JPH05267777A - 量子井戸レーザおよびその作製方法 - Google Patents

量子井戸レーザおよびその作製方法

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JPH05267777A
JPH05267777A JP6479692A JP6479692A JPH05267777A JP H05267777 A JPH05267777 A JP H05267777A JP 6479692 A JP6479692 A JP 6479692A JP 6479692 A JP6479692 A JP 6479692A JP H05267777 A JPH05267777 A JP H05267777A
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quantum well
laser
lattice constant
layer
substrate
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JP6479692A
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Takeshi Yamada
武 山田
Ryuzo Iga
龍三 伊賀
Hideo Sugiura
英雄 杉浦
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】量子井戸層の設計が自由な歪量子井戸レーザと
その作製方法を提供する。 【構成】量子井戸に、基板の格子定数に合った格子定数
の第1の材料2と、該第1の材料2よりエネルギーギャ
ップが小さく、かつ基板の格子定数と異なる第2の材料
3との積層構造を備える。 【効果】本発明の量子井戸構造をレーザに用いれば高性
能のレーザを容易に得ることができ、また本発明の成長
方法を用いれば、成長界面の数をふやすことなく容易に
量子井戸構造を作製することができる。また将来の変調
器や各種光素子への応用が期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性層となる量子井戸
に歪を与えたレーザおよびその作製方法に係り、特に高
性能化に好適な量子井戸構造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】オプトエレクトニクス用をはじめとして
各種システムの高度化、高機能化にともない、その主要
部品である半導体レーザには低閾値化、高性能化が要求
されている。その要求を満たす一例として活性層に量子
井戸を用い、この量子井戸に歪を与えた歪MQWレーザ
があげられる。例えばアプライドフィジクスレターズ
(Applied Phisics Letters)59巻4号(1991
年)405頁にあるように、InGaAsP半導体薄膜
からなる活性層に歪を与えて量子井戸を作製した量子井
戸レーザが開発されている。しかし従来はこの量子井戸
構造の設計には以下に述べるように膜厚上の制約があ
り、レーザの高性能化を困難にする問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】量子井戸レーザの量子
井戸層に歪を与えるには、従来、量子井戸層材料の格子
定数をInP基板の格子定数と変化させることにより行
っているため、量子井戸層を厚くすると半導体結晶が割
れるなどし、おのずと量子井戸層の厚さに制限があっ
た。このように高性能を有する歪量子井戸レーザにおい
ては、いわゆる臨界膜厚が存在するため量子井戸構造の
設計には制限があり自由な設計が困難であった。また量
子井戸構造を成長しようとするとき、従来方法では量子
井戸を構成する第1の材料と第2の材料との間に成長の
停止があり、この成長停止により形成される界面は通常
膜質の低下を伴うものであった。本発明の目的は、量子
井戸層の設計が自由な歪量子井戸レーザとその作製方法
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の量子井戸レーザでは、例えば図1に示すよ
うに、その量子井戸に、基板の格子定数に合った格子定
数の第1の材料2と、該第1の材料2よりエネルギーギ
ャップが小さく、かつ基板の格子定数と異なる第2の材
料3との積層構造を備えることとする。
【0005】あるいは、上記目的を達成するための量子
井戸レーザの作製方法は、その量子井戸構造の作製方法
として、例えば図2または図3に示すように、該量子井
戸層中に該量子井戸を構成する第1の材料よりもエネル
ギーギャップの小さい第2の材料から成る層を成長させ
る際に、該量子井戸を成長させる時間中の一部の時間に
おいて、該量子井戸を構成する原子のうちの少なくとも
1種類の原子の供給を、第1の材料を成長させるときに
比べ、減少または停止させることとする。
【0006】
【作用】本発明では、量子井戸の構成材料のうち歪を与
える第2の材料は、第1の材料よりエネルギーギャップ
が小さく、かつ基板とは格子定数の異なるものを用い、
これを第1の材料に積層して使用するが、第2の材料は
前記の臨界膜厚より充分薄い薄膜を用いることができる
し、しかもこの薄膜を、基板の格子定数にあった格子定
数の第1の材料と積層するので、従来問題であった臨界
膜厚の問題で制約を受けるようなことが全くなく、積層
により自由に量子井戸層の厚さを得ることが可能にな
る。
【0007】ここで、第2の材料の作製法に関連し、若
干の原理説明を付記する。通常、例えばInGaAsP
は、エネルギーギャップと基板のInPへの格子定数の
一致とを決定すると、組成が決まり、それを作製するた
めの各原子の供給量が決定する。その状態から例えばG
aを減らしたり無くなしたりすれば、必然的にエネルギ
ーギャップや格子定数とも変化することになる。本発明
で、量子井戸構造を形成させる方法として、第2の材料
を成長させる場合、第1の材料の成長の場合に比べて、
一部の組成原子の供給を停止または減少させることは、
第1の材料に対してこれと異なる所要組成になるように
第2の材料等の原子供給量を制御し、これにより、第1
の材料と、そのエネルギーギャップより小さい所要のエ
ネルギーギャップを有する第2の材料との積層構造を作
製するものである。本発明の方法によれば、所要のエネ
ルギーギャップを有する量子井戸構造を容易に作製する
ことが可能になる。さらに本発明の方法によれば、積層
の界面を連続的に形成できるので、従来の場合のような
界面における成長の停止や膜質の低下をもたらすことも
ない。
【0008】
【実施例】図1は本発明の量子井戸レーザの実施例にお
ける活性層の量子井戸構造を示す図である。1は障壁
層、2は量子井戸の第1の材料からなる層、3は量子井
戸の第2の材料からなる層である。活性層を構成する量
子井戸構造には、その量子井戸層中に量子井戸を構成す
る材料よりもエネルギーギャップの小さい材料からなる
層を設けてある。たとえば、障壁層1にエネルギーギャ
ップ(Eg)1.24エレクトロンボルト(eV)のI
nGaAsPを、量子井戸の第1の材料にEg=0.9
5eVのInGaAsPを、量子井戸の第2の材料にE
g=0.95eV未満のInGaAsPや0.72eV
のInAsPを用いて構成することができる。歪量子井
戸においては、前記の中で簡単に述べたように、通常歪
量子井戸層の格子定数が基板の格子定数と異なるため、
厚くした場合結晶に欠陥が発生する(許容される最大の
膜厚を臨界膜厚という)が、本願発明においては量子井
戸の第2の材料からなる層は、臨界膜厚以下の充分薄い
層を用いることができ、これを基板の格子定数に合った
格子定数の第1の材料からなる層と積層することにより
量子井戸層を所望の厚さとすることが可能である。
【0009】図2は本発明の量子井戸レーザの作製方法
における量子井戸構造の作製法の実施例である。例えば
InGaAsP薄膜を量子井戸の第1の材料とし、In
AsPを第2の材料とする量子井戸の作製方法を示した
ものである。図中にはInおよびGaの供給のみ示して
ある。AsおよびPは量子井戸成長中一定量のまま、ま
たはGaの供給、停止に連動して増減して供給すること
ができる。図中では第1の材料の部分20にはGaを所
定の量供給し、InAsPの第2の材料の部分21には
Gaの供給を停止している。しかしInGaAsP薄膜
を第2の材料とする場合に、Gaの供給量を第1の材料
の場合に比べて停止のかわりに1/2等に減少させるな
どにより、第2の材料の組成を所要のように変化させる
こともできる。
【0010】また、図3は本発明による量子井戸構造を
作製する方法の他の実施例である。図3に示すように、
III族原料のInおよびGaを一定に保ったまま、V族
原料のAsおよびPの供給を一時的に減少させても同様
な効果が得られる。
【0011】次に以上の本発明の実施例を適用した具体
例について図4乃至図6を用いて説明する。これらの各
図において、(a)図では活性層の中での量子井戸の構
成例を障壁層1と量子井戸4の構成で示しており、
(b)図では(a)図に示した各量子井戸4の構成例を
第1の材料2と第2の材料3との積層構成例として示し
ている。また(c)図では第2の材料を第1の材料に積
層して形成するための、第2の材料等の組成制御を第1
の材料に対応させて示している。すなわち、図中、例え
ばGa供給量1の部分は第1の材料に対応する供給を示
し、その間の停止または減少させたGa供給部分は第2
の材料に対応する供給を示す。横軸の時間軸に対するそ
れぞれの原子の供給量により、それぞれの積層の成長の
制御を示している。
【0012】 (具体例1)(図4) ケミカルビームエピタキシャル(CBE)装置を用い
て、n型InP基板の上にn型InP、ノンドープIn
GaAsP(Eg=1.24eV)を成長し、InGa
AsP(Eg=1.24eV)の障壁層とInGaAs
P(Eg=0.95eV)の第1の量子井戸材料とIn
AsP(Eg=0.72eV)の第2の量子井戸材料を
交互に成長した。この際、量子井戸は(a)図に示すよ
うに4層、各量子井戸中の第2の量子井戸材料の層は
(b)図のように3層とした。さらに、ノンドープIn
GaAsP(Eg=1.24eV)とp型InPを成長
した。
【0013】このレーザ用基板を60μm幅のブロード
コンタクトレーザとしたところ、閾値電流密度0.6k
A/cm2、波長1.3μmで発振した。なお、量子井
戸成長時には図2に示す方法で、図4の(c)図のよう
に、Gaの供給を2秒間停止6秒間供給した。またA
s、P、Ga、Inを供給するための各原料にはそれぞ
れアルシン、フォスフィン、トリエチルガリウム、トリ
メチルインジウムを用いた。
【0014】 (具体例2)(図5) メタルオーガニックケミカルベイパーデポジション(M
OCVD)装置を用いて、n型InP基板の上にn型I
nP、ノンドープInGaAsP(Eg=1.13e
V)を成長し、InGaAsP(Eg=1.13eV)
の障壁層とInGaAsP(Eg=0.89eV)の第
1の量子井戸材料とInGaAsP(Eg=0.78e
V)の第2の量子井戸材料を交互に成長した。この際、
量子井戸は(a)図のように6層、各量子井戸中の第2
の量子井戸材料の層は(b)図のように2層とした。さ
らに、ノンドープInGaAsP(Eg=1.13e
V)とp型InPを成長した。このレーザ用基板を60
μm幅のブロードコンタクトレーザとしたところ、閾値
電流密度0.7kA/cm2、波長1.4μmで発振し
た。なお、量子井戸成長時には図2に示す方法で、
(c)図のようにGaの供給を1秒間は他の4秒間の1
/2とし、各原料にはアルシン、フォスフィン、トリメ
チルガリウム、トリメチルインジウムを用いた。
【0015】 (具体例3)(図6) ケミカルビームエピタキシャル(CBE)装置を用い
て、n型InP基板の上にn型InP、ノンドープIn
GaAsP(Eg=1.24eV)を成長し、InGa
AsP(Eg=1.24eV)の障壁層とInGaAs
P(Eg=0.95eV)の第1の量子井戸材料とIn
AsP(Eg=0.72eV)の第2の量子井戸材料を
交互に成長した。この際、量子井戸は(a)図のように
6層、各量子井戸中の第2の量子井戸材料の層は(b)
図のように2層とした。さらに、ノンドープInGaA
sP(Eg=1.24eV)とp型InPを成長した。
このレーザ用基板を60μm幅のブロードコンタクトレ
ーザとしたところ、閾値電流密度0.6kA/cm2
波長1.3μmで発振した。なお、量子井戸成長時には
図3に示す方法で、(c)図のようにAsとPの比を所
要の比に保ったままその総量を3秒間1/3にして供給
した。図中、As供給量の1とP供給量の1とは絶対値
的には異なり、その大きさは上記の所要の比を有する。
この場合の各原料にはアルシン、フォスフィン、トリエ
チルガルウム、トリメチルインジウムを用いた。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の量子井戸
構造をレーザに用いれば高性能のレーザを容易に得るこ
とができ、また本発明の成長方法を用いれば、積層の界
面を連続的に形成できるので成長界面の数をふやすこと
なく容易に量子井戸構造を作製することができる。本発
明による量子井戸構造はレーザ活性層に応用可能である
のみでなく、将来のキーデバイスとして期待されている
変調器をはじめとした各種光素子や光・電子集積回路
(OEIC)の形成に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の量子井戸レーザの実施例における活性
層の量子井戸構造を示す図。
【図2】本発明による量子井戸構造を作製する方法の実
施例図。
【図3】本発明による量子井戸構造を作製する方法の他
の実施例図。
【図4】本発明の具体例の量子井戸の構成例1を示す
図。
【図5】本発明の具体例の量子井戸の構成例2を示す
図。
【図6】本発明の具体例の量子井戸の構成例3を示す
図。
【符号の説明】
1…障壁層 2…量子井戸の第1の材料よりなる層 3…量子井戸の第2の材料よりなる層 4…量子井戸 20、30…量子井戸の中での第1の材料の対応部分 21、31…量子井戸の中での第2の材料の対応部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上の活性層に量子井戸の構成を
    備える量子井戸レーザにおいて、 上記量子井戸は、基板の格子定数に合った格子定数の第
    1の材料と、該第1の材料よりエネルギーギャップが小
    さく、かつ基板の格子定数と異なる格子定数を有する第
    2の材料との積層構造を備えることを特徴とする量子井
    戸レーザ。
  2. 【請求項2】活性層に量子井戸を有するレーザ構造を作
    製する方法において、該量子井戸層中に該量子井戸を構
    成する第1の材料よりもエネルギーギャップの小さい第
    2の材料から成る層を成長させる際に、該量子井戸を成
    長させる時間中の一部の時間において、該量子井戸を構
    成する原子のうちの少なくとも1種類の原子の供給を、
    第1の材料を成長させるときに比べ、減少または停止さ
    せることを特徴とする量子井戸レーザの作製方法。
JP6479692A 1992-03-23 1992-03-23 量子井戸レーザおよびその作製方法 Pending JPH05267777A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5621747A (en) * 1993-03-12 1997-04-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Multi quantum well semiconductor laser and optical communication system using the same
US5671242A (en) * 1994-09-02 1997-09-23 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Strained quantum well structure

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