JPH05263094A - 水−グリコール系作動液 - Google Patents
水−グリコール系作動液Info
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- JPH05263094A JPH05263094A JP9223692A JP9223692A JPH05263094A JP H05263094 A JPH05263094 A JP H05263094A JP 9223692 A JP9223692 A JP 9223692A JP 9223692 A JP9223692 A JP 9223692A JP H05263094 A JPH05263094 A JP H05263094A
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Abstract
び転がり潤滑性に優れた水−グリコール系作動液を提供
する。 【構成】一般式R1−O−R2−OH(式中、R1は炭
素数が1〜8の飽和または不飽和の炭化水素基、R2は
炭素数2〜3の2価の炭化水素基を表す)で表されるエ
ーテル化合物を0.01〜3.0重量%含有してなる。
油圧ポンプ、モータに使用されている転がり軸受の寿命
を大幅に延長させることができ、すべり潤滑性および転
がり潤滑性において、鉱油系作動油と何ら遜色ない上、
鉱油系作動油にはない優れた難燃性を有している。
Description
ある水−グリコール系難燃性作動液(以下、「水−グリ
コール系作動液」と記す。)に関する。
り入れられて生産性の向上に貢献しているが、その中で
高温の金属、電気スパーク、加熱炉など火災の危険と共
存する装置では、油圧作動油として難燃性作動油が用い
られている。
用する場合、問題となるのは、油圧ポンプやモータなど
に使用されている転がり軸受の寿命低下である。すなわ
ち、含水系作動液を使用する場合、鉱油や合成系作動油
に比べて、転がり軸受寿命が大幅に低下し、軸受破損に
起因するポンプトラブルが起こり易く、油圧システム全
体の正常な稼働を阻害する場合が多い。
圧機器の改良、付帯設備の設置で対応しているのが現状
である。例えば、油圧機器が本来備えている定格使用圧
力よりも低圧で使用したり、標準仕様の軸受部を特別に
大型化したものに改良したり、潤滑不良の起こり易い軸
受部を強制潤滑するための特別な作動油循環回路を設置
したりしている。
は、含水系作動液の軸受寿命が改善されれば、特に必要
のない処置である。含水系作動液、とりわけ含水系作動
液の主流である水−グリコール系作動液の軸受寿命延長
が望まれている。
液は、表1に示す基本組成からなっている。
リコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ールなどを挙げることができ、これらは、流動点降下の
機能を有するとともに、各種添加剤の相溶性を増す役割
も含まれる。増粘剤としては、適度な分子量を持ったポ
リアルキレングリコールが使用される。増粘剤の添加量
を調整することにより、各種ISO粘度グレードに適合
する作動液を得ることができる。水は、難燃性維持のた
めに必要不可欠のものである。
剤)とポリアルキレングリコール(増粘剤)と水との三
成分混合系が、水−グリコール系作動液の基油となって
いる。
した現状の水−グリコール系作動液では、すべり潤滑性
においてかなり満足のいくものもあるが、転がり潤滑性
に関しては十分ではない。すなわち、油圧ポンプ、モー
タに使用されている転がり軸受の転がり寿命低下のため
に、鉱油系作動油の場合と比べて、はるかに短時間で軸
受破損を招来するというトラブルがおこっている。
た難燃性を損なうことなく、かつ各種の要求性能をも損
なうことなく、転がり軸受寿命を延長することができる
均一溶液の水−グリコール系作動液を提供することを目
的とする。
を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、特定のエー
テル化合物を特定量配合することにより、水−グリコー
ル系作動液の有する各種性能を損なうことなく、転がり
軸受寿命を大幅に改善し得ることを見出し、本発明を完
成するに至った。
2−OH(式中、R1は炭素数が1〜8の飽和または不
飽和の炭化水素基、R2は炭素数2〜3の2価の炭化水
素基を表す)で表されるエーテル化合物(以下、単に
「エーテル化合物」と記す)を0.01〜3.0重量%
含有してなることを特徴とする水−グリコール系作動液
を要旨とする。
飽和または不飽和の炭化水素基で、直鎖または分枝のア
ルキル基、直鎖または分枝のアリル基、またはアリール
基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル
基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イ
ソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ペプチル基、オ
クチル基、プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル
基、2−メチルアリル基、2−ブテニル基、シクロヘキ
シル基、フェニル基などを挙げることができる。好まし
くは、メチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、フェニル基で
ある。R1の炭素数が8を超えると、摩耗を生じ易くな
る。
価の炭化水素基で、具体的には、エチル基、プロピレン
基であり、しかも水素原子の少なくとも1つが水酸基で
置換されているものが特に好ましい。R2の炭素数が3
を超えると、本発明の特有の効果を示さなくなる。
長剤として使用するのに最適であるエーテル化合物は、
少なくとも1個のフェニル基を有する。好適なエーテル
化合物の代表例としては、エチレングリコールモノフェ
ニルエーテル(以下、「PhG」と記す)、プロピレン
グリコールモノフェニルエーテル(以下、「PhFG」
と記す)がある。
加する油性剤の溶解力を向上させるとともに、軸受の境
界潤滑面に該エーテル化合物を入り込み易くする作用を
なす。また、水酸基は、水に対する水溶性を高める。
−グリコール系作動液には無限に溶解するが、余り大量
に添加すると、水−グリコール系作動液の性状、特にす
べり潤滑性やエラストマーに悪影響を及ぼし、逆に少な
すぎても上記のような作用を得ることができない。従っ
て、本発明では、本発明の組成物の全量中、0.01〜
3.0重量%、好ましくは0.01〜1.0重量%とな
るように、エーテル化合物を添加する。なお、作動油の
場合、使用環境はクローズドシステムであり、切削用
油、圧延用油などの場合にみられるような潤滑油添加剤
の系外への持ち出しが全くなく、初期の濃度が維持され
る。このため、エーテル化合物の過剰な添加は、コスト
的にもデメリットとなる。
れる水−グリコール系作動液であり、約25〜50重量
%のグリコール類、約10〜20重量%の増粘剤、約3
5〜50重量%の水からなる。これに、潤滑剤、液相防
錆剤、気相防錆剤、金属不活性剤、PH調整剤、消泡
剤、着色剤、その他の添加剤が含まれていても構わな
い。
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリ
コールなどのグリコール類を単独で、あるいは2種以上
を混合して使用することができる。
常ポリアルキレングリコールもしくはそのアルキルエー
テル誘導体のようなポリエーテル型増粘剤が用いられ
る。その具体例としては、多価アルコールのポリオキシ
アルキレンポリオール、例えばニューポール75H90
000(三洋化成社製商品名)などのポリオキシアルキ
レングリコール、ニューポールV−10−C(三洋化成
製商品名)などのポリオキシアルキレントリオール、特
開昭54−105653号公報記載のポリオキシアルキ
レンポリオール;ポリアミドのポリオキシアルキレンポ
リオール、例えば特公昭51−44275号公報記載の
ポリオキシアルキレンポリオール等を挙げることができ
る。これらの増粘剤は、単独で、あるいは2種以上を混
合して使用することができる。
は、オレイン酸などの不飽和脂肪酸、ラウリン酸、ステ
アリン酸などの飽和脂肪酸、芳香族脂肪酸、ダイマー酸
などが挙げられる。
ミン〔モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、シクロヘキ
シルアミン、モルホリン、1,4−ビス(2−アミノエ
チル)ピペラジン、2−ヘプタデシル−1−(2−ヒド
ロキシエチル)イミダゾリンなど〕、有機アミン誘導体
〔上記アミンのアルキレンオキシド付加物など〕、カル
ボン酸アルカリ金属塩、シクロヘキシルアミンナイトラ
イトなどが挙げられる。
チアゾールのアルカリ金属塩、メチルベンゾトリアゾー
ルの誘導体などがあげられ、PH調整剤としては、アル
カリ金属化合物(KOH、NaOHなど)、アルカノー
ルアミン、モルホリンなどが挙げられ、消泡剤として
は、シリコン化合物の乳化物などが挙げられ、着色剤と
しては、アルコール系着色剤、金属系着色剤などが挙げ
られる。
表4に示す割合で添加して本発明の水−グリコール系作
動液を調製した。これらの作動液につき、表2に示す条
件にて後述する方法によりユニスチール転がり寿命試験
を実施し、この結果を表4に併せて示す。なお、比較の
ために、市販の水−グリコール系作動液の3種類を用い
て、同じ条件および方法でユニスチール転がり寿命試験
を実施し、この結果も表4に併せて示す。
条件下で、ワッシャ状の試験片上で玉軸受を回転させ
る。運転を続けると、試験片の軌道上に疲労による摩耗
の小孔、すなわちピッチングが発生する。ピッチングが
発生すると、試験部に振動が発生するため、予め1.5
G以上になると停止するように調整した回転停止用振動
計を作動させ、試験機を停止させる。疲労寿命時間(h
r)は、この時までの積算時間として求めた。試験は、
5〜7回行い、データを累積し、ワイブル確率紙上にプ
ロットして、10%寿命(累積破損確率が10%になっ
たときの時間)、50%寿命(累積破損確率が50%に
なったときの時間)を求めた。
な条件下で長期間使用されるものである。また、難燃性
作動油は、圧力伝達媒体としてだけでなく、油圧ポン
プ、油圧モータの摺動部潤滑剤としての作用がある。さ
らに、難燃性作動油は、油圧システムに使用されている
各種材質(金属材料、ゴムなど)との適合性も必要であ
る。そこで、本発明の水−グリコール系作動液が、これ
らの作用を発現し、かつ上記の適合性をも有することを
確認するために、表5に示す条件にて、ベーンポンプ耐
久試験を行い、この結果を表6に示す。
を経過した後、摩耗量は飽和していることが分かる。ま
た、カートリッジの変色やスラッジの付着などは全く認
められず、しかも作動液の一般性状(粘度、pH、予備
アルカリ度など)の変化も極く僅かであり、十分な適合
性を示すことが確認された。
コール系作動液について、上記の各試験と同時に、金属
材質浸漬試験(JIS K 2234準拠)、およびゴ
ム材質浸漬試験(JIS K 6301準拠)を実施し
たが、これらの試験においても何ら問題なく、本発明の
水−グリコール系作動液は、作動油として十分な適合性
を有することが確認された。
の成分に特定のエーテル化合物を特定量配合させてある
ため、潤滑性が向上し、特に転がり軸受のピッチング発
生を効果的に抑制することができる。また、本発明の水
−グリコール系作動液は、すべり潤滑面やベアリングの
転動面に容易に侵入することができ、特定構造に起因す
る転がり軸受寿命を大幅に延長することができる。さら
に、本発明の水−グリコール系作動液は、水−グリコー
ル系作動液が本来備えている諸性能(難燃性、低温流動
性、金属適合性など)を何ら損なわないという効果をも
有している。これらにより、本発明の水−グリコール系
作動液を使用している各種の装置においては、高圧使用
が可能となって、これら装置のコンパクト化が図れるな
ど、二次的効果も大である。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式R1−O−R2−OH(式中、R
1は炭素数が1〜8の飽和または不飽和の炭化水素基、
R2は炭素数2〜3の2価の炭化水素基を表す)で表さ
れるエーテル化合物を0.01〜3.0重量%含有して
なることを特徴とする水−グリコール系作動液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9223692A JP2646309B2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 水−グリコール系作動液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9223692A JP2646309B2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 水−グリコール系作動液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05263094A true JPH05263094A (ja) | 1993-10-12 |
JP2646309B2 JP2646309B2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=14048806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9223692A Expired - Lifetime JP2646309B2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 水−グリコール系作動液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2646309B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-18 JP JP9223692A patent/JP2646309B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2646309B2 (ja) | 1997-08-27 |
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