JPH05271440A - 陰イオン交換樹脂及びその製造方法 - Google Patents
陰イオン交換樹脂及びその製造方法Info
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- JPH05271440A JPH05271440A JP4071424A JP7142492A JPH05271440A JP H05271440 A JPH05271440 A JP H05271440A JP 4071424 A JP4071424 A JP 4071424A JP 7142492 A JP7142492 A JP 7142492A JP H05271440 A JPH05271440 A JP H05271440A
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- resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】低分子量の陰イオンを良好に分離して定量する
ために用いて好適な陰イオン交換樹脂及びその製造方法
を提供する。 【構成】親水性樹脂基材に疎水性のスペーサを導入した
後、イオン交換基を導入し、該樹脂基材との疎水性相互
作用による弊害を防止しながら、スペーサの疎水性を利
用して陰イオン交換樹脂の選択性を改善するようにした
もの。
ために用いて好適な陰イオン交換樹脂及びその製造方法
を提供する。 【構成】親水性樹脂基材に疎水性のスペーサを導入した
後、イオン交換基を導入し、該樹脂基材との疎水性相互
作用による弊害を防止しながら、スペーサの疎水性を利
用して陰イオン交換樹脂の選択性を改善するようにした
もの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロマト管に充填され
イオンクロマトグラフ用分離カラム等として使用される
陰イオン交換樹脂及びその製造方法に係わり、特に、親
水性樹脂基材に疎水性のスペーサを導入した後、イオン
交換基を導入し、該樹脂基材との疎水性相互作用による
弊害を防止しながら、スペーサの疎水性を利用して選択
性を改善するようにした陰イオン交換樹脂及びその製造
方法に関する。
イオンクロマトグラフ用分離カラム等として使用される
陰イオン交換樹脂及びその製造方法に係わり、特に、親
水性樹脂基材に疎水性のスペーサを導入した後、イオン
交換基を導入し、該樹脂基材との疎水性相互作用による
弊害を防止しながら、スペーサの疎水性を利用して選択
性を改善するようにした陰イオン交換樹脂及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クロマト管に充填されイオンクロマトグ
ラフ用分離カラムとして使用される陰イオン交換樹脂と
しては、従来から、例えば、ポリスチレンゲルの表面に
陰イオン交換基を持つラテックスを吸着または静電的に
結合させたりポリスチレンゲルの表面に陰イオン交換基
を化学結合により導入するなど、ポリスチレンの表面に
極微量の陰イオン交換基を導入したものが知られてい
る。
ラフ用分離カラムとして使用される陰イオン交換樹脂と
しては、従来から、例えば、ポリスチレンゲルの表面に
陰イオン交換基を持つラテックスを吸着または静電的に
結合させたりポリスチレンゲルの表面に陰イオン交換基
を化学結合により導入するなど、ポリスチレンの表面に
極微量の陰イオン交換基を導入したものが知られてい
る。
【0003】しかし、ポリスチレンのような疎水性の強
い基材を用いた陰イオン交換樹脂では、例えばSCNー
のような疎水性の強い陰イオンが基材との疎水性相互作
用を起こして、クロマトグラムピークがティーリングを
起こし分離や定量に悪影響をもたらすことがある。ま
た、タンパク質などを含む試料中の陰イオン類分析で
は、タンパク質などが疎水性基材の表面に吸着し該タン
パク質の回収率が低下したり吸着したタンパク質によっ
てカラム圧が上昇するなどの問題が生ずる。これらの疎
水性相互作用による諸問題を解決するため、イオンクロ
マトグラフ用のイオン交換樹脂基材として親水性樹脂を
用いることが広く試みられている。
い基材を用いた陰イオン交換樹脂では、例えばSCNー
のような疎水性の強い陰イオンが基材との疎水性相互作
用を起こして、クロマトグラムピークがティーリングを
起こし分離や定量に悪影響をもたらすことがある。ま
た、タンパク質などを含む試料中の陰イオン類分析で
は、タンパク質などが疎水性基材の表面に吸着し該タン
パク質の回収率が低下したり吸着したタンパク質によっ
てカラム圧が上昇するなどの問題が生ずる。これらの疎
水性相互作用による諸問題を解決するため、イオンクロ
マトグラフ用のイオン交換樹脂基材として親水性樹脂を
用いることが広く試みられている。
【0004】一方、陰イオン交換樹脂におけるイオンの
選択性を調節するためには、基材表面に導入する陰イオ
ン交換基であるアミンの種類や基材自身の種類を変え
て、疎水性やイオン交換能を微妙に調節するなどの試み
が行われている。しかし、基材自身の種類を変えて基材
自身に直接疎水性を付与することによって選択性に変化
を持たせようとする場合、イオンクロマトグラフにおけ
るイオン交換樹脂の交換容量が非常に低いことから、疎
水性をコントロールすることは困難で、基材の疎水性の
影響が顕著に現れてしまい、疎水性相互作用による弊害
をもたらしてしまう。
選択性を調節するためには、基材表面に導入する陰イオ
ン交換基であるアミンの種類や基材自身の種類を変え
て、疎水性やイオン交換能を微妙に調節するなどの試み
が行われている。しかし、基材自身の種類を変えて基材
自身に直接疎水性を付与することによって選択性に変化
を持たせようとする場合、イオンクロマトグラフにおけ
るイオン交換樹脂の交換容量が非常に低いことから、疎
水性をコントロールすることは困難で、基材の疎水性の
影響が顕著に現れてしまい、疎水性相互作用による弊害
をもたらしてしまう。
【0005】また、イオン交換基としてのアミンの種類
を変えることにより選択性に変化をもたせようとする場
合、陰イオン交換基として利用できるアミンの種類には
限りがある。一方、イオン交換樹脂の基材との相互作用
や充填剤のポアの影響を抑えてイオンの溶出特性を改善
する手段として充填剤の基材にスペーサを介してイオン
交換基を導入する方法も試みられている。
を変えることにより選択性に変化をもたせようとする場
合、陰イオン交換基として利用できるアミンの種類には
限りがある。一方、イオン交換樹脂の基材との相互作用
や充填剤のポアの影響を抑えてイオンの溶出特性を改善
する手段として充填剤の基材にスペーサを介してイオン
交換基を導入する方法も試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、かかる状
況などに鑑みて成されたものであり、低分子量の陰イオ
ンを良好に分離して定量するために用いて好適な陰イオ
ン交換樹脂及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
況などに鑑みて成されたものであり、低分子量の陰イオ
ンを良好に分離して定量するために用いて好適な陰イオ
ン交換樹脂及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、陰イオン交
換樹脂において、陰イオン交換基と、陰イオン交換基の
担体となる樹脂基材との間に炭素数2〜18の長鎖アル
キル基若しくは芳香環を含む疎水性のスペーサとを設け
ることによって前記課題を解決したものである。
換樹脂において、陰イオン交換基と、陰イオン交換基の
担体となる樹脂基材との間に炭素数2〜18の長鎖アル
キル基若しくは芳香環を含む疎水性のスペーサとを設け
ることによって前記課題を解決したものである。
【0008】また、本発明は、陰イオン交換樹脂の製造
方法において、クロマト管に充填されイオンクロマトグ
ラフ用分離カラムとして使用される陰イオン交換樹脂
を、(1)反応方法に合わせて一定の官能基を持つ親水
性の高分子ゲルを基材として用意する工程,(2)直鎖
アルキルまたは芳香環のような疎水性部分を有する化合
物をスペーサとする工程,(3)触媒を含む溶媒中で基
材とスペーサ化合物を反応させる工程,(4)反応生成
物を洗浄して後、目的の陰イオン交換基を有する化合物
を反応させて陰イオン交換基を導入する工程で製造する
ことによって前記課題を解決したものである。
方法において、クロマト管に充填されイオンクロマトグ
ラフ用分離カラムとして使用される陰イオン交換樹脂
を、(1)反応方法に合わせて一定の官能基を持つ親水
性の高分子ゲルを基材として用意する工程,(2)直鎖
アルキルまたは芳香環のような疎水性部分を有する化合
物をスペーサとする工程,(3)触媒を含む溶媒中で基
材とスペーサ化合物を反応させる工程,(4)反応生成
物を洗浄して後、目的の陰イオン交換基を有する化合物
を反応させて陰イオン交換基を導入する工程で製造する
ことによって前記課題を解決したものである。
【0009】
【作用】本発明は次のように作用する。即ち、本発明
は、親水性樹脂基材に疎水性のスペーサを導入した後、
イオン交換基を導入し、該樹脂基材との疎水性相互作用
による弊害を防止しながら、スペーサの疎水性を利用し
て陰イオン交換樹脂の選択性を改善するようになってい
る。
は、親水性樹脂基材に疎水性のスペーサを導入した後、
イオン交換基を導入し、該樹脂基材との疎水性相互作用
による弊害を防止しながら、スペーサの疎水性を利用し
て陰イオン交換樹脂の選択性を改善するようになってい
る。
【0010】このため、従来コントロールが困難とされ
ていたイオン交換樹脂への微妙な疎水性付与を、イオン
交換基の量に比例して一定の範囲内にコントロールで
き、その結果、陰イオン測定上の妨害とならず、且つ、
イオンの疎水性の差を上手に生かすことにより、無機陰
イオンと有機陰イオンの選択性を上げて良好に分離でき
る。
ていたイオン交換樹脂への微妙な疎水性付与を、イオン
交換基の量に比例して一定の範囲内にコントロールで
き、その結果、陰イオン測定上の妨害とならず、且つ、
イオンの疎水性の差を上手に生かすことにより、無機陰
イオンと有機陰イオンの選択性を上げて良好に分離でき
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を用いて詳
細に説明する。図1は本発明に係わる陰イオン交換樹脂
の一実施例構成説明図であり、図2は本発明に係わる陰
イオン交換樹脂の他の実施例の構成説明図である。ま
た、これらの図において、1は親水性樹脂基材、2は長
鎖アルキル基、3は陰イオン交換基、4はスペーサ化合
物、5は芳香環である。
細に説明する。図1は本発明に係わる陰イオン交換樹脂
の一実施例構成説明図であり、図2は本発明に係わる陰
イオン交換樹脂の他の実施例の構成説明図である。ま
た、これらの図において、1は親水性樹脂基材、2は長
鎖アルキル基、3は陰イオン交換基、4はスペーサ化合
物、5は芳香環である。
【0012】この図で示すように、本発明に係わる陰イ
オン交換樹脂は、親水性樹脂基材1に結合したスペーサ
化合物4の未結合末端に陰イオン交換基3が結合すると
共に、スペーサ化合物4の一部に例えば長鎖アルキル基
2若しくは芳香環5でなる疎水性部分を有するものであ
る。このような構成からなる本発明の陰イオン交換樹脂
は、例えば、内径4.6mm,長さ100mmのクロマ
ト管に高圧スラリー充填法を用いて充填され、低分子量
の陰イオンを測定するためのイオンクロマトグラフ用分
離カラムとなる。
オン交換樹脂は、親水性樹脂基材1に結合したスペーサ
化合物4の未結合末端に陰イオン交換基3が結合すると
共に、スペーサ化合物4の一部に例えば長鎖アルキル基
2若しくは芳香環5でなる疎水性部分を有するものであ
る。このような構成からなる本発明の陰イオン交換樹脂
は、例えば、内径4.6mm,長さ100mmのクロマ
ト管に高圧スラリー充填法を用いて充填され、低分子量
の陰イオンを測定するためのイオンクロマトグラフ用分
離カラムとなる。
【0013】このイオンクロマトグラフ用分離カラムを
用いて低分子量の陰イオンを測定する場合、本発明の陰
イオン交換樹脂上では、試料となる陰イオンはスペーサ
末端のイオン交換基とイオン交換反応を起こすと共に、
スペーサ化合物4上の疎水性部分とも弱い疎水性相互作
用を起こす。このため、イオン交換基だけの陰イオン交
換樹脂の場合に比して被測定イオンの疎水性の違いによ
る選択性が向上し、分離特性が変化する。
用いて低分子量の陰イオンを測定する場合、本発明の陰
イオン交換樹脂上では、試料となる陰イオンはスペーサ
末端のイオン交換基とイオン交換反応を起こすと共に、
スペーサ化合物4上の疎水性部分とも弱い疎水性相互作
用を起こす。このため、イオン交換基だけの陰イオン交
換樹脂の場合に比して被測定イオンの疎水性の違いによ
る選択性が向上し、分離特性が変化する。
【0014】また、スペーサ化合物4上の疎水性部分の
量は、イオン交換容量と共に反応時の反応条件により調
節できるため、溶出特性を比較的容易に調整できる。
尚、基材自体は親水性の樹脂を使用しているため、疎水
性被測定イオンの基材への強い相互作用はなく疎水性基
材のイオン交換樹脂で生ずるような疎水性相互作用によ
る弊害はない。
量は、イオン交換容量と共に反応時の反応条件により調
節できるため、溶出特性を比較的容易に調整できる。
尚、基材自体は親水性の樹脂を使用しているため、疎水
性被測定イオンの基材への強い相互作用はなく疎水性基
材のイオン交換樹脂で生ずるような疎水性相互作用によ
る弊害はない。
【0015】一方、図2は上述のような陰イオン交換樹
脂を製造する方法を説明するためのフローチャートであ
る。以下、この図を用いて本発明に係わる陰イオン交換
樹脂を製造する方法について詳しく説明する。
脂を製造する方法を説明するためのフローチャートであ
る。以下、この図を用いて本発明に係わる陰イオン交換
樹脂を製造する方法について詳しく説明する。
【0016】最初、反応方法に合わせて一定の官能基を
もつ親水性の高分子ゲルを陰イオン交換樹脂の基材とし
て用意する(図2の101)。具体的には、エポキシ基が
100μ等量/g導入された粒子径12μmのヒドロキ
シルメタクリレート系架橋高分子ゲルなどが該当する。
尚、反応方法に合わせて一定の官能基を導入した樹脂を
作ってもよい。
もつ親水性の高分子ゲルを陰イオン交換樹脂の基材とし
て用意する(図2の101)。具体的には、エポキシ基が
100μ等量/g導入された粒子径12μmのヒドロキ
シルメタクリレート系架橋高分子ゲルなどが該当する。
尚、反応方法に合わせて一定の官能基を導入した樹脂を
作ってもよい。
【0017】次に、基材と化学結合しうる官能基を有し
基材と化学結合した後の酸やアルカリに対する耐久性が
十分にあり、且つ未結合末端に陰イオン交換基を導入す
ることができ、直鎖アルキルや芳香環のような疎水性部
分を有する化合物を選別してスペーサー化合物とする
(図2の102)。
基材と化学結合した後の酸やアルカリに対する耐久性が
十分にあり、且つ未結合末端に陰イオン交換基を導入す
ることができ、直鎖アルキルや芳香環のような疎水性部
分を有する化合物を選別してスペーサー化合物とする
(図2の102)。
【0018】具体的には、pーヒドロキシメチルベンジ
ルクロライドや1ークロロー3ーヒドロキシプロパンなどが
用いられる。その後、例えばジメチルスルホキシド(以
下、「DMSO」という)のような適当な分散剤の中に
上記基材を分散させ、十分に膨潤させたスラリー溶媒中
に大過剰のスペーサ化合物を加えて十分に溶解させ均一
な反応溶液とする。その後、触媒を含む溶媒中で基材と
スペーサー化合物を反応させる(図2の103)。具体的
には、三フッ化ホウ素エーテラート溶液などを加え、攪
拌しながら40゜Cで2時間反応させる。
ルクロライドや1ークロロー3ーヒドロキシプロパンなどが
用いられる。その後、例えばジメチルスルホキシド(以
下、「DMSO」という)のような適当な分散剤の中に
上記基材を分散させ、十分に膨潤させたスラリー溶媒中
に大過剰のスペーサ化合物を加えて十分に溶解させ均一
な反応溶液とする。その後、触媒を含む溶媒中で基材と
スペーサー化合物を反応させる(図2の103)。具体的
には、三フッ化ホウ素エーテラート溶液などを加え、攪
拌しながら40゜Cで2時間反応させる。
【0019】反応生成物を洗浄後、目的の陰イオン交換
基を有する化合物を反応させ、陰イオン交換基を導入す
る(図2の104)。即ち、基材とスペーサー化合物の反
応で生じた生成物を洗浄して後、目的の陰イオン交換基
を有する化合物を反応させ、陰イオン交換基を導入す
る。具体的には、スペーサ化合物との反応が終了した
後、該反応生成物をグラスフィルタ上に移し、DMS
O,メタノール,純水の順で洗浄し、反応副生成物やD
MSOを十分に洗浄する。
基を有する化合物を反応させ、陰イオン交換基を導入す
る(図2の104)。即ち、基材とスペーサー化合物の反
応で生じた生成物を洗浄して後、目的の陰イオン交換基
を有する化合物を反応させ、陰イオン交換基を導入す
る。具体的には、スペーサ化合物との反応が終了した
後、該反応生成物をグラスフィルタ上に移し、DMS
O,メタノール,純水の順で洗浄し、反応副生成物やD
MSOを十分に洗浄する。
【0020】次に、上記基材にイオン交換基となる化合
物を混合し、一定温度で一定時間反応させる。具体的に
は、上記基材を純水中に分散させ、10%トリメチルアミ
ン水溶液中に分散させ、攪拌しながら40゜Cで6時間
反応させる。この反応が終了した後、反応スラリーに塩
酸を加えて中和した後、樹脂をグラスフィルタ上に移し
純水で十分に洗浄する。更に、グラスフィルタ上で、水
酸化ナトリウム、純水、塩酸、純水、炭酸ナトリウムの
順で樹脂を洗浄し、樹脂のイオン交換基の対イオンを最
終的に炭酸型に変える。このようにして、本発明の陰イ
オン交換樹脂が完成する(図2の105)。
物を混合し、一定温度で一定時間反応させる。具体的に
は、上記基材を純水中に分散させ、10%トリメチルアミ
ン水溶液中に分散させ、攪拌しながら40゜Cで6時間
反応させる。この反応が終了した後、反応スラリーに塩
酸を加えて中和した後、樹脂をグラスフィルタ上に移し
純水で十分に洗浄する。更に、グラスフィルタ上で、水
酸化ナトリウム、純水、塩酸、純水、炭酸ナトリウムの
順で樹脂を洗浄し、樹脂のイオン交換基の対イオンを最
終的に炭酸型に変える。このようにして、本発明の陰イ
オン交換樹脂が完成する(図2の105)。
【0021】尚、本発明は上述の実施例に限定されるこ
となく種々の変形が可能であり、例えば、図3に示す如
く上記長鎖アルカリ基2に代えて芳香環5を用いても良
い。
となく種々の変形が可能であり、例えば、図3に示す如
く上記長鎖アルカリ基2に代えて芳香環5を用いても良
い。
【0022】
【発明の効果】以上詳しく説明したような本発明によれ
ば、従来コントロールが困難とされていたイオン交換樹
脂への微妙な疎水性付与を、イオン交換基の量に比例し
て一定の範囲内にコントロールできるという利点があ
る。このため、陰イオン測定上の妨害とならず、且つ、
イオンの疎水性の差を上手に生かすことにより、無機陰
イオンと有機陰イオンの選択性を向上させて良好に分離
できるようになる。
ば、従来コントロールが困難とされていたイオン交換樹
脂への微妙な疎水性付与を、イオン交換基の量に比例し
て一定の範囲内にコントロールできるという利点があ
る。このため、陰イオン測定上の妨害とならず、且つ、
イオンの疎水性の差を上手に生かすことにより、無機陰
イオンと有機陰イオンの選択性を向上させて良好に分離
できるようになる。
【図1】本発明に係わる陰イオン交換樹脂の構成説明図
である。
である。
【図2】本発明に係わる陰イオン交換樹脂の製造方法を
説明するための図である。
説明するための図である。
【図3】本発明他の実施例に係わる陰イオン交換樹脂の
構成説明図である。
構成説明図である。
1 親水性樹脂基材 2 長鎖アルキル基 3 陰イオン交換基 4 スペーサー化合物 5 芳香環
Claims (3)
- 【請求項1】陰イオン交換基と、該陰イオン交換基の担
体となる樹脂基材との間に炭素数2〜18の長鎖アルキ
ル基若しくは芳香環を含む疎水性のスペーサとを具備す
ることを特徴とする陰イオン交換樹脂。 - 【請求項2】前記樹脂基材は、ポリアクリレート,ポリ
メタクリレート,若しくはポリビニルアルコールを母体
とした親水性樹脂でなる請求項(1)記載の陰イオン交
換樹脂。 - 【請求項3】クロマト管に充填されイオンクロマトグラ
フ用分離カラムとして使用される陰イオン交換樹脂を、
次の(1)〜(4)の工程で製造することを特徴とする
陰イオン交換樹脂の製造方法。 (1)反応方法に合わせて一定の官能基を持つ親水性の
高分子ゲルを基材として用意する工程。 (2)直鎖アルキルまたは芳香環のような疎水性部分を
有する化合物をスペーサとする工程。 (3)触媒を含む溶媒中で基材とスペーサ化合物を反応
させる工程。 (4)反応生成物を洗浄して後、目的の陰イオン交換基
を有する化合物を反応させて陰イオン交換基を導入する
工程。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4071424A JPH05271440A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 陰イオン交換樹脂及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4071424A JPH05271440A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 陰イオン交換樹脂及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271440A true JPH05271440A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=13460118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4071424A Pending JPH05271440A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 陰イオン交換樹脂及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05271440A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242944A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-09-14 | Showa Denko Kk | イオンクロマトグラフィー用充填剤 |
CN112400109A (zh) * | 2018-07-11 | 2021-02-23 | 沃特世科技公司 | 用于捕集-洗脱混合模式色谱法的色谱系统和方法 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4071424A patent/JPH05271440A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242944A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-09-14 | Showa Denko Kk | イオンクロマトグラフィー用充填剤 |
CN112400109A (zh) * | 2018-07-11 | 2021-02-23 | 沃特世科技公司 | 用于捕集-洗脱混合模式色谱法的色谱系统和方法 |
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