JPH0526941U - 帯状印刷物における製品打抜き後の抜きカス巻取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】帯状印刷物Ｓをダイカット装置５によって適宜
連続的に打抜いてラベルを形成する時に発生する連続抜
きカスＡを自動的に巻取る際に、その巻上げ装置１２
を、駆動回転する巻上げローラー１５と、この巻上げロ
ーラー１５に近接して略平行に配された巻上げ補助ロー
ラー１７とにより挟んで前記連続抜きカスＡを巻上げロ
ーラー１５に巻取るようにする。 【効果】連続抜きカスを切れないように整然と固く巻上
げると共に乱雑にならないようにして、連続抜きカスを
整然と処理することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、帯状印刷物から適宜連続的に製品を打抜いた際に発生する連続抜 きカスを切れないようにしながら、いわゆる表面巻きを行って固く巻き付けるこ とを可能にして連続抜きカスを確実且つ無駄なく巻上げると共に、その抜きカス が切れた際には直ちにカスを巻上げる巻上げ装置やその前工程の装置を停止させ る帯状印刷物における製品打抜き後の抜きカス巻取装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

印刷機によって連続的に適宜絵柄或いは文字が印刷された帯状印刷物を、次工 程において所定製品として絵柄或いは文字を含む部分をダイカット装置によって 適宜連続的に打抜くラベル等の印刷製造装置は各種市場に提供されており、この ラベル等の印刷製造装置には、その際に発生する連続抜きカスを自動的に巻取る 巻上げ装置を有する帯状印刷物における製品打抜き後の抜きカス巻取装置が必ず 付設されている。

【０００３】 この抜きカス巻取装置は、帯状印刷物から所定製品をダイカット装置によって 適宜連続的に打抜いた後の連続抜きカスを、巻上げ装置によって単に自動的に巻 取るようにしているのが一般的な構造である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このような構造では、連続抜きカスが非常に切れやすいのと、その 抜きカス自体が製品を打抜いた後の帯状物であるから、巻取りの途中で切れてし まったり、或いは、固く巻き付けることがほとんど不可能であり、又、連続抜き カスを整然と巻き取れなかったりと様々な不都合点が発生していた。

【０００５】 そこで、この考案は、上述した不都合点等に鑑み、帯状印刷物から適宜連続的 に製品を打抜いた際に発生する連続抜きカスを切れないように整然と巻上げると 共に、その抜きカスが切れた際には直ちにカスを巻上げる巻上げ装置やその前工 程の装置を停止させて乱雑にならないようにし、連続抜きカスを整然と処理でき る状態を確保することを課題として案出されたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、印刷機によって連続的に適宜絵柄或いは文字が印刷された帯状印 刷物を、次工程において所定製品として絵柄或いは文字を含む部分をダイカット 装置によって適宜連続的に打抜き、その際に発生する連続抜きカスを自動的に巻 取る巻上げ装置を有する帯状印刷物における製品打抜き後の抜きカス巻取装置に おいて、巻上げ装置は、駆動回転する巻上げローラーと、この巻上げローラーに 近接して略平行に配された巻上げ補助ローラーとから構成し、巻上げローラーは 、印刷機による印刷速度よりも一定比率の速い速度で巻取るべく形成すると共に 、自身の重量、或いは適宜弾撥付勢力により巻上げ補助ローラーに当接する方向 へ押圧すべく形成し、前記連続抜きカスを巻上げローラーと巻上げ補助ローラー との間を通過させて巻上げローラーに巻取るべく形成したことにより、上述した 課題を解決する。

【０００７】 又、巻上げローラーに巻取られる連続抜きカスを、その一方の面を粘着剤付着 面とするとその粘着剤付着面が巻上げローラーの周面に接触するようにして巻取 るべく形成したことにより、上述した課題を解決する。

【０００８】 更に、ダイカット装置の後方に配したガイドローラーとこのガイドローラーの 後方に配されて抜きカスを巻上げる前記巻上げ装置との間に、自身の重量、或い は、弾撥付勢力により前記抜きカスに切れない程度の張りを付与すべく配したカ ス切れ検出バーを設け、このカス切れ検出バーによる抜きカスへの張り付与状態 で抜きカスからの反発抵抗がなくなった際に直ちに前記ダイカット装置や巻上げ 装置を含む全体の装置を停止させるべく形成したことにより、上述した課題を解 決する。

【０００９】

【作用】

この考案に係る帯状印刷物における製品打抜き後の抜きカス巻取装置は、印刷 機によって連続的に適宜絵柄或いは文字が印刷された帯状印刷物を、次工程にお いて所定製品として絵柄或いは文字を含む部分をダイカット装置によって適宜連 続的に打抜き、その際に発生する連続抜きカスを自動的に巻取る巻上げ装置を有 する帯状印刷物における製品打抜き後の抜きカス巻取装置において、巻上げ装置 を、駆動回転する巻上げローラーと、この巻上げローラーに近接して略平行に配 された巻上げ補助ローラーとから構成し、巻上げローラーを、自身の重量、或い は適宜弾撥付勢力により巻上げ補助ローラーに当接する方向へ押圧すべく形成し てあるから、前記連続抜きカスを、巻上げローラーと巻上げ補助ローラーとの間 を通過させて巻上げローラーに巻取るべく形成すると、連続抜きカスは、巻上げ 補助ローラーにより押えられながら巻上げローラーに巻取られてゆくので、固く 巻取られてゆく。

【００１０】 しかも、その時に、巻上げローラーによる巻取速度を、印刷機による印刷速度 よりも一定比率の速い速度で巻取るべく形成するから、連続抜きカスは常に張っ た状態で巻取られてゆき、固く巻かれると共に整然と巻上げられる。

【００１１】 そして、巻上げローラーに巻取られる連続抜きカスを、その一方の面を粘着剤 付着面とするとその粘着剤付着面が巻上げローラーの周面に接触するようにして 巻取るべく形成してあるから、固く整然と巻上げられてロール状となる際に、い わゆる表面巻き状態となるため、粘着剤の接着力による巻取不良等がなくなり、 取扱い上非常に便利なものとなる。

【００１２】 更に、カス切れ検出バーの自身の重量、或いは、弾撥付勢力により前記抜きカ スに切れない程度の張りを付与することで、抜きカスが切れた場合は、カス切れ 検出バーによる抜きカスへの張り付与状態で抜きカスからの反発抵抗がなくなる から、直ちに前記ダイカット装置や巻上げ装置を含む全体の装置が停止し、抜き カスが切れた場合に発生する巻取り不良や抜きカスが乱雑状態になってしまう処 理不良を防止する。

【００１３】

【実施例】

以下、図面を参照してこの考案の実施例を説明すると次の通りである。

【００１４】 すなわち、図に示す符号１はラベル等の印刷製造装置であり、帯状の印刷材料 、すなわち、紙やフィルムなどの基材裏面に粘着剤層を有し、その下面を、剥離 処理面を有する剥離紙にて補護して成る粘着紙などを給紙装置２から送出し、例 えば、往復動印版を有する間欠印刷機３によって絵柄或いは文字等をラベル印刷 して帯状印刷物Ｓを形成し、その後必要に応じ印刷された帯状印刷物Ｓの表面に ラミネート装置４によりラミネート加工を施し、その後、ダイカット装置５によ り製品としてのラベルを連続的に打抜くように形成されている。

【００１５】 このように形成されている印刷製造装置１におけるダイカット装置５の後工程 には、帯状印刷物Ｓからラベルを打抜いた後の連続している抜きカスＡを巻上げ る巻上げ装置１２を有した抜きカス巻取装置１１が付設されている。尚、抜きカ スＡを除かれた製品は、製品巻取装置６によって巻取られたり、この装置６の直 前で個別に切断されたりする。

【００１６】 この抜きカス巻取装置１１は、図２に示すように、ダイカット装置５から送出 しローラー１３を介して連続的に送り出されてきた抜きカスＡを、ガイドローラ ー１４を通過して上方に配された巻上げ装置１２により巻き取られるように形成 されている。

【００１７】 この巻上げ装置１２は、図示しないモーターの如き駆動装置によって駆動回転 する巻上げローラー１５と、この巻上げローラー１５に近接して略平行に配され た巻上げ補助ローラー１７とから構成し、巻上げローラー１５は、自身の重量、 或いは適宜弾撥付勢力により巻上げ補助ローラー１７に当接する方向へ押圧すべ く形成を有し、しかも前記間欠印刷機３による印刷速度と比べて、一定比率で速 い回転速度で駆動回転させ、帯状印刷物Ｓに常に張りを与えられるように形成す る。

【００１８】 このように巻上げ装置１２を形成した状態での抜きカスＡは、巻上げローラー １５と巻上げ補助ローラー１７との間を通過させて巻上げローラー１５に巻取ら れるべく形成してある。

【００１９】 又、巻上げローラー１５に巻取られる連続抜きカスＡは、その一方の面を粘着 剤付着面Ａ１とするとその粘着剤付着面Ａ１が巻上げローラー１５の周面に接触 するようにして巻取るべく形成する。

【００２０】 それによって、巻上げローラー１５の周面には、連続抜きカスＡの粘着剤付着 面Ａ１が接着されながら巻き取られてゆく、いわゆる、表面巻きとなるので取扱 い上非常に便利になるのである。

【００２１】 そして、このように配したガイドローラー１４と巻上げ装置１２との間には、 自身の重量により前記抜きカスＡに切れない程度の張りを付与すべく配したカス 切れ検出バー１６を設けてある。

【００２２】 その具体的な構造は、回転自在なカス切れ検出バー１６の一端を上下方向に揺 動自在に支持し、ガイドローラー１４と巻上げ装置１２との間を通過する帯状の 抜きカスＡに、下方へ向って自重で張りを付与すべく押圧するようにカス切れ検 出バー１６を配してある。

【００２３】 そうすれば、カスの巻取速度の方がダイカット装置５からの送出し速度よりも 速い場合には、カス切れ検出バー１６は上方へ持ち上げられ、ある一定位置より も上方へカス切れ検出バー１６が持ち上げられたときには、巻上げ装置１２を停 止させ、ある一定位置よりも下方へカス切れ検出バー１６が下ったたときには、 巻上げ装置１２を再び作動させるようにする。

【００２４】 この場合、図示はしないが、カス切れ検出バー１６は、自重でなくとも、スプ リング等による弾撥付勢力で抜きカスＡに張りを付与すべく押圧するように形成 しても良く、前記ガイドローラー１４自体を駆動回転可能に形成しても良い。

【００２５】 尚、この考案は、前述した実施例に限定されることがないことは言うまでもな い。

【００２６】

【考案の効果】

上述の如く構成したこの考案は、印刷機３によって連続的に適宜絵柄或いは文 字が印刷された帯状印刷物Ｓを、次工程において所定製品として絵柄或いは文字 を含む部分をダイカット装置５によって適宜連続的に打抜き、その際に発生する 連続抜きカスＡを自動的に巻取る巻上げ装置１２を有する帯状印刷物Ｓにおける 製品打抜き後の抜きカス巻取装置１１において、巻上げ装置１２を、駆動回転す る巻上げローラー１５と、この巻上げローラー１５に近接して略平行に配された 巻上げ補助ローラー１７とから構成し、巻上げローラー１５を、自身の重量、或 いは適宜弾撥付勢力により巻上げ補助ローラー１７に当接する方向へ押圧すべく 形成してあるから、前記連続抜きカスＡを、巻上げローラー１５と巻上げ補助ロ ーラー１７との間を通過させて巻上げローラー１５に巻取るべく形成すると、連 続抜きカスＡは、巻上げ補助ローラー１７により押えられながら巻上げローラー １５に巻取られてゆくので、固く巻取ることができる。 その時に、巻上げローラー１５による巻取速度を、印刷機３による印刷速度よ りも一定比率の速い速度で巻取るべく形成されているから、連続抜きカスＡは常 に張った状態で巻取られてゆき、固く巻かれると共に整然と巻上げることができ る。

【００２７】 そして、巻上げローラー１５に巻取られる連続抜きカスＡを、その一方の面を 粘着剤付着面Ａ１とするとその粘着剤付着面Ａ１が巻上げローラー１５の周面に 接触するようにして巻取るべく形成してあるから、固く整然と巻上げられてロー ル状となる際に、いわゆる表面巻き状態となるため、粘着剤の接着力による巻取 不良や、カス切れ等がなくなり、取扱い上非常に便利なものとなる。

【００２８】 しかも、ダイカット装置５の後方に配したガイドローラー１４とこのガイドロ ーラー１４の後方に配されて抜きカスＡを巻上げる前記巻上げ装置１２との間に 、自身の重量、或いは、弾撥付勢力により前記抜きカスＡに切れない程度の張り を付与すべく配したカス切れ検出バー１６を設け、このカス切れ検出バー１６に よる抜きカスＡへの張り付与状態で抜きカスＡからの反発抵抗がなくなった際に 直ちに前記ダイカット装置５や巻上げ装置１２を含む全体の装置を停止させるべ く形成したことにより、その巻上げ装置１２を有する帯状印刷物Ｓにおける製品 打抜き後の抜きカス巻取装置１１において、カス切れ検出バー１６の自身の重量 、或いは、弾撥付勢力により前記抜きカスＡに切れない程度の張りを付与すると 、それにより、巻上げ装置１２に抜きカスＡを整然と且つ確実に巻き取ることが できる。

【００２９】 又、抜きカスＡが切れた場合は、カス切れ検出バー１６による抜きカスＡへの 張り付与状態で抜きカスＡからの反発抵抗がなくなるから、直ちに前記ダイカッ ト装置５や巻上げ装置１２を含む全体の装置が停止し、抜きカスが切れた場合に 発生する巻取り不良や抜きカスが乱雑状態になってしまう処理不良を防止するこ とができるものである。

【００３０】 従って、この考案によれば、極めて簡単な装置で、帯状印刷物から適宜連続的 に製品を打抜いた際に発生する連続抜きカスを切れないように整然と固く巻上げ ると共に、その抜きカスが切れた際には直ちにカスを巻上げる巻上げ装置やその 前工程の装置を停止させて乱雑にならないようにし、連続抜きカスを整然と処理 することができる等の実用上有益な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】ラベル等の印刷製造装置の概略正面図である。

【図２】この考案の実施例の要部斜視図である。

【符号の説明】

Ｓ 帯状印刷物 Ａ 抜きカス Ａ１ 粘着剤付着面 １ 印刷製造装置 ２ 給紙装置 ３ 間欠印刷機 ４ ラミネート装
置 ５ ダイカット装置 ６ 製品巻取装置 １１ 抜きカス巻取装置 １２ 巻上げ装置 １３ 送出しローラー １４ ガイドロー
ラー １５ 巻上げローラー １６ カス切れ検
出バー １７ 巻上げ補助ローラー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 井滝 信義 埼玉県戸田市美女木１−30−８ (72)考案者 武田 勇二 埼玉県川口市並木町２−３−６ 川口並木 団地

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷機によって連続的に適宜絵柄或いは
   文字が印刷された帯状印刷物を、次工程において所定製
   品として絵柄或いは文字を含む部分をダイカット装置に
   よって適宜連続的に打抜き、その際に発生する連続抜き
   カスを自動的に巻取る巻上げ装置を有する帯状印刷物に
   おける製品打抜き後の抜きカス巻取装置において、巻上
   げ装置は、駆動回転する巻上げローラーと、この巻上げ
   ローラーに近接して略平行に配された巻上げ補助ローラ
   ーとから構成し、巻上げローラーは、印刷機による印刷
   速度よりも一定比率の速い速度で巻取るべく形成すると
   共に、自身の重量、或いは適宜弾撥付勢力により巻上げ
   補助ローラーに当接する方向へ押圧すべく形成し、前記
   連続抜きカスを巻上げローラーと巻上げ補助ローラーと
   の間を通過させて巻上げローラーに巻取るべく形成した
   ことを特徴とする帯状印刷物における製品打抜き後の抜
   きカス巻取装置。
2. 【請求項２】 巻上げローラーに巻取られる連続抜きカ
   スは、その一方の面を粘着剤付着面とするとその粘着剤
   付着面が巻上げローラーの周面に接触するようにして巻
   取るべく形成した請求項１記載の帯状印刷物における製
   品打抜き後の抜きカス巻取装置。
3. 【請求項３】 ダイカット装置の後方に配したガイドロ
   ーラーとこのガイドローラーの後方に配されて抜きカス
   を巻上げる前記巻上げ装置との間に、自身の重量、或い
   は、弾撥付勢力により前記抜きカスに切れない程度の張
   りを付与すべく配したカス切れ検出バーを設け、このカ
   ス切れ検出バーによる抜きカスへの張り付与状態で抜き
   カスからの反発抵抗がなくなった際に直ちに前記ダイカ
   ット装置や巻上げ装置を含む全体の装置を停止させるべ
   く形成した請求項１又は２記載の帯状印刷物における製
   品打抜き後の抜きカス巻取装置。