JPH0527212A - 光スイツチ応用装置 - Google Patents

光スイツチ応用装置

Info

Publication number
JPH0527212A
JPH0527212A JP12981291A JP12981291A JPH0527212A JP H0527212 A JPH0527212 A JP H0527212A JP 12981291 A JP12981291 A JP 12981291A JP 12981291 A JP12981291 A JP 12981291A JP H0527212 A JPH0527212 A JP H0527212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical switch
liquid crystal
light
switch element
short
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12981291A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Umeda
高雄 梅田
Kazuya Oishi
一哉 大石
Tatsuo Ikawa
辰夫 伊川
Yasuro Hori
康郎 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP12981291A priority Critical patent/JPH0527212A/ja
Publication of JPH0527212A publication Critical patent/JPH0527212A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 強誘電性物質4への直流電圧印加時のイオン
偏在による光スイッチ性能の低下や素子の劣化がなく、
しかも、光スイッチ素子14内部のイオン偏在を避ける
操作を行なう際に点灯された光源8からの光もれによる
コントラストの低下やプリントのかぶり等を生じない光
スイッチを用いた光スイッチ応用装置を提供する。 【構成】 駆動電圧印加により強誘電性物質内に生じた
蓄積電荷を減少させるため光スイッチ14素子の液晶4
を挟む電極6a,6bを短絡する手段と、短絡時に光源
8の電源を切り、光源8からの光を光スイッチ素子14
に入射させない手段とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光スイッチ応用装置に
係り、特に、透明な強誘電性物質による光スイッチを用
いたプリンタ,複写機の印字部,ファクシミリの印字
部,またはディスプレイ等の光スイッチ応用装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】強誘電性物質による光スイッチ素子とし
ては、透明セラミックス(PLZT)を用いた光スイッ
チ素子がよく知られている(特開昭57−9331
6)。
【0003】一方、最近では、強誘電性物質としてカイ
ラル・スメクチック液晶を用いた光スイッチ素子が注目
を集めている。以下、このスイッチ素子について述べ
る。
【0004】まず、カイラル・スメクチック液晶を明ら
かにするために、強誘電性を示すカイラル・スメクチッ
クC液晶SmC*(DOBAMBC,OOBAMBC
C)とカイラル・スメクチックH液晶SmH*(HOB
ACPC)の化学構造と相転移温度とを表1に示してお
く。
【0005】
【表1】
【0006】図10は、これらカイラル・スメクチック
液晶分子(以下、特に区別する必要がない限り、液晶分
子という)の電界応答性を示している。液晶分子2は、
電界が印加されない状態(E=0)ではラセン軸1のま
わりに“ねじれた構造”を持っている。このような液晶
分子に対して液晶の物性(自発分極,ツイスト粘度)で
決まる臨界電界Ec以上の電界Eをラセン軸1に直角方
向に印加すると、液晶分子2は自発極3の方向を電界E
の方向にそろえるように配列し、図10(a),(c)に示
すように、ラセン軸1に対してねじれ角度すなわちチル
ト角θで一様に配向する。このような液晶分子2の直流
電界応答性を利用すると、光の透過と遮断とが可能な光
シャッタ素子が得られる。
【0007】図11は、液晶分子2の複屈折性を利用し
て光を透過させまたは遮断する複屈折タイプの光スイッ
チ素子の構成および動作原理を示している。図11
(a)に示すように、複屈折タイプでは、一対の透明電
極6a,6bを表面に形成したガラス基板5a,5bで
液晶層4を平行にサンドイッチし、基板5a,5bの両
側に互いの偏光軸が直交するように2枚の偏光板7a,
7bを配置する。ここで、図11(b)に示すように、
偏光板7aの偏光軸7axをラセン軸1に対して角度θ
になるようにしておくと、負の直流電界|E|<|Ec
|を印加した時は、図11(d)に示すように、液晶分
子2の配列方向が偏光板7aの偏光軸7axと一致する
ので、光源8から光スイッチ素子に入射した光9は透過
せず、遮断される。逆に、正の直流電界(E<Ec)を
印加した時は、図11(c)に示すように、液晶分子2
の配列方向は偏光軸7axに対してずれるため、複屈折
効果により光が透過する。このように直流電界Eの極性
を反転させると、光スイッチとして動作させることがで
き、その応答は数十μs〜数msと極めて速い。また、
液晶を用いれば、液晶層4の厚みを数μmと薄くでき、
10〜20V程度の低電圧で駆動可能である。これに対
し、透明セラミックス(PLZT)の場合は数百V必要
である。すなわち、液晶による光スイッチは、PLZT
と比べて1ケタ低い駆動電圧でよいという利点を有す
る。
【0008】図12は、液晶層内に二色性色素を混入し
て光透過量を制御するゲストホストタイプの光スイッチ
素子の構成およびその動作原理を示している。ゲストホ
ストタイプの素子では、液晶層内に二色性色素例えば黒
の色素を混入しておく。この場合、偏光板は1枚でよ
い。偏光板7aの偏光軸7axを、図12(b)に示す
ように配置する。図12(d)に示すように負の直流電
圧(|E|<|Ec|)を印加すると、二色性色素分子
10は液晶分子2と同じ配列状態となり、二色性色素分
子10の吸収軸すなわち分子の長軸は、偏光板の偏光軸
7axと一致し、液晶層4内に入射した光9が吸収され
るので、透過しない。これとは逆に、正の電圧(E>E
c)を印加すると、二色性色素分子10の配列方向が偏
光軸7axからずれ、光は吸収されることなく、光スイ
ッチ素子を透過する。このように、ゲストホストタイプ
の光スイッチ素子も複屈折タイプの光スイッチ素子と同
様、直流電界Eの極性を反転すると、光をスイッチング
できる。この方式の素子も複屈折タイプの素子と同様、
低電圧で高速動作する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】強誘電性液晶を含め強
誘電性物質を用いた光スイッチ素子では、上記のように
直流電圧(電界)を印加して駆動する。この場合、イオ
ンの偏在によりさまざまな問題が生じることがわかっ
た。
【0010】図13は、強誘電性液晶素子に正の直流電
圧+Voを印加した場合の素子内部の状態を示してい
る。液晶分子2は自発分極Pを持ち、自発分極の向きP
が外部から印加された電圧+Voによる電界Eと平行と
なるように配列する。自発分極Pの大きさは数nc(ク
ローン)/cm2〜数十nc/cm2である。一方、液晶材料
は合成によって作られ、固体の強誘電体に比べて導電性
不純物が多く、また高電界が印加されることから、不安
定な材料組成物は解離しやすい状況にある。したがっ
て、図13(a)に示すように、これらのイオン性物質
のうち負の電荷を有するものは正の電極側の配向膜11
aの近傍に、また正の電荷を有するものは負の電極側の
配向膜11bの近傍に、それぞれ集まるようになる。こ
のようなイオンの偏在量は、印加時間が長くなるにつれ
て増加し、図13(b)に示すように、最終的には飽和
する。
【0011】図14は、このようなイオンの偏在による
素子内部の電位分布状態の変化を示している。横軸は正
の電圧が印加される電極6aから測った距離であり、L
aは配向膜11aの厚み、(L−Lb)は配向膜11b
の厚みである。配向膜の厚みは数百Å〜1000Å程
度、液晶層の厚み(L−La−Lb)は数μmである。
液晶層内にイオン性物質がない場合は、直線Aで示すよ
うに、一様な電位分布となるが、図13(a)に示すよ
うにイオンの偏在が生じ始めると、図14のBに示すよ
うな電位分布となり、さらに図13(b)に示すように
イオンの偏在が進むと、図14のCに示すような電位分
布となる。これらの図からわかるように、イオンの偏在
により、配向膜にかかる電圧が高くなるとともに液晶層
には電圧がかからないようになる。図15は、この様子
を示している。この現象により、次のような問題が生じ
ることがわかった。
【0012】液晶層にかかる電圧が低下し、同一極性の
電圧を長時間印加し続けると、この電圧は、臨界電圧V
cよりも小さくなり、液晶分子の配列が乱れてコントラ
ストの低下が生じる(光スイッチ性能の低下)。
【0013】配向膜にかかる電圧が増加し、印加電界は
MV/cmときわめて高くなる。ちなみに、イオンの偏在
がないときは数十KV/cmである。配向膜は一般に有機
膜であり、特にスピンナーや印刷などによって形成され
た膜にはピンホールが多く、MV/cmの高電界では絶縁
破壊を生じる。その結果、絶縁破壊を生じた部分では液
晶に電極面が直接接触することになり、液晶材料の電気
化学反応による分解劣化が進行する(光スイッチ素子の
劣化)。
【0014】このように、強誘電性液晶(物質)を用い
た光スイッチ素子では、素子内部のイオンの偏在を避け
る必要がある。
【0015】また、強誘電性液晶は両端の電極を実質的
に短絡したときには半透過状態となるので、強誘電性液
晶を例えばバックライトつきディスプレイの光スイッチ
素子として用いた場合、バックライトを点灯したままで
素子内部のイオンの偏在を避ける操作を行なう方式を採
用すると、点灯された光源からの光もれによりコントラ
ストが低下し、ユーザがディスプレイの常時点灯故障等
と誤認してしまい、余分な操作や誤操作をさらに重ねる
おそれがある。
【0016】特に、強誘電性液晶をプリンタの光スイッ
チ素子として用いた場合、光源からの光が半透過状態の
強誘電性液晶を通過していわゆる光かぶりを生じ、うす
汚れた感じのプリントしか得られなくなる問題があっ
た。
【0017】本発明の目的は、強誘電性物質への直流電
圧印加時のイオン偏在による光スイッチ性能の低下や素
子の劣化がなく、しかも、光スイッチ素子内部のイオン
偏在を避ける操作を行なう際に点灯された光源からの光
もれによるコントラストの低下やプリントの光かぶり等
を生じない光スイッチを用いた光スイッチ応用装置を提
供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、透明の強誘電性物質を挾む一対の電極間
に正または負の電圧を印加し強誘電性物質の透過光量を
制御する光スイッチ素子とこの光スイッチ素子に制御対
象の光を供給する光源とを用いる光スイッチ応用装置に
おいて、駆動電圧印加により強誘電性物質内に生じた蓄
積電荷を減少させるため光スイッチ素子の強誘電性物質
を挟む電極を短絡する手段と、短絡に同期して光源から
の光の光スイッチ素子への入射を阻止する手段とを備え
た光スイッチ応用装置を提案するものである。
【0019】
【作用】本発明は、パルスを印加した際に、液晶分子が
応答するよりも、イオンの方がはるかに速く移動するこ
とに着目してなされたものである。蓄積されたイオンの
移動に十分で、しかも液晶が応答しない程度の短い時間
幅を持った逆極性のパルスを印加すると、液晶の光スイ
ッチとしての透過または遮断状態をほとんど変えない
で、蓄積電荷のみを減少させられる。したがって、この
パルスは光スイッチ素子の状態とは無関係に印加できる
ので、上記従来技術のような高速化に対する阻害要因と
はならず、蓄積電荷を減らせる。
【0020】しかし、短時間では、蓄積電荷減少の効果
は、必ずしも十分でない。そこで、本発明は、光スイッ
チ素子を比較的長い時間使わないとき、すなわち、数行
改行するとき、または、改頁のとき等に、両電極を短絡
するか同電位にする方式を採用する。
【0021】図8を参照して、本発明による蓄積電荷減
少方式の要点を説明する。イオンの偏在を減らす方法と
しては、 対向電極間の電界方向を短時間反転(スイッチ13
を端子aからbに切換える)させ、強制的にイオンの移
動を行わせる方法 対向電極を直接または抵抗を介して短絡(スイッチ
13を端子aからcに切換える)して電荷を除く方法
(短絡法) の2通りの方法が考えられる。
【0022】それぞれの特徴を図9を用いて説明する。
の方法を用いた場合の光透過特性を(a)図に、の
方法を用いた場合の光透過特性を(b)図に示す。の
方法では、逆電圧を印加するため、(t2−t1)が1m
s以下と非常に短い時間でイオンの偏在を除去できる。
しかし、この期間では光透過状態が逆転し、また、この
期間を長くすると、逆のイオンの偏在が生ずるため、短
くする必要がある。したがって、蓄積電荷減少の効果が
必ずしも十分でないこともある。
【0023】一方、の短絡する方法の場合、イオンの
移動速度は素子の内部インピーダンスに大きく依存し、
前者に比べて非常に遅く、イオンの偏在を完全になくす
には数秒かかるが、極性反転による方法と異なり、長時
間短絡状態を続けても、逆のイオンが偏在するという現
象は生じない。したがって、イオンの偏在を補償する期
間を長くとれる場合、例えば非動作時(休止時)など
は、短絡法の採用がはるかに有利である。
【0024】光スイッチ素子の動作状態に応じて両者の
方法を使いわけることにより、蓄積電荷を減少させると
いう本発明の目的の一つが達成される。
【0025】ただし、短絡した場合、強誘電性液晶は、
半透過状態となり、コントラストが低下してしまう。そ
の結果、例えばディスプレイでは、バックライトを点灯
したまま液晶を短絡した場合、点灯された光源からの光
もれによりコントラストが低下し、ユーザがディスプレ
イの常時点灯故障等と誤認してしまい、余分な操作や誤
操作をさらに重ねるおそれがある。これを完全に防止す
るには、液晶への電圧の印加の停止時に、バックライト
を消すスイッチを設ける。
【0026】また、プリンタの光スイッチアレイでは、
バックライトを点灯したまま液晶を短絡した場合、点灯
された光源からの光もれにより、感光体に光かぶりが生
じ、うす汚れたプリントができてしまう。これを完全に
防止するために、プリント完了,プリント停止,用紙送
り,用紙補給時等の液晶への電圧印加停止時に、光源へ
の電力供給を遮断するスイッチを設ける。
【0027】
【実施例】次に、光スイッチアレイを用いたプリンタを
例にとり、本発明の一実施例を具体的に説明する。
【0028】図1は、いわゆる光プリンタの概略構成を
示す系統図である。図において、16は感光体ドラム、
18は帯電器、8は光源、14は液晶光スイッチアレイ
パネル、15は結像光学系、20は書込部、21は現像
器、22は用紙、23は転写器、24は定着器、25は
消去ランプ、26は清浄器である。
【0029】以上の構造の光プリンタの作用を説明す
る。感光体ドラム16は、帯電器18のコロナ放電によ
り一様に静電荷を帯びる。これに光源8,液晶光スイッ
チアレイパネル14,結像光学系15からなる光書込部
20により書込みデータに応じて選択的に光が照射され
ると、感光体では光の照射された領域の静電荷のみが消
失し、静電潜像が形成される。次に、現像器21で逆極
性に帯電したトナーが感光体表面に付着すると静電潜像
が可視化される。ここでカセットから送られた用紙22
が転写器23に送られ、電界力によりトナー像が用紙上
に転写される。さらにトナー像は定着器24の圧力や熱
を受けて、用紙に定着され永久像となる。感光体ドラム
面上に残留するトナーや表面電荷が、消去ランプ25,
清浄器26により除去されると、感光体は初期状態に戻
る。
【0030】図2は、強誘電性液晶を用いたプリンタ用
光スイッチアレイの構造を示しており、図3は、本実施
例の駆動回路を示している。この光スイッチアレイは、
10本/mmのピッチで2048個の微細電極6aを形成
した信号電極基板5aと共通電極6bを形成した共通電
極基板5bとの電極面上に、それぞれ配向膜11a,1
1bを形成し、表1に示したDOBAMBC液晶を一定
の厚み(約4μm)で平行にサンドイッチした構造であ
る。光源8から光スイッチアレイ14に入射した光9
は、各信号電極端子K1〜K2048と共通電極との間に印
加された電界により選択的に透過され、結像光学系15
により、感光体ドラム16の表面にスポット照射され
る。図3において、スイッチSA,SBは、信号電極群6
aおよび共通電極6bに印加される電圧源のメインスイ
ッチであり、端子P1〜P2048は各スイッチ部を制御す
るための信号入力端子、Q1は本発明の要点の1つであ
る対電極間を短絡するための信号端子、Q2は別の要点
である対電極間に逆電圧を印加し蓄積された電荷を極性
的に放電させるための信号端子である。なお、コンデン
サC1,C2,…,C2048は、各光スイッチ部に対応する
液晶層を模擬したものである。
【0031】図4は、図3の回路において、Q2入力と
Pi入力を有する排他的論理和の出力端子の論理を示す
表である。Pi入力が同じでも、Q2入力を変えれば、出
力は異なるレベルとなる。したがって、VPiのレベルに
拘わらず、VQ2を印加することにより、VCiの極性を反
転できることになる。
【0032】図5は、用紙の印写状態の一例を示す図で
ある。領域17a,17cは用紙の先頭余白と尾部余白
であり、各領域の幅は20〜30mmと広い。一方、領域
17bはラインフィード指令に基づいて、数行印写をあ
ける領域で、領域17a,17bに比べて狭い。解像度
10ドット/mm,印字速度70mm/秒(1分1000
行)のラインプリンタの場合、ライン印写時間は約1.
4msとなる。したがって、領域17a,17cを経過
するに要する時間t1,t1011(=t11−t10)は約0.
29〜0.43秒、また、領域17bを経過するのに要
する時間は数ms〜数十msとなる。
【0033】光スイッチアレイを動作させるときは、ス
イッチSA,SBを端子2に入れる。通常の印写状態で
は、VQ1,VQ2をLレベルにしておく、図5の先頭余白
および尾部余白で、Q1端子をHレベルにすると、対向
電極間は抵抗R0とトランジスタTR1,TR2のオン
抵抗を介して短絡される。つぎに、図5のt1で、VPが
Hレベルになると、液晶層の印加電圧VCiは−V0とな
り、光が遮断され、印写がなされる。なお、ここでは単
純化するために、いわゆる塗りつぶしを例に説明する。
2からt3の間に、蓄積電荷を減少させるため、Q2
力に極性反転パルスを印加すると、液晶層の電圧VCiは
一瞬反転する。このとき、動きの速いイオンは反対の電
極方向に移動し、蓄積電荷が減少するが、パルスの幅が
せまいので、液晶分子はほとんど応答しない。したがっ
て、光は、実用上、通り抜けないままである。t4に至
り、印字信号VPがなくなると、VCiは+V0に振れる。
5からt6間で極性反転パルスを印加すると、図4の論
理表から明らかなように、排他的論理和の出力が一瞬H
レベル側になり、VCiが−V0に振れるので、蓄積され
たイオンが反対の電極側に移動する。このときも、液晶
分子はほとんど応答しない。したがって、透過光量は減
少しない。t7からt10の間では、t1からt4の間と同
様の動作がなされ、塗りつぶしが実行される。t10から
11の間では、既に述べたように、VQ1が印加され、液
晶層を挟む電極間が短絡される。
【0034】なお、短絡する場合の変形例として、一対
の電極6aと6bに印加される電圧を同電位とする方法
がある。すなわち、本発明は、光スイッチの一対の電極
間に正また負の電圧を印加し強誘電性物質の透過光量を
制御するものであるが、上電極6aと下電極6bの電圧
差が一対の電極間にかかる電圧であるから、上下電極の
電圧を等電位にすると、これらの電極間の電圧が零とな
り、実質的に短絡される。
【0035】図6は、図3の回路で電極間を短絡した時
の等価回路である。液晶素子(内部)のキャパシタンス
CLcは数千PF、抵抗rLcは数十MΩである。一方、R
0は通常数KΩ、トランジスタTR1,TR2のON抵
抗ronは数百Ωである。したがって、完全な短絡状態と
ならないが、R0,ronが液晶素子の抵抗rLcに比べて
非常に小さいので、実質的な短絡状態となる。
【0036】また、プリンタ動作中において電極間を短
絡しまたは放電させている期間中は非印写期間であるの
で、光源への電力の供給を断ち、光源からの光を光スイ
ッチに入射させないようにする。
【0037】図7は、本発明の効果を示す図である。A
4サイズ1枚を印写する時間例えば約4.3秒期間中で
の素子内部の蓄積電荷量の変化を示している。ただし、
空送り行がない例である。従来例では電荷が常に蓄積さ
れた状態であるが、本発明では短絡および逆電圧印加に
より蓄積電荷量が大幅に減少(数分の1)するため、従
来、問題となった液晶層分担電圧の低下によるコントラ
ストの低下、配向膜への分担電圧の増加による絶縁破
壊、さらには液晶の電気化学反応による劣化という問題
が生じない。
【0038】さらに、プリンタの休止時すなわち光スイ
ッチアレイ休止時には、図3において、スイッチSA,
SBを端子1に接続しておくと、素子内の蓄積電荷が完
全に除去される。ここでは用紙のページ送りや用紙交換
時の動作については示さなかったが、図5に示すような
方法で電極間を短絡しまたは逆電圧を印加すれば、電荷
除去効果がさらに良くなることは言うまでもない。
【0039】特に、光スイッチの電極間を短絡しまたは
放電させている期間中は、光源からの光を光スイッチに
入射させないので、いわゆる光かぶりを生ずることが無
く、プリントの品質が向上する。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、強誘電性物質への直流
電圧印加時のイオン偏在による光スイッチ性能の低下や
素子の劣化がなく、しかも、光スイッチ素子内部のイオ
ン偏在を避ける操作を行なう際に点灯された光源からの
光もれによるコントラストの低下やプリントの光かぶり
等を生じない光スイッチ応用装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光プリンタの一実施例の概略構成
を示す図である。
【図2】図1の実施例における光スイッチアレイの構造
の一例を示す図である。
【図3】図2の光スイッチアレイの駆動回路の一例を示
す回路図である。
【図4】図3の回路の排他的論理和回路の論理表であ
る。
【図5】光プリンタによる用紙への印写状態と図3の駆
動回路の動作状態とを示すタイムチャートである。
【図6】光スイッチ素子の電極間を短絡したときの等価
回路を示す回路図である。
【図7】短絡と極性反転とを組合せた場合の蓄積電荷の
状態を示す図である。
【図8】本発明による光スイッチ素子の駆動方法の概要
を示す回路図である。
【図9】本発明によるイオン偏在防止方法における光透
過特性を示す特性図である。
【図10】カイラル・スメクチック液晶分子の電界応答
性を示す図である。
【図11】複屈析タイプの光スイッチ素子の動作メカニ
ズムを示す図である。
【図12】ゲストホストタイプの光スイッチ素子の動作
メカニズムを示す図である。
【図13】直流電圧印加による液晶層内のイオンの偏在
を示す図である。
【図14】イオンの偏在による光スイッチ素子内部の電
位分布の状態の変化を示す図である。
【図15】液晶層の分担電圧の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 ラセン軸 2 液晶分子 3 自発分極 4 液晶層 5 基板 6 電極 7 偏光板 8 光源 9 光 10 二色性色素分子 11 配向膜 12 イオン(電荷) 13 スイッチ 14 光スイッチアレイ 15 レンズ 16 感光体ドラム 17 非印写領域 Q1 短絡用信号端子 Q2 逆電圧印加端子 SA スイッチ SB スイッチ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】図3の回路の排他的論理和回路の論理図表であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 康郎 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立研究所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 透明の強誘電性物質を挾む一対の電極間
    に正または負の電圧を印加し前記強誘電性物質の透過光
    量を制御する光スイッチ素子と当該光スイッチ素子に制
    御対象の光を供給する光源とを用いる光スイッチ応用装
    置において、 前記光スイッチ素子の前記強誘電性物質を挟む前記電極
    を短絡する手段と、前記短絡に同期して前記光源からの
    光の前記光スイッチ素子への入射を阻止する手段とを備
    えたことを特徴とする光スイッチ応用装置。
JP12981291A 1991-05-31 1991-05-31 光スイツチ応用装置 Pending JPH0527212A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12981291A JPH0527212A (ja) 1991-05-31 1991-05-31 光スイツチ応用装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12981291A JPH0527212A (ja) 1991-05-31 1991-05-31 光スイツチ応用装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59138786A Division JPS6117127A (ja) 1984-07-04 1984-07-04 光スイツチ素子の駆動方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0527212A true JPH0527212A (ja) 1993-02-05

Family

ID=15018835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12981291A Pending JPH0527212A (ja) 1991-05-31 1991-05-31 光スイツチ応用装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0527212A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59138786A (ja) * 1983-01-29 1984-08-09 ロ−ベルト・ボツシユ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 液体用の往復動ピストンポンプ
JPS6117127A (ja) * 1984-07-04 1986-01-25 Hitachi Ltd 光スイツチ素子の駆動方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59138786A (ja) * 1983-01-29 1984-08-09 ロ−ベルト・ボツシユ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 液体用の往復動ピストンポンプ
JPS6117127A (ja) * 1984-07-04 1986-01-25 Hitachi Ltd 光スイツチ素子の駆動方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940001267B1 (ko) 프린터 및 광스위치소자의 구동방법
US4386836A (en) Electro-photographic printer
EP0131873B1 (en) Driving method of a liquid crystal switch for a printer, and printer therefor
US5177475A (en) Control of liquid crystal devices
US4595259A (en) Transient state liquid crystal image bar for electrophotographic printers
US4884079A (en) Image forming apparatus and driving method therefor
US4745433A (en) Image forming apparatus with a light shutter of the G-H type liquid crystal
EP0169518B1 (en) Liquid crystal apparatus
US4783149A (en) Time-sharing drive liquid crystal optical switch array and optical printer using this optical switch array
US5095376A (en) Apparatus and method for driving an optical printer having a liquid crystal optical switch
JP4067528B2 (ja) 記録素子
KR900002679B1 (ko) 액정광 셔터의 온도 제어장치
JPH0527212A (ja) 光スイツチ応用装置
JP2584235B2 (ja) 画像形成装置及びその駆動方法
US6124872A (en) Optical writing device with controlled driving voltages
JP2552877B2 (ja) 光走査装置
Tuan Printing applications of a-Si thin film transistors
JPS60239711A (ja) トランジスタの駆動法
EP0251231B1 (en) Liquid crystal optical device and liquid crystal optical printer using the same
JPH0731319B2 (ja) 電子写真複写機
JP2536859B2 (ja) 液晶プリンタ
JP3312760B2 (ja) 端面発光型el素子の駆動装置
JP3326163B2 (ja) 情報出力装置
JPS6347730A (ja) 液晶シヤツタ装置
JPH07108574B2 (ja) 画像形成装置