JPH0525813Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、合成樹脂製品を成形した時に発生す
るばりを機械的に能率よく取り除く装置に関す
る。

（従来技術） 従来合成樹脂製品の形成時に発生するばりを除
去する装置としては、種々のものが公知であるが
これら公知の装置は、合成樹脂製品の投入．排出
の機構、あるいは研掃材の回収機構、処理済み製
品と研掃材の分離機構、さらには研掃材を分離除
去した後の製品の取り出しの機構等のいずれかに
問題をかかえており生産性が悪かつたり、装置が
大型になつている等種々の問題があつた。

（考案の目的） 本考案は上記のような事情に鑑みてなされたも
のであり、従来装置の問題点を解決して生産性が
よく、かつ装置がコンパクトにまとまつたものを
提供することを目的とするものである。

（考案の構成） 以下本考案の構成を実施例に基づき詳細に説明
すると、１は支脚２，２に支持されたキヤビネツ
トであり、該キヤビネツト１内の上部位置には減
速機付モータ３の駆動により回転軸４を中心にし
て回転する回転バレル５が０点を中心にして該減
速機付モータ３と共に上中下の３位置に垂直回動
できるようにして配設されている。

なお、回転バレル５には研掃材が通過可能な多
数の小孔が穿設されている。

また、キヤビネツト１内における回転バレル５
の下方位置には漏斗状の仕切板によりシユート６
が構成されている。該シユート６の下端開口部位
置の下部には前記キヤビネツト１を前後に貫通し
て金網メツシユ状の無端ベルト７が配置されてい
て、該無端ベルト７はキヤビネツト１の前後に取
付けたエプロン８，８内に設置したプーリ９，９
に掛けまわされており、一方のプーリ９に連結さ
れたモータ１０の駆動により循環移動を行うよう
になつている。

さらにキヤビネツト１内における無端ベルト７
の下方には漏斗状を成す仕切板により下部シユー
ト１１が構成されていて、該下部シユート１１の
下端はキヤビネツト１の底板１２に連結されて底
板１２と下部シユート１１とにより研掃材留１３
が構成されている。

また、前記底板１２における下部シユート１１
下端との対応位置部分は開口１４とされ、該開口
１４は研掃材の通過を阻止可能な網目の金網１５
により塞がれている。前記キヤビネツト１におけ
る上側面（第１図で左側面）にはモータ１６の駆
動により回転する遠心投射機１７が設けられてお
り、前記回転バレル５が前記回動中間位置（第１
図の状態）にある時に該回転バレル５の開口部に
向けて研掃材が投射されるように設けられてい
る。

また、該遠心投射機１７の中心部には吸引管１
８の上端が連通されており、該吸引管１８はキヤ
ビネツト１の側板を貫通して前記下部シユート１
１内に入り、その下端が金網１５の若干上方に位
置されている。

さらに吸引管１８の上端近辺には外気を吸引す
る吸気筒１９が連通されていて該吸気筒１９の上
端開口は電磁バルブ２０により作動する弁体２１
により開閉されるようになつている。

なお、図中２２は被処理製品を１回分の処理量
だけ留めておくホツパであつてスライドゲート２
３を開くことによりシユート２４を介して被処理
製品をキヤビネツト１内の回転バレル５に導くよ
うになつている。

また図中２５は処理済製品を無端ベルト７から
受け取り図示されない受箱に回収するための搬出
シユートでありエプロン８に設けられた製品搬出
口２６を貫通して設けられていると共に該製品搬
出口２６はノレン状のゴムシール２７によりシー
ルされている。さらにキヤビネツト１の最上部側
面には図示されない集塵機に通じる吸塵ダクト２
８が連通されている。

（考案の作用） このように構成されたものは図の状態でモータ
１６を駆動して遠心投射機１７を回転させる。こ
の場合、吸気筒１９の開口部が解放されていてこ
こから外気が吸引されるため遠心投射機１７の吸
引作用は吸引管１８の下端には及んでいない状態
にある。

さらに回転バレル５を減速機付モータ３の駆動
により回転させた状態でシユート２４の下方に位
置するように上方に回動させた後スライドゲート
２３を開き１回分の処理量の被処理製品をホツパ
２２、シユート２４を介して回転バレル５内に投
入する。これにより投入された被処理製品は回転
バレル５内で攪拌状態を続けることになる。

次に回転バレル５を中間回動位置（第１図の位
置）に復帰させた後、電磁バルブ２０を作動させ
て弁体２１により吸気筒１９の開口部を閉じる。
この作動により吸引管１８に吸引作用がはたらき
研掃材留１３に留められている研掃材は金網１５
の網目を通つてキヤビネツト１外から吸い上げら
れる粉塵を含まない空気と共に吸引されて遠心投
射機１７に導入されて回転バレル５内で攪拌され
ている被処理製品に向けて投射される。投射され
た研掃材は、被処理製品のばりを除去して回転バ
レル５の図示されない小孔を通過し、シユート６
に案内されて金網メツシユ状の無端ベルト７上に
落下し、無端ベルト７の網目を通過して下部シユ
ート１１を介して研掃材留１３内に留められ、再
び吸引管１８により吸引されて循環使用される。
この状態を所定時間続け被処理製品のばりを除去
し終ると電磁バルブ２０を逆作動させて吸気筒１
９の開口部を開放し、研掃材の吸引を停止すると
共にモータ１０を作動させて無端ベルト７を循環
移動させ、さらに回転バレル５を下方に回動させ
る。この作動により処理済製品は無端ベルト７上
に放出され、無端ベルト７によつてキヤビネツト
１外に移送されて搬出シユート２５を介して図示
されない受箱に回収される。

一方処理済製品を放出した回転バレル５は回転
状態のままシユート２４に対応する位置まで上昇
回動され前記と同様にして被処理製品の投入を受
けて上記の作動をくりかえし行うものである。

なお、上記実施例においては、無端ベルト７は
金網メツシユ状のものを使用しているが研掃材の
通過を可能にした多数の小孔を穿設したゴム製の
無端ベルトにしても同様の作用効果が得られる。
さらに実施例では回転バレル５は３位置にわたつ
て回動するようになつているが、第１図の状態の
位置と処理済製品の放出位置との２位置だけを回
動するようにし、第１図の位置で被処理製品の投
入とバリ取り作業を行うようにしてもよい。また
研掃材の投射、停止は吸気筒１９の開口部の開閉
により行うようにしているが、これらの機構を排
除してモータ１６の駆動停止により行うようにし
てもよい。

（考案の効果） 本考案は上記の説明から明らかなようにキヤビ
ネツト内に配置された回転バレルに対して被処理
製品を迅速に投入し、処理後において迅速に排出
してキヤビネツト内で被処理製品と研掃材の分離
除去を行ない、かつ研掃材と分離した処理済製品
のキヤビネツト内からの搬出をキヤビネツト間近
で行なうことができる構成の装置としたから、生
産性を高めることができると共に装置をコンパク
トにまとめた構造にでき、業界に寄与する効果は
著大である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものにして第１図は
一部切り欠き正面図、第２図は側面図である。 １……キヤビネツト、５……回転バレル、６…
…シユート、７……無端ベルト、１３……研掃材
留、１７……遠心投射機、１８……吸引管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤビネツト１内上部位置に回転バレル５を上
   下回動可能に配設すると共に前記キヤビネツト１
   の側面に前記回転バレル５に向かつて研掃材を投
   射する遠心投射機１７を配設し、前記キヤビネツ
   ト１内における前記回転バレル５の下方位置に漏
   斗状のシユート６を構成し、かつ該シユート６の
   下部位置には研掃材の通過を可能にした網目又は
   小孔を有する無端ベルト７を前記キヤビネツト１
   を貫通させて配設し、前記キヤビネツト１の外面
   には、前記無端ベルト７における前記キヤビネツ
   ト１からの突出部分を包囲するエプロン８，８を
   それぞれ装着し、前記無端ベルト７の搬出側の前
   記エプロン８にはノレン状のゴムシール２７を有
   する製品搬出口２６を設け、前記キヤビネツト１
   の底部に底板１２と下部シユート１１とにより研
   掃材留１３を構成し、前記底板１２における下部
   シユート１１下端との対応位置部分に開口１４を
   設け、該開口１４を研掃材の通過を阻止可能な網
   目の金網１５で塞ぎ該研掃材留１３に前記遠心投
   射機１７の中心部に通過する吸引管１８を臨ま
   せ、もつて、前記遠心投射機１７の駆動による外
   気吸引作用により前記研掃材溜１３内の研掃材を
   前記遠心投射機１７に導入するようにしたことを
   特徴とする合成樹脂成形品のばり取り装置。