JPH05255595A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物

Info

Publication number
JPH05255595A
JPH05255595A JP5795692A JP5795692A JPH05255595A JP H05255595 A JPH05255595 A JP H05255595A JP 5795692 A JP5795692 A JP 5795692A JP 5795692 A JP5795692 A JP 5795692A JP H05255595 A JPH05255595 A JP H05255595A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbonate
glass
weight
copolymer
polyorganosiloxane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5795692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3287414B2 (ja
Inventor
Masaya Okamoto
正哉 岡本
Jiro Chiba
治郎 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP05795692A priority Critical patent/JP3287414B2/ja
Publication of JPH05255595A publication Critical patent/JPH05255595A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3287414B2 publication Critical patent/JP3287414B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐衝撃性に優れるとともに、難燃性および離
型性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を開発するこ
と。 【構成】 (A)ポリカーボネート−ポリオルガノシロ
キサン共重合体,(B)ポリカーボネート樹脂及び
(C)TiO2 を特定の範囲で含有するガラスからなる
ポリカーボネート樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂
組成物に関し、詳しくは耐衝撃性に優れるとともに、剛
性,難燃性および離型性にも優れたポリカーボネート樹
脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
カーボネート樹脂は機械的強度,電気的特性,透明性な
どに優れ、エンジニアリングプラスチックとして、電気
・電子機器分野,自動車分野等様々な分野において幅広
く利用されている。このような特性を有するポリカーボ
ネート樹脂は、耐衝撃性および寸法安定性を向上させる
ためにガラス繊維を添加したガラス繊維強化ポリカーボ
ネート樹脂が知られている。しかしながら、ガラス繊維
を添加することによって耐衝撃性は大幅に低下する。ポ
リカーボネート樹脂にガラス繊維を添加することによっ
て低下する耐衝撃性を向上させる方法については、種々
検討されている。例えば、特開昭55−160052号
公報や特開平2−173061号公報には、ポリカーボ
ネート樹脂にポリカーボネート−ポリオルガノシロキサ
ン共重合体を導入する方法が開示されている。このポリ
カーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を導入
することによって、耐衝撃性の向上はみられる。しか
し、その効果はまだ十分なものではなく改善が要望され
ている。
【0003】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
従来法の欠点を解消して、耐衝撃性に優れるとともに、
難燃性および離型性にも優れたポリカーボネート樹脂組
成物を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、従来、
樹脂改質用に一般的に用いられているガラスとして、融
剤がB2 3 であるEガラスに代えて、融剤としてTi
2 を用いたガラスをポリカーボネート−ポリオルガノ
シロキサン共重合体とブレンドすることによって、目的
とする性状のポリカーボネート樹脂組成物が得られるこ
とを見出した。これは、ガラス中のTiO2 とポリカー
ボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体のポリオル
ガノシロキサン部分が相互作用し、樹脂とガラスとの接
着性が向上するものと考えられる。本発明は、かかる知
見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明
は、(A)ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン
共重合体5〜95重量%,(B)ポリカーボネート樹脂
0〜90重量%及び(C)TiO2 を0.5〜10重量%
を含有するガラス5〜60重量%からなり、かつ(A)
ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体中
のポリオルガノシロキサン部の割合が、(A)及び
(B)成分の合計量に対して0.5〜40重量%であるこ
とを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物を提供する
ものである。
【0004】本発明の(A)成分であるポリカーボネー
ト−ポリオルガノシロキサン共重合体(PC−PDM
S)は、様々なものがあるが、好ましくは一般式(I)
【0005】
【化1】
【0006】〔式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素
原子,ハロゲン原子(例えば塩素,臭素,フッ素,沃
素)又は炭素数1〜8のアルキル基であり、それらは同
一であってもよいし、異なっていてもよく、mおよびn
は、それぞれ1〜4の整数であって、mが2〜4の場合
はR1 は互いに同一であっても異なるものであってもよ
いし、nが2〜4の場合は互いに同一であっても異なる
ものであってもよい。そして、Zは、炭素数1〜8のア
ルキレン基,炭素数2〜8のアルキリデン基,炭素数5
〜15のシクロアルキレン基,炭素数5〜15のシクロ
アルキリデン基又は−SO2 −,−SO−,−S−,−
O−,−CO−結合,単結合もしくは一般式(II)
【0007】
【化2】
【0008】で表わされる結合を示す。〕で表わされる
構造を有する繰返し単位を有するポリカーボネート部
と、一般式(III)
【0009】
【化3】
【0010】〔式中、R3 ,R4 およびR5 は、それぞ
れ水素原子,炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル
基であり、それぞれ同じであっても異なるものであって
もよい。また、pおよびqは、それぞれ0または1以上
の整数である。〕で表わされる繰返し単位を有するポリ
オルガノシロキサン部からなるものである。このポリオ
ルガノシロキサン部の重合度は5以上が好ましく、より
好ましくは100以上である。上記のポリカーボネート
−ポリオルガノシロキサン共重合体は、上記一般式
(I)で表わされる繰返し単位を有するポリカーボネー
ト部と、上記一般式(III)で表わされる繰返し単位を有
するポリオルガノシロキサン部とからなるブロック共重
合体であって、粘度平均分子量10,000〜50,00
0、好ましくは15,000〜35,000のものである。
また、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重
合体のn−ヘキサン可溶分が1.0重量%以下であること
が好ましい。
【0011】このポリカーボネート−ポリオルガノシロ
キサン共重合体は、例えば、予め製造されたポリカーボ
ネート部を構成するポリカーボネートオリゴマー(PC
オリゴマー)と、ポリオルガノシロキサン部を構成す
る、末端に反応性基を有するポリオルガノシロキサン
(例えばポリジメチルシロキサン(PDMS),ポリジ
エチルシロキサン等のポリジアルキルシロキサンあるい
はポリメチルフェニルシロキサン等)とを、塩化メチレ
ン,クロロベンゼン,クロロホルム等の溶媒に溶解さ
せ、ビスフェノールの水酸化ナトリウム水溶液を加え、
触媒としてトリエチルアミンやトリメチルベンジルアン
モニウムクロライド等を用い、界面反応することにより
製造することができる。また、特公昭44−30105
号公報や特公昭45−20510号公報に記載された方
法によって製造されたポリカーボネート−ポリオルガノ
シロキサン共重合体を用いることもできる。ここで、一
般式(I)で表わされる繰返し単位を有するポリカーボ
ネートオリゴマーは、溶剤法、すなわち塩化メチレンな
どの溶剤中で公知の酸受容体、分子量調節剤の存在下、
一般式(IV)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1 ,R2 ,Z,mおよびnは、
前記ど同じである。)で表わされる二価フェノールとホ
スゲンのようなカーボネート前駆体との反応又は二価フ
ェノールとジフェニルカーボネートのようなカーボネー
ト前駆体とのエステル交換反応によって製造することが
できる。この上記一般式(IV)で表わされる二価フェノー
ルとしては様々なものがあるが、特に2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン〔所謂ビスフェノール
A〕が好ましい。また、ビスフェノールAの一部又は全
部を他の二価フェノールで置換したものであってもよ
い。ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、
ビスフェノールA以外のビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)アルカン,ハイドロキノン;4,4’−ジヒドロキ
シジフェニル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
アルカン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド;ビス(4−
ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ケトンのような化合物又はビス(3,5−ジ
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;ビス
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンのようなハロゲン化ビスフェノール類等を挙げること
ができる。
【0014】本発明において、ポリカーボネート−ポリ
オルガノシロキサン共重合体の製造に供されるポリカー
ボネートオリゴマーは、これらの二価フェノール1種を
用いたホモポリマーであってもよく、また2種以上を用
いたコポリマーであってもよい。さらに、多官能性芳香
族化合物を上記二価フェノールと併用して得られる熱可
塑性ランダム分岐ポリカーボネートであってもよい。な
お、n−ヘキサン可溶分が1.0重量%以下のポリカーボ
ネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造するに
は、例えば共重合体中のポリオルガノシロキサン含有率
を10重量%以下にするとともに、一般式(III) で表わ
される繰返し単位の数が100以上のものを用い、かつ
第3級アミン等の触媒を5.3×10-3モル/(kg・オリ
ゴマー)以上用いて上記共重合を行うことが好ましい。
また、上記(A),(B)成分合計量に対するポリオル
ガノシロキサン部の割合は、0.5〜40重量%、好まし
くは1.0〜35重量%である。ここで、0.5重量%未満
の場合は耐衝撃性の向上がみられず、一方、40重量%
を超えると分子量の充分な共重合体が得られない。
【0015】次に、本発明の(B)成分であるポリカー
ボネート樹脂(PC)は、二価フェノールとホスゲンま
たは炭酸エステル化合物とを反応させることにより容易
に製造することができる。すなわち、例えば、塩化メチ
レンなどの溶媒中において、公知の酸受容体や分子量調
節剤の存在下、二価フェノールとホスゲンのようなカー
ボネート前駆体との反応により、あるいは二価フェノー
ルとジフェニルカーボネートのようなカーボネート前駆
体とのエステル交換反応などによって製造される。ここ
で、二価フェノールとしては、前述した一般式(IV)で表
わされる化合物と同じものでもよく、また異なるもので
もよい。そして、炭酸エステル化合物としては、ジフェ
ニルカーボネート等のジアリールカーボネートやジメチ
ルカーボネート,ジエチルカーボネート等のジアルキル
カーボネートが挙げられる。
【0016】一方、(A)ポリカーボネート−ポリオル
ガノシロキサン共重合体及び(B)ポリカーボネート樹
脂と共に用いられる(C)ガラスとしては、融剤として
TiO2 を用いたものである。すなわち、TiO2 を0.
5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%含有するガラ
スである。TiO2 が0.5重量%未満では、耐衝撃性の
向上が小さく効果的でない。また、10重量%を超える
と、共重合体の分子量低下が生じ好ましくない。このガ
ラスの形態としては、例えば、ガラス繊維,ガラスビー
ズ,ガラスフレーク,ガラスパウダー等を用いることが
でき、これらは単独でも二種以上を組み合わせて用いて
もよい。これらの中で、樹脂強化用に広く用いられてい
るガラス繊維は、含アルカリガラス,低アルカリガラ
ス,無アルカリガラスのいずれであってもよい。そし
て、その繊維長は1〜8mm、好ましくは3〜6mmであっ
て、繊維径は3〜30μm 、好ましくは5〜25μm で
ある。また、ガラス繊維の形態は、特に制限はなく、例
えばロービング,ミルドファイバー,チョップドストラ
ンド等各種のものが挙げられる。これらのガラス繊維は
単独でも二種以上を組み合わせて用いることもできる。
さらに、これらのガラス材は、樹脂との親和性を高める
ために、アミノシラン系,エポキシシラン系,ビニルシ
ラン系,メタクリルシラン系等のシラン系カップリング
剤、クロム錯化合物、ホウ素化合物等で表面処理された
ものであってもよい。このようなガラスの好適例として
は、市販のものとして旭ファイバーグラス(株)製のE
CRガラス(TiO2 :2.2重量%)が挙げられる。
【0017】本発明の樹脂組成物は、前記の各成分
(A),(B)及び(C)からなるものであるが、それ
らの配合割合は、(A)成分であるポリカーボネート−
ポリオルガノシロキサン共重合体5〜95重量%、好ま
しくは10〜90重量%、(B)成分であるポリカーボ
ネート樹脂0〜90重量%、好ましくは0〜80重量%
および(C)成分であるTiO2 を0.5〜10重量%、
好ましくは1〜5重量%含有するガラス5〜60重量
%、好ましくは10〜50重量%である。(C)成分の
ガラスの配合量が5重量%未満では、寸法安定性が低下
し、同時に剛性の向上が少なく、所望の機械的強度を得
ることができない。また、60重量%を超えると、樹脂
の混練が困難ないし不可能となり好ましくない。
【0018】なお、本発明の樹脂組成物には、必要に応
じて、(D)成分として、各種の添加剤を、本発明の目
的を阻害しない範囲で配合することができる。例えば、
各種の添加剤としては、ヒンダードフェノール系,亜リ
ン酸エステル系,リン酸エステル系,アミン系等の酸化
防止剤、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系等の
紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤、脂
肪族カルボン酸エステル系やパラフィン系等の外部滑
剤、常用の難燃化剤、離型剤、帯電防止剤、着色剤等が
挙げられる。
【0019】本発明の樹脂組成物は、前記の各成分
(A),(B)及び(C)と、必要に応じて(D)を配
合し、混練するもので、かくすることによって所望の樹
脂組成物を得ることができる。そして、該配合及び混練
には通常用いられている方法、例えば、リボンブレンダ
ー,ヘンシェルミキサー,バンバリーミキサー,ドラム
タンブラー,単軸スクリュー押出機,2軸スクリュー押
出機,コニーダ,多軸スクリュー押出機等を用いる方法
により行うことができる。混練に際しての加熱温度は、
通常250〜300℃の範囲で選ばれる。かくして得ら
れたポリカーボネート樹脂組成物は、既知の種々の成形
方法、例えば、射出成形,中空成形,押出成形,圧縮成
形,カレンダー成形,回転成形等を適用することがで、
OA機器のシャーシーなどの成形品や自動車分野あるい
は電気・電子分野の成形品等を製造することができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を製造例,実施例および比較例
により、さらに詳しく説明する。なお、実施例および比
較例におけるガラスとしては、以下の二種類のガラス繊
維を用いた。 ガラスA:旭ファイバーグラス(株)製,ECRガラス
(TiO2 :2.2重量%含有) ガラスB:旭ファイバーグラス(株)製,MA−409
C(Eガラス,TiO2 :0.2重量%含有) 製造例1 〔ポリカーボネート(PC)オリゴマーの製造〕400
リットルの5%水酸化ナトリウム水溶液に、60kgの
ビスフェノールAを溶解し、ビスフェノールAの水酸化
ナトリウム水溶液を調製した。次いで、室温に保持した
ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を138リ
ットル/時間の流量で、また塩化メチレンを69リット
ル/時間の流量で内径10mm,管長10mの管型反応
器にオリフィス板を通して導入し、これにホスゲンを並
流して10.7kg/時間の流量で吹き込み、3時間連続
的に反応させた。ここで用いた管型反応器は二重管とな
っており、ジャケット部分には冷却水を通して反応液の
排出温度を25℃に保った。また、排出液のpHは10
〜11を示すように調製した。このようにして得られた
反応液を静置することにより、水相を分離除去し、塩化
メチレン相(220リットル)を採取した。塩化メチレ
ンを蒸発により除きフレーク状のポリカーボネートオリ
ゴマーを得た。ここで得られたポリカーボネートオリゴ
マーの重合度は3〜4であった。
【0021】製造例2−1 (反応性PDMSの合成)オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン1483g、1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン18.1gおよび86%硫酸35gを混ぜ、室
温で17時間攪拌した。その後、オイル相を分離し、炭
酸水素ナトリウム25gを加え1時間攪拌した。濾過し
た後、150℃,3torrで真空蒸留し、低沸点物を
除いた。2−アリルフェノール60gと塩化白金−アル
コラート錯体としてのプラチナ0.0014gとの混合物
に、294gの上記で得られたオイルを90℃の温度で
添加した。この混合物を90〜115℃の温度に保ちな
がら3時間攪拌した。生成物を塩化メチレンで抽出し、
80%の水性メタノールで3回洗浄し、過剰の2−アリ
ルフェノールを除いた。その生成物を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、真空中115℃の温度まで溶剤を留去し
た。得られた末端フェノールPDMSはNMRの測定に
より、ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は150
であった。
【0022】製造例2−2 (反応性PDMSの合成)製造例2−1において、1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサンの量を7.72g
に変えた以外は、製造例2−1と同様に操作した。得ら
れた末端フェノールPDMSはNMRの測定により、ジ
メチルシラノオキシ単位の繰り返し数は350であっ
た。 製造例2−3 (反応性PDMSの合成)製造例2−1において、1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサンの量を137g
に変えた以外は、製造例2−1と同様に操作した。得ら
れた末端フェノールPDMSはNMRの測定により、ジ
メチルシラノオキシ単位の繰り返し数は20であった。 製造例2−4 (反応性PDMSの合成)製造例2−1において、1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサンの量を33.5g
に変えた以外は、製造例2−1と同様に操作した。得ら
れた末端フェノールPDMSはNMRの測定により、ジ
メチルシラノオキシ単位の繰り返し数は80であった。
【0023】製造例3−1〜12 製造例2−1〜4で得た反応性PDMSagを塩化メチ
レン2リットルに溶解させ、製造例1で得たPCオリゴ
マー10リットルと混合した。そこへ、水酸化ナトリウ
ム26gを水1リットルに溶解させたものとトリエチル
アミンdccを加え500rpmで室温にて1時間攪拌
した。その後、5.2重量%の水酸化ナトリウム水溶液5
リットルにビスフェノールA600gを溶解させたも
の、塩化メチレン8リットルおよびp−tert−ブチ
ルフェノールbgを加え500rpmで室温にて2時間
攪拌した。しかる後、塩化メチレン5リットルを加え、
さらに水5リットルで水洗、0.01規定水酸化ナトリウ
ム水溶液5リットルでアルカリ洗浄、0.1規定塩酸5リ
ットルで酸洗浄および水5リットルで水洗を順次行い、
最後に塩化メチレンを除去し、チップ状のPC−PDM
S共重合体を得た。製造例3−1〜12のa,b,dの
使用量を第1表に示す。
【0024】
【表1】
【0025】そして、得られたPC−PDMS共重合体
のMv(粘度平均分子量),PDMS鎖長(n:ジメチ
ルシラノオキシ単位),PDMS含有率およびn−ヘキ
サン可溶分を第2表に示す。
【0026】
【表2】
【0027】なお、PDMS鎖長(n:ジメチルシラノ
オキシ単位),PDMS含有率およびn−ヘキサン可溶
分の測定は以下の方法で行った。 〔PDMS鎖長(n:ジメチルシラノオキシ単位),P
DMS含有率の測定〕PDMS鎖長は、 1H−NMRで
0.2ppmに見られるジメチルシロキサンのメチル基の
ピークと2.6ppmに見られるPC−PDMS結合部の
メチレン基のピークの強度比で求めた。また、PDMS
含有率は 1H−NMRで1.7ppmに見られるビスフェ
ノールAのイソプロピルのメチル基のピークと0.2pp
mに見られるジメチルシロキサンのメチル基のピークの
強度比で求めた。
【0028】(n−ヘキサン可溶分の測定)n−ヘキサ
ンを溶媒としてソックスレー抽出された成分である。即
ち、試料であるチップ状の共重合体15gを円筒濾紙 N
o.84(28×100mm)に採取し、これを300ミ
リリットルのn−ヘキサンを用いて、3〜4分に1回
(20ミリリットル/回)の還流量で8時間還流させて
抽出した。その後、300ミリリットルのn−ヘキサン
を蒸発させた後、残渣物を秤量し、これをn−ヘキサン
可溶分とした。
【0029】実施例1〜18および比較例1〜27 ベースポリマーとして製造例3−1〜12で得られたP
C−PDMS共重合体、ポリカーボネート樹脂として、
タフロンA−2200〔商品名:Mv=21,000;出
光石油化学(株)製〕およびユーピロンH4000〔商
品名:Mv=15,000;三菱瓦斯化学(株)製〕を、
そして前記ガラス繊維用い、第3表に示す割合で配合
し、30mmベント付押出機によりペレットを作成し、
成形温度300℃で射出成形して成形品を得た。なお、
ガラス繊維は押出機の原料樹脂のホッパー供給位置より
も下流側から供給した。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】実施例および比較例で得られた成形品につ
いては、性能評価として、アイゾット衝撃強度および曲
げ弾性率を測定した。また、燃焼試験を実施した。その
結果を第4表に示す。
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【表8】
【0037】なお、各測定法および試験法は、次にした
がった。 アイゾット衝撃強度:JIS K−7110に準拠し
た。 曲げ弾性率:JIS K−7103に準拠した。 難燃性試験:UL−94 1/16インチ(厚さ) アンダーライターズラボラトリー・サブジェクト94に
従って垂直燃焼試験を行った。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、本来の
ポリカーボネートの機械的特性を有しながら、耐衝撃性
に優れるとともに,剛性,難燃性および離型性に優れた
ポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる。それ
故、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、電気・電
子機器分野、自動車分野等において幅広く使用されてい
る各種の成形品の素材として有効に利用される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート−ポリオルガノ
    シロキサン共重合体5〜95重量%,(B)ポリカーボ
    ネート樹脂0〜90重量%及び(C)TiO 2 を0.5〜
    10重量%含有するガラス5〜60重量%からなり、か
    つ(A)ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共
    重合体中のポリオルガノシロキサン部の割合が、(A)
    及び(B)成分の合計量に対して0.5〜40重量%であ
    ることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
JP05795692A 1992-03-16 1992-03-16 ポリカーボネート樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3287414B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05795692A JP3287414B2 (ja) 1992-03-16 1992-03-16 ポリカーボネート樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05795692A JP3287414B2 (ja) 1992-03-16 1992-03-16 ポリカーボネート樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05255595A true JPH05255595A (ja) 1993-10-05
JP3287414B2 JP3287414B2 (ja) 2002-06-04

Family

ID=13070481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05795692A Expired - Fee Related JP3287414B2 (ja) 1992-03-16 1992-03-16 ポリカーボネート樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3287414B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004033558A1 (ja) * 2002-10-09 2004-04-22 Mitsubishi Chemical Corporation 熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いてなる成形体
WO2015145874A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 出光興産株式会社 ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法
WO2015151354A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 出光興産株式会社 ポリカーボネート樹脂の製造方法
WO2024055232A1 (en) * 2022-09-15 2024-03-21 Polyone Management (Shanghai) Co. Ltd. Polycarbonate-based compositions and laser-welded articles including same

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004033558A1 (ja) * 2002-10-09 2004-04-22 Mitsubishi Chemical Corporation 熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いてなる成形体
WO2015145874A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 出光興産株式会社 ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法
WO2015151354A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 出光興産株式会社 ポリカーボネート樹脂の製造方法
WO2024055232A1 (en) * 2022-09-15 2024-03-21 Polyone Management (Shanghai) Co. Ltd. Polycarbonate-based compositions and laser-welded articles including same

Also Published As

Publication number Publication date
JP3287414B2 (ja) 2002-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0376052B1 (en) Polycarbonate-based resin composition
JPH0881620A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
WO2006062031A1 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物及び成形体
JP3703500B2 (ja) ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法
JP3393616B2 (ja) ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサントリブロック共重合体及びそれを含有する樹脂組成物
JP3334732B2 (ja) ポリカーボネート系樹脂、その製造方法及び樹脂組成物
JP2619576B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
KR20070094739A (ko) 열가소성 수지 조성물 및 성형체
JP3287414B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP3337040B2 (ja) ポリカーボネート系樹脂、その製造方法及び樹脂組成物
JP3417043B2 (ja) ガラス繊維強化ポリカーボネート系樹脂組成物
JPH06329781A (ja) ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体及び樹脂組成物
JP3390465B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JPH07207140A (ja) ポリカーボネート系樹脂組成物
JP4212722B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JPH06279668A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JPH05311075A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP3312630B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JPH06287430A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JPH05140440A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP4629856B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP3166804B2 (ja) ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体
JP3259493B2 (ja) 難燃化ポリカーボネート系樹脂組成物
JPH06313103A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JPH05214236A (ja) ポリカーボネート系樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080315

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090315

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090315

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100315

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100315

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110315

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120315

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees