JPH05264507A - 電位および磁界などの検出方法ならびにそれに用いる電源 - Google Patents

電位および磁界などの検出方法ならびにそれに用いる電源

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JPH05264507A
JPH05264507A JP1309192A JP1309192A JPH05264507A JP H05264507 A JPH05264507 A JP H05264507A JP 1309192 A JP1309192 A JP 1309192A JP 1309192 A JP1309192 A JP 1309192A JP H05264507 A JPH05264507 A JP H05264507A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 体積導体に電流を流して表面電位または磁界
を測定するとき、直流に非常に近いゆらぎを正確に取り
除くこと。 【構成】 体積導体に与える周期的な信号は、基準レベ
ルと、その基準レベルに関して上下に対称である一対の
波形部分とが周期的に繰返して構成され、検出された電
位または磁界などの時系列的な基準レベルを求めて補間
演算し、こうして補間演算して求めた基準レベルを減算
することによって、一定値に対する前記波形部分の値を
求めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電位および磁界などの
電気的物理量を検出するための方法、ならびにそれに用
いる電源に関する。
【0002】
【従来の技術】電位および磁界などの検出は、たとえば
体積導体の内部の状態を把握したい場合に、必要とな
る。体積導体と言うのは、比較的大きい導体のことであ
って、たとえば生体の電気生理学的活動を模倣したいわ
ゆるファントム実験において用いられる生理食塩水およ
び心電図を測定するために用いられる電極用クリームな
どが挙げられ、あるいはまた鋼管などの金属体などが挙
げられる。従来から、鋼管の内部欠陥などの発見のため
には、超音波探傷法が行われているけれども、このよう
な先行技術では、作業性が悪いという問題がある。
【0003】体積導体の内部の状態を把握するために、
体積導体に電流を流して表面電位または外部磁界を測定
し、この測定結果から、内部の状態を推定する方法が考
えられる。体積導体に電流を流して表面電位を測定する
と、流した電流による電位以外にも導体自体がもつ直流
に非常に近い電位のゆらぎが重畳する。一方、同様に外
部磁界を測定すると、地磁気都市雑音等の直流に非常に
近い磁界のゆらぎが重畳する。このような電位および磁
界に含まれるゆらぎを除去するためには、デジタルフィ
ルタなどの高次のフィルタを用いなければならず、その
ようにすると、本来検出すべき波形が歪んでしまう結果
になる。したがって実際には、そのようなゆらぎを波形
歪みなく取り除くことは不可能である。フィルタを用い
ることなく、前述のゆらぎを取り除くためには、電位お
よび磁界などの検出出力のたとえば零電位を基準レベル
としていわゆる零レベル補正を行い、零レベルに対する
振幅を検出すればよいことになり、この場合には、この
ような測定は、非常に精度が要求されるので、零レベル
補正を正確に行うことが大変重要である。したがって電
位および磁界などの検出のために正弦波を用いることは
不都合である。この代りに、零レベルに対して一方極性
の方形波を用い、これによって零レベルを正確に設定す
ることが可能であるけれども、このような方形波を用い
ると、寄生容量をもつ体積導体にそのような方形波を与
えたとき、周波数応答が悪く、したがって検出される電
位および磁界などの波形が歪んでしまうという問題があ
り、またそのような寄生容量が充電されてチャージアッ
プしてしまうと、電流が流れなくなってしまい、測定が
不可能になるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、たと
えば体積導体の電位および磁界などの検出に当り、零レ
ベルの設定を高精度で行うことができるようにし、しか
も寄生容量をもつ体積導体などであっても、その電位お
よび磁界などの検出を可能にする電位および磁界などの
検出方法を提供することである。
【0005】本発明の他の目的は、このような零レベル
の設定が容易にかつ正確に行うことができるようにした
信号を導出する電位および磁界などの検出のための電源
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基準レベル
と、その基準レベルに関して上下に対称である一対の波
形部分とから成る周期的な信号を用いて、検出されるべ
き電位または磁界などを発生し、前記発生された電位ま
たは磁界などを検出し、その検出出力に含まれる時系列
的な基準レベルを求めて補間演算し、前記検出出力か
ら、補間演算して求めた基準レベルを減算することによ
って、一定値に対する前記波形部分の値を求めることを
特徴とする電位および磁界などの検出方法である。
【0007】また本発明は、基準レベルに関して上下に
対称な波形部分が連続する波形を有する周期的な信号を
発生する信号源と、信号源からの信号を、基準レベルか
ら上下に波形部分の波高値未満の弁別レベルでレベル弁
別し、信号源からの信号が弁別レベル以上では信号源か
らの信号をそのまま導出し、信号源からの信号が弁別レ
ベル未満では予め定める一定値を導出する手段とを含む
ことを特徴とする電位および磁界などの検出のための電
源である。
【0008】
【作用】本発明に従えば、基準レベルと、その基準レベ
ルに関して上下に対称である一対の波形部分とから成る
周期的な信号を用い、この信号をたとえば体積導体に与
えて検出されるべき電位または磁界などの電気的物理量
を発生し、こうして発生された電位または磁界などを検
出し、この検出出力には、地磁気および都市雑音などの
ゆらぎが含まれており、フィルタを用いることなしに、
このゆらぎを取り除くために、検出出力に含まれる時系
列的な基準レベルを求めて補間演算することによって、
前記波形部分に対応した期間における基準レベルを前記
検出出力から減算することによって、一定値、たとえば
零電位に対する前記波形部分の値を求めることができ、
こうして零レベル補正を正確にかつ容易に行うことがで
きる。
【0009】また前記周期的な信号は、基準レベルに関
して上下に対称である一対の波形部分を含み、したがっ
て寄生容量を持つ体積導体であっても、チャージアップ
して電流が流れなくなってしまうと言う問題を解決する
ことができる。このような一対の波形部分は、たとえば
正弦波または三角波などの一部分のように、時間経過に
伴ってそのレベルが変化する波形を選ぶことによって、
寄生容量を持つ体積導体などに関連して、そのような周
期的な信号を与えても、検出して得られる波形が歪むこ
とが抑制され、周波数応答を良好にすることができる。
【0010】さらに本発明に従えば、このような周期的
な信号を発生するために、上下に対称な波形部分が連続
する波形、たとえば前述の正弦波または三角波などを周
期的に信号源から発生し、この正弦波または三角波など
の波形をレベル弁別してその弁別レベル未満の期間では
予め定める一定値、たとえばpeak to peak値の1/2の
値とし、こうして前記一定値を基準レベルと零レベル補
正を容易に行うことが可能になる。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の全体の構成を示
す図である。電気絶縁性であってかつ非磁性材料である
たとえば合成樹脂などから成る水槽21内には体積導体
である生理食塩水22が貯留されており、この食塩水2
2内に、本発明に従う電流ダイポールを形成する装置2
3が設けられ、定電流による電流ダイポールを形成す
る。この電流ダイポールによって形成される食塩水22
の表面電位またはその電流ダイポール23によって形成
される外部磁界は、食塩水22に接触し、またはその水
面の上方に配置された多数のセンサ24によって検出す
ることができる。こうしてたとえば電流ダイポール装置
23は生体の心臓内の興奮部位であるものと想定し、そ
の近傍に生理食塩水と導電率の異なる別の体積導体25
を配置してその導体25を肺と想定したときにおける表
面電位または外部磁界の検出を行って、生体を模倣して
異常部分の検出などのファントム実験を行うことが可能
になる。
【0012】図2は電流ダイポールを形成する装置23
を拡大して示す簡略化した斜視図であり、図3はその一
部分の縦断面図であり、図4はその一部の水平断面図で
ある。これらの図面を参照して、電流ダイポールを形成
する装置23は、基本的には筒体26と、この筒体26
内で2つの内部空間27,28に仕切るための仕切り部
材29と、これらの仕切り部材29の近傍で各内部空間
27,28に臨んでそれぞれ配置される電極31,32
とを含む。筒体26および仕切り部材29は、電気絶縁
性であってかつ液体を透過しない材料、たとえば塩化ビ
ニルなどの合成樹脂材料から成り、非磁性である。筒体
26は水平な一直線状の軸線を有し、軸直角断面が一様
であり、たとえばこの実施例では直円筒状に形成され
る。仕切り部材29は筒体26の軸線方向中央位置で、
筒体26の軸線方向両側の内部空間27,28を気密に
仕切る。この仕切り部材29の内部空間27,28に臨
む表面上には、電極31,32がそれぞれ配置される。
この電極31,32は、耐食性に優れた金属材料、たと
えば金などから成る。筒体26の仕切り部材29が設け
られている位置付近には、下方に延びる直円筒状の支持
部材33が固定され、この支持部材33は、筒体26お
よび仕切り部材29と同様な材料から成る。この支持部
材33内には、電極31,32に電流を供給する被覆電
線34,35がより線状で挿入されている。電極31,
32は、筒体26の軸線上に配置され、同一形状を有
し、基本的に小さい形状を有する。
【0013】電極31,32は、被覆電線34,35の
端部の被覆層を除去して内部の導線を部分的に露出して
構成されてもよい。被覆電線34,35をより線状にす
ることによって、不所望な磁界が生じることを抑制す
る。
【0014】このような電流ダイポールを形成する装置
23が水槽21内に設けられて食塩水22内に浸漬され
ることによって、筒体26の内部空間27,28には食
塩水22が入り込み、これによって分布電流は図2の矢
符37,38で示されるように流れて、電流ダイポール
が形成される。このような電流ダイポール形成装置23
を用いることによって、筒体26の端部40,41での
電流に関するキルヒホフの法則に従えば、
【0015】
【数1】
【0016】ここでIdは電流ダイポール形成装置23
によって形成される電流ダイポールの端部40または4
1における電流であり、Ivは食塩水22内における分
布電流37,38の電流密度の値であり、数1の右辺は
Ivの体積導体中での積分値である。したがって本発明
によれば、電流ダイポールの端部40,41には電極3
1,32が存在せず、前述の数1が成立し、この電流ダ
イポールの端部40,41を流れる電流は全て、食塩水
22内を流れる分布電流となる。筒体26は高精度で一
直線状に構成することが容易であり、こうして筒体26
の内部に一直線状に電流が流れ、正確に1つの電流ダイ
ポールとして取り扱うことができる。またこのような構
成は実現が容易であり、支持部材33によって強固に立
設固定することができる。
【0017】生体内では、電気生理学的作用は(a)N
+およびK+などイオンの移動によって流れる電流ダイ
ポールと、(b)電流に関するダイバージェンスが零で
あることによって体内に流れる分布電流とに大別され
る。分布電流が表面電位を発生させ、また電流ダイポー
ルと分布電流の両者が磁界を発生させる。電気分解など
の化学的作用は、表面電位および外部磁界のいずれをも
発生させない。したがってセンサ24によって検出され
る表面電位および磁界は、上述の電流ダイポールと分布
電流とのみに依存して検出され、電気分解などの化学的
作用による悪影響が防がれる。電流ダイポールを形成す
る筒体26の内部空間27,28内にもまた、その筒体
26の外部と同様に食塩水22が充満しており、このこ
とは生体内の状態をよく反映しており、生体内の状態を
模倣するのに好都合である。
【0018】本発明の他の実施例として、筒体26の内
部空間27,28には、たとえば心電図検出のための導
電性クリームを充填するなど任意の導電率を得ることが
可能である。このように内部空間27,28と筒体26
の外部との体積導体である媒体を異なるようにしてもよ
い。
【0019】図5は、本発明の他の実施例の一部の断面
図である。電流ダイポール形成装置23の筒体26内に
は、その軸線方向中央位置で、絶縁性の接着剤から成る
仕切り部材42が設けられる。このような接着剤42を
筒体26の軸線方向中央位置と筒状支持部材33内に充
填することによって、構成の簡略化を図ることができ
る。
【0020】図6は、電流ダイポール形成装置23に被
覆電線34,35を介して信号を与える電源43の具体
的な電気的構成を示す電気回路図の一例である。ファン
クションジェネレータ44は、図7(1)に示されるよ
うに周期的に繰返される正弦波を発生する信号源であ
る。この正弦波は、基準レベル45に関して上下に対称
な波形部分46,47が連続して構成される。基準レベ
ル45は半周期毎の波形部分46,47のpeak to peak
のたとえば1/2であって、一定値である。このファン
クションジェネレータ44からの周期的な信号は、ライ
ン48から増幅回路49を経て切換えスイッチ50の共
通接点51に与えられる。切換えスイッチ50は共通接
点51に選択的に切換えられる複数(この実施例では
2)の個別接点52,53を有し、各個別接点52,5
3には相互に逆方向性結合されたツェナダイオード5
4,55;56,57が接続される。これらの対を成す
各ツェナダイオード54,55;56,57を介する信
号はライン58から増幅回路59に与えられて増幅され
て、ライン60からバッファ61を経て各被覆電線3
4,35を介して電極31,32にそれぞれ与えられ、
こうして定電圧が電極31,32に印加されて定電圧バ
イアスされる。
【0021】電極31,32を定電流バイアスするため
には、増幅回路59からライン60に導出される信号を
定電流回路62に与え、ライン63を介する定電流回路
62からの出力を、バッファ64を介して被覆電線3
4,35から電極31,32に与えるようにしてもよ
い。前述のツェナダイオード54,55は、同一のツェ
ナ降伏電圧を有し、切換えスイッチ50を介して図7
(1)に示される正弦波が与えられたとき、ライン58
には、図7(2)で示される波形を有する信号を導出す
る。一方のツェナダイオード54は、個別接点52に与
えられる正弦波を、波形部分46の波高値V1未満の弁
別レベルL1でレベル弁別し、また他方のツェナダイオ
ード55がその正弦波の波形部分47を弁別レベルL2
でレベル弁別する。弁別レベルL1,L2はツェナダイ
オード54,55のツェナ降伏電圧であって等しく(L
1=L2)、V1=V2である。これによって個別接点
52に与えられるファンクションジェネレータ44から
増幅回路43を介する正弦波の信号は、基準レベル45
から上下に、波形部分46,47の波高値V1,V2未
満の弁別レベルL1,L2でレベル弁別し、ファンクシ
ョンジェネレータ44からの信号が弁別レベルL1,L
2以上であるときには、そのファンクションジェネレー
タからの信号をそのまま期間t1〜t2,t3〜t4に
おいてそのまま導出し、ファンクションジェネレータ4
4からの信号が弁別レベルL1,L2未満である期間t
1以前、t2〜t3、t4〜t5では、予め定める一定
値である基準レベル65を導出する。この基準レベル6
5は、時刻t1〜t2の波形部分66と時刻t3〜t4
の波形部分67とのpeak to peakの1/2であって一定
値である。こうしてライン58からは、基準レベル65
とその基準レベル65に関して上下に対称である一対の
波形部分66,67とから成る周期的に繰返す信号を得
ることができる。
【0022】ツェナダイオード56,57は同一のツェ
ナ降伏電圧を有し、前述のツェナダイオード54,55
とは異なるツェナ降伏電圧を有し、こうしてライン58
から導出される波形を変化させることができる。
【0023】本発明の他の実施例としてファンクション
ジェネレータ44は図8(1)に示される三角波を発生
するようにしてもよく、これによってツェナダイオード
54,55;56,57からライン58に導出される信
号波形は図8(2)に示されるとおりとなり、前述の図
7(2)に示される基準レベル65に対応した基準レベ
ル65aと、その基準レベル65aに関して上下に対称
である一対の波形部分66a,67aとを有する周期的
に繰返す信号を得ることができる。
【0024】図9は、センサ24に関連する構成を示す
測定装置の電気的構成を示すブロック図である。センサ
24が磁界を検出する場合、各磁気センサ24からの出
力はマイクロコンピュータなどの処理回路68に与えら
れる。処理回路68は図11に示される動作を行い、た
とえば陰極線管などのような目視表示手段69に、その
磁界の分布を後述の図12に示されるように表示する。
【0025】図10は、電流ダイポール形成装置23に
おける電極31,32に印加される信号の波形を示し、
これによって磁気センサ24によって検出される磁界を
表す信号は、図10(2)に示されるとおりとなる。こ
の磁気センサ24からの出力は、予め定める基準電位7
0がずれた値V3を有し、その検出出力は、電源43か
ら電極31,32に与えられる信号の基準レベル65に
対応した基準レベル71と、上下に対称な波形部分6
6,67に対応した波形部分72,73とを有する。こ
のようなセンサ24によって、図11のステップn2
で、磁界強度の検出が行われる。
【0026】ステップn3では、磁気センサ24の検出
出力に含まれる基準レベル71の時系列的な値を、図1
0(2)の時刻t10,t11,t12,t13,…に
おいて検出し、こうして黒い点で示した離散的な基準レ
ベル71の値71a〜71dを求める。次のステップn
4では、各時刻t10,t11,t12,t13,…に
おいてそれぞれ検出された基準レベル71の値71a〜
71dを補間演算し、図10(3)のライン74で示さ
れるように、各検出された基準レベル71の検出値71
a〜71dを連ねたライン74を得る。
【0027】値71a〜71dを検出するには、正のピ
ークを検出し、この検出はフーリエ変換を用いて行う。
このピーク間の時間の1/4と3/4の時刻がゼロレベ
ルの基準時刻になる。たとえばこの基準時刻から前後2
5msec(これは駆動周波数によって異なる)のデー
タの平均を基準レベルとしている。
【0028】そこでステップn5では、磁気センサ24
から得られる図10(2)で示される検出出力から、補
間演算して得られた図10(3)のライン74で示され
るレベルを各時刻毎に減算し、こうしてステップn6で
は、図10(4)に示される減算後の波形を形成して得
る。こうして磁気センサ24の検出出力に含まれる時系
列的な、すなわち離散的な基準レベル71のゆらぎをな
くし、各波形部分72,72の値を、図10(4)の参
照符75で示される一定値75に対して求めることによ
って、基準レベル71のゆらぎをなくすことができる。
これによって図10(4)に示される波形から、各時刻
における磁界強度を、地磁気などの悪影響なしに、正確
に検出することが可能となる。
【0029】磁気センサ24に代えて、表面電位などの
検出を行うときもまた同様に、本発明が実施される。
【0030】図12は、本件発明者の実験結果を示す等
磁界線図である。電流ダイポール形成装置23に図10
(1)に示される信号を電源43から印加したとき、磁
気センサ24によって検出される等磁界分布は、図12
のとおりである。このうち、図12(1)は、等磁界線
の密度がほぼ均一であり、したがって体積導体22内に
検出すべき欠陥が存在しないことが判る。これに対して
図12(2)に示されるように等磁界線の密度が異なる
ときには、体積媒体22中に、欠陥が生じていることを
知ることができる。
【0031】図13は、本発明のさらに他の実施例の簡
略化した斜視図である。この実施例では体積導体である
鋼管77の表面または内部に存在する欠陥を検出するた
めに、その空間77の両端部に電極78,79を接続
し、電源80から、電極78,79に図7(2)または
図8(2)で示されるような信号を印加する。鋼管77
の外方には、その鋼管77の外周面から一定の距離を隔
てた位置に多数のセンサ81を配置し、これによってこ
の等磁界線図を作成して、欠陥を見つけることができ
る。センサ81は表面電位を検出する構成を有していて
もよい。
【0032】本発明は電位および磁界の検出のために実
施されるだけでなく、その他の電気的物理量、たとえば
電界、抵抗などの検出のためにもまた、関連して実施す
ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基準レベ
ルと、その基準レベルに関して上下に対称である一対の
波形部分とから成る周期的な信号を、たとえば体積導体
などに関連して与えて検出されるべき電位または磁界な
どの電気的物理量を発生し、その検出された電位または
磁界などに含まれる時系列的な基準レベルを求めて補間
演算し、こうして補間演算して得られる基準レベルを、
前記検出出力から減算することによって、一定値に対す
る前記波形部分の値を求めることが可能になる。これに
よってフィルタなどを用いることなく、検出出力に含ま
れている直流に非常に近いゆらぎを確実に取り除くこと
ができるとともに、その零レベル補正を高精度でかつ容
易に行うことができるようになる。またこのような周期
的な信号を用いることによって、寄生容量を持つ体積導
体などに関連してそのような周期的な信号を与えたとき
においても、周波数応答が良好であって検出出力波形が
歪むことが防がれ、またチャージアップして電流が流れ
なくなってしまういう問題は生じない。
【0034】また本発明によれば、正弦波または三角波
などのような上下に対称な波形部分が連続する波形の信
号を信号源から発生し、その信号をレベル弁別し、弁別
レベル未満の期間中、予め定める一定値たとえばpeak t
o peak値の1/2の値に保つことによって、簡単な構成
で、基準レベルと、その基準レベルに関して上下に対称
である一対の波形部分とから成る周期的な信号を得るこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の構成を示す斜視図で
ある。
【図2】電流ダイポール形成装置23の斜視図である。
【図3】電流ダイポール形成装置23の一部の縦断面図
である。
【図4】電流ダイポール形成装置23の水平断面図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例の電流ダイポール形成装置
23の一部の縦断面図である。
【図6】電流ダイポール形成装置23に与える信号を発
生するための電源43の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図7】電源43の動作を説明するための波形図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例の電源43の動作を説明す
るための波形図である。
【図9】磁気センサ24を含む検出装置の電気的構成を
示すブロック図である。
【図10】図9に示される検出装置の動作を説明するた
めの波形図である。
【図11】図9に示される処理回路68の動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図12】本件発明者の実験結果を示す等磁界線図であ
る。
【図13】本発明の他の実施例の構成を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
21 水槽 22 生理食塩水 23 電流ダイポール形成装置 24 センサ 26 筒体 27,28 内部空間 29 仕切り部材 31,32 電極 33 支持部材 34,35 被覆電線 42 接着剤 43 電源 44 ファンクションジェネレータ 49 増幅回路 50 切換えスイッチ 54,55,56,57 ツェナダイオード 59 増幅回路 61,64 バッファ 62 定電流回路 65,65a,71 基準レベル 66,67,66a,67a,72,73 波形部分 74 補間演算をしたライン 75 一定値

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準レベルと、その基準レベルに関して
    上下に対称である一対の波形部分とから成る周期的な信
    号を用いて、検出されるべき電位または磁界などを発生
    し、 前記発生された電位または磁界などを検出し、その検出
    出力に含まれる時系列的な基準レベルを求めて補間演算
    し、 前記検出出力から、補間演算して求めた基準レベルを減
    算することによって、一定値に対する前記波形部分の値
    を求めることを特徴とする電位および磁界などの検出方
    法。
  2. 【請求項2】 基準レベルに関して上下に対称な波形部
    分が連続する波形を有する周期的な信号を発生する信号
    源と、 信号源からの信号を、基準レベルから上下に波形部分の
    波高値未満の弁別レベルでレベル弁別し、信号源からの
    信号が弁別レベル以上では信号源からの信号をそのまま
    導出し、信号源からの信号が弁別レベル未満では予め定
    める一定値を導出する手段とを含むことを特徴とする電
    位および磁界などの検出のための電源。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006275659A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Okayama Univ イオンセンサ及びこのイオンセンサを用いた検出器

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