JPH05254058A - 床仕上材の製造方法 - Google Patents

床仕上材の製造方法

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JPH05254058A
JPH05254058A JP3133635A JP13363591A JPH05254058A JP H05254058 A JPH05254058 A JP H05254058A JP 3133635 A JP3133635 A JP 3133635A JP 13363591 A JP13363591 A JP 13363591A JP H05254058 A JPH05254058 A JP H05254058A
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JP
Japan
Prior art keywords
veneer
plastic sheet
sheet
floor
moisture content
Prior art date
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Pending
Application number
JP3133635A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasunari Kawamoto
泰成 河本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hiroshima Kasei Ltd
Original Assignee
Hiroshima Kasei Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 突板にプラスチックシートを熱融着させて、
上反りのない平坦な床仕上材を製造する。 [構成] 加熱により型内で溶融状態としたプラスチッ
クシート面に、水分含有率が10%以下の突板を載置し
て型締めをし、加圧しながら冷却した後、開型すること
により両者を一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は突板を表層材とした床仕
上材に関する。本発明は一般住宅或いは店舗等の床仕上
材として利用される。
【0002】
【従来の技術】近年、美麗さ、清潔感、天然素材志向の
強さなどから床仕上材に木材が使用されることが多い。
然し天然木材は価格、資源の有限性、施工性、物性等様
々の理由から、合成樹脂等他の素材と複合させた複合材
として使用する場合がある。その一例は天然木材を極め
て薄くスライスした突板を、軟質ポリ塩化ビニル等のシ
ートと接着剤により貼り合せたものである。斯かる従来
の技術を説明する。
【0003】突板とは楢等の木材を極く薄く、例えば
0.35mm程度の厚さにスライスしたもので、それ単
独では床仕上材として使用されるものではなく、他の材
料例えば合板あるいはプラスチックシートと複合させて
使用される。
【0004】従来の突板と軟質ポリ塩化ビニル樹脂シー
トとを貼り合せて一体とする床仕上材は、樹脂シートの
面と突板面に接着剤を塗布し、必要に応じて加温しなが
ら圧着する方法で作られていた。一方、突板はそのスラ
イス加工工程で水を湿潤させる必要があり、完成品は通
常30%程度の水分を含んだ状態で供給されるので、圧
着後は接着剤層、突板などの乾燥を行う必要があった。
【0005】斯かる従来技術では、前記のように通常3
0%程度の水分を含んだ突板を使用することと、更に主
として水を分散剤とする液状の接着剤を使用するため、
突板は多量の水を含んだまま接着されることとなる。従
って突板は水分を多く含むことにより膨張状態となって
いる。一方、軟質ポリ塩化ビニル樹脂シートは突板と比
べると殆ど吸水しないため膨張は殆ど起こしていない。
従って突板と軟質ポリ塩化ビニル樹脂シートを圧着後、
含水率が平衡含水率例えば含水率14%程度になるまで
乾燥を行うと、突板に含まれた水分の揮散と共に突板の
体積は収縮するが、軟質ポリ塩化ビニル樹脂シートは殆
ど収縮を起こさないため、この収縮の差異により製品は
突板面側に向って反り上がるという欠陥がしばしば現れ
ていた。又、一旦乾燥させた突板を使用する方法もある
が、この場合も水を分散剤とする接着剤を使用するた
め、接着剤に含まれる水を突板が吸収し膨張するから、
乾燥後は前記と同じ結果となる。このように、前記の方
法で作られた従来の床仕上材は、コンクリートスラブ面
などの床面に貼り付けると、経時と共に床面から剥離し
て実用に供しないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、突板面に上反りがなく、且つ施工性、歩行
感の優れた主として突板、プラスチックシートから構成
される床仕上材の製造方法を確立することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決する為に鋭意研究の結果見出したものである。第1番
目の発明は、加熱して溶融状態としたプラスチックシー
ト面に、水分含有率10%以下の突板を載置した後、加
圧冷却して、両者を一体化することを特徴とする床仕上
材の製造方法に関する。第2番目発明は、第1番目の床
仕上材において、プラスチックシートの突板面との反対
面に、ゴムシート、繊維シート又は異種のプラスチック
シートの1種を積層したことを特徴とする床仕上材の製
造方法に関する。上記のように本発明は、水分揮散によ
る収縮を防ぐために、予め使用する突板の含水率を少な
くとも10%以下まで乾燥し、加熱して溶融状態とした
プラスチックシート面に当該突板を載置した後、両者を
加圧することにより、接着剤を使用することなく主に投
錨的効果により、両者を一体化することを特徴とする。
【0008】本考案で使用する突板は乾燥コストの低減
のため、乾燥度合を少なくすることが考えられるが、例
えば含水率12%まで乾燥させた突板をプラスチックシ
−トと貼り合せた場合では、加熱と加圧により突板内の
水蒸気圧が高まり突板に亀裂を生じたり、プラスチック
材との接着を阻害するという問題が生じた。この為に本
発明で使用する突板の水分含有率は10%以下、より好
ましくは7%以下が望ましい。
【0009】本発明で使用される突板は、木材の種類を
限定されるものではないが、通常は楢材が使用される。
【0010】本発明で使用されるプラスチックシート材
は、融点が80℃〜130℃の範囲にあることが望まし
い。融点が80℃以下のものは、低温で加工出来るから
加工性は良いが、床仕上材として使用するとき、耐熱性
にやや難点が生じる。一方、融点が130℃を越える場
合は前述の耐熱性は良好であるが加熱加圧するときに高
温、高圧を要するのが一般的であり、成形の能率が悪く
なり、且つ突板の焼けを生じ易くなるので、融点が90
℃〜110℃の間にあるものを選択し使用するのが望ま
しい。
【0011】次に本発明による突板とプラスチックシー
トの接着は、加熱して溶融状態としたプラスチックシー
ト面に突板を押圧し、プラスチックが突板に投錨するこ
とが接着する態様であるから、これを満足させるために
はプラスチックを加熱し、押圧したとき突板の凹凸部等
に流入し易いプラスチック材料を使用する事が必要であ
る。これを満足させるには、メルトフローレートは3g
/min以上であることが望ましい。これらの性質を満
足させるものとしてはポリアミド、ポリエステル、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン1,2-ポリブ
タジエン及びこれらの共重合物、又は塩素化ポリエチレ
ン、或いはこれらプラスチックの混合物より選択するの
が望ましい。これらのプラスチック材料の中ではエチレ
ン共重合物である、エチレン酢酸ビニル共重合物、エチ
レンエチルアクリレート共重合物が比較的経済的で適し
ている。
【0012】本発明による床仕上材は、歩行感、施工性
をより向上させるために、プラスチックシートの突板面
との反対面に、プラスチック材より更に軟らかい例えば
ゴムシート、繊維シート又は異種のプラスチックシート
を積層することもできる。
【0013】本発明の床仕上材は上述した要素から基本
的に構成されるが、強度の確保、床面への接着のし易
さ、寸法の安定等の理由のため各種の材料を適宜選択し
て使用しても良い。例えば床面への接着性を向上させる
ため、本床仕上材の突板に対する下面に接着剤等で不織
布を貼り合せることも可能である。又、突板面に必要に
応じて塗装を施すことも可能である。以下本発明の1実
施例について述べる。
【0014】
【実施例1】 1.突板の製作 楢材を厚み0.35mmにスライスし、大きさ1850
mm×630mmの突板を作った。該突板を80℃に温
度調節した空気循環装置付乾燥炉中で3分間乾燥した。
このとき加熱する直前の水分含有率は27%であった
が、加熱乾燥後は分含有率は4%であった。 2.プラスチックシートの製作 エチレン酢酸ビニル共重体ショウレックス DM22−
1(昭和電工(株)製商品名)を押出機を用いて押出
し、カレンダー機で圧延して厚み1.0mm、大きさ1
850mm×630mmのプラスチックシートを製作し
た。 3.床仕上材の製造 別途仕度した大きさ1850mm×630mmで、深さ
1.3mmに穿設した金型の凹部に、前記2で製作した
プラスチックシートを挿着して、熱盤温度130℃にセ
ットしたプレス機で1分間加熱した。この時プラスチッ
クシートは金型凹部で溶融状態であった。次いで溶融状
態のプラスチックシートの上方から、前記1で製作した
突板を重ねるように載置し、上蓋を閉じて型締めし、締
圧6kg/cm2で、3分間加圧をしながら冷却して開
型し、プラスチツクシートと突板が一体化した大きさ1
830mm×630mm、厚み2.5mmの本発明の床
仕上材を製造した。
【0015】
【実施例2】 1.突板の製作 楢材を厚み0.40mmにスライスし、大きさ1850
mm×630mmの突板を得た。該突板を80℃に温度
調節した空気循環装置付乾燥炉中で3分間乾燥した。こ
のとき加熱する直前の水分含有率は26%であったが、
加熱乾燥後は5%であった。 2.プラスチックシートの製作 厚み0.05mmのエチレン酢酸ビニル共重合体シート
(東セロ化学(株)製商品名;アドマーVE−300)
を、大きさ1850mm×630mmに切断し準備す
る。 3.ゴムシートの製作 EPTゴム100、カーボンブラック30、軟化剤8各
重量部に架橋剤その他を配合した配合物を混練圧延して
ゴムシートを製造し、次いで当該ゴムシートをプレス機
で加圧、加熱して、厚み2.1mm、大きさ1850m
m×630mmのEPT架橋ゴムシートを製作した。 4.床仕上材の製造 110℃に加熱された平面なプレス熱盤上に、前記3で
製作したEPT架橋ゴムシートを載置後、当該ゴムシー
トの上に前記2で製作したエチレン酢酸ビニル共重合体
シートを重ねて置き、更に当該エチレン酢酸ビニル共重
合体シートの上に前記1で製作した突板を重ねて置き、
予め110℃に加熱された上部のプレス熱盤まで上昇さ
せ締圧4.5kg/cm2となるようにセットして、1
分間加圧加熱した後、加圧を解放して、3.5分間室温
中で放冷後、裁断機で切断して、大きさ1830mm×
305mm、厚み2.5mmの床仕上材を製造した。
【0016】
【発明の効果】
イ.突板側に生じていた上反り問題が解消した。 ロ.床面へ接着剤を使用して貼りつけることが極めて容
易になり、施工性が向上した。 ハ.基材のポリ塩化ビニル樹脂シートを殊更硬くする必
要がなくなり、床面の不陸の吸収が良くなり、歩行感、
防音効果が大巾に向上した。 ニ.木材の使用が大幅に減少するので、自然保護対策の
一助に絡がる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱して溶融状態としたプラスチックシ
    ート面に、水分含有率10%以下の突板を載置した後、
    加圧冷却して両者を一体化することを特徴とする床仕上
    材の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の床仕上材において、プラスチ
    ックシートの突板面との反対面に、ゴムシート、繊維シ
    ート又は異種のプラスチックシートの1種を積層したこ
    とを特徴とする床仕上材の製造方法。
JP3133635A 1991-05-08 1991-05-08 床仕上材の製造方法 Pending JPH05254058A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0827452A1 (en) * 1994-11-03 1998-03-11 Atlantic Automotive Components Fabrication of plastic and wood veneer composite

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0827452A1 (en) * 1994-11-03 1998-03-11 Atlantic Automotive Components Fabrication of plastic and wood veneer composite
EP0827452A4 (en) * 1994-11-03 1998-07-29 Atlantic Automotive Components MANUFACTURE OF A PLASTIC AND WOOD COMPOSITE PLYWOOD MATERIAL

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