JPH05271804A - 金属の熔融方法 - Google Patents
金属の熔融方法Info
- Publication number
- JPH05271804A JPH05271804A JP7152392A JP7152392A JPH05271804A JP H05271804 A JPH05271804 A JP H05271804A JP 7152392 A JP7152392 A JP 7152392A JP 7152392 A JP7152392 A JP 7152392A JP H05271804 A JPH05271804 A JP H05271804A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱効率に優れ、歩留りが向上し、かつ公害発
生ガスを極力抑制できる金属の熔融方法である。 【構成】 熔融炉1に堆積せしめた金属原料Aを、燃焼
ノズルからの支燃性酸素ガス噴出速度が100m/s以
上で燃焼する酸素−燃料バーナー2の火炎で直接熔融す
る。
生ガスを極力抑制できる金属の熔融方法である。 【構成】 熔融炉1に堆積せしめた金属原料Aを、燃焼
ノズルからの支燃性酸素ガス噴出速度が100m/s以
上で燃焼する酸素−燃料バーナー2の火炎で直接熔融す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属、特に融点の高い鉄
スクラップを熔融する場合に適した金属の熔融方法に関
する。
スクラップを熔融する場合に適した金属の熔融方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】金属、特に鉄スクラップは、電気炉によ
ってアークを利用する熔融方法が一般的であるが、この
方法によると熔融にバラツキが生じ、いわゆるコールド
スポットが生じ易いため、酸素−燃料バーナーを併用す
る方法も行われている。
ってアークを利用する熔融方法が一般的であるが、この
方法によると熔融にバラツキが生じ、いわゆるコールド
スポットが生じ易いため、酸素−燃料バーナーを併用す
る方法も行われている。
【0003】また、生産性、熔融促進のため、酸素イン
ジェクションによる方法も行われている。この方法は、
炉内に残留する熔湯内にで微粉炭、コークスを酸素と共
に吹き込んで酸化反応を生じさせ、反応熱でスクラップ
を熔融するものである。
ジェクションによる方法も行われている。この方法は、
炉内に残留する熔湯内にで微粉炭、コークスを酸素と共
に吹き込んで酸化反応を生じさせ、反応熱でスクラップ
を熔融するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電気炉を利用
した熔融方法は、高温が得られ易く、温度の調整が容易
である等の利点があるが、上述したコールドスポットが
生ずる他、エネルギーを電力に頼らざるを得ない欠点が
ある。また、酸素−燃料バーナーを併用する方法も全体
のエネルギーの60〜80%は電力エネルギーによるも
のであり、周知のように電力は発電効率、熔融効率等を
統合した場合のエネルギー効率は約20〜25%に過ぎ
ない。しかも地球環境で問題視されている炭酸ガスの発
生を考慮すると、重油発電で得られた電力を使用してス
クラップ/tを熔融すると約150m3 の炭酸ガスも発
生することから、その対応は不可欠である。
した熔融方法は、高温が得られ易く、温度の調整が容易
である等の利点があるが、上述したコールドスポットが
生ずる他、エネルギーを電力に頼らざるを得ない欠点が
ある。また、酸素−燃料バーナーを併用する方法も全体
のエネルギーの60〜80%は電力エネルギーによるも
のであり、周知のように電力は発電効率、熔融効率等を
統合した場合のエネルギー効率は約20〜25%に過ぎ
ない。しかも地球環境で問題視されている炭酸ガスの発
生を考慮すると、重油発電で得られた電力を使用してス
クラップ/tを熔融すると約150m3 の炭酸ガスも発
生することから、その対応は不可欠である。
【0005】次に酸素インジェクションによる方法は、
電力を使用しないことから上記欠点は解消されるが、そ
の熔融方法が熔湯中に酸素,微粉炭コークスを投入し、
酸化反応により熔融するものであるから、原料金属の熔
融には常に熔融炉に熔湯を残留させておかなければなら
ない。これは熔融を連続的に行う場合はよいが、バッチ
方式で操業する場合、あるいは間欠的な操業が要求され
る場合は、全量出鋼できず当然生産性が悪くなる。
電力を使用しないことから上記欠点は解消されるが、そ
の熔融方法が熔湯中に酸素,微粉炭コークスを投入し、
酸化反応により熔融するものであるから、原料金属の熔
融には常に熔融炉に熔湯を残留させておかなければなら
ない。これは熔融を連続的に行う場合はよいが、バッチ
方式で操業する場合、あるいは間欠的な操業が要求され
る場合は、全量出鋼できず当然生産性が悪くなる。
【0006】本発明は以上のような従来技術の不都合を
解決することにあり、熱効率に優れ、歩留りが向上し、
かつ公害発生ガスを極力抑制できる金属の熔融方法を提
供することを目的としたものである。
解決することにあり、熱効率に優れ、歩留りが向上し、
かつ公害発生ガスを極力抑制できる金属の熔融方法を提
供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、熔融炉にて金属スクラップ原料を熔融する
方法において、該熔融炉に堆積せしめた金属原料を支燃
性酸素ガスの燃焼ノズルからの噴出速度が100m/s
以上で燃焼する酸素−燃料バーナー火炎で直接熔融する
ことを特徴としている。
め本発明は、熔融炉にて金属スクラップ原料を熔融する
方法において、該熔融炉に堆積せしめた金属原料を支燃
性酸素ガスの燃焼ノズルからの噴出速度が100m/s
以上で燃焼する酸素−燃料バーナー火炎で直接熔融する
ことを特徴としている。
【0008】
【作 用】上述した如く、本発明の金属の熔融法は、熔
融炉に投入され、堆積された金属原料を直接酸素−燃料
バーナーの燃焼火炎によって直接熔融するものであるか
ら、熱効率に優れ、熔融能力が高い。また、本発明は、
残湯を必要としない熔融方法であるので連続的な操業は
勿論のこと、バッチ操業の場合でも不都合なく実施でき
る。
融炉に投入され、堆積された金属原料を直接酸素−燃料
バーナーの燃焼火炎によって直接熔融するものであるか
ら、熱効率に優れ、熔融能力が高い。また、本発明は、
残湯を必要としない熔融方法であるので連続的な操業は
勿論のこと、バッチ操業の場合でも不都合なく実施でき
る。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図によって説明する
と、熔融炉1内には、炉壁を貫通して酸素−燃料バーナ
ー2が装入されている。この酸素−燃料バーナー2の支
燃性ガスは、60〜100%の酸素ガスで、燃料は重
油、LPG等任意である。熔融炉1内は、酸素−燃料バ
ーナー2の近傍に金属熔融ゾーン3が、金属熔融ゾーン
3の下方に熔融金属の貯留ゾーン4が、金属熔融ゾーン
3の略上方に金属原料Aの装入ゾーン5が夫々形成され
る。
と、熔融炉1内には、炉壁を貫通して酸素−燃料バーナ
ー2が装入されている。この酸素−燃料バーナー2の支
燃性ガスは、60〜100%の酸素ガスで、燃料は重
油、LPG等任意である。熔融炉1内は、酸素−燃料バ
ーナー2の近傍に金属熔融ゾーン3が、金属熔融ゾーン
3の下方に熔融金属の貯留ゾーン4が、金属熔融ゾーン
3の略上方に金属原料Aの装入ゾーン5が夫々形成され
る。
【0010】以上の構成において、金属原料Aは装入ゾ
ーン5より熔融ゾーン3に投入されて堆積する。熔融ゾ
ーン3に堆積された金属原料は、その下部に酸素−燃料
バーナー2の火炎を直接受けて熔融し、貯留ゾーン4に
流下する。貯留ゾーン4に流下した熔融金属は周知の方
法で炉外に取出される。
ーン5より熔融ゾーン3に投入されて堆積する。熔融ゾ
ーン3に堆積された金属原料は、その下部に酸素−燃料
バーナー2の火炎を直接受けて熔融し、貯留ゾーン4に
流下する。貯留ゾーン4に流下した熔融金属は周知の方
法で炉外に取出される。
【0011】金属原料の投入は、連続方式でもバッチ方
式によるものでも任意であり、熔融金属を残湯しておく
必要はなく、また、金属の熔融が堆積金属層の下部から
行われるので、投入された金属原料は順次落下して溶解
されていくことになる。
式によるものでも任意であり、熔融金属を残湯しておく
必要はなく、また、金属の熔融が堆積金属層の下部から
行われるので、投入された金属原料は順次落下して溶解
されていくことになる。
【0012】本発明者等は、重油及びLPGそれぞれの
燃料を用い、支燃性ガスの酸素純度を可変とした場合に
おける鉄スクラップの熔融効率を求めてみた。このとき
のバーナー燃焼ノズルからの支燃性酸素ガス噴出速度を
150m/sに設定した。
燃料を用い、支燃性ガスの酸素純度を可変とした場合に
おける鉄スクラップの熔融効率を求めてみた。このとき
のバーナー燃焼ノズルからの支燃性酸素ガス噴出速度を
150m/sに設定した。
【0013】
【表1】 表1から明らかなように、燃料の種類を問わず支燃性ガ
スとしての酸素は60%以上から顕著な効果が認められ
る。従って60%〜100%の酸素ガスを使用すること
が望ましい。
スとしての酸素は60%以上から顕著な効果が認められ
る。従って60%〜100%の酸素ガスを使用すること
が望ましい。
【0014】次に本発明におけるバーナーの燃焼ノズル
からの支燃性酸素ガス噴出速度と熔融効率との関係は下
記の通り知見された。このときの燃料は重油であり、支
燃性ガスは純度80%の酸素ガスである。
からの支燃性酸素ガス噴出速度と熔融効率との関係は下
記の通り知見された。このときの燃料は重油であり、支
燃性ガスは純度80%の酸素ガスである。
【0015】
【表2】 表2から、従来方法より優れた熔融効率50%以上を求
めた場合100m/s以上の噴出速度が必要である。
めた場合100m/s以上の噴出速度が必要である。
【0016】また、本発明方法では、燃焼廃ガス中の炭
酸ガス濃度が50%以上と比較的高くなるので、炭酸ガ
スの回収が容易になる利点もある。
酸ガス濃度が50%以上と比較的高くなるので、炭酸ガ
スの回収が容易になる利点もある。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明に係る金属の熔融方
法は、60〜100%の酸素を支燃性ガスとし、かつ燃
焼ノズルからの噴出速度を100m/s以上で燃焼せし
めた酸素−燃料バーナーで直接金属原料を熔融するよう
にしたので優れた溶解効率が得られ、殊に融点の高い鉄
スクラップの熔融に高い効果をもたらす。しかも残湯を
必要としないので、連続的な操業にもバッチ操業にも対
応できる。
法は、60〜100%の酸素を支燃性ガスとし、かつ燃
焼ノズルからの噴出速度を100m/s以上で燃焼せし
めた酸素−燃料バーナーで直接金属原料を熔融するよう
にしたので優れた溶解効率が得られ、殊に融点の高い鉄
スクラップの熔融に高い効果をもたらす。しかも残湯を
必要としないので、連続的な操業にもバッチ操業にも対
応できる。
【0018】また、本発明方法では、燃焼廃ガス中の炭
酸ガス濃度が50%以上と比較的高くなる特徴があるの
で、炭酸ガスの回収が容易になる利点もある。
酸ガス濃度が50%以上と比較的高くなる特徴があるの
で、炭酸ガスの回収が容易になる利点もある。
【図1】 本発明の金属の熔融方法の一実施例を説明す
るための熔融炉の断面図である。
るための熔融炉の断面図である。
1…熔融炉、2…酸素−燃料バーナー、3…金属熔融ゾ
ーン、4…熔融金属の貯留ゾーン、5…金属原料Aの装
入ゾーン、6…酸素ランス
ーン、4…熔融金属の貯留ゾーン、5…金属原料Aの装
入ゾーン、6…酸素ランス
Claims (1)
- 【請求項1】 熔融炉にて金属スクラップ原料を熔融す
る方法において、該熔融炉に堆積せしめた金属原料を燃
焼ノズルから支燃性酸素ガスの噴出速度が100m/s
以上で燃焼する酸素−燃料バーナー火炎で直接熔融する
ことを特徴とする金属の熔融方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7152392A JPH05271804A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 金属の熔融方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7152392A JPH05271804A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 金属の熔融方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271804A true JPH05271804A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=13463175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7152392A Pending JPH05271804A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 金属の熔融方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05271804A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5888458A (en) * | 1995-08-08 | 1999-03-30 | Nippon Sanso Corporation | Melting furnace of metals and melting method thereof |
US6521017B1 (en) | 1997-02-06 | 2003-02-18 | Nippon Sanso Corporation | Method for melting metals |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP7152392A patent/JPH05271804A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5888458A (en) * | 1995-08-08 | 1999-03-30 | Nippon Sanso Corporation | Melting furnace of metals and melting method thereof |
US6521017B1 (en) | 1997-02-06 | 2003-02-18 | Nippon Sanso Corporation | Method for melting metals |
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