JPH05260943A

JPH05260943A - 換気式フィルター煙草

Info

Publication number: JPH05260943A
Application number: JP4032370A
Authority: JP
Inventors: Edgar Mentzel; メンツェルエドガー; Hans Noe; ノエハンス; Klaus Meissner; マイスナークラウス; Henning Dr Seidel; ザイデルヘニッヒ; Wolfgang Wildenau; ヴィルデナウヴォルフガング
Original assignee: HF and PhF Reemtsma GmbH and Co
Current assignee: HF and PhF Reemtsma GmbH and Co
Priority date: 1991-02-19
Filing date: 1992-02-19
Publication date: 1993-10-12
Anticipated expiration: 2012-08-27
Also published as: EP0499974A2; DE4105500C1; JP2647298B2; EP0499974A3; DE59200817D1; EP0499974B1

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】量的にも質的にも優れた味覚を維持しつつ、
ガス相の大幅な引き下げと同時に、通常の凝縮物および
ニコチンの減少を可能にし、いわゆる”炭素の味”を抑
制または完全に阻止されているフィルター煙草を提供す
ることにある。【構成】３箇のフィルターまたは３室フィルターを持
ち、しかもタバコに最も近い室は高い吸引抵抗と低いタ
ール貯溜能を持つ主として長軸方向にのみ通気性を示す
フィルター材料を持ち、それに続く第２室は吸着剤を部
分的に、または完全に満たされた中央に位置する室であ
り、また第３室であり上記の室に続く口に接する室は低
い吸引抵抗および低または中規模のタール貯溜性を示す
通気性のフィルター材料を備え、上記の３つの室のすべ
ては共通のそれ自体通気性を持たないが、しかし部分的
にレーザーにより穿孔された換気用の孔をもつ外被によ
り外囲を包まれている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】発明は主特許請求範囲の説明文に
よる換気式フィルター煙草に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】３コンポネントフィルターとも呼ばれる
３フィルターまたは３室フィルターを持つこのようなフ
ィルター煙草は、例えばＤＥ−ＯＳ３６３５９５
８から公知であり、かつこの公開文は２つのフィルター
エレメントと応力低下の比較的少ない第２の通気性のよ
いフィルターエレメントを持つフィルターを開示してい
る。一方で、高い度合の換気度と、従ってＣＯ−含有量
の引き下げを可能とし、しかも味覚と応力の低下が承認
できぬ程の低い値に落ちることを防止するために、２つ
のフィルターエレメントを互いに間隔を開けて配置し、
かつ生じた中間スペースに蒸気相成分を低下させるため
の活性炭素の如き吸着剤を入れる方法が論じられてい
る。

【０００３】市場に出回っている、強さが中程度のフィ
ルター煙草の煙の総量は約５−10重量％、粒子相と約90
−95重量％のガス相をもって構成されるが、その内で生
物学的または味覚的な作用を示す量は約２−５重量％に
とどまる。この点で煙のガス相を減らして有機的揮発性
のガスの割合を下げることが試みられており、従って活
性炭素の如き吸着剤の使用はこれらの吸着剤が煙草の煙
の味を好まぬ方向に変えることがない限り、原則的には
好ましいものといえる。”Nebengeschmack（副次的な
味）”または”Kohlegeschmack（炭素の味）”ともいわ
れるような、好ましからざる味の変化はＤＥ−ＰＳの２
５２７５６９による炭素粒子のコーティングまたは
例えばＤＥ−ＯＳ２３５５４９３による如く蒸気
の透過を許すダイアフラムを用いることにより抑制する
ことが試みられてきた。

【０００４】但しこのような試みは、吸着剤またはフィ
ルターの構造が複雑であることのために普及していない
のである。

【０００５】ガス相の量を減らす優れたフィルたーを実
現するための別の方法は、例えばＤＥ−ＯＳ３６２
５５９３による換気式のフィルターを用いることにあ
るが、このフィルターは換気によるのみで全ガス相の最
高80％を引き下げることを可能にするが、しかし個々の
成分の低下率には差異があり、また同時に全粒子相のほ
ぼ80％もまた引き下げられる。このことは、凝縮物の少
なからざる貯溜によっても生じる味覚の著しい低下を当
然招くことになる。このようなフィルターは、”ウルト
ラライト”クラスの極めて軽いが、しかしそれだけに味
の方も同様に薄くならざるを得ず、これをタバコのブレ
ンドの際にニコチン含有量を特に高めるかまたは別の方
法でカバーするかの如き煙草にしか適しない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】発明の課題とするとこ
ろは、量的にも質的にも優れた味覚を維持しつつ、ガス
相の大幅な引き下げと同時に、通常の凝縮物およびニコ
チンの減少を可能にし、また従来は避け得なかった、ユ
ーザーにより欠点と感じられていた副次味覚またはいわ
ゆる”炭素の味”を抑制または完全に阻止されているフ
ィルター煙草を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この課題の解決には主請
求範囲の特徴の部により、デザインされている冒頭に記
載の種類のフィルター煙草が提案され、しかも特に好ま
しい実施例は従属請求範囲に記載されている。

【０００８】(a) ２つの特定のタイプからなる芳香物質
の混合体による煙草の芳香化および(b) 特定の吸着剤の
使用および、(c)特定の換気作用を可能にすること、お
よび(d)２つのフィルターエレメントを組み合わせる４
つの手段を組み合わせることにより、驚くべきことに凝
縮物の量が１本の煙草当り２mg以下の”ウルトラライ
ト”級の近代的な煙草に匹敵する低いガス相量が可能と
なり、同時にこの発明による煙草の粒子相量は”ライ
ト”級で凝縮物の量が約５から６ｍｇ／煙草と判定さ
れ、しかも更に”副次味覚”または”炭素味覚”のない
良好な味が全体として得られる。

【０００９】発明により組み合わせられた個々の特徴
は、部分的には公知であるが、全てのこれらの特徴を共
同作用的に組み合わせることにより、上記の驚くべき効
果が生まれる。

【００１０】例えば、煙草の材料を芳香物質により芳香
化することは、それ自体公知であるが、しかし発明によ
ればこの発明における３重のフィルターは３室フィルタ
ーを持つ換気されたフィルター煙草に対して、２つのタ
イプ、即ち１つには、一般的な構造式が

【００１１】

【化４】

【００１２】であり、かつＲ₁からＲ₄は同じかまたは相
違することが可能であり、かつＨ，ＣＨ₃，ＣＨ₃−ＣＨ
₂，ＯＨ、酪酸エステル残基またはプロピオン酸エステ
ル残基またはＣＨ₃−ＯであるタイプＡの芳香物質の一
つまたは複数の化合物からなる芳香物質の混合体が提案
され、かつこれらの芳香物質は10から500ppmの量で使用
される。

【００１３】さらに、他のタイプの芳香物質の混合体に
はタイプＢの一つまたは複数の芳香物質を用いることが
必要であり、かつこの場合にタイプＢはその一般構造式
が、

【００１４】

【化５】

【００１５】であり、かつこの場合Ｒ₁からＲ₄までが同
じであるかまたは相違することが可能であり、かつＨ，
ＣＨ₃，ＣＨ₃−ＣＨ₂または還式炭化水素残基であり、
Ｒ₁はＲ₂とともにあるいはＲ₃はＲ₄とともにベンゼン核
を形成する一つまたは複数の化合物からなる。タイプＢ
のこれらの芳香物質は、0.1から100ppmの量で使用され
る。

【００１６】タイプＢの芳香物質の好ましい化合物は、
２つ以上のメチル基をもつピラジンである。

【００１７】さらに、別の芳香物質、即ち、第３の成分
としてのタイプＣの芳香物質は、一般構造式が、

【００１８】

【化６】

【００１９】であり、しかもＲ₁およびＲ₂は同じである
か、または相違することが可能であり、かつＨ，ＣＨ₃
またはＣＨ₃−ＣＨ₂であるがごときもので200ppmまでの
量で使用され得る。

【００２０】煙草材料へのタイプＡよびタイプＢおよび
特に更にタイプＣからなる芳香性混合体のこの含浸は、
２つのフィルターエレメントの間の中央室の中に設けら
れている吸着剤を利用して行われる。この吸着剤は中央
室の少なくとも70％から95％のスペースを満たさねばな
らない。更に、この吸着剤の少なくとも80vol.−％は0.
7から0.8cm³／gの孔隙量と0.9から1.0nmの主孔隙半径お
よび177μｍから500μｍ（A.S.T.M-スクリーンNr.35お
よびNr.80これに相当するI.S.Oスクリーン）のスクリー
ンメッシュに該当する粒径分布を持つ活性炭素をもって
構成される。中央室が完全には充填されていないことに
より、添加空気は第１の、タバコ側のフィルターエレメ
ントおよび穿孔の作用に助けられて主流煙と吸着剤との
接触度を高め、かつこの場合に芳香物質混合体の成分を
適切に選ぶことにより、芳香物質は他の多くの生物学的
に重要な成分とことなり、ガス相中にとどまる度合は少
ない。

【００２１】更に、中央室内の吸着剤は、第１フィルタ
ーエレメントから殆ど直線状に流出する主煙流と接触す
るのみならず、さらに換気空気を利用し、または換気空
気により渦巻流を作り出すが、特にこの渦巻流は通気性
をもつ外皮が特に貫通穿孔−またはオンラインレーザー
穿孔−により中央室および／または予めタバコ側の第１
フイルターコンポネントまたはフィルター室の下流側の
部分領域に換気作用を作り出すことにより、誘起され
る。

【００２２】タバコ側の第１フィルターエレメントの下
流側の換気はそれ自体公知である。しかし、換気作用が
吸着材の充填された中央室の領域において行われること
により、主流煙の希釈化の外に渦流化が促進され、従っ
て主流煙と吸着材との接触の向上が果たされる。上記の
代わりにまたは上記に加えて更にタバコ側の第１室の下
流側の部分にも同様に換気作用が可能にされる時には、
ガス相と吸着剤との接触がさらに改善される。大抵の場
合オンラインでレーザー充填を用いて行われる穿孔は、
フィルターの換気度が30から80％程度になるごとくサイ
ズを定められねばならない。

【００２３】タバコ側の第１室は、主流煙が長軸芳香に
唯１回貫通することができるにすぎず、かつ主流煙はそ
の中で放射方向に分布することを許さぬ高い吸引抵抗を
もつフィルター材料を備えているから、主流煙はこの最
初のフィルターコンポネントからは最初は層流である
が、その次には換気空気により比較的強い渦流を呈しつ
つ、部分的に吸着材料を充填されている中央室の中に入
り、かつガス相の吸着される度合を高める。穿孔がタバ
コ側の第１フィルターコンポネントの下流側の、例えば
フィルター長さの半分または1/3に相当する部分に施さ
れる時には高い吸引抵抗ならびに薄層状の形態のゆえに
この部分領域の穿孔を通って侵入する添加空気が、なお
多量の主流煙を伴って室に導かれるとは考えられない。
このことは第１フィルターエレメントと中央室との移行
部の同縁領域に添加、空気の主渦流の生じることを意味
する。特に穿孔された外皮シートの下に長軸方向の条溝
が適切に形成されることにより、添加空気のみを専らこ
の長軸方向の条溝に導くことをもちろん期待することが
できる。

【００２４】このためには、最初のフィルターエレメン
トが0.8から1.6kPaの比較的高い吸引抵抗を持ち、かつ
材料の構成と形態を好ましいものにすることにより、タ
ールの貯溜を僅かに抑えることが要求される。

【００２５】中央室の下流側に吸着剤を備えた第３フィ
ルターエレメントはそれに対して0.2から0.4kPaのきわ
めて低い吸引抵抗を示し、かつ酢酸繊維素のごとき通常
のフィルター材料からなっていることが望ましい。

【００２６】吸引抵抗が高く、かつタール貯溜量の低く
なければならぬタバコ側の第１室の中のフィルター材料
はストリップに裁断され、長軸方向に流れが通過する
か、またはロールに巻かれて軸方向に流れが通過する
か、またはジグザグ層条に配置され、長軸方向に流れが
通過するペーパー箔、セルローズまたはセルローズ誘導
体箔、澱粉箔、ワックスペーパーそのほかアルミ箔また
はプラスチック箔またはDE-OS 3 635 958によるポリオ
レフィン箔を含む類似の箔をもって構成されることがで
きる。

【００２７】特に好ましい実施例においては、膨潤性の
箔が用いられ、しかもこれらはゼラチン、カルボキシメ
チルセルローズ、カルボキシメチール化された澱粉また
はポリオキシメタクリレートを使用、またこれらの膨潤
性の材料をコーティングされている非膨潤性の支持体箔
も使用することができる。

【００２８】水により著しく膨潤する箔またはコーティ
ングにより膨潤することを可能にされた箔は、DIN 1024
0に従い煙草当り約10ｍｇ未満のＨ₂Ｏに相当する僅かな
湿気が凝縮することにより、喫煙中の吸引抵抗を高める
ことの長所をもち、かつこれによりタバコ材料の次第に
減少していく吸引抵抗が補償されるのみならず、またタ
バコ側の第１フィルターコンポネントの下流側にある換
気された部分領域内の、あるいは換気された中央室の中
の穿孔の前の吸引抵抗の上昇により通気量が増大するこ
ともまた可能となる。この結果、適切に設計された場合
には１回の吸引毎に生じるガス相および粒子相の量はほ
ぼ一定となる。

【００２９】タバコ側の第１フィルターエレメントが材
料または幾何学的な配置によるだけで高い吸引抵抗を保
障し、従ってこのタバコ側の第１フィルターエレメント
の下流側にある部分領域の中の換気は、フィルターの周
辺部分の”通路”または”間隙”が選択的に換気用空気
を通すことにより助けられるが、この部分領域の周縁部
分に主流煙の侵入し得ないように下流側を閉じられてい
る通路を特にエンボスすることもまた可能である。

【００３０】第３の口側にあるフィルターコンポネント
は吸引抵抗の低い通常のフィルターエレメントからな
り、かつこのエレメントは貯溜作用の乏しい場合には層
流を作り出す。この口側の室は特に従来の通気性の酢酸
繊維素束を含む。

【００３１】上記のごとく、このマルチフィルター構造
により、タバコ側のフィルターエレメントにおいて主流
煙は、通常以上に速度の速く、濾過度の低い平行な部分
流に分割されることができ、かつこれらの部分流は中央
室の中でこの室の高さだけ、あるいはタバコ側の第１フ
ィルターエレメントの下流側の部分領域において外部空
気が加わる際に最初は東流であり、次に渦巻になった空
気が速度を緩めた主流煙部分流に衝突することにより、
流れが攪乱され、かつこの攪乱が吸着材料のガス相の吸
着作用を向上させる。上記と同時に毎回の吸引毎の主流
煙量がほぼ一定の場合には従って一貫して障害因子（”
炭素味覚”、”off taste”、”off flavor”）のない
一定の味覚が得られる。

【００３２】

【実施例】

（実施例１）下に詳述される一部は機械的につくられた
フィルターコンポネントが手により発明に従って３室フ
ィルターに組み合わされ、かつこの場合に”室”は一般
にフィルターセクションの意味にも使用される。

【００３３】

【表１】

【００３４】孔隙間を持たぬフィルター外被ペーパーを
用いて連結されたフィルターセクションが手により、通
常の通気性を持たぬ化粧紙を用い、機械的につくられ
た”American-Blend”−タバコ（ZW=0.47kPa）に取り付
けられ、かつフィルター室の高さにわたり手により穿孔
が施された。

【００３５】上記のごとく作り上げられたフィルター煙
草の換気度または空気添加度は55％であり、かつ上記の
吸引抵抗並びに記載の個々の吸引抵抗から生じた、消費
者にとって重要な最終吸引抵抗は0.95kPamm水柱であっ
た。

【００３６】実施例１による３室フィルター煙草はＤＩ
Ｎ１０２４０による機械的に製造された基準煙草（活
性炭素をもたないが、しかしタバコのブレンドは同じ単
一のフィルター煙草）と喫い比べられた。上記の外に
（０−含有量はＤＩＮ−草案１０２４８により、またＮ
Ｏ含有量は、煙草工業界において通常用いられている化
学発光法により検出された。

【００３７】

【表２】

【００３８】テスト煙草のデータは、38％の比較的僅か
なフィルター貯溜度の場合に6.6ｍｇの乾燥凝縮物含有
量を示すが、この含有量は”ライト”範囲に対応するも
のである。このクラスまたはこの凝縮物含有量の一般の
煙草（比較テスト参照）に通常の約７ｍｌのＣＯ−値に
比較して4.5ｍｌと明かに低くかつＮＯ−値と同様に、
むしろ”ウルトラライト”−範囲に見られるものほどに
ガス相は速度の減少を示している。

【００３９】テスト煙草の業界で用いられている方法に
より測定された、ガス相の減少は、18種の代表的な材料
に対する煙草に比較して平均で約65％であった。

【００４０】ガス相測定法：有機揮発成分煙草はＤＩＮ１０２４０はＲＭ２０（Borgwaldt社
製）で喫煙された。粒子相の分散は静電気煙捕提器によ
り行われ、ガス相はガスシリンダーにおいて捕捉され
た。

【００４１】個々の物質の分離は分離毛細管60ｍ×0.32
ｍｍ内径に0.5μ ＤＢ−Ｗａｘを塗布したガスクロマ
トグラスにより行われた（Ｊ＆Ｗ社、ガスクロマトグラ
フ４１６０、ＣａｒｌｏＥｒｂａ社）。

【００４２】炭化水素、アルデヒド、ケトン、ニトリ
ル、アルコール、その他の物質クラスの中の18の代表的
な主成分物質が定量分析され、かつｎｇ／煙草によりプ
リントアウトされた（データーステーションＳｐｅ
ｔｒａＰｈｙｓｉｃｓ）。

【００４３】味覚テスト 10人の選び抜かれた喫煙者パネルにより実施例１のテス
ト煙草が比較煙草と味覚的に喫み比べられた。この場合
に驚くべきことに好ましからむ”off-taste”−効果は
殆ど皆無である（これに関する10人の結果が一致した）
がしかし、芳香および豊満価がやや欠けるとの結果が得
られた。

【００４４】（実施例１ａ）実施例１の場合と異なり、
タバコ材料に発明の芳香物質（150ppm フレーバータイ
プＡ；15ppm フレーバータイプＢ；10ppmフレーバータ
イプＣ）を施された実施例１の３室フィルター煙草が実
施例１の場合と同様に同じ基準煙草を用いて煙の分析お
よび味覚テストについての比較テストが実施された。

【００４５】分析物性データーは、予測通りに実施例１
と同様の結果を示した。味覚判定は同じエキスパートチ
ームにより実施された。結果は下記の通りであった。テ
スト煙草は基準煙草に比較して他の表現法を借りれば、
遥かに豊満でタバコらしく、かつ芳香的であると判定さ
れた。”off-Taste/off-Flavor”−効果は認められなか
った（判定は９名が一致、１名が反対結果を示した）。

【００４６】（実施例２）実施例１ａに従い、発明によ
る３室フィルター煙草が作られたが、今回は中央室に10
0ｍｇの活性炭素30-70メッシュを含有し、かつそのタバ
コ側のフィルターセクションはジグザグ層に設けられた
澱粉箔からなっていた。

【００４７】このマルチフィルター煙草もまた基準煙草
を用いて実施例１の場合と同様に煙にされ、かつガスク
ロマトグラフィー並びに味覚テストを用いて比較テスト
された。

【００４８】

【表３】

【００４９】このデーターは、実施例１のそれと同様に
Ｋ値とＮ値はほぼ同じであり、ＣＯ／ＮＯの低下が予測
通りであることを示している。

【００５０】ガス相の減少率は、18の代表的な物質に関
しては比較煙草に対して、平均約85％であり、例えばア
セトアルデヒドに対しては79％、ＨＣＮに対しては87％
であり、アクロレインに対しては90％に及んだ。

【００５１】味覚テスト（12人の喫煙表示パネル）高いガス相の減少にも拘らず、”off-Taste/off-Flavor
”効果は認められなかった（12人の判定が一致し
た）。

【００５２】その他の表現値では、テスト煙草は基準煙
草に比較して、いくらか豊満かつ芳香的であると判定さ
れた（10人が認めた）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ａ２４Ｄ 3/10 7229−4Ｂ 3/14 7229−4Ｂ 3/16 7229−4Ｂ // Ｃ１１Ｂ 9/00 Ｍ 2115−4ＨＴ 2115−4ＨＷ 2115−4Ｈ (72)発明者エドガーメンツェルドイツ連邦共和国 2085 クビックボーン，マリエンヘーエ 138 (72)発明者ハンスノエドイツ連邦共和国 2085 クビックボーン，シュレズィーンシュトラーセ８ (72)発明者クラウスマイスナードイツ連邦共和国 2000 ハンブルク 73，アイラーベーク８ (72)発明者ヘニッヒザイデルドイツ連邦共和国 2120 リューネブルク，インフェルデンホーフ５ (72)発明者ヴォルフガングヴィルデナウドイツ連邦共和国 2061 バークフェルト −シュテーゲン，ハートビクザール 17

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】３筒のフィルターまたは３室フィルター
を餅、しかもタバコに最も近い（第１の）室は、高い吸
引抵抗と低いタール貯溜能を持つ主として長軸方向にの
み通気性を示すフィルター材料をもち、それに続く第２
の室は吸着剤を部分的にまたは完全に満たされた中央に
位置する室であり、また第３室であり、上記の室に続く
口に接続する室は低い吸引抵抗および低または中規模の
タール貯溜性を示す通気性のフィルター材料を備え、か
つ上記の３つの室のすべては共通のそれ自体通気性を持
たないが、しかし部分的にレーザーにより穿孔された換
気用の孔を持つ外被により外囲を包まれ、かつこの外被
はタバコ材料との接合部をも取り巻き、しかも a) 上記のタバコ材料は芳香物質の混合体を含浸されて
おり、かつこの混合体は： i) 一般構造式が【化１】であり、かつＲ₁からＲ₄は同じものであるか、または相
異なるものであり、かつＨ，ＣＨ₃，ＣＨ₃−ＣＨ₂，Ｏ
Ｈ、酪酸エステル残基またはプロビオン酸エステル残基
またはＣＨ₃−Ｏを意味する一つまたは複数の化合物を
もって構成されるタイプＡの10から500ppmの芳香物質、
および ii) 一般構造式が【化２】であり、かつＲ₁からＲ₄が同じものであるか、または相
違するものであり、かつＨ，ＣＨ₃，ＣＨ₃−ＣＨ₂，Ｏ
Ｈ，酪酸エステル残基またはプロピオン酸エステル残
基、またはＣＨ₃−Ｏを意味し、またＲ₁はＲ₂とあるい
はＲ₃はＲ₄とベンゼン核を形成することのできる如きタ
イプＢの0.1から100ppmの芳香物質を含有し、 b) 中央の室は95％まで吸着材料を満たされており、か
つこの材料は少なくともその80Vol.-％が0.7から0.8cm³
/gの孔隙空間、0.9から1nmの孔隙半径および177μmから
500μmの範囲のスクリーンメッシュに相当する粒径分布
を示す活性炭素からなり、 c) かつ i) 中央室の範囲内のおよび／または ii)タバコ側の第１室の下流側の部分錐域にある通気性
をもつ外被はフィルター通気度が30から80％になるごと
く穿孔されており、かつ d) 第１室フィルターが0.8から1.6kPaの吸引抵抗をも
ち、かつ第３室フィルターの吸引抵抗が0.2から0.4kPa
であることをもって特徴とする換気式のフィルター煙
草。
【請求項２】タバコ材料がさらに一般構造式が、【化３】であり、Ｒ₁およびＲ₂は同じものであるかまたは相異な
るものであり、かつＨ，ＣＨ₃またはＣＨ₃−ＣＨ₂を意
味するがごとき一つは複数の化合物からなるタイプＣの
200ppm未満の量の第３成分を含浸されていることをもっ
て特徴とする特許請求の範囲の第１項に記載の煙草。
【請求項３】中央の室が別の吸着剤として酸化アルミ
ニウム、海泡石、シリカゲルおよび／または礬土を含有
することをもって特徴とする特許請求の範囲の第１から
第２項に記載の煙草。
【請求項４】第１室フィルターまたは第１フィルター
コンポネントが主としてセルロース箔またはセルローズ
誘導体箔、澱粉箔または紙箔、金属箔またはプラスチッ
ク箔からなる主として互いに平行に薄膜状に配列された
平面性材料からなることをもって特徴とする特許請求の
範囲第１から第３項に記載の煙草。
【請求項５】第１室フィルターのフィルター材料がゼ
ラチン、カルボキシメチルセルローズ、変成澱粉、多糖
類またはポリオキシメタクリレートの類からなる水によ
り膨潤することのできる箔からなるか、または膨潤性の
材料をコーティングされているベース箔からなることを
もって特徴とする、特許請求の範囲の第４項に記載の煙
草。
【請求項６】下流側の部分領域の第１室フィルターの
中およびフィルターエレメントの周縁領域内のフィルタ
ーが、網膜状のフィルター体と異なり通気性をもち、し
かも長軸方向に空気を流す通路または条溝を備えること
をもって特徴とする、特許請求の範囲の第４または第５
項に記載の煙草。