JPH05264214A - 表面形状測定方法及び装置 - Google Patents

表面形状測定方法及び装置

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JPH05264214A
JPH05264214A JP8923792A JP8923792A JPH05264214A JP H05264214 A JPH05264214 A JP H05264214A JP 8923792 A JP8923792 A JP 8923792A JP 8923792 A JP8923792 A JP 8923792A JP H05264214 A JPH05264214 A JP H05264214A
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 細い触針を用いることによって、小さな穴の
内面などの微小部分の表面形状が測定されるようにす
る。 【構成】 導電性の触針1は、ピエゾアクチュエータ2
によってX軸方向に一定振幅で加振される。その触針1
と測定対象物3との間には電圧が印加されており、それ
らの接触による電気的導通が導通時間検出回路7によっ
て検出され、コンピュータ6においてその導通時間と触
針1の振動周期との比率から触針1と測定対象面3aと
の間の距離が算出される。測定対象物3はZ軸送り機構
5によってZ軸方向に一定速度で駆動されており、その
ときの測定対象面3aのZ軸位置がコンピュータ6に入
力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子のトレンチ
構造や、マイクロマシンあるいは微小モータ用軸受の外
形、インクジェットプリンタにおけるインクノズルの内
面形状など、サブミリオーダー部分の3次元形状を測定
するために用いられる表面形状測定方法及び装置に関す
るもので、特に、測定対象面に接触する触針を用いた接
触式の表面形状測定方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機器類の小形化、集約化、あるいは精密
化などに伴って、微細な加工が施されることが多くな
り、その加工精度を確認するために、微小部分の表面形
状を測定することが求められるようになってきている。
そのように測定対象物の表面の凹凸形状を測定する方法
には、大別して接触式のものと非接触式のものとがあ
る。従来知られている接触式の表面形状測定方法は、触
針を測定対象面に押し付けながらその面に沿って移動さ
せ、その触針の変位あるいはそれに加わる荷重を機械
的、光学的、あるいは電気的に拡大して表面の凹凸を検
出するというものである。この接触式表面形状測定方法
によれば、簡単な機構で測定することができ、操作も容
易になるという特徴がある。また、非接触式の表面形状
測定方法は、探針と測定対象面との間の距離を電磁気的
に検出して、その距離が一定に保たれるように探針を移
動させながら測定対象面に沿って走査し、そのときの探
針の移動量からその表面の凹凸を測定するというもので
ある。そのような方法による非接触式表面測定装置の代
表的なものとしては、走査型トンネル顕微鏡が知られて
いる。その手法を用いると、極めて微細な凹凸の測定が
可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
接触式表面形状測定方法ないしは装置の場合には、触針
を測定対象面に沿って移動させるときそれらの接触が保
たれるようにするために、触針に比較的大きな測定荷重
を加えることが必要となる。例えば表面の凹凸に従って
触針を変位させ、その変位から表面形状を測定する場合
にも、触針の追従性を高めるためには少なくとも1g 以
上の押し付け圧を加えなければならない。触針に加わる
荷重の変化から表面の凹凸を検出する場合には更に大き
な押し付け圧が求められる。そして、そのような押し付
け圧を加えると、触針が細い場合にはその触針が曲がっ
てしまうので、荷重あるいは変位の測定が困難となる。
したがって、触針及びその支持体は剛性の高いものとす
る必要があり、その径を1mm以下のように小さくするこ
とはできない。そのために、従来のものでは、直径1mm
以下の深穴の内面や幅1mm以下の深溝の側面などの形状
を測定することはほとんど不可能となっている。また、
その荷重あるいは触針変位を拡大して測定するので、温
度変化による機構の寸法変化や各種センサの特性変化の
影響が大きくなり、精度低下を防ぐことができないとい
う問題もある。
【0004】一方、非接触式の表面形状測定方法あるい
は装置の場合には、探針が測定対象面に接触しないの
で、その探針を細くすることはできる。しかしながら、
探針と測定対象面との間に気体や液体が介在すると、そ
の介在物による影響を受けるので、測定環境の悪い工場
内などでは用いることが難しい。また、探針と測定対象
面との間のすきまを極めて小さくしなければならないの
で、それらを接触させないようにするために、探針の走
査速度を非常に小さくすることが必要となる。そのため
に、サブミリ程度以上の寸法の工業的な製品の測定には
適さない。更に、探針走査機構等が複雑で大形となるの
で、穴の内面形状の測定に適用することも難しい。
【0005】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、例えば直径1mm以下の穴
の内面形状など、サブミリオーダーの微小部分の表面形
状を測定するのに適した簡単な方法及び装置を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、触針を測定対象面と接触する方向に一
定振幅で振動させ、その接触時間と触針の振動周期との
比率から、その触針の振動中心と測定対象面との間の距
離を算出するようにしている。触針と測定対象面との接
触は、その間の電気的導通によって検出されるようにな
っている。また、触針の振動中心は、所定の経路に沿っ
て、あるいは触針と測定対象面との接触時間の触針振動
周期に対する比率が一定となるようにして、測定対象面
に対して相対的に移動される。そして、そのときの触針
振動中心の移動量が記録される。
【0007】
【作用】一定振幅で振動している触針を測定対象面に近
付けていくと、触針の振動中心が測定対象面から離れて
いるときにはそれらの接触時間は短く、測定対象面に近
付くにつれて接触時間が長くなる。したがって、その接
触時間によって、触針の振動中心から測定対象面までの
距離が求められることになる。そして、その触針の振動
中心を所定の経路に沿って相対的に移動させれば、その
経路に対する測定対象面の距離の変化が求められる。す
なわち、測定対象面の凹凸形状が測定される。また、触
針と測定対象面との接触時間の触針振動周期に対する比
率が一定に保たれるようにしながら、触針の振動中心を
測定対象面に沿って相対移動させることとすれば、その
触針の振動中心と測定対象面との間の距離が常に一定に
保たれることになる。したがって、その状態に保つため
の触針の移動量から、測定対象面の凹凸形状が求められ
る。そして、触針と測定対象面との接触はその間の電気
的導通によって検出されるので、その接触圧は小さくて
よい。したがって、触針を細いものとすることができ、
微小領域であってもその表面形状の測定が可能となる。
【0008】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図中、図1は本発明による表面形状測定方法を実施
する測定装置の原理的なものを示す構成図である。この
図から明らかなように、触針1は、触針加振装置である
ピエゾアクチュエータ2により、そのアクチュエータ2
の中立位置を中心として、水平面内の一方向のX軸方向
に一定周期、一定振幅で振動するようにされている。一
方、測定対象物3は、その測定対象面3aがほぼ上下方
向となるようにしてZ軸テーブル4上に設置されてい
る。そのZ軸テーブル4は、Z軸送り機構5により、X
軸に垂直なZ軸方向に一定速度で駆動されるようになっ
ている。こうして、触針1は、Z軸に平行な経路、すな
わち測定対象面3aにほぼ平行な所定の経路に沿って、
測定対象物3に対して相対的に移動するようにされてい
る。したがって、そのZ軸送り機構5が触針1を測定対
象面3aに対して相対移動させる移動装置となってい
る。そのZ軸送り機構5による触針1の相対移動量はコ
ンピュータ6に送られるようになっている。
【0009】触針1及び測定対象物3はともに導電性を
有するものとされている。そして、それら触針1と測定
対象物3との間には、導通時間検出回路7に設けられて
いる電源から電圧が印加されるようになっている。その
導通時間検出回路7は、触針1と測定対象物3との間が
導通している間は一定の信号を出力するものである。そ
の出力信号はコンピュータ6に導かれるようになってい
る。コンピュータ6においては、アクチュエータ2に設
定されている触針1の振動周期と導通時間検出回路7か
らの出力信号とに基づいて、所定の演算が行われる。そ
して、その演算結果及び触針1の相対移動量が、内部の
メモリに記録されるとともに、プリンタ8及びCRTデ
ィスプレイ9に出力されるようになっている。すなわ
ち、コンピュータ6は演算装置と記録装置とを兼ねてい
る。
【0010】次に、このように構成された表面形状測定
装置の作用について説明する。いま、触針1がX軸方向
に、図2(A)に示されているような正弦波状の振動を
しているものとする。このとき、測定対象面3aが触針
1の振動中心から距離sだけ離れているとすると、触針
1の振動変位がその距離sより大きくなる間は触針1が
測定対象面3aに接触することになる。そして、それら
が接触しているときにはその間が電気的に導通し、離れ
ているときにはその間が非導通となる。したがって、こ
のときには、触針1と測定対象物3との間の電気的導通
を検出する導通時間検出回路7から同図(B)に示され
ているような導通・非導通の信号が出力される。その導
通信号の継続時間、すなわち触針1と測定対象物3との
接触時間は、触針1の振動中心と測定対象面3aとの間
の距離sが小さくなるほど大きくなる。この接触時間
を、導通状態を表わす波形のデューティサイクル、すな
わち導通時間の触針振動周期に占める割合として求める
と、そのデューティサイクルは、触針1の振動中心と測
定対象面3aとの間の距離sによって図3のように変化
する。つまり、距離sが触針1の振動振幅より大きく、
触針1が測定対象面3aに接触しないときにはデューテ
ィサイクルは0となり、触針1の振動中心が測定対象面
3aに近付くにつれてデューティサイクルが大きくな
る。そして、振動を加えても触針1が測定対象面3aか
ら離れない状態となると、デューティサイクルは1とな
る。したがって、デューティサイクル、すなわち導通時
間の触針振動周期に対する比率を求めることにより、触
針1の振動中心に対する測定対象面3aの位置を知るこ
とができる。
【0011】コンピュータ6においては、導通時間検出
回路7からの出力信号とアクチュエータ2に設定された
触針1の振動周期とに基づいて、このデューティサイク
ルが算出される。そして、そのデューティサイクルと、
マップとして記憶されている図3のような較正グラフと
が比較され、そのときの距離sが求められる。このよう
にして、触針1の振動中心と測定対象面3aとの間の距
離sが測定される。この間において、測定対象物3はZ
軸送り機構5によってZ軸方向に移動される。そして、
そのZ軸送り機構5から出力される測定対象物3のZ軸
方向の移動量が、測定された距離sとともに記録され
る。それによって、測定対象面3aのZ軸方向の各位置
における凹凸が測定される。次いで、触針1あるいは測
定対象物3をX−Z平面に垂直なY軸方向に移動させ、
同様な測定を行う。このような測定を繰り返すことによ
って、測定対象面3aの3次元形状を求めることができ
る。
【0012】このように、この表面形状測定装置によれ
ば、触針1と測定対象面3aとの接触状態によってその
測定対象面3aの形状が測定されるので、その間の介在
物による影響を受けることは少ない。また、一定振幅で
振動する触針1と測定対象面3aとの接触時間からその
触針1の振動中心と測定対象面3aとの間の距離が測定
されるので、荷重センサ等を用いる必要がなく、温度変
化等による影響も少なくすることができる。したがっ
て、高精度の測定が可能となる。そして、触針1と測定
対象面3aとの接触は電気的導通によって検出されるの
で、触針1はその接触によって変形するものであっても
よい。すなわち、触針1は極めて細いものとすることが
できる。したがって、小径の穴の内面形状などを測定す
ることも可能となる。また、触針1を変形しやすいもの
とすることによって、突発的な凹凸変化がある場合の衝
撃が吸収されるので、高速測定も可能となる。測定対象
物3が電気的に不導体である場合には、そのままではこ
の測定方法を用いることはできないが、その場合には、
スパッタ等によって測定対象面3aにごく薄い導電膜を
形成するようにすればよい。そのようにすることによっ
て、測定対象物3の導電率にかかわらず、その表面の形
状を測定することが可能となる。
【0013】ところで、上記実施例の表面形状測定装置
では、測定範囲が触針1の振動振幅の範囲内に限られ
る。しかも、感度を高くするにはその振幅を小さくする
ことが必要となるので、測定範囲は更に小さくなってし
まう。また、デューティサイクルから距離への変換のた
めに、図3のような較正グラフを用いなければならな
い。これらの問題を解決するには、図4のような形の測
定システムを構成することが有効である。この表面形状
測定装置においては、触針1及びその加振装置であるピ
エゾアクチュエータ2全体がX軸駆動機構10によりX
軸方向に移動されるようになっている。また、触針1と
測定対象面3aとの電気的導通時間の触針振動周期に対
する比率、すなわちデューティサイクルが、上述の実施
例における導通時間検出回路7を含むデューティサイク
ル測定装置11によって測定され、そのデューティサイ
クル測定装置11からの出力信号によってX軸駆動機構
10が制御されるようになっている。このようなシステ
ムを構成し、測定されるデューティサイクルが一定値を
保つように触針系を移動させるようにすると、触針1の
振動中心は常に測定対象面3aから一定の距離に保たれ
ることになる。したがって、その移動量から測定対象面
3aの位置を知ることができる。その場合、両者は比例
関係にあるので、換算の必要はなくなる。また、デュー
ティサイクルが一定値となるような位置関係のみが利用
されるので、測定範囲は触針1の振動振幅とは無関係と
なる。したがって、高い感度で、しかも大きな表面位置
変化を測定することが可能となる。このX軸駆動機構1
0と触針1及びその加振装置からなる触針系とを全体と
してZ軸方向に移動させるようにすれば、Z軸方向に沿
った測定対象面3aの凹凸の状態を測定することができ
る。
【0014】図5は、図4のシステムを図1の表面形状
測定装置に取り入れた場合の実施例を示す構成図であ
る。図1の実施例と同様に、触針1はピエゾアクチュエ
ータ2によりX軸方向に加振されるようになっている。
そして、測定対象物3は、X軸テーブル12及びZ軸テ
ーブル4によって、触針1との接触方向であるX軸方
向、及び送り方向のZ軸方向にそれぞれ移動するように
されている。Z軸テーブル4は、第1の移動装置である
Z軸送り機構5により一定速度で駆動される。そのZ軸
送り機構5による測定対象物3の移動量は、測定箇所の
Z軸位置として主制御装置であるコンピュータ6に入力
される。また、X軸テーブル12は、第2の移動装置で
あるX軸駆動機構10により駆動される。そのX軸駆動
機構10による触針1と測定対象面3aとの間の距離の
変化量は、測定箇所のX軸方向位置としてコンピュータ
6に入力される。触針1と測定対象面3aとの接触状態
は、デューティサイクル測定装置11によりデューティ
サイクルの形のデータとしてコンピュータ6に入力され
る。コンピュータ6は、デューティサイクルの時間平均
化や基準値との比較等の処理を行い、X軸駆動機構10
に指令値を出力する。X軸駆動機構10は、その指令信
号を受けてX軸テーブル12を駆動し、触針1の振動中
心と測定対象物3との間の距離を一定に保つ。この一連
の動作と同時に、X軸駆動機構10及びZ軸送り機構5
からX軸位置及びZ軸位置のデータがコンピュータ6に
取り込まれ、これらのデータから測定対象物3の表面形
状曲線が測定結果としてプリンタ8及びCRTディスプ
レイ9に出力される。
【0015】図6は、振動波形を周波数100Hz、振幅
約3μm の正弦波としたときの、触針1と測定対象面3
aとの相対位置の変化に対する導通信号のデューティサ
イクル変化の計算値と実験値とを示すものである。デュ
ーティサイクル平均化の時定数は約1秒である、この図
から、デューティサイクルの極端に小さいところと大き
いところを除き、設計どおりの変位測定を行うことがで
きるということがわかる。振動波形として三角波を用い
れば、この関係はほぼ直線的になる。仮に、この条件で
デューティサイクルが0.3付近となるようにして測定
を行なうことにすると、触針1と測定対象面3aとの接
触による触針1あるいはその支持体の変形は約0.5μ
m となり、触針1及びその支持体として径100μm、
長さ1mmの超硬合金製のものを用いた場合、測定荷重は
およそ3mN(0.3gf)程度となる。すなわち、測定荷
重は極めて小さくてよい。したがって、触針1及びその
支持体の径を小さくすることができ、サブミリオーダー
の深穴の内面や深溝の側面などの形状測定が可能とな
る。図6の実験の際には、デューティサイクル測定値の
平均化はアナログ式のローパスフィルタを用いて行った
が、各サイクルごとに導通時間を測定してディジタル計
算により平均値を求めるようにすることもできる。その
ようにすれば、振動周波数によらずにデューティサイク
ル平均化のサンプル数を自由に設定することが可能とな
るので、システムをより柔軟なものとすることができ
る。触針1の加振周波数は、高くするほど高速測定が可
能となるが、その上限は支持体を含めた触針1の共振周
波数により制限される。
【0016】図7は、図5の表面形状測定装置により穴
の内面形状を測定する場合の状態を示す概略図である。
この場合には、穴13を有する測定対象物3は、その穴
13の長手方向がほぼZ軸方向となるようにして回転テ
ーブル14上に設置される。その回転テーブル14は回
転機構15によりZ軸のまわりに一定速度で回転駆動さ
れ、その回転量がコンピュータ6に入力されるようにな
っている。触針1を穴13の内部に挿入し、その穴13
の内面、すなわち測定対象面3aに近接させた状態でピ
エゾアクチュエータ2によりX軸方向に振動させると、
その触針1は穴13の径方向に振動することになり、そ
の振動に伴って穴13の内面に接触する。その接触状態
はデューティサイクル測定装置11により測定され、コ
ンピュータ6に入力される。そして、コンピュータ6か
ら出力される指令値によりX軸駆動機構10が駆動さ
れ、触針1と穴13の内面との間の距離が一定となるよ
うに制御される。こうして、そのときの測定対象物3の
移動量により、穴13の内面のX軸方向の位置が検出さ
れる。この間に、測定対象物3は回転されるので、穴1
3の内面の周方向の凹凸形状が測定される。また、測定
対象物3はZ軸方向にも移動されるので、穴13の長手
方向に沿う内面の凹凸形状も測定される。このように、
触針1と測定対象物3とを相対的に回転させるとともに
穴13の長手方向に沿って相対移動させることにより、
穴13の内面全体の形状が測定される。上述のように触
針1は極めて細いものとされるので、この方法により、
触針1の長さの範囲であれば、インクジェットプリンタ
のインクノズルのような触針支持体を通すことができな
い微細な穴の内面形状を測定することも可能となる。実
際にこのような表面形状測定装置を試作し、直径0.2
mmの穴の内面形状を測定したところ、満足な結果が得ら
れることが確かめられた。
【0017】なお、以上の実施例においては、触針1の
振動中心を一定として、測定対象物3を移動させるもの
としているが、触針1を移動させるようにすることもで
きる。また、触針1を、その長手方向に対して垂直方向
に振動させるものとしているが、例えば図1あるいは図
5のように測定対象物3の側面を測定する場合には、そ
の触針1に角度を持たせ、長手方向に振動させるように
することもできる。その場合には、触針1の角度によっ
て、測定対象面3aの位置を補正するようにすればよ
い。
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、次のような効果を得ることができる。 1)接触式測定方法であるので、触針と測定対象面との
間に気体や液体等が介在していたとしても、その介在物
の影響を受けにくい。したがって、測定環境の悪い工場
内などでも用いることができる。 2)接触を電気的導通により検出するので、変位や力に
よる検出に比べて測定荷重が小さくてよい。しかも、導
通のみを検出すればよいので、触針は非常に細いものと
することができる。したがって、細穴の内部などのよう
な狭い部分の形状測定にも適用することができる。 3)デューティサイクルを適当な時定数で平均値として
求めることにより、導通測定の問題点であるばらつきを
小さくすることができる。 4)機構的に振動振幅の10〜90%程度の広い範囲を
受容することができるので、突発的な凹凸変化があって
も装置としてダメージを受けることがない。したがっ
て、高速測定などの現場向きな測定への応用が可能であ
る。 5)電気的導通を検出するには電圧を印加すればよく、
荷重センサなどの特殊なセンサや検出値を拡大するため
の拡大機構などなどが不要である。したがって、構造が
簡単となり、安価に構成することができる。また、温度
変化などによる精度低下を来すこともない。 こうして、本発明により、微細な3次元構造を有する各
種部品の表面形状を高精度で測定することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表面形状測定装置の一実施例を示
す構成図である。
【図2】その測定装置の原理を説明するための第1説明
図である。
【図3】その原理を説明するための第2説明図である。
【図4】本発明による表面形状測定装置に用いられる好
適なシステムを示す構成図である。
【図5】図1の表面形状測定装置に図4のシステムを適
用した実施例を示す構成図である。
【図6】図5の表面形状測定装置におけるデューティサ
イクル変化の理論値と実験値とを示すグラフである。
【図7】本発明の表面形状測定装置を用いて穴の内面形
状を測定するときの状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 触針 2 ピエゾアクチュエータ(触針加振装置) 3 測定対象物 3a 測定対象面 4 Z軸テーブル 5 Z軸送り機構(第1の移動装置) 6 コンピュータ(演算装置、記録装置) 7 導通時間検出回路 10 X軸駆動機構(第2の移動装置) 11 デューティサイクル測定装置 12 X軸テーブル 13 穴 14 回転テーブル 15 回転機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触針を、測定対象面の近傍においてその
    測定対象面に対して角度をなす方向に一定振幅で振動さ
    せ、 その触針と測定対象面との接触を電気的導通により検出
    して、 その導通時間の前記触針の振動周期に対する比率から、
    その触針の振動中心と前記測定対象面との間の距離を算
    出し、 その距離を記録しながら前記触針の振動中心を所定の経
    路に沿って移動させることにより、前記測定対象面の凹
    凸形状を求めることを特徴とする、 表面形状測定方法。
  2. 【請求項2】 触針を、測定対象面の近傍においてその
    測定対象面に対して角度をなす方向に一定振幅で振動さ
    せ、 その触針と測定対象面との接触を電気的導通により検出
    して、 その導通時間の前記触針の振動周期に対する比率が一定
    となるように、その触針の振動中心と前記測定対象面と
    の間の距離を変化させ、 その変化量を記録しながら測定箇所を移動させることに
    より前記測定対象面の凹凸形状を求めることを特徴とす
    る、 表面形状測定方法。
  3. 【請求項3】 前記触針を穴の内部に挿入し、その穴の
    径方向に振動させるとともに長手方向に移動させること
    により、穴の内面形状を測定するようにしたことを特徴
    とする、 請求項1又は2記載の表面形状測定方法。
  4. 【請求項4】 触針を一定振幅で振動させる触針加振装
    置と、 その触針の振動中心を、測定対象面にほぼ平行な所定の
    経路に沿って相対移動させるとともに、その移動量を出
    力する移動装置と、 前記触針と測定対象面との間に電圧を印加して、それら
    の接触による電気的導通時間を検出する導通時間検出回
    路と、 検出された導通時間と前記触針の振動周期との比率に基
    づいて、そのときの前記触針の振動中心から前記測定対
    象面までの距離を算出する演算装置と、 算出された距離をそのとき前記移動装置から出力される
    相対移動量とともに記録する記録装置と、を備えてな
    る、表面形状測定装置。
  5. 【請求項5】 触針を一定振幅で振動させる触針加振装
    置と、 その触針の振動中心を、測定対象面にほぼ平行な方向に
    相対移動させるとともに、その移動量を出力する第1の
    移動装置と、 前記触針の振動中心と測定対象面との間の距離を変化さ
    せるとともに、その変化量を出力する第2の移動装置
    と、 前記触針と測定対象面との間に電圧を印加して、それら
    の接触による電気的導通時間を検出する導通時間検出回
    路と、 検出された導通時間と前記触針の振動周期との比率を算
    出する演算装置と、 その比率が一定となるように前記第2の移動装置を駆動
    する駆動回路と、 そのときの前記第1及び第2の移動装置の出力値を記録
    する記録装置と、を備えてなる、表面形状測定装置。
  6. 【請求項6】 前記触針を前記測定対象面に対して相対
    的に回転させ得る回転機構を備えていることを特徴とす
    る、 請求項4又は5記載の表面形状測定装置。
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