JPH05274946A - 絶縁シート - Google Patents

絶縁シート

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Publication number
JPH05274946A
JPH05274946A JP6722892A JP6722892A JPH05274946A JP H05274946 A JPH05274946 A JP H05274946A JP 6722892 A JP6722892 A JP 6722892A JP 6722892 A JP6722892 A JP 6722892A JP H05274946 A JPH05274946 A JP H05274946A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
sheet
polymeric sheet
wire
epoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6722892A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuuichi Tatsuya
雄一 立谷
Hideyuki Tanaka
秀之 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Tokin Corp filed Critical Tokin Corp
Priority to JP6722892A priority Critical patent/JPH05274946A/ja
Publication of JPH05274946A publication Critical patent/JPH05274946A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的大きな電磁力が誘起されても、また、
使用環境が比較的低温中であっても、線材相互間の十分
な密着強度が得られる絶縁シートを提供する。 【構成】 高分子シートの少くとも片面上に、熱硬化性
エポキシ樹脂を半硬化状態で形成した絶縁シートにおい
て、高分子シートは、エポキシ分子が貫通可能な貫通孔
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイル等に用いられる
絶縁シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電流を磁力に変換して使用する為
の、いわゆる電磁コイルはあらゆる分野で使用されてい
る。その中で小型の素子やモータ等に用いられる比較的
小型なコイルの線材間の電気絶縁には、線材に高分子等
の絶縁材を被覆したいわゆるエナメル線を使用する事が
一般的である。一方、電磁石等に代表される比較的大型
なコイルを形成する場合に於いては、線材が太く、絶縁
層の被覆が困難なばかりでなく、巻線時に於ける絶縁層
の破壊によるレアーショートの危険性の増大という問
題、ならびに、電磁力によって生ずる線材の自己振動を
抑制することが困難になる問題等を有するため、エナメ
ル被覆のみでは不都合である。
【0003】このため、その代替的な手段として、例え
ば高分子シートの両面に半硬化状態のエポキシ樹脂が塗
布されたテープ状の絶縁シートを素線に螺旋状に巻き付
けた線材を予め作製し、該線材を使用してコイルを形成
し、所定の温度に加熱してエポキシ樹脂を拡散させ、そ
の後、硬化させることで線材間の密着力を生じせしめ、
前述した絶縁と線材の振動防止を同時に満足させる方法
が実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年広く用い
られつつある超電導マグネット用コイルは、線材に巨大
な電磁力が誘起される、また、その使用環境が極めて低
温領域のため、エポキシ樹脂本来の密着強度が発揮され
ず、コイルの破壊に至るという問題点がある。
【0005】本発明の課題は、比較的大きな電磁力が誘
起されても、線材相互間の十分な密着強度が得られる絶
縁シートを提供することである。
【0006】本発明の他の課題は、使用環境が比較的低
温中であっても、線材相互間の十分な密着強度が得られ
る絶縁シートを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、高分子
シートの少くとも片面上に、熱硬化性エポキシ樹脂を半
硬化状態で形成した絶縁シートにおいて、前記高分子シ
ートは、エポキシ分子が貫通可能な貫通孔を有すること
を特徴とする絶縁シートが得られる。
【0008】
【作用】コイルの線材間の密着強度が不足する原因とし
ては、もともと絶縁シートとエポキシ樹脂との密着性が
弱いことのほか、エポキシ樹脂を硬化させる為に所定の
温度に加熱する際、エポキシ樹脂が一旦軟化する為、線
材と高分子シート間に存在するエポキシ樹脂が重力や線
材間の圧着力によって自由に移動する為、硬化後の密着
強度が場所によって不均一となり、その影響は特に超電
導マグネットの様な厳しい環境下使用する場合にはより
大きな問題となって現れることが挙げられる。
【0009】そこで本発明者らは、硬化時においてもエ
ポキシ樹脂が分散せずに均一に硬化させる方法を検討し
た結果、絶縁用高分子シート表面に軟化した状態でエポ
キシ樹脂の1分子の大きさよりも十分に大きい細孔を多
数形成させる方法を採用することによって高分子シート
両面間のエポキシ樹脂の流路を確保することで特定部分
へエポキシ樹脂の集中を避ける事が可能となると同時
に、高分子シートとエポキシ樹脂の密着力が増加する事
が確認されている。
【0010】尚、高分子シートに細孔を形成する方法と
しては、化学的及び物理的な方法が採用出来る。具体的
には化学的手法としてはシート形成段階で例えばスピノ
ーダル分解による方法が挙げられる。スピノーダル分解
法は、外部に解放された微細空孔を高分子基体中に形成
する方法として見い出されたものであり、近年種々の方
面への応用が展開されている。
【0011】一方、物理的な方法としては、シート表面
に所定のスポット径を有するレーザービームを照射し、
その熱により貫通孔を形成する方式が採用出来る。
【0012】尚、貫通孔の径及び分布は、エポキシ樹脂
の分子の大きさ、存在量、線材間に発生する電磁力の大
きさ及び使用環境から決定すべきものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例による絶縁シートを
説明する。
【0014】本実施例による絶縁シートは、多孔状高分
子シートと、多孔状高分子シートの表面に塗布されたビ
スフェノール状エポキシ樹脂とを有する。尚、多孔状高
分子シートは、スピノーダル分解法、即ち、ポリエーテ
ルスルホン/ポリオキサゾリン(50/50)混合系を
高温でスピノーダル分解させ、ポロオキサゾリン濃縮相
のみを抽出除去して得られる。
【0015】この絶縁シートを超電導線材に螺旋状に巻
回した後、所定の形状に巻回してコイルを形成した。次
に、該コイルを加熱炉に投入し、150℃に昇温し、同
温度に5時間保持し、降温してエポキシ樹脂の硬化処理
を行った。以上のようにして、超電導コイルが製造され
た。
【0016】尚、比較例として、多孔を形成しないポリ
エーテルスルホン/ポリオキサゾリン(50/50)混
合系シートに、ビスフェノール状エポキシ樹脂を塗布仕
上げした絶縁シートを用い、同一形状の超電導コイルを
製造した。
【0017】図1は、本実施例および比較例による絶縁
シートを含むコイルを4.2K迄冷却後、励磁テストを
行った結果を示す。図1において、本発明による絶縁シ
ートを含む超電導コイル(図中、A)は、超電導線材本
来の持つ通電特性に対して95%迄クエンチを起こさず
励磁出来ることがわかる。一方、比較例による絶縁シー
トを含むコイル(図中、B)は、88%でクエンチを起
こした。
【0018】尚、高分子シートに貫通孔を形成する方法
としては、スピノーダル分解法に限らず、シート表面に
所定のスポット径を有するレーザービームを照射し、そ
の熱により貫通孔を形成する方法を採用してもよい。ま
た、貫通孔の径及び分布は、エポキシ樹脂の分子の大き
さ、存在量、線材間に発生する電磁力の大きさ及び使用
環境から決定すべきものである。
【0019】
【発明の効果】本発明による絶縁シートは、高分子シー
トの少くとも片面上に、熱硬化性エポキシ樹脂を半硬化
状態で形成した絶縁シートにおいて、高分子シートは、
エポキシ分子が貫通可能な貫通孔を有するため、比較的
大きな電磁力が誘起されても、あるいは、使用環境が比
較的低温中であっても、線材相互間の十分な密着強度が
得られる。
【0020】さらに、本発明による絶縁シートを使用す
ることで、コイルの強度並びに電気的絶縁性を容易に向
上されることが可能となり、特に超電導コイルに於いて
は、実質的に超電導線材自体の持つ特性の限界のみを想
定した設計が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による絶縁シートを含む超電
導コイルの励磁特性を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子シートの少くとも片面上に、熱硬
    化性エポキシ樹脂を半硬化状態で形成した絶縁シートに
    おいて、前記高分子シートは、エポキシ分子が貫通可能
    な貫通孔を有することを特徴とする絶縁シート。
JP6722892A 1992-03-25 1992-03-25 絶縁シート Pending JPH05274946A (ja)

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JP6722892A JPH05274946A (ja) 1992-03-25 1992-03-25 絶縁シート

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JP6722892A JPH05274946A (ja) 1992-03-25 1992-03-25 絶縁シート

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JPH05274946A true JPH05274946A (ja) 1993-10-22

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ID=13338852

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Effective date: 20020703