JPH05125385A - 水−グリコール系作動液 - Google Patents
水−グリコール系作動液Info
- Publication number
- JPH05125385A JPH05125385A JP20547691A JP20547691A JPH05125385A JP H05125385 A JPH05125385 A JP H05125385A JP 20547691 A JP20547691 A JP 20547691A JP 20547691 A JP20547691 A JP 20547691A JP H05125385 A JPH05125385 A JP H05125385A
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- Japan
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- glycol
- water
- acid
- salt
- hydraulic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来の水−グリコール系作動液の優れた難
燃性、潤滑性を損なうことなく、ころがり軸受寿命を延
長することができる均一溶液の水−グリコール系作動液
を提供する。 【構成】 下記の一般式で示される単核芳香族脂肪酸
またはその塩を0.01〜0.1重量%配合してなる水
−グリコール系作動液。 【化1】 式中のXは、1もしくは2個のニトロ基またはヒドロキ
シル基である。この水−グリコール系作動液中に配合さ
れる長鎖の脂肪酸と芳香族脂肪酸により密な吸着膜が形
成され、ころがり軸受寿命を延長できる。
燃性、潤滑性を損なうことなく、ころがり軸受寿命を延
長することができる均一溶液の水−グリコール系作動液
を提供する。 【構成】 下記の一般式で示される単核芳香族脂肪酸
またはその塩を0.01〜0.1重量%配合してなる水
−グリコール系作動液。 【化1】 式中のXは、1もしくは2個のニトロ基またはヒドロキ
シル基である。この水−グリコール系作動液中に配合さ
れる長鎖の脂肪酸と芳香族脂肪酸により密な吸着膜が形
成され、ころがり軸受寿命を延長できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ころがり軸受のピッチ
ング発生を抑制できる水−グリコール系難燃性作動液
(以下、「水−グリコール系作動液」という。)に関す
る。
ング発生を抑制できる水−グリコール系難燃性作動液
(以下、「水−グリコール系作動液」という。)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】油圧は産業界において生産性の向上に貢
献しているが、その中で高温の金属、電気スパーク、加
熱炉など火災の危険と共存する装置では、油圧作動油と
して難燃性作動油が用いられている。
献しているが、その中で高温の金属、電気スパーク、加
熱炉など火災の危険と共存する装置では、油圧作動油と
して難燃性作動油が用いられている。
【0003】難燃性作動油のうち、特に含水系を使用す
る場合、問題となるのは油圧ポンプ、モータに使用され
ている転がり軸受の寿命低下である。含水系作動液を使
用した場合、鉱油、合成系作動油に比べ転がり軸受寿命
が大幅に低下し、軸受破損にいたり油圧システム全体の
正常な稼動を阻害する場合が多い。
る場合、問題となるのは油圧ポンプ、モータに使用され
ている転がり軸受の寿命低下である。含水系作動液を使
用した場合、鉱油、合成系作動油に比べ転がり軸受寿命
が大幅に低下し、軸受破損にいたり油圧システム全体の
正常な稼動を阻害する場合が多い。
【0004】これら、軸受トラブルを防止するため油圧
機器の改良、付帯設備の設置で対応しているのが現状で
ある。例えば、油圧機器が本来備えている定格使用圧力
よりも低圧で使用したり、標準仕様の軸受部を特別に大
型化したものに改良したりして使用している。また潤滑
不良の起こりやすい軸受部を強制潤滑するための特別な
作動油循環回路を設置したりしている。これらの機器の
仕様変更、設備投資などは含水系作動油とりわけ、含水
系作動油の主流である水−グリコール系作動液の軸受寿
命が改善されれば特に必要のない処置である。
機器の改良、付帯設備の設置で対応しているのが現状で
ある。例えば、油圧機器が本来備えている定格使用圧力
よりも低圧で使用したり、標準仕様の軸受部を特別に大
型化したものに改良したりして使用している。また潤滑
不良の起こりやすい軸受部を強制潤滑するための特別な
作動油循環回路を設置したりしている。これらの機器の
仕様変更、設備投資などは含水系作動油とりわけ、含水
系作動油の主流である水−グリコール系作動液の軸受寿
命が改善されれば特に必要のない処置である。
【0005】一般に、水−グリコール系作動液は添加
剤、溶剤、増粘剤および水よりなっている。添加剤とし
ては、潤滑剤を約1〜3重量%、防錆剤を約1〜3重量
%、消泡剤が微量配合される。溶剤量としては約40〜
50重量%、増粘剤は作動油としての適正粘度を保つた
め約10〜15重量%、水は難燃性保持のため約35〜
45重量%配合される。
剤、溶剤、増粘剤および水よりなっている。添加剤とし
ては、潤滑剤を約1〜3重量%、防錆剤を約1〜3重量
%、消泡剤が微量配合される。溶剤量としては約40〜
50重量%、増粘剤は作動油としての適正粘度を保つた
め約10〜15重量%、水は難燃性保持のため約35〜
45重量%配合される。
【0006】組成成分である溶剤としては、例えば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコールなどを挙げることができ、これらは、流動
点降下の機能を有すると伴に、各種添加剤の相溶性を増
す役割も含まれる。増粘剤としては適度な分子量を持っ
たポリアルキレングリコールが使用される。増粘剤の添
加量を調整することにより、各種ISO粘度グレードに
適合する作動液を得ることができる。水は難燃性維持の
ために必要不可欠のものである。このように典型的には
グリコール−ポリアルキレングリコール−水の三成分混
合系が水−グリコール系作動液の基油となっている。上
記基油に添加する潤滑剤としては、オレイン酸などの不
飽和脂肪酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪
酸、芳香族脂肪酸、ダイマー酸などのカルボン酸が挙げ
られる。防錆剤としては有機アミン、有機アミン誘導
体、カルボン酸アルカリ金属塩などが挙げられる。実際
上は前述のカルボン酸と有機アミンとの塩やカルボン酸
アルカリ金属塩を使用して潤滑剤と防錆剤の両者を兼ね
ることもある。
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコールなどを挙げることができ、これらは、流動
点降下の機能を有すると伴に、各種添加剤の相溶性を増
す役割も含まれる。増粘剤としては適度な分子量を持っ
たポリアルキレングリコールが使用される。増粘剤の添
加量を調整することにより、各種ISO粘度グレードに
適合する作動液を得ることができる。水は難燃性維持の
ために必要不可欠のものである。このように典型的には
グリコール−ポリアルキレングリコール−水の三成分混
合系が水−グリコール系作動液の基油となっている。上
記基油に添加する潤滑剤としては、オレイン酸などの不
飽和脂肪酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪
酸、芳香族脂肪酸、ダイマー酸などのカルボン酸が挙げ
られる。防錆剤としては有機アミン、有機アミン誘導
体、カルボン酸アルカリ金属塩などが挙げられる。実際
上は前述のカルボン酸と有機アミンとの塩やカルボン酸
アルカリ金属塩を使用して潤滑剤と防錆剤の両者を兼ね
ることもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらを使用
した水−グリコール系作動液ではすべり潤滑性において
かなり満足のいくものもあるが、ころがり潤滑性に関し
ては十分ではない。実際、油圧ポンプ、モータに使用さ
れているころがり軸受のころがり寿命低下のため鉱油系
作動油の場合と比べてはるかに短時間で軸受破損を招来
するというトラブルがおこっている。
した水−グリコール系作動液ではすべり潤滑性において
かなり満足のいくものもあるが、ころがり潤滑性に関し
ては十分ではない。実際、油圧ポンプ、モータに使用さ
れているころがり軸受のころがり寿命低下のため鉱油系
作動油の場合と比べてはるかに短時間で軸受破損を招来
するというトラブルがおこっている。
【0008】本発明の目的は、水−グリコール系作動液
の優れた難燃性を損うことなく、かつ各種の要求性能も
損うことなく、ころがり軸受寿命を延長することができ
る均一溶液の水−グリコール系作動液を提供することで
ある。
の優れた難燃性を損うことなく、かつ各種の要求性能も
損うことなく、ころがり軸受寿命を延長することができ
る均一溶液の水−グリコール系作動液を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、ヒドロキシ
ル置換またはニトロ置換した単核芳香族脂肪酸またはそ
の塩を特定量配合することにより、水−グリコール系作
動液の有する各種性能を損なうことなく、転がり軸受寿
命を大幅に改善し得ることを見出し本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明の要旨は、一般式
を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、ヒドロキシ
ル置換またはニトロ置換した単核芳香族脂肪酸またはそ
の塩を特定量配合することにより、水−グリコール系作
動液の有する各種性能を損なうことなく、転がり軸受寿
命を大幅に改善し得ることを見出し本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明の要旨は、一般式
【化2】 (Xは、1もしくは2個のニトロ基またはヒドロキシル
基)で示される単核芳香族脂肪酸または、その塩を0.
01〜0.1重量%配合してなる水−グリコール系作動
液に存する。
基)で示される単核芳香族脂肪酸または、その塩を0.
01〜0.1重量%配合してなる水−グリコール系作動
液に存する。
【0010】本発明の組成物におけるころがり軸受寿命
延長剤として使用するヒドロキシル芳香族化合物は少な
くとも1〜2個の置換ヒドロキシル基を有する単核芳香
族脂肪酸である。好適なヒドロキシル芳香族脂肪酸の代
表例としてはo−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ
安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロ
キシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、3,4
−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香
酸などが挙げられる。上記化合物は、塩にすることがで
きるがそのような塩としては上記化合物のアルカリ金属
塩、アミン塩がある。
延長剤として使用するヒドロキシル芳香族化合物は少な
くとも1〜2個の置換ヒドロキシル基を有する単核芳香
族脂肪酸である。好適なヒドロキシル芳香族脂肪酸の代
表例としてはo−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ
安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロ
キシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、3,4
−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香
酸などが挙げられる。上記化合物は、塩にすることがで
きるがそのような塩としては上記化合物のアルカリ金属
塩、アミン塩がある。
【0011】ニトロ芳香族化合物は少なくとも1〜2個
の置換ニトロ基を有する単核芳香族脂肪酸である。好適
なニトロ芳香族脂肪酸の代表例としてはo−ニトロ安息
香酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,
4−ジニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸など
が挙げられる。上記化合物は塩にすることができるがそ
のような塩としては、上記化合物のアルカリ金属塩、ア
ミン塩がある。
の置換ニトロ基を有する単核芳香族脂肪酸である。好適
なニトロ芳香族脂肪酸の代表例としてはo−ニトロ安息
香酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,
4−ジニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸など
が挙げられる。上記化合物は塩にすることができるがそ
のような塩としては、上記化合物のアルカリ金属塩、ア
ミン塩がある。
【0012】また、ヒドロキシル基およびニトロ基を各
々1個を有する5−ニトルサリチル酸等も用いられる。
々1個を有する5−ニトルサリチル酸等も用いられる。
【0013】これらの芳香族脂肪酸は本来非水溶性であ
るが水−グリコール系作動液は過剰の塩基を有している
ため容易に可溶し水−グリコール系作動液の性状に悪影
響しない。配合量は、水−グリコール系作動液中約0.
01〜0.1重量%、好ましくは約0.01〜0.05
重量%である。少なすぎると効果があらわれず、多すぎ
ても効果が伸びず経済的に不利となるばかりか、潤滑性
の低下および耐食性の低下を招く。
るが水−グリコール系作動液は過剰の塩基を有している
ため容易に可溶し水−グリコール系作動液の性状に悪影
響しない。配合量は、水−グリコール系作動液中約0.
01〜0.1重量%、好ましくは約0.01〜0.05
重量%である。少なすぎると効果があらわれず、多すぎ
ても効果が伸びず経済的に不利となるばかりか、潤滑性
の低下および耐食性の低下を招く。
【0014】作動油の場合、使用環境はクローズドシス
テムであり、切削油、圧延油などの場合にみられるよう
な潤滑油添加剤の系外への持ち出しが全くなく初期の濃
度が維持される。過剰な添加はコスト的にもメリットが
ない。
テムであり、切削油、圧延油などの場合にみられるよう
な潤滑油添加剤の系外への持ち出しが全くなく初期の濃
度が維持される。過剰な添加はコスト的にもメリットが
ない。
【0015】本発明の成分を特定割合で配合する基油
は、一般に用いられる水−グリコール系作動液で、約2
5〜50%のグリコール類、約10〜20%の増粘剤、
約35〜50%の水から成る。これに油性剤、潤滑剤、
液相防錆剤、気相防錆剤、金属不活性剤、PH調整剤、
消泡剤、着色剤、その他の添加剤が含まれていても構わ
ない。
は、一般に用いられる水−グリコール系作動液で、約2
5〜50%のグリコール類、約10〜20%の増粘剤、
約35〜50%の水から成る。これに油性剤、潤滑剤、
液相防錆剤、気相防錆剤、金属不活性剤、PH調整剤、
消泡剤、着色剤、その他の添加剤が含まれていても構わ
ない。
【0016】増粘剤としては、通常ポリアルキレングリ
コールもしくはそのアルキルエーテル誘導体のようなポ
リエーテル型増粘剤が用いられ、その具体例としては、
多価アルコールのポリオキシアルキレンポリオール、例
えばニューポール75H90000(三洋化成品)など
のポリオキシアルキレングリコール、ニューポールV−
10−C(三洋化成品)などのポリオキシアルキレント
リオール、特開昭54−105653号記載のポリオキ
シアルキレンポリオール;ポリアミドのポリオキシアル
キレンポリオール例えば特公昭51−44275号記載
のポリオキシアルキレンポリオールおよびこれらの一種
以上の混合物をあげることができる。グリコール類とし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシ
レングリコールなどのグリコール類およびこれらグリコ
ール類のモノアルキルエーテルが挙げられる。
コールもしくはそのアルキルエーテル誘導体のようなポ
リエーテル型増粘剤が用いられ、その具体例としては、
多価アルコールのポリオキシアルキレンポリオール、例
えばニューポール75H90000(三洋化成品)など
のポリオキシアルキレングリコール、ニューポールV−
10−C(三洋化成品)などのポリオキシアルキレント
リオール、特開昭54−105653号記載のポリオキ
シアルキレンポリオール;ポリアミドのポリオキシアル
キレンポリオール例えば特公昭51−44275号記載
のポリオキシアルキレンポリオールおよびこれらの一種
以上の混合物をあげることができる。グリコール類とし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシ
レングリコールなどのグリコール類およびこれらグリコ
ール類のモノアルキルエーテルが挙げられる。
【0017】潤滑剤としては、オレイン酸などの不飽和
脂肪酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸、
芳香族脂肪酸、ダイマー酸などが挙げられる。
脂肪酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸、
芳香族脂肪酸、ダイマー酸などが挙げられる。
【0018】防錆剤としては、有機アミン(モノエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、シクロヘキシルアミン、モ
ルホリン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジ
ン、2−ヘプタデシル−1−(2−ヒドロキシエチル)
イミダゾリンなど)、有機アミン誘導体(上記アミンの
アルキレンオキシド付加物など)カルボン酸アルカリ金
属塩、シクロヘキシルアミンナイトライトなどが挙げら
れる。
ールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、シクロヘキシルアミン、モ
ルホリン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジ
ン、2−ヘプタデシル−1−(2−ヒドロキシエチル)
イミダゾリンなど)、有機アミン誘導体(上記アミンの
アルキレンオキシド付加物など)カルボン酸アルカリ金
属塩、シクロヘキシルアミンナイトライトなどが挙げら
れる。
【0019】消泡剤としてはシリコン化合物の乳化物な
どが挙げられる。
どが挙げられる。
【0020】
【作用】作用については、明らかではないが、長鎖の脂
肪酸が金属表面上に単分子吸着し、その吸着分子間に芳
香族脂肪酸が入り込み、密な吸着膜を形成する。この状
態で、荷重がかかると単分子吸着膜の長鎖の部分が芳香
族脂肪酸の立体障害の影響で倒れることなく、その荷重
を保持するためと考えられる。
肪酸が金属表面上に単分子吸着し、その吸着分子間に芳
香族脂肪酸が入り込み、密な吸着膜を形成する。この状
態で、荷重がかかると単分子吸着膜の長鎖の部分が芳香
族脂肪酸の立体障害の影響で倒れることなく、その荷重
を保持するためと考えられる。
【0021】
【実施例】以下に実施例および比較例を用いて本発明を
説明する。 実施例1〜7 基油組成を表1に、表2に実施した試料液の組成を示し
た。これらの試料液は、下記の基油組成中に表2に記載
した芳香族脂肪酸を配合させたものである。配合量は、
特にことわらない限り重量%で示す。
説明する。 実施例1〜7 基油組成を表1に、表2に実施した試料液の組成を示し
た。これらの試料液は、下記の基油組成中に表2に記載
した芳香族脂肪酸を配合させたものである。配合量は、
特にことわらない限り重量%で示す。
【0022】
【表1】
【0023】比較例1〜4 水−グリコール系作動液をW/Gと略称し、A,B,お
よびC,3種の市販のW/Gおよび表1の基油組成のも
の(芳香族脂肪酸無添加)を用いた。
よびC,3種の市販のW/Gおよび表1の基油組成のも
の(芳香族脂肪酸無添加)を用いた。
【0024】(ユニスチールころがり寿命試験)実施例
および比較例につきユニスチールころがり寿命試験機
(IP305/準拠)を用い、下記条件にてころがり寿
命を評価した。
および比較例につきユニスチールころがり寿命試験機
(IP305/準拠)を用い、下記条件にてころがり寿
命を評価した。
【0025】試験条件 回転数 1500rpm 荷重 660lbs テスト軸受 スラスト玉軸受 #2910P5
(NACHI) 試験片 SUJ−2 標準品 試験ボール 5個 給油法 滴下法(10滴/分) 停止レベル 1.5G 試験回数 5〜7回
(NACHI) 試験片 SUJ−2 標準品 試験ボール 5個 給油法 滴下法(10滴/分) 停止レベル 1.5G 試験回数 5〜7回
【0026】評価は、設定条件下、ワッシャ状の試験片
上で玉軸受を回転させた。運転を続けると試験片の軌道
上に疲労による摩耗の小孔すなわちピッチングが発生す
る。ピッチングが発生すると試験部に振動が発生するた
め、予め1.5G以上になると停止するように調整した
回転停止用振動計を作動させ試験機を停止させた。疲労
寿命時間(hr)はこのときまでの積算時間として求め
た。試験は5〜7回行ないデータを累積し、ワイブル確
率紙上にプロットして10%寿命、50%寿命を求め
た。
上で玉軸受を回転させた。運転を続けると試験片の軌道
上に疲労による摩耗の小孔すなわちピッチングが発生す
る。ピッチングが発生すると試験部に振動が発生するた
め、予め1.5G以上になると停止するように調整した
回転停止用振動計を作動させ試験機を停止させた。疲労
寿命時間(hr)はこのときまでの積算時間として求め
た。試験は5〜7回行ないデータを累積し、ワイブル確
率紙上にプロットして10%寿命、50%寿命を求め
た。
【0027】
【表2】
【0028】ところで、難燃性作動油は苛酷な条件下で
長時間使用される圧力伝達媒体としてだけでなく油圧ポ
ンプ、油圧モータのしゅう動部潤滑剤としての作用があ
る。また、油圧システムに使用されている各種材質(金
属材料、ゴムなど)との適合性も必要である。そこでベ
ーンポンプ耐久試験を行なった。
長時間使用される圧力伝達媒体としてだけでなく油圧ポ
ンプ、油圧モータのしゅう動部潤滑剤としての作用があ
る。また、油圧システムに使用されている各種材質(金
属材料、ゴムなど)との適合性も必要である。そこでベ
ーンポンプ耐久試験を行なった。
【0029】ベーンポンプ耐久試験 実施例7について作動油としての適合性をポンプ実機試
験を実施して総合評価した。条件を表3に、結果を表4
に示す。
験を実施して総合評価した。条件を表3に、結果を表4
に示す。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】正常な初期摩耗を経過した後摩耗量は飽和
している。カートリッジの変色やスラッジの付着などは
全く認められず、また作動油の一般性状(粘度、pH、
予備アルカリ度など)変化もごく僅かであり十分な適合
性を示した。同時に実施した、金属材質浸漬試験(JI
S K 2234準拠)、及びゴム材質浸漬試験(JI
S K 6301準拠)においてもなんら問題なく作動
油として十分な適合性を有することが確認された。
している。カートリッジの変色やスラッジの付着などは
全く認められず、また作動油の一般性状(粘度、pH、
予備アルカリ度など)変化もごく僅かであり十分な適合
性を示した。同時に実施した、金属材質浸漬試験(JI
S K 2234準拠)、及びゴム材質浸漬試験(JI
S K 6301準拠)においてもなんら問題なく作動
油として十分な適合性を有することが確認された。
【0033】
【発明の効果】本発明の水−グリコール系作動液はその
成分にヒドロキシル置換、またはニトロ置換した単核芳
香族脂肪酸を配合させてあるため、潤滑性、特にころが
り軸受のピッチング発生を抑制できる。また、特にアル
カノールアミン、モルホリン、KOHなどの塩として配
合することにより、上記芳香族脂肪酸を水−グリコール
系作動液の基油に高温でより均一に溶解させるという効
果のみならず特定構造に起因して、少量配合にもかかわ
らずころがり軸受寿命を大幅に延長することができる。
成分にヒドロキシル置換、またはニトロ置換した単核芳
香族脂肪酸を配合させてあるため、潤滑性、特にころが
り軸受のピッチング発生を抑制できる。また、特にアル
カノールアミン、モルホリン、KOHなどの塩として配
合することにより、上記芳香族脂肪酸を水−グリコール
系作動液の基油に高温でより均一に溶解させるという効
果のみならず特定構造に起因して、少量配合にもかかわ
らずころがり軸受寿命を大幅に延長することができる。
【0034】さらにこれらの配合は、水−グリコール系
作動液が本来備えている諸性能(難燃性、低温流動性、
金属適合性等)をなんら損なうものではないという効果
も有する。これにより、高圧使用が可能となるため装置
がコンパクト化される等二次的効果も大である。
作動液が本来備えている諸性能(難燃性、低温流動性、
金属適合性等)をなんら損なうものではないという効果
も有する。これにより、高圧使用が可能となるため装置
がコンパクト化される等二次的効果も大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 133:32) C10N 30:00 Z 8217−4H 40:02 40:08
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 (Xは、1もしくは2個のニトロ基またはヒドロキシル
基)で示される単核芳香族脂肪酸または、その塩を0.
01〜0.1重量%配合してなることを特徴とする水−
グルコール系作動液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20547691A JPH05125385A (ja) | 1991-07-22 | 1991-07-22 | 水−グリコール系作動液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20547691A JPH05125385A (ja) | 1991-07-22 | 1991-07-22 | 水−グリコール系作動液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05125385A true JPH05125385A (ja) | 1993-05-21 |
Family
ID=16507492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20547691A Pending JPH05125385A (ja) | 1991-07-22 | 1991-07-22 | 水−グリコール系作動液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05125385A (ja) |
-
1991
- 1991-07-22 JP JP20547691A patent/JPH05125385A/ja active Pending
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