JPH05255385A - ドーパ及び/又はヒドロキシプロリンを含有するペプチド - Google Patents

ドーパ及び/又はヒドロキシプロリンを含有するペプチド

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JPH05255385A
JPH05255385A JP4051040A JP5104092A JPH05255385A JP H05255385 A JPH05255385 A JP H05255385A JP 4051040 A JP4051040 A JP 4051040A JP 5104092 A JP5104092 A JP 5104092A JP H05255385 A JPH05255385 A JP H05255385A
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JP
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dopa
hyp
thr
peptide
gly
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JP4051040A
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Akira Nagai
朗 永井
Yasuo Yamamoto
保雄 山本
Yoshiaki Harushima
嘉章 春島
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】接着剤、医薬品又は試薬等に有用な、ドーパ及
び/又はヒドロキシプロリンを含有する新規なペプチド
を提供する。 【構成】アミノ基がFmoc基で保護されたHypの活
性エステル、アミノ基がFmoc基で保護されヒドロキ
シ基がフェニルホウ素で保護されたドーパ、並びにアミ
ノ基及び側鎖の官能基が保護されたその他のアミノ酸の
活性エステルを原料として、固相合成法により、Ala-Gl
y-Dopa-Gly-Gly、Ile-Thr-Dopa-Hyp-Hyp-Thr-Dopa-Lys-
Hyp-Lys、Ala-Dopa-Leu-Hyp-Thr を合成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着剤、医薬品又は試
薬等に有用なドーパ及びヒドロキシプロリンを含有する
ペプチドに関する。
【0002】
【従来の技術】イ貝、フジツボ等の貝類の分泌する接着
性タンパク質は、ポリテトラフルオロエチレン等の低エ
ネルギー表面に対して強く接着する特異な性質をもって
いる。そこで、これら接着性タンパク質を分離し、その
構造や接着機構を解明して接着剤等へ応用しようとする
研究・開発が行われている。
【0003】ウェイト(Waite)らは、イ貝の一種のミチ
ルス エダリス(Mytilus edulis)やミチルス カリフォル
ニアヌス(Mytilus californianus)から接着性タンパク
質を抽出し、そのアミノ酸配列や接着機構を検討して、
接着性タンパク質にはアミノ酸の繰り返し配列があるこ
と、その接着性タンパク質の構成アミノ酸にドーパ及び
4−ヒドロキシプロリンが豊富に含まれ、それらが接着
機構に深く関与していること等を明らかにした(例え
ば、 Science,212,1038-1040(1981);J.Biol.Chem.,258,
2911-2915(1983);Biochemistry,24,5010-5014(1985);J.
Comp.Physiol. B,156,491-496(1986))。
【0004】ブルシオ(Buerzio)らは、別のイ貝の一種
のアウラコミア アテル(Aulacomyaater)から抽出される
接着性タンパク質を検討し、アミノ酸の繰り返し配列を
報告、開示している(Proceeding of the 1st Internati
onal Marine Biotechnology Conference,1989,Sept.,To
kyo,p353;特開平3-294292号公報)。
【0005】以上の報告や公開特許公報によると、上記
3種のイ貝から得られる接着性タンパク質は、いずれも
繰り返し単位のペプチドをもっているが、そのアミノ酸
配列はそれぞれ異なっており、また繰り返し単位のペプ
チドの長さも異なっている。
【0006】ミチルス エダリス(Mytilus edulis)から
の接着性タンパク質はA〜Eの5種類の配列の混合であ
り、配列中の異なる部位については、ProとHyp、TyrとD
opaのように非常に似た性質のアミノ酸で置換されてい
る特徴があり、また、出現頻度の最も多い繰り返し単位
のペプチドの長さは10アミノ酸残基である。
【0007】ミチルス カリフォルニアヌス(Mytilus ca
lifornianus)からの接着性タンパク質の繰り返し単位の
ペプチドの長さも10アミノ酸残基で、下記の式(IV)
及び式(V)が報告されている。 X-Thr-Y-Hyp-Hyp-Thr-Dopa-Lys-Hyp-Lys (IV) Ile-X-Y-Hyp-Hyp-Thr-Dopa-Lys-Hyp-Lys (V) 但し、上記の式(IV)及び式(V)において、XはSer
又はThr、YはTyr又はDopaである。
【0008】アウラコミア アテル(Aulacomya ater)か
らの接着性タンパク質の繰り返し単位のペプチドの長さ
については、前2者に比べ短く7アミノ酸残基である。
【0009】山本らは、上記イ貝のアミノ酸の繰り返し
配列を参考に、液相ペプチド合成法により、いくつかの
ペプチド、例えば、ミチルス エダリス(Mytilus eduli
s)中に存在するアミノ酸配列(Ala-Lys-Pro-Ser-Tyr-Hyp
-Hyp-Thr-Dopa-Lys)のペプチドやアウラコミア アテル
(Aulacomya ater)中に存在するアミノ酸配列(Ala-Gly-T
yr-Gly-Gly-X-Lys、ただし、XはAla、Val、Leu、Ile又
はPhe)のペプチドを合成している(J.Chem.Soc.Perkin T
rans 1,613-618(1987);高分子論文集,48,257-259(199
1))。この際、ペプチド鎖中へのドーパの導入は、一旦
チロシンを導入後にチロシンのベンゼン環を酸化剤を用
いて酸化してドーパとしている。
【0010】一方、ドーパは高等動物ではアドレナリン
やノルアドレナリンの前駆体で、すでに単量体としてパ
ーキンソン氏病の有効な治療薬であることはよく知られ
ている。また、4−ヒドロキシプロリンは高等動物の神
経に生理活性を示すペプチド中に多く含まれている。そ
のため、ドーパ及び/又は4−ヒドロキシプロリンを含
有するペプチドは医薬品への応用も期待されるところで
ある。
【0011】ドーパに類似する構造をもつチロシンを構
成アミノ酸にもつ生理活性なペプチドはいくつか知られ
ているが、ゴキブリの興奮性神経伝達物質プロクトリン
が次式(VI)のアミノ酸配列を有するペンタペプチドであ
ることは、スタラット(Starratt,A.N.)らにより報告
されている(Life Sci.,17,1253(1975))。 Arg-Tyr-Leu-Pro-Thr (VI)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来は、
ドーパ及び/又は4−ヒドロキシプロリン含有ペプチド
を容易に化学合成する方法がなかったため、配列中にド
ーパ及び/又は4−ヒドロキシプロリンを有する合成ペ
プチド又は合成タンパク質は、ほとんど知られていな
い。
【0013】本発明は、ドーパ及び/又は4−ヒドロキ
シプロリンを含有するペプチドを化学合成法で容易に製
造するための、アミノ基及び/又はヒドロキシ基が保護
されたドーパ、及びアミノ基及び/又はヒドロキシ基が
保護された4−ヒドロキシプロリン、並びにそれらの活
性エステル体を開発することにより、ドーパ及び/又は
ヒドロキシプロリンを含有するペプチドを提供するもの
である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の(1)
〜(4)に関するものである。すなわち、 (1)下記の式(I)〜(III)のペプチドの群から選
ばれる、ドーパ及び/又はヒドロキシプロリンを含有す
るペプチド又はその塩。 Ala-Gly-Dopa-Gly-Gly (I) Ile-Thr-Dopa-Hyp-Hyp-Thr-Dopa-Lys-Hyp-Lys (II) Ala-Dopa-Leu-Hyp-Thr (III) (2)下記の式(I)で表されるドーパを含有するペプ
チド又はその塩。 Ala-Gly-Dopa-Gly-Gly (I) (3)下記の式(II)で表されるドーパ及び/又はヒド
ロキシプロリンを含有するペプチド又はその塩。 Ile-Thr-Dopa-Hyp-Hyp-Thr-Dopa-Lys-Hyp-Lys (II) (4)下記の式(III)で表されるドーパ及びヒドロキ
シプロリンを含有するペプチド又はその塩。 Ala-Dopa-Leu-Hyp-Thr (III)
【0015】なお、本明細書中で用いた略号は以下の意
味を示す。また、それぞれのアミノ酸はグリシンを除き
全てL体で、ペプチドは慣用の表し方に従いN末端を左
側に、C末端を右側に示している。 Gly:グリシン Ala:アラニン Ile:イソロイシン Thr:スレオニン Lys:リジン Hyp:4−ヒドロキシプロリン Dopa(又はドーパ):β−(3,4−ジヒドロキシ
フェニル)アラニン Bop:ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス
(ジメチルアミノ)フォスフォニウムヘキサフルオロフ
ォスフェート Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール tBu:tert−ブチル Boc:tert−ブトキシカルボニル TFA:トリフルオロ酢酸 B−C65:フェニルホウ素 Pfp:ペンタフルオロフェノール Dhbt:3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3
−ベンゾトリアジン−3−イル
【0016】本発明で用いるN−(9−フルオレニルメ
トキシカルボニル)−β−3,4−(ジヒドロキシフェ
ニル)アラニンのフェニルホウ酸コンプレックス( Fmo
c-Dopa(B-C6H5)-OHと略記する。)は、例えば次のよう
にして得られる。すなわち、ドーパをアセトニトリル−
水の混合液に溶かし、塩酸酸性下、ドーパに対して等モ
ルのフェニルホウ酸を加え、撹拌する。次いで、炭酸ナ
トリウムを加え、pHを約8に調整し、9−フルオレニ
ルメトキシカルボニルクロライドを加えて、撹拌する。
更に、炭酸水素ナトリウム溶液を加え、反応液のpHを
8.0〜8.5に調整し、撹拌し、反応液に濃塩酸を加
え、pHを約2とし、ベンゼンを加えて振り混ぜ、ベン
ゼン層を集める。ベンゼン抽出液に硫酸ナトリウムを加
えて脱水したのち、ベンゼンを減圧下に留去する。
【0017】本発明で用いるN−(9−フルオレニルメ
トキシカルボニル)−4−tert−ブトキシプロリン
の3−ヒドロキシ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−
1,2,3−ベンゾトリアジンエステル(Fmoc-Hpy(tB
u)-ODhbtと略記する。)は、N−(9−フルオレニルメ
トキシカルボニル)−4−ヒドロキシプロリン( Fmoc-
Hypと略記する。)を溶媒中、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド等のカップリング試薬の存在下に、3−ヒドロ
キシ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1,2,3−ベ
ンゾトリアジン(Dhbt−OHと略記する。)を加
え、−30℃〜0℃で1〜24時間撹拌し、得られるN
−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−4−ヒド
ロキシプロリンのDhbtエステル(Fmoc-Hpy-ODhbtと
略記する。)に触媒量の硫酸の存在下でイソブチレンを
反応させることにより製造する。
【0018】この際に用いるFmoc−ヒドロキシプロリン
は、ラパトサニス(L. Lapatsanis)らの方法(Synthes
is, 1983, 671-673)によっても得られるが、アンモニ
ア又はアミン類でpHを8〜12に保ちつつ、4−ヒド
ロキシプロリン溶液にFmoc化剤であるN−(9−フルオ
レニルメチル)−N−スクシンイミディルカーボネート
を反応させ、反応液から有機溶媒抽出、pH調整、再結
晶等により得ることができる。
【0019】その他の原料に用いる保護アミノ酸あるい
はその活性エステル、すなわち、Fmoc-Ala-OPfp、Fmoc-
Gly-OPfp、Fmoc-Ile-OPfp、Fmoc-Leu-OPfp、Fmoc-Lys(t
Bu)-OPfp及びFmoc-Thr(tBu)-ODhbtは、市販品(試薬グ
レード)が容易に入手できる。
【0020】本発明のペプチドは、上記の保護アミノ酸
あるいはその活性エステルを原料として、汎用のペプチ
ド自動合成装置により、アミノ酸配列のプログラムに従
って、簡単に合成できる。
【0021】なお、ペプチド鎖中へのFmoc-Dopa(B-C
6H5)-OHの伸長反応はカストロ(Castro,B.)らによって
開発されたBop法(Tet. Lett.,1219(1975))に基礎
をおくもので、ミリジェン/バイオサーチ社のプロトコ
ールに準じ、Fmoc-Dopa(B-C6H5)-OH/Bop試薬/HO
Bt(モル比で1/1/1)を混合し、N−メチルモル
ホリン(モル比で1.5)とともに、ペプチド自動合成
装置にセットして、カップリング反応を行うことができ
る。
【0022】また用いる固相樹脂としては、遊離ペプチ
ド合成用又は側鎖保護基保存型ペプチド合成用のいずれ
でもよい。反応後、固相にTFA溶液を流してペプチド
を樹脂から切り出すとともに、保護基を外し、その後、
慣用の手段、例えば逆相液体クロマトグラフィー等によ
りペプチドを精製する。
【0023】本発明のペプチドの塩としては、塩酸塩、
臭化水素酸塩等の無機酸塩、トリフルオロ酢酸塩、p−
トルエンスルホン酸塩、トリメタンスルホン酸塩、トリ
メチルシリルトリフルオロメタンスルホン酸塩等の有機
酸塩等があり、これらは相当する酸を製造工程中又は最
終段階で加えて、その塩とすることができる。
【0024】
【実施例】
実施例1 式(I)で表されるペプチド(Ala-Gly-Dopa
-Gly-Gly)の合成 ペプチド合成装置は全自動ペプチドシンセサイザー90
50型(ミリジェン/バイオサーチ社製)、固相樹脂はF
moc-Gly-ペプシンKA(遊離ペプチド合成用、ミリジェン
/バイオサーチ社製)を使用した。
【0025】反応の進行に伴い、C端から順次 Fmoc-Gl
y-OPfp、Fmoc-Dopa(B-C6H5)-OH、Fmoc-Gly-OPfp及びFmo
c-Ala-OPfpを反応させた。Gly及びAlaの伸長反応は活性
エステルによるカップリング反応であり、Dopaの伸長反
応はBop/HObt法によるカップリング反応である。
【0026】ペプチド鎖の伸長反応がすべて終了したの
ち、固相にフェノール/TFA(重量比で5:95)を
流して、樹脂担体からペプチドを脱離するとともに、保
護基を外した。得られた粗精製ペプチドを逆相液体クロ
マトグラフィー[カラム:マイクロボンダスフェア5μ
C18−100A、径39mm×長さ150mm、ウォータ
ーズ社製、溶出液:A液(0.1容量%TFA/水)と
B液(0.1容量%TFA/アセトニトリル)の94:
6から38:62への30分グラジェント溶出]にか
け、ペプチドを精製した。このときのクロマトグラムを
図1に示した。
【0027】保持時間約2.5分の主ピークをとり、こ
れを6N塩酸で150℃で1時間加水分解し、PICO-TAG
アミノ酸分析機(ウォーターズ社製)でアミノ酸の組成分
析を行った(表1)。アミノ酸組成の分析結果は式
(I)のアミノ酸配列から予想される値とほぼ一致し
た。
【表1】 表1 アミノ酸の組成分析 ───────────────────────────── アミノ酸 組成比(カッコ内は理論値) ───────────────────────────── Gly 3.1(3.0) Ala 0.6(1.0) Dopa 1.2(1.0) ─────────────────────────────
【0028】実施例2 式(II)で表されるペプチド
(Ile-Thr-Dopa-Hyp-Hyp-Thr-Dopa-Lys-Hyp-Lys)の合
成 ペプチド合成装置は実施例1に記載した装置、固相樹脂
はFmoc-Lys-ペプシンKA(遊離ペプチド合成用、ミリジェ
ン/バイオサーチ社製)を使用した。
【0029】反応の進行に伴い、C端から順次 Fmoc-Hy
p(tBu)-ODhbt、Fmoc-Lys(tBu)-OPfp、Fmoc-Dopa(B-C
6H5)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-ODhbt、Fmoc-Hyp(tBu)-ODhb
t、Fmoc-Hyp(tBu)-ODhbt、Fmoc-Dopa(B-C6H5)-OH、Fmoc
-Thr(tBu)-ODhbt、最後にFmoc-Ile-OPfpを反応させた。
Dopaの伸長反応はBop/HObt法によるカップリング反応で
あり、それ以外のアミノ酸の伸長反応は活性エステルに
よるカップリング反応である。
【0030】ペプチド鎖の伸長反応がすべて終了したの
ち、実施例1と同様にして、固相にフェノール/TFA
(重量比で5:95)を流し、樹脂担体からペプチドを
脱離するとともに、保護基を外し、得られた粗精製ペプ
チドを逆相液体クロマトグラフィーにかけ、ペプチドを
精製した。このときのクロマトグラムを図2に示した。
【0031】実施例3 式(III)で表されるペプチド
(Ala-Dopa-Leu-Hyp-Thr)の合成 ペプチド合成装置は実施例1に記載した装置、固相樹脂
はFmoc-Thr-ペプシンKA(遊離ペプチド合成用、ミリジェ
ン/バイオサーチ社製)を使用した。
【0032】反応の進行に伴い、C端から順次Fmoc-Hyp
(tBu)-ODhbt、Fmoc-Leu-OPfp、Fmoc-Dopa(B-C6H5)-OH、
最後にFmoc-Ala-OPfpを反応させた。Dopaの伸長反応はB
op/HObt法によるカップリング反応であり、それ以外の
アミノ酸の伸長反応は活性エステルによるカップリング
反応である。
【0033】ペプチド鎖の伸長反応がすべて終了したの
ち、実施例1と同様にして、固相にフェノール/TFA
(重量比で5:95)を流し、樹脂担体からペプチドを脱
離するとともに、保護基を外し、得られた粗精製ペプチ
ドを逆相液体クロマトグラフィーにかけ、ペプチドを精
製した。このときのクロマトグラムを図3に示した。
【0034】保持時間約15分の主ピークをとり、これ
を6N塩酸で150℃で1時間加水分解し、実施例1と
同様にアミノ酸の組成分析を行った(表2)。アミノ酸組
成の分析結果は式(III)のアミノ酸配列から予想され
る値とよく一致した。
【表2】 表2 アミノ酸の組成分析 ───────────────────────────── アミノ酸 組成比(カッコ内は理論値) ───────────────────────────── Hyp 1.2(1.0) Thr 1.1(1.0) Ala 0.8(1.0) Dopa 1.0(1.0) Leu 0.9(1.0) ─────────────────────────────
【0035】
【発明の効果】本発明により、接着剤、医薬品又は試薬
等に有用な、ドーパ及び/又はヒドロキシプロリンを含
有する新規なペプチドを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】式(I)のペプチドの逆相液体クロマトグラム
である。
【図2】式(II)のペプチドの逆相液体クロマトグラム
である。
【図3】式(III)のペプチドの逆相液体クロマトグラ
ムである。
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列番号:2 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列番号:3 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式(I)〜(III)のペプチドの群
    から選ばれる、ドーパ及び/又はヒドロキシプロリンを
    含有するペプチド又はその塩。 Ala-Gly-Dopa-Gly-Gly (I) Ile-Thr-Dopa-Hyp-Hyp-Thr-Dopa-Lys-Hyp-Lys (II) Ala-Dopa-Leu-Hyp-Thr (III)
  2. 【請求項2】下記の式(I)で表されるドーパを含有す
    るペプチド又はその塩。 Ala-Gly-Dopa-Gly-Gly (I)
  3. 【請求項3】下記の式(II)で表されるドーパ及び/又
    はヒドロキシプロリンを含有するペプチド又はその塩。 Ile-Thr-Dopa-Hyp-Hyp-Thr-Dopa-Lys-Hyp-Lys (II)
  4. 【請求項4】下記の式(III)で表されるドーパ及びヒ
    ドロキシプロリンを含有するペプチド又はその塩。 Ala-Dopa-Leu-Hyp-Thr (III)
JP4051040A 1992-03-10 1992-03-10 ドーパ及び/又はヒドロキシプロリンを含有するペプチド Pending JPH05255385A (ja)

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