JPH05263237A - 透明電極膜の製造方法 - Google Patents
透明電極膜の製造方法Info
- Publication number
- JPH05263237A JPH05263237A JP6303692A JP6303692A JPH05263237A JP H05263237 A JPH05263237 A JP H05263237A JP 6303692 A JP6303692 A JP 6303692A JP 6303692 A JP6303692 A JP 6303692A JP H05263237 A JPH05263237 A JP H05263237A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transparent electrode
- substrate
- film
- anode
- mask
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 マスクを用いたスパッタリングによって透明
電極膜を形成する際に異常放電による透明電極膜の損傷
を防止する。 【構成】 基板9上にマスク10を用いてITO膜から
なる透明電極膜を直流マグネトロンスパッタリングによ
って形成する際に、ITOターゲット6と基板との間
に、中央に開口部14を有するアノード13を設けてス
パッタリングを行う。 【効果】 アノードによって2次電子が捕捉されるの
で、異常放電を防止することができる。
電極膜を形成する際に異常放電による透明電極膜の損傷
を防止する。 【構成】 基板9上にマスク10を用いてITO膜から
なる透明電極膜を直流マグネトロンスパッタリングによ
って形成する際に、ITOターゲット6と基板との間
に、中央に開口部14を有するアノード13を設けてス
パッタリングを行う。 【効果】 アノードによって2次電子が捕捉されるの
で、異常放電を防止することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明電極膜の製造方法
に関し、とくにカラー液晶表示装置等に使用される有機
物被膜上に設ける透明電極膜の製造方法に関する。
に関し、とくにカラー液晶表示装置等に使用される有機
物被膜上に設ける透明電極膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶表示装置は、透明電極を設け
たガラス等の透明な基板を数μm程度のギャップを設け
てその間に液晶物質を封入し、電極間に印加した電圧に
よって液晶の配列を変化させて、これによる光学変調を
利用して画像を表示している。カラー液晶表示装置はい
ずれかの透明電極基板上に光の三原色に対応する赤
(R)、緑(G)、青(B)の三色のカラーフィルター
を設けており、カラーフィルター上には、保護膜を積層
した後に透明電極膜等が形成されており、RGBの三原
色の位置に対向する電極あるいは能動素子を形成した透
明基板とを数μmの間隔を保持し液晶物質を封入して液
晶表示装置を形成している。
たガラス等の透明な基板を数μm程度のギャップを設け
てその間に液晶物質を封入し、電極間に印加した電圧に
よって液晶の配列を変化させて、これによる光学変調を
利用して画像を表示している。カラー液晶表示装置はい
ずれかの透明電極基板上に光の三原色に対応する赤
(R)、緑(G)、青(B)の三色のカラーフィルター
を設けており、カラーフィルター上には、保護膜を積層
した後に透明電極膜等が形成されており、RGBの三原
色の位置に対向する電極あるいは能動素子を形成した透
明基板とを数μmの間隔を保持し液晶物質を封入して液
晶表示装置を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】カラーフィルターはガ
ラスなどの透明基板上に顔料分散法、染色法、電着法、
印刷法等によってR、G、Bの三原色を所定の形状とし
た着色層を形成し、着色層上には着色層を保護する目的
で保護層を形成し、更に保護層の上には、液晶を駆動す
るための透明電極が形成されている。
ラスなどの透明基板上に顔料分散法、染色法、電着法、
印刷法等によってR、G、Bの三原色を所定の形状とし
た着色層を形成し、着色層上には着色層を保護する目的
で保護層を形成し、更に保護層の上には、液晶を駆動す
るための透明電極が形成されている。
【0004】透明電極には、通常ITOと呼ばれる酸化
錫と酸化インジウムの複合酸化物が使用されている。透
明電極の成膜方法には、蒸着、イオンプレーティング、
スパッタリング等の各種の方法があるが、カラーフィル
ターの透明電極の下層となる着色層および保護層は有機
高分子化合物で形成されているので耐熱性の面から比較
的低温での成膜が可能な方法が求められている。このた
めにカラーフィルター用の透明電極の製造にはスパッタ
リングが広く用いられており、とくに比較的低温度で成
膜しても電気抵抗の低い透明電極膜が得られる直流マグ
ネトロンスパッタリング法が採用されている。
錫と酸化インジウムの複合酸化物が使用されている。透
明電極の成膜方法には、蒸着、イオンプレーティング、
スパッタリング等の各種の方法があるが、カラーフィル
ターの透明電極の下層となる着色層および保護層は有機
高分子化合物で形成されているので耐熱性の面から比較
的低温での成膜が可能な方法が求められている。このた
めにカラーフィルター用の透明電極の製造にはスパッタ
リングが広く用いられており、とくに比較的低温度で成
膜しても電気抵抗の低い透明電極膜が得られる直流マグ
ネトロンスパッタリング法が採用されている。
【0005】図3は、スパッタリング装置を示した断面
図である。スパッタリング装置31の成膜室32には、
成膜室の器壁とは電気的に絶縁されたターゲット保持具
33に取り付けた板状のITOターゲット34が設けら
れており、マグネトロンスパッタリング装置においては
ITOターゲットに接して磁石35が配置されている。
図である。スパッタリング装置31の成膜室32には、
成膜室の器壁とは電気的に絶縁されたターゲット保持具
33に取り付けた板状のITOターゲット34が設けら
れており、マグネトロンスパッタリング装置においては
ITOターゲットに接して磁石35が配置されている。
【0006】ITOターゲットの成膜室側には、放電を
安定化するためのアースシールド36が形成されてお
り、成膜室内には透明電極を成膜するカラーフィルター
基板37が設置されている。カラーフィルター基板上に
は、透明電極を形成すべき部分を所定の範囲に限定する
ためにマスク38が設けられている。
安定化するためのアースシールド36が形成されてお
り、成膜室内には透明電極を成膜するカラーフィルター
基板37が設置されている。カラーフィルター基板上に
は、透明電極を形成すべき部分を所定の範囲に限定する
ためにマスク38が設けられている。
【0007】真空排気装置39によって成膜室内を高真
空とした後に、放電気体供給装置40から所定の分圧の
アルゴン、酸素等を供給しターゲットと成膜室と器壁と
の間に直流電力を印加するとスパッタリングが行われ
る。
空とした後に、放電気体供給装置40から所定の分圧の
アルゴン、酸素等を供給しターゲットと成膜室と器壁と
の間に直流電力を印加するとスパッタリングが行われ
る。
【0008】ところが、図4に示すようにカラーフィル
ター基板の周囲を覆ったマスク41の周辺部にスパッタ
リング中に異常放電が生じることがある。その結果、異
常放電が生じた部分の近傍では透明電極膜42に部分的
に損傷部分43が形成され、下層の着色層や保護膜が損
傷を受けることもある。
ター基板の周囲を覆ったマスク41の周辺部にスパッタ
リング中に異常放電が生じることがある。その結果、異
常放電が生じた部分の近傍では透明電極膜42に部分的
に損傷部分43が形成され、下層の着色層や保護膜が損
傷を受けることもある。
【0009】透明電極が部分的に破壊されたカラーフィ
ルターを液晶表示装置に使用すると破壊された部分の液
晶は駆動されないので、表示面に欠陥が生じる。しか
も、透明電極膜の形成はカラーフィルターの製造工程に
おける完成工程に近い工程であるので、それまでの工程
で欠陥なく製造された場合であっても、カラーフィルタ
ーとしては使用することができなくなり、カラーフィル
ターの製造において大きな問題であった。
ルターを液晶表示装置に使用すると破壊された部分の液
晶は駆動されないので、表示面に欠陥が生じる。しか
も、透明電極膜の形成はカラーフィルターの製造工程に
おける完成工程に近い工程であるので、それまでの工程
で欠陥なく製造された場合であっても、カラーフィルタ
ーとしては使用することができなくなり、カラーフィル
ターの製造において大きな問題であった。
【0010】また、透明電極膜の形成に使用するマスク
には、厚みが薄い金属を使用しているが、金属のマスク
を用いた場合には、帯電した2次電子がマスクエッジよ
り過電流として空間に放出され易くなるために、マスク
を使用しない場合に比べて基板表面の異常放電が発生し
やすくなる。したがって、マスクを使用しないで透明電
極を成膜することも考えられるが、その場合には、成膜
後に不要部分の透明電極をエッチングによって取り除か
なければならず製造工程が複雑となる。
には、厚みが薄い金属を使用しているが、金属のマスク
を用いた場合には、帯電した2次電子がマスクエッジよ
り過電流として空間に放出され易くなるために、マスク
を使用しない場合に比べて基板表面の異常放電が発生し
やすくなる。したがって、マスクを使用しないで透明電
極を成膜することも考えられるが、その場合には、成膜
後に不要部分の透明電極をエッチングによって取り除か
なければならず製造工程が複雑となる。
【0011】そこで、異常放電現象を防止するために、
透明電極の成膜領域と非成膜領域の境界を形成する部分
のマスクのエッジ部の形状を鋭利にならないようにした
り、あるいはテーパー状に形成することによってマスク
の部分での異常放電現象を防止することが提案されてい
るが、放電対策としては不十分である。
透明電極の成膜領域と非成膜領域の境界を形成する部分
のマスクのエッジ部の形状を鋭利にならないようにした
り、あるいはテーパー状に形成することによってマスク
の部分での異常放電現象を防止することが提案されてい
るが、放電対策としては不十分である。
【0012】また、ITOターゲットの近傍に設けるア
ースシールドを大きくしてターゲット表面より発生する
2次電子を捕捉して基板表面の異常放電を減少させるこ
とも考えられるが、アースシールドへITOが多量に付
着して、ITOの利用効率が減少し成膜の効率が低下し
たり、さらには付着したITOの脱落による電気的な短
絡現象が生じて放電の停止を招くという問題点があっ
た。
ースシールドを大きくしてターゲット表面より発生する
2次電子を捕捉して基板表面の異常放電を減少させるこ
とも考えられるが、アースシールドへITOが多量に付
着して、ITOの利用効率が減少し成膜の効率が低下し
たり、さらには付着したITOの脱落による電気的な短
絡現象が生じて放電の停止を招くという問題点があっ
た。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記した問
題点を解決する手段を検討した結果、成膜装置内のター
ゲットと透明電極を形成すべき基板との間にスパッタリ
ング用の開口部を有するアノードを配置することによっ
て、スパッタリング中の放電の発生が防止可能であるこ
とを見いだしたものである。
題点を解決する手段を検討した結果、成膜装置内のター
ゲットと透明電極を形成すべき基板との間にスパッタリ
ング用の開口部を有するアノードを配置することによっ
て、スパッタリング中の放電の発生が防止可能であるこ
とを見いだしたものである。
【0014】すなわち、平板で中央に開口部を有するア
ノードを設けることによって、2次電子をアノードで捕
捉して基板上のマスクに帯電して異常放電する現象を防
止するものである。
ノードを設けることによって、2次電子をアノードで捕
捉して基板上のマスクに帯電して異常放電する現象を防
止するものである。
【0015】
【作用】カラーフィルター等の有機物の被膜上に低温度
で透明電極を形成することができる直流マグネトロンス
パッタリングにおいて、基板面にマスクを設けて成膜す
る際に異常放電によって生じる透明電極の損傷をITO
ターゲットと成膜すべき基板との間にアノードを設ける
ことによって、マスクのエッジ部の処理等を行わなくと
も基板面へ飛翔する2次電子を捕捉して基板面での異常
放電を防止し、透明電極の損傷を防止することができ
る。
で透明電極を形成することができる直流マグネトロンス
パッタリングにおいて、基板面にマスクを設けて成膜す
る際に異常放電によって生じる透明電極の損傷をITO
ターゲットと成膜すべき基板との間にアノードを設ける
ことによって、マスクのエッジ部の処理等を行わなくと
も基板面へ飛翔する2次電子を捕捉して基板面での異常
放電を防止し、透明電極の損傷を防止することができ
る。
【0016】
【実施例】本発明を図面を参照して説明すると、図1は
透明電極膜を形成するスパッタリング装置の1例を示す
平面図である。スパッタリング装置1の成膜室2は、排
気装置3および放電気体供給装置4に結合されており、
成膜室内には器壁と電気的に分離したターゲット保持具
5にITOターゲット6が設けられており、成膜室の外
部にはITOターゲットに接して磁石7が配置されてい
る。
透明電極膜を形成するスパッタリング装置の1例を示す
平面図である。スパッタリング装置1の成膜室2は、排
気装置3および放電気体供給装置4に結合されており、
成膜室内には器壁と電気的に分離したターゲット保持具
5にITOターゲット6が設けられており、成膜室の外
部にはITOターゲットに接して磁石7が配置されてい
る。
【0017】成膜室内のITOの近傍にはアースシール
ド8が取り付けられており、ITO膜を成膜すべき基板
9はマスク10とともに絶縁碍子11によって器壁とは
電気的に分離した基板保持具12に取り付けられてい
る。ターゲットと基板の間にはアノード13が設けられ
ており、アノードには、ITOがターゲットから基板へ
成膜されるように開口部14が形成されている。
ド8が取り付けられており、ITO膜を成膜すべき基板
9はマスク10とともに絶縁碍子11によって器壁とは
電気的に分離した基板保持具12に取り付けられてい
る。ターゲットと基板の間にはアノード13が設けられ
ており、アノードには、ITOがターゲットから基板へ
成膜されるように開口部14が形成されている。
【0018】アノードに設ける開口部は、ターゲットと
基板の相互の頂点を結ぶ最も短い直線によって形成され
る面と接するか、あるいはこれらの面と交わることが好
ましい。また、アノードの位置は基板とカソードの中間
であればよいが、カソードに近すぎると放電の形状や安
定性に悪影響を及ぼす場合がある。アノードの開口部は
小さいほど、また非開口部は大きいほど2次電子を捕捉
する効果が大きくなり、基板表面の異常放電は発生しに
くくなるが、成膜効率は低下するので、開口部は異常放
電が発生しない状態で最大の面積になるように設定する
必要がある。アノードは成膜室の器壁と同一の電位であ
っても良いが、器壁よりも高い電位とする方が2次電子
を捕捉する効果が大きく、10〜50V高くすることが
好ましい。
基板の相互の頂点を結ぶ最も短い直線によって形成され
る面と接するか、あるいはこれらの面と交わることが好
ましい。また、アノードの位置は基板とカソードの中間
であればよいが、カソードに近すぎると放電の形状や安
定性に悪影響を及ぼす場合がある。アノードの開口部は
小さいほど、また非開口部は大きいほど2次電子を捕捉
する効果が大きくなり、基板表面の異常放電は発生しに
くくなるが、成膜効率は低下するので、開口部は異常放
電が発生しない状態で最大の面積になるように設定する
必要がある。アノードは成膜室の器壁と同一の電位であ
っても良いが、器壁よりも高い電位とする方が2次電子
を捕捉する効果が大きく、10〜50V高くすることが
好ましい。
【0019】また、本発明の方法は、図5(A)に示す
ような回転式保持具を有するスパッタリング装置に適用
しても良いし、図5(B)に示すインライン型のスパッ
タリング装置に適用しても良い。回転式の保持具を有す
るスパッタリング装置では、成膜室52内にはカラーフ
ィルター基板の回転式保持具53が設けられており、基
板54が取り付けられている。ITOターゲット55に
対向した位置においてスパッタリングによって成膜が行
われるが、ITOターゲットと基板との間にはアノード
が設けられている。また、インライン型のスパッタリン
グ装置では、ロード室51からカラーフィルターの基板
54が連続的に成膜室52へと送られる。成膜室にはI
TOターゲット55と基板との間にアノード56が設け
られており、スパッタリングによって成膜を行った後に
アンロード室57から取り出される。
ような回転式保持具を有するスパッタリング装置に適用
しても良いし、図5(B)に示すインライン型のスパッ
タリング装置に適用しても良い。回転式の保持具を有す
るスパッタリング装置では、成膜室52内にはカラーフ
ィルター基板の回転式保持具53が設けられており、基
板54が取り付けられている。ITOターゲット55に
対向した位置においてスパッタリングによって成膜が行
われるが、ITOターゲットと基板との間にはアノード
が設けられている。また、インライン型のスパッタリン
グ装置では、ロード室51からカラーフィルターの基板
54が連続的に成膜室52へと送られる。成膜室にはI
TOターゲット55と基板との間にアノード56が設け
られており、スパッタリングによって成膜を行った後に
アンロード室57から取り出される。
【0020】実施例1 大きさ300mm×320mm、厚さ1.1mmのガラ
ス基板(コーニング社製7059材)を充分に洗浄し、
その上に、赤色感光性樹脂を1.2μmの膜厚になるよ
うに塗布し、その後温度70℃で30分間オ−ブン中で
乾燥させ、水銀ランプを用いて露光し、水によるスプレ
ー現像を1分間行い、赤色画素を形成すべき領域に赤色
のレリーフ画像を形成し、さらに150℃で30分間、
加熱硬化させた。同様の工程を繰り返して、緑色画素を
形成すべき領域に緑色のレリーフ画素を形成し、青色画
素を形成すべき領域に青色のレリーフ画素を形成して着
色層を形成した。
ス基板(コーニング社製7059材)を充分に洗浄し、
その上に、赤色感光性樹脂を1.2μmの膜厚になるよ
うに塗布し、その後温度70℃で30分間オ−ブン中で
乾燥させ、水銀ランプを用いて露光し、水によるスプレ
ー現像を1分間行い、赤色画素を形成すべき領域に赤色
のレリーフ画像を形成し、さらに150℃で30分間、
加熱硬化させた。同様の工程を繰り返して、緑色画素を
形成すべき領域に緑色のレリーフ画素を形成し、青色画
素を形成すべき領域に青色のレリーフ画素を形成して着
色層を形成した。
【0021】続いて光硬化性アクリレートオリゴマーと
して、o−クレゾールノボラックエポキシアクリレート
(分子量1500〜2000)を50重量部、多官能重
合性モノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート(日本化薬製DPHA)を50重量部混合
し、さらに重合開始剤としてイルガキュアー651(チ
バガイギー社製)2重量部を混合した配合物を、エチル
セルソルブアセテート200重量部中に溶解させ、その
溶液10gを用いてスピンコーターで前記着色層上に
2.0μmの厚さに塗布した。塗布膜に接してフォトマ
スクを配置して、2.0kWの超高圧水銀ランプによっ
て着色層上のみに紫外線を10秒間照射した。続いて温
度25℃の1,1,2,2−テトラクロロエタンからな
る現像液中に1分間浸漬して、塗布膜の未硬化部分を除
去した。
して、o−クレゾールノボラックエポキシアクリレート
(分子量1500〜2000)を50重量部、多官能重
合性モノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート(日本化薬製DPHA)を50重量部混合
し、さらに重合開始剤としてイルガキュアー651(チ
バガイギー社製)2重量部を混合した配合物を、エチル
セルソルブアセテート200重量部中に溶解させ、その
溶液10gを用いてスピンコーターで前記着色層上に
2.0μmの厚さに塗布した。塗布膜に接してフォトマ
スクを配置して、2.0kWの超高圧水銀ランプによっ
て着色層上のみに紫外線を10秒間照射した。続いて温
度25℃の1,1,2,2−テトラクロロエタンからな
る現像液中に1分間浸漬して、塗布膜の未硬化部分を除
去した。
【0022】次に、得られた保護膜を形成した基板をス
パッタリング装置の器壁から碍子によって絶縁された基
板保具に取り付けてロード室から基板の加熱室に入れ、
基板の温度を200℃に加熱し、アルゴンの圧力を5.
0×10-3torr、酸素の圧力を5×10-5torr
の分圧となるように成膜室にアルゴン、酸素を導入し、
基板とITOターゲットとの間の距離を80mm、IT
Oターゲットとアノードとの距離を40mmに設定する
とともに、フォトエッチングにより開口パターンを形成
した板厚0.2mmのメタルマスクを介してスパッタリ
ングを行った。
パッタリング装置の器壁から碍子によって絶縁された基
板保具に取り付けてロード室から基板の加熱室に入れ、
基板の温度を200℃に加熱し、アルゴンの圧力を5.
0×10-3torr、酸素の圧力を5×10-5torr
の分圧となるように成膜室にアルゴン、酸素を導入し、
基板とITOターゲットとの間の距離を80mm、IT
Oターゲットとアノードとの距離を40mmに設定する
とともに、フォトエッチングにより開口パターンを形成
した板厚0.2mmのメタルマスクを介してスパッタリ
ングを行った。
【0023】ターゲットの電位は器壁に対して、−25
0Vとし、アノードの電位は器壁に対して200Vとし
た。
0Vとし、アノードの電位は器壁に対して200Vとし
た。
【0024】以上のような方法で100枚の基板にIT
O膜を成膜したところ、異常放電による損傷部分が形成
された基板はみられなかった。
O膜を成膜したところ、異常放電による損傷部分が形成
された基板はみられなかった。
【0025】比較例1 実施例1と同様の方法で100枚の基板上に着色層、保
護膜を形成した後、基板をアノードを設けないスパッタ
リング装置においてスパッタリングを行った点を除いて
同様の条件で成膜した。
護膜を形成した後、基板をアノードを設けないスパッタ
リング装置においてスパッタリングを行った点を除いて
同様の条件で成膜した。
【0026】得られた基板には、30枚に異常放電によ
る透明電極の損傷部分が形成されていた。
る透明電極の損傷部分が形成されていた。
【0027】
【発明の効果】カラーフィルター等の有機物の被膜上に
ITO膜からなる透明電極膜をマスクを使用して直流マ
グネトロンスパッタリングによって形成する場合におい
て、ITOターゲットと成膜すべき基板との間にアノー
ドを設けることによって異常放電現象によって透明電極
に損傷部分が形成されるのを防止することができる。
ITO膜からなる透明電極膜をマスクを使用して直流マ
グネトロンスパッタリングによって形成する場合におい
て、ITOターゲットと成膜すべき基板との間にアノー
ドを設けることによって異常放電現象によって透明電極
に損傷部分が形成されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明電極膜を製造するスパッタリング
装置の1例を示す図。
装置の1例を示す図。
【図2】従来のスパッタリング装置の1例を示す図。
【図3】基板上に異常放電によって形成される損傷部を
説明する図。
説明する図。
【図4】連続的なスパッタリング装置に適用した場合を
説明する図。
説明する図。
1…スパッタリング装置、2…成膜室、3…排気装置、
4…放電気体供給装置、5…ターゲット保持具、6…I
TOターゲット、7…磁石、8…アースシールド、9…
基板、10…マスク、11…碍子、12…基板保持具、
13…アノード、14…開口部、31…スパッタリング
装置、32…成膜室、33…ターゲット保持具、34…
ITOターゲット、35…磁石、36…アースシール
ド、37…カラーフィルター基板、38…マスク、39
…真空排気装置、40…放電気体供給装置、41…カラ
ーフィルター基板、42…マスク、43…透明電極膜、
44…損傷部分、51…ロード室、52…成膜室、53
…回転式保持具、54…カラーフィルター、55…IT
Oターゲット、56…アノード、57…アンロード室
4…放電気体供給装置、5…ターゲット保持具、6…I
TOターゲット、7…磁石、8…アースシールド、9…
基板、10…マスク、11…碍子、12…基板保持具、
13…アノード、14…開口部、31…スパッタリング
装置、32…成膜室、33…ターゲット保持具、34…
ITOターゲット、35…磁石、36…アースシール
ド、37…カラーフィルター基板、38…マスク、39
…真空排気装置、40…放電気体供給装置、41…カラ
ーフィルター基板、42…マスク、43…透明電極膜、
44…損傷部分、51…ロード室、52…成膜室、53
…回転式保持具、54…カラーフィルター、55…IT
Oターゲット、56…アノード、57…アンロード室
Claims (1)
- 【請求項1】 基板上にマスクを用いてITO膜からな
る透明電極膜を直流マグネトロンスパッタリングによっ
て形成する際に、ITOターゲットと基板との間に、平
板の中央に開口部を有するアノードを設けてスパッタリ
ングを行うことを特徴とする透明電極膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6303692A JPH05263237A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 透明電極膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6303692A JPH05263237A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 透明電極膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05263237A true JPH05263237A (ja) | 1993-10-12 |
Family
ID=13217704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6303692A Pending JPH05263237A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 透明電極膜の製造方法 |
Country Status (1)
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