を具えたことに
より、デツトゾーンをなくし省力及び省人を図る
生コンクリート移送装置を得るから、本考案は産
業上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の先端ホースガイド
を示す側面図、第２図、第３図は第１図の正面図
で第２図はホースガイドが下方を向いた場合、第
３図はホースガイドが斜め下方を向いた場合をそ
れぞれ示す。第４図、第５図はそれぞれ第２図の
変形例を示す同じく部分正面図である。第６図は
公知のコンクリート移送装置を示す全体側面図、
第７図は第６図の先端ホースガイドを示す部分拡
大図、第８図は第６図の−に沿つた断面図、
第９図は第６図のコンクリート移送装置によるコ
ンクリート打設範囲を示す平面図である。 １……ブーム、２……下部フレーム、３……上
部フレーム、４……ホース、５……ホースドラ
ム、６……送り出し装置、７……先端ホースガイ
ド、８……ボス、９……環状部材、１０……スト
ツパーボルト、１０′……ストツパーコツター、
１１……雄スプライン、１２……雌スプライン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリートポンプにより圧送される生コンク
   リートの輸送ホース先端部に設置され、旋回及び
   伸縮可能のブームの先端に先端ホースガイドを片
   持ち的に支持し、上記ブームの先端に付設された
   ホース送り出し装置によりこれに沿つてホースの
   先端部を下方へ導く生コンクリート移送装置にお
   いて、上記先端ホースガイドの支持端をその中心
   線の周りに回動可能に上記ブームの先端の上記送
   り出し装置に取り付けるとともに、上記送り出し
   装置と上記ホースガイドとを所望の角度で固定す
   る手段を具えたことを特徴とする生コンクリート
   移送装置。