JPH05262687A - 2―ヒドロキシベンツアルデヒド誘導体の製造方法 - Google Patents
2―ヒドロキシベンツアルデヒド誘導体の製造方法Info
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- JPH05262687A JPH05262687A JP4066032A JP6603292A JPH05262687A JP H05262687 A JPH05262687 A JP H05262687A JP 4066032 A JP4066032 A JP 4066032A JP 6603292 A JP6603292 A JP 6603292A JP H05262687 A JPH05262687 A JP H05262687A
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、o―ヒドロキシベンツアルデヒド
誘導体を収率および選択率よく製造する方法を提供する
ことである。 【構成】 フェノール化合物とホルムアルデヒドとを、
アルカリ金属およびアルコラートを含む錫化合物の存在
下、反応せしめることを特徴とする2―ヒドロキシベン
ツアルデヒド誘導体の製造方法。
誘導体を収率および選択率よく製造する方法を提供する
ことである。 【構成】 フェノール化合物とホルムアルデヒドとを、
アルカリ金属およびアルコラートを含む錫化合物の存在
下、反応せしめることを特徴とする2―ヒドロキシベン
ツアルデヒド誘導体の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2―ヒドロキシベンツ
アルデヒド誘導体の新規な製法に関するものである。芳
香族ヒドロキシアルデヒドは各種有機合成における中間
体として重要な化合物であり、医薬品、農薬、香料、石
油添加剤、金属抽出剤などの分野で広く用いられてい
る。
アルデヒド誘導体の新規な製法に関するものである。芳
香族ヒドロキシアルデヒドは各種有機合成における中間
体として重要な化合物であり、医薬品、農薬、香料、石
油添加剤、金属抽出剤などの分野で広く用いられてい
る。
【0002】
【従来の技術】従来、フェノール類をホルミル化して2
―ヒドロキシベンツアルデヒド類を製造する方法として
は以下のような方法がある。 (i)ガッターマン法;塩化アルミニウムや塩化亜鉛を
触媒として用い、フェノール類にシアン化水素を反応さ
せるか、あるいはシアン亜鉛と塩化水素を反応させるこ
とによりアルデヒド類を製造する方法(Org .React.,
9 巻,37頁,1957年)。 (ii)ガッターマン・コッホ法;塩化アルミニウムと塩
化銅の存在下一酸化炭素と塩化水素を作用させてアルデ
ヒド類を製造する方法(J .Amer.Chem.Soc.,91巻,
4606頁,1969年)。 (iii )フッ化ホルミルと三フッ化ホウ素を用いる方法
(J .Amer.Chem.Soc.,82巻,2380頁,1960年)。 (iv)ジクロロメチルアルキルエーテルあるいはオルト
ギ酸エステルを用いる方法;ジクロロメチルアルキルエ
ーテルあるいはオルトギ酸エステルを四塩化チタンや塩
化アルミニウムの存在下に反応させ、ついで加水分解さ
せてアルデヒド類を製造する方法(Chem.Ber.,93巻,
88頁,1960年)。 (v)ビルスマイヤー反応;オキシ塩化リンや塩化チオ
ニルをN―置換ホルムアミド類と反応させて得られる化
合物を反応させて、アルデヒド類を製造する方法(Org
.Synth.,3 巻,98頁,1955年)。 (vi)ライマーチーマン反応;アルカリの存在下、クロ
ロホルム,ブロモホルム,トリクロロ酢酸などを反応さ
せてアルデヒド類を製造する方法(Ber.,9 巻,423
頁,1876年)。 (vii )ダフ反応;ホウ酸グリセリンエステルあるいは
酢酸,トリフルオロ酢酸の存在下、ヘキサメチレンテト
ラミンを反応させてアルデヒド類を製造する方法(J .
Chem.Soc.,276 頁,1945年)。 (viii)ホルマリンを使用する触媒的方法;例えば触媒
としては塩化錫化合物(J. C. S. Per RinI 1862(198
0)),チタンあるいはジルコニウム化合物(特開昭58-7
2536,特開昭59-73537)等が知られている。
―ヒドロキシベンツアルデヒド類を製造する方法として
は以下のような方法がある。 (i)ガッターマン法;塩化アルミニウムや塩化亜鉛を
触媒として用い、フェノール類にシアン化水素を反応さ
せるか、あるいはシアン亜鉛と塩化水素を反応させるこ
とによりアルデヒド類を製造する方法(Org .React.,
9 巻,37頁,1957年)。 (ii)ガッターマン・コッホ法;塩化アルミニウムと塩
化銅の存在下一酸化炭素と塩化水素を作用させてアルデ
ヒド類を製造する方法(J .Amer.Chem.Soc.,91巻,
4606頁,1969年)。 (iii )フッ化ホルミルと三フッ化ホウ素を用いる方法
(J .Amer.Chem.Soc.,82巻,2380頁,1960年)。 (iv)ジクロロメチルアルキルエーテルあるいはオルト
ギ酸エステルを用いる方法;ジクロロメチルアルキルエ
ーテルあるいはオルトギ酸エステルを四塩化チタンや塩
化アルミニウムの存在下に反応させ、ついで加水分解さ
せてアルデヒド類を製造する方法(Chem.Ber.,93巻,
88頁,1960年)。 (v)ビルスマイヤー反応;オキシ塩化リンや塩化チオ
ニルをN―置換ホルムアミド類と反応させて得られる化
合物を反応させて、アルデヒド類を製造する方法(Org
.Synth.,3 巻,98頁,1955年)。 (vi)ライマーチーマン反応;アルカリの存在下、クロ
ロホルム,ブロモホルム,トリクロロ酢酸などを反応さ
せてアルデヒド類を製造する方法(Ber.,9 巻,423
頁,1876年)。 (vii )ダフ反応;ホウ酸グリセリンエステルあるいは
酢酸,トリフルオロ酢酸の存在下、ヘキサメチレンテト
ラミンを反応させてアルデヒド類を製造する方法(J .
Chem.Soc.,276 頁,1945年)。 (viii)ホルマリンを使用する触媒的方法;例えば触媒
としては塩化錫化合物(J. C. S. Per RinI 1862(198
0)),チタンあるいはジルコニウム化合物(特開昭58-7
2536,特開昭59-73537)等が知られている。
【0003】しかしながら、方法(i),(ii),(i
v)及び(vi)では、毒性のある原料を用いることにな
り工業的に有利であるとはいえない。また、方法(iii
),(iv)では原料が比較的高価であり、これも工業
的には適当な方法であるとはいえない。更に方法(v)
では腐蝕性の強い原料を用いなければならず、この場合
も工業的に装置が高価となる。
v)及び(vi)では、毒性のある原料を用いることにな
り工業的に有利であるとはいえない。また、方法(iii
),(iv)では原料が比較的高価であり、これも工業
的には適当な方法であるとはいえない。更に方法(v)
では腐蝕性の強い原料を用いなければならず、この場合
も工業的に装置が高価となる。
【0004】一方、これらの方法を下記式(I)
【0005】
【化3】
【0006】[ここで、Rは同一もしくは異なり、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭
素数1〜10のアリール基、炭素数1〜10アラルキル
基、または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、ある
いは2個の隣接炭素原子に結合した2個のRが一緒にな
って環を形成していても良い。nは1〜4の整数である
が、ヒドロキシル基に対する2つのオルト位の少なくと
も一方は未置換である。]で表わされる置換された各種
のフェノール化合物を用いた場合、目的とする下記式
(II)
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭
素数1〜10のアリール基、炭素数1〜10アラルキル
基、または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、ある
いは2個の隣接炭素原子に結合した2個のRが一緒にな
って環を形成していても良い。nは1〜4の整数である
が、ヒドロキシル基に対する2つのオルト位の少なくと
も一方は未置換である。]で表わされる置換された各種
のフェノール化合物を用いた場合、目的とする下記式
(II)
【0007】
【化4】
【0008】[ここで、Rおよびnは式(I)の定義に
同じである。]で表わされる2―ヒドロキシベンツアル
デヒド誘導体の収率が極めて低い。また、非対称に置換
された化合物(例えば3―置換フェノ−ル)を用いた場
合には、2種類の2―ヒドロキシベンツアルデヒド誘導
体を生成する可能性があり、目的とする一方の2―ヒド
ロキシベンツアルデヒドの他方に対する反応選択性が低
くて実用的でない場合が多い。
同じである。]で表わされる2―ヒドロキシベンツアル
デヒド誘導体の収率が極めて低い。また、非対称に置換
された化合物(例えば3―置換フェノ−ル)を用いた場
合には、2種類の2―ヒドロキシベンツアルデヒド誘導
体を生成する可能性があり、目的とする一方の2―ヒド
ロキシベンツアルデヒドの他方に対する反応選択性が低
くて実用的でない場合が多い。
【0009】
【発明の目的】そこで本発明者らは、上記式(II)で示
されるo―ヒドロキシベンツアルデヒド誘導体を収率お
よび選択率よく得ることを目的としてその製造方法を検
討した結果、従来の製造方法に比較して目的とするo―
ヒドロキシベンツアルデヒド誘導体を収率よく得る新規
な方法を見い出し本発明に到達した。
されるo―ヒドロキシベンツアルデヒド誘導体を収率お
よび選択率よく得ることを目的としてその製造方法を検
討した結果、従来の製造方法に比較して目的とするo―
ヒドロキシベンツアルデヒド誘導体を収率よく得る新規
な方法を見い出し本発明に到達した。
【0010】
【発明の構成】すなわち本発明は下記式(I)
【0011】
【化5】
【0012】[ここで、Rは同一もしくは異なり、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭
素数1〜10のアリール基、炭素数1〜10アラルキル
基、または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、ある
いは2個の隣接炭素原子に結合した2個のRが一緒にな
って環を形成していても良い。nは1〜4の整数である
が、ヒドロキシル基に対する2つのオルト位の少なくと
も一方は未置換である。]で表わされるフェノール化合
物とホルムアルデヒドとを、アルカリ金属およびアルコ
ラートを含む錫化合物の存在下、反応せしめることを特
徴とする下記式(II)
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭
素数1〜10のアリール基、炭素数1〜10アラルキル
基、または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、ある
いは2個の隣接炭素原子に結合した2個のRが一緒にな
って環を形成していても良い。nは1〜4の整数である
が、ヒドロキシル基に対する2つのオルト位の少なくと
も一方は未置換である。]で表わされるフェノール化合
物とホルムアルデヒドとを、アルカリ金属およびアルコ
ラートを含む錫化合物の存在下、反応せしめることを特
徴とする下記式(II)
【0013】
【化6】
【0014】[ここで、Rおよびnは式(I)の定義に
同じである。]で表わされる2―ヒドロキシベンツアル
デヒド誘導体の製造方法である。
同じである。]で表わされる2―ヒドロキシベンツアル
デヒド誘導体の製造方法である。
【0015】以下、本発明について詳細に説明する。
【0016】本発明は、上記式(I)で示されるフェノ
ール化合物とパラホルムアルデヒドのようなホルムアル
デヒド又は遊離のホルムアルデヒドとを触媒成分である
アルカリ金属とアルコラートとを含む錫化合物の存在
下、および好ましくは触媒促進剤であるピリジンのよう
な塩基の存在下、反応せしめる方法である。
ール化合物とパラホルムアルデヒドのようなホルムアル
デヒド又は遊離のホルムアルデヒドとを触媒成分である
アルカリ金属とアルコラートとを含む錫化合物の存在
下、および好ましくは触媒促進剤であるピリジンのよう
な塩基の存在下、反応せしめる方法である。
【0017】式(I)で表わされるフェノール化合物中
のRとしては、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアリール基、炭素数
1〜10のアラルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ
基であり、あるいは2個の隣接炭素原子に結合した2個
のRが一緒になって環を形成していても良い。Rとして
は好ましくは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の
アルキル基;炭素数1〜8のアリール基、炭素数1〜8
のアラルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。
ここでハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素等が
挙げられる。アルキル基としてはメチル、エチル、n―
プロピル、iso―プロピル、n―ブチル、iso―ブ
チル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニー
ル、o―トリール、p―トリール、p―メトキシフェニ
ール、p―エチルフェニール基が挙げられる。アラルキ
ル基としては、ベンジル、p―メチルベンジル基等が挙
げられる。アルコキシ基としてはメトキシ、エトキシ、
n―プロポキシ、iso―プロポキシ、n―ブトキシ基
等が挙げられる。一般的にいえば置換基としては電子供
与性のものが好ましく、かつその置換基がフェノールの
ヒドロキシル基にたいしてメタの位置にあれば立体障害
の効果と併せて高収率であり、かつ高選択的にホルミル
基を導入することが可能となる。nは1〜4の整数であ
るが、好ましくは1または2であり、ヒドロキシル基に
対する2つのオルト位の少なくとも一つは未置換である
ことが必要である。
のRとしては、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアリール基、炭素数
1〜10のアラルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ
基であり、あるいは2個の隣接炭素原子に結合した2個
のRが一緒になって環を形成していても良い。Rとして
は好ましくは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の
アルキル基;炭素数1〜8のアリール基、炭素数1〜8
のアラルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。
ここでハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素等が
挙げられる。アルキル基としてはメチル、エチル、n―
プロピル、iso―プロピル、n―ブチル、iso―ブ
チル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニー
ル、o―トリール、p―トリール、p―メトキシフェニ
ール、p―エチルフェニール基が挙げられる。アラルキ
ル基としては、ベンジル、p―メチルベンジル基等が挙
げられる。アルコキシ基としてはメトキシ、エトキシ、
n―プロポキシ、iso―プロポキシ、n―ブトキシ基
等が挙げられる。一般的にいえば置換基としては電子供
与性のものが好ましく、かつその置換基がフェノールの
ヒドロキシル基にたいしてメタの位置にあれば立体障害
の効果と併せて高収率であり、かつ高選択的にホルミル
基を導入することが可能となる。nは1〜4の整数であ
るが、好ましくは1または2であり、ヒドロキシル基に
対する2つのオルト位の少なくとも一つは未置換である
ことが必要である。
【0018】式(I)で表わされるフェノール化合物の
具体例としては、フェノール、o―クレゾール、m―ク
レゾール、p―クレゾール、2,3―ジメチルフェノー
ル、2,4―ジメチルフェノール、2,5―ジメチルフ
ェノール、3,4―ジメチルフェノール、3,5―ジメ
チルフェノール、2―プロピルフェノール、4―プロピ
ルフェノール、2―secブチルフェノール、4―se
cブチルフェノール、2―tertブチルフェノール、
3―tertブチルフェノール、4―tertブチルフ
ェノール、4―ノニルフェノール、その他チモール等の
アルキル置換フェノール類、3―フェニルフェノール、
4―フェニルフェノールなどのアリールフェノール類、
4―ベンジルフェノールなどのアラルキルフェノール
類、2―フルオロフェノール、3―フルオロフェノー
ル、4―フルオロフェノール、2―クロロフェノール、
3―クロロフェノール、4―クロロフェノール、2―ブ
ロモフェノール、3―ブロモフェノール、4―ブロモフ
ェノール、2,4―ジフルオロフェノール、2,3―ジ
クロロフェノール、2,4―ジクロロフェノール、2,
5―ジクロロフェノール、3,4―ジクロロフェノー
ル、2,4―ジブロモフェノールなどのハロゲン置換フ
ェノール類、1ーナフトール、2―ナフトール等が挙げ
られる。
具体例としては、フェノール、o―クレゾール、m―ク
レゾール、p―クレゾール、2,3―ジメチルフェノー
ル、2,4―ジメチルフェノール、2,5―ジメチルフ
ェノール、3,4―ジメチルフェノール、3,5―ジメ
チルフェノール、2―プロピルフェノール、4―プロピ
ルフェノール、2―secブチルフェノール、4―se
cブチルフェノール、2―tertブチルフェノール、
3―tertブチルフェノール、4―tertブチルフ
ェノール、4―ノニルフェノール、その他チモール等の
アルキル置換フェノール類、3―フェニルフェノール、
4―フェニルフェノールなどのアリールフェノール類、
4―ベンジルフェノールなどのアラルキルフェノール
類、2―フルオロフェノール、3―フルオロフェノー
ル、4―フルオロフェノール、2―クロロフェノール、
3―クロロフェノール、4―クロロフェノール、2―ブ
ロモフェノール、3―ブロモフェノール、4―ブロモフ
ェノール、2,4―ジフルオロフェノール、2,3―ジ
クロロフェノール、2,4―ジクロロフェノール、2,
5―ジクロロフェノール、3,4―ジクロロフェノー
ル、2,4―ジブロモフェノールなどのハロゲン置換フ
ェノール類、1ーナフトール、2―ナフトール等が挙げ
られる。
【0019】本発明に使用されるホルムアルデヒドは、
遊離のホルムアルデヒド及びパラホルムアルデヒドであ
るが、ホルムアルデヒドの前記式(I)のフェノール化
合物に対するモル比は一般に2〜6:1,好ましくは3
〜5:1の範囲である。
遊離のホルムアルデヒド及びパラホルムアルデヒドであ
るが、ホルムアルデヒドの前記式(I)のフェノール化
合物に対するモル比は一般に2〜6:1,好ましくは3
〜5:1の範囲である。
【0020】本発明方法を実施するのに用いられる触媒
はアルカリ金属及びアルコラートを含む錫化合物であ
る。ここで、アルカリ金属としては、ナトリウム,カリ
ウム等があげられる。一方アルコラートとしては、メチ
ル,エチル,n―プロピル,iso―プロピル,n―ブ
チル,t―ブチル,iso―ブチル,sec―ブチル,
アミル等の炭素数1〜10の脂肪族アルコール類,シク
ロヘキシル,シクロペンチル等炭素数1〜10の脂肪族
アルコール類,あるいはフェノール,置換フェノール,
ナフトール,等の炭素数6〜12からなるフェノール類
等の残基からなるものがあげられる。これらは一種又は
二種以上を混合して含まれていてもよい。また、上述の
アルカリ金属およびアルコラート基の他に反応に影響の
ない他のリガンドが錫化合物の中に一部として含まれて
いてもさしつかえない。かかるリガンドの具体例として
クロル,ブロム等のハロゲンアセチルアセトナート等の
β―ジケトン類,8―ヒドロキシキノリン類やサリシル
アルデヒド等のo―ホルミルフェノール類等があげられ
る。また錫化合物自身が一部酸化会合してポリマー状に
なっている状態であってもさしつかえない。
はアルカリ金属及びアルコラートを含む錫化合物であ
る。ここで、アルカリ金属としては、ナトリウム,カリ
ウム等があげられる。一方アルコラートとしては、メチ
ル,エチル,n―プロピル,iso―プロピル,n―ブ
チル,t―ブチル,iso―ブチル,sec―ブチル,
アミル等の炭素数1〜10の脂肪族アルコール類,シク
ロヘキシル,シクロペンチル等炭素数1〜10の脂肪族
アルコール類,あるいはフェノール,置換フェノール,
ナフトール,等の炭素数6〜12からなるフェノール類
等の残基からなるものがあげられる。これらは一種又は
二種以上を混合して含まれていてもよい。また、上述の
アルカリ金属およびアルコラート基の他に反応に影響の
ない他のリガンドが錫化合物の中に一部として含まれて
いてもさしつかえない。かかるリガンドの具体例として
クロル,ブロム等のハロゲンアセチルアセトナート等の
β―ジケトン類,8―ヒドロキシキノリン類やサリシル
アルデヒド等のo―ホルミルフェノール類等があげられ
る。また錫化合物自身が一部酸化会合してポリマー状に
なっている状態であってもさしつかえない。
【0021】本発明の触媒組成物においては、錫に対し
一定の範囲の割合のナトリウム,あるいはカリウム等の
アルカリ金属が含まれることが好収率で目的のホルミル
化反応を行うためには必要である。この触媒組成物中の
アルカリ金属と錫との原子比は0.01〜2,好ましく
は0.1〜1,5の範囲である。原子比が0.01以下
の場合では効果がうすく、充分な収率を得ることができ
ない。また、その原子比が2を越えると触媒成分が不均
一となり収率低下をもたらす。一方、アルコキシ基は錫
―原子に対し1以上最大配位数6までが含まれていても
良い。この錫化合物中のアルコキシ基は反応中において
系内に含まれる他のアルコールあるいはフェノール成
分,または配位力のある他の成分とリガンド交換反応を
行うと推察され、また触媒金属上のリガンドとしても重
要な役割を持っていると考えられる。
一定の範囲の割合のナトリウム,あるいはカリウム等の
アルカリ金属が含まれることが好収率で目的のホルミル
化反応を行うためには必要である。この触媒組成物中の
アルカリ金属と錫との原子比は0.01〜2,好ましく
は0.1〜1,5の範囲である。原子比が0.01以下
の場合では効果がうすく、充分な収率を得ることができ
ない。また、その原子比が2を越えると触媒成分が不均
一となり収率低下をもたらす。一方、アルコキシ基は錫
―原子に対し1以上最大配位数6までが含まれていても
良い。この錫化合物中のアルコキシ基は反応中において
系内に含まれる他のアルコールあるいはフェノール成
分,または配位力のある他の成分とリガンド交換反応を
行うと推察され、また触媒金属上のリガンドとしても重
要な役割を持っていると考えられる。
【0022】錫のアルコキシ化合物としては、一般式S
n(OR)2 あるいはSn(OR) 4 [式中、Rは低級
アルキル基である。]で示されるものが知られている
[文献 Chem .Ber.,2560(1963),J .Inorg .nu
cl. Chem.,29 393(1967),J.Chem.Soc.,4775(19
57)]。しかし、これらのアルコキシド,特に1級アル
コールのアルコキシドは、非揮発性で強く会合叉は重合
しており、また空気中の酸素によって酸化されやすく、
本反応の触媒として用いた場合、満足な収率が得られな
い場合が多い。
n(OR)2 あるいはSn(OR) 4 [式中、Rは低級
アルキル基である。]で示されるものが知られている
[文献 Chem .Ber.,2560(1963),J .Inorg .nu
cl. Chem.,29 393(1967),J.Chem.Soc.,4775(19
57)]。しかし、これらのアルコキシド,特に1級アル
コールのアルコキシドは、非揮発性で強く会合叉は重合
しており、また空気中の酸素によって酸化されやすく、
本反応の触媒として用いた場合、満足な収率が得られな
い場合が多い。
【0023】これに対し、例えば4塩化錫SnCl4 と
4当量以上のアルカリ金属アルコラートとの直接反応で
得られるアルカリ金属と錫の両金属原子を含むアルコラ
ート(いわゆるダブルアルコキシド)を本反応の触媒と
して用いた場合、良好な収率で目的とするホルミル化生
成物を得ることができる。ダブルアルコキシドとして
は、NaSn2 (OR)9 の組成のものが文献記載され
ており(J .Chem.Soc.,4775頁 1957年)、これら
は、トルエン,キシレン等本発明の反応溶媒に対して可
溶でもあり好適な触媒の例としてあげることができる。
その他ダブルアルコキシドとしてはNaSn(OR)5
あるいはNa2 Sn(OR)6 等の組成のものが考えら
れ4塩化錫と任意の過剰のアルカリ金属アルコキシドを
用いて調製した場合、それらの混合組成物になっている
と考えられるが、いずれも好適な触媒の例としてあげる
ことができる。そして前述した如くアルコキシグループ
の一部は反応に不活性な他のリガンドでおきかえた化合
物も本反応の触媒として用いることができる。
4当量以上のアルカリ金属アルコラートとの直接反応で
得られるアルカリ金属と錫の両金属原子を含むアルコラ
ート(いわゆるダブルアルコキシド)を本反応の触媒と
して用いた場合、良好な収率で目的とするホルミル化生
成物を得ることができる。ダブルアルコキシドとして
は、NaSn2 (OR)9 の組成のものが文献記載され
ており(J .Chem.Soc.,4775頁 1957年)、これら
は、トルエン,キシレン等本発明の反応溶媒に対して可
溶でもあり好適な触媒の例としてあげることができる。
その他ダブルアルコキシドとしてはNaSn(OR)5
あるいはNa2 Sn(OR)6 等の組成のものが考えら
れ4塩化錫と任意の過剰のアルカリ金属アルコキシドを
用いて調製した場合、それらの混合組成物になっている
と考えられるが、いずれも好適な触媒の例としてあげる
ことができる。そして前述した如くアルコキシグループ
の一部は反応に不活性な他のリガンドでおきかえた化合
物も本反応の触媒として用いることができる。
【0024】上記した触媒の用いる量は前記式(I)の
原料フェノ−ルに対し、いわゆる触媒量でよいが通常
0,01〜0.2当量で好ましくは0.02〜0.1当
量の範囲である。前記の範囲より少ない場合は反応速度
が遅く、従って反応完結に長時間を要するので好ましく
なく、前記の範囲を越えると目的の生成物が触媒中に取
り込まれ収率を損なうことがあるので好ましくなく、又
不経済でもある。
原料フェノ−ルに対し、いわゆる触媒量でよいが通常
0,01〜0.2当量で好ましくは0.02〜0.1当
量の範囲である。前記の範囲より少ない場合は反応速度
が遅く、従って反応完結に長時間を要するので好ましく
なく、前記の範囲を越えると目的の生成物が触媒中に取
り込まれ収率を損なうことがあるので好ましくなく、又
不経済でもある。
【0025】反応を更に促進するために、触媒促進剤を
反応系に加えることが好ましい。かかる触媒促進剤とし
ては第三級アミン類等の塩基が挙げられる。第三級アミ
ン類としては脂肪族、脂環族および芳香族の第三級アミ
ンが挙げられ、好ましくは、ピリジン,γ―ピコリン,
β―ピコリン,キノリン,イソキノリン等の芳香族アミ
ンが用いられる。これら触媒促進剤は反応系中に触媒と
同程度の少量存在させるだけで充分な促進効果が得られ
る。従って、これら促進剤の用いる量は式(I)に対し
て、0.01モル以上好ましくは0.02モル以上であ
り、上限は特に制限されないが式(I)に対して1.0
モル以上を用いると収率を損なうことがあり、また不経
済でもあるので好ましくない。
反応系に加えることが好ましい。かかる触媒促進剤とし
ては第三級アミン類等の塩基が挙げられる。第三級アミ
ン類としては脂肪族、脂環族および芳香族の第三級アミ
ンが挙げられ、好ましくは、ピリジン,γ―ピコリン,
β―ピコリン,キノリン,イソキノリン等の芳香族アミ
ンが用いられる。これら触媒促進剤は反応系中に触媒と
同程度の少量存在させるだけで充分な促進効果が得られ
る。従って、これら促進剤の用いる量は式(I)に対し
て、0.01モル以上好ましくは0.02モル以上であ
り、上限は特に制限されないが式(I)に対して1.0
モル以上を用いると収率を損なうことがあり、また不経
済でもあるので好ましくない。
【0026】本発明において、反応温度は90〜200
℃、好ましくは110〜170℃の範囲である。反応温
度が90℃より低い場合反応が遅く反応が完結するまで
長時間を要するので好ましくない。また200℃を越え
た場合は、副反応が起こりやすく収率の低下をまねくお
それがある。
℃、好ましくは110〜170℃の範囲である。反応温
度が90℃より低い場合反応が遅く反応が完結するまで
長時間を要するので好ましくない。また200℃を越え
た場合は、副反応が起こりやすく収率の低下をまねくお
それがある。
【0027】また本発明は大気圧下(開放系)または、
加圧下(密閉系)のいずれで行うこともできる。この選
択は、反応温度と用いる溶媒の沸点によって決定するこ
とができる。
加圧下(密閉系)のいずれで行うこともできる。この選
択は、反応温度と用いる溶媒の沸点によって決定するこ
とができる。
【0028】ここで用いることのできる溶媒としてはベ
ンゼン,トルエン,キシレン,クロロベンゼン,トリメ
チルベンゼン,テトラリン,デカリン,アニソール等の
芳香族炭化水素,あるいは触媒成分と不活性な脂肪族炭
化水素,エーテル類等がある。従って、例えば本反応
を、110〜130℃の好適な温度範囲の中で行う場
合、トルエン,キシレン,クロロベンゼン,等の溶媒中
で開放系で簡便に行うことができる。
ンゼン,トルエン,キシレン,クロロベンゼン,トリメ
チルベンゼン,テトラリン,デカリン,アニソール等の
芳香族炭化水素,あるいは触媒成分と不活性な脂肪族炭
化水素,エーテル類等がある。従って、例えば本反応
を、110〜130℃の好適な温度範囲の中で行う場
合、トルエン,キシレン,クロロベンゼン,等の溶媒中
で開放系で簡便に行うことができる。
【0029】
【発明の効果】本発明方法によれば、目的化合物を一段
の反応でかつ優れた収率で得ることが可能となる。更
に、本発明において用いられる、触媒の錫化合物は安価
で容易に調製することができる。さらに本発明の反応原
料であるホルムアルデヒド,触媒促進剤である塩基,反
応溶剤も含めて安価であり、工業上かつ経済上極めて有
利である。
の反応でかつ優れた収率で得ることが可能となる。更
に、本発明において用いられる、触媒の錫化合物は安価
で容易に調製することができる。さらに本発明の反応原
料であるホルムアルデヒド,触媒促進剤である塩基,反
応溶剤も含めて安価であり、工業上かつ経済上極めて有
利である。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。
【0031】
【実施例1】 (1)触媒の調製 1lフラスコ中に市販のソジウムエトキシド20%溶液
765gを取り、その中に撹拌しながら塩化第2錫Sn
Cl4 130gを滴下する。滴下後2時間油浴上で加熱
還流する。生じたNaClを主とする沈澱物を濾過し、
濾液を濃縮する。濃縮残査にトルエン400mlを加え
てよく撹拌し、再び濾過して沈澱物を除く。濾液からト
ルエンを蒸発乾固せしめ、ナトリウム,錫の2原子を含
むアルコキシド触媒114gを得た。この固体の一部を
取ってICP発光分析法によりNa/Snの原子比を求
めたところ0.50であった。
765gを取り、その中に撹拌しながら塩化第2錫Sn
Cl4 130gを滴下する。滴下後2時間油浴上で加熱
還流する。生じたNaClを主とする沈澱物を濾過し、
濾液を濃縮する。濃縮残査にトルエン400mlを加え
てよく撹拌し、再び濾過して沈澱物を除く。濾液からト
ルエンを蒸発乾固せしめ、ナトリウム,錫の2原子を含
むアルコキシド触媒114gを得た。この固体の一部を
取ってICP発光分析法によりNa/Snの原子比を求
めたところ0.50であった。
【0032】(2)ホルミル化反応 100ml3っ口フラスコ中溶媒としてキシレン45m
lを用い、フェノール1.5g,パラホルムアルデヒド
1.8g,γ―ピコリン250μl,前項で調製した触
媒330mgを仕込んで油浴上110℃〜120℃の温
度範囲で3時間撹拌した。反応終了後溶媒を減圧下に留
去し、残査1.56gをそのままHPLC(高速液体ク
ロマトグラフィー)で定量分析した。用いたカラムはO
DS―C18;4mmφ×150mm、展開溶媒はアセ
トニトリル―水系である。その結果、0.51gのフェ
ノールを回収し(原料転化率66%)、目的物のサリシ
ルアルデヒド0.78gをえた。反応収率39%(選択
59%)。
lを用い、フェノール1.5g,パラホルムアルデヒド
1.8g,γ―ピコリン250μl,前項で調製した触
媒330mgを仕込んで油浴上110℃〜120℃の温
度範囲で3時間撹拌した。反応終了後溶媒を減圧下に留
去し、残査1.56gをそのままHPLC(高速液体ク
ロマトグラフィー)で定量分析した。用いたカラムはO
DS―C18;4mmφ×150mm、展開溶媒はアセ
トニトリル―水系である。その結果、0.51gのフェ
ノールを回収し(原料転化率66%)、目的物のサリシ
ルアルデヒド0.78gをえた。反応収率39%(選択
59%)。
【0033】
【実施例2】 (1)触媒の調製 実施例1と同様にして市販のソジウムエトキシド20%
溶液800g(2.35mol )と塩化第二錫SnCl4 13
0g(0.5mol)との反応により、生成したNaClを濾
別し、濾液を乾固してNaとSnの原子比が0.69
(別途,ICP発光分析法により測定)のエトキシドを
アモルファスな固体として得た(165g)。
溶液800g(2.35mol )と塩化第二錫SnCl4 13
0g(0.5mol)との反応により、生成したNaClを濾
別し、濾液を乾固してNaとSnの原子比が0.69
(別途,ICP発光分析法により測定)のエトキシドを
アモルファスな固体として得た(165g)。
【0034】(2)ホルミル化反応 100mlオートクレーブ中に、p―クレゾール2.7
g,パラホルムアルデヒド3.0g,γ―ピコリン25
0μl,上記の触媒300mgおよび溶媒としてトルエ
ン50mlを仕込んで密閉し反応温度150℃で2時間
撹拌する。取りだした反応混合物からトルエンを減圧留
去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分
離精製する事により0.81gのp―クレゾールを回収
し(原料転化率70%)、主生成物として2―ヒドロキ
シ―5―メチルベンツアルデヒド1.78g(収率52
%、選択率75%)を得た。(NMRスペクトル;CDCl
3中 δ 2.28 s 3H,δ 6.8〜7.4 multi 3H, δ 9.6 s
1H )
g,パラホルムアルデヒド3.0g,γ―ピコリン25
0μl,上記の触媒300mgおよび溶媒としてトルエ
ン50mlを仕込んで密閉し反応温度150℃で2時間
撹拌する。取りだした反応混合物からトルエンを減圧留
去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分
離精製する事により0.81gのp―クレゾールを回収
し(原料転化率70%)、主生成物として2―ヒドロキ
シ―5―メチルベンツアルデヒド1.78g(収率52
%、選択率75%)を得た。(NMRスペクトル;CDCl
3中 δ 2.28 s 3H,δ 6.8〜7.4 multi 3H, δ 9.6 s
1H )
【0035】
【実施例3】実施例1で用いたものと同じ触媒300m
gを用い、100mlフラスコ中、3―メトキシフェノ
ール1.86gとパラホルムアルデヒド1.8gとの反
応を、γ―ピコリン250μl存在下、溶媒としてトル
エン45mlを用いて行う。反応温度104〜107
℃、3時間撹拌した後、実施例2と同様に分離精製し、
0.80gの3―メトキシフェノールを回収し(原料転
化率57%)、主生成物として2―ヒドロキシ―4―メ
トキシベンツアルデヒド0.72g(収率32%、選択
率56%)を得た(NMRスペクトル;CDCl3 δ 3.7
5 s 3H,δ 6.35〜7.4 3H,δ 9.6 s 1H )。
gを用い、100mlフラスコ中、3―メトキシフェノ
ール1.86gとパラホルムアルデヒド1.8gとの反
応を、γ―ピコリン250μl存在下、溶媒としてトル
エン45mlを用いて行う。反応温度104〜107
℃、3時間撹拌した後、実施例2と同様に分離精製し、
0.80gの3―メトキシフェノールを回収し(原料転
化率57%)、主生成物として2―ヒドロキシ―4―メ
トキシベンツアルデヒド0.72g(収率32%、選択
率56%)を得た(NMRスペクトル;CDCl3 δ 3.7
5 s 3H,δ 6.35〜7.4 3H,δ 9.6 s 1H )。
【0036】
【実施例4】100mlフラスコ中、4―フェニルフェ
ノール2.55gとパラホルムアルデヒド1.8gと
を、γ―ピコリン250μl、実施例1で用いたと同じ
触媒333mgおよび溶媒としてキシレン45mlを用
いて、反応温度110〜120℃、反応時間4時間で反
応せしめる。反応後は同様に処理して、1.15gの4
―フェニルフェノールを回収し(原料転化率55%)、
主生成物として2―ヒドロキシ―5―メチルベンツアル
デヒド0.58g(収率20%、選択率36%)を得た
(NMRスペクトル;CDCl3 中 δ 6.8〜7.75 multi 8
H, δ 9.8 s 1H,δ 10.9 exchang 1H )。
ノール2.55gとパラホルムアルデヒド1.8gと
を、γ―ピコリン250μl、実施例1で用いたと同じ
触媒333mgおよび溶媒としてキシレン45mlを用
いて、反応温度110〜120℃、反応時間4時間で反
応せしめる。反応後は同様に処理して、1.15gの4
―フェニルフェノールを回収し(原料転化率55%)、
主生成物として2―ヒドロキシ―5―メチルベンツアル
デヒド0.58g(収率20%、選択率36%)を得た
(NMRスペクトル;CDCl3 中 δ 6.8〜7.75 multi 8
H, δ 9.8 s 1H,δ 10.9 exchang 1H )。
【0037】
【実施例5】実施例4において、4―フェニルフェノー
ルの代わりに3―フェニルフェノール2.55gを用い
て同様の反応を行った。その結果1.34gの3―フェ
ニルフェノールを回収し(原料転化率47%)、主生成
物として2―ヒドロキシ―4―フェニルベンツアルデヒ
ド1.04g(収率35%、選択率74%)を得た(N
MRスペクトル;CDCl3 中 δ 6.7〜7.7 multi 8H,δ
9.8 s 1H ,δ 10.0exchang 1H )その他少量の異性体
の2―ヒドロキシ―6―フェニルベンツアルデヒドを得
た。NMRスペクトル中δ 10.8 に表れるホルミル基プ
ロトンのピークの面積比より求めた異性体の生成量は
0.16gであった。
ルの代わりに3―フェニルフェノール2.55gを用い
て同様の反応を行った。その結果1.34gの3―フェ
ニルフェノールを回収し(原料転化率47%)、主生成
物として2―ヒドロキシ―4―フェニルベンツアルデヒ
ド1.04g(収率35%、選択率74%)を得た(N
MRスペクトル;CDCl3 中 δ 6.7〜7.7 multi 8H,δ
9.8 s 1H ,δ 10.0exchang 1H )その他少量の異性体
の2―ヒドロキシ―6―フェニルベンツアルデヒドを得
た。NMRスペクトル中δ 10.8 に表れるホルミル基プ
ロトンのピークの面積比より求めた異性体の生成量は
0.16gであった。
【0038】
【実施例6】実施例2で用いたと同じNa/Sn比が
0.69のエトキシドを触媒として用いて反応を行っ
た。100mlフラスコ中4―tertブチルフェノー
ル3.75g、パラホルムアルデヒド3.0g、γ―ピ
コリン300μl、触媒330mgおよび溶媒としてキ
シレン45mlを入れて110〜120℃で3時間反応
せしめる。実施例2と同様に処理して、主生成物として
2―ヒドロキシ―5―tertブチルベンツアルデヒド
1.65g(収率37%)を得た。(NMRスペクト
ル;CDCl3 δ 1.3 s 9H, δ 6.7〜7.6 3H, δ 9.7 s 1
H, δ 10.8 exchang1H)。
0.69のエトキシドを触媒として用いて反応を行っ
た。100mlフラスコ中4―tertブチルフェノー
ル3.75g、パラホルムアルデヒド3.0g、γ―ピ
コリン300μl、触媒330mgおよび溶媒としてキ
シレン45mlを入れて110〜120℃で3時間反応
せしめる。実施例2と同様に処理して、主生成物として
2―ヒドロキシ―5―tertブチルベンツアルデヒド
1.65g(収率37%)を得た。(NMRスペクト
ル;CDCl3 δ 1.3 s 9H, δ 6.7〜7.6 3H, δ 9.7 s 1
H, δ 10.8 exchang1H)。
【0039】
【実施例7】実施例6と同様に4―tertブチルフェ
ノ―ルの代わりに3―tertブチルフェノール3.7
5gを用いて同じ条件で反応を行った。その結果、主生
成物として2―ヒドロキシ―4―tertブチルベンツ
アルデヒド2.7g(収率61%)を得た(NMRスペ
クトル;CDCl3 中 δ 1.3 s 9H, δ 6.8〜7.5 multi
3H, δ 9.7 s 1H, δ 10.8 s exchang 1H)。
ノ―ルの代わりに3―tertブチルフェノール3.7
5gを用いて同じ条件で反応を行った。その結果、主生
成物として2―ヒドロキシ―4―tertブチルベンツ
アルデヒド2.7g(収率61%)を得た(NMRスペ
クトル;CDCl3 中 δ 1.3 s 9H, δ 6.8〜7.5 multi
3H, δ 9.7 s 1H, δ 10.8 s exchang 1H)。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 [ここで、Rは同一もしくは異なり、水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10
のアリール基、炭素数1〜10アラルキル基、または炭
素数1〜10のアルコキシ基であり、あるいは2個の隣
接炭素原子に結合した2個のRが一緒になって環を形成
していても良い。nは1〜4の整数であるが、ヒドロキ
シル基に対する2つのオルト位の少なくとも一方は未置
換である。]で表わされるフェノール化合物とホルムア
ルデヒドとを、アルカリ金属およびアルコラートを含む
錫化合物の存在下、反応せしめることを特徴とする下記
式(II) 【化2】 [ここで、Rおよびnは式(I)の定義に同じであ
る。]で表わされる2―ヒドロキシベンツアルデヒド誘
導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4066032A JPH05262687A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 2―ヒドロキシベンツアルデヒド誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4066032A JPH05262687A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 2―ヒドロキシベンツアルデヒド誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05262687A true JPH05262687A (ja) | 1993-10-12 |
Family
ID=13304156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4066032A Pending JPH05262687A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 2―ヒドロキシベンツアルデヒド誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05262687A (ja) |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP4066032A patent/JPH05262687A/ja active Pending
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