JPH05272494A - 遠心式圧縮装置 - Google Patents

遠心式圧縮装置

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JPH05272494A
JPH05272494A JP4066701A JP6670192A JPH05272494A JP H05272494 A JPH05272494 A JP H05272494A JP 4066701 A JP4066701 A JP 4066701A JP 6670192 A JP6670192 A JP 6670192A JP H05272494 A JPH05272494 A JP H05272494A
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Kouji Somahara
浩二 杣原
Shigeki Hagiwara
茂喜 萩原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】インペラ22の外周面22a に、薄い羽根に代えて
少流量の冷媒ガスに応じた主流路を形成して、流路内面
6aに対する摺動空間を介した冷媒ガスの漏れ損失を低減
させる。 【構成】流路6 内に収納した,ケーシング2 の軸線X 上
に駆動軸21を有するインペラ22の回転駆動により、ケー
シング2 の軸線X 上に開設した吸込口5 から吸込んだ冷
媒ガスを圧縮しつつ流路6 を介して中空環状部13へ移送
して吐出口15よりケーシング2 外に吐出させるようにし
た遠心式圧縮装置1 を前提とする。そして、上記インペ
ラ22の外周面22a を、上記流路6 の内面6aに摺接させ、
上記インペラ22の外周面22a に、この外周面22a と流路
6 の内面6aとの間を流通する冷媒ガスの主流路を形成し
かつインペラ22の回転駆動方向へ互いに向き合うように
対峙する正圧面および負圧面を有する複数の溝31, …を
所定間隔置きに放射線状に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸線方向から流入した
流体を圧縮しつつ径方向へ移送する遠心式圧縮装置に関
し、詳しくは、少流量の流体の圧縮を行うインペラの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、遠心式圧縮装置においては、ケ
ーシングの軸線上に開設された流体の吸込口と、該吸込
口よりケーシング内を軸線方向へ延びたのち径方向へ放
射状に延び、そのケーシング内の径方向に形成された中
空環状部に連通される流体の流路と、上記中空環状部に
開設された流体の吐出口と、上記流路内に摺動自在にか
つケーシングの軸線上に駆動軸を有して収納され、正圧
面および負圧面を有する複数の羽根が外周面の所定間隔
置きに放射線状に設けられたインペラとを備え、該イン
ペラの回転駆動により、上記吸込口から吸込まれた流体
を圧縮しつつ流路を介して中空環状部へ移送して上記吐
出口よりケーシング外に吐出させるようにしている。
【0003】そして、この場合、インペラ外周面の羽根
は、例えば、ターボ 送風機と圧縮機(昭和63年8月
25日 株式会社コロナ社による初版第1刷発行)に示
されるように、流体の流量を考慮して、羽根枚数の増加
による流体との圧力損失を招かないよう最適の枚数に設
定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、流体の流量
が少流量となる遠心式圧縮装置においては、流体との圧
力損失を招かないよう羽根の枚数を減らす必要がある。
その場合、羽根自体が表裏に正圧面および負圧面を有し
た薄いものであることから、羽根の枚数が減少するに応
じてインペラ外周面上における単位面積当たりの流体の
流通量が減少することになり、インペラ自身の慣性重量
などを考慮してインペラ外周面上からの羽根の高さを低
くすることが行われている。このため、流路内における
内面とインペラの羽根との間に存在する摺動空間たる空
隙が増大し、この空隙から漏れる流体の漏れ量の主流に
占める割合が大きなものとなる。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、インペラ外周面に、薄い
羽根に代えて少流量の流体に応じた主流路が形成される
ようにして、空隙からの流体の漏れ損失を低減すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明が講じた解決手段は、ケーシン
グ(2) の軸線(X) 上に開設された流体の吸込口(5) と、
該吸込口(5) よりケーシング(2) 内を軸線(X) 方向へ延
びたのち径方向へ放射状に延び、そのケーシング(2) 内
の径方向に形成された中空環状部(13)に連通される流体
の流路(6) と、上記中空環状部(13)に開設された流体の
吐出口(15)と、上記流路(6) 内に収納され、上記ケーシ
ング(2) の軸線(X) 上に駆動軸(21)を有するインペラ(2
2)とを備え、該インペラ(22)の回転駆動により、上記吸
込口(5) から吸込まれた流体を圧縮しつつ流路(6) を介
して中空環状部(13)へ移送して上記吐出口(15)よりケー
シング(2) 外に吐出させるようにした遠心式圧縮装置
(1) を前提とする。そして、上記インペラ(22)の外周面
(22a) を、上記流路(6) の内面(6a)に摺接させ、上記イ
ンペラ(22)の外周面(22a) に、インペラ(22)の回転駆動
方向(Y) へ互いに向き合うように対峙する正圧面(32a)
および負圧面(32b) を有する複数の溝(31), …を所定間
隔置きに放射線状に設ける構成としたものである。
【0007】また、請求項2記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項1記載の発明の溝(31), …の形状を限
定し、流体を溝(31), …内へ導く案内となるよう,イン
ペラ(22)の吸込口(5) 側の端部における正圧面(32a) が
負圧面(32b) を基端とするテーパ面(33)に形成され、か
つ該テーパ面(33)の先端がその先端よりもインペラ(22)
の吐出口(15)側の正圧面(32a) に対して徐々に収束する
曲面に形成されているものとする。
【0008】また、請求項3記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項1又は2記載の発明の相隣る溝(31),
(31) 間に位置するインペラ(22)の外周面(22a) の形状
を特定し、ケーシング(2) の軸線(X) 方向所定間隔置き
に線溝(34), …を配してなる溝列(35)が設けられている
ものとし、上記線溝(34), …は、インペラ(22)の回転駆
動方向(Y) 側の端部を流体の逆流方向へ位置するように
傾斜させているものとする。
【0009】さらに、請求項4記載の発明が講じた解決
手段は、上記請求項1又は2記載の発明の相隣る溝(3
1),(31) …間に位置するインペラ(22)の外周面(22a) の
形状を特定し、インペラ(22)の外周面(22a) における吐
出口(15)側の端部においてインペラ(22)の回転駆動方向
(Y) 所定間隔置きに配された,ケーシング(2) の軸線
(X) 方向へ互いに向き合う線溝(43), …,(44), …から
なるヘリンボーン状の溝列(41),(42) が設けられている
ものとし、吸込口(5) 側寄りの溝列(41)の線溝(43), …
は、インペラ(22)の回転駆動方向(Y) 側の端部を流体の
正流方向へ位置するように傾斜させているものとする一
方、吐出口(15)側寄りの溝列(42)の線溝(44), …は、イ
ンペラ(22)の回転駆動方向(Y) 側の端部を流体の逆流方
向へ位置するように傾斜させているものとする。
【0010】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
流路(6) の内面(6a)に摺接するインペラ(22)の外周面(2
2a) に、正圧面(32a) と負圧面(32b) とを有する複数の
溝(31), …が所定間隔置きに放射線状に設けられている
ので、流体の流量が少流量となる遠心式圧縮装置(1) の
場合、インペラ(22)は、相隣る溝(31),(31) 間の外周面
(22a) の幅を大きく採ることによって少流量となる流体
に対応させた狭い溝(31), …を形成することが可能とな
り、インペラ外周面の羽根枚数の増減により流体の流量
に対応させたもののように流体との間で圧力損失を招く
ことがない。
【0011】しかも、上記の溝(31), …は、インペラ外
周面上において減少する単位面積当たりの流体の流通量
に応じて、相隣る溝(31),(31) 間におけるインペラ(22)
の外周面(22a) の幅を大きく採りつつインペラ外周面(2
2a) からの深さを深くすることが可能となり、流体の主
流が溝(31), …の底面(32c) を流通することになる。こ
のため、インペラ(22)自身の慣性重量が軽減される上、
インペラ外周面において少流量となる流体に応じて羽根
の高さを低くしていたもののように流路内における内面
とインペラの外周面との間に存在する摺動空間(空隙)
が増大することがなくなって摺動空間からの流体の漏れ
損失が低減される。
【0012】また、請求項2記載の発明では、インペラ
(22)の吸込口(5) 側の端部における溝(31), …の正圧面
(32a) が負圧面(32b) を基端とするテーパ面(33)に形成
されているので、溝(31), …内への流体の流入角が大き
く広げられ、溝(31)内へ流体がテーパ面(33)に沿って円
滑に案内されつつ導かれる。しかも、上記テーパ面(33)
の先端が、その先端よりもインペラ(22)の吐出口(15)側
の正圧面(32a) に対して徐々に収束する曲面に形成され
ているので、溝 (31),…内へテーパ面(33)に沿って導か
れた流体は、インペラ(22)の吐出口(15)側の正圧面(32
a) に対して剥離することなく該正圧面(32a) に終始沿
った状態で溝(31), …内を流通することになる。
【0013】また、請求項3記載の発明では、インペラ
(22)の回転駆動方向(Y) 側の端部が流体の逆流方向つま
り上流側へ傾斜する線溝(34), …をケーシング(2) の軸
線(X) 方向所定間隔置きに配した溝列(35)により、イン
ペラ(22)の外周面(22a) と流路(6) の内面(6a)との間に
おいて発生する,インペラ(22)の回転駆動による流体の
円周方向の速度成分が、インペラ(22)の径方向の速度成
分に変換されることになり、インペラ(22)の外周面(22
a) 上において吸込口(5) 側から吐出口(15)側に至るシ
ール層が形成されて、インペラ(22)の外周面(22a) と流
路(6) の内面(6a)との間の摺動空間を介した流体の逆流
が低減される。
【0014】さらに、請求項4記載の発明では、インペ
ラ(22)の外周面(22a) における吐出口(15)側の端部にお
いてケーシング(2) の軸線(X) 方向へ互いに向き合うヘ
リンボーン状の溝列(41),(42) が設けられているので、
インペラ(22)の回転駆動による流体の円周方向の速度成
分が、インペラ(22)の回転駆動方向(Y) 側の端部を流体
の正流方向つまり下流側へ傾斜させた線溝(43), …より
なる吸込口(5) 側寄りの溝列(41)、およびインペラ(22)
の回転駆動方向(Y) 側の端部を上流側へ傾斜させた線溝
(44), …よりなる吐出口(15)側寄りの溝列(42)により、
インペラ(22)の外周面(22a) 上における吐出口(15)側の
端部においてインペラ(22)の径方向に向き合う速度成分
に変換されることになり、インペラ(22)の外周面(22a)
上における吐出口(15)側の端部において高圧の圧力壁が
形成されて、インペラ(22)の外周面(22a) と流路(6) の
内面(6a)との摺動空間を介した流体の逆流が効果的に低
減される。
【0015】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明におけ
る遠心式圧縮装置によれば、インペラ(22)の外周面(22
a) に、流体の主流路を形成する複数の溝(31), …をイ
ンペラ外周面(22a) 上において減少する単位面積当たり
の流体の流通量に応じて設けたことにより、溝(31)の幅
を狭くして少流量の流体に対応させつつ溝(31), …の深
さを深くして、インペラ(22)自身の慣性重量の軽減化を
図りつつ、流路の内面(6a)とインペラ(22)の外周面(22
a) との間の摺動空間からの流体の漏れ損失を低減する
ことができる。
【0016】また、請求項2記載の発明における遠心式
圧縮装置によれば、溝(31), …の正圧面(32a) を、吸込
口(5) 側の端部において溝(31)内への流体の流入角を大
きく広げたテーパ面(33)に形成しつつ該テーパ面(33)の
先端を徐々に収束させた曲面に形成したことにより、溝
(31) …内へ円滑に案内した流体を終始テーパ面(33)に
沿わせて溝(31), …内を流通させることができ、流体を
効率良く圧縮することができる。
【0017】また、請求項3記載の発明における遠心式
圧縮装置によれば、インペラ(22)の外周面(22a) 上にお
いて効果的に傾斜させた複数の線溝(34), …よりなる溝
列(35)により、インペラ(22)の外周面(22a) と流路(6)
の内面(6a)との間において吸込口(5) 側から吐出口(15)
側に至るシール層を形成したので、インペラ(22)の流路
内面(6a)に対する摺動空間を介した流体の逆流を低減さ
せることができ、流体の圧縮効率を高めることができ
る。
【0018】さらに、請求項4記載の発明における遠心
式圧縮装置によれば、インペラ(22)の外周面(22a) 上に
おける吐出口(15)側端部においてケーシング(2) の軸線
(X)方向へ互いに向き合うように効果的に傾斜させたヘ
リンボーン状の溝列(41),(42) により、インペラ(22)の
外周面(22a) 上における吐出口(15)側の端部に高圧の圧
力壁を形成したので、インペラ(22)の流路内面(6a)に対
する摺動空間を介した流体の逆流を効果的に低減させる
ことができ、流体の圧縮効率をより高めることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0020】図1に示すように、(1) は小型の冷凍装置
などに用いられる遠心式圧縮装置であって、冷媒ガスを
圧縮して吐出するものである。
【0021】該遠心式圧縮装置(1) は、略円筒形状の密
閉ケーシング(2) 内に遠心圧縮機構(3) が収納されると
ともに、駆動モータ(4) が収納されてなる。上記ケーシ
ング(2) の軸線(X) 上における上端面(2a)には、図示し
ない低圧室に連通する吸込口(5) が開設されている。ま
た、上記ケーシング(2) 内には、上記吸込口(5) から吸
込まれた冷媒ガスを後述する吐出口(15)まで導く流路
(6) が形成されている。
【0022】上記流路(6) は、吸込口(5) よりケーシン
グ(2) 内を軸線(X) 方向へ延びる第1流路(11)と、該第
1流路(11)の先端部 (11a)(図では下端部)に連通さ
れ、その先端部(11a) におけるケーシング(2) の軸線
(X) を中心として径方向へ円盤状(放射状)に広がる第
2流路(12)と、該第2流路(12)の外周縁部に連通され、
上記第1流路(11)の先端部 (11a)におけるケーシング
(2) の軸線(X) を中心とするケーシング(2) 内の周縁部
に配された中空環状部(13)とからなる。さらに、上記中
空環状部(13)には、該中空環状部(13)の流路断面積を拡
大させたチャンバ(14)が設けられており、このチャンバ
(14)には吐出口(15)が開設されている。該吐出口(15)
は、上記ケーシング(2) の軸線(X) に対して直交する側
面(2b)を貫通して高圧室(図示せず)に連通している。
【0023】また、上記第1流路(11)の先端部(11a) 付
近は、その裾を第2流路(12)側へ収束させるよう広げた
略三角形状に形成されており、この第1流路(11)の先端
部(11a) 付近には、上記ケーシング(2) の軸線(X) 上に
駆動軸(21)を有する略円錐形状のインペラ(22)が収納さ
れている。上記駆動軸(21)は、ケーシング(2) 内の底部
にまで延長され、その基端部(図では上端部)および先
端部(図では下端部)がケーシング(2) の軸孔(23),(2
4) に軸受(25),(26) を介して回転自在に嵌挿されてい
る。また、上記駆動軸(21)の中間部分は、上記駆動モー
タ(4) のロータ(4a)に嵌挿されている。さらに、上記駆
動モータ(4) のステータ(4b)は、上記ケーシング(2) 内
の下部に取付けられている。そして、上記流路(6) の内
面(6a)、つまり第1流路(11)の先端部(11a) 付近におけ
る内面(27)および第2流路(12)の基端部(12a) 付近にお
ける内面(28)は、インペラ(22)の外周面(22a) に対して
摺接するよう,インペラ(22)の外周面(22a) に則して湾
曲していて、このインペラ(22)の外周面(22a) と、流路
(6) の内面(6a)(第1流路(11)の先端部(11a) 付近にお
ける内面(27)および第2流路(12)の基端部(12a) 付近に
おける内面(28))との間に、インペラ(22)の外周面(22
a) が流路(6) の内面(6a)に対して摺動可能な摺動空間
(空隙)を形成している。この場合、駆動モータ(4) に
よりインペラ(22)が回転駆動すると、上記吸込口(5) か
ら第1流路(11)を介して吸込まれた低圧冷媒ガスが、第
1流路(11)の先端部内面(27)および第2流路(12)の基端
部内面(28)と、インペラ(22)の外周面(22a) との間で圧
縮されて高圧冷媒ガスとなり、この高圧冷媒ガスが第2
流路(12)を介して中空環状部(13)へ移送され、チャンバ
(14)を介して吐出口(15)よりケーシング(2) 外(高圧室
側)に吐出されることになる。
【0024】そして、図2ないし図4にも示すように、
上記インペラ(22)の外周面(22a) には、この外周面(22
a) と流路(6) の内面(6a)との間を流通する冷媒ガスの
主流路(30)を形成する複数の溝(31), …が所定間隔置き
に放射線状に設けられている。該各溝(31)は、インペラ
(22)の回転駆動方向(Y) へ互いに向き合うように対峙す
る正圧面(32a) および負圧面(32b) と、その対向面(32
a),(32b) 間を繋ぐ底面(32c) とで構成されている。ま
た、上記相隣る溝(31),(31) 間は、冷媒ガスを溝(31),
…内へ導く案内となるよう,インペラ(22)の吸込口(5)
側の端部つまり上流端における正圧面(32a) が負圧面(3
2b) を基端としてβ°だけ傾斜させたテーパ面(33)に形
成されており、該テーパ面(33)の先端付近は、そのテー
パ面(33)の先端よりもインペラ(22)の吐出口(15)側つま
り下流側の正圧面(32a) に対して徐々に収束する曲面に
形成されている。さらに、上記相隣る溝(31),(31) 間に
位置するインペラ(22)の外周面(22a) には、ケーシング
(2) の軸線(X) 方向所定間隔置きに線溝(34), …を配し
てなる溝列(35)が設けられている。そして、上記各線溝
(34)は、ケーシング(2) の軸線(X) を中心とする円弧
(図示せず)に外接する接線(Z) に対してインペラ(22)
の回転駆動方向(Y) 側の端部が冷媒ガスの逆流方向つま
り上流側へθ°ずつ傾斜している。
【0025】この場合、遠心式圧縮装置(1) は、吸込口
(5) および吐出口(15)間において流通する冷媒ガスの単
位時間当たりの体積流量が数m/h〜数十m/h程
度の少流量型のものであり、インペラ(22)としては、下
流側において最も広がる外径部分で30mm〜60mm
程度のものが用いられている。また、インペラ(22)の外
周面(22a) における溝(31), …は、インペラ(22)上流側
における溝深さが深く形成されて冷媒ガスの流入が円滑
に行われるようになっている一方、インペラ(22)下流側
における溝深さが第2流路(12)の流路断面形状に則して
浅く(例えば2mm〜3mm程度)形成されて冷媒ガス
の第2流路(12)側への流出が円滑に行われるようになっ
ている。
【0026】したがって、上記実施例では、流路(6) の
内面(6a)に摺接するインペラ(22)の外周面(22a) に、正
圧面(32a) と負圧面(32b) とを有する複数の溝(31), …
が所定間隔置きに放射線状に設けられているので、吸込
口(5) および吐出口(15)間において流通する冷媒ガスの
単位時間当たりの体積流量が数m/h〜数十m/h
程度の少流量型の遠心式圧縮装置(1) であっても、イン
ペラ(22)の相隣る溝(31),(31) 間における外周面(22a)
の幅を大きく採ることによって少流量となる冷媒ガスに
対応させた狭い溝(31)(主流路(30))を形成することが
可能となり、インペラ外周面の羽根枚数の増減により冷
媒ガス(流体)の流量に対応させたもののように冷媒ガ
スとの間で圧力損失を招くことなく、少流量の冷媒ガス
に対応させることができる。
【0027】また、相隣る溝(31),(31) 間は、インペラ
(22)の上流端における正圧面(32a)が負圧面(32b) を基
端としてβ°だけ傾斜させたテーパ面(33)に形成されて
いるので、溝(31), …内への冷媒ガスの流入角が大きく
広げられ、溝(31), …内へ冷媒ガスがテーパ面(33)に沿
って円滑に案内されつつ導かれる。しかも、テーパ面(3
3)の先端付近が、そのテーパ面(33)の先端よりもインペ
ラ(22)の下流側の圧力面(32a) に対して徐々に収束する
曲面に形成されているので、溝(31), …内へテーパ面(3
3)に沿って導かれた冷媒ガスは、インペラ(22)の下流側
の正圧面(32a)に対して剥離することなく該正圧面(32a)
に終始沿った状態で溝(31), …内を流通させることが
でき、冷媒ガスを効率良く圧縮することができる。
【0028】さらに、上記の溝(31), …は、インペラ外
周面(22a) 上において減少する単位面積当たりの冷媒ガ
スの流通量に応じて、溝(31),(31) 間におけるインペラ
(22)の外周面(22a) の幅を大きく採りつつインペラ外周
面(22a) からの溝(31)深さを深くすることが可能とな
り、冷媒ガスの主流が溝(31)の底面(32c) を流通するこ
とになる。このため、インペラ(22)自身の慣性重量を軽
減させることができる上、インペラ外周面において少流
量となる冷媒ガスに応じて羽根の高さを低くしていたも
ののように流路の内面とインペラの外周面との間の摺動
空間が増大することがなくなり、この摺動空間からの冷
媒ガスの漏れ損失を低減させることができる。
【0029】しかも、ケーシング(2) の軸線(X) を中心
とする円弧に外接する接線(Z) に対してインペラ(22)の
回転駆動方向(Y) の側端部を上流側へθ°ずつ傾斜させ
た線溝(34), …からなる溝列(35)がインペラ(22)の外周
面(22a) に設けられているので、インペラ(22)の外周面
(22a) と流路(6) の内面(6a)との間において発生する,
インペラ(22)の回転駆動による冷媒ガスの円周方向の速
度成分が、上記溝列(35)によってインペラ(22)の径方向
の速度成分に変換されることになり、インペラ(22)の外
周面(22a) 上において吸込口(5) 側から吐出口(15)側に
至るシール層が形成されて、インペラ(22)の流路内面(6
a)に対する摺動空間を介した冷媒ガスの逆流を低減させ
ることができ、冷媒ガスの圧縮効率を高めることができ
る。
【0030】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、相隣る溝(31),(31) 間に位置
するインペラ(22)の外周面(22a) に、ケーシング(2) の
軸線(X) 方向所定間隔置きにインペラ(22)の回転駆動方
向(Y) 側の端部を上流側へ傾斜させつつ配した線溝(3
4), …からなる溝列(35)を設けたが、図5に示すよう
に、相隣る溝(31),(31) 間に位置するインペラ(22)の外
周面(22a) に、インペラ(22)の外周面(22a) における吐
出口(15)側の端部においてインペラ(22)の回転駆動方向
(Y) 所定間隔置きに配された,ケーシング(2) の軸線
(X) 方向へ互いに向き合う線溝(43), …,(44), …から
なるヘリンボーン状の溝列(41),(42) を設け、吸込口
(5) 側寄りの溝列(41)の線溝(43), …を、インペラ(22)
の回転駆動方向(Y) 側の端部を下流側へ傾斜させたもの
にする一方、吐出口(15)側寄りの溝列(42)の線溝(44),
…を、インペラ(22)の回転駆動方向(Y) 側の端部を上流
側へ傾斜させたものにしても良い。この場合、溝列(4
1),(42) (線溝(43), …,(44), …)により、インペラ
(22)の回転駆動による冷媒ガスの円周方向の速度成分
が、インペラ(22)の外周面(22a)上に下流端においてイ
ンペラ(22)の径方向に互いに向き合う速度成分に変換さ
れることになり、インペラ(22)の外周面(22a) 上におけ
る下流端において高圧の圧力壁が形成されて、インペラ
(22)の流路内面(6a)に対する摺動空間を介した冷媒ガス
の逆流を効果的に低減させ、冷媒ガスの圧縮効率がより
高められることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る遠心式圧縮装置の縦断面図であ
る。
【図2】実施例に係るインペラの斜視図である。
【図3】実施例に係る1つの溝を示すインペラの斜視図
である。
【図4】実施例に係るインペラを吸込口側より視た正面
図である。
【図5】変形例に係る図1相当図である。
【符号の説明】
(1) 遠心式圧縮装置 (2) ケーシング (5) 吸込口 (6) 流路 (6a) 内面 (13) 中空環状部 (15) 吐出口 (21) 駆動軸 (22) インペラ (22a) 外周面 (31) 溝 (32a) 正圧面 (32b) 負圧面 (33) テーパ面 (34),(43),(44) 線溝 (35),(41),(42) 溝列 (X) 軸線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(2) の軸線(X) 上に開設され
    た流体の吸込口(5)と、該吸込口(5) よりケーシング(2)
    内を軸線(X) 方向へ延びたのち径方向へ放射状に延
    び、そのケーシング(2) 内の径方向に形成された中空環
    状部(13)に連通される流体の流路(6) と、上記中空環状
    部(13)に開設された流体の吐出口(15)と、上記流路(6)
    内に収納され、上記ケーシング(2) の軸線(X) 上に駆動
    軸(21)を有するインペラ(22)とを備え、該インペラ(22)
    の回転駆動により、上記吸込口(5) から吸込まれた流体
    を圧縮しつつ流路(6) を介して中空環状部(13)へ移送し
    て上記吐出口(15)よりケーシング(2) 外に吐出させるよ
    うにした遠心式圧縮装置(1) において、 上記インペラ(22)の外周面(22a) は、上記流路(6) の内
    面(6a)に摺接しており、上記インペラ(22)の外周面(22
    a) には、インペラ(22)の回転駆動方向(Y) へ互いに向
    き合うように対峙する正圧面(32a) および負圧面(32b)
    を有する複数の溝(31), …が所定間隔置きに放射線状に
    設けられていることを特徴とする遠心式圧縮装置。
  2. 【請求項2】 溝(31), …は、流体を溝(31), …内へ導
    く案内となるよう,インペラ(22)の吸込口(5) 側の端部
    における正圧面(32a) が負圧面(32b) を基端とするテー
    パ面(33)に形成され、かつ該テーパ面(33)の先端がその
    先端よりもインペラ(22)の吐出口(15)側の正圧面(32a)
    に対して徐々に収束する曲面に形成されているものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の遠心式圧縮装置。
  3. 【請求項3】 相隣る溝(31),(31) 間に位置するインペ
    ラ(22)の外周面(22a) は、ケーシング(2) の軸線(X) 方
    向所定間隔置きに線溝(34), …を配してなる溝列(35)を
    有しており、上記線溝(34), …は、インペラ(22)の回転
    駆動方向(Y)側の端部を流体の逆流方向へ位置するよう
    に傾斜させているものであることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の遠心式圧縮装置。
  4. 【請求項4】 相隣る溝(31),(31) …間に位置するイン
    ペラ(22)の外周面(22a) は、インペラ(22)の外周面(22
    a) における吐出口(15)側の端部においてインペラ(22)
    の回転駆動方向(Y) 所定間隔置きに配された,ケーシン
    グ(2) の軸線(X) 方向へ互いに向き合う線溝(43), …,
    (44), …からなるヘリンボーン状の溝列(41),(42) を有
    しており、吸込口(5) 側寄りの溝列(41)の線溝(43), …
    は、インペラ(22)の回転駆動方向(Y) 側の端部を流体の
    正流方向へ位置するように傾斜させているものである一
    方、吐出口(15)側寄りの溝列(42)の線溝(44), …は、イ
    ンペラ(22)の回転駆動方向(Y) 側の端部を流体の逆流方
    向へ位置するように傾斜させているものであることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の遠心式圧縮装置。
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