JPH05269949A - プリントラミネート用フィルム - Google Patents

プリントラミネート用フィルム

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JPH05269949A
JPH05269949A JP11790992A JP11790992A JPH05269949A JP H05269949 A JPH05269949 A JP H05269949A JP 11790992 A JP11790992 A JP 11790992A JP 11790992 A JP11790992 A JP 11790992A JP H05269949 A JPH05269949 A JP H05269949A
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裕之 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリントラミネート用フィルムを提供する。 【構成】 本発明は、石油樹脂を含有するポリプロピレ
ン系樹脂から成る樹脂層とポリオレフィン系樹脂を少な
くとも25重量%含有する接着層とを積層するプリント
ラミネート用フィルムを熱圧着して成膜するので、表面
光沢性、ラミネート強度の優れたラミネート製品を得る
ことができ、今後あらゆる分野での用途が期待できるも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば印刷紙等の印刷
面に貼り合わせるプリントラミネート用フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリントラミネートは接着剤
の溶剤からくる環境汚染、衛生性等の面から、接着剤を
使用しないで熱圧着によって、プラスチックフィルムと
印刷紙等とをラミネートできるプリントラミネート用フ
ィルムが使用されている。
【0003】斯るプリントラミネート用フィルムの製造
方法の一つとしては、予め2軸延伸フィルム等を成膜し
ておき、次いで別工程でこのフィルムの少なくとも一面
に熱接着性を有する樹脂を溶融押出ラミネートするアウ
トライン方式やインライン方式等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、斯るプ
リントラミネート用フィルムは、性能的に表面光沢性、
ラミネート強度、薄膜性等が劣り、しかも高価なもので
あった。
【0005】本発者らは、かかる現状に鑑み、石油樹脂
を含有する層を有するフィルムを、例えばインライン方
式で即ち一工程で製膜することによって、工数を減ら
し、作業も容易であり、しかも従来のインライン方式で
製膜するラミネート品よりも光沢性、ラミネート強度、
薄膜性等が優れたプリントラミネート用フィルムを提供
するべく、鋭意検討を続けた結果、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、石油樹脂を含
有するポリプロピレン系樹脂からなる樹脂層Aの少なく
とも一面に、ポリオレフィン系樹脂を少なくとも25重
量%含有する接着層Bを積層して成るプリントラミネー
ト用フィルムに関する。
【0007】本発明に係る樹脂層Aのポリプロピレン系
樹脂としては、沸騰n−ヘブタン抽出残分90%以上の
ポリプロピレン単独重合体、α−オレフィン含有量5モ
ル%以下のプロピレン−α−オレフィン共重合体、ある
いはトータルのプロピレン含有量が95モル%以上とな
るようなプロピレン単独重合体とプロピレン−α−オレ
フィン共重合体との混合物等を例示でき、いわゆるホモ
ポリプロピレン系樹脂と称されるものであればよく、特
に制限はない。しかし乍ら、樹脂層Aに用いるポリプロ
ピレン系樹脂は接着層Bに用いるポリオレフィン系樹脂
より融点が高いものを用いる必要がある。
【0008】本発明にかかる石油樹脂としては、脂肪族
系石油樹脂、水素添加石油樹脂、芳香族系石油樹脂等が
あり、特に制限はないが、平均分子量1,200〜2
0,000程度、軟化温度80〜140℃、ヨウ素価が
20〜150程度のものを好ましいものとして例示でき
る。この際、上記の数値範囲のみに限定されず、この範
囲数値以外の石油樹脂でもよいことはもちろんである。
【0009】石油樹脂の含有量は、特に制限はないが、
ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、1〜60
重量部添加するのが望ましい。1重量部以下では、フィ
ルム表面が粗くなったり、紙等とラミネートしても目的
とする光沢等が得られない場合が多く、60重量部以上
になると、石油樹脂のプリードアウトが激しく、フィル
ムの透明性、光沢性、ラミネート強度等が抵下する傾向
になる場合が多く好ましくないことが多い。
【0010】接着層Bとして使用するポリオレフィン系
樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂にポリエチレン樹脂やポリブテン−1樹脂、ポリブタ
ジェン樹脂等を混合したもの、あるいは、プロピレン・
エチレン・ランダム共重合体、エチレン・プロピレン・
ブロック共重合体、エチレン・プロピレン・ブテン3元
共重合体、プロピレン・エチレン・ジェン3元共重合
体、エチレン・酢酸ビニール共重合体、マレイン酸や無
水マレイン酸等の極性基を有する化合物をグラフト重合
した変性ポリオレフィン共重合体等の共重合体や、これ
ら共重合体とポリプロピレン樹脂とを混合したもの等を
例示でき、好ましいものとしては、エチレン・酢酸ビニ
ール共重合体(酢ビ含有量、例えば5〜30重量%)と
エチレン・プロピレン・ブロック共重合体とを混合した
ものが望ましいが、これのみに限定されないのは勿論で
ある。要するに、ポリオレフィン系樹脂単体、ポリオレ
フィン系樹脂混合物、もしくはポリオレフィン系樹脂と
他の重合体との混合物などを例示できる。この際、接着
層Bにはポリオレフィン系樹脂が少なくとも25重量
%、好ましくは50重量%を越えて含有することが必要
であり、更に、他の重合体としては、特に制限はない
が、ポリアミド系重合体(例えば、ナイロン6とナイロ
ン12の共重合体)、塩化ビニール系共重合体(例え
ば、エチレン・塩化ビニール共重合体、酢酸ビニール・
塩化ビニール共重合体)、ポリエステル系重合体等を例
示できる。かかる他の重合体の混合量は75重量%以
下、好ましくは50重量%未満で十分である。ポリオレ
フィン系樹脂25重量%以下になると、透明性、表面光
沢性等が低下しプリントラミネート用フィルムとしては
好ましくない場合が多い。他の重合体を入れる目的とし
ては、フイルム成膜時、フィルムとローラーとの滑性を
良くし、接看層Bのローラー巻き付き防止、樹脂層A表
面と接着層B表面の滑性を良くしロール状に巻き取る際
のシワ発生防止、保管時のブロッキング防止等が考えら
れる。
【0011】前記した樹脂層A及び/又は接着層Bに
は、各種の添加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、可塑
剤、帯電防止剤、滑剤、顔料、着色剤、造核剤、微粒子
等を添加してもよい。
【0012】なお、樹脂層Aの厚さは、通常10〜20
μ、接着層Bは通常1〜15μであることがプリントラ
ミネート用フィルムとして好ましいが、これ等の数値範
囲は特に限定されるものでない。
【0013】本発明のプリントラミネート用フィルムを
製膜するには、例えば樹脂層A(もしくは接着層B)を
溶融押出成膜しながら一方方向に延伸後、接着層B(も
しくは樹脂層A)をインライン内にある別の押出機で溶
融押出ラミネートして、前記延伸方向に対して、直角方
向に延伸し、必要ならば熱処理をする工程を連続して一
工程で行う方法、樹脂層Aと接着層Bとを共押出法等で
積層した後、遂次2軸延伸、あるいは同時2軸延伸し、
必要ならば熱処理する方法等を例示できるが特に制限さ
れない。本発明のフィルムを、例えば熱収縮性フィルム
として使用する場合は、熱収縮性はフィルムの縦もしく
は横方向の収縮率が乾燥雰囲気中100℃×5分で3〜
60%程度が好ましいが、この数値範囲は限定されず、
目的物によって適宜量に選定すればよい。
【0014】本発明のプリントラミネート用フィルムの
接着層Bは印刷紙等との熱接着性を付与するために表面
処理が施されるのが望ましい。処理方法は適宜な方法で
行えばよいが、特にコロナ放電処理が好ましい。コロナ
放電処理強度、処理時のフィルム温度、処理雰囲気等は
目的とするラミネート強度に応じて適宜に選択すればよ
く、特に制限はない。又、必要ならば樹脂層A表面にも
コロナ放電処理を施してもよく、このことも特に制限は
ない。
【0015】次ぎに、本発明のプリントラミネート用フ
ィルムを図1に基づいて説明する。図1は、本発明のプ
リントラミネート用フィルムと印刷紙とをプリントラミ
ネートしたものの断面図で、1は石油樹脂を含有するポ
リプロピレン系樹脂からなる樹脂層A、2はポリオレフ
ィン系樹脂を少なくとも25重量%含有する接着層Bで
ある。3は基材となる印刷された印刷紙である。また樹
脂層A、接着層Bの表面はコロナ放電処理4が施されて
おり、接着層Bが印刷紙の印刷面に接するように積層し
たものである。
【0016】次ぎに、本発明の一実施態様を実施例に基
づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はないのは勿論である。
【0017】
【実施例】
【0018】実施例1 結晶性ポリプロピレン系樹脂80重量%に水素添加石油
樹脂20重量%を混合してなる組成物を押出機に供給し
て、260℃で溶融させシート状に押出た後、冷却固化
した。引続き同一ラインの縦延伸機で縦方向に5倍延伸
して一軸延伸シート(A層)を得た。一方、同一製造ラ
インに設置されているもう一台の押出機にエチレン・酢
酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量25%)88重量
%、エチレン・プロピレンブロック共重合体10重量
%、シリカ2重量%からなる組成物を供給し280℃で
溶融押出て、前記の一軸延伸シートの片面上に積層(B
層)して、160℃で横方向(押出方向に対して直角方
向)に8倍延伸した後、160℃で熱処理後室に導き、
横方向に8%リラックスさせ、次いで、ゆるやかに室温
まで冷却した。次いで、コロナ放電処理(処理条件は3
0w・min/m)を施してA層15μ、B層10μ
のプリントラミネート用フィルムを得た。このフィルム
のB層面が印刷紙の印刷面と接するようにしてヒートロ
ール温度100℃、圧力35kg/cm、速度25m/
minの条件で熱圧着してプリントラミネートを行っ
た。印刷紙の印刷面の表面光沢、フイルムと印刷紙との
ラミネート強度を表1に示す。
【0019】比較例 結晶性ポリプロピレン系樹脂を押出機に供給して260
℃で溶融押出冷却固化した後、縦方向に5倍延伸し、一
軸延伸シートを得た。引き続き160℃で横方向に8倍
延伸した。次いで、160℃の熱処理後室で横方向に8
%リラックスさせ、ゆるやかに室温まで冷却させ、コロ
ナ放電処理(30w・min/m)を行い、厚さ15
μの2軸延伸ポリプロピレン系フィルム(樹脂層A)を
得た。一方インライン外の別の押出機に実施例1の接着
層Bと同じ構成の組成物を溶融押出ながら、前記の2軸
延伸ポリプロピレン系フィルム一面に押出ラミネートを
行い樹脂層Aの厚み15μ、接着層Bの厚み10μのプ
リントラミネート用フィルムを得た。得られたプリント
ラミネート用フィルムの接着層Bと印刷紙の印刷面とが
接するように100℃、圧力35kg/cm、速度25
m/minで熱圧着してプリントラミネートを行なっ
た。印刷紙の印刷面の表面光沢度、プリントラミネート
用フィルムとを印刷紙とのラミネート強度を表1に示
す。この際、表面光沢度はJIS−k−6783に準じ
て測定した。又、ラミネート強度は、プリントラミネー
ト紙より15mm巾の試験片10枚の180度剥離した
ときの平均剥離強度で示す。
【0020】
【表1】
【0021】これから明らかなように、本発明のプリン
トラミネート用フィルムは従来のプリントラミネート用
フィルムより、表面光沢度、ラミネート強度が優れたも
のであり、今後、広い分野での用途が期待される。
【0022】
【発明の効果】本発明のプリントラミネート用フィルム
は樹脂層Aと接着層Bとを積層したものである。従っ
て、例えば印刷紙にラミネートした場合、印刷面の優れ
た表面光沢性、ラミネート強度を付与できるものであ
る。又、本発明は印刷紙のみならず、フィルム、金属、
木材等とのラミネート用フィルムにも利用でき、今後広
範な用途が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリントラミネート用フィルムの断面
図。
【符号の説明】
1.樹脂層A 2.接着層B 3.基材 4.コロナ放電処理 5.印刷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/12 LCP 7107−4J 55/00 LMJ 7142−4J // C08L 23:12 7107−4J 55:00 7142−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油樹脂を含有するポリプロピレン系樹
    脂からなる樹脂層Aの少なくとも一面にポリオレフィン
    系樹脂を少なくとも25重量%含有する接着層Bを積層
    して成ることを特徴とするプリントラミネート用フィル
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6084620A (en) * 1996-05-02 2000-07-04 Ricoh Company, Ltd. Image forming method and apparatus for rapidly fixing ink on a recording medium
US6986824B2 (en) * 1998-08-04 2006-01-17 Canon Kabushiki Kaisha Process and apparatus for forming images

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US6084620A (en) * 1996-05-02 2000-07-04 Ricoh Company, Ltd. Image forming method and apparatus for rapidly fixing ink on a recording medium
US6161928A (en) * 1996-05-02 2000-12-19 Ricoh Company, Ltd. Image forming method and apparatus for rapidly fixing ink on a recording medium
US6986824B2 (en) * 1998-08-04 2006-01-17 Canon Kabushiki Kaisha Process and apparatus for forming images

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