JPH05276143A

JPH05276143A - 信号の伝送装置

Info

Publication number: JPH05276143A
Application number: JP4119506A
Authority: JP
Inventors: Setsuo Yamamoto; 節雄山本
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-03-28
Filing date: 1992-03-28
Publication date: 1993-10-22

Abstract

(57)【要約】【目的】周波数拡散通信方式の利点を保持し、伝送装
置の同期制御系の簡略化と安定性を向上する信号の伝送
装置に関するものである。【構成】周波数変調と２値雑音による２相位相変調によ
り伝送し、受信装置では逓倍型位相同期ループにより、
位相変調成分の除去と周波数検波を同時に行う装置の構
成方式に関するものである。【効果】複雑な同期制御系を必要とせず、装置が簡単に
なり性能と信頼性が向上した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は信号によって搬送波を周
波数変調および２値雑音によって２相（多相）位相変調
を印加し、従って信号を広い周波数帯域わたって拡散す
るため既設通信局にたいし妨害を与えることなく、又他
の電波からも妨害を受けない情報の伝送装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来の装置は搬送波を信号による位相変
調、および２値雑音による２相位相変調を印加し送、受
信する伝送装置で構成されていた。このため特に受信装
置には複雑な同期制御系が必要になり、高価な装置とな
ると共に取扱いが一般大衆には困難であり信頼性の面で
も問題があった。又２値雑音として疑似ランダム雑音等
が利用されているがその発生装置の構成や周波数拡散性
能に幾多の問題があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の方式による伝送
装置では送信装置、および受信装置とも同期制御回路及
び２値雑音の発生回路が非常に複雑になり、従って一般
大衆に普及させるには装置の価格面、および取扱い性、
信頼性など多くの問題があった。本発明はこれら問題を
解決する信号の伝送方式ならびにその実現装置に関する
ものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】搬送波を２値雑音によっ
て２相（多相）位相変調する周波数拡散通信方式は信号
の伝送方式として多くの利点を有する。しかし伝送装置
が複雑であり、特に同期制御系が複雑であり又同期時間
がかかり性能的にも問題が有る。本発明は信号による周
波数変調と周波数変調された搬送波を２値雑音により周
波数拡散変調（２相位相変調）して伝送し、受信装置で
は２乗（偶数乗）回路又は逓倍（偶数倍）回路により周
波数拡散変調成分（位相変調成分）を除去する受信装置
を使用することによって周波数変調信号成分のみを検出
できるため複雑な制御系が不必要で性能の不安定要因除
去が可能となった。更に上記装置として位相同期ループ
を用いて変調、復調を行うようにし装置の簡略化と性能
の安定化を計った。又２値雑音発生装置として抵抗等か
ら発生する雑音を増幅し、クロックと遅延フリップフロ
ップ構成されるランダム２値雑音を使用することを可能
にする事によって性能の向上と安定化を達成した。

【０００５】

【作用】搬送波を２値（＋１、又は−１の値）雑音によ
る２相（多相）位相変調することによって広い周波数範
囲にスペクトルを拡散して信号を伝送する場合、雑音電
波などの妨害に強く、且つ他の電波に妨害を与えないと
言う性質がある。しかしこの周波数拡散電波を受信する
には、先ず伝送搬送波の再生と送信時に使用したと同じ
２値雑音の再生が必要になる。従って受信装置としてこ
れらの同期搬送波並びに同期２値雑音の再生装置とその
制御装置が必要になる。しかし本発明による信号の伝送
装置は上記周波数拡散変調方式の利点を残し、信号によ
る変調を周波数変調方式とし且つその周波数偏移を位相
角に換算して絶対値で４５度（４５度を含む）以下に設
定することにより、送信時の２相位相変調と更に受信時
の２乗回路又は逓倍回路を経由しても原情報を保存する
方式になるため、複雑な制御系が不要になり簡単な装置
で受信が可能となる。

【０００６】

【実施例】本発明の１実施例である、図１の送信装置系
統図、図２の受信装置系統図、及び図３の２値雑音発生
装置系統図により動作の説明をする。先ず図１におい
て、位相比較器２、ローパスフィルター３、位相同期発
振器４、及び周波数分周器６、により構成される位相同
期ループはクロック発生器１によって駆動され同期搬送
波を発生する。入力信号８、はローパスフィルター９、
を通って位相同期（電圧制御）発振器４、に入力され、
この入力により周波数変調が印加される。次に２値雑音
発生器７、は周波数分周装置６、の出力クロックによっ
て駆動され、これに同期した２値雑音を発生する。２相
（多相）位相変調器５、は４の出力（周波数変調された
搬送波）を７からの２値雑音（周波数変調を受けたクロ
ックによって駆動された２値雑音）により２相（多相）
位相変調を行い、電力増幅器１０、を経由してアンテナ
１１、から送信される。

【０００７】図２の受信装置系統図は混合器３、フィル
ター４、及び位相同期発振器５、で構成される位相同期
ループと受信アンテナ１、高周波増幅器２、ローパスフ
ィルター６、で構成される。アンテナ１、で受信された
電波は高周波増幅器２、で増幅され、次の混合器３、に
入力される。混合器３、フィルター４、及び位相同期
（電圧制御）発振器、５で構成する位相同期ループは入
力電波の２倍（偶数倍）の周波数に同期すると共に位相
変調成分を除去（復調）し、混合器３、の出力よりロー
パスフィルター６、を経由して周波数変調信号の復調信
号がえられる。

【０００８】図３は２値雑音発生装置の１例を示す系統
図であって、１は抵抗などによる雑音発生器、２は増幅
器、３は電圧比較器、４は遅延型（Ｄ型）フリップフロ
ップ、であって５のクロック発生器により定められた時
刻の入力値を２値判定して出力する。つまり２の出力電
圧を３の比較器を経由して２値判定を行い、クロックに
よって決まる周期で出力されるランダム２値雑音発生器
の１例である。本装置は回路方式も簡単であり、周波数
拡散性能にも優れ、価格もやすく利点が大きい。

【０００９】

【発明の効果】本発明の送信装置は位相同期ループを利
用し、信号による周波数変調の印加と搬送波の発生及び
（信号により周波数変調された搬送波の分周クロックに
より駆動される）２値雑音による２相（多相）位相変調
を行うことにより信号を伝送し、又受信装置では周波数
逓倍（偶数倍）型位相同期ループにより位相変調の復調
と同時に周波数変調信号の復調が可能になった。従っ
て、従来問題となった周波数拡散通信方式特有の複雑な
同期制御系が不要になり、低価格で動作の安定な周波数
拡散通信方式による信号の伝送装置構成が可能となっ
た。

【００１０】

【図面の簡単な説明】

【図１】は信号の送信装置系統図の１例である。

【図２】は信号の受信装置系統図の１例である。

【図３】は２値雑音発生装置の１例を示す系統図であ
る。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】周波数変調装置、２値雑音発生装置およ
び位相変調装置を備え、周波数変調搬送波信号を２値雑
音信号によつて位相変調を印加して伝送し、受信側で逓
倍（偶数数倍）又は２乗（偶数乗）装置を径由すること
により、周波数変調信号を検出することを特徴とする信
号の伝送装置。
【請求項２】前記伝送信号の受信装置において、受信
信号の２倍（偶数数倍）の周波数に同期する同期発振
器、混合器およびろ波器によって構成される位相同期装
置により、位相変調成分の除去と周波数変調信号の検出
を行う受信装置。
【請求項３】図１に示すように、周波数変調装置６、
周波数変調されたクロックを発生する分周器７、前記ク
ロックにより駆動される２値雑音発生器８、および位相
変調器９、を具備し、周波数変調された搬送波を前記周
波数変調されたクロックにより駆動される２値雑音によ
って２相（多相）位相変調を行って伝送し、受信装置に
おいて２乗（偶数乗）装置又は逓倍（偶数倍）装置によ
って位相変調成分を除去し、周波数変調成分のみを検出
することを特徴とする信号の伝送方式。
【請求項４】図３に示す様に、雑音の発生装置１、増
幅装置２、クロックの発生装置５、および遅延型フリッ
プフロップ、によって発生する２値のランダム雑音発生
器を使用して構成される請求項１の信号の伝送装置。