JPH05261208A - 移動層ろ過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原水のろ過性能を保持すると共に、長期にわ
たり効率的なろ過処理を確保する。 【構成】 ろ槽１内にろ材である活性炭Ａを充満し、該
ろ槽１内の下方より浮遊物を有する原水を供給し、該活
性炭Ａ中を上方向に通過させて処理水をろ槽１の上方部
より排出する式のろ過装置において、前記ろ槽１に廃炭
槽７と新炭槽８を並設すると共に該新炭槽８の流出口と
前記ろ槽１内上方の分離管５との間を、新活性炭を処理
水とエアーにより移送する第１リフト管６ａにより連結
すると共に前記ろ槽１の下端開口３と前記廃炭槽７の上
方開口との間を、汚染活性炭を処理水とエアーにより浄
化しながら移送する第２リフト管６ｂにより連結し、汚
染活性炭は第２リフト管６ｂによりろ槽１から廃炭槽７
へ、又新しい活性炭は第１リフト管６ａにより新炭槽８
からろ槽１へ確実に順次リフトアップされ、ろ槽１内の
活性炭が常に良好なろ過能力を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はろ材を使用して原水を上
向流に移動してろ過するろ過装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上向流移動層によるろ過装置にお
いては、ろ層内に上方から連続的又は間欠的に粒ろ材を
供給し、又原水をろ槽下部から流入して粒ろ材中を通過
させ、原水中の浮遊物を粒ろ材により捕捉し、浮遊物が
付着した廃ろ材を間欠的又は連続的にろ槽の下方から抜
出し、廃ろ材受器に中継した後、該受器において撹拌、
水洗等により廃ろ材から浮遊物を分離した後ろ材を水エ
ゼクターにより移送管を経てろ槽に移送していた（特開
昭５２−１２２９６６号公報）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の装
置によると、廃ろ材に付着した浮遊物を分離し移送する
ために水エゼクターによる移送の場合に移送流速を一定
以上に保持しないと垂直上向き移送が困難であり、更に
原水の浄化処理の長期運転が困難である問題点があっ
た。

【０００４】本発明は、上記の点を解決し、廃ろ材及び
新ろ材を効率的に移送させながら、能率的に浮遊物を有
する原水をろ過することを長時間運転可能にした移動層
ろ過装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、ろ槽内にろ材を充満し、該ろ槽内の下方に浮
遊物を有する原水を供給し、前記ろ材中を上方向に通過
させて処理水を前記ろ槽の上方部より排出する式のろ過
装置において、前記ろ材を活性炭で構成すると共に該活
性炭を浄化貯蔵する廃炭槽と新活性炭を貯蔵する新炭槽
とを並設し、該新炭槽の流出口と前記ろ槽内上方の分離
管との間を、新活性炭を処理水とエアーにより移送する
第１リフト管により連結すると共に前記ろ槽の下端開口
と前記廃炭槽の上方開口との間を、汚染活性炭を処理水
とエアーにより浄化しながら移送する第２リフト管によ
り連結したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】浮遊物を有する原水はろ槽の下方部から供給さ
れ、ろ槽中を上方に通過中に浮遊物が活性炭により捕捉
され、ろ過された処理水はろ槽上部から排出される。

【０００７】一方浮遊物を付着した活性炭は、順次ろ槽
下端に設けた開口から第２リフト管に至り、該第２リフ
ト管において圧送される処理水とエアーにより浄化され
ながらリフトアップされて廃炭槽に貯蔵される。他方新
炭槽内の新しい活性炭は、該新炭槽の流出口より順次第
１リフト管に至り、該第１リフト管において圧送される
処理水とエアーによりろ槽上部にリフトアップされ分離
管で分離されて該ろ槽内の上方へ補給される。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の１実施例を第１図に従い説明
する。

【０００９】ろ槽１は上部が円筒状をなし下部が逆円錐
状となっており、円筒部下方には原水を分散流出する分
配板２が設けられていると共に逆円錐部下端には廃ろ材
を流下させる下端開口３が設けられている。又ろ槽１の
上方にはろ過された処理水を排水する越流トラフ式の排
水口４と小円筒状の分離管５とが設けられている。

【００１０】６ａは第１リフト管、６ｂは第２リフト
管、７は廃炭槽、８は新炭槽を示し、前記第１リフト管
６ａの上端を前記廃炭槽７の上方に設けたホッパー９上
に位置させると共に前記第２リフト管６ｂの上端を前記
分離管５に接続し、更にこれら第１、第２リフト管６
ａ、６ｂの下端をエアーコンプレッサー１０からのエア
ー供給管１０ａに分岐接続した。

【００１１】１１は処理水タンク、１２は処理水ポンプ
を示し、該処理水ポンプ１２の吐出管１２ａから第１処
理水管６ｃ及び第２処理水管６ｄに分岐接続し、該第１
処理水管６ｃは前記ろ槽１の下端開口３から垂下した垂
下管６ｅと合流接続して前記第２リフト管６ｂの下方部
に合流接続すると共に、前記第２処理水管６ｄは前記新
炭槽８の下端開口の下方のホッパー１３からの吐出管１
３ａと合流接続して前記第１リフト管６ａの下方部に合
流接続した。

【００１２】１４は原水タンク、１５は原水ポンプを示
し、該原水タンク１５からの原水供給管１５ａの先端部
に前記分配板２を設けた。尚１６は前記分離管５の外方
に設けた外筒、１７ａは該外筒１６内の水を抜き出す第
１排水管、１７ｂは前記ホッパー９及び廃炭槽７内の水
を抜き出す第２排水管、１８は前記排水口４からの処理
水を処理水タンク１１へ送出する分水管を示す。

【００１３】以上の構成から本発明装置の作動を説明す
る。

【００１４】ろ槽１内にろ材である活性炭Ａを所定量満
たした後、浮遊物を有する原水は原水ポンプ１５により
供給管１５ａを経てその先端開口に設けられている分配
板２からろ槽１内全域に分配される。

【００１５】そしてこの分配された原水は活性炭Ａ間を
上向流で通過することにより浮遊物が除去され清澄な処
理水となり、排水口４を通り分水管１８を経て処理水タ
ンク１１内に貯められる。

【００１６】浮遊物を捕捉した汚染活性炭Ａは順次下方
へ移動し、ろ槽１の下端開口３から垂下管６ｅに達す
る。ここで該第１処理水管６ｃには処理水ポンプ１２に
より処理水が吐出されており、垂下管６ｅに達した汚染
活性炭Ａは第１処理水管６ｃ内をポンプ圧により効率的
に移送される。

【００１７】移送された汚染活性炭Ａは第２リフト管６
ｂに達するとコンプレッサー１０によりエアー供給管１
０ａから噴出するエアーにより第２リフト管６ｂ内をエ
アーリフト作用により上方に移送されるが、この移送中
処理水と混合したエアーにより撹拌、洗浄されながら廃
炭槽７に回収される。

【００１８】又、新炭槽８内の新しい活性炭は第２処理
水管６ｄ内を処理水により移送され更に第１リフト管６
ａ内をエアーによりエアーリフトされてろ槽１内に補給
される。

【００１９】尚、分離管５内の余剰水及び浮遊物はオー
バーフローして外筒１６内に流入し、第１排水管１７ａ
より外部に排出される。

【００２０】又、前記廃炭槽８内の活性炭Ａは乾燥等の
処理後再利用される。

【００２１】

【発明の効果】上記の如く本発明によればろ槽内で原水
中の浮遊物を捕捉した活性炭は順次該ろ槽の下端開口よ
り第２リフト管に至り該第２リフト管において圧送され
た処理水とエアーによりリフトアップされて廃炭槽へ移
送されると共に新炭槽内の新しい活性炭は順次その流出
口より第１リフト管に至り該第１リフト管において圧送
された処理水とエアーによりリフトアップされてろ槽内
の上部へ分離管を介して補給するようにしたので、浮遊
物を捕捉した活性炭はろ槽から廃炭槽へ、又新しい活性
炭は新炭槽からろ槽へ確実に移送され、かくてろ槽内に
流入した原水中の浮遊物はその捕捉能力を劣化すること
なくろ過され、長時間にわたって効率的なろ過処理が可
能となる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例の配管系統図である。

【符号の説明】

１ ろ槽 ３ 下端開口 ５ 分離管 6a 第１リフト管 6b 第２リフト管 ７ 廃炭槽 ８ 新炭槽 10 エアーコンプレッサー 12 処理水ポンプ Ａ 活性炭

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ０１Ｄ 29/62

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ろ槽内にろ材を充満し、該ろ槽内の下方
   に浮遊物を有する原水を供給し、前記ろ材中を上方向に
   通過させて処理水を前記ろ槽の上方部より排出する式の
   ろ過装置において、前記ろ材を活性炭で構成すると共に
   該活性炭を浄化貯蔵する廃炭槽と新活性炭を貯蔵する新
   炭槽とを並設し、該新炭槽の流出口と前記ろ槽内上方の
   分離管との間を、新活性炭を処理水とエアーにより移送
   する第１リフト管により連結すると共に前記ろ槽の下端
   開口と前記廃炭槽の上方開口との間を、汚染活性炭を処
   理水とエアーにより浄化しながら移送する第２リフト管
   により連結したことを特徴とする移動層ろ過装置。