JPH05269584A - レーザー加工方法及び装置 - Google Patents
レーザー加工方法及び装置Info
- Publication number
- JPH05269584A JPH05269584A JP3059733A JP5973391A JPH05269584A JP H05269584 A JPH05269584 A JP H05269584A JP 3059733 A JP3059733 A JP 3059733A JP 5973391 A JP5973391 A JP 5973391A JP H05269584 A JPH05269584 A JP H05269584A
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- Japan
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- workpiece
- laser beam
- laser
- closed container
- laser processing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 レーザー光の照射により被加工物の金属表面
に種々のパターンを描画するレーザー加工において、照
射面における酸化防止と酸化促進の何れにも対処できる
レーザー加工方法及び装置を提供する。 【構成】 金属表面を有する被加工物4を密閉容器3内
に配置し、この容器3の内部を高真空又は置換ガス雰囲
気として、外部からレーザービーム7を密閉容器3の透
明カバー28を通して上記被加工物4の金属表面に照射
することにより、その表面に照射軌跡による描画を施
す。
に種々のパターンを描画するレーザー加工において、照
射面における酸化防止と酸化促進の何れにも対処できる
レーザー加工方法及び装置を提供する。 【構成】 金属表面を有する被加工物4を密閉容器3内
に配置し、この容器3の内部を高真空又は置換ガス雰囲
気として、外部からレーザービーム7を密閉容器3の透
明カバー28を通して上記被加工物4の金属表面に照射
することにより、その表面に照射軌跡による描画を施
す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光の照射によ
り被加工物の金属表面に種々のパターンを描画するレー
ザー加工方法及び装置に関するものであり、金属表面に
図柄、模様、マーク、文字等を線や点よりなるパターン
で構成したり、パターン自体の反射光沢の色合いが入射
光の角度や見る方向によって虹色様に多彩に変化する所
謂虹色発色加工を施す場合等に好適に利用される。
り被加工物の金属表面に種々のパターンを描画するレー
ザー加工方法及び装置に関するものであり、金属表面に
図柄、模様、マーク、文字等を線や点よりなるパターン
で構成したり、パターン自体の反射光沢の色合いが入射
光の角度や見る方向によって虹色様に多彩に変化する所
謂虹色発色加工を施す場合等に好適に利用される。
【0002】
【従来技術とその課題】金属等の表面に図柄、模様、マ
ーク、文字等を描画する手段として、レーザー光を照射
して照射軌跡に形成される細い溝や凹点によって所要パ
ターンのの描画を施す方法が汎用されている。また、近
年では、レーザー光の照射面で干渉縞を生じさせ、金属
表面に該レーザー光の干渉縞に対応した微細凹凸を形成
することにより、描画パターン自体を反射光沢の色合い
が入射光の角度や見る方向によって虹色様に多彩に変化
するものとする、虹色発色加工技術も提案されている
(例えば特開平2−263589号公報等)。
ーク、文字等を描画する手段として、レーザー光を照射
して照射軌跡に形成される細い溝や凹点によって所要パ
ターンのの描画を施す方法が汎用されている。また、近
年では、レーザー光の照射面で干渉縞を生じさせ、金属
表面に該レーザー光の干渉縞に対応した微細凹凸を形成
することにより、描画パターン自体を反射光沢の色合い
が入射光の角度や見る方向によって虹色様に多彩に変化
するものとする、虹色発色加工技術も提案されている
(例えば特開平2−263589号公報等)。
【0003】しかるに、被加工物の表面がステンレス鋼
等の金属である場合、レーザー光の照射面が高熱によっ
て酸化され易く、描画パターンが金属素地とは異なる色
合いの酸化層によって着色して視認されるため、被加工
物の種類や用途によっては上記着色が問題になることが
あり、この酸化を防止することが要望される。特に、虹
色発色加工では、反射光沢の色合いが上記酸化着色に影
響され、鮮明さや彩度の点で装飾的価値の低下を招くと
いう問題があった。
等の金属である場合、レーザー光の照射面が高熱によっ
て酸化され易く、描画パターンが金属素地とは異なる色
合いの酸化層によって着色して視認されるため、被加工
物の種類や用途によっては上記着色が問題になることが
あり、この酸化を防止することが要望される。特に、虹
色発色加工では、反射光沢の色合いが上記酸化着色に影
響され、鮮明さや彩度の点で装飾的価値の低下を招くと
いう問題があった。
【0004】一方、金属表面に焼入れマーク等を施す場
合には加工効率や仕上がりの点から酸化性の強い方が好
ましく、また上記酸化着色を目的とした加工もあり、こ
れらの加工においては上記とは全く逆に酸化を促進する
ことが要望される。
合には加工効率や仕上がりの点から酸化性の強い方が好
ましく、また上記酸化着色を目的とした加工もあり、こ
れらの加工においては上記とは全く逆に酸化を促進する
ことが要望される。
【0005】本発明は、上述の事情に鑑みて、レーザー
光の照射面における酸化防止と酸化促進という相矛盾し
た要望にも充分に対処できるレーザー加工方法及び装置
を提供することを目的としている。
光の照射面における酸化防止と酸化促進という相矛盾し
た要望にも充分に対処できるレーザー加工方法及び装置
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るレーザー加工方法の第1は、金属表面
を有する被加工物を密閉容器内に配置し、該容器の内部
を高真空又は置換ガス雰囲気として、外部からレーザー
ビームを密閉容器の透明部を通して上記被加工物の金属
表面に照射することにより、該表面に照射軌跡による描
画を施すことを特徴とする構成を採用したものである。
に、本発明に係るレーザー加工方法の第1は、金属表面
を有する被加工物を密閉容器内に配置し、該容器の内部
を高真空又は置換ガス雰囲気として、外部からレーザー
ビームを密閉容器の透明部を通して上記被加工物の金属
表面に照射することにより、該表面に照射軌跡による描
画を施すことを特徴とする構成を採用したものである。
【0007】また本発明に係るレーザー加工方法の第2
は上記第1の加工方法における置換ガスとして不活性ガ
スを用い、同じく第3は同置換ガスとして酸素ガス又は
高酸素濃度のガスを用いるものである。
は上記第1の加工方法における置換ガスとして不活性ガ
スを用い、同じく第3は同置換ガスとして酸素ガス又は
高酸素濃度のガスを用いるものである。
【0008】一方、同様目的において、本発明に係るレ
ーザー加工装置の第1は、真空吸引口又は(及び)置換
ガス導入口を備えると共に少なくとも一部が透明な被加
工物配置用の密閉容器と、レーザー共振器と、該共振器
より出射されるレーザービームを上記密閉容器の透明部
を通して被加工物の表面に照射するスキャンヘッドとを
具備してなる構成を採用したものである。
ーザー加工装置の第1は、真空吸引口又は(及び)置換
ガス導入口を備えると共に少なくとも一部が透明な被加
工物配置用の密閉容器と、レーザー共振器と、該共振器
より出射されるレーザービームを上記密閉容器の透明部
を通して被加工物の表面に照射するスキャンヘッドとを
具備してなる構成を採用したものである。
【0009】更に本発明に係るレーザー加工装置の第2
は、上記第1の加工装置における密閉容器内に、被加工
物を保持して回転駆動する回転テーブルが配置されてな
る構成を採用したものである。
は、上記第1の加工装置における密閉容器内に、被加工
物を保持して回転駆動する回転テーブルが配置されてな
る構成を採用したものである。
【0010】
【作用】密閉容器内を高真空雰囲気とすれば、その内部
に配置された被加工物の表面に容器外からレーザー光が
照射されても酸化のもとになる酸素が存在しないため、
照射面で酸化層を生じることはない。同様に、密閉容器
内を窒素ガス等の不活性ガスで置換しても照射面で酸化
層を生じない。従って、通常の加飾加工や虹色発色加工
等で酸化発色による描画パターンの着色を嫌う場合は、
本発明において密閉容器内を高真空雰囲気又は不活性ガ
ス雰囲気に設定すればよい。
に配置された被加工物の表面に容器外からレーザー光が
照射されても酸化のもとになる酸素が存在しないため、
照射面で酸化層を生じることはない。同様に、密閉容器
内を窒素ガス等の不活性ガスで置換しても照射面で酸化
層を生じない。従って、通常の加飾加工や虹色発色加工
等で酸化発色による描画パターンの着色を嫌う場合は、
本発明において密閉容器内を高真空雰囲気又は不活性ガ
ス雰囲気に設定すればよい。
【0011】一方、密閉容器内を酸素ガス又は高酸素濃
度のガスで置換すれば、通常の空気中におけるレーザー
加工の場合よりも、被加工物のレーザー光照射面で酸化
が生じ易くなる。従って、金属表面に焼入れマーク等を
施す場合や描画パターンの酸化による着色を積極的に利
用する加飾加工等では、本発明において密閉容器内を酸
素ガス又は高酸素濃度のガス雰囲気に設定すればよい。
度のガスで置換すれば、通常の空気中におけるレーザー
加工の場合よりも、被加工物のレーザー光照射面で酸化
が生じ易くなる。従って、金属表面に焼入れマーク等を
施す場合や描画パターンの酸化による着色を積極的に利
用する加飾加工等では、本発明において密閉容器内を酸
素ガス又は高酸素濃度のガス雰囲気に設定すればよい。
【0012】しかして、密閉容器内に被加工物を保持し
て回転駆動する回転テーブルを設けておけば、被加工物
が壺や花器等の回転体外形を有する場合に、その中心軸
を回転テーブルの回転軸心に一致させることにより、レ
ーザービームを照射するスキャンヘッド側を定位置に設
定した状態で、回転テーブルの回転により連続的あるい
は間欠的に被加工物のスキャン面を更新しつつ上記の各
雰囲気による加工を施すことができる。従って、通常の
加飾加工では被加工物の照射面に加工用収束レンズの焦
点を位置させる必要があり、また虹色発色加工において
は照射面で干渉縞を生じさせる上で同レンズの焦点より
深浅一方向にずれた一定位置に照射面を位置させる必要
があるが、上記回転テーブルによって回転体外形の三次
元曲面に対する加工においてもスキャン面の位置を一定
に保持できるから、描画におけるレーザービームの焦点
深度を調整する光学系の制御が非常に容易となる。
て回転駆動する回転テーブルを設けておけば、被加工物
が壺や花器等の回転体外形を有する場合に、その中心軸
を回転テーブルの回転軸心に一致させることにより、レ
ーザービームを照射するスキャンヘッド側を定位置に設
定した状態で、回転テーブルの回転により連続的あるい
は間欠的に被加工物のスキャン面を更新しつつ上記の各
雰囲気による加工を施すことができる。従って、通常の
加飾加工では被加工物の照射面に加工用収束レンズの焦
点を位置させる必要があり、また虹色発色加工において
は照射面で干渉縞を生じさせる上で同レンズの焦点より
深浅一方向にずれた一定位置に照射面を位置させる必要
があるが、上記回転テーブルによって回転体外形の三次
元曲面に対する加工においてもスキャン面の位置を一定
に保持できるから、描画におけるレーザービームの焦点
深度を調整する光学系の制御が非常に容易となる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係るレーザー加工
機を示す。図中の1は右前面に描画操作盤1aを有する
と共に左前面にレーザー操作盤1bを備えた加工機本
体、2は本体1上部の中央前部側に突出状に配置したス
キャンヘッド、3は同後部側に配置して内部に被加工物
4を収納した密閉容器、5は本体1の左上部に設置され
た加工面観察用の画像表示装置、5aはその撮像カメ
ラ、5bは加工面を照明する投光器である。
機を示す。図中の1は右前面に描画操作盤1aを有する
と共に左前面にレーザー操作盤1bを備えた加工機本
体、2は本体1上部の中央前部側に突出状に配置したス
キャンヘッド、3は同後部側に配置して内部に被加工物
4を収納した密閉容器、5は本体1の左上部に設置され
た加工面観察用の画像表示装置、5aはその撮像カメ
ラ、5bは加工面を照明する投光器である。
【0014】図2は同レーザー加工機における光学系の
構成を示す。図中の6はYAGレーザー等のレーザー共
振器であり、これより出射されたレーザービーム7は、
反射鏡8にて90°方向転換し、拡大レンズを内蔵した
ビームエキスパンダー9にて光軸径を拡大してZスキャ
ナー(Dynamic Focus)10の可動レンズ
10aを通り、集光レンズ(Imaging Obje
ctive)11にて収束されXスキャナー12及びY
スキャナー13の回転反射鏡12a,13aにてビーム
方向を制御されて被加工物4の表面に照射される。
構成を示す。図中の6はYAGレーザー等のレーザー共
振器であり、これより出射されたレーザービーム7は、
反射鏡8にて90°方向転換し、拡大レンズを内蔵した
ビームエキスパンダー9にて光軸径を拡大してZスキャ
ナー(Dynamic Focus)10の可動レンズ
10aを通り、集光レンズ(Imaging Obje
ctive)11にて収束されXスキャナー12及びY
スキャナー13の回転反射鏡12a,13aにてビーム
方向を制御されて被加工物4の表面に照射される。
【0015】ここで、Zスキャナー10は、X及びYス
キャナー12,13による所定のスキャン範囲内で、集
光レンズ11による焦点位置をビーム角度と予め測定し
た被加工物4の曲面形状のデータに応じて加工面上の定
位置に設定する。すなわち、この焦点の定位置は、通常
の加飾加工では被加工物4の表面、虹色発色加工では該
表面に対して上下一方にずれた位置である。
キャナー12,13による所定のスキャン範囲内で、集
光レンズ11による焦点位置をビーム角度と予め測定し
た被加工物4の曲面形状のデータに応じて加工面上の定
位置に設定する。すなわち、この焦点の定位置は、通常
の加飾加工では被加工物4の表面、虹色発色加工では該
表面に対して上下一方にずれた位置である。
【0016】なお、レーザービーム7の照射位置におけ
る加工状態は、投光器5bにより照らされた被加工物4
の加工面を撮像カメラ5aにて捉えて画像表示装置5で
画面表示して観察される。またレーザー共振器6の後方
同軸上には、レーザービーム7の可視化と焦点位置の観
察を行うために、He−Neレーザー等からなる補助レ
ーザー14が設置されている。
る加工状態は、投光器5bにより照らされた被加工物4
の加工面を撮像カメラ5aにて捉えて画像表示装置5で
画面表示して観察される。またレーザー共振器6の後方
同軸上には、レーザービーム7の可視化と焦点位置の観
察を行うために、He−Neレーザー等からなる補助レ
ーザー14が設置されている。
【0017】図3は上記レーザー加工機のレーザー加工
部を示す。図中の15は該加工部の全体を装備したキャ
スター15a付きの台車型機枠であり、その下部にレー
ザー共振器6が取付けボルト6aを介して高さ調整可能
に水平に設置され、また該機枠15に取り付けた垂直支
持板16に縦型スライド基台17が固設されると共に、
このスライド基台17にはモーター18aの駆動によっ
て昇降するZテーブル18が嵌装されている。そして、
Zテーブル18に直立状態に固定された角筒状ヘッド支
持杆19の上部に、前記のXスキャナー12及びYスキ
ャナー13を内蔵したスキャンヘッド2が取り付けられ
ている。2aはスキャンヘッド2を覆うヘッドカバーで
ある。
部を示す。図中の15は該加工部の全体を装備したキャ
スター15a付きの台車型機枠であり、その下部にレー
ザー共振器6が取付けボルト6aを介して高さ調整可能
に水平に設置され、また該機枠15に取り付けた垂直支
持板16に縦型スライド基台17が固設されると共に、
このスライド基台17にはモーター18aの駆動によっ
て昇降するZテーブル18が嵌装されている。そして、
Zテーブル18に直立状態に固定された角筒状ヘッド支
持杆19の上部に、前記のXスキャナー12及びYスキ
ャナー13を内蔵したスキャンヘッド2が取り付けられ
ている。2aはスキャンヘッド2を覆うヘッドカバーで
ある。
【0018】レーザー共振器6からスキャンヘッド2に
至るレーザービーム光路は水平光導管20及び垂直光導
管21の内部に設定されており、両光導管20,21の
間に前記の反射鏡8とビームエキスパンダー9が介装さ
れると共に、垂直光導管20の上端部とスキャンヘッド
2との間に前記の集光レンズ11とZスキャナー10が
介装されている。なお、垂直光導管21は、Zテーブル
18の昇降に伴うレーザービーム光路の距離変化に対応
できるように、スキャンヘッド2側に連結した太径の上
部管21aに、ビームエキスパンダー9側に連結した細
径の下部管21bが挿嵌した伸縮型構造となっている。
至るレーザービーム光路は水平光導管20及び垂直光導
管21の内部に設定されており、両光導管20,21の
間に前記の反射鏡8とビームエキスパンダー9が介装さ
れると共に、垂直光導管20の上端部とスキャンヘッド
2との間に前記の集光レンズ11とZスキャナー10が
介装されている。なお、垂直光導管21は、Zテーブル
18の昇降に伴うレーザービーム光路の距離変化に対応
できるように、スキャンヘッド2側に連結した太径の上
部管21aに、ビームエキスパンダー9側に連結した細
径の下部管21bが挿嵌した伸縮型構造となっている。
【0019】一方、機枠15には、レーザー共振器6の
上方に横型スライド基台22が取付けられており、この
基台22上にはモーター23aの駆動によって図3にお
ける紙面に対して垂直方向つまり左右方向に移動するX
テーブル23が嵌装され、更に該Xテーブル23上には
モーター24aの駆動によって前後方向に移動するYテ
ーブル24が嵌装されており、このYテーブル24上に
設けた受け枠25に前記密閉容器3が枢軸3aを介して
枢支されている。しかして、該密閉容器3は、受け枠2
5に取り付けたモーター25aの駆動によって、枢軸3
aを中心として前後方向に傾動し得るように構成されて
いる。
上方に横型スライド基台22が取付けられており、この
基台22上にはモーター23aの駆動によって図3にお
ける紙面に対して垂直方向つまり左右方向に移動するX
テーブル23が嵌装され、更に該Xテーブル23上には
モーター24aの駆動によって前後方向に移動するYテ
ーブル24が嵌装されており、このYテーブル24上に
設けた受け枠25に前記密閉容器3が枢軸3aを介して
枢支されている。しかして、該密閉容器3は、受け枠2
5に取り付けたモーター25aの駆動によって、枢軸3
aを中心として前後方向に傾動し得るように構成されて
いる。
【0020】図4に示すように、密閉容器3は、前方斜
め上方略45°を向く円形開口部26aを有する金属製
の容器本体26と、この開口部26aに締め付け具27
(図3参照)を介して密閉状に嵌着される略半球形のガ
ラス製カバー28とで構成されている。しかして、容器
本体26には、側壁後部に置換ガス導入口29a及び真
空吸引口29bが設けられると共に、底壁前部に径断面
略T字形の回転テーブル30がベアリング31,31を
介して垂直方向の軸線回りに回転自在に軸支されてい
る。この回転テーブル30は、本体26の下面側に取り
付けたモーター32の駆動により、軸部30aの容器本
体26から下方外部へ突出した下端部に固着したベベル
ギヤ33aと該モーター32の軸心に設けたベベルギヤ
33bとの噛合を介して回転駆動する。
め上方略45°を向く円形開口部26aを有する金属製
の容器本体26と、この開口部26aに締め付け具27
(図3参照)を介して密閉状に嵌着される略半球形のガ
ラス製カバー28とで構成されている。しかして、容器
本体26には、側壁後部に置換ガス導入口29a及び真
空吸引口29bが設けられると共に、底壁前部に径断面
略T字形の回転テーブル30がベアリング31,31を
介して垂直方向の軸線回りに回転自在に軸支されてい
る。この回転テーブル30は、本体26の下面側に取り
付けたモーター32の駆動により、軸部30aの容器本
体26から下方外部へ突出した下端部に固着したベベル
ギヤ33aと該モーター32の軸心に設けたベベルギヤ
33bとの噛合を介して回転駆動する。
【0021】そして、回転テーブル30には軸心に沿い
上下に透通する真空吸引孔34が形成されており、該回
転テーブル30上に受け座35を介して載置された被加
工物4が真空吸引によって該回転テーブル30に吸着固
定されるように構成されている。なお、受け座35は、
中心に回転テーブル30の真空吸引孔34に連通する透
孔35aを備えて、且つ被加工物4の種類に応じてその
底部形状に対応した上面形状を有するものが使用され、
回転テーブル30にねじ止めによって着脱可能に取り付
けられる。図3では被加工物4が壺であり、受け座35
として上面に該壺の底部を密に嵌合する凹部35bを有
するものを用いている。また回転テーブル30と受け座
35との界面、ならびに受け座35と被加工物4との界
面には、それぞれシールリング36a,36bが介装さ
れている。36cは容器本体26とカバー28との接面
を気密封止するガスケットである。
上下に透通する真空吸引孔34が形成されており、該回
転テーブル30上に受け座35を介して載置された被加
工物4が真空吸引によって該回転テーブル30に吸着固
定されるように構成されている。なお、受け座35は、
中心に回転テーブル30の真空吸引孔34に連通する透
孔35aを備えて、且つ被加工物4の種類に応じてその
底部形状に対応した上面形状を有するものが使用され、
回転テーブル30にねじ止めによって着脱可能に取り付
けられる。図3では被加工物4が壺であり、受け座35
として上面に該壺の底部を密に嵌合する凹部35bを有
するものを用いている。また回転テーブル30と受け座
35との界面、ならびに受け座35と被加工物4との界
面には、それぞれシールリング36a,36bが介装さ
れている。36cは容器本体26とカバー28との接面
を気密封止するガスケットである。
【0022】図5は上記構成のレーザー加工機における
ガス回路の一例を示す。図中のL1は密閉容器3の置換
ガス導入口29aに接続された配管、L2は真空吸引口
29bに接続された配管、L3は回転テーブル30に接
続された配管、SOL1〜6は電磁弁、VPは真空ポン
プ、Fはフィルター、PSは圧力スイッチ、VSは真空
圧スイッチ、PGは圧力計、VGは真空圧計、Aは大気
開放口であり、電磁弁SOL1は窒素ガスボンベN2 に
接続し、電磁弁SOL2は酸素ガスボンベO2に接続し
ている。
ガス回路の一例を示す。図中のL1は密閉容器3の置換
ガス導入口29aに接続された配管、L2は真空吸引口
29bに接続された配管、L3は回転テーブル30に接
続された配管、SOL1〜6は電磁弁、VPは真空ポン
プ、Fはフィルター、PSは圧力スイッチ、VSは真空
圧スイッチ、PGは圧力計、VGは真空圧計、Aは大気
開放口であり、電磁弁SOL1は窒素ガスボンベN2 に
接続し、電磁弁SOL2は酸素ガスボンベO2に接続し
ている。
【0023】加工に際し、回転テーブル30上で被加工
物4を吸着固定するにはSOL5及びSOL6をONと
して真空ポンプVPを作動すればよい。しかして、通常
の加飾加工や虹色発色加工等で酸化発色による描画パタ
ーンの着色を嫌う場合、SOL3及びSOL4をON,
SOL1及びSOL2をOFFとして真空ポンプVPに
よる吸引により密閉容器3内を高真空雰囲気にするか、
SOL1をON、SOL2及びSOL4をOFFとして
窒素ガスボンベN2 より導入される窒素ガスによって密
閉容器3内を置換して不活性ガス雰囲気とすればよい。
一方、焼入れマーク等を施したり、描画パターンの酸化
による着色を積極的に利用する加飾加工を行う場合は、
SOL2をON、SOL1及びSOL4をOFFとして
酸素ガスボンベO2 より導入される酸素ガスによって密
閉容器3内を置換して酸素ガス雰囲気とすればよい。
物4を吸着固定するにはSOL5及びSOL6をONと
して真空ポンプVPを作動すればよい。しかして、通常
の加飾加工や虹色発色加工等で酸化発色による描画パタ
ーンの着色を嫌う場合、SOL3及びSOL4をON,
SOL1及びSOL2をOFFとして真空ポンプVPに
よる吸引により密閉容器3内を高真空雰囲気にするか、
SOL1をON、SOL2及びSOL4をOFFとして
窒素ガスボンベN2 より導入される窒素ガスによって密
閉容器3内を置換して不活性ガス雰囲気とすればよい。
一方、焼入れマーク等を施したり、描画パターンの酸化
による着色を積極的に利用する加飾加工を行う場合は、
SOL2をON、SOL1及びSOL4をOFFとして
酸素ガスボンベO2 より導入される酸素ガスによって密
閉容器3内を置換して酸素ガス雰囲気とすればよい。
【0024】被加工物4が図示の壺形のように回転体外
形を有する場合の加工は、密閉容器3内を所要の雰囲気
に設定すると共に、X,Y,Zの各テーブル23,2
4,18の移動調整で被加工物4表面に対するレーザー
ビーム7のスキャン中心における照射位置及び焦点位置
を定めた上で、回転テーブル30を連続的又は間欠的に
駆動しつつ、スキャンヘッド2からレーザービーム7を
密閉容器3のガラス製カバー28を通して被加工物4の
表面に照射して行う。この時、レーザービーム7は目的
とする図柄、模様、マーク、文字等の描画パターンに対
応して回転テーブル30の回転と連携して光軸方向を変
位制御する。そして、被加工物4の表面におけるスキャ
ン範囲の上下方向の移動は、被加工物4の外形に応じて
密閉容器3を前後傾動させるか、Zテーブル18を昇降
させるが、これと共に、被加工物4の表面とスキャンヘ
ッド2との距離が変わる場合にはYテーブル24を前後
移動させる。
形を有する場合の加工は、密閉容器3内を所要の雰囲気
に設定すると共に、X,Y,Zの各テーブル23,2
4,18の移動調整で被加工物4表面に対するレーザー
ビーム7のスキャン中心における照射位置及び焦点位置
を定めた上で、回転テーブル30を連続的又は間欠的に
駆動しつつ、スキャンヘッド2からレーザービーム7を
密閉容器3のガラス製カバー28を通して被加工物4の
表面に照射して行う。この時、レーザービーム7は目的
とする図柄、模様、マーク、文字等の描画パターンに対
応して回転テーブル30の回転と連携して光軸方向を変
位制御する。そして、被加工物4の表面におけるスキャ
ン範囲の上下方向の移動は、被加工物4の外形に応じて
密閉容器3を前後傾動させるか、Zテーブル18を昇降
させるが、これと共に、被加工物4の表面とスキャンヘ
ッド2との距離が変わる場合にはYテーブル24を前後
移動させる。
【0025】また、被加工物4が非回転体外形で且つ三
次元曲面を有する場合でも、X,Y,Zの各テーブル2
3,24,18の移動、回転テーブル30による被加工
物4の向きの変化、密閉容器3の傾動により、自在にス
キャン範囲を移動して所要の描画を施すことができる。
しかして、これら各可動部の描画中の動作は、予め被加
工物4の外面形状を測定し、この測定データを制御系に
インプットすることにより、自動制御される。
次元曲面を有する場合でも、X,Y,Zの各テーブル2
3,24,18の移動、回転テーブル30による被加工
物4の向きの変化、密閉容器3の傾動により、自在にス
キャン範囲を移動して所要の描画を施すことができる。
しかして、これら各可動部の描画中の動作は、予め被加
工物4の外面形状を測定し、この測定データを制御系に
インプットすることにより、自動制御される。
【0026】なお、上記実施例では密閉容器3の透明部
をガラス製カバー28にて構成したが、該透明部を窓状
にしてもよい。また、例示したレーザー加工機ではスキ
ャンヘッド2の昇降手段や密閉容器3の前後及び左右移
動手段と前後傾動手段を備えているが、本発明において
は、これら手段の具体的機構は種々設計変更可能である
と共に、これら手段は必須ではない。
をガラス製カバー28にて構成したが、該透明部を窓状
にしてもよい。また、例示したレーザー加工機ではスキ
ャンヘッド2の昇降手段や密閉容器3の前後及び左右移
動手段と前後傾動手段を備えているが、本発明において
は、これら手段の具体的機構は種々設計変更可能である
と共に、これら手段は必須ではない。
【0027】
【発明の効果】本発明のレーザー加工方法及びレーザー
加工装置によれば、金属製被加工物を密閉容器内に配置
して外部からのレーザービー照射により該被加工物の金
属表面に照射軌跡による描画を施すことができるため、
通常の加飾加工や虹色発色加工等で酸化発色による描画
パターンの着色を嫌う場合に、上記密閉容器内を高真空
雰囲気又は不活性ガス雰囲気に設定して上記酸化を防止
できると共に、焼入れマーク等を施したり描画パターン
の酸化による着色を積極的に利用する加飾加工を行う場
合に、該密閉容器内を酸素ガス又は高酸素濃度のガス雰
囲気に設定して酸化を促進することが可能であり、いず
れの場合でも高品位のレーザー加工を施すことができ
る。
加工装置によれば、金属製被加工物を密閉容器内に配置
して外部からのレーザービー照射により該被加工物の金
属表面に照射軌跡による描画を施すことができるため、
通常の加飾加工や虹色発色加工等で酸化発色による描画
パターンの着色を嫌う場合に、上記密閉容器内を高真空
雰囲気又は不活性ガス雰囲気に設定して上記酸化を防止
できると共に、焼入れマーク等を施したり描画パターン
の酸化による着色を積極的に利用する加飾加工を行う場
合に、該密閉容器内を酸素ガス又は高酸素濃度のガス雰
囲気に設定して酸化を促進することが可能であり、いず
れの場合でも高品位のレーザー加工を施すことができ
る。
【0028】なお、本発明のレーザー加工装置におい
て、密閉容器内に被加工物を保持して回転駆動する回転
テーブルを配置した構成によれば、被加工物が三次元曲
面を有する立体形状、特に回転体外形である場合に、該
回転テーブルの回転によってレーザービームの照射位置
を一定に保持したままスキャン面を更新でき、描画にお
けるレーザービームの焦点深度を調整する光学系の制御
が非常に容易になると言う利点がある。
て、密閉容器内に被加工物を保持して回転駆動する回転
テーブルを配置した構成によれば、被加工物が三次元曲
面を有する立体形状、特に回転体外形である場合に、該
回転テーブルの回転によってレーザービームの照射位置
を一定に保持したままスキャン面を更新でき、描画にお
けるレーザービームの焦点深度を調整する光学系の制御
が非常に容易になると言う利点がある。
【図1】 本発明の一実施例に係るレーザー加工機全体
の斜視図。
の斜視図。
【図2】 同レーザー加工機における光学系の構成を示
す概略斜視図。
す概略斜視図。
【図3】 同レーザー加工機のレーザー加工部の側面
図。
図。
【図4】 同レーザー加工部の密閉容器部分の縦断側面
図。
図。
【図5】 同密閉容器に対応するガス回路図。
1…レーザー加工機本体 2…スキャンヘッド 3…密閉容器 4…被加工物 6…レーザー共振器 7…レーザービーム 28…ガラス製カバー(透明部) 29a…置換ガス導入口 29b…真空吸引口 30…回転テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/00 B 8934−4M (72)発明者 岡野 良和 兵庫県尼崎市常光寺1丁目9番1号 大阪 富士工業株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 金属表面を有する被加工物を密閉容器内
に配置し、該容器の内部を高真空又は置換ガス雰囲気と
して、外部からレーザービームを密閉容器の透明部を通
して上記被加工物の金属表面に照射することにより、該
表面に照射軌跡による描画を施すことを特徴とするレー
ザー加工方法。 - 【請求項2】 置換ガスが不活性ガスである請求項1記
載のレーザー加工方法。 - 【請求項3】 置換ガスが酸素ガス又は高酸素濃度のガ
スである請求項1記載のレーザー加工方法。 - 【請求項4】 真空吸引口又は(及び)置換ガス導入口
を備えると共に少なくとも一部が透明な被加工物配置用
の密閉容器と、レーザー共振器と、該共振器より出射さ
れるレーザービームを上記密閉容器の透明部を通して被
加工物の表面に照射するスキャンヘッドとを具備してな
るレーザー加工装置。 - 【請求項5】 密閉容器内に、被加工物を保持して回転
駆動する回転テーブルが配置されてなる請求項4記載の
レーザー加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3059733A JP2530944B2 (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | レ―ザ―加工方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3059733A JP2530944B2 (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | レ―ザ―加工方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05269584A true JPH05269584A (ja) | 1993-10-19 |
JP2530944B2 JP2530944B2 (ja) | 1996-09-04 |
Family
ID=13121705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3059733A Expired - Fee Related JP2530944B2 (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | レ―ザ―加工方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2530944B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005089585A1 (ja) * | 2004-03-18 | 2005-09-29 | Yugen Kaisha Makihara | 指輪及び指輪への写真画像形成方法 |
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JP2017505511A (ja) * | 2013-12-19 | 2017-02-16 | ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド | 非導電性の構造化表面を備えた電池 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH02258183A (ja) * | 1989-03-31 | 1990-10-18 | Tokai Rika Co Ltd | キーのマーク形成方法 |
-
1991
- 1991-02-28 JP JP3059733A patent/JP2530944B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US11476643B2 (en) | 2018-11-08 | 2022-10-18 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Internal combustion engine component and method of manufacturing internal combustion engine component |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2530944B2 (ja) | 1996-09-04 |
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