JPH05256253A - 低粘性流体用ラジアルピストンポンプ - Google Patents

低粘性流体用ラジアルピストンポンプ

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Publication number
JPH05256253A
JPH05256253A JP8762792A JP8762792A JPH05256253A JP H05256253 A JPH05256253 A JP H05256253A JP 8762792 A JP8762792 A JP 8762792A JP 8762792 A JP8762792 A JP 8762792A JP H05256253 A JPH05256253 A JP H05256253A
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JP
Japan
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drive shaft
low
pump
gasoline
bearing
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Application number
JP8762792A
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English (en)
Inventor
Kiyotaka Ogata
清隆 緒方
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ガソリン(低粘性流体)が外部に漏れないように
する。 【構成】ポンプハウジング100の内部にベーンポンプ
40を内蔵し、ベーンポンプ40によって昇圧したガソ
リンを燃料溜まり室118に流入させるようにする。駆
動シャフト20を支持するラジアル軸受10とベーンポ
ンプ40との間に2つのオイルシール30,31を設置
し、これらの間に低圧室115を形成する。低圧室11
5をベーンポンプ40のサクション側である燃料流入孔
116に接続する。駆動シャフト20とベーンポンプ4
0との間の隙間を通って漏洩してきた燃料溜まり室11
8のガソリンは低圧室115に流入する。燃料流入孔1
16内はベーンポンプ40が駆動されている限り負圧に
なるので、低圧室115のガソリンは燃料流入孔116
に吸引され、再びベーンポンプ40に供給される。低圧
室115も負圧になるので、ガソリンが低圧室115か
ら外部へ漏洩することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、低粘性流体を高圧圧
送するために好適なラジアルピストンポンプに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両等の内燃機関の排気ガスによ
る公害問題や資源枯渇化対策として、燃焼効率の改善が
要望されている。その対策として、ガソリンやメタノー
ルやアルコール等を燃料とする場合にあっては、燃料を
高圧化して噴霧の微粒化を向上することが効果的である
とされている。これを実現するためには、吐出圧力が70
〜100Kgf/cm2という高吐出圧性能を発揮できる燃料ポン
プが必要であり、能力面や効率面を考慮するとラジアル
ピストンポンプが好適であった。
【0003】従来のラジアルピストンポンプは、特開昭
64−367号公報に開示されているように、高粘性油
(粘度が30cst以上)の圧送手段として使用されるのが
一般的であり、ガソリンやメタノールやアルコール等の
低粘性油の圧送には使用されていなかった。というの
は、ピストンとシリンダ間の摺動部や、偏心カムとピ
ストンとの接触部にかじりや焼き付きが生じるという問
題や、低粘性油が、駆動シャフトを支持する軸受に封
入したグリースを希釈、洗浄してしまうという問題があ
るからである。
【0004】そこで、本出願人は、低粘性油の圧送にも
適するラジアルピストンポンプを開発した。これについ
ては、特開平3−175158号公報に開示されている
通りである。即ち、ポンプハウジング内における駆動シ
ャフトの周りに環状の燃料溜まり室を設け、これを流入
通路の一部とすることによって燃料溜まり室に低粘性油
を流通させるようにし、かじりや焼き付きの虞れのある
部分を低粘性油で冷却及び潤滑し、又、燃料溜まり室と
軸受との間にシール部材を設置して、低粘性油が軸受に
侵入しないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、低粘性
油用に改良された上記ラジアルピストンポンプにおいて
も、シール部材と駆動シャフトとが回転接触する限り完
全なシールは不可能であり、この間から低粘性油が僅か
ながら軸受側に侵入し、軸受に封入したグリースを希
釈、洗浄する虞れがあった。この発明は上述従来の技術
の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、低粘性流体の軸受への侵入を阻止するととも
に、低粘性流体の外部漏洩を防止することができる低粘
性流体用ラジアルピストンポンプを提供しようとすると
ころにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上述目的を達
成するためになされたもので、その要旨は、固定系のポ
ンプハウジングの内部に、軸受を介して駆動シャフトが
回動自在に支持され、この駆動シャフトに設けられた偏
心カムによって、該偏心カムの周りに放射状に配された
複数のピストンを往復動せしめ、低粘性流体を昇圧する
低粘性流体用ラジアルピストンポンプにおいて、上記ポ
ンプハウジング内の偏心カム周りに低粘性流体の流入通
路の一部をなす環状の流体溜まり室が設けられ、この流
体溜まり室よりも上流側にブースターポンプが内蔵さ
れ、駆動シャフトを支持する上記軸受と上記流体溜まり
室との間に、シール部材によって該軸受から離隔された
低圧室が設けられ、この低圧室がブースターポンプのサ
クション側に連なっていることを特徴とする低粘性流体
用ラジアルピストンポンプにある。
【0007】
【作用】低粘性流体はブースターポンプによって流体溜
まり室へ圧送される。流体溜まり室の低粘性流体の一部
が駆動シャフト周りの間隙を通って軸受に接近する方向
へ漏洩したとしても、低粘性流体は軸受の手前に設けら
れた低圧室に一旦収容される。この低圧室はブースター
ポンプのサックション側に連なっているので、低粘性流
体は負圧によってこのサックション側へ吸引される。
又、この低圧室はシール部材によって離隔された軸受側
よりも低圧になるので、低粘性流体が低圧室から軸受側
へ漏洩することはない。したがって、低粘性流体の外部
への漏れを確実に阻止することができる。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1から図6ま
での図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る
ガソリン用(低粘性流体用)ラジアルピストンポンプの縦
断面図である。このラジアルピストンポンプは固定系の
ポンプハウジング100を具備している。ポンプハウジ
ング100は、ハウジング本体110とカバー120と
から構成されており、両者はボルト130によって連結
されている。ハウジング本体110には図中右側から順
に、軸受取付孔111、オイルシール取付孔112、低
圧ポンプ収納孔113、高圧ポンプ収納孔114が設け
られており、一方、カバー120には右側から順に軸受
取付孔121と戻り通路孔122が設けられている。
【0009】上記ハウジング本体110の軸受取付孔1
11とカバー120の軸受取付孔121にはそれぞれラ
ジアル軸受10,11が嵌め込まれており、これらラジ
アル軸受10,11によって駆動シャフト20が回動自
在に支持されている。駆動シャフト20の駆動側端部2
1はハウジング本体110から外方へ突出しており、こ
こにプーリPが取り付けられる。このプーリPはエンジ
ンによって回転駆動され、駆動シャフト20を回転せし
める。
【0010】ハウジング本体110のオイルシール取付
孔112には、2つのオイルシール(シール部材)30,
31が互いに離間して取り付けられている。オイルシー
ル取付孔112において、両オイルシール30,31に
囲まれた空間は低圧室115を形成する。
【0011】ハウジング本体110の低圧ポンプ収納孔
113には、ブースターポンプとしてのベーンポンプ4
0が収容されている。ベーンポンプ40は、ロータ41
とカムリング42と両側板43,44と羽根(図示せず)
を主要構成としている。カムリング42と両側板43,
44は低圧ポンプ収納孔113に固定され、一方、ロー
タ41はキー45によって駆動シャフト20に固定さ
れ、駆動シャフト20と同期回転するようになってい
る。
【0012】吸込側の側板43に設けられた吸込口46
は、ハウジング本体110に設けられた燃料流入孔11
6に接続されている。この燃料流入孔116は通路11
7を介して前記低圧室115にも接続されている。尚、
燃料流入孔116はパイプ等を介して燃料タンク(図示
せず)に接続される。
【0013】ハウジング本体110の高圧ポンプ収納孔
114には、分配板50、ガスケット90、バルブシー
ト91、シリンダ60が収納されており、駆動シャフト
20がこれらを貫通している。駆動シャフト20と、こ
れら分配板50、ガスケット90、バルブシート91、
シリンダ60との間には環状の空間が形成されており、
この空間が燃料溜まり室(流体溜まり室)118となって
いる。分配板50においてベーンポンプ40との対向面
には径方向に延びる通路51が形成されている。この通
路51は、上記燃料溜まり室118と、ベーンポンプ4
0における吐出側の側板44に設けられた吐出口47と
を接続している。
【0014】駆動シャフト20において上記シリンダ6
0の内側に配される部位には偏心カム22が設けられて
いる。偏心カム22は、駆動シャフト20に形成されそ
の中心を駆動シャフト20の回転中心から偏心させた断
面円形のカム部23と、このカム部23の外側にカム部
23に対して回動自在に取り付けられた円筒状のブッシ
ュ24と、このブッシュ24の外側にブッシュ24に対
して相対回転可能に取り付けられた筒状のガイドリング
25とから構成されている。ガイドリング25の外形は
側方から見ると図2に示すように正五角形をなし、燃料
溜まり室118は偏心カム22が回転した時にこれと干
渉しないような大きさにされている。
【0015】前記シリンダ60には、周方向等間隔に配
された5つのシリンダ孔61が放射状に形成されてお
り、各シリンダ孔61の先端はシリンダ60の外周面に
形成された断面円形の凹部62に連なっている。各シリ
ンダ孔61にはそれぞれピストン70がその軸線方向へ
摺動可能に挿入されている。又、各凹部62には、図3
に示す形状のバネ押え72が、凹部62の開口部の一部
を塞ぐように設置されており、更に、このバネ押え72
の内側には、シリンダ孔61の凹部62側開口を開閉す
る弁73が移動可能に収容されている。
【0016】弁73はバネ押え72との間に配されたバ
ネ74によってピストン70に接近する方向へ付勢され
ている。又、ピストン70は内部に空洞部75を有し、
その中にスプリング76が収容されている。スプリング
76はピストン70と弁73とを互いに離反する方向へ
付勢しており、その結果、ピストン70は上記バネ74
とスプリング76のばね力によって駆動シャフト20に
接近する方向へ付勢されることとなる。又、ピストン7
0には、その外周面から空洞部75に貫通する導入孔7
1が設けられている。
【0017】各ピストン70の基端面(駆動シャフト2
0側の端面)は、前記ガイドリング25の外周面を構成
する5つの平面に面接触しており、駆動シャフト20が
回転すると偏心カム22の作用により各ピストン70は
上記ばね力に抗して往復動せしめられる。尚、図1に描
かれたピストン70は上死点の状態を示している。
【0018】又、シリンダ60の外周面には環状の連通
路65が形成されており、この連通路65によって上記
5つの凹部62が接続されている。連通路65はハウジ
ング本体110に設けられた吐出口119に接続されて
いる。この吐出口119はパイプ等を介して燃料噴射ノ
ズル等からなる噴射系(図示せず)に接続される。
【0019】上記各シリンダ孔61においてピストン7
0の導入孔71のストローク域には吸入孔63が開口し
ている。この吸入孔63は、シリンダ60の分配板50
側端面に形成された座ぐり穴64に連なっている。
【0020】上記座ぐり穴64にはバルブストッパ80
が嵌め込まれている。図5に示すように、バルブストッ
パ80の横幅寸法は座ぐり穴64の内径よりも小さく、
側方から見ると図4に示すように略コ字形をなしてお
り、背部(座ぐり穴64の底面側)には吸入孔63に臨む
溝81が設けられている。このバルブストッパ80はピ
ン82によって座ぐり穴64に回動不能に固定されてい
る。
【0021】一方、分配板50には、上記各座ぐり穴6
4に対向する部位に開口する5本の吸入通路52が設け
られている。各吸入通路52はそれぞれ放射状に設けら
れた連通路53によって前記燃料溜まり室118に連通
している。尚、これら5組の吸入通路52及び連通路5
3は前記通路51と互いに干渉しないように配されてい
る。
【0022】ガスケット90には上記吸入通路52に対
応する部位に貫通孔が形成されている。バルブシート9
1は、各バルブストッパ80に対向する部位に、図6の
如く略U字形の切り込み92の内側に形成された舌片9
3を有している。舌片93の幅寸法はバルブストッパ8
0の幅とほぼ同一寸法にされており、切り込み92は座
ぐり穴64と重複するように配されている。この舌片9
3はバルブシート90の有する弾性によりその基部側を
支点にして弾性的に屈曲可能になっており、ガスケット
90に密接してその貫通孔を閉塞し、ガスケット90か
ら離反してその貫通孔を開放する。
【0023】尚、図1に示すように、シリンダ60に
は、燃料溜まり室118と連通路65との間に配された
リリーフ弁66が内蔵されている。リリーフ弁66は、
連通路65内のガソリンが所定の圧力以上に高まった時
に開弁し、ガソリンを燃料溜まり室118に逃がして連
通路65内の圧力を減少せしめるものである。図2では
このリリーフ弁66を省略している。
【0024】又、カバー120において軸受取付孔12
1の外側には、周方向部分的に通路123が設けられて
おり、この通路123によって燃料溜まり室118と戻
り通路孔122が接続されている。尚、戻り通路孔12
2はレギュレータ(図示せず)を介して前記燃料タンクに
接続されている。
【0025】上述構成のガソリン用ラジアルピストンポ
ンプにおけるガソリン(低粘性流体)の流れを説明する。
エンジンを駆動してプーリPを回転し駆動シャフト20
を回転すると、ベーンポンプ40のロータ41が回転す
る。すると、燃料タンクのガソリンがベーンポンプ40
の吸込口46から吸引される。ベーンポンプ40によっ
て例えば1kgf/cm2程度に昇圧されたガソリンは、吐出
口47から通路51を通って燃料溜まり室118に供給
される。燃料溜まり室118に流入したガソリンは5本
の連通路53を通ってそれぞれ対応する吸入通路52に
至る。尚、燃料溜まり室118のガソリンの一部は、カ
バー120の通路123及び戻り通路孔122を通って
燃料タンクに戻る。
【0026】又、駆動シャフト20の回転により、偏心
カム22、バネ74、スプリング76が協働して、各ピ
ストン70を往復動せしめる。即ち、各ピストン70は
順次、偏心カム22が180°回転する間に上死点から
下死点に移動し、その後の180°回転する間に下死点
から上死点に移動する。前者が吸入工程であり、後者が
圧縮工程となる。
【0027】初めに、吸入工程について説明する。ピス
トン70が上死点から下死点に移動する初期の段階で、
弁73がシリンダ孔61を塞ぎ、これとほぼ同時にピス
トン70の導入孔71がシリンダ60の吸入孔63に出
会って両者は連通する。導入孔71と吸入孔63の連通
後ピストン70が下死点方向へ移動すると、ピストン7
0の空洞部75の内部が負圧になる。一方、吸入通路5
2には正圧のガソリンが供給されている。その結果、バ
ルブシート90の舌片93がバルブストッパ80側に引
き付けられ、ガスケット90の貫通孔が開放される。
【0028】すると、ガソリンが吸入通路52からシリ
ンダ60の座ぐり穴64に流入し、更にバルブストッパ
80の背部の溝81を通って吸入孔63に流入し、導入
孔71を通って空洞部75に入る。空洞部75へのガソ
リンの流入はピストン70が下死点に至るまで続き、そ
の間に空洞部75及びシリンダ孔61内がガソリンで満
たされる。
【0029】次に、圧縮工程に移りピストン60が下死
点から上死点に移動する間に、空洞部75及びシリンダ
孔61内のガソリンが圧縮される。この圧縮工程の初期
の段階で、空洞部75内の圧力が吸入通路52内の圧力
よりも高くなり、バルブシート91の舌片93がガスケ
ット90に押し付けられて、ガスケット90の貫通孔を
塞ぐ。この後のピストン60の上死点方向への移動によ
って、空洞部75内のガソリンは急激に高圧化される。
そして、このガソリンの圧力が所定の開弁圧に達する
と、弁73がバネ74の弾性に抗してリフトし、シリン
ダ孔61の開口を開放する。その結果、高圧化されたガ
ソリンは空洞部75から凹部62に流出し、連通路65
を通って吐出口119に流出する。この吐出口119か
ら送出されるガソリンは、噴射系によって良好に微粒化
された状態でエンジン筒内に噴射される。
【0030】このラジアルピストンポンプにおいては、
駆動シャフト20が回転すると、駆動シャフト20のカ
ム部23とブッシュ24とガイドリング25とが摺動回
転し、その摺動部が発熱する。しかしながら、これらカ
ム部23とブッシュ24とガイドリング25は燃料溜ま
り室118に流入したガソリンに浸っており、しかも、
燃料溜まり室118は吸入通路の一部をなしていて常に
ガソリンが流れているため、上記各摺動部はガソリンに
よって潤滑されるとともに冷却される。したがって、各
摺動部が高熱になるのを防止できる。
【0031】特に、この実施例の場合には、シリンダ孔
61内の高圧ガソリンから力を受けたピストン70がそ
れぞれ、断面五角形からなるガイドリング25の外側面
を駆動シャフト20の中心方向に押圧する結果、ガイド
リング25は回転不能となる。そして、カム部23とブ
ッシュ24とが相対回転可能にされており、ブッシュ2
4とガイドリング25とが相対回転可能にされているの
で、これら2つの相対回転数の和が駆動シャフト20の
回転数となる。ここで、それぞれの回転方向は駆動シャ
フト20と同方向になるはずであるから、上記各相対回
転数は駆動シャフト20の回転数よりも少なくなるはず
である。したがって、これら摺動部における発熱そのも
のが低く抑えられる。
【0032】ところで、このラジアルピストンポンプで
は、燃料溜まり室118内が正圧になる。したがって、
燃料溜まり室118内のガソリンが若干ながら、駆動シ
ャフト20とベーンポンプ40の側板44との隙間、駆
動シャフト20及びロータ41に設けられたキー溝とキ
ー45との隙間、駆動シャフト20と側板43との隙間
を通って、ラジアル軸受10に接近する方向に漏洩して
くる。
【0033】ラジアル軸受10の前にはオイルシール3
0,31が設置されているが、駆動シャフト20がオイ
ルシール30,31を摺動回転する限り完全にシールす
ることは不可能である。したがって、上述の如く漏洩し
たガソリンは、一番目のオイルシール31と駆動シャフ
ト20との隙間を通って低圧室115に流入してくる。
ところで、この低圧室115はベーンポンプ40のサク
ション側である燃料流入孔116に連なっている。この
燃料流入孔116内はベーンポンプ40が駆動されてい
る限り負圧になる。したがって、低圧室115に流入し
たガソリンは燃料流入孔116へと吸引され、再びベー
ンポンプ40に供給される。そして、低圧室115内も
負圧になる。
【0034】又、低圧室115はオイルシール30によ
ってラジアル軸受10及び大気から離隔されている。上
述の如く、低圧室115内は負圧になるので、低圧室1
15内のガソリンが駆動シャフト20とオイルシール3
0との隙間を通ってラジアル軸受10側へ漏洩すること
はない。したがって、ガソリンの外部漏洩に対するシー
ル性についてはほぼ完全なものとなり、ラジアル軸受1
0にガソリンが侵入することも、ガソリンがポンプハウ
ジング100から外に漏れるという危険性も全くない。
【0035】尚、ベーンポンプ40が停止している時に
は、燃料流入孔116及び低圧室115は負圧にならな
いが、その時には駆動シャフト20も停止しており、且
つ、各オイルシール30,31において前後の圧力差が
小さくなるので、シール性が問題となることはない。
又、オイルシール30は液体シールとなるため耐久性も
よい。
【0036】この発明は上述実施例に制約されず種々の
態様が採用可能である。例えば、シール部材はオイルシ
ールに限るものではなく、種々の材質、構造のものが採
用可能である。又、上述実施例においては、低圧室と流
体溜まり室(燃料溜まり室118)との間にもシール部材
(オイルシール31)を設置したが、このシール部材は必
須の構成要件ではなく、なくても構わない。又、ブース
ターポンプはベーンポンプに限るものではなく、種々の
構造のポンプが採用可能である。低粘性流体はガソリン
に限るものではなく、メタノールやアルコール等であっ
てもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、軸受と流体溜まり室との間に低圧室を設け、この低
圧室と上記軸受とをシール部材によって離隔し、更に低
圧室をブースターポンプのサクション側に連ねたことに
よって、流体溜まり室の低粘性流体が軸受側へ流出する
のを防止でき、ひいては低粘性流体が外部へ漏洩するの
を確実に阻止することができるという優れた効果が奏さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る低粘性流体用ラジアルピストン
ポンプの一実施例の縦断面図である。
【図2】図1のII−II矢視断面図である。
【図3】バネ押えの外観斜視図である。
【図4】図1の要部拡大図である。
【図5】図4のV−V矢視断面図である。
【図6】図4のVI−VI矢視断面図である。
【符号の説明】
10 ラジアル軸受 20 駆動シャフト 22 偏心カム 30 オイルシール(シール部材) 40 ベーンポンプ(ブースターポンプ) 70 ピストン 100 ポンプハウジング 115 低圧室 116 燃料流入孔(サクション側) 118 燃料溜まり室(流体溜まり室)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定系のポンプハウジングの内部に、軸
    受を介して駆動シャフトが回動自在に支持され、この駆
    動シャフトに設けられた偏心カムによって、該偏心カム
    の周りに放射状に配された複数のピストンを往復動せし
    め、低粘性流体を昇圧する低粘性流体用ラジアルピスト
    ンポンプにおいて、 上記ポンプハウジング内の偏心カム周りに低粘性流体の
    流入通路の一部をなす環状の流体溜まり室が設けられ、
    この流体溜まり室よりも上流側にブースターポンプが内
    蔵され、駆動シャフトを支持する上記軸受と上記流体溜
    まり室との間に、シール部材によって該軸受から離隔さ
    れた低圧室が設けられ、この低圧室がブースターポンプ
    のサクション側に連なっていることを特徴とする低粘性
    流体用ラジアルピストンポンプ。
JP8762792A 1992-03-11 1992-03-11 低粘性流体用ラジアルピストンポンプ Pending JPH05256253A (ja)

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JP (1) JPH05256253A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100613016B1 (ko) * 1998-08-29 2006-08-14 아이엔에이 뵐즈라거 쉐플러 오하게 레이디얼 피스톤 펌프
KR101389690B1 (ko) * 2012-10-26 2014-04-29 신동규 고압용 유압펌프

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KR100613016B1 (ko) * 1998-08-29 2006-08-14 아이엔에이 뵐즈라거 쉐플러 오하게 레이디얼 피스톤 펌프
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