JPH05255286A - タンパク質分解酵素阻害剤として有用な新規2−サッカリニルメチルアリール及びアリールオキシアセテート並びに組成物及びそれらの使用方法 - Google Patents

タンパク質分解酵素阻害剤として有用な新規2−サッカリニルメチルアリール及びアリールオキシアセテート並びに組成物及びそれらの使用方法

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JPH05255286A
JPH05255286A JP4349483A JP34948392A JPH05255286A JP H05255286 A JPH05255286 A JP H05255286A JP 4349483 A JP4349483 A JP 4349483A JP 34948392 A JP34948392 A JP 34948392A JP H05255286 A JPH05255286 A JP H05255286A
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alkyl
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Lee Hamilton Latimer
ハミルトン レイティマー リー
Richard Paul Dunlap
ポール ダンラップ リチャード
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 変性疾患の治療に有用な、下式の4−R4
5 −2−サッカリニルメチルアリール及びアリールオ
キシアセテートは、酸受容体の存在下、4−R4−R5
−2−ハロメチルサッカリンをアリールもしくはアリー
ルオキシ酢酸と反応せしめることにより製造できる。 【化1】 【効果】 タンパク質分解酵素の酵素活性を阻害する本
発明の2−置換サッカリン類は、変性疾患の治療に有用
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンパク質分解酵素の
酵素活性を阻害する新規2−サッカリニルメチルアリー
ル及びアリールオキシアセテート、同様の物質を含有す
る組成物類、変性疾患の治療におけるそれらの使用方法
及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非毒性試薬によるタンパク質分解酵素の
阻害は、タンパク質分解が実質的な要因である変性疾
患、例えば、気腫、リウマチ様関節炎及び膵炎の治療に
有用である。プロテアーゼ阻害剤類は、生物医学的研究
に幅広く利用される。セリンプロテアーゼ類は、タンパ
ク質分解酵素の最も広範に分類されたクラスである。或
るセリンプロテアーゼ類は、それらの基質特異性に基づ
いてキモトリプシン様もしくはエラスターゼ様として特
徴づけられる。
【0003】通常、キモトリプシン及びキモトリプシン
様酵素は、カルボニル側のアミノ酸残基が典型的にTr
p,Tyr,Phe,Met,Leu又は芳香族もしく
は巨大アルキル側鎖を含有する別のアミノ酸残基である
側で、タンパク質におけるペプチド結合を開裂する。通
常エラスターゼ及びエラスターゼ様酵素は、結合のカル
ボニル側のアミノ酸残基が典型的にAla,Val,S
er,Leu又は別の同様の小さなアミノ酸である側
で、ペプチド結合を開裂する。
【0004】キモトリプシン様及びエラスターゼ様の両
酵素が、高等生物中の白血球、肥満細胞及び膵液に見い
出され、そして多種多様な細菌、酵母及び寄生体により
分泌される。
【0005】特開昭47−00419号公報は、イネい
もち病、イネ紋枯病、イネごま葉枯病及びイネ色葉枯病
に対して強力な活性を有すると記載された数多くの2−
RZ−メチルサッカリン類を開示する(上式中、RZ
は、低級アルコキシ、ブトキシエトキシ、エチルチオエ
トキシ、ジ低級アルキルアミノエトキシ、エチルチオ、
2−クロロエトキシ、1−(2−プロペニルオキシ)、
1−(2−プロピニルオキシ)、2−サッカリニルメト
キシ、フェノキシ(又は塩素、メチル、ニトロもしくは
メチルチオにより置換されたフェノキシ)、フェニルチ
オ、クロロフェニルチオ、ベンジルチオ(もしくはクロ
ロベンジルチオ)、アセトキシ、ジクロロアセトキシ、
ベンゾイルオキシ(又は塩素もしくはニトロにより置換
されたベンゾイルオキシ)、アセチルチオ、ジクロロア
セチルオキシ、クロロベンゾイルチオ、メチルもしくは
エチルカルバミルオキシ、ジメチルカルバミルオキシ、
フェニルカルバミルオキシ、エチルカルバミルチオ、フ
ェニルカルバミルチオ、ジメチルチオイルカルバモチオ
イル、エチルチオチオイルチオ、エトキシカルボニルチ
オ、エトキシチオイルチオ及びエチルチオカルボニルチ
オである)。
【0006】Sunkel他.,J.Med.Che
m.,31,1886〜1890(1988)は、血小
板凝集阻害活性及び抗血栓症活性を有する一組の2−サ
ッカリニル低級アルキル−1,4−ジヒドロピリジン−
3−カルボキシレート類を開示する。1981年4月2
1日に発行されたChen、米国特許第4,263,3
93号明細書は、「写真要素類及びフィルム単位類」に
有用な各種2−アロイルメチルサッカリン類を開示す
る。
【0007】1980年3月25日に発行されたMul
vey他、米国特許第4,195,023号明細書は、
1 −2−R2 CO−1,2−ベンゾイソチアゾール−
3−オン類(式中、R1 は、ベンゼノイド環におけるハ
ロゲン、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミ
ノ、アルコキシカルボニル、アミノ、ニトロもしくは水
素であり、そしてR2 は、水素、アルキル、アルケニ
ル、アルキニル、シクロアルキル、ハロフェニル、ヘテ
ロアリールもしくは置換ヘテロアリールである)及びR
1 −2−A−CO−サッカリン類(式中、R1 は、1,
2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類におけるベンゼ
ノイド環置換基と同義であり、そしてAは、アルキル、
アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、フルオロフ
ェニル、ヘテロアリールもしくは置換ヘテロアリールで
ある)を開示する。これらの化合物は、エラスターゼ阻
害活性を有し、かつ気腫の治療に有用であると言及され
ている。
【0008】Zimmerman他.,J.Biol.
Chem.,255(20),9848〜9851(1
980)は、セリンプロテアーゼ阻害活性を有する、ア
シル基がフロイル、テノイル、ベンゾイル、シクロプロ
パノイル、エチルブチリル及びアクリロイルであるN−
アシルサッカリン類を開示する。Chiyomaru
他、Chemical Abstracts 81:2
2249nは、殺細菌及び殺真菌活性を有すると言及さ
れている4−メチルフェニル2−サッカリニルカルボキ
シレートを開示する。
【0009】数クラスの化合物類が、セリンプロテアー
ゼ阻害剤であることが既知である。例えば、Power
s、米国特許第4,659,855号明細書は、エラス
ターゼ阻害剤として有用なアリールスルホニルフッ素化
物誘導体類を開示している。Doherty他、米国特
許第4,547,371号及び第4,623,645号
明細書は、それぞれ、炎症性状態、特に関節炎及び気腫
の治療に有用な、有効なエラスターゼ阻害剤であると述
べられているセファロスポリンスルホン類及びスルホキ
シド類を開示する。
【0010】Teshima他、J.Biol.Che
.,257(9),5085〜5091(1982)
は、N−トリフルオロアセチルアントラニレート類の4
−ニトロフェニルエステル類及びチオエステル類、2−
置換−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン類、
2−置換−4−キナゾリノン類並びに2−置換−4−ク
ロロキナゾリン類を用いたセリプロテアーゼ類(ヒト白
血球エラスターゼ、豚膵臓エラスターゼ、カテプシンG
及びウシキモトリプシンAα)における研究の結果を報
告する。
【0011】Cha,Biochem.Pharmac
ol.,24,2177〜2185(1975)は、巨
大分子、例えば酵素への阻害剤のバインディングの研究
に対する速度論的(kinetic)アプローチ及び阻
害定数、反応速度並びに結合及び未結合酵素濃度の測定
方法を提供する。
【0012】Jones他、米国特許第4,276,2
98号明細書は、2−R−1,2−ベンゾイソチアゾリ
ノン−1,1−ジオキシド類(式中、Rは、フルオロ、
ジニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アルコキシカ
ルボニル、アルキルカルボニル、カルボキシル、カルバ
モイル、アルキルアシルアミノ、アルキルスルホニル、
N,N−ジアルキルスルファモイル、トリフルオロメト
キシ、トリフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルス
ルホニル及びトリフルオロメチルスルフィニルで置換さ
れたフェニル、もしくはまた、ピリジルがモノニトロ置
換されうることを除いてRがフェニルである場合のRと
同様に置換されたピリジルである)を開示する。これら
の化合物は、プロテアーゼ酵素阻害活性、特にエラスタ
ーゼ阻害活性を有し、そして気腫、リウマチ様関節炎
「及び別の炎症性疾患」の治療に有用であると言及され
ている。
【0013】Powers他、Biochem.,
,2048〜2058(1985)は、4種のキモト
リプシン様酵素、カテプシンG、ラット肥満細胞プロテ
アーゼI及びII、ヒト皮膚キマーゼ及びキモトリプシン
Aαの、N−フロイルサッカリン及びN−(2,4−ジ
シアノフェニル)サッカリンによる阻害の研究を開示す
る。
【0014】Svoboda他、Coll.Czec
h.Chem.Commun.,51,1133−11
39(1986)は、2H−1,2−ベンゾイソチアゾ
ール−3−オン−2−アセテート−1,1−ジオキシド
エステルの分子内ディックマン(Dieckmann)
縮合による4−ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチア
ジン−3−カルボキシレートの製造を開示する。
【0015】Reczek他、米国特許第4,350,
752号及び同第4,363,865号明細書並びにV
anmeter他、米国特許第4,410,618号明
細書は、写真試薬(Reczek、米国特許第4,35
0,752号明細書及びVanmeter他)及び写真
色素(Reczek、米国特許第4,363,865号
明細書)に関し、そしてこのような適用に有用な各種2
−置換サッカリン類、例えば、「イミドメチルブロッキ
ング」基にヘテロ原子を介して結合した「写真試薬」
(Reczek、米国特許第4,350,752号明細
書)、1,1−アルキレン基を介してイミドの窒素原子
に結合した「キャリヤー拡散性写真色素類」(Recz
ek、米国特許第4,363,865号明細書)並びに
「ブロックト写真試薬」として記載されかつ「ヘテロ原
子を含有する有機写真試薬の残基」を有し「それを介し
てブロッキング基に結合された」N−アシルメチルイミ
ド類(Vanmeter)が開示される。
【0016】Freed他、米国特許第3,314,9
60号明細書は、鎮静剤として有用であると記載された
2−(1,1,3−トリオキソ−1,2−ベンゾイソチ
アゾール−2−イル)グルタルイミド類を開示する。
【0017】2−クロロメチルサッカリンは、殺虫剤と
して有用なN−メチルサッカリンd1−トランス−クリ
サントメート(菊酸エステル)の製造の際の中間体とし
てフランス特許第1,451,417号明細書に開示さ
れ、そしてLo、米国特許第3,002,884号明細
書は、殺真菌剤として有用な2−クロロ、2−ブロモ及
び2−ヨードメチルサッカリン類を開示する。
【0018】1990年11月15日に発行されたDu
nlap他、PCT出願WO90/13549は、タン
パク質分解酵素阻害剤として有用な一組の2−置換サッ
カリン誘導体類を開示する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の化合物類は、
セリンプロテアーゼ類、より詳細には、それらはヒト白
血球エラスターゼ及びキモトリプシン様酵素の活性を阻
害し、従って気腫、リウマチ様関節炎、膵炎、嚢胞性線
維症、慢性気管支炎、成人呼吸困難症候群、炎症性腸疾
患、乾癬、水疱性類疱瘡及びアルファ−1−抗トリプシ
ン欠乏症を初めとする変性疾患状態の治療に有用であ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、タンパク質分
解酵素阻害活性を有し、かつ変性疾患の治療に有用であ
る4−R4 −R5 −2−サッカリニルメチルアリール及
びアリールオキシアセテート並びに4,5,6,7−テ
トラヒドロ−2−サッカリニルメチルアリール及びアリ
ールオキシアセテートに関する。
【0021】更に、本発明は、薬用キャリアー及び有効
タンパク質分解酵素阻害量の4−R 4 −R5 −2−サッ
カリニルメチルアリールもしくはアリールオキシアセテ
ート又は4,5,6,7−テトラヒドロ−2−サッカリ
ニルメチルアリールもしくはアリールオキシアセテート
を含んで成る変性疾患の治療用組成物に関する。
【0022】更に、本発明は、有効タンパク質分解酵素
阻害量の4−R4 −R5 −2−サッカリニルメチルアリ
ールもしくはアリールオキシアセテート又は4,5,
6,7−テトラヒドロ−2−サッカリニルメチルアリー
ルもしくはアリールオキシアセテートを含有する薬剤
を、変性疾患の治療を必要とする患者に投与する工程を
含んで成る変性疾患の治療における上記2−サッカリニ
ルメチルアリール及びアリールオキシアセテートの使用
方法に関する。
【0023】更に、本発明は、酸受容体の存在下、2−
ハロメチルサッカリンをアリールもしくはアリールオキ
シ酢酸と反応せしめる工程を含んで成る上記4−R4
5−2−サッカリニルメチルアリール及びアリールオ
キシアセテート並びに4,5,6,7−テトラヒドロ−
2−サッカリニルメチルアリール及びアリールオキシア
セテートの製造方法に関する。
【0024】
【具体的な態様】より詳細には、本発明は、次式で示さ
れる4−R4 −R5 −2−サッカリニルメチルアリール
及びアリールオキシアセテートもしくはそれらの塩基性
部分の酸付加塩又はそれらの酸性部分の塩基付加塩に関
する。
【0025】
【化11】
【0026】上式中、mはゼロもしくは1であり、nは
ゼロもしくは1であり、かつm+nの和はゼロもしくは
1であり、R1 は、水素もしくは低級アルキルであり、
2 は、水素もしくは低級アルキルであり、R3 は、フ
ェニルもしくは低級アルキル、ペルフルオロ低級アルキ
ル、低級アルコキシ及びハロゲンから成る群の、1〜3
個の同一もしくは異なる構成要素で置換されたフェニル
であり、R4 は、水素、ハロゲン、低級アルキル、ペル
フルオロ低級アルキル、ペルクロロ低級アルキル、低級
アルケニル、低級アルキニル、シアノ、カルボキサミ
ド、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミ
ノ、低級アルコキシ、ベンジルオキシ、低級アルコキシ
カルボニル、ヒドロキシもしくはフェニルであり、そし
てR5 は、水素もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、N
=B、低級アルキル−2−ピロリル、低級アルキルスル
ホニルアミノ、ポリフルオロ低級アルキルスルホニルア
ミノ、ポリクロロ低級アルキルスルホニルアミノ、アミ
ノスルホニル、低級アルキル、ポリフルオロ低級アルキ
ル、ポリクロロ低級アルキル、シクロアルキル、低級ア
ルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキサミド、
ヒドロキシ低級アルキル、メチレンジオキシ、シクロア
ルキルオキシ、ホルミル、アミノメチル、ポリフルオロ
低級アルキルスルホニル、ポリクロロ低級アルキルスル
ホニル、低級アルキルスルホニルアミノスルホニル、ジ
(低級アルキル)ホスホノキシ、低級アルコキシポリ低
級アルキレンオキシ、ヒドロキシ低級アルコキシ、ポリ
ヒドロキシアルコキシ、もしくはそれらのアセタール又
はケタール、ポリアルコキシアルコキシ、−SR,−S
OR,−SO2 R,−OCOR,−O−(C1〜C10
ルキレン)−COOR,−O−(C2 〜C10アルキレ
ン)−N=B(ここで、Rは、低級アルキル、フェニ
ル、ベンジルもしくはナフチル又は低級アルキル、低級
アルコキシもしくはハロゲンより選ばれる1〜2個の置
換基で置換されたフェニルもしくはナフチルであり、そ
して各々の場合においてN=Bは、アミノ、低級アルキ
ルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、1−アゼチジニル、
1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリニ
ル、1−ピペラジニル、4−低級アルキル−1−ピペラ
ジニル、4−ベンジル−1−ピペラジニル、1−イミダ
ゾリルもしくは(カルボキシ低級アルキル)アミノであ
る)より選ばれる5−、6−もしくは7−位のいずれか
における1〜2個の置換基であるか、又はR5 は、5,
6もしくは6,7位でサッカリン環に縮合した5員もし
くは6員飽和環(上記環は、窒素、酸素及び硫黄から成
る群より選ばれる2つのヘテロ原子を含有する)もしく
は上記環のメチル化誘導体である。
【0027】上記式Iの好ましい化合物は、R4 が水
素、ハロゲン、低級アルキルもしくは低級アルコキシで
あり、かつR5 が水素、低級アルコキシ、メチレンジオ
キシ、シクロアルキルオキシ、ヒドロキシ低級アルコキ
シ、ポリヒドロキシアルコキシもしくはそれらのアセタ
ール又はケタール、ポリアルコキシアルコキシ、−O−
(C1 〜C10アルキレン)−COORもしくは−O−
(C2 〜C10アルキレン)−N=B′であるものであ
る。
【0028】上記式Iの特に好ましい化合物は、R3
フェニルもしくは塩素で置換されたフェニルであり、R
4 が水素もしくは低級アルキルであり、かつR5 が水素
もしくは低級アルコキシであるものである。
【0029】また、本発明は、次式VIの4,5,6,7
−テトラヒドロ−2−サッカリニルメチルアリール及び
アリールオキシアセテートに関する。
【0030】
【化12】
【0031】上式中、R4aは、水素、低級アルキルもし
くはフェニルであり、R6 は、水素もしくは第一級低級
アルキルであるか、又は、R4a及びR6 は、一緒にスピ
ロシクロプロピル環を形成し、R7 は、水素もしくは低
級アルコキシであり、そしてm,n,R1 ,R2 及びR
3 は、式Iについて定義の通りである。
【0032】テトラヒドロサッカリンは、4,7−アル
キレン架橋を含有してもよく、従ってまた本発明は次式
の化合物に関する。
【0033】
【化13】
【0034】上式中、Aは、メチレン、エチレンもしく
はジメチルメチレンであり、そしてm,n,R1 ,R2
及びR3 は、式Iについて定義の通りである。
【0035】一般的には、一般式Iで示される化合物
が、1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)−オン
1,1−ジオキシドと化学文献で名付けられること
は、理解されるべきである。しかしながら、簡潔のため
に、このような化合物はサッカリン誘導体類と称される
ことが多く、そして本発明の化合物及びそれらの生物学
的性質を記載する際に以下本明細書ではその名称が用い
られる。
【0036】本明細書で用いられる低級アルキル、低級
アルコキシ及び低級アルカンの語は、有枝鎖基を包含す
る炭素原子数1〜10個の一価脂肪族基を意味する。従
って、このような基の低級アルキル(もしくは低級アル
カン)部分としては、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−
ブチル、n−ペンチン、2−メチル−3−ブチル、1−
メチルブチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、n−
ヘキシル、1−メチルペンチル、3−メチルペンチル、
1−エチルブチル、2−エチルブチル、2−ヘキシル、
3−ヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルペンチル
及び1,1−ジメチルオクチルなどが挙げられる。
【0037】本明細書で用いられるC1 〜C10アルキレ
ンの語は、炭素原子数1〜10個の、有枝鎖基を包含
し、そして同一もしくは異なる炭素原子上にそれらの自
由原子価を有する二価飽和基を意味し、従って、メチレ
ン、1,2−エチレン、エチリデン、1,3−プロピレ
ン及びプロピリデンなどを包含する。
【0038】本明細書で用いられる低級アルコキシポリ
低級アルキレンオキシの語は、低級アルコキシが上記意
義を有し、ポリが2〜4を意味し、かつ低級アルキレン
オキシにおける低級アルキレンが、炭素原子数2〜5個
の、有枝鎖基を包含する、二価飽和基を意味するような
基を意味する。従って、この語は、CH3 (OCH2
2)p −O−及びCH3 CH2 〔OCH2 CH(C
3)〕p −O−など(ここでp=2〜4)を包含する。
【0039】本明細書で用いられるヒドロキシ低級アル
コキシの語は、C−1炭素原子以外においてヒドロキシ
基で置換された上記定義の低級アルコキシを意味し、従
って2−ヒドロキシエトキシなどを包含する。
【0040】本明細書で用いられるポリヒドロキシアル
コキシの語は、アルコキシが、いずれも同一もしくはC
−1炭素原子に付着していない2〜4個のヒドロキシ基
で置換された炭素原子数2〜5個の一価脂肪族基である
ような基を意味し、従って2,3−ジヒドロキシプロポ
キシ及び2,3,4,5−テトラヒドロキシペントキシ
などを包含する。
【0041】本明細書で用いられるポリアルコキシアル
コキシの語は、いずれも同一もしくはC−1炭素原子に
付着していない2〜4個のメトキシもしくはエトキシ基
で置換された炭素原子数3〜5個の一価脂肪族アルコキ
シ基を意味する。
【0042】本明細書で用いられるハロゲン(もしくは
ハロ)の語は、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素を意
味する。本明細書で用いられる低級アルケニル及び低級
アルキニルの語は、炭素原子数2〜10個の有枝鎖基を
包含する一価不飽和基を意味し、従ってそれらとして
は、1−エテニル、1−(2−プロペニル)、1−(2
−ブテニル)、1−(1−メチル−2−プロペニル)、
1−(4−メチル−2−ペンテニル)、4,4,6−ト
リメチル−2−ヘプテニル、1−エチニル、1−(2−
プロピニル)、1−(2−ブチニル)、1−(1−メチ
ル−2−プロピニル)及び1−(4−メチル−2−ペン
チニル)などが挙げられる。
【0043】本明細書で用いられるC1 〜C10アルキレ
ンの語は、炭素原子数2〜10個の、有枝鎖基を包含
し、そして異なる炭素原子上にそれらの自由原子価を有
する二価飽和基を意味し、従って、1,2−エチレン、
1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1−メチル−
1,2−エチレン及び1,8−オクチレンなどを包含す
る。
【0044】本明細書で用いられるシクロアルキルの語
は、C3 〜C7 飽和単環式炭化水素残基を意味し、従っ
て、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル及びシクロヘプチルを包含する。
【0045】本発明の化合物類は、セリンプロテアーゼ
類、より詳細には、それらはヒト白血球エラスターゼ及
びキモトリプシン様酵素の活性を阻害し、従って気腫、
リウマチ様関節炎、膵炎、嚢胞性線維症、慢性気管支
炎、成人呼吸困難症候群、炎症性腸疾患、乾癬、水疱性
類疱瘡及びアルファ−1−抗トリプシン欠乏症を初めと
する変性疾患状態の治療に有用である。
【0046】式I及び式VIの化合物は、酸受容体、例え
ばアルカリ金属炭酸塩もしくはトリ低級アルキルアミン
の存在下、2−ハロメチルサッカリンもしくは2−ハロ
メチル−4,5,6,7−テトラヒドロサッカリンを適
当なアリールもしくはアリールオキシ酢酸と反応せしめ
ることにより製造できる。あるいは、アリールもしくは
アリールオキシ酢酸のアルカリ金属塩、詳細にはセシウ
ム塩(酸とアルカリ金属炭酸塩の反応により製造され
る)が、2−ハロメチル化合物と反応できる。また、こ
れらの反応は、臭化テトラブチルアンモニウム(TBA
B)の存在下、実施してもよい。これらの反応は、不活
性有機溶剤、例えば、キシレン、アセトニトリル、二塩
化メチレン、N−メチル−2−ピロリジノンもしくはジ
メチルホルムアミド(DMF)中、周囲温度から用いら
れる溶剤の沸点までの範囲内の温度で実施できる。これ
らの反応は以下に具体的に示され、そこではXはクロ
ロ、ブロモもしくはヨードである。
【0047】
【化14】
【0048】式Iの化合物の製造に必要とされる4−R
4 −R5 −2−ハロメチルサッカリン類は、下記(ここ
で、Alkは低級アルキルである)に示されるような
D’Alelio他、J.Macromol.Sci.
Chem.,A3(5),941(1969)及びSa
ari他、J.Het.Chem.,23,1253
(1986)に記載された方法により製造される。
【0049】
【化15】
【0050】Saariに記載された方法では、適当な
アントラニル酸のエステルは、置換アントラニン酸より
伝統的な手段によって製造され、そしてエステルがジア
ゾ化される。次いでジアゾニウム塩は二酸化硫黄及び塩
化第二銅と反応してスルホニルクロリドを生成し、次い
でそれが濃水酸化アンモニウムと反応して式IIの置換サ
ッカリン誘導体を生成する。後者は、低級アルカノール
溶剤中ホルムアルデヒドとの反応において式III の4−
4 −R5 −2−ヒドロキシメチルサッカリン類を与
え、それは、ハロゲン化チオニルもしくはトリハロゲン
化リンとの反応において、式IVの対応する4−R4 −R
5 −2−ハロメチルサッカリン誘導体類を与える。
【0051】また、R4 ,R5 及びXが上記意義を有す
る式IVの4−R4 −R5 −2−ハロメチルサッカリン類
は、不活性有機溶剤、例えば二塩化メチレン(MD
C)、二塩化エチレン(EDC)もしくは四塩化炭素
中、約0℃〜約30℃の温度で、ハロゲン化スルフリル
と対応する4−R4 −R5 −2−フェニルチオメチルサ
ッカリンの反応により製造できる。次いで、4−R4
5 −2−フェニルチオメチルサッカリン類が、不活性
有機溶剤、例えば、トルエン、キシレン、DMFもしく
はMDC中、周囲温度から用いられる溶剤の沸点までの
範囲内の温度で、ハロメチルフェニルスルフィドと式II
の4−R4 −R5 −サッカリンの反応により製造され
る。反応は、式IIのサッカリン誘導体のタリウム塩(低
級アルカノール中タリウム低級アルコキシドとサッカリ
ン誘導体の反応により製造される)と;又はテトラ低級
アルキルアンモニウムハロゲン化物、例えば、臭化テト
ラブチルアンモニウム(以下本明細書ではTBAB)の
存在下、サッカリン誘導体のジ低級アルキルアンモニウ
ム塩(下記のように製造される)と;又は実質的にテト
ラ低級アルキルアンモニウムハロゲン化物の存在下、式
IIのサッカリン誘導体と;又は実質的にテトラ低級アル
キルアンモニウムハロゲン化物及びアルカリ金属低級ア
ルコキシド、例えばカリウムt−ブトキシドの存在下、
式IIのサッカリン誘導体と、ハロメチルフェニルスルフ
ィドの反応により実施できる。
【0052】また、式IIのサッカリン類は、不活性溶
剤、好ましくは1,2−ジクロロエタン(二塩化エチレ
ン、EDC)中、ルイス酸、好ましくは触媒量の塩化ス
ズ(IV)の存在下、過剰のホルムアルデヒドもしくはホ
ルムアルデヒド当量、例えば、パラホルムアルデヒドも
しくは1,3,5−トリオキサン及びクロロシラン、好
ましくはクロロメチルシランとの反応により、単一工程
でXがClである式IVのクロロメチルサッカリン類に変
換してもよい。
【0053】2−クロロメチルサッカリンIVへのサッカ
リンIIの変換のすべてが、2−クロロメチルテトラヒド
ロサッカリンVIIIへのテトラヒドロサッカリンVII の変
換に、同様に適用できることは理解されるであろう。
【0054】
【化16】
【0055】また、式IIの化合物は、任意のテトラ低級
アルキルエチレンジアミンの存在下、不活性有機溶剤、
例えばTHF中、式Vの2−R4 −R5 −N,N−ジ低
級アルキルベンズアミドを1モル当量の低級アルキルア
ルカリ金属、例えば低級アルキルリチウムと反応せし
め、そして得られたアルカリ金属塩を、−50℃〜−8
0℃の範囲内の温度で二酸化硫黄と反応せしめ続いて得
られたアルカリ金属スルフィネートを塩基の存在下ヒド
ロキシルアミン−O−スルホン酸と反応せしめることに
より、又はハロゲン化スルフリルと反応せしめ続いてア
ンモニアと反応せしめることにより製造できる。二酸化
硫黄−ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸経路が用い
られる場合には、アルカリ金属スルフィネートの添加前
に、1当量の水酸化ナトリウムでヒドロキシルアミン−
O−スルホン酸を中和せしめることは、特に有利であ
る。その後、得られた2−R4 −R5 −6−アミノスル
ホニル−N,N−ジ低級アルキルベンズアミドは、酸媒
体中で加熱されて後者の環化が生じ、所望の式IIの2−
4 −R5 −サッカリンのジ低級アルキルアンモニウム
塩が生成され、それは、次反応で使用することができ、
又所望であれば、希酸中で加水分解して遊離サッカリン
を単離できる。還流用氷酢酸中で環化を実施することは
好ましい。方法は以下に具体的に示され、そこでは、R
4 ,R5 及びAlkは上記意義を有する。
【0056】
【化17】
【0057】R4 が第一級あるいは第二級低級アルキル
であり、かつ上記式Iの化合物類の製造に関する中間体
として有用である式IIの化合物類は、下記方法の一つに
より製造される。R4 が第一級低級アルキルである式II
の化合物は、不活性有機溶剤、例えばTHF中、4−メ
チル−R5 −サッカリン(式II、R4 がCH3 である)
を2モル当量の低級アルキルリチウムと反応させ、そし
て得られたリチウム塩を1モル当量の低級アルキルハロ
ゲン化物と反応させることにより製造され、また両反応
は約−50℃〜−80℃の範囲内の温度で実施される。
【0058】R4 が第一級低級アルキルでありかつR5
が水素以外であるか、又はR4 が第二級低級アルキルで
ありかつR5 が式Iについて定義のとおりである式IIの
化合物は、2−第一級低級アルキル−R5 −N,N−ジ
低級アルキルベンズアミド(式V、R4 が第一級低級ア
ルキルである)を、不活性有機溶剤、例えばTHF中、
任意にテトラ低級アルキルエチレンジアミンの存在下1
モル当量の低級アルキルリチウムあるいはリチウムジ低
級アルキルアミドと反応せしめ、そして得られたリチウ
ム塩を約−50℃〜−80℃の範囲内の温度で1モル当
量の低級アルキルハロゲン化物と反応せしめることを含
んで成る。次いで得られた2−第一級もしくは第二級低
級アルキル−R5 −N,N−ジ低級アルキルベンズアミ
ドは、上記と同様の反応順序で、すなわち、2−第一級
もしくは第二級低級アルキル−R 5 −N,N−ジ低級ア
ルキルベンズアミドを1モル当量の低級アルキルリチウ
ムと反応せしめ;そして得られたリチウム塩を二酸化硫
黄と反応せしめ、続いて塩基の存在下ヒドロキシルアミ
ン−O−スルホン酸と反応せしめ;又はハロゲン化スル
フリルと反応せしめ続いてアンモニアと反応せしめ;そ
して生成物を環化して所望の式IIの4−第一級もしくは
第二級低級アルキル−R5 −サッカリンを得ることによ
り、R4 が第一級もしくは第二級低級アルキルである式
IIの化合物に変換される。2−低級アルキル−R5
N,N−ジ低級アルキルベンズアミド出発物質における
2−低級アルキル基がメチルである場合、アルキル化
は、アルキル化で用いられる低級アルキルハロゲン化物
が直鎖であるか又は有技鎖であるかに依存して、2−低
級アルキル基が直鎖又は有技鎖のどちらかである種を与
える。一方、出発物質における2−低級アルキル基が1
つ以上の炭素原子を含有する場合には、アルキル化はベ
ンゼン環に隣接した炭素原子で起こり、そして2位にs
ec−低級アルキル基を担持する生成物を与える。
【0059】R4 がn−低級アルキルでありかつR5
水素である化合物IIの特に有用な製造方法は、トリアル
キルシリル基を用いた出発物質Vのベンジルプロトンの
保護を含み、それによって6位でのリチウム化及び上記
スルホナミドの生成を許容する。
【0060】
【化18】
【0061】R8 が低級アルキルである2−n−低級ア
ルキルベンズアミドは、不活性溶剤、好ましくはTHF
中アルキルリチウムもしくは好ましくは、リチウムジア
ルキルアミド(すなわち、LDA)を用いてベンジルア
ニオンを生成せしめ、そして適当なクロロトリアルキル
シラン、好ましくはクロロトリメチルシランで処理する
ことにより、シリル化される。サッカリンは上記のよう
に合成され、そしてシリル基はフッ化物アニオンの供給
源、好ましくはフッ化セシウムのDMF溶液もしくは不
活性溶剤中のフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムで
処理することにより取り除かれる。
【0062】或る場合では特定の必要とされる中間体の
入手方法は、サッカリン核を生成する2つの環を製造す
ることを必要とする。従って、R4 が低級アルコキシで
ありかつR5 が7−ヒドロキシであるサッカリン、又は
7 が低級アルコキシであるテトラヒドロサッカリンを
製造するために、下記合成方法を用いてもよい。
【0063】
【化19】
【0064】3,3−ジチオビスプロピオン酸が、塩化
チオニルと酸の反応によりビス酸塩化物に変換され、次
いで酸塩化物が2モル当量のベンジルアミンと反応して
ビスN−ベンジルアミドを生成する。後者は、有機溶
剤、例えば、MDC,EDCもしくは四塩化炭素中、塩
化スルフリルとの反応において、5−クロロ−2−ベン
ジル−2H−イソチアゾール−3−オンを与え、それは
1モル当量の過酸、例えば、過安息香酸もしくは3−ク
ロロ過安息香酸で酸化されて5−クロロ−2−ベンジル
−2H−イソチアゾール−3−オン−1−オキシドにな
る。後者は、有機溶剤、例えばベンゼン、トルエンもし
くはキシレン中、2−低級アルコキシフランで加圧下加
熱されると、4−低級アルコキシ−7−ヒドロキシ−2
−ベンジル−1,2−ベンゾイソチアゾール−2H−3
−オン−1−オキシドを与える。所望であれば、次いで
7−ヒドロキシ基が低級アルキルハロゲン化物もしくは
低級アルキル−(O−低級アルキレン)p −ハロゲン化
物(ここで、ハロゲン化物は、塩化物、臭化物もしくは
ヨウ化物である)と反応して、対応する4,7−ジ低級
アルコキシもしくは4−低級アルコキシ−7−〔低級ア
ルキル−(O−低級アルキレン)p −O〕−2−ベンジ
ル−1,2−ベンゾイソチアゾール−2H−3−オン−
1−オキシドを与える。1モル当量の上記過酸での生成
物の更なる酸化に続くトランスファー水素化による触媒
的脱ベンジル化は、対応する4−低級アルコキシ−7−
ヒドロキシサッカリン類を与える。
【0065】テトラヒドロサッカリンが所望である場合
には、下記変法が用いられる。
【0066】
【化20】
【0067】5−クロロ−2−ベンジル−2H−イソチ
アゾール−3−オン−1−オキシドは、酢酸中、適当な
酸化剤、好ましくは過酸化水素で1,1−ジオキシドに
酸化してもよく、次いでそれを、適当なジエンを用いる
典型的なディールス・アルダー縮合に従って反応せし
め、そして還元すると2−ベンジルテトラヒドロサッカ
リンが提供され、その後水素化分解せしめるとテトラヒ
ドロサッカリンが得られる。
【0068】R4 が低級アルキルもしくはフェニルであ
り、かつR5 が水素である式IIの化合物類は、2−シク
ロヘキセノンからの別の経路により合成してもよい。
【0069】
【化21】
【0070】2−シクロヘキセノンを、Winkler
他.〔TetLett1987,1051及び
OrgChem54,4491(1989)〕の方
法に従って、カプレート、(R4)2 CuZ(ここで、Z
はリチウムである)もしくはMg(X′)2(ここで、
X′は臭化物、塩化物もしくはヨウ化物である)と反応
せしめ、続いてシアノギ酸メチルで反応せしめる。得ら
れたβ−ケトエステルを、酸性粘土モンモリロナイトK
SFの存在下、ベンジルメルカプタンと反応せしめると
ベンジルチオエノールエーテルの位置異性体の混合物が
生成する。混合物をジクロロジシアノベンゾキノン(D
DQ)で処理することにより芳香族化し、そして水性酸
中塩素ガスで酸化すると塩化スルホニルエステルが得ら
れ、次いでそれを上記中間体IIに変換してもよい。
【0071】R7 が水素である式VIの化合物についての
出発物質である4,5,6,7−テトラヒドロサッカリ
ン類は、前記方法と同様の経路で合成される。
【0072】
【化22】
【0073】3−アルキル−2−シクロヘキセノンを、
エーテル系溶剤、好ましくはジエチルエーテル中、−5
0〜+20℃、好ましくは約0℃で、適当なアルキルリ
チウムカプレートと反応せしめ、そして得られた付加生
成物を現場でシアノギ酸メチル及びヘキサメチルホスホ
ルアミドで処理した。このように生成された6,6−ジ
アルキル−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート
を上記ベンジルメルカプタンと反応せしめ、そして2−
(ベンジルチオ)シクロヘキサンカルボキシレート類の
混合物を上記のように酸化的塩素化すると、クロロスル
ホニルエステル類の混合物が得られ、それをアンモニア
で処理した後に、所望の4,4−ジアルキル−4,5,
6,7−テトラヒドロサッカリンが得られた。
【0074】式Iの最終生成物を製造するのに用いられ
るアリール及びアリールオキシ酢酸は、市販されている
か、又は既知クラスの構成要素であり、そして周知の伝
統的な合成方法により製造できる。
【0075】伝統的でありかつ化学技術者らに周知であ
る簡単な化学転位が、本発明の化合物の官能基の変化を
引き起こすために使用できる。例えば、対応するアミノ
置換化合物類を生成するためのニトロ基の触媒的還元、
対応するアミド類を製造するためのアミノ置換種のアシ
ル化、対応するそれぞれのスルホキシド類もしくはスル
ホン類を製造するためのスルフィド類もしくはスルホキ
シド類の酸化、対応するカルボン酸類を生成するための
エステル類のケン化、対応するフェノール類もしくは脱
ベンジル化アミン類を生成するためのフェノール系エー
テル類もしくはベンジルアミン類の触媒的脱ベンジル
化、又は所望のエーテル類を生成するための塩基の存在
下におけるアルキル化剤とフェーノール類の反応が実施
できる。
【0076】標準生物学的試験方法では、本発明の化合
物類の代表例はヒト白血球エラスターゼ(HLE)阻害
活性を有することが見い出されており、従って、それら
が変性疾患、例えば、気腫、リウマチ様関節炎、膵炎、
嚢胞性線維症、慢性気管支炎、成人呼吸困難症候群、炎
症性腸疾患、乾癬、水疱性類疱瘡及びアルファ−1−抗
トリプシン欠乏症の治療に有用である。
【0077】塩基性官能基を有する本発明の化合物は、
塩基と酸の相互作用により酸付加塩の状態に変換でき
る。同様の方法で、遊離塩基は、伝統的な方法、すなわ
ち、塩を冷却した弱水性塩基、例えば、アルカリ金属炭
酸塩及びアルカリ金属重炭酸塩で処理することにより、
酸付加塩の状態から再生成できる。従って、再生成され
た塩基は、同一もしくは異なる酸と相互作用してまた同
一もしくは異なる酸付加塩を提供できる。従って、塩基
及びすべてのそれらの酸付加塩は、容易に相互変換可能
である。
【0078】同様に、酸、すなわちカルボン酸官能基を
有する本発明の化合物類は、塩基、例えばアルカリ金属
もしくはアンモニウム水酸化物又は有機塩基、例えばア
ルキル、ジアルキルもしくはトリアルキルアミン類と酸
の反応により、それらの塩の状態に変換でき、そして酸
は、水性酸で塩を処理することにより塩から再生成でき
る。
【0079】本発明の化合物類の薬理活性は、それら自
身の遊離塩基もしくは遊離酸又は薬用条件に合った酸及
び塩基、すなわち、遊離塩基及び遊離酸における固有の
有益な性質が、アニオンもしくはカチオンに帰因する副
作用によりそこなうことがないように、酸もしくは塩基
のアニオンもしくはカチオンが有効量の塩において動物
生物体に無害である酸もしくは塩基より形成される塩を
使用することにより、薬剤学的目的に有用な状態で享受
されうる。
【0080】この薬理活性の塩を利用する際には、もち
ろん、薬用条件に合った塩を使用することが好ましい。
水不溶性、高い毒性もしくは結晶特性の欠失は、例え
ば、所定の薬剤適用におけるような使用に適さない又は
あまり望ましくない或る種の特定の塩を提供するかもし
れないとはいえ、水不溶性もしくは毒性の塩は、先に説
明された水性塩基もしくは水性酸を用いる塩の分解によ
り対応する薬用条件に合った塩基に変換でき、あるい
は、それらは、アニオンもしくはカチオンを伴う二重分
解反応、例えば、イオン変換方法によりいずれか所望の
薬用条件に合った塩に変換できる。
【0081】更に、薬剤適用におけるそれらの有用性は
別として、塩は、遊離塩基もしくは遊離酸の誘導体を特
徴づけ又は同定するのに有用であり、あるいは単離もし
くは精製に有用である。所望であれば、特徴づけられた
もしくは精製された塩誘導体を初めとするすべての塩
が、水性塩基もしくは水性酸と塩の反応により薬用条件
に合った遊離塩基もしくは遊離酸を再生成するのに使用
でき、あるいはそれらは、例えば、イオン交換方法によ
り薬用条件に合った塩に変換できる。
【0082】従って、化合物の新規特徴は、2−サッカ
リニルメチルアリールもしくはアリールオキシアセテー
トの概念で存在するが、いずれか特定の酸もしくは塩基
部分又は化合物の塩型に伴う酸アニオンもしくは塩基カ
チオンではない。
【0083】本発明の化合物は、それらを単独もしくは
適当な添加剤、例えば炭酸カルシウム、澱粉、乳糖、タ
ルク、ステアリン酸マグネシウム及びアラビアゴムなど
と組合せて経口投与用の錠剤又はカプセル剤のような単
位剤形に組入れることにより薬用の用途用に製造でき
る。また更に、化合物の水溶性塩の水性溶液状もしくは
水性アルコール状で、化合物は、経口、非経口もしくは
エアロゾル吸入投与用に製剤でき、伝統的な医薬品と同
様の方法で、グリコールもしくは油状溶液又は油水乳剤
が製剤される。
【0084】このような組成物中の活性成分のパーセン
テージは、適する薬用量が得られるように変更してもよ
い。特定の患者に適用される薬用量は、適用経路、治療
期間、患者の体形及び健康状態、活性成分の効能及びそ
れに対する患者の反応を基準として用いて、臨床医の判
断により変化可能である。従って活性成分の有効薬用量
は、すべての基準を考慮した後に患者に代わって臨床医
の最良の判断によってのみ決定できる。
【0085】本発明の化合物の分子構造は、それらの赤
外及びNMRスペクトルの研究に基づいて提供された。
構造は、成分の元素分析についての計算値及び実験値間
の対応により、又は高分解質量分析により確立された。
以下の例は、本発明を更に具体的に説明するものである
が、しかしながらそれに限定される訳ではない。すべて
の融点が℃で示され、かつ補正されていない。
【0086】
【実施例】出発物質の製造 製造1 粉末状水酸化カリウム(7.4g,0.132モル)
を、ジメチルスルホキシド(DMSO)(100mL)と
混合し、そして混合物を5分間撹拌した。次いで6−メ
チルアントラニル酸(10.0g,0.066モル)
を、混合物に添加し、そしてヨードメタン(4.52m
L,0.073モル)を滴下した。反応混合物を室温で
30分間撹拌し、次いでエーテル250mLで希釈し、水
(100mL×3)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
そして濃縮した。粗生成物をフラッシュグレード(32
〜63)シリカゲルのパッドを介して濾過し、そしてエ
ーテル:ヘキサン 1:9で溶離させたところ、油状物
として6−メチルアントラニル酸メチル4.23g(3
9%)が得られた。
【0087】このように製造された6−メチルアントラ
ニル酸メチル(4.23g,0.026モル)を酢酸2
5mLに溶解し、そして溶液を0℃まで冷却した。濃塩酸
(45mL)を添加して褐色スラリー状の生成物を生成し
た。水8mL中亜硝酸ナトリウム1.89g(0.027
モル)の溶液を撹拌しながら滴下し、得られたオレンジ
色の溶液を0℃で1時間撹拌し、次いで0℃で酢酸33
mL及び水6mL中塩化銅(II)二水和物2.18g(0.
013モル)及び二酸化硫黄(6.3g)の混合物に、
6回に分けて添加した。暗緑色の溶液を室温で一晩撹拌
し、氷水300mL中へ注ぎ入れ、そして分離した固体を
採取し、そして吸引により乾燥すると2−クロロスルホ
ニル−6−メチル安息香酸メチル1.11gが得られ、
それを直ちに氷冷した水酸化アンモニウム100mLに添
加し、そして室温で一晩撹拌した。溶液を濃HClでpH
1まで酸性化し、そして得られた沈殿を採取しそして風
乾したところ4−メチルサッカリン729mg(12
%)、mp224〜226℃が得られた。
【0088】トルエン25mL中4−メチルサッカリン
1.0g(0.005モル)、TBAB0.33g
(0.001モル)及びクロロメチルフェニルスルフィ
ド1.2g(0.0075モル)の混合物を、約16時
間加熱還流し、次いで冷却し、酢酸エチルで希釈し、そ
して溶液を水性重炭酸塩及び水で洗浄した。有機層を乾
燥し、そして乾燥状態にしたところ、2−フェニルチオ
メチル−4−メチルサッカリン0.74gが得られた。
【0089】後者(0.74g,0.002モル)をM
DC25mLに溶解し、そして溶液を撹拌しながら約2時
間に亘ってMDC中塩化スルフリル0.47g(0.0
03モル)の溶液を滴下し、そして反応混合物を乾燥状
態にした。黄色残留固体をヘキサンを用いてすり潰し、
そして濾過して乾燥したところ、淡黄色固体として2−
クロロメチル−4−メチルサッカリン0.46gが得ら
れた。
【0090】製造2 製造1における上記生成物を用いて、6−クロロアント
ラニル酸5.0g(0.029モル)及びヨードメタン
2.75mL(0.044モル)を、粉末状水酸化カリウ
ム4.08g(0.073モル)の存在下、反応させた
ところ油状物として6−クロロアントラニル酸メチル
4.22g(78%)が得られた。
【0091】4−メチルサッカリンを製造するために用
いた方法と同様の方法により、酢酸22mL及び濃塩酸4
0mL中6−クロロアントラニル酸メチル4.22g
(0.023モル)並びに水7mL中亜硝酸ナトリウム
1.68g(0.024モル)を用いてジアゾニウム塩
を製造し、それを酢酸30mL及び水5mL中塩化銅(II)
二水和物1.93g(0.011モル)及び二酸化硫黄
6.5gに添加して、4−クロロサッカリンを製造し
た。得られた2−クロロスルホニル−6−クロロ安息香
酸メチルを水酸化アンモニウム150mLで上述のように
処理したところ、淡黄色固体として4−クロロサッカリ
3.07g(62%)、mp245〜246℃が得られ
た。
【0092】2−ヒドロキシメチル−4−クロロサッカ
リンを、エタノール中4−クロロサッカリン1.00g
(0.0046モル)及び水性37%ホルマリン3.2
2mLの溶液を加熱することにより製造した。粘稠な油状
生成物を結晶化するためのすべての試みは、出発物質へ
の分解に終り、従って特性を調べることなく生成物を次
工程で用いた。
【0093】このように製造された粗2−ヒドロキシメ
チル−4−クロロサッカリン(609mg,0.0025
モル)をジエチルエーテル5mLと混合し、そして塩化チ
オニル3mLを添加した。得られた混合物を加熱して完全
な溶液状にし、室温で一晩撹拌し、エーテル20mLで希
釈しそして砂を上部に備えたセライト(商標)のパッド
を介して濾過し、そしてエーテルで溶離した。溶剤を除
去したところ、粗クロロメチル誘導体430mgが得られ
た。更なる反応のために一部分(225mg)を取り出し
た。残り(205mg)をシリカゲルでのフラッシュクロ
マトグラフィーにかけ、そして40%エーテル/ペンタ
ンで溶離したところ、2−クロロメチル−4−クロロサ
ッカリン137mg、mp135〜136℃を提供した。
【0094】製造3A THF100mLへのヨウ化銅(I)6.0g(0.03
モル)の懸濁液に、硫化ジメチル25mLを添加し、そし
て得られた黄色溶液を−78℃まで冷却し、そして3.
0モル(M)の臭化フェニルマグネシウムのジエチルエ
ーテル溶液23mL(0.06モル)の溶液を滴下した。
得られた淡黄橙色溶液を窒素下−78℃で1時間撹拌
し、次いでTHF10mL中2−シクロヘキセノン3.0
2g(0.03モル)で処理した。得られた混合物を0
℃まで2時間かけて温め、−78℃まで再冷却し、ヘキ
サメチルホスホルアミド15mLで処理し、30分間撹拌
し、シアノギ酸メチル8.0g(0.09モル)で処理
し、そして一晩かけて周囲温度まで温めた。反応混合物
を2N塩酸100mLへ注ぎ入れ、そして有機相を分離
し、そして水性相をMDCで再び抽出した。合わせた有
機抽出物を減圧下乾燥状態にし、そして残渣を飽和塩化
アンモニウムですり潰し、次いで水で、さらに塩水です
り潰し、そしてもう一度乾燥状態にしたところ、油状物
として2−フェニルシクロヘキサン−6−オンカルボン
酸メチル3.2gが得られた。
【0095】クロロホルム中後者(3.0g,0.01
3モル)、ベンジルメルカプタン4.8g(0.039
モル)及びAmberlyst(商標)−15樹脂(R
ohm and Haas)1.0gを20時間加熱還
流し、混合物を更なる樹脂1.5gで処理しそして更に
4時間加熱した。次いで混合物を周囲温度まで冷却し、
濾過し、減圧下濾液を乾燥状態にし、ヘキサンを用いて
残渣をすり潰し、そして固体を濾取したところ、2−ベ
ンジルチオ−6−フェニルシクロヘキサ−2−エンカル
ボン酸メチル及び2−ベンジルチオ−6−フェニルシク
ロヘキサ−1−エンカルボン酸メチルの混合物0.85
g(19%)が得られ、その0.6g(0.0018モ
ル)を、窒素下24時間撹拌しながらトルエン25mL中
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン2.
0gと加熱した。混合物をシリカゲルのパッドを介して
濾過し、MDC:ヘキサン 2:1で溶離し、そして溶
離液を乾燥状態にしたところ、2−ベンジルチオ−6−
フェニル安息香酸メチル0.3g(67%)が得られ
た。
【0096】MDC10mLに溶解した後者(0.52
g,0.0016モル)を、酢酸20mL及び水5mLで希
釈し、混合物を−10℃まで冷却し、そして発熱反応が
鎮静するまで塩素ガスを混合物に吹き込んだ。次いで混
合物を10分間撹拌し、そして減圧下乾燥状態にしたと
ころ、2−クロロスルホニル−6−フェニル安息香酸メ
チル0.41g(85%)が得られ、それをTHF10
mLに溶解し、そして氷/アセトン浴中で冷却しながら濃
水酸化アンモニウム溶液25mLへ添加した。反応混合物
をMDCで抽出し、有機相を除去し、そして水性層を濃
塩酸でpH1まで酸性化しそしてMDCで抽出した。有機
抽出物を塩水で洗浄し、乾燥しそして乾燥状態になるま
で蒸発させたところ、4−フェニルサッカリン0.33
g(97%)が得られた。
【0097】製造1に記載された方法と同様の方法に従
って、後者(0.33g,0.0012モル)を、TB
AB0.08g(0.0025モル)の存在下、トルエ
ン15mL中クロロメチルフェニルスルフィド0.3g
(0.0019モル)と反応せしめ、そして生成物、
−フェニルチオメチル−4−フェニルサッカリン(0.
48g,100%)をMDC中塩化スルフリルで処理し
たところ、2−クロロメチル−4−フェニルサッカリン
0.36g(95%)が得られた。
【0098】製造3B −78℃で無水エーテル(100mL)中無水CuCN
(2.16g,0.025モル)の懸濁液にtert−
ブチルリチウム(1.7モル(M)ペンタン溶液29.
0mL,0.05モル)を添加した。−78℃で1時間そ
して−45℃で30分間撹拌した後、反応混合物を−7
8℃まで再冷却した。エーテル(25mL)中シクロヘキ
セノン(2.4g,0.025モル)の溶液を添加し、
そして−78℃で15分間そして−45℃で30分間撹
拌を続けた。得られた混合物を−78℃まで再冷却し、
そしてエーテル(25mL)中HMPA(10mL)を添加
した。5分後に、エーテル(25mL)中シアノギ酸メチ
ル(2.55g,0.03モル)を添加し、そして反応
混合物を2時間に亘って0℃まで温めた。得られた混合
物を2N HCl(100mL)で急冷し、層を分離し、
そして有機相を飽和NH4 Cl溶液(50mL×3)、水
(50mL×2)、塩水(50mL×1)で洗浄し、そして
乾燥した(Na2 SO4 )。減圧下溶剤を除去し、Ku
gelrohr蒸留(浴温度100〜115℃,0.6
mm)により精製したところ、2−(1,1−ジメチルエ
チル)シクロヘキサン−6−オンカルボン酸メチル4.
7g(88%)が得られた。
【0099】シクロヘキサノン(4.6g,0.022
モル)を無水トルエン(7.5mL)中ベンジルメルカプ
タン(2.95g,0.024モル)及び酸性粘土モン
モリロナイト、KSF(7.5g)と混合した。混合物
を窒素下共沸除去用の水と共に6時間還流し、室温まで
冷却し、一晩放置した。固体を濾取し、そしてエーテル
で洗浄した。合わせた濾液を10%Na2 CO3 、水そ
して塩水で洗浄し、そして乾燥した。減圧下溶剤を除却
し、そしてシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィ
ー(10%エーテルのヘキサン溶液)により残渣を精製
したところ、2−ベンジルチオ−6−(1,1−ジメチ
ルエチル)シクロヘキサ−2−エンカルボン酸メチル及
び2−ベンジルチオ−6−(1,1−ジメチルエチル)
シクロヘキサ−1−エンカルボン酸メチルの混合物4.
4g(66%)が得られ、それをトルエン(50mL)中
DDQ(17.5g,0.077モル)と共に16時間
撹拌した。赤色反応混合物を15cmパッドのシリカゲル
を介して濾過し、ヘキサン:MDC:エーテル 6:
3:1(1000mL)で溶離した。溶離液を、10%N
aOH溶液、水そして塩水で洗浄し、そして乾燥した。
減圧下溶剤を除去し、そしてシリカゲルでのクロマトグ
ラフィー(5%エーテルのヘキサン溶液)により精製し
たところ、2−ベンジルチオ−6−(1,1−ジメチ
ル)安息香酸メチル1.6g(40%)が得られた。
【0100】MDC(5mL)に溶解したベンジルチオベ
ンゾエート(1.3g,0.004モル)を酢酸(25
mL)及び水(2mL)で希釈し、混合物を−10℃まで冷
却し、そして発熱反応が鎮静するまで塩素ガスを混合物
に吹き込んだ。次いで混合物を10分間撹拌し、そして
減圧下乾燥状態にした。シリカゲルでのフラッシュクロ
マトグラフィー(ヘキサン:MDC 1:1)により残
渣を精製したところ、2−クロロスルホニル−6−
(1,1−ジメチルエチル)安息香酸メチル0.8g
(67%)が得られ、それをTHF(5mL)に溶解し、
そして氷/アセトン浴中で冷却しながら濃水酸化アンモ
ニウム溶液(25mL)へ添加した。室温で16時間撹拌
後、反応混合物を減圧下濃縮し、そして2N HClで
pH1まで酸性化した。分離した固体を濾取しそしてエー
テルより結晶化したところ、4−(1,1−ジメチルエ
チル)サッカリン0.64g(95%)、mp185〜1
87℃が得られた。
【0101】4−(1,1−ジメチルエチル)サッカリ
ン(0.025g,1.0ミリモル)を、トルエン(2
5mL)中クロロメチルフェニルスルフィド(0.25
g,1.5ミリモル)及び臭化テトラブチルアンモニウ
ム(0.2g,0.6ミリモル)と混合し、そして窒素
下16時間還流した。得られた混合物を室温まで冷却
し、乾燥状態になるまで蒸発させ、(80%)MDCの
ヘキサン溶液を用いてシリカゲルでのクロマトグラフィ
ーにより精製したところ、2−フェニルチオメチル−4
−(1,1−ジメチルエチル)サッカリン0.35g
(98%)が得られ、それをMDC中塩化スルフリル
(0.25g,1.8ミリモル)で処理したところ、
−クロロメチル−4−(1,1−ジメチルエチル)サッ
カリン0.21g(75%)が得られた。
【0102】製造4 トルエン100mL中4−ブロモサッカリン〔特開昭58
−79034号公報、1983年5月12日発行、C.
A.100、7773w(1984)〕3.22g
(0.012モル)、カリウムt−ブトキシド1.63
g(0.015モル)、TBAB0.39g(0.00
12モル)及びクロロメチルフェニルスルフィド3.0
mL(0.022モル)の混合物を窒素雰囲気下8時間加
熱還流し、次いで周囲温度で約16時間撹拌した。次い
で反応混合物を酢酸エチルで希釈し、そして有機層を希
重炭酸カリウムで洗浄し、水洗しそして塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下乾燥状態とな
るようにした。残りの固体をトルエン−ヘキサンより再
結晶化したところ、4−ブロモ−2−フェニルチオメチ
ルサッカリン3.86g(84%)、mp174.5〜1
78℃が得られた。
【0103】MDC85mL中後者(3.27g,0.0
085モル)の溶液に、塩化スルフリル1.02mL
(0.0127モル)を撹拌しながら滴下した。混合物
を周囲温度で1.5時間撹拌し、減圧下濃縮しそして残
渣をヘキサンと共にすり潰し、そして濾過したところ粗
生成物2.61gが得られ、それをトルエン−ヘキサン
より再結晶化したところ、2−クロロメチル−4−ブロ
モサッカリン2.24g(85%)、mp157〜159
℃が得られた。
【0104】製造5 THF350mL中テトラメチルエチレンジアミン(TM
EDA)8.0mL(0.053モル)の溶液に、1.3
モル(M)のs−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液
42mL(0.055モル)を−70℃で添加し、そして
混合物を15分間撹拌した。温度を−60℃以下に維持
しながら、溶液にTHF150mL中2−メトキシ−N,
N−ジエチルベンズアミド10.36g(0.050モ
ル)の溶液を撹拌しながら滴下した。20分間撹拌後、
二酸化硫黄を反応混合物へ吹き込み、反応混合物でリト
マス紙を湿らせたときに酸性となるまで−50℃より低
い反応温度を維持させた。次いで混合物を周囲温度で2
時間撹拌し、ヘキサン450mLで希釈し、そして分離し
た固形物質を採取し、水200mLへ溶解し、そして混合
物に酢酸ナトリウム65g及びヒドロキシルアミン−O
−スルホン酸21.5g(0.19モル)を撹拌しなが
ら少しずつ添加した。分離した白色固体を採取し、そし
て乾燥したところ2−アミノスルホニル−6−メトキシ
−N,N−ジエチルベンズアミド7.04g(49
%)、mp190〜194.5℃が得られた。
【0105】ジオキサン75mL及び濃塩酸25mL中生成
物(4.3g,0.015モル)の混合物を、蒸気浴で
70時間加熱し、次いで冷却し、減圧下濃縮し、水及び
氷で希釈し、そして濃水酸化ナトリウムで強塩基性にし
た。混合物をMDCで洗浄し、そして水性層を希塩酸で
酸性化し、そしてMDCで抽出した。抽出物を硫酸マグ
ネシウムで乾燥しそして乾燥状態にしたところ、4−メ
トキシサッカリン1.29g(40%)が得られた。別
法及び好ましい方法では、2−アミノスルホニル−6−
メトキシ−N,N−ジエチルベンズアミドの4−メトキ
シサッカリンへの環化は、6.5時間還流用氷酢酸中で
実施され、65%の収率であった。
【0106】上記製造4に記載された方法と同様の方法
に従って、後者1.14g(0.0053モル)を、カ
リウムt−ブトキシド0.72g(0.0064モル)
及び臭化テトラブチルアンモニウム174mg(0.00
054モル)の存在下、トルエン中クロロメチルフェニ
ルスルフィド1.31mL(0.0097モル)と反応さ
せたところ、4−メトキシ−2−フェニルチオメチルサ
ッカリン1.23g(69%)、mp152.5〜15
4.5℃(酢酸エチル−ヘキサンより)が得られ、その
1.02g(0.003モル)をMDC中塩化スルフリ
ル0.36mL(0.0045モル)で処理したところ、
2−クロロメチル−4−メトキシサッカリン282mg
(36%)、mp169〜174℃が得られた。
【0107】製造6A THF300mL中テトラメチルエチレンジアミン4.7
4mL(0.031モル)の溶液(使用する前にアルミナ
を通過せしめた)に2−エチル−N,N−ジエチルベン
ズアミド5.8g(0.03モル)を添加した。溶液を
−78℃まで冷却し、そして0.9モル(M)のs−ブ
チルリチウムのシクロヘキサン溶液34.9mL(0.0
31モル)の溶液で処理した。添加が完了すると、混合
物を20分間撹拌し、次いで温度を−78℃に維持しな
がらヨウ化エチル3.2mL(0.04モル)の溶液で処
理した。次いで温度を周囲温度まで上昇させ、そして混
合物を約16時間撹拌し、次いで水へ注ぎ入れた。得ら
れた油状物を分離し、そしてシリカゲルでのクロマトグ
ラフィーにかけ、10%酢酸エチル/ヘキサンで溶離し
たところ、黄色油状物として2−sec−ブチル−N,
N−ジエチルベンズアミド2.86g(43%)が得ら
れた。
【0108】上記製造5に記載された方法と同様の方法
に従って、THF70mLに溶解した後者(10.45
g,0.045モル)を、温度を−78℃に維持しなが
ら、1.2モル(M)のs−ブチルリチウムのシクロヘ
キサン溶液39.2mL(0.047モル)及びTHF2
50mL中テトラメチルエチレンジアミン7.1mL(0.
047モル)の溶液に添加した。添加が完了すると、混
合物を更に0.5時間−78℃で撹拌し、次いで−70
℃で二酸化硫黄で処理し、次いで室温まで温めた。減圧
下混合物を乾燥状態にし、そして残渣を水へ溶解し、そ
してヒドロキシルアミン−O−スルホン酸15.2g
(0.134モル)及び35%水酸化ナトリウム15.
4mL(0.134モル)の冷却溶液に撹拌しながら添加
したところ、2−アミノスルホニル−6−sec−ブチ
ル−N,N−ジエチルベンズアミド10.1g(72
%)が得られた。
【0109】後者(6.83g,0.22モル)を氷酢
酸100mLに溶解し、そして溶液を13時間加熱還流
し、次いで乾燥状態となるようにした。残渣をジエチル
エーテルと共にすり潰し、そして濾取したところ、4−
sec−ブチルサッカリンのジエチルアンモニウム塩
5.7g(83%)が得られた。
【0110】後者(3.0g,0.0096モル)を、
トルエン中クロロメチルフェニルスルフィド1.13mL
(0.012モル)と反応させたところ、2−フェニル
チオメチル−4−sec−ブチルサッカリン3.47g
(100%)が得られた。後者(3.2g,0.009
7モル)を、MDC20mL中塩化スルフリル2.3mL
(0.029モル)と反応させたところ、2−クロロメ
チル−4−sec−ブチルサッカリン2.4g(87
%)が得られた。
【0111】製造6B 製造6Aに記載の方法と類似の方法により、3,4−ジ
メトキシ−2−プロピル−N,N−ジエチルベンズアミ
ド9.2g(32.9ミリモル)を、二酸化硫黄及びヒ
ドロキシルアミン−O−スルホン酸5.6g(49.4
ミリモル)と反応させると2−アミノスルホニル−4,
5−ジメトキシ−6−プロピル−N,N−ジメチルベン
ズアミド7.4g(63%)が得られ、それを酢酸中定
量的収量で環化し、そしてクロロメチルフェニルスルフ
ィド1.42mL(15ミリモル)でフェニルチオメチル
化したところ、5,6−ジメトキシ−2−フェニルチオ
メチル−4−プロピルサッカリン4.07gが得られ
た。フェニルチオエーテル3.59g(8.8ミリモ
ル)を塩化スルフリル2.12mL(26.4ミリモル)
と反応させると2−クロロメチル−5,6−ジメトキシ
−4−プロピルサッカリン2.84g(97%)が得ら
れた。
【0112】下記方法により、3,4−ジメトキシ−2
−プロピル−N,N−ジエチルベンズアミドが得られ
た。周囲温度でエーテル250mL中n−ブチルリチウム
0.216モルの溶液に、エーテル100mL及びTME
DA32.6mL(0.216モル)中ベラトロール13
8.2g(0.216モル)を滴下した。反応混合物を
周囲温度で14時間撹拌し、そしてヨウ化n−プロピル
21.9mL(0.225モル)を冷却しながら添加し
た。反応混合物を室温(RT)で1時間撹拌し、そして
水性1N HClで処理したところ、2,3−ジメトキ
シベンゼンプロパン14g(36%)が得られ、それを
Hisatoshi他〔BullChemSoc
Jap32,591−593(1989)〕の方法に
従って、CCl4 400mL中キーゼルゲル(Kiese
lgel)36g上でN−ブロモスクシンイミド14.
52g(81.6ミリモル)と合わせたところ、6−ブ
ロモ−2,3−ジメトキシベンゼンプロプロパン19.
6g(98%)が得られた。
【0113】ブロモベンゼン(14.2g,54.8ミ
リモル)をエーテル200mLに溶解し、−78℃まで冷
却し、そしてヘキサン中2.5N n−ブチルリチウム
25.2mL(63ミリモル)を添加した。反応混合物を
0℃まで温め、1時間維持し、そして−70℃まで冷却
し、そしてジエチルカルバミルクロリド9mL(71.2
ミリモル)を添加した。反応混合物をRTになるように
し、そして飽和塩化アンモニウムで停止させた。抽出後
乾燥し、生成物をヘキサンより結晶化したところ、3,
4−ジメトキシ−2−プロピル−N,N−ジエチルベン
ズアミド9.5g(62%)、mp65〜67℃が得られ
た。
【0114】製造6C 製造6Bの方法と類似の方法により、6−アミノスルホ
ニル−3,4−ジメトキシ−2−イソプロピル−N,N
−ジエチルベンズアミド10.75g(30ミリモル)
を環化したところ、5,6−ジメトキシ−4−イソプロ
ピルサッカリン6.43g(mp186〜188℃、エー
テル−ヘキサンより)が得られ、その5g(17.5ミ
リモル)を製造5の方法に従ってフェニルチオメチルク
ロリド2.48mL(26.3ミリモル)でフェニルチオ
メチル化し、そして3当量の塩化スルフリルで塩素化し
たところ、2−クロロメチル−5,6−ジメトキシ−4
−イソプロピルサッカリン、mp117〜119℃(酢酸
エチル−ヘキサンより)が収率85%で得られた。
【0115】必要なベンズアミドは、製造6Bにおける
ような臭素化続いてカルバミル化により、2,3−ジメ
トキシ−α−メチルベンゼンエタンより得られ、それに
よって中間体3,4−ジメトキシ−2−イソプロピル−
N,N−ジエチルベンズアミドが得られた。0.96モ
ル(M)sec−ブチルリチウム66mLの溶液を、窒素
下−78℃でTHF400mL中ベンズアミド16.1g
(57.6ミリモル)に添加した。2時間撹拌後、オレ
ンジ色のアニオンを−60℃で過剰の二酸化硫黄にカニ
ューレ挿入した。反応混合物を室温となるようにし、そ
して18時間撹拌してSO2 を除去した。塩化スルフリ
ル10mLを0℃で添加し、そして反応混合物をストリッ
ピングした。塩化スルフリルをEtOAc−エーテル中
へ抽出し、水で洗浄し、乾燥し、そしてストリッピング
した。残渣をTHF80mLに溶解し、濃NH4 OH17
mLを0℃で添加した。反応混合物をRTで簡単に撹拌
し、ストリッピングし、そしてエーテル−ヘキサン
2:1中ですり潰したところ、6−アミノスルホニル−
3,4−ジメトキシ−2−イソプロピル−N,N−ジエ
チルベンズアミド12.89g(62%)、mp138〜
140℃が得られた。
【0116】製造7 −78℃でTHF340mL中テトラメチルエチレンジア
ミン9.3mL(0.058モル)の溶液に、1.1モル
(M)のs−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液52
mL(0.057モル)を添加した。次いで溶液を−78
℃でTHF75mL中2−プロピル−N,N−ジエチルベ
ンズアミド11.37g(0.052モル)の溶液で処
理し、そして溶液を15分間撹拌し、次いでTHF中ヨ
ウ化エチル8.3mL(0.104モル)の溶液で処理し
た。溶液を−78℃で1.5時間撹拌し、次いで飽和塩
化アンモニウムを−78℃で滴下することにより急冷し
た。次いで混合物を周囲温度まで温め、ジエチルエーテ
ルで希釈し、最初に希塩酸で、次いで水で、次いで飽和
重炭酸ナトリウムで、次いで塩水で洗浄し、乾燥し、そ
して乾燥状態にしたところ、粗生成物12.91gが得
られ、それをシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけ
て10%酢酸エチル/ヘキサンで溶離したところ、黄色
油状物として2−(3−ペンチル)−N,N−ジエチル
ベンズアミド3.23g(25%)が得られた。
【0117】上記製造5に記載の方法と同様の方法に従
って、THF中後者(3.05g,0.0115モル)
を、テトラメチレンジアミン2.1mL(0.014モ
ル)の存在下、1.2モル(M)のs−ブチルリチウム
のシクロヘキサン溶液10.5mL(0.126モル)と
反応させた。次いで得られたリチウム塩を最初に二酸化
硫黄と、次いでヒドロキシルアミン−O−スルホン酸ナ
トリウムと反応させたところ、淡黄色結晶として2−ア
ミノスルホニル−6−(3−ペンチル)−N,N−ジエ
チルベンズアミド1.97g(52%)、mp118〜1
20℃(軟化102°)が得られ、その1.84g
(0.0056モル)を還流用氷酢酸22mL中で環化し
たところ、4−(3−ペンチル)サッカリンのジエチル
アンモニウム塩1.28g(70%)、mp107.5〜
109.5℃が得られた。
【0118】後者(0.0037モル)を、トルエン4
5mL中TBAB116mg(0.0004モル)の存在下
クロロメチルフェニルスルフィド0.74mL(0.00
55モル)と反応させると、淡黄色油状物として2−フ
ェニルチオメチル−4−(3−ペンチル)サッカリン
1.93gが得られ、その1.93g(0.0037モ
ル)をMDC37mL中塩化スルフリル0.59mL(0.
0073モル)と反応させたところ、淡黄色油状物とし
2−クロロメチル−4−(3−ペンチル)サッカリン
1.2gが得られた。
【0119】製造8 塩化チオニル60mL(98.0g,0.82モル)中
2,4−ジメトキシ安息香酸50.0g(0.27モ
ル)の溶液を、3時間加熱還流し、次いで冷却し、そし
て過剰の塩化チオニルを蒸発させた。得られた2,4−
ジメトキシベンゾイルクロリドをMDC150mLに溶解
し、そして溶液をMDC500mL中ジエチルアミン68
mL(48g,0.66モル)の溶液で処理し、0℃まで
冷却した。添加完了時に、混合物を周囲温度で15時間
撹拌し、次いで飽和重炭酸ナトリウム、水そして塩水で
洗浄し、そして乾燥状態にし、そして減圧下残渣を蒸留
したところ、2,4−ジメトキシ−N,N−ジエチルベ
ンズアミド44.78g(69%)、bp155〜163
℃/0.4mmが得られた。
【0120】上記製造5に記載の方法と同様の方法に従
って、THF250mL中生成物10.0g(0.042
モル)を、1.1モル(M)のs−ブチルリチウムのシ
クロヘキサン溶液40.57mL(0.044モル)及び
THF中テトラメチルエチレンジアミン6.35mL
(0.042モル)と反応させた。次いで得られたリチ
ウム塩を最初に二酸化硫黄約40mLと反応させ、次いで
ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸ナトリウムの水性
溶液(0.13モル)と反応させると2−アミノスルホ
ニル−4,6−ジメトキシ−N,N−ジエチルベンズア
ミド8.26gが得られ、その7.0g(0.022モ
ル)を還流用氷酢酸80mL中で環化したところ、4,6
−ジメトキシサッカリンのジエチルアンモニウム塩6.
6g(94%)が得られ、それを更に精製することなく
次工程で用いた。
【0121】後者(6.0g,0.019モル)を、ト
ルエン200mL中TBAB0.611g(0.0019
モル)の存在下、クロロメチルフェニルスルフィド3.
82mL(0.028モル)と反応させると2−フェニル
チオメチル−4,6−ジメトキシサッカリン6.2g
(89%)が得られ、その5.82g(0.016モ
ル)をMDC100mL中塩化スルフリル3.23g
(0.0019モル)と反応させたところ、2−クロロ
メチル−4,6−ジメトキシサッカリン4.63g(1
00%)、mp185〜187℃が得られる。
【0122】製造9A〜9G 上記製造5に記載の方法と同様の方法に従って、そこで
用いられた2−メトキシ−N,N−ジエチルベンズアミ
ドを適当な2−R4 −R5 −置換−N,N−ジエチルベ
ンズアミドと置き換えて、第A表に列挙された下記2−
ハロメチル−4−R4 −R5 −サッカリン類を、対応す
る2−フェニルチオメチルサッカリン類を経て製造し
た。どれをとっても、融点、再結晶化溶剤及び収率は、
各2−未置換サッカリン類について提供され、縦列の2
−フェニルチオメチルサッカリン類及び2−クロロメチ
ルサッカリン類を、「mp/溶剤」及び「収率」の上部に
配置した。すべての場合において、中間体2−フェニル
チオメチルサッカリン類を、更に特徴付け又は精製する
ことなく、直接次工程に用いた。
【0123】
【表1】
【0124】(a)単離され、そしてジエチルアンモニ
ウム塩として次工程で用いられた。 (b)モル当量のナトリウムメトキシドの存在下、メタ
ノール中での3−アミノスルホニルフタル酸ジメチルの
環化により、2−未置換サッカリンを製造した。3−ア
ミノフタル酸ジメチルのジアゾ化、塩化銅(II)の存在
下二酸化硫黄でのジアゾニウム塩の分解並びに得られた
2−クロロスルホニルフタル酸ジメチルとアンモニアと
の反応により、フタル酸エステルを製造した(総収率8
4%)。
【0125】製造10 製造2に記載された方法と同様の方法に従って、サッカ
リン18.3g(0.1モル)を37%ホルマリンのエ
タノール溶液70mLと反応させたところ、2−ヒドロキ
シメチルサッカリン3.58g(70%)が得られた。
後者(25g,0.117モル)をジエチルエーテル中
三臭化リン63.3g(0.234モル)と反応させる
と、2−ブロモメチルサッカリン29.8g(92
%)、mp155〜157℃が得られた。
【0126】製造11 エタノール240mL中6−ニトロサッカリン4g(0.
0175モル)の溶液に、タリウムエトキシド4.4g
(0.0175モル)を添加し、そして混合物を室温で
1時間放置し、約16時間冷却し、そして沈澱した固体
を採取し、そして乾燥させたところ6−ニトロサッカリ
ンのタリウム塩7.6g(100%)が得られた。生成
物をDMF50mLに懸濁せしめ、そして混合物をクロロ
メチルフェニルスルフィド3.07g(0.0194モ
ル)で処理し、混合物を約63℃で5時間加温し、周囲
温度で約16時間放置し、次いで氷水へ注ぎ入れた。濾
過により得られた粗生成物を、MDC中で撹拌し、そし
て濾過してタリウム塩を取り除いた。濾液から溶剤を除
去し、そして得られた淡黄色固体を温エタノールと共に
超音波処理し、そしてもう一度採取し、そして乾燥した
ところ、6−ニトロ−2−フェニルチオメチルサッカリ
4.6g(75%)、mp161〜163℃が得られ
た。後者を、製造4に先に記載された方法を用いてMD
C中塩化スルフリルと反応させたところ、2−クロロメ
チル−6−ニトロサッカリン3.7gが得られた。
【0127】製造12 メタノール200mL中2−ヒドロキシ−5−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)安息香酸49.8g
(0.199モル)の溶液を50℃まで加熱し、次いで
還流下、反応を維持するような速度で硫酸約80gを滴
下した。反応混合物を更に11時間加熱還流し、次いで
冷却しそして水及び酢酸エチル間に分配した。有機層を
飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、次いで塩水で洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥し、そして乾燥状態にしたとこ
ろ、2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメ
チルブチル)安息香酸メチル48.6g(92%)が得
られた。
【0128】DMF250mLに溶解した後者を、まず
1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2.〕オクタン4
0.4g(0.36モル)で処理し、続いてN,N−ジ
メチルクロロチオカルバメート33.4g(0.27モ
ル)及びDMF100mLで処理した。反応混合物を45
℃で約8時間加熱し、冷却し、氷/水及び濃塩酸へ注ぎ
入れ、次いで酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出
物を希塩酸で洗浄し、次いで重炭酸ナトリウムで洗浄
し、次いで塩水で洗浄し、乾燥しそして乾燥状態にした
ところ、2−(N,N−ジメチルチオカルバミルオキ
シ)−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)安
息香酸メチル48.2g(76%)が得られ、それを2
20℃で15時間加熱し、次いで冷却し、トルエンに溶
解しそしてシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけ、
酢酸エチル:トルエン 1:9で溶離したところ、2−
(N,N−ジメチルカルバミルチオ)−5−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)安息香酸メチル3.6g
(14%)が得られた。
【0129】MDC40mL中後者(0.025モル)の
溶液を、撹拌しながら氷酢酸80mLで処理し、続いて水
16mLで処理した。反応混合物を0℃まで冷却し、そし
て温度を5〜24℃間に維持しながら、塩素を約5分間
反応混合物に吹き込んだ。反応混合物を更に30分間撹
拌し、減圧下濃縮し、そして残りの溶液を氷水へ注ぎ入
れた。混合物を酢酸エチルで抽出し、そして合わせた有
機抽出物より生成物を単離したところ、2−クロロスル
ホニル−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)
安息香酸メチル6.8g(78%)が得られた。
【0130】生成物(9.0g,0.026モル)をT
HFに溶解し、そして氷浴中で冷却しながら濃水酸化ア
ンモニウム100mLに添加した。得られた溶液を約16
時間撹拌し、次いで減圧下濃縮し、そして濃縮した溶液
を濃塩酸でpH3まで酸性化した。混合物を数時間撹拌し
そして分離した固体を採取し、水で洗浄しそして乾燥し
たところ、5−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)サッカリン9.0g、mp213〜215℃が得られ
た。
【0131】製造11に記載された方法と同様の方法に
従って、生成物9.0g(0.30モル)をエタノール
中タリウムエトキシドと反応させ、そして得られたタリ
ウム塩をDMF中クロロメチルフェニルスルフィド3.
33g(0.021モル)と反応させたところ、2−フ
ェニルチオメチル−5−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)サッカリン5.76g(66%)が得られ、
その3.3g(0.007モル)をMDC中塩化スルフ
リル0.944gで処理したところ、2−クロロメチル
−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)サッカ
リン1g(41%)が得られた。
【0132】製造13 上記製造12に記載された方法と同様の方法に従って、
2−ヒドロキシ−6−メチル安息香酸エチル15.5g
(0.086モル)を、DMF中1,4−ジアザビシク
ロ〔2.2.2〕オクタン19.3g(0.172モ
ル)の存在下、N,N−ジメチルクロロチオカルバメー
ト15.9g(0.129モル)と反応させたところ、
2−(N,N−ジメチルチオカルバミルオキシ)−6−
メチル安息香酸エチル22.1g(96%)が得られ、
それを220℃で約10時間加熱した。生成物をMDC
中シリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製したと
ころ、赤茶色油状物として2−(N,N−ジメチルカル
バミルチオ)−6−メチル安息香酸エチルが得られた。
【0133】MDC170mL中後者(22.6g,0.
0844モル)の溶液を、氷/アセトン浴中で冷却しな
がら氷酢酸340mL及び水68mLで処理し、そして塩素
を10〜15分間反応混合物に吹き込んだ。反応ガマか
ら過剰の塩素を抜き、そしてMDC及び混合物を水へ注
ぎ入れ、そしてMDC及び水間に分配させた。有機層を
乾燥し、そして乾燥状態になるまで蒸発させたところ、
2−クロロスルホニル−6−メチル安息香酸エチル19
gが得られ、その5g(0.019モル)をTHF中濃
水酸化アンモニウムと反応させたところ、4−メチルサ
ッカリン6.1g(67%)が得られた。
【0134】上記製造11に記載された方法と同様の方
法に従って、生成物(10.1g,0.0512モル)
をエタノール中タリウムエトキシド12.8g(0.0
512モル)と反応させてタリウム塩に変換し、そして
タリウム塩をDMF中クロロメチルフェニルスルフィド
6.7g(0.0427モル)と反応させたところ、
−フェニルチオメチル−4−メチルサッカリン6.85
g(50%)が得られた。後者(6.7g,0.021
モル)をMDC中塩化スルフリルと反応させたところ、
2−クロロメチル−4−メチルサッカリン4.9g(9
5%)が得られた。
【0135】製造14A 3,3−ジチオビスプロピオン酸75g(0.36モ
ル)、塩化チオニル102mL及び触媒量のピリジンの混
合物を約24時間撹拌し、次いで減圧下乾燥状態になる
まで蒸発させた。残渣をMDCで処理し、そして再び乾
燥状態まで蒸発させて残りの塩化チオニル及びピリジン
を除去したところ、対応するビス酸塩化物87g(98
%)が得られ、その44.8g(0.18モル)をTH
Fに溶解し、そしてTHF中ベンジルアミン77.16
g(0.72モル)の溶液に滴下した。混合物を40〜
45℃で2時間撹拌し、冷却しそして沈澱した固体を採
取し、水で洗浄し、そして乾燥したところ、3,3−ジ
チオビスプロピオン酸N,N′−ジベンジルカルボキサ
ミド59g(84%)、mp162〜165℃が得られ
た。
【0136】後者7.0g(0.018モル)をMDC
中塩化スルフリル10.25g(0.076モル)と反
応させたところ、2−ベンジル−2H−イソチアゾール
−3−オン及び5−クロロ−2−ベンジル−2H−イソ
チアゾール−3−オンの混合物が得られ、それらをMD
C中での超音波処理(これは、前者のほとんどを可溶化
した)によって、もう一方より大まかに分離した。不溶
性物質を濾取し、そしてMDCを用いてシリカゲルでの
クロマトグラフィーにかけた。従って、5−クロロ−2
−ベンジル−2H−イソチアゾール−3−オン、mp58
〜68℃が得られた。
【0137】MDC中後者10g(0.044モル)の
溶液を0℃まで冷却し、そして溶液を3−クロロ過安息
香酸7.6g(0.044モル)で処理し、混合物を1
0分間撹拌し、次いで更なる過安息香酸7.6gで処理
した。反応混合物を濾過し、濾紙をMDCで洗浄し、そ
して濾液を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、次いで塩水
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして乾燥状態に
し、残渣をMDCを用いてシリカゲルでのクロマトグラ
フィーにかけ、生成物をヘキサン:MDC 50:50
で溶離させたところ、5−クロロ−2−ベンジル−2H
−イソチアゾール−3−オン−1−オキシド7.15g
(46%)が得られた。
【0138】ベンゼン8mL中後者1.1g(0.004
5モル)の溶液を2−メトキシフラン0.55g(0.
0051モル)で処理し、そして溶液を耐圧壜中70℃
で1.5時間加熱し、次いで冷却しそして固体を採取
し、ベンゼンで洗浄し、そして乾燥したところ、2−ベ
ンジル−7−ヒドロキシ−4−メトキシベンズイソチア
ゾール−3−オン−1−オキシド、mp235〜237℃
が得られた。
【0139】アセトン中生成物(1.85g,0.00
6モル)、炭酸カリウム2.48g(0.018モル)
及びヨウ化メチル1.70g(0.012モル)の混合
物を1.5時間加熱還流し、次いで冷却し、そして水へ
注ぎ入れた。分離した固体を濾取し、水で洗浄し、そし
て乾燥したところ、2−ベンジル−4,7−ジメトキシ
ベンズイソチアゾール−3−オン−1−オキシド1.7
0g(89%)が得られ、その1.13g(0.003
5モル)を、上記方法を用いてMDC中3−クロロ過安
息香酸1.20g(0.007モル)で酸化したとこ
ろ、2−ベンジル−4,7−ジメトキシサッカリン1.
03g(88%)が得られた。
【0140】メタノール80mL中生成物2.07g
(0.0062モル)、ギ酸アンモニウム1.37g
(0.02モル)及び10%パラジウム−炭触媒1.5
gの混合物を、1時間加熱還流し、冷却し、そして濾過
し、そして濾液を乾燥状態にしたところ、4,7−ジメ
トキシサッカリンアンモニウム塩0.92g(57
%)が得られた。
【0141】アンモニウム塩1.11g(0.0042
モル)の溶液をDMFに溶解し、クロロメチルフェニル
スルフィド0.67g(0.0042モル)を添加し、
そして溶液を8時間加熱還流し、次いで冷却しそして氷
水へ注ぎ入れた。分離した固体を採取し、水で洗浄し、
そして乾燥したところ、2−フェニルチオメチル−4,
7−ジメトキシサッカリン0.50g(33%)が得ら
れた。
【0142】製造4に先に記載された方法を用いて、後
者(0.5g,0.0013モル)をMDC中塩化スル
フリルと反応させたところ、2−クロロメチル−4,7
−ジメトキシサッカリン0.22g(58%)が得られ
た。
【0143】製造14B及び14C 製造14Aに記載された方法と同様の方法に従って、別
の2−クロロメチルサッカリン誘導体類を以下のように
製造した。
【0144】製造14B 5−クロロ−2−ベンジル−2H−イソチアゾール−3
−オン−1−オキシド5.8g(0.024モル)を2
−エトキシフラン3.76g(0.0335モル)と反
応させたところ、2−ベンジル−4−エトキシ−7−ヒ
ドロキシベンズイソチアゾール−3−オン−1−オキシ
3.05g(40%)が得られ、その5.7gを、メ
チルエチルケトン125mL及びDMF25mL中炭酸カリ
ウム4.95g(0.0358モル)の存在下、2−
(2−メトキシエトキシ)エチルブロミド3.6g
(0.0197モル)と反応させたところ、2−ベンジ
ル−4−エトキシ−7−〔2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ〕ベンズイソチアゾール−3−オン 1−
オキシド7.0g(93%)が得られ、それを前記のよ
うにMDC中3−クロロ過安息香酸で酸化したところ、
2−ベンジル−4−エトキシ−7−〔2−(2−メトキ
シエトキシ)エトキシ〕サッカリンが得られた。後者
6.6g(0.015モル)を、メタノール中10%パ
ラジウム−炭触媒6.4gの存在下、ギ酸アンモニウム
3.34g(0.053モル)で脱ベンジル化したとこ
ろ、4−エトキシ−7−〔2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ〕サッカリンアンモニウム塩が得られ、
それをDMF100mL中クロロメチルフェニルスルフィ
ド2.38g(0.015モル)と反応させたところ、
2−フェニルチオメチル−4−エトキシ−7−〔2−
(2−メトキシエトキシ)エトキシ〕サッカリン1.4
6g(21%)、mp73〜75℃(イソプロパノールよ
り)が得られた。生成物1.4g(0.0029モル)
をMDC中塩化スルフリル0.4g(0.0029モ
ル)で処理したところ、2−クロロメチル−4−エトキ
シ−7−〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ〕サ
ッカリン1.16g(100%)が得られた。
【0145】製造14C 2−ベンジル−7−ヒドロキシ−4−メトキシベンズイ
ソチアゾール−3−オン−1−オキシド(製造14A)
3.03g(0.01モル)を、炭酸カリウム2g
(0.015モル)の存在下、メチルエチルケトン中2
−(2−メトキシエトキシ)エチルブロミド2.01g
(0.011モル)と反応させたところ、2−ベンジル
−4−メトキシ−7−〔2−(2−メトキシエトキシ)
エトキシ〕ベンズイソチアゾール−3−オン−1−オキ
シド2.58g(64%)が得られ、それを、MDC中
3−スロロ過安息香酸1.1g(0.0063モル)で
酸化したところ、2−ベンジル−4−メトキシ−7−
〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ〕サッカリン
が得られた。生成物0.25g(0.0006モル)
を、10%パラジウム−炭0.25gの存在下、メタノ
ール中ギ酸アンモニウム0.13g(0.0021モ
ル)で脱ベンジル化したところ、4−メトキシ−7−
〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ〕サッカリン
アンモニウム塩0.21g(100%)が得られた。
アンモニウム塩1.4g(0.004モル)を、DMF
中クロロメチルフェニルスルフィド0.63g(0.0
04モル)と反応させたところ、2−フェニルチオメチ
ル−4−メトキシ−7−〔2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ〕サッカリンが得られ、それをMDC中塩
化スルフリルと反応させたところ、2−クロロメチル−
4−メトキシ−7−〔2−(2−メトキシエトキシ)エ
トキシ〕サッカリン0.53g(35%)が得られた。
【0146】製造15 MDC20mL中三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAS
T)1.89g(0.011モル)の溶液を、MDC2
5mL中2−ヒドロキシメチルサッカリン2.13g
(0.01モル)の懸濁液に添加すると同時に、反応混
合物を−78℃に維持した。反応混合物を−78℃で1
時間撹拌し、次いで温度を周囲温度まで徐々に上昇さ
せ、そして混合物を16時間撹拌し、次いで氷水へ注ぎ
入れた。有機層を分離し、そして水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、そして乾燥状態になるようにしたと
ころ、生成物2.2gが得られ、それを酢酸エチルより
再結晶化したところ、2−フルオロメチルサッカリン
1.6g(74%)、mp96〜98℃が得られた。
【0147】製造16A ドライアイス/アセトン浴で−78℃に冷却したTHF
中4−メチルサッカリン0.5g(0.0025モル)
の溶液に、撹拌しながら、1.3モル(M)のs−ブチ
ルリチウムのシクロヘキサン溶液5.2mLの溶液を滴下
した。混合物を更なる時間−78℃で撹拌し、次いで
1.5時間に亘ってヨウ化メチル0.16mL(0.02
5モル)で処理した。混合物を1時間45分間撹拌し、
1N塩酸25mLで急冷し、反応混合物を塩基性にし、水
性混合物をクロロホルムで抽出し、次いで酸性化し、そ
して酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を10
%チオ硫酸ナトリウムで洗浄し、次いで塩水で洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥し、そして乾燥状態になるように
すると生成物が得られ、そのNMRスペクトルは、4−
エチルサッカリン74%及び4,7−ジメチルサッカリ
ン21%を含有する混合物であることを示した。
【0148】上記製造4に記載された方法と同様の方法
に従って、粗物質(0.47g,0.0022モル)
を、臭化テトラブチルアンモニウムの存在下、トルエン
中クロロメチルフェニルスルフィド0.24mL(0.0
028モル)と反応させ、そして生成物をシリカゲルで
のクロマトグラフィーにかけ、MDCで溶離し、5mL画
分を採取した。最初の420mLの溶離液を廃棄した。次
の20個の画分を蒸発させたところ、主として2−フェ
ニルチオメチル−4,7−ジメチルサッカリンである物
質0.07gが得られ、それを保留した。次の25個の
画分では2−フェニルチオメチル−4−エチルサッカリ
0.37gが得られ、それをMDC中塩化スルフリル
と反応させたところ、2−クロロメチル−4−エチルサ
ッカリン0.19g(66%)が得られた。
【0149】製造16B 製造16Aに記載された方法と同様の方法に従って、T
HF中4−メチルサッカリン10g(0.051モル)
を、1.18モル(M)のs−ブチルリチウムのシクロ
ヘキサン溶液86mL(0.10モル)と反応させ、そし
て得られた溶液をヨウ化エチル4.5mL(0.050モ
ル)で処理したところ、4−プロピルサッカリン10.
15g(89%)が得られ、それを、臭化テトラブチル
アンモニウムの存在下、トルエン中クロロメチルフェニ
ルスルフィド5.32mL(0.056モル)と反応させ
たところ、粗混合物が得られ、それをシリカゲルでのフ
ラッシュクロマトグラフィーにかけると油状物として
−フェニルチオメチル−4−プロピルサッカリンが単離
され、その1.8g(0.0052モル)を、MDC中
塩化スルフリル1.25mL(0.016モル)と反応さ
せたところ、2−クロロメチル−4−プロピルサッカリ
0.94g(66%)が得られた。
【0150】製造16C 製造16Aとは別の好ましい方法は、以下の通りであ
る。−78℃でTHF(50mL)中N,N,2−トリエ
チルベンズアミド5.13g(25ミリモル)の溶液に
LDAの溶液(Aldrich 2.0モル(M)、1
5.63mL,31.25ミリモル)を添加した。溶液を
1時間に亘って氷水で−10℃まで温め、次いでドライ
アイス−アセトンで−78℃まで冷却した。TMSCl
(6.34mL,50ミリモル)を−78℃でストレート
のまま添加し、次いで反応混合物を1時間後に室温とな
るようにした。反応混合物を飽和NH 4 Clで急冷し、
そしてエーテルで抽出し(100mL×2)、MgSO4
で乾燥し、ストリッピングし、そして残渣をKugel
rohr(130〜140℃,0.65mm)で蒸留した
ところ、N,N−ジエチル−2−〔1−(トリメチルシ
リル)エチル〕ベンズアミド6.51g(94%)が得
られた。
【0151】−78℃でTHF中sec−BuLi
(0.97モル(M)、5.10mL,4.96ミリモ
ル)及びTMEDA(0.75mL,4.96ミリモル)
の溶液にTHF中アミド(1.25g,4.50ミリモ
ル)を添加した。過剰のTHF中SO2 を−78℃で速
やかに添加し、次いで室温まで温めた。減圧下THFを
除去し、次いで0℃で2当量の水酸化ナトリウム(0.
36g,9.0ミリモル)及びヒドロキシルアミン−O
−スルホン酸(1.0g,9.0ミリモル)の1:1の
水溶液で処理した。反応混合物を室温で4時間撹拌し、
EtOAcで抽出し、MgSO4 で乾燥し、濃縮しそし
て20%酢酸エチル/ヘキサンを用いてシリカゲルでの
フラッシュクロマトグラフィーにかけたところ、2−ア
ミノスルホニル−N,N−ジエチル−6−〔1−(トリ
メチルシリル)エチル〕ベンズアミド0.62g(41
%)が得られた。ベンズアミド(0.95g,2.66
モル)を氷酢酸(20mL)中で18時間還流し、ストリ
ッピングして乾燥状態にし、熱シクロヘキサン(30m
L)及び極微量のEtOAc(3mL)を用いてすり潰
し、ひっかきながら冷却し、そして濾過した。4−〔1
−(トリメチルシリル)エチル〕サッカリン0.81g
(85%)、mp123〜125℃が得られた。
【0152】室温でDMF(9mL)中トリメチルシリル
エチルサッカリン(0.25g,0.70ミリモル)に
2 O(1mL)及びフッ化セシウム(0.75g,4.
94ミリモル,7当量)を添加した。7時間後、反応混
合物を5%NaOH中に注ぎ入れ、そしてEtOAcで
抽出した。水性層を12N HClで酸性化し、Et 2
O−EtOAc(1:1)で抽出し、Na2 SO4 で乾
燥し、濾過し、そしてストリッピングしたところ、定量
的収率で無色固体が得られた。それを5%Et 2 O−ヘ
キサンより再結晶化したところ、4−エチルサッカリン
0.091g(64%)、mp183〜185℃が得られ
た。
【0153】製造17 主として2−フェニルチオメチル−4,7−ジメチルサ
ッカリンを含有する製造16Aに先に記載されたクロマ
トグラフィー分離からの初期画分中に得られた物質のサ
ンプル0.07gを、MDC中塩化スルフリル0.05
mLと反応させ、そして生成物をシクロヘキサン−酢酸エ
チルより再結晶化したところ、2−クロロメチル−4,
7−ジメチルサッカリン20mg(51%)、mp107〜
108℃が得られた。
【0154】製造18A 0℃でジエチルエーテル600mL中2−イソプロピル−
4−メトキシブロモベンゼン40.0g(0.174モ
ル)の溶液に、1.69モル(M)のブチルリチウムの
ジエチルエーテル溶液103.68mL(0.175モ
ル)を添加した。添加が完了すると、溶液を1時間0℃
まで冷却し、そして更に5時間周囲温度で撹拌し、次い
で−78℃まで再冷却し、そしてジエチルエーテル80
mL中、N,N−ジエチルカルバミルクロリド23.68
g(0.175モル)の溶液で処理した。反応温度を上
昇させながら、得られた溶液を約12時間撹拌し、次い
で飽和塩化アンモニウム溶液で停止させた。水性層及び
有機層を分離し、水性層を酢酸エチルで逆抽出し、そし
て合わせた有機層を塩水で1回洗浄し、次いで乾燥し、
そして溶液を乾燥状態にしたところ、粗生成物が得ら
れ、それをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィ
ーにかけ、30%酢酸エチル/ヘキサンで溶離したとこ
ろ、油状物として2−イソプロピル−4−メトキシ−
N,N−ジエチルベンズアミド34.4g(79%)が
得られ、それを更に精製することなく次工程で用いた。
所望であれば、油状物を蒸留してもよく、沸点は123
〜129℃/0.2〜0.3mmであった。
【0155】上記製造5に記載された方法と同様の方法
に従って、ジエチルエーテル100mL中後者(15.0
g,0.060モル)を、テトラメチルエチレンジアミ
ン6.98g(0.06モル)の存在下、1.2モル
(M)のs−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液7
7.8mL(0.784モル)と反応させた。次いで得ら
れたリチウム塩を最初に二酸化硫黄50mLと次いでヒド
ロキシルアミン−O−スルホン酸ナトリウム0.181
モルと反応させると、2−アミノスルホニル−6−イソ
プロピル−4−メトキシ−N,N−ジエチルベンズアミ
11.6g(59%)、mp103〜105℃(酢酸エ
チル/ヘキサンより)が得られた。ベンズアミド11.
0g(0.034モル)を還流用氷酢酸200mL中で環
化したところ、4−イソプロピル−6−メトキシサッカ
リンのジエチルアンモニウム塩10.3g,132〜1
35℃が得られた。
【0156】後者(0.030モル)をトルエン250
mL中TBAB0.98g(0.003モル)の存在下、
クロロメチルフェニルスルフィド6.14mL(7.25
g,0.046モル)と反応させると、油状物として
−フェニルチオメチル−4−イソプロピル−6−メトキ
シサッカリン10.1g(88%)が得られ、その9.
7g(0.026モル)をMDC中塩化スルフリル3.
1mL(5.21g,0.039モル)と反応させたとこ
2−クロロメチル−4−イソプロピル−6−メトキシ
サッカリン6.9g(88%)、mp151〜152℃が
得られた。
【0157】製造18B また、別の方法は、以下の通りである。無水エーテル4
L中N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ン(TMEDA)(1.99モル)300mLの溶液に、
sec−BuLi(1.3モル(M))1550mLを添
加し、そして系を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し
た。無水エーテル300mL中2−イソプロピル−4−メ
トキシ−N,N−ジエチルベンズアミド(1.82モ
ル)454.2gの溶液を、30分間に亘って滴下した
(添加中、温度を−60℃以下に維持させた)。添加完
了後、反応混合物を−70℃で1時間撹拌し、−50℃
まで加温した。温度を−50℃で30分間維持した後、
混合物を−70℃まで再び冷却した。この撹拌した溶液
に、カニューレ挿入管を介して、あらかじめ−40℃に
冷却した乾燥エーテル200mL中SO2200gの溶液
を、正の窒素圧下、20分間に亘って添加した。添加中
反応混合物の温度を−40℃より下に維持した。(スル
フィン酸アリールリチウムの白色粉末状沈澱をほぼ直後
に分離した。)添加後、冷却浴を取り除き、そして反応
混合物を周囲温度で2時間撹拌した。それを−5℃まで
冷却し、そしてこの撹拌した溶液に塩化スルフリル19
0mL(2.36モル)を15分間に亘って滴下し、添加
中温度を10℃より下に維持した。更に30分間0〜5
℃で撹拌後、白色不溶性沈澱を濾取し、そして無水エー
テル2Lで洗浄した。大気圧で溶剤を除去すると、粗暗
色油状物として塩化スルホニルが得られた。この粗塩化
スルホニルをTHF1.4Lに溶解して−10℃まで冷
却し、そしてNH4 OH(28%)540mLを15分間
に亘って少しずつ添加した(添加中温度を15℃以下に
維持した)。15分間周囲温度で撹拌後、THF及び過
剰のアンモニアを減圧下除去したところ、暗色油状物が
得られ、それを水6.0Lで希釈し、そして3N HC
lでpH1まで酸性化した。その明黄色固体を濾取し、水
800mLで洗浄した。減圧下60℃で固体を18時間乾
燥し、そして酢酸エチル800mL及びヘキサン3Lの混
合物より再結晶化したところ、2−アミノスルホニル−
6−イソプロピル−4−メトキシ−N,N−ジエチルベ
ンズアミド429g(72%)、mp122〜125℃が
得られた。
【0158】酢酸1.5L中ジエチルベンズアミド
(1.31モル)429.6gの溶液を20時間還流し
た。それを室温まで冷却し、そして溶剤を減圧下除去し
た。油状残渣を水6Lに溶解し、そして6N HClで
pHを1に調製した。粗生成物を濾取し、水2Lで洗浄し
た。減圧下60℃で固体を18時間乾燥し、そして酢酸
エチル/ヘキサンより再結晶化したところ、4−イソプ
ロピル−6−メトキシサッカリン303g(91%)、
mp188℃が得られた。
【0159】1,2−ジクロロエタン200mL中、パラ
ホルムアルデヒド24g(0.8モル)及びクロロトリ
メチルシラン86.4g(1.6モル)の懸濁液に、無
水塩化スズ(IV)0.8mLを添加し、そして得られた溶
液を蒸気浴上で1時間撹拌した。この期間の終りに、4
−イソプロピル−6−メトキシサッカリン51g(0.
2モル)を透明な溶液に添加し、そして反応混合物を1
8時間還流した。それを室温まで冷却し、そして水へ注
ぎ入れ、有機層を分離し、そして2N水酸化ナトリウム
溶液50mLで洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、そして減圧下濃縮すると、粗生成物が得られ
た。それを酢酸エチル/ヘキサンからの結晶化により精
製したところ、2−クロロメチル−4−イソプロピル−
6−メトキシサッカリン57g(87%)、mp151℃
が得られた。
【0160】製造18C 製造18Aの方法に従って、2−ブロモ−N,N−ジメ
チルアニリン5gをN,N−ジエチル−2−ジメチルア
ミノベンズアミド3.5gに変換した。製造18Bの方
法により、アミドを反応させると、4−ジメチルアミノ
サッカリン65mgが得られ、それを、製造23Vに示さ
れるような2−クロロメチル−4−ジメチルアミノサッ
カリンに変換できる。
【0161】製造19 MDC15mL中4−イソプロピル−6−メトキシサッカ
リン1.0g(0.0039モル)の溶液に、周囲温度
で1モル(M)の三臭化ホウ素のMDC溶液1.28g
(5.12mL)を添加した。添加完了時に、反応混合物
を約5時間加熱還流し、冷却し、減圧下乾燥状態にし、
そして残渣を氷及び飽和重炭酸ナトリウムで処理した。
水性溶液を酢酸エチルで一回抽出し、次いで濃塩酸でpH
1に酸性化した。混合物を酢酸エチル/ジエチルエーテ
ル(8:2)で抽出し、有機抽出物を乾燥し、そして減
圧下溶剤を除去したところ、白色結晶状固体として6−
ヒドロキシ−4−イソプロピルサッカリン0.9g(9
6%)が得られ、それを次工程で使用した。
【0162】また、別の方法を用いた。0℃でクロロホ
ルム500mL中AlCl3 62.74g(0.47モ
ル)の撹拌した懸濁液に、エタンチオール43.9g
(0.7モル)を添加した。数分間以内に透明な溶液が
生成した。この溶液に、クロロホルム550mL中4−イ
ソプロピル−6−メトキシサッカリン20.0g(0.
078モル)の溶液を30分間に亘って添加した。この
溶液をRTまで温め、そして60℃で3〜4時間撹拌し
た。冷却後、混合物を氷水中に注ぎ入れ、そして希HC
lで酸性化した。分離した固体を濾取し、水で洗浄し、
そして乾燥すると、6−ヒドロキシ−4−イソプロピル
サッカリン18.4g(97%)が得られた。
【0163】上記製造4に記載された方法と同様の方法
に従って、後者(0.004モル)をTBAB0.13
3g(0.004モル)の存在下トルエン中クロロメチ
ルフェニルスルフィド0.61mL(0.0046モル)
と反応させると、4−イソプロピル−6−ヒドロキシ−
2−フェニルチオメチルサッカリン0.32g(21
%)m.p.127〜129.5℃が得られ、その1.78
gをMDC中塩化スルフリル0.43mL(0.73g)
で処理したところ、2−クロロメチル−4−イソプロピ
ル−6−ヒドロキシサッカリン1.2g(84%)、mp
149〜150℃が得られた。
【0164】製造19A 4−イソプロピル−6−メトキシサッカリンの代わりに
4−メトキシサッカリンを用いるが、製造19に記載さ
れた方法と同様の方法に従って、2−クロロメチル−4
−ヒドロキシサッカリンが製造できることが考えられ
る。
【0165】製造20 6−ヒドロキシ−4−イソプロピルサッカリン5g
(0.0207モル)をメタノール150mLに溶解し、
そしてCs2 CO3 3.4g(0.0104モル)を添
加した。混合物をRTで3〜4時間撹拌した。過剰のメ
タノールを減圧下除去し、そして残渣を高度に減圧下2
時間乾燥させた。次いで残渣をDMF110mLに溶解
し、そしてクロロメチルフェニルスルフィド0.32g
(0.0209モル)を添加した。撹拌した混合物を7
0〜75℃で12時間加熱し、冷却し、氷水で処理し、
そして酢酸エチル:エーテル 4:1 600mLで抽出
した。有機層を水及び飽和NaClで洗浄し、そして乾
燥した。減圧下溶剤を除去した。残渣を20%酢酸エチ
ルのMDC溶液を用いたフラッシュクロマトグラフィー
により精製した。4−イソプロピル−6−ヒドロキシ−
2−フェニルチオメチルサッカリン4.5g(60
%)、mp150〜151.5℃が得られ、それを製造1
9に記載されたように塩化スルフリルと反応させたとこ
ろ、上記のような2−クロロメチル−4−イソプロピル
−6−ヒドロキシサッカリンが得られた。
【0166】製造21 MDC(100mL)中5−クロロ−2−ベンジル−4−
イソチアゾリン−3−オン(HetChem
,571,1971)(9.4g,0.04モル)の
溶液に、80〜85% 3−クロロペルオキシ安息香酸
(10.8g,0.06モル)を一度に添加し、そして
得られた混合物を窒素下室温で一晩撹拌した。沈澱した
固体を濾過し、そしてMDC(50mL)で洗浄した。合
わせた濾液をほぼ乾燥状態となるまで蒸発し、そして残
渣を酢酸エチル(300mL)及び飽和NaHCO3 (1
00mL)間に分配した。これらの層を分離し、そして有
機層を飽和NaHCO3 (100mL×2)で洗浄し、塩
水(100mL×1)で洗浄し、そして乾燥した。減圧下
溶剤を除去したところ、淡黄色油状物として5−クロロ
−2−ベンジル−4−イソチアゾリン−3(2H)−オ
ン 1−オキシド10.0g(99%)が得られた。
【0167】氷酢酸(200mL)中1−オキシド(1
0.0g,0.04モル)を30%H 2 2 (100m
L,0.88モル)で処理し、そして蒸気発浴で2時間
加熱し、その間に更に30%H2 2 30mL(0.26
モル)を添加した。蒸気浴上で更なる時間加熱した後、
反応混合物を室温まで冷却し、そして氷冷水(1L)中
へ注ぎ入れ、そして撹拌した。沈澱した固体を濾取し、
水(100mL×2)そしてヘキサンで洗浄し、そして風
乾したところ、無色固体として5−クロロ−2−ベンジ
ル−4−イソチアゾリン−3(2H)−オン 1,1−
ジオキシド4.8g(45%)が得られた。
【0168】ジオキシド(1.2g,4.7ミリモル)
をトルエン(50mL)中2−トリメチルシロキシ−5−
メチル−ヘキサ−1,3−ジエン(E.J.Corey
他,TetLett.495,1984の方法に従っ
て5−メチル−ヘキサ−3−エンより製造)2.02g
(11ミリモル)と混合し、そして窒素下で20時間還
流した。得られた混合物を室温まで冷却し、そして減圧
下濃縮した。残渣をTHF(25mL)に溶解し、そして
2N HCl(10mL)で処理した。窒素下室温で10
分間撹拌した後、エーテル(100mL)を添加し、そし
て層を分離した。有機相を水そして塩水で洗浄し、乾燥
しそして乾燥状態になるまで蒸発させたところ、淡黄色
泡状物質が得られた。泡状物質をトルエン(30mL)に
溶解し、DBN(1.5mL)を添加しそして室温で2時
間撹拌した。MDC(100mL)及び2N HCl(5
0mL)を添加しそして5分間撹拌し続けた。層を分離
し、そして有機相を水で洗浄し、塩水で洗浄しそして乾
燥した。減圧下溶剤を除去し、そしてシリカゲルでのフ
ラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:MDC:エー
テル 5:4:1)により残渣を精製したところ、淡黄
色泡状物質として2−ベンジル−4−イソプロピル−6
−オキソ−テトラヒドロサッカリン0.6g(39%)
が得られた。
【0169】テトラヒドロサッカリン(0.59g,
1.7ミリモル)をトルエン(50mL)に溶解し、塩酸
ジメチルアミン(1.5g,18.0ミリモル)及び4
Aシーブ(sieves)(2.0g)を添加した。得
られた混合物を共沸除去用の水を用いて96時間還流し
た。この96時間の間中、12時間毎に更なる塩酸ジメ
チルアミン(0.8g,10.0ミリモル)及び4Aシ
ーブを添加する必要があり、その時間の終りに反応混合
物を室温まで冷却し、そして濾過した。フィルターケー
クをジエチルエーテル(100mL)で洗浄し、そして合
わせた濾液を減圧下濃縮すると、淡黄色固体として2−
ベンジル−4−イソプロピル−6−ジメチルアミノ−
(4,5)−ジヒドロサッカリン0.63g(99%)
が得られた。
【0170】還流用クロロホルム(50mL)中ジヒドロ
サッカリン(0.63g,1.7ミリモル)の溶液に、
活性化二酸化マグネシウム(4.3g,49.5ミリモ
ル)を4時間に亘って少しずつ添加した。最後の二酸化
マグネシウムの添加後、反応混合物を更なる時間還流
し、室温まで冷却し、そしてSuper−Celのパッ
ドを介して濾過して酢酸エチルで溶離した。合わせた溶
離液を減圧下濃縮し、そして残渣をシリカゲルでのフラ
ッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:MDC:エーテ
ル 5:4:1)により精製したところ、無色固体とし
2−ベンジル−4−イソプロピル−6−ジメチルアミ
ノサッカリン0.32g(50%)が得られた。
【0171】メタノール(20mL)中2−ベンジルサッ
カリン(0.32g,0.9ミリモル)をギ酸アンモニ
ウム(0.24g,3.8ミリモル)及び10%Pd−炭
(0.25g)で処理し、そして1時間還流し、室温ま
で冷却し、そしてSuper−Celのパッドを介して
濾過してメタノール(100mL)で溶離した。合わせた
溶離液を減圧下濃縮した。残渣をMDC(10mL)に溶
解し、氷酢酸(0.25mL)を添加して5分間撹拌し、
そして減圧下乾燥状態になるまで蒸発させると、無色泡
状物質として4−イソプロピル−6−ジメチルアミノサ
ッカリン0.25g(100%)が得られた。
【0172】製造1に記載された方法と同様の方法に従
って、トルエン中4−イソプロピル−6−ジメチルアミ
ノサッカリン(0.27g,1.0ミリモル)、クロロ
メチルフェニルスルフィド(0.32g,2.0ミリモ
ル)及び臭化テトラブチルアンモニウム(0.1g,
0.2ミリモル)の混合物を、2−フェニルチオメチル
−4−イソプロピル−6−ジメチルアミノサッカリン
0.22g(56%)に変換し、それを塩化スルフリル
(0.31モル(M)溶液1.86mL,0.6ミリモ
ル)で処理すると、2−クロロメチル−4−イソプロピ
ル−6−ジメチルアミノ−7−クロロサッカリン25%
(NMRより)を含有する黄色ゴム状物質0.15gが
得られた。
【0173】製造22A 製造6Bにおけるように、4−イソプロピル−1,2−
ジメトキシベンゼン31gを、N−ブロモスクシンイミ
ドで処理し、続いてブチルリチウム及びジエチルカルバ
ミルクロリドで処理したところ、粘稠な油状物として2
−イソプロピル−4,5−ジメトキシ−N,N−ジエチ
ルベンズアミド15.2gが得られた。製造18Bに従
って、ベンズアミドをブチルリチウム及び二酸化硫黄で
処理し、続いて塩化スルフリルで処理し、次いでアンモ
ニアで処理したところ、スルホナミド4.5g、mp18
1〜182℃(エーテルより)が得られた。これを製造
18Bにおけるように酢酸中で環化したところ、6,7
−ジメトキシ−4−イソプロピルサッカリン2.86
g、mp210〜212℃(酢酸エチル−ヘキサンより)
が得られた。
【0174】DMF3mL中4−イソプロピル−6,7−
ジメトキシサッカリン0.5gの溶液に、室温でジイソ
プロピルエチルアミン0.5mLを添加した。15分後、
クロロメチルフェニルスルフィド0.35gを添加し、
そして混合物を80℃で16時間加熱した。反応混合物
をEtOAc中に注ぎ入れ、そして水性Na2 CO3
液、水性2N HCl溶液及び飽和水性NaCl溶液で
洗浄した。有機層をNa2 SO4 で乾燥し、そして溶剤
を除去した。MDCでのクロマトグラフィーにより所望
の生成物0.35gが得られ、それをすぐに使用した。
MDC3mL中フェニルチオメチルサッカリンの試料0.
35gを20℃で30分間、塩化スルフリル0.1mLで
処理し、続いて溶剤を除去し、そしてヘキサンと共にす
り潰したところ、2−クロロメチル−6,7−ジメトキ
シ−4−イソプロピルサッカリン0.3gが得られた。
【0175】製造22B 乾燥エーテル20mL中ピペロニル酸メチル5.7gの溶
液に、エーテル中メチルマグネシウムブロミド3.0
g,30mLを0℃で20分間に亘って添加した。混合物
を20時間撹拌し、次いでエーテル200mLで希釈しそ
して水で洗浄した。有機層をNa2 SO4 で乾燥し、そ
して溶剤を除去したところ、粗3,4−ジメトキシ−
(1′−ヒドロキシ−1′−メチルエチル)ベンゼン
5.6gが得られた。この物質を直ちに酢酸50mL中水
素50psi 下で20時間、10%Pd/C1gで処理し
た。濾過して触媒を除去し、そして溶剤を除去したとこ
ろ、5−イソプロピル−1,3−ベンゾジオキソール
4.5gが得られた。製造22Aにおけるように、イソ
プロピルジオキソールを臭素化し、アミド化し、スルホ
ン化し、そして環化すると、4−イソプロピル−6,7
−メチレンジオキシサッカリン700mg、mp226〜2
28℃(酢酸エチル/ヘキサンより)が得られた。サッ
カリン500mgを製造22Aにおけるようにクロロメチ
ル化したところ、2−クロロメチル−4−イソプロピル
−6,7−メチレンジオキシサッカリン300mg、mp1
74〜176℃が得られた。
【0176】式Iの化合物の製造に関する中間体として
有用な式IIの別の4−R4 −R5 −サッカリン類は、以
下のように製造できる。2−トリフルオロメチル安息香
酸を塩化チオニルと反応させると2−トリフルオロメチ
ルベンゾイルクロリドが得られ、それをジエチルアミン
と反応させると2−トリフルオロメチル−N,N−ジエ
チルベンズアミドが得られる。製造5に記載される方法
と同様の方法に従って、後者をs−ブチルリチウムと反
応させ、そして得られたリチウム塩を二酸化硫黄と反応
させ、続いてヒドロキシルアミン−O−スルホン酸ナト
リウムと反応させると、2−トリフルオロメチル−6−
アミノスルホニル−N,N−ジエチルベンズアミドが得
られ、それを氷酢酸中加熱すると、4−トリフルオロメ
チルサッカリンが得られた。
【0177】同様に、2−トリクロロメチル安息香酸を
塩化チオニルと反応させると2−トリクロロメチルベン
ゾイルクロリドが得られ、それをジエチルアミンと反応
させると2−トリクロロメチル−N,N−ジエチルベン
ズアミドが得られた。製造5に記載された方法と同様の
方法に従って、後者をs−ブチルリチウムと反応させ、
そして得られたリチウム塩を二酸化硫黄と反応させ、続
いてヒドロキシルアミン−O−スルホン酸ナトリウムと
反応させると、2−トリクロロメチル−6−アミノスル
ホニル−N,N−ジエチルベンズアミドが得られ、それ
を氷酢酸中加熱すると、4−トリクロロメチルサッカリ
ンが得られた。
【0178】4−シクロヘキシル安息香酸を塩化チオニ
ルと反応させると4−シクロヘキシルベンゾイルクロリ
ドが得られ、それをジエチルアミンと反応させると4−
シクロヘキシル−N,N−ジエチルベンズアミドが得ら
れた。製造5に記載された方法と同様の方法に従って、
後者をs−ブチルリチウムと反応させ、そして得られた
リチウム塩を二酸化硫黄と反応させ、続いてヒドロキシ
ルアミン−O−スルホン酸ナトリウムと反応させると、
4−シクロヘキシル−2−アミノスルホニル−N,N−
ジエチルベンズアミドが得られ、それを氷酢酸中加熱す
ると、6−シクロヘキシルサッカリンが得られた。
【0179】6−ニトロサッカリンをベンジル化すると
2−ベンジル−6−ニトロサッカリンが得られ、それを
塩化スズ(II)及び水性塩化水素で還元すると2−ベン
ジル−6−アミノサッカリンが得られた。後者をピリジ
ンの存在下、MDC中メタンスルホニルクロリド、トリ
フルオロメチルスルホニルクロリドもしくはトリクロロ
メチルスルホニルクロリドと反応させ、続いて2−ベン
ジル保護基をトランスファー水素化分解すると、それぞ
れ、6−メチルスルホニルアミノサッカリン6−トリ
フルオロメチルスルホニルアミノサッカリンもしくは
−トリクロロメチルスルホニルアミノサッカリンが得ら
れた。
【0180】6−アミノサッカリンを酸媒体中亜硝酸で
ジアゾ化し、そして得られたジアゾニウム塩をシアン化
銅(II)もしくは塩化銅(II)及び二酸化硫黄、又は塩
化銅(II)及びメチルメルカプタンもしくはトリフルオ
ロメチルメルカプタンのアルカリ金属塩の存在下、分解
せしめると、それぞれ6−シアノサッカリン6−クロ
ロスルホニルサッカリン6−メチルチオサッカリン
しくは6−トリフルオロメチルチオサッカリンが得られ
た。現場で6−クロロスルホニルサッカリンをアンモニ
アもしくはメタンスルホニルアミドと反応させると、そ
れぞれ、6−アミノスルホニルサッカリン及び6−メタ
ンスルホニルアミノスルホニルサッカリンが得られた。
6−メチルチオサッカリン及び6−トリフルオロメチル
チオサッカリンを2モル当量の3−クロロ過安息香酸で
酸化すると、それぞれ6−メチルスルホニルサッカリン
及び6−トリフルオロメチルスルホニルサッカリンが得
られた。
【0181】6−シアノサッカリンを水性水酸化ナトリ
ウムと加熱することにより加水分解すると、サッカリン
−6−カルボン酸が得られた。6−シアノサッカリンを
N−ベンジル化すると2−ベンジル−6−シアノサッカ
リンが得られた。後者をアルカリ性加水分解すると2−
ベンジルサッカリン−6−カルボン酸が得られ、それを
塩化チオニルと反応させることにより2−ベンジルサッ
カリン−6−カルボン酸クロリドに変換せしめ、続いて
パラジウム−炭で徹底的に水素化分解すると6−ヒドロ
キシメチルサッカリンが得られた。後者をMDC中ピリ
ジン:三酸化クロム(2:1)複合体(Collins
試薬)で酸化すると、6−ホルミルサッカリンが得ら
れ、それをアンモニアで還元的アミノ化したところ、
−アミノメチルサッカリンが得られた。
【0182】4−トリフルオロメチル安息香酸を塩化チ
オニルと反応させると4−トリフルオロメチルベンゾイ
ルクロリドが得られ、それを、ジエチルアミンと反応さ
せると4−トリフルオロメチル−N,N−ジエチルベン
ズアミドが得られた。製造5に記載された方法と同様の
方法に従って、後者をs−ブチルリチウムと反応させ、
そして得られたリチウム塩を二酸化硫黄と反応させ、続
いて、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸ナトリウム
と反応させると、4−トリフルオロメチル−2−アミノ
スルホニル−N,N−ジエチルベンズアミドが得られ、
それを氷酢酸中で加熱したところ、6−トリフルオロメ
チルサッカリンが得られた。
【0183】4−トリクロロメチル安息香酸を塩化チオ
ニルと反応させると4−トリクロロメチルベンゾイルク
ロリドが得られ、それを、ジエチルアミンと反応させる
と4−トリクロロメチル−N,N−ジエチルベンズアミ
ドが得られた。製造5に記載された方法と同様の方法に
従って、後者をs−ブチルリチウムと反応させ、そして
得られたリチウム塩を二酸化硫黄と反応させ、続いて、
ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸ナトリウムと反応
させると、4−トリクロロメチル−2−アミノスルホニ
ル−N,N−ジエチルベンズアミドが得られ、それを氷
酢酸中で加熱したところ、6−トリクロロメチルサッカ
リンが得られた。
【0184】2−エテニル安息香酸を塩化チオニルと反
応させると2−エテニルベンゾイルクロリドが得られ、
それをジエチルアミンと反応させると2−エテニル−
N,N−ジエチルベンズアミドが得られた。後者をs−
ブチルリチウムと反応させ、そして得られたリチウム塩
を二酸化硫黄と反応させ、続いて、ヒドロキシルアミン
−O−スルホン酸ナトリウムと反応させると、2−エテ
ニル−6−アミノスルホニル−N,N−ジエチルベンズ
アミドが得られ、それを氷酢酸中で加熱したところ、
−エテニルサッカリンが得られた。
【0185】2−エテニル−6−アミノスルホニル−
N,N−ジエチルベンズアミドを臭素と反応させると2
−(1,2−ジブロモエチル)−6−アミノスルホニル
−N,N−ジエチルベンズアミドが得られ、それをアン
モニア中ナトリウムアミドと反応させると2−エテニル
−6−アミノスルホニル−N,N−ジエチルベンズアミ
ドが得られ、それを氷酢酸中で加熱したところ4−エテ
ニルサッカリンが得られた。
【0186】2−アミノ安息香酸エチルを、炭酸カリウ
ムの存在下、アセトン中2モル当量の塩化ベンジルと反
応させると2−(N,N−ジベンジルアミノ)安息香酸
エチルが得られ、それを水性エタノール系水酸化カリウ
ム中でケン化し、そして生成物を中性媒体より単離する
と、2−(N,N−ジベンジルアミノ)安息香酸が得ら
れた。
【0187】後者を塩化チオニルと反応させると2−
(N,N−ジベンジルアミノ)ベンゾイルクロリドが得
られ、それをジエチルアミンと反応させると2−(N,
N−ジベンジルアミノ)−N,N−ジエチルベンズアミ
ドが得られた。後者をs−ブチルリチウムと反応させ、
そして得られたリチウム塩を二酸化硫黄と反応させ、続
いてヒドロキシルアミン−O−スルホン酸ナトリウムと
反応させると、2−(N,N−ジベンジル)−6−アミ
ノスルホニル−N,N−ジエチルベンズアミドが得ら
れ、それを氷酢酸中加熱すると、4−(N,N−ジベン
ジルアミノ)サッカリンが得られ、それをパラジウム−
炭を用いて水素で触媒的脱ベンジル化すると、4−アミ
ノサッカリンが得られた。後者をギ酸中1モル当量のホ
ルムアルデヒドで還元的アルキル化すると、4−メチル
アミノサッカリンが得られた。4−アミノサッカリンを
酸媒体中亜硝酸でジアゾ化し、そして得られたジアゾニ
ウム塩をシアン化銅(II)の存在下分解すると、4−シ
アノサッカリンが得られた。
【0188】4−イソプロピル−6−ヒドロキシサッカ
リンのセシウム塩(製造19)を臭化ベンジルで選択的
にN−ベンジル化し、そして上記製造12に記載された
方法を用いて2−ベンジル−4−イソプロピル−6−ヒ
ドロキシサッカリンをDMF中N,N−ジエチルチオカ
ルバミルクロリドと反応させると2−ベンジル−4−イ
ソプロピル−6−(N,N−ジエチルチオカルバミルオ
キシ)サッカリンが得られ、それを加熱して2−ベンジ
ル−4−イソプロピル−6−(N,N−ジエチルカルバ
ミルチオ)サッカリンに転位させた。後者をアルカリで
加水分解すると2−ベンジル−4−イソプロピル−6−
メルカプトサッカリンが得られ、それをヨウ化メチルと
反応させ、そしてトランスファー水素化分解すると、
−イソプロピル−6−メチルチオサッカリンが得られ
た。後者を1もしくは2モル当量の3−クロロ過安息香
酸で酸化すると、4−イソプロピル−6−メチルスルフ
ィニルサッカリン及び4−イソプロピル−6−メチルス
ルホニルサッカリンが得られた。
【0189】2−イソプロピル−4−フルオロ安息香酸
を塩化チオニルと反応させると2−イソプロピル−4−
フルオロベンゾイルクロリドが得られ、それをジエチル
アミンと反応させると2−イソプロピル−4−フルオロ
−N,N−ジエチルベンズアミドが得られる。後者をs
−ブチルリチウムと反応させ、そして得られたリチウム
塩を二酸化硫黄と反応させ、続いてヒドロキシルアミン
−O−スルホン酸ナトリウムと反応させると、2−イソ
プロピル−4−フルオロ−6−アミノスルホニル−N,
N−ジエチルベンズアミドが得られ、それを氷酢酸中加
熱すると、4−イソプロピル−6−フルオロサッカリン
が得られた。
【0190】DMF中反応体を加熱することによって、
後者をチオフェノール、4−メチルフェニルチオフェノ
ール、4−メトキシフェニルチオフェノール、4−クロ
ロフェニルチオフェノール、1−メルカプト−4−メチ
ルナフタレンもしくは1−メルカプトナフタレンと反応
させると、それぞれ、4−イソプロピル−6−フェニル
チオサッカリン4−イソプロピル−6−(4−メチル
フェニルチオ)サッカリン4−イソプロピル−6−
(4−メトキシフェニルチオ)サッカリン4−イソプ
ロピル−6−(4−クロロフェニルチオ)サッカリン
4−イソプロピル−6−(4−メチル−1−ナフチルチ
オ)サッカリン及び4−イソプロピル−6−(1−ナフ
チルチオ)サッカリンが得らた。後者を1もしくは2モ
ル当量の3−クロロ過安息香酸で酸化したところ、4−
イソプロピル−6−フェニルスルフィニルサッカリン
4−イソプロピル−6−フェニルスルホニルサッカリ
4−イソプロピル−6−(4−メチルフェニルスル
フィニル)サッカリン4−イソプロピル−6−(4−
メチルフェニルスルホニル)サッカリン4−イソプロ
ピル−6−(4−メトキシフェニルスルフィニル)サッ
カリン4−イソプロピル−6−(4−メトキシフェニ
ルスルホニル)サッカリン4−イソプロピル−6−
(4−クロロフェニルスルフィニルサッカリン4−イ
ソプロピル−6−(4−クロロフェニルスルホニル)サ
ッカリン4−イソプロピル−6−(4−メチル−1−
ナフチルスルフィニル)サッカリン4−イソプロピル
−6−(4−メチル−1−ナフチルスルホニル)サッカ
リン4−イソプロピル−6−(1−ナフチルスルフィ
ニル)サッカリン及び4−イソプロピル−6−(1−ナ
フチルスルホニル)サッカリンが得られた。
【0191】2−ベンジル−4−イソプロピル−6−ヒ
ドロキシサッカリンを1モル当量の無水酢酸、塩化ベン
ゾイルもしくは1−ナフチルカルボン酸クロリドと反応
させ、続いて各場合においてトランスファー水素化分解
すると、それぞれ4−イソプロピル−6−アセトキシサ
ッカリン4−イソプロピル−6−ベンゾイルオキシサ
ッカリン及び4−イソプロピル−6−(1−ナフチルカ
ルボニルオキシ)サッカリンが得られた。
【0192】DMF中、4−イソプロピル−6−フルオ
ロサッカリンを、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジ
ン、モルホリン、1−ベンジルピペラジン、1−メチル
ピペラジン、イミダゾール、アルファーアミノ酢酸t−
ブチル、もしくはアンモニアと加熱すると、それぞれ、
4−イソプロピル−6−(1−アゼチジニル)サッカリ
4−イソプロピル−6−(1−ピロリジニル)サッ
カリン4−イソプロピル−6−(1−ピペリジニル)
サッカリン4−イソプロピル−6−(4−モルホリニ
ル)サッカリン4−イソプロピル−6−(4−ベンジ
ル−1−ピペラジニル)サッカリン4−イソプロピル
−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)サッカリン
4−イソプロピル−6−(1−1H−イミダゾリル)サ
ッカリン4−イソプロピル−6−(カルボ−t−ブト
キシメチルアミノ)サッカリン及び4−イソプロピル−
6−アミノサッカリンが得られた。
【0193】4−イソプロピル−6−(4−ベンジル−
1−ピペラジニル)サッカリンを、パラジウム−炭を用
いて水素で触媒的脱ベンジル化すると、4−イソプロピ
ル−6−(1−ピペラジニル)サッカリンが得られた。
【0194】4−イソプロピル−6−(カルボ−t−ブ
トキシカルボニルメチルアミノ)サッカリンを希塩酸で
加水分解し、そして生成物を中性媒体より単離すると、
4−イソプロピル−6−カルボキシメチルアミノサッカ
リンが得られた。4−イソプロピル−6−アミノサッカ
リンを1モル当量の塩化アセチルと反応させると4−イ
ソプロピル−6−アセチルアミノサッカリンが得られ
た。
【0195】アルカリ性加水分解により4−カルボメト
キシサッカリン(製造90)を対応するサッカリン−4
−カルボン酸にケン化し、その酸を塩化チオニルと反応
させることにより酸を対応する酸塩化物に変換し、そし
て酸塩化物をアンモニアと反応させるとサッカリン−4
−カルボキサミドが得られた。
【0196】このように製造された4−R4 −R5 −サ
ッカリン類の各々を、二塩化エチレン中塩化スズ(IV)
の存在下、パラホルムアルデヒド及びクロロトリメチル
シランと反応させると、第B表に列挙された式IVの4−
4 −R5 −2−クロロメチルサッカリン類(ここで、
各場合において、XはClである)が得られた。
【0197】
【表2】
【0198】
【表3】
【0199】製造23BK 標準的なWittig反応条件下、イソチアゾール−5
−カルボキシアルデヒドをリチウム 3−(トリフェニ
ルホスホラニリデン)プロパノエートと反応させると4
−(5−イソチアゾリル)−3−ブテン酸が得られ、こ
れを還元し塩化アルミニウムで環化すると4−オキソ−
4,5,6,7−テトラヒドロベンズイソチアゾールが
得られた。この4−オキソ化合物を標準的なWitti
g反応条件下でメチレントリフェニルホスホランと反応
させ、そして得られた4−メチレン化合物にSimmo
ns Smith反応を経てメチレンを挿入すると、
6,7−ジヒドロスピロ〔ベンズイソチアゾール−4
(5H),1′−シクロプロパン〕が得られ、これを酢
酸中の過酸化水素で酸化すると、6,7−ジヒドロスピ
ロ〔3−オキソベンズイソチアゾール−4(5H),
1′−シクロプロパン1,1−ジオキシド〕(4−スピ
ロシクロプロピルテトラヒドロサッカリン)が得られ
た。これを製造1Aの方法によりクロロメチル化する
と、2−クロロメチル−4−スピロシクロプロピル−
4,5,6,7−テトラヒドロサッカリンが得られた。
【0200】製造23BL 製造21の2−ベンジル−4−イソプロピル−6−オキ
ソテトラヒドロサッカリンをホウ水素化ナトリウムで還
元し、水素化ナトリウムの存在下、ヨウ化メチルでメチ
ル化すると、2−ベンジル−4−イソプロピル−6−メ
トキシテトラヒドロサッカリンが得られた。これを製造
21におけるように脱ベンジル化しクロロメチル化する
と、2−クロロメチル−4−イソプロピル−6−メトキ
シ−4,5,6,7−テトラヒドロサッカリンが得られ
た。
【0201】最終生成物の製造 例1 一般的方法 :過剰のN,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン、適当な溶剤及び過剰の適当なアリール酢酸もしくは
アリールオキシ酢酸誘導体の混合物を約5分間撹拌し、
次いで1当量の適当に置換された2−ハロメチルサッカ
リン誘導体を添加した。次いで混合物を1〜24時間指
示された温度で撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽
出し、有機層を飽和NaHCO3 で洗浄し、そして有機
層を無水Na2 SO4 で乾燥した。必要であれば、減圧
下溶剤を除去しそしてクロマトグラフィーもしくは再結
晶化により残渣を精製したところ、下記第I表に示され
る式Iの化合物が得られた。例1A,1B及び1Cの場
合には、出発物質は2−ブロモメチルサッカリンであ
る。例1D〜1Hについての出発物質は2−クロロメチ
ル−4−イソプロピルサッカリンであり、そして例1I
〜1Kについての出発物質は2−クロロメチル−4−イ
ソプロピル−6−メトキシサッカリンである。
【0202】
【表4】
【0203】
【表5】
【0204】例2 例1で先に記載された方法と実質的に同様の方法を用い
て、式IVの適当な4−R4 −R5 −2−ハロメチルサッ
カリンを適当なアリールもしくはアリールオキシ酢酸と
反応せしめることにより、第2表に掲げられた式Iの化
合物が製造できると考えられる。
【0205】
【表6】
【0206】
【表7】
【0207】
【表8】
【0208】
【表9】
【0209】
【表10】
【0210】例2CR 例2の方法により、製造23BIの2−クロロメチル−
4−スピロシクロプロピル−4,5,6,7−テトラヒ
ドロサッカリンを、α−メトキシフェニル酢酸とカップ
リングさせると4−スピロシクロプロピル−4,5,
6,7−テトラヒドロ−2−サッカリニルメチル α−
メトキシフェニルアセテートができるものと考えられ
る。
【0211】例2CS 例2の方法により、製造23BJの2−クロロメチル−
4−イソプロピル−6−メトキシ−4,5,6,7−テ
トラヒドロサッカリンを、α−メトキシフェニル酢酸と
カップリングさせると4−イソプロピル−6−メトキシ
−4,5,6,7−テトラヒドロ−2−サッカリニルメ
チル α−メトキシフェニルアセテートができるものと
考えられる。
【0212】例3A エタノールの存在下で6−ヒドロキシ−4−イソプロピ
ル−2−サッカリニルメチル α−メトキシフェニルア
セテートをトリフェニルホスフィンおよびジエチルアゾ
ジカルボキシレートで処理すると、6−エトキシ−4−
イソプロピル−2−サッカリニルメチル α−メトキシ
フェニルアセテートが製造できると考えられる。例3A
と実質的に類似の方法により、第3表の化合物が6−ヒ
ドロキシ−4−イソプロピル−2−サッカリニルメチル
α−メトキシフェニルアセテート及び適当なアルコー
ルから製造できると考えられる。
【0213】
【表11】
【0214】例3Fの合成に用いることができるグリセ
ロールは次のようにして得た。少量のTHF中DL−α
−O−ベンジルグリセロール10.0g(0.055モ
ル)の溶液を、THF 300mL中のカリウムtert
−ブトキシド15.38g(0.137モル)の懸濁液
に加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、そしてヨード
メタン18.72g(0.132モル)を加えた。直ち
に白色固体が分離した。反応混合物を室温で10時間撹
拌し、冷却し、塩化ナトリウム溶液で注意深く希釈し、
そしてエーテルで抽出した。有機層を、水、5% HC
l、水、および飽和NaClで洗浄し、そして乾燥し
た。溶剤を除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィ
ーにより精製すると、油状物として1−ベンジルオキシ
−2,3−ジメトキシプロパン9.16g(79%)を
得た。
【0215】MeOH 200mL中この物質8.8g
(0.042モル)の溶液を、50psi で10% Pd
/C 1.1gを用いて水素化した。濾過して触媒を除
き、溶剤を減圧下で除去して2,3−ジメトキシ−1−
プロパノール4.4g(87%)を得た。
【0216】例3O 例3Aの方法により、6−ヒドロキシ類似体(製造1
9)から6−エトキシ−4−イソプロピル−2−フェニ
ルチオメチルサッカリンを収率85%で固体(m.p.11
1.5〜112.5℃)として製造し、それを製造18
Aの方法により2−クロロメチル−6−エトキシ−4−
イソプロピルサッカリン収率91%、m.p.127〜12
8℃、に変換した。
【0217】例3P 例3Aに記載された方法と実質的に同様な方法により、
ベンジルアルコール及び4−ヒドロキシ−2−サッカリ
ニルメチル α−メトキシフェニルアセテートから4−
ベンジルオキシ−2−サッカリニルメチル α−メトキ
シフェニルアセテートが製造できると考えられる。
【0218】例4 6−ヒドロキシ−4−イソプロピル−2−サッカリニル
メチル α−メトキシフェニルアセテートを、トリエチ
ルアミンの存在下、トリフルオロメタンスルホン酸無水
物で処理すると、4−イソプロピル−6−トリフルオロ
メタンスルホニルオキシサッカリニルメチル α−メト
キシフェニルアセテートが得られると考えられる。
【0219】次にこのトリフルオロメタンスルホネート
を、1−メチル−2−トリメチルスタンニルピロール、
テトラキス(トニフェニルホスフィン)パラジウム
(0)、塩化リチウムおよび2,6−ジ−tert−ブ
チル−4−メチルフェノールおよびp−ジオキサンと加
熱すると、4−イソプロピル−6−〔2−〔1−メチ
ル〕ピロリル〕サッカリニルメチル α−メトキシフェ
ニルアセテートが製造できる。
【0220】例5 例4のトリフルオロメタンスルホネートをジエチルアミ
ンで処理すると、4−イソプロピル−6−ジメチルアミ
ノサッカリニルメチル α−メトキシフェニルアセテー
が製造できると考えられる。
【0221】例6 トルエン中4−イソプロピル−6−ヒドロキシ−2−サ
ッカリニルメチル α−メトキシフェニルアセテート及
びジ(sec−ブトキシメチル)メチルアミンの混合物
を加熱すると、2−(α−メトキシフェニルアセチルオ
キシメチル)−4−イソプロピル−8−メチル−2,
3,7,8−テトラヒドロ−9H−〔1,3〕オキサジ
ノ〔6,5−g〕ベンズイソチアゾール−3−オン
1,1−ジオキシドが製造できると考えられる。
【0222】例7 第3表の例3Cのイソプロピリデンを、メタノール−ク
ロロホルム中で、p−トルエンスルホン酸一水和物で処
理すると、6−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−
4−イソプロピルサッカリニルメチル α−メトキシフ
ェニルアセテートが得られると考えられる。
【0223】例8 アセトン中で、6−ヒドロキシ−4−イソプロピル−2
−サッカリニルメチルα−メトキシフェニルアセテート
をt−ブチルブロモアセテートおよびK2 CO 3 で処理
すると、6−(2−t−ブトキシ−2−オキソエトキ
シ)−4−イソプロピル−2−サッカリニルメチル α
−メトキシフェニルアセテートが得られると考えられ
る。同様にして、ベンジルブロモアセテートを用いて、
6−(2−ベンジルオキシ−2−オキソエトキシ)−4
−イソプロピル−2−サッカリニルメチル α−メトキ
シフェニルアセテートが製造できる。
【0224】例9A 0℃で新たに蒸留したシクロペンタジエン(25mL)
に、4−ブロモ−2−(tert−ブチル)イソチアゾ
ール−3(2H)−オン 1,1−ジオキシド(Hel
ChimActa72,1416,1989)
(7.9g、0.03モル)を加えた。窒素下で0℃で
16時間撹拌後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣
はシリカゲルを通して濾過し、ヘキサン(500mL)続
いてヘキサン中の20%酢酸エチル(500mL)で溶離
することにより精製した。後者の溶出物を減圧下で濃縮
すると、白色固体としてノルボルネン付加物である3a
−ブロモ−2−t−ブチル−3a,4,7,7a−テト
ラヒドロ−4,7−メタノ−1,2−ベンズイソチアゾ
ール−3(2H)−オン 1,1−ジオキシド9.8g
(100%)が得られた。
【0225】5% Pd−CaCO3 (0.2g)を含
有する酢酸エチル25mL中のこの付加物(0.4g、
1.2ミリモル)を1気圧の水素下で4時間撹拌し、そ
して反応混合物をシリカゲルのパッドを通して濾過し、
酢酸エチル(100mL)で溶離した。溶離物を減圧下で
濃縮し、そして残渣をヘキサンから結晶化させるとブロ
モノルボルナン0.4g(100%)が白色結晶状固体
として得られた。
【0226】トルエン(25mL)中のこのブロモノルボ
ルナン(3.7g、0.011モル)の溶液に、0℃で
トルエン(10mL)中のジアザビシクロノネン(1.3
7g、0.011モル)を加えた。0℃で20分間撹拌
後、反応混合物にシリカゲル(25g)を添加した。得
られたスラリーをシリカゲルの15cmパッドの頂部に装
入し、20%酢酸エチルのヘキサン溶液(800mL)で
溶離した。溶離物を減圧下で濃縮すると、白色固体とし
て脱臭化水素化された化合物2.8g(100%)が得
られた。
【0227】トリフルオロ酢酸(30mL)中のこの2−
t−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−4,7−
メタノ−1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)オ
ン1,1−ジオキシド(2.8g、0.011モル)を
48時間加熱還流し、そして室温で4日間放置した。生
成した混合物を減圧下で濃縮し、メタノール(20mL)
で処理し、蒸発させ乾燥させた。残渣をエーテル(10
0mL)に溶解し、そして飽和NaHCO3 (50mL×
1)で洗浄した。この層を分離し、水性相を2N HC
lでpH1まで酸性化し、そしてMDC(100mL×2)
で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し、そして減圧
下で濃縮すると、白色固体としてビシクロ(2.2.
1)サッカリン誘導体0.9(42%)が得られた。
【0228】トルエン(50mL)中の、このビシクロ
(2.2.1)サッカリン誘導体(0.9g、5ミリモ
ル)、クロロメチルフェニルスルフィド(0.07g、
7ミリモル)および臭化テトラブチルアンモニウム
(0.36g、0.16ミリモル)の混合物を、窒素下
で16時間還流し、室温まで冷却し、そして減圧下で乾
燥状態になるまで蒸発させた。残渣を、溶離剤として1
00% MDCを用いてシリカゲル(100g)でのフ
ラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、粘稠な
油状物としてスルフィド1.05g(72%)が得られ
た。
【0229】ジクロロメタン(100mL)中のこのスル
フィド(1.05g、3ミリモル)を塩化スルフリル
(0.66g、5ミリモル)で処理し、そして2時間撹
拌した。得られた黄色溶液をMDC(100mL)で希釈
し、飽和NaHCO3 溶液で洗浄し、乾燥し、そして減
圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルでのフラッシュクロ
マトグラフィー(ヘキサン中の33% MDC)により
精製すると、2−クロロメチル−4,5,6,7−テト
ラヒドロ−4,7−メタノ−1,2−ベンズイソチアゾ
ール−3(2H)−オン 1,1−ジオキシド0.66
g(81%)が得られた。
【0230】例2に記載された方法と同様の方法を用い
て、2−クロロメチル化合物を、α−メトキシフェニル
酢酸、2−フェニル−2−メチルプロピオン酸、2−
(4−クロロフェノキシ)−2−メチルプロピオン酸、
4−トリフルオロメチルフェニル酢酸、4−メトキシフ
ェニル酢酸もしくは4−メチルフェニル酢酸でそれぞれ
処理すると、2−(α−メトキシフェニルアセチルオキ
シメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−4,7−
メタノ−1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)−
オン 1,1−ジオキシド、2−(α,α−ジメチルフ
ェニルアセチルオキシメチル)−4,5,6,7−テト
ラヒドロ−4,7−メタノ−1,2−ベンズイソチアゾ
ール−3(2H)−オン 1,1−ジオキシド、2−
(α,α−ジメチル−4−クロロフェノキシアセチルオ
キシメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−4,7
−メタノ−1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)
−オン1,1−ジオキシド、2−(4−トリフルオロメ
チルフェニルアセチルオキシメチル)−4,5,6,7
−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1,2−ベンズイソ
チアゾール−3(2H)−オン 1,1−ジオキシド、
2−(4−メトキシフェニルアセチルオキシメチル)−
4,5,6,7−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1,
2−ベンズイソチアゾール−3(2H)−オン 1,1
−ジオキシドもしくは2−(4−メチルフェニルアセチ
ルオキシメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−
4,7−メタノ−1,2−ベンズイソチアゾール−3
(2H)−オン 1,1−ジオキシドが生成するであろ
うと考えられる。
【0231】例9B及び9C 例9Aと類似の方法により、シクロヘキサジエンおよび
1,1−ジメチルシクロペンタジエンを、それぞれ、
−クロロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−4,
7−エタノ−1,2−ベンズイソチアゾール−3(2
H)−オン 1,1−ジオキシドおよび2−クロロメチ
ル−8,8−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ
−4,7−メタノ−1,2−ベンズイソチアゾール−3
(2H)−オン 1,1−ジオキシドに変換してもよ
く、次いで例2に記載された方法と同様の方法を用いて
これらを適当なアリールもしくはアリールオキシ酢酸で
処理すると、2−α−メトキシフェニルアセチルオキシ
メチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−4,7−エ
タノ−1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)−オ
ン 1,1−ジオキシド2−(4−トリフルオロメチ
ルフェニルアセチルオキシメチル)−4,5,6,7−
テトラヒドロ−4,7−エタノ−1,2−ベンズイソチ
アゾール−3(2H)−オン 1,1−ジオキシド
−(α,α−ジメチルフェニルアセチルオキシメチル)
−4,5,6,7−テトラヒドロ−4,7−エタノ−
1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)−オン
1,1−ジオキシド2−(4−メトキシフェニルアセ
チルオキシメチル)−8,8−ジメチル−4,5,6,
7−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1,2−ベンズイ
ソチアゾール−3(2H)−オン 1,1−ジオキシ
2−(α,α−ジメチル−4−クロロフェノキシア
セチルオキシメチル)−8,8−ジメチル−4,5,
6,7−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1,2−ベン
ズイソチアゾール−3(2H)−オン 1,1−ジオキ
シド、もしくは2−(4−メチルフェニルアセチルオキ
シメチル)−8,8−ジメチル−4,5,6,7−テト
ラヒドロ−4,7−メタノ−1,2−ベンズイソチアゾ
ール−3(2H)−オン 1,1−ジオキシドが得られ
ると考えられる。
【0232】例10A〜10L 2−アルキルシクロヘキサン−6−オン カルボン酸メ
チルの製造の一般的方法 : 無水THF(100mL)中
無水CuI(10ミリモル)の懸濁液にMe2S(10
0ミリモル)を添加し、そして得られた溶液を−78℃
まで冷却した。適当なアルキルリチウム試薬(20ミリ
モル)を15分間に亘って添加した。−78℃で1時間
撹拌後、THF中のシクロヘキセノン(10ミリモル)
の溶液を添加しそして更に15分間撹拌を続けた。得ら
れた混合物にHMPA(5mL)を添加し、そして15分
後にTHF(20mL)中シアノギ酸メチル(30ミリモ
ル)を添加し、そして反応混合物を室温まで暖めそして
一晩撹拌した。反応混合物を2N HCl(50mL)で
急冷した。層を分離し、そして水性相をEt2 O(10
0mL×1)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和N
4 Cl溶液(50mL×3)、水(50mL×2)、塩水
(50mL×1)で洗浄し、そして乾燥(Na 2 SO4
した。減圧下溶剤を除去し、Kugelrohr蒸留又
はフラッシュクロマトグラフィーのどちらかにより精製
すると、所望の2−アルキルシクロヘキサン−6−オン
カルボン酸メチルが得られた(第C表)。
【0233】
【表12】
【0234】2−ベンジルチオ−6−アルキルシクロヘ
キサ−2−エン カルボン酸メチル及び2−ベンジルチ
オ−6−アルキルシクロヘキサ−1−エン カルボン酸
メチルの製造の一般的方法: 無水トルエン(50〜1
00mL)中2−アルキルシクロヘキサン−6−オン カ
ルボン酸メチル(1当量)、ベンジルメルカプタン
(1.1当量)、および酸性粘土モンモリロナイトKS
F(2−アルキルシクロヘキサン−6−オン カルボン
酸メチルの重量の1.5倍)の混合物を、窒素下で共沸
除去用の水と共に12〜14時間還流し、そして室温ま
で冷却した。固体を濾過除去しエーテルで洗浄した。合
わせた濾液を、10% Na2 CO3 、水、塩水で洗浄
し、そして乾燥した。減圧下溶剤を除去し、残渣をシリ
カゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中
10%エーテル)により精製すると、2−ベンジルチオ
−6−アルキルシクロヘキサ−2−エン カルボン酸メ
チル及び2−ベンジルチオ−6−アルキルシクロヘキサ
−1−エン カルボン酸メチルの混合物が得られ(第D
表)、これを次工程で混合物として用いた。
【0235】
【表13】
【0236】4−アルキルテトラヒドロサッカリンの製
造の一般的方法: MDC 10mL中2−ベンジルチオ
−6−アルキルシクロヘキサ−2−エン カルボン酸メ
チル及び2−ベンジルチオ−6−アルキルシクロヘキサ
−1−エン カルボン酸メチル(混合物1〜10ミリモ
ル)の溶液を、氷酢酸20〜50mL及び水1〜5mLで希
釈し、混合物を−10℃まで冷却し、発熱反応が鎮静す
るまで塩素ガスを混合物中に吹き込んだ。次いで、混合
物を10分間撹拌し、乾燥状態となるようにすると、2
−クロロスルホニル−6−アルキルシクロヘキサ−2−
エン カルボン酸メチル及び2−クロロスルホニル−6
−アルキルシクロヘキサ−1−エン カルボン酸メチル
の混合物が得られ、それをTHF 10mLに溶解し、そ
して氷/アセトン浴中で冷却しながら濃水酸化アンモニ
ウム溶液25mLに加えた。2時間撹拌後、反応混合物を
減圧下で濃縮し、そして残渣を水に溶解し、2N HC
lでpH1まで酸性化し、そしてMDCで抽出した。有機
相を乾燥し、そして減圧下で濃縮すると2−アミノスル
ホニル−6−アルキルシクロヘキサ−2−エン カルボ
ン酸メチル及び2−アミノスルホニル−6−アルキルシ
クロヘキサ−1−エン カルボン酸メチルの混合物が得
られた。混合物をメタノール中に溶解し、新たに調製し
たナトリウムメトキシド(10〜50ミリモル)の溶液
に添加し、そして周囲温度で12時間撹拌した。反応混
合物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、そしてエーテルで
抽出した。有機相を捨て、水性相を濃HClでpH1まで
酸性化し、そしてMDCで抽出した。有機抽出物を塩水
で洗浄し、乾燥し、そして乾燥状態になるまで蒸発させ
ると、4−アルキル−4,5,6,7−テトラヒドロベ
ンズイソチアゾール−3−オン 1,1−ジオキシドも
しくは4−アルキルテトラヒドロサッカリン(第E表)
が得られた。
【0237】
【表14】
【0238】トルエン(25mL/サッカリン1g)中4
−アルキル−4,5,6,7−テトラヒドロベンズイソ
チアゾール−3−オン 1,1−ジオキシド(4−アル
キルテトラヒドロサッカリン)(1.0当量)、クロロ
メチルフェニルスルフィド(1.5当量)、及び臭化テ
トラブチルアンモニウム(0.2当量)の混合物を、窒
素下で16〜24時間還流し、次いで室温まで冷却し
た。得られた混合物を乾燥状態になるまで蒸発させ、そ
して残渣をヘキサン/MDC(1:1〜1:3)を用い
て溶離するシリカゲルでのクロマトグラフィーにかける
と、対応する2−フェニルチオメチル−4−アルキル−
4,5,6,7−テトラヒドロベンズイソチアゾール−
3−オン 1,1−ジオキシドもしくは2−フェニルチ
オメチル−4−アルキルテトラヒドロサッカリン(第F
表)が得られた。
【0239】
【表15】
【0240】2−フェニルチオメチル−4−アルキルテ
トラヒドロサッカリン(1.0当量)の溶液を、塩化ス
ルフリル(1.5当量)で処理しそして2時間撹拌し
た。得られた黄色溶液を乾燥状態にすると、2−クロロ
メチル−4−アルキルテトラヒドロサッカリンが得られ
た。この誘導体を、DMF中、適当なアリールもしくは
アリールオキシ酢酸誘導体、無水炭酸カリウム及び臭化
テトラブチルアンモニウムと共に加熱すると、対応する
4−アルキル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2−サ
ッカリニルメチルアリールもしくはアリールオキシアセ
テート(第G表)が得られると考えられる。
【0241】
【表16】
【0242】例11 2,2−ジメチルシクロヘキサン−6−オン カルボン
酸メチル : 無水エーテル(500mL)中無水CuI
(70.0g、0.37モル)の懸濁液に、ハロゲン化
物を含まないメチルリチウム(1.4モル(M)エーテ
ル溶液520mL、0.73モル)を添加した。0℃で1
5分間撹拌後、エーテル(50mL)中3−メチル−2−
シクロヘキセノン(20.0g、0.18モル)の溶液
を添加し、そして更に1時間撹拌を続けた。得られた混
合物にTHF(50mL)およびHMPA(25mL)を添
加し、そして15分後にTHF(20mL)中シアノギ酸
メチル(45.0g、0.53モル)を添加し、そして
反応混合物を室温まで暖め、そして3時間撹拌した。反
応混合物を2N HCl(50mL)で急冷した。層を分
離し、水性相をEt2 O(500mL×1)で抽出した。
合わせた有機抽出物を、飽和NH4 Cl溶液(50mL×
3)、水(50mL×2)、塩水(50mL×1)で洗浄
し、そして乾燥(Na2 SO4 )した。減圧下溶剤を除
去し、そしてKugelrohr蒸留により精製する
と、2,2−ジメチルシクロヘキサン−6−オン カル
ボン酸メチル34.0g(99%)、b.p.80〜84℃
/0.6mmが得られた。
【0243】例10A〜10Lについて先に記載された
方法に従って、シクロヘキサノンを4,4−ジメチル−
4,5,6,7−テトラヒドロ−2−サッカリニルメチ
ルα−メトキシフェニルアセテートに変換できる。
【0244】上記方法が、多種多様な別の特定の4−R
4 −R5 −2−サッカリニルメチルもしくは4,5,
6,7−テトラヒドロ−2−サッカリニルメチルアリー
ルもしくはアリールオキシアセテート誘導体の製造に、
同様に適用できることは理解されるべきである。例え
ば、適当な4−R4 −R5 −2−ハロメチルサッカリン
もしくは4,5,6,7−テトラヒドロ−2−ハロメチ
ルサッカリン誘導体を、適当なアリールもしくはアリー
ルオキシ酢酸誘導体で処理すると、所望の4−R4−R
5 −2−サッカリニルメチルもしくは4,5,6,7−
テトラヒドロ−2−サッカリニルメチルアリールもしく
はアリールオキシアセテート誘導体が得られ、次いでそ
れを、例3A〜3Pに記載されたものを初めとする官能
基変換せしめて別の4−R4 −R5 −サッカリニルメチ
ルもしくは4,5,6,7−テトラヒドロ−2−サッカ
リニルメチルアリールもしくはアリールオキシアセテー
トを生成できる。
【0245】
【発明の効果】生物学的試験結果 HLE阻害剤複合体の阻害定数Kiの測定方法は、一般
的には競合的阻害剤に関する「真に可逆的な阻害定数」
について記載されている〔Cha,Biochem.P
harmacol.,24,2177〜2185(19
75)〕。しかしながら、本発明の化合物は、真に可逆
的な阻害剤複合体ではなく、ある程度酵素によって消費
される。従ってKiを測定する代わりに、koff
on、酵素の回復速度対酵素の不活性化速度の比として
定義されるKi* を計算する。koff及びkonの値を測
定し、次いでKi* を計算する。酵素活性の不活性化速
度konを、試験された化合物について、試験化合物の添
加後の時間の関数としてそれぞれの酵素の一部分の酵素
活性を測定することにより求めた。時間に対する酵素活
性の対数をプロットすることにより、認められた不活性
化速度kobs が得られ、それは、kobs =1n2/t
1/2 (t1/2 は、酵素活性が50%まで低減するのに必
要とされる時間である)と表すことができる。そして、
不活性化速度は、 kon=kobs /〔I〕 (式中、〔I〕は、阻害性化合物の濃度である)に等し
い。同様に回復定数koff が測定され、次いで阻害定数
Ki* が Ki* =koff /kon により計算される。特異的置換サッカリン誘導体につい
て得られたkon及びKi* の値を第4表に示し、また表
中の化合物は、それらの製造方法を記載した上記例の番
号により同定される。
【表17】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 417/04 9051−4C

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式 【化1】 (上式中、 mはゼロもしくは1であり、nはゼロもしくは1であ
    り、かつm+nの和はゼロもしくは1であり、 R1 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R2 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R3 は、フェニルもしくは低級アルキル、ペルフルオロ
    低級アルキル、低級アルコキシ及びハロゲンから成る群
    の、1〜3個の同一もしくは異なる構成要素で置換され
    たフェニルであり、 R4 は、水素、ハロゲン、低級アルキル、ペルフルオロ
    低級アルキル、ペルクロロ低級アルキル、低級アルケニ
    ル、低級アルキニル、シアノ、カルボキサミド、アミ
    ノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、低級
    アルコキシ、ベンジルオキシ、低級アルコキシカルボニ
    ル、ヒドロキシもしくはフェニルであり、そしてR
    5 は、水素もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、N=
    B、低級アルキル−2−ピロリル、低級アルキルスルホ
    ニルアミノ、ポリフルオロ低級アルキルスルホニルアミ
    ノ、ポリクロロ低級アルキルスルホニルアミノ、アミノ
    スルホニル、低級アルキル、ポリフルオロ低級アルキ
    ル、ポリクロロ低級アルキル、シクロアルキル、低級ア
    ルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキサミド、
    ヒドロキシ低級アルキル、メチレンジオキシ、シクロア
    ルキルオキシ、ホルミル、アミノメチル、ポリフルオロ
    低級アルキルスルホニル、ポリクロロ低級アルキルスル
    ホニル、低級アルキルスルホニルアミノスルホニル、ジ
    (低級アルキル)ホスホノキシ、低級アルコキシポリ低
    級アルキレンオキシ、ヒドロキシ低級アルコキシ、ポリ
    ヒドロキシアルコキシ、もしくはそれらのアセタール又
    はケタール、ポリアルコキシアルコキシ、−SR,−S
    OR,−SO2 R,−OCOR,−O−(C1〜C10
    ルキレン)−COOR,−O−(C2 〜C10アルキレ
    ン)−N=B(ここで、Rは、低級アルキル、フェニ
    ル、ベンジルもしくはナフチル又は低級アルキル、低級
    アルコキシもしくはハロゲンより選ばれる1〜2個の置
    換基で置換されたフェニルもしくはナフチルであり、そ
    して各々の場合においてN=Bは、アミノ、低級アルキ
    ルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、1−アゼチジニル、
    1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリニ
    ル、1−ピペラジニル、4−低級アルキル−1−ピペラ
    ジニル、4−ベンジル−1−ピペラジニル、1−イミダ
    ゾリルもしくは(カルボキシ低級アルキル)アミノであ
    る)より選ばれる5−、6−もしくは7−位のいずれか
    における1〜2個の置換基であるか、又はR5 は、5,
    6もしくは6,7位でサッカリン環に縮合した5員もし
    くは6員飽和環(上記環は、窒素、酸素及び硫黄から成
    る群より選ばれる2つのヘテロ原子を含有する)もしく
    は上記環のメチル化誘導体である)で示される化合物も
    しくはそれらの塩基性部分の酸付加塩又はそれらの酸性
    部分の塩基付加塩。
  2. 【請求項2】 R4 が水素、ハロゲン、低級アルキルも
    しくは低級アルコキシであり、かつR5 が水素、低級ア
    ルコキシ、メチレンジオキシ、シクロアルキルオキシ、
    ヒドロキシ低級アルコキシ、ポリヒドロキシアルコキシ
    もしくはそれらのアセタール又はケタール、ポリアルコ
    キシアルコキシ、−O−(C1 〜C10アルキレン)−C
    OORもしくは−O−(C2 〜C10アルキレン)−N=
    Bである請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 nがゼロであり、R4 が水素、ハロゲ
    ン、低級アルキルもしくは低級アルコキシであり、かつ
    5 が水素、低級アルコキシ、メチレンジオキシ、シク
    ロアルキルオキシ、ヒドロキシ低級アルコキシ、ポリヒ
    ドロキシアルコキシもしくはそれらのアセタール又はケ
    タール、ポリアルコキシアルコキシ、−O−(C1 〜C
    10アルキレン)−COORもしくは−O−(C2 〜C10
    アルキレン)−N=Bである請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 mがゼロであり、R4 が水素もしくは低
    級アルキルであり、かつR5 が水素、低級アルコキシも
    しくはポリアルコキシアルコキシである請求項3に記載
    の化合物。
  5. 【請求項5】 R1 がメチルであり、R2 がメチルであ
    り、R3 がフェニルであり、R4 が水素もしくはイソプ
    ロピルであり、かつR5 が水素である請求項4に記載の
    化合物。
  6. 【請求項6】 mが1であり、R4 が水素もしくは低級
    アルキルであり、かつR5 が水素、低級アルコキシもし
    くはポリアルコキシアルコキシである請求項3に記載の
    化合物。
  7. 【請求項7】 R1 が水素もしくはメチルであり、R2
    が水素もしくはメチルであり、R3 がフェニルであり、
    4 がイソプロピルであり、かつR5 が水素もしくはメ
    トキシである請求項6に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 mがゼロであり、nが1であり、R4
    水素、ハロゲン、低級アルキルもしくは低級アルコキシ
    であり、かつR5 が水素、低級アルコキシ、メチレンジ
    オキシ、シクロアルキルオキシ、ヒドロキシ低級アルコ
    キシ、ポリヒドロキシアルコキシもしくはそれらのアセ
    タール又はケタール、ポリアルコキシアルコキシ、−O
    −(C1 〜C10アルキレン)−COORもしくは−O−
    (C2〜C10アルキレン)−N=Bである請求項1に記
    載の化合物。
  9. 【請求項9】 R4 が水素もしくは低級アルキルであ
    り、かつR5 が水素、低級アルコキシもしくはポリアル
    コキシアルコキシである請求項8に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R1 がメチルであり、R2 がメチルで
    あり、R3 がフェニルもしくは塩素で置換されたフェニ
    ルであり、R4 が水素もしくはイソプロピルであり、か
    つR5 が水素である請求項9に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 次式 【化2】 (上式中、 R4aは、水素、低級アルキルもしくはフェニルであり、 R6 は、水素もしくは第一級低級アルキルであり、 R4a及びR6 は、一緒にスピロシクロプロピル環を形成
    し、 R7 は、水素もしくは低級アルコキシであり、 mはゼロもしくは1であり、nはゼロもしくは1であ
    り、かつm+nの和はゼロもしくは1であり、 R1 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R2 は、水素もしくは低級アルキルであり、そしてR3
    は、フェニルもしくは低級アルキル、ペルフルオロ低級
    アルキル、低級アルコキシ及びハロゲンから成る群の、
    1〜3個の同一もしくは異なる構成要素で置換されたフ
    ェニルである)で示される化合物。
  12. 【請求項12】 次式 【化3】 (上式中、 Aは、メチレン、エチレンもしくはジメチルメチレンで
    あり、 mはゼロもしくは1であり、nはゼロもしくは1であ
    り、かつm+nの和はゼロもしくは1であり、 R1 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R2 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R3 は、フェニルもしくは低級アルキル、ペルフルオロ
    低級アルキル、低級アルコキシ及びハロゲンから成る群
    の、1〜3個の同一もしくは異なる構成要素で置換され
    たフェニルである)で示される化合物。
  13. 【請求項13】 薬用キャリアー及び有効タンパク質分
    解酵素阻害量の次式 【化4】 (上式中、 mはゼロもしくは1であり、nはゼロもしくは1であ
    り、かつm+nの和はゼロもしくは1であり、 R1 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R2 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R3 は、フェニルもしくは低級アルキル、ペルフルオロ
    低級アルキル、低級アルコキシ及びハロゲンから成る群
    の、1〜3個の同一もしくは異なる構成要素で置換され
    たフェニルであり、 R4 は、水素、ハロゲン、低級アルキル、ペルフルオロ
    低級アルキル、ペルクロロ低級アルキル、低級アルケニ
    ル、低級アルキニル、シアノ、カルボキサミド、アミ
    ノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、低級
    アルコキシ、ベンジルオキシ、低級アルコキシカルボニ
    ル、ヒドロキシもしくはフェニルであり、そしてR
    5 は、水素もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、N=
    B、低級アルキル−2−ピロリル、低級アルキルスルホ
    ニルアミノ、ポリフルオロ低級アルキルスルホニルアミ
    ノ、ポリクロロ低級アルキルスルホニルアミノ、アミノ
    スルホニル、低級アルキル、ポリフルオロ低級アルキ
    ル、ポリクロロ低級アルキル、シクロアルキル、低級ア
    ルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキサミド、
    ヒドロキシ低級アルキル、メチレンジオキシ、シクロア
    ルキルオキシ、ホルミル、アミノメチル、ポリフルオロ
    低級アルキルスルホニル、ポリクロロ低級アルキルスル
    ホニル、低級アルキルスルホニルアミノスルホニル、ジ
    (低級アルキル)ホスホノキシ、低級アルコキシポリ低
    級アルキレンオキシ、ヒドロキシ低級アルコキシ、ポリ
    ヒドロキシアルコキシ、もしくはそれらのアセタール又
    はケタール、ポリアルコキシアルコキシ、−SR,−S
    OR,−SO2 R,−OCOR,−O−(C1〜C10
    ルキレン)−COOR,−O−(C2 〜C10アルキレ
    ン)−N=B(ここで、Rは、低級アルキル、フェニ
    ル、ベンジルもしくはナフチル又は低級アルキル、低級
    アルコキシもしくはハロゲンより選ばれる1〜2個の置
    換基で置換されたフェニルもしくはナフチルであり、そ
    して各々の場合においてN=Bは、アミノ、低級アルキ
    ルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、1−アゼチジニル、
    1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリニ
    ル、1−ピペラジニル、4−低級アルキル−1−ピペラ
    ジニル、4−ベンジル−1−ピペラジニル、1−イミダ
    ゾリルもしくは(カルボキシ低級アルキル)アミノであ
    る)より選ばれる5−、6−もしくは7−位のいずれか
    における1〜2個の置換基であるか、又はR5 は、5,
    6もしくは6,7位でサッカリン環に縮合した5員もし
    くは6員飽和環(上記環は、窒素、酸素及び硫黄から成
    る群より選ばれる2つのヘテロ原子を含有する)もしく
    は上記環のメチル化誘導体である)で示される化合物も
    しくはそれらの塩基性部分の酸付加塩又はそれらの酸性
    部分の塩基付加塩を含んで成る、変性疾患の治療を必要
    とする患者における変性疾患の治療用組成物。
  14. 【請求項14】 R1 が水素もしくはメチルであり、R
    2 が水素もしくはメチルであり、R3 がフェニルもしく
    は置換フェニルであり、R4 が水素もしくは低級アルキ
    ルであり、かつR5 が水素、低級アルコキシもしくはポ
    リアルコキシアルコキシである請求項13に記載の組成
    物。
  15. 【請求項15】 次式 【化5】 (上式中、 mはゼロもしくは1であり、nはゼロもしくは1であ
    り、かつm+nの和はゼロもしくは1であり、 R1 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R2 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R3 は、フェニルもしくは低級アルキル、ペルフルオロ
    低級アルキル、低級アルコキシ及びハロゲンから成る群
    の、1〜3個の同一もしくは異なる構成要素で置換され
    たフェニルであり、 R4 は、水素、ハロゲン、低級アルキル、ペルフルオロ
    低級アルキル、ペルクロロ低級アルキル、低級アルケニ
    ル、低級アルキニル、シアノ、カルボキサミド、アミ
    ノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、低級
    アルコキシ、ベンジルオキシ、低級アルコキシカルボニ
    ル、ヒドロキシもしくはフェニルであり、そしてR
    5 は、水素もしくはハロゲン、シアノ、ニトロ、N=
    B、低級アルキル−2−ピロリル、低級アルキルスルホ
    ニルアミノ、ポリフルオロ低級アルキルスルホニルアミ
    ノ、ポリクロロ低級アルキルスルホニルアミノ、アミノ
    スルホニル、低級アルキル、ポリフルオロ低級アルキ
    ル、ポリクロロ低級アルキル、シクロアルキル、低級ア
    ルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキサミド、
    ヒドロキシ低級アルキル、メチレンジオキシ、シクロア
    ルキルオキシ、ホルミル、アミノメチル、ポリフルオロ
    低級アルキルスルホニル、ポリクロロ低級アルキルスル
    ホニル、低級アルキルスルホニルアミノスルホニル、ジ
    (低級アルキル)ホスホノキシ、低級アルコキシポリ低
    級アルキレンオキシ、ヒドロキシ低級アルコキシ、ポリ
    ヒドロキシアルコキシ、もしくはそれらのアセタール又
    はケタール、ポリアルコキシアルコキシ、−SR,−S
    OR,−SO2 R,−OCOR,−O−(C1〜C10
    ルキレン)−COOR,−O−(C2 〜C10アルキレ
    ン)−N=B(ここで、Rは、低級アルキル、フェニ
    ル、ベンジルもしくはナフチル又は低級アルキル、低級
    アルコキシもしくはハロゲンより選ばれる1〜2個の置
    換基で置換されたフェニルもしくはナフチルであり、そ
    して各々の場合においてN=Bは、アミノ、低級アルキ
    ルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、1−アゼチジニル、
    1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリニ
    ル、1−ピペラジニル、4−低級アルキル−1−ピペラ
    ジニル、4−ベンジル−1−ピペラジニル、1−イミダ
    ゾリルもしくは(カルボキシ低級アルキル)アミノであ
    る)より選ばれる5−、6−もしくは7−位のいずれか
    における1〜2個の置換基であるか、又はR5 は、5,
    6もしくは6,7位でサッカリン環に縮合した5員もし
    くは6員飽和環(上記環は、窒素、酸素及び硫黄から成
    る群より選ばれる2つのヘテロ原子を含有する)もしく
    は上記環のメチル化誘導体である)で示される化合物の
    製造方法であって、酸受容体の存在下、次式 【化6】 (上式中、X′は、Cl,BrもしくはIである)の化
    合物を次式 【化7】 の化合物と反応せしめる工程を含んで成る方法。
  16. 【請求項16】 次式 【化8】 (上式中、 R4aは、水素、低級アルキルもしくはフェニルであり、 R6 は、水素もしくは第一級低級アルキルであり、 R4a及びR6 は、一緒にスピロシクロプロピル環を形成
    し、 R7 は、水素もしくは低級アルコキシであり、 mはゼロもしくは1であり、nはゼロもしくは1であ
    り、かつm+nの和はゼロもしくは1であり、 R1 は、水素もしくは低級アルキルであり、 R2 は、水素もしくは低級アルキルであり、そしてR3
    は、フェニルもしくは低級アルキル、ペルフルオロ低級
    アルキル、低級アルコキシ及びハロゲンから成る群の、
    1〜3個の同一もしくは異なる構成要素で置換されたフ
    ェニルである)で示される化合物の製造方法であって、
    酸受容体の存在下、次式 【化9】 (上式中、X′は、Cl,BrもしくはIである)の2
    −ハロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロサッカリ
    ンを次式 【化10】 の化合物と反応せしめる工程を含んで成る方法。
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