JPH05253819A - 段付加工物のセンターレス研削方法 - Google Patents

段付加工物のセンターレス研削方法

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JPH05253819A
JPH05253819A JP4864992A JP4864992A JPH05253819A JP H05253819 A JPH05253819 A JP H05253819A JP 4864992 A JP4864992 A JP 4864992A JP 4864992 A JP4864992 A JP 4864992A JP H05253819 A JPH05253819 A JP H05253819A
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small
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  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 それぞれ独立して回転駆動,制御される大径
部用研削砥石7および小径部用研削砥石8を用いて、段
付加工物1の大径部1aと小径部1bとを併用してセン
ターレス研削する技術を改良して、段付部近傍に削り残
し部が生じないようにする。 【構成】 (A)図は準備段階、(B)図は大径部1a
の研削開始状態、(C)図は大径部1a,小径部1b,
円錐面1cの研削状態である。この(C)図の段階で削
り残し部1dを生じている。(D)図では加工物1を矢
印q′方向に通し送りし、(E)図のごとく削り残し部
1dを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大径の円柱面、およ
び、これと同心の小径の円柱面、並びに上記双方の円柱
面を接続する円錐面を有する段付加工物をセンターレス
研削する方法に関するものである。ただし、本発明にお
いて円錐面とは、その頂角が最大限180度の場合(す
なわち軸心に垂直な平面)を含む意である。
【0002】
【従来の技術】図3は、段付円柱状の加工物1をセンタ
ーレス研削する従来例を示し、(A)は模式的に描いた
平面図、(B)は同じく正面図である。加工物1に比較
的大径の円柱面(大径部と略称する)1a比較的小径の
円柱面(小径部と略称する)1bとが有するので、これ
に合わせて研削砥石2にも調整砥石3にもそれぞれ小径
部と大径部とが設けられている。加工物1はブレード4
によって支持され、調整砥石3の大径部と研削砥石2の
大径部とが加工部1の小径部1bに摺触して該小径部1
bのセンターレス研削が行われ、これと同時に調整砥石
3の小径部と研削砥石2の小径部とが加工物1の大径部
1aに摺触して該大径部1aのセンターレス研削が行わ
れる。図示の5は研削砥石2用の駆動機構、6は調整砥
石3用の駆動機構であって、それぞれ回転速度を任意に
調節し得る構造である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図3について説明した
従来例のセンターレス研削においては、段付き加工物の
形状,寸法に合わせて段付きの一体形研削砥石と段付き
の一体形調整砥石とを構成して使用されるが、加工物の
大径部研削のための砥石周速調節と小径部研削のための
砥石周速調節とをそれぞれ独立に行うことができない。
このため、段付き加工物の大径部と小径部との直径差に
対応する砥石径の差が周速差を生じ、研削時に不安定要
因を与えることになる。特に、調整砥石は加工物の回転
速度を制御する部材であるため、加工物と調整砥石との
間に滑りを生じることは加工精度に悪影響を及ぼすので
好ましくない。このような、大径部と小径部との周速差
による加工精度の低下を防止するため、加工物の大径部
を研削するための大径部用研削砥石と小径部を研削する
ための小径部用研削砥石とを別体に構成し、それぞれの
研削砥石を個別に回転駆動・制御し、かつ、加工物の大
径部は大径部専用の調整砥石とブレードとで支持すると
ともに、加工物の小径部は静止部材であるシューとブレ
ードとによって支持することが考えられる。このような
段付加工物のセンターレス研削方法および同研削装置は
本発明者が発明し、本出願人によって別途出願中の発明
である(特願平3−344232号・以下、先願の発明
と言う)。この先願の発明に係るセンターレス研削にお
いては、加工物の大径部を研削する大径部用研削砥石
と、小径部を研削する小径部用研削砥石とが互いに独立
に回転駆動・制御されるので、加工物の大径部,小径部
のそれぞれを適正な周速で研削することができ、周速差
による加工精度の低下という従来技術の不具合が解消さ
れる。図4は上記先願の発明に係るセンターレス研削装
置の1実施例を示し、(A)は従来例における図3
(A)に対応する模式的な平面図であり、(B)は同じ
く図3(B)に対応する模式的な正面図である。大径部
研削用の第1研削砥石(G1)7と、小径部研削用の第
2研削砥石(G2)8とが別体に構成され、それぞれ独
立の駆動機構12a,12bによって回転速度の調節可
能に回転駆動される(回転速度の調節が可能であるから
砥石の周速を任意に設定し得る)。図5は上記先願の発
明に係る段付部品のセンターレス研削装置(図4)を用
いて先願の発明に係るセンターレス研削方法を実施した
1例を示す模式図であって、(A)は研削操作の準備完
了状態を描いてある。本図5においては図面を簡素にす
るためブレードの図示を省略してある。研削加工を施す
べき素材1′は矢印gのごとく送りこまれる。このと
き、大径部研削用の第1の研削砥石(G1)7と調整砥
石(RW)9とは加工物の大径部を通常の方式でセンタ
ーレス研削する場合と同様に対抗せしめてある。そし
て、往復矢印bのごとく径方向に移動せしめ得る小径部
研削用の第2研削砥石(G2)8は、加工物に対向する
側の面sを前記第1の研削砥石(G1)7の面s′と揃
え、若しくは若干後退させておく。シュー10は、加工
物の小径部の半径rに適合する位置にセットしておく。
以上のように準備を整えた後に、本図5の(B)に示す
ように調整砥石(RW)9を矢印a方向に切り込み送り
して、大径部研削用の第1の研削砥石(G1)7によっ
て大径部1aを研削する。この段階で該大径部1aは上
記調整砥石(RW)9と図外のブレードとによって支持
され、第1の研削砥石(G1)7で研削されつつ、セン
ターレス研削特有の造円作用により断面が真円となるよ
うに研削が進行する。大径部1aのセンターレス研削状
態が安定すると、小径部研削用の第2の研削砥石(G
2)8を矢印b′方向に切り込み送りし、前述のシュー
10と図外のブレードとで支持しつつ、加工物1の小径
部1bのセンターレス研削を行う。上述の研削作業にお
いて大径部研削用の第1の研削砥石(G1)7は駆動機
構12aにより、大径部1aを研削するための適正な周
速となるように回転速度を制御される。また小径部研削
用の第2の研削砥石(G2)8は駆動機構12bによ
り、小径部1bを研削するための適正な周速となるよう
に回転速度を制御される。このように、加工物の大径
部,小径部がそれぞれ最適条件でセンターレス研削さ
れ、図3の従来例について説明したような周速差による
滑りの問題を生じない。従って、大径部も小径部も安定
した状態でセンターレス研削され、高精度が得られる。
上記研削作業において、加工物の大径部1aの仕上げ寸
法は調整砥石(RW)9の矢印a方向の切り込み送りに
よって調節される。また、小径部1bの仕上げ寸法に応
じてシュー10のセット位置を調節しておき、所望寸法
が得られる位置で小径部用の第2の研削砥石(G2)の
矢印b′方向の切り込み送りを停止させる。上述のよう
にして大径部1a,小径部1bそれぞれの寸法調節を行
い得るので、加工物の仕様(大径部,小径部の直径寸
法)が変わっても、砥石を交換することなく対応するこ
とができる。また、前記第1の研削砥石(G1)7,第
2の研削砥石(G2)8が損耗して交換しなければなら
なくなったときは、第1の研削砥石(G1)7を矢印c
方向に移動させて、第2の研削砥石(G2)8から離間
せしめて交換操作を行う。このように研削砥石を軸方向
(例えば矢印c方向)に移動せしめ得るようにしておく
と、加工物の大径部と小径部とが長手方向に離間してい
る場合にも容易に対応できるので便利である。以上に図
4,図5を参照して説明した先願の発明に係る段付き加
工物のセンターレス加工装置は、加工物の大径部を第1
の研削砥石(G1)7と調整砥石(RW)9とでセンタ
ーレス研削するとともに、該加工物の小径部を第2の研
削砥石(G2)8とシュー10とでセンターレス研削す
るようになっているが、これと同様の技術的思想に基づ
いて、シューを用いることなく、小径部も第2の研削砥
石(G2)と小径部専用の調整砥石とで研削することも
考えられる。この構成は本発明者が考案し、本出願人に
よって別途出願中の考案である(実願平4−1685号
・以下、先願の考案と言う)。この先願の考案に係るセ
ンターレス研削装置においても、加工物の大径部を研削
する大径部用研削砥石と、小径部を研削する小径部用研
削砥石とが互いに独立に回転駆動・制御されるととも
に、大径部用の調整砥石と小径部用の調整砥石とが互い
に独立に回転駆動・制御されるので、加工物の大径部,
小径部のそれぞれを適正な周速で研削することができ、
先願の発明におけると同様の効果(周速差による加工精
度の低下防止)が得られる。図6は上記先願の考案に係
るセンターレス研削装置の1実施例を示し、(A)は模
式的な平面図であって前記先願の発明における図4
(A)に対応する図である。また、本図6の(B)は模
式的な正面図であって前記先願の発明における図4
(B)に対応する図である。段付きの加工物1は本図6
(B)に示すようにブレード4によって下方から支持さ
れている。上記加工物1の大径部用の第1の研削砥石
(G1)7と小径部用の第2の研削砥石(G2)8とは
それぞれ駆動機構12a,12bによって相互に独立し
て回転駆動・制御される。また、大径部用の調整砥石
(RW)9と小径部用の調整砥石(RW′)10′とは
それぞれ駆動機構13,14によって相互に独立して回
転駆動・制御される。このようにして、それぞれの砥石
は任意所望の周速で回転せしめ得るようになっている。
前記の大径部用調整砥石(RW)9および小径部用の調
整砥石(RW′)10′は、それぞれ往復矢印a,bの
ように切り込み送りできるようになっている。上記のよ
うに調整砥石を切り込み送り可能な構造とする代りに、
大径部用の研削砥石(G1)7および小径部用の研削砥
石(G2)8をそれぞれ往復矢印a′,b′のように切
り込み送り可能な構造としても良い。上記のように構成
された先願の考案に係るセンターレス研削装置(図6)
によれば、段付加工物の大径部,小径部ともに最適の周
速で高精度のセンターレス加工を行うことができる。図
6の実施例においては大径部用の研削砥石(G1)7お
よび大径部用の調整砥石(RW)9をそれぞれ往復矢印
c,dのごとく軸心方向に移動せしめ得るように構成し
てある。このように構成すると砥石交換作業を行う際に
便利である。上述のように大径部用の砥石を軸心方向に
移動せしめ得るように構成する代りに、小径部用の研削
砥石(G2)8および小径部用の調整砥石(RW′)1
0′をそれぞれ往復矢印c′,d′のように移動せしめ
得るように構成しても良い。
【0004】本発明者は前記先願の発明に係る段付加工
物のセンターレス研削方法および同装置、並びに前記先
願の考案に係る段付加工物のセンターレス研削装置を創
作した後、その実用化試験,研究を続行し、これらの発
明,考案がそれぞれ所期の目的を達成したことを確認す
るとともに、なお、次に述べるような改善が望まれるこ
とを確認した。例えば段付加工物が図7(A)に示すよ
うに大径部1aと小径部1bとを有し両者の間が円錐面
1cで接続されている形状であって、前記先願の発明若
しくは先願の考案を適用して大径部,小径部の同時研削
を行う場合、大径部用の研削砥石(G1)7で大径部1
aの研削を行うとともに、小径部用の研削砥石(G2)
8によって小径部1bと円錐面1cとの研削を行う。こ
の場合、上記双方の研削砥石7,8はそれぞれ互いに独
立して回転速度を制御されているので、両者の回転速度
は一致しない。特に、大径部用の研削砥石(G1)7は
大径部1aのセンターレス研削に最適の周速が得られる
ように回転駆動・制御されており、一方、小径部用の研
削砥石(G2)8は小径部1bのセンターレス研削に最
適の周速が得られるように回転駆動・制御されているの
で、双方の砥石の回転速度は必然的に異なる。従って、
双方の砥石7,8を密着させることが出来ず、若干の隙
間を与えなければならない。図7(B)は、図7(A)
のB部拡大詳細図である。図示したように、大径部用研
削砥石(G1)7と小径部用研削砥石(G2)8との間
に間隙gを設けざるを得ないので削り残し部1dが出来
てしまう。図7は、大径部1aと小径部1bとの間に円
錐面1cが設けられている場合について述べた。このよ
うな場合は、例えばドリル用の素材をセンターレス研削
する場合に生じる。すなわち、大径部に相当するドリル
のシャンクは、ストレートシャンクの場合、例えば直径
6mm,8mm,10mmというように2mm飛びに構成され、
それぞれの規定寸法のシャンクに対して小径部に相当す
るドリル切刃は0.5mm刻みに21種類の呼び径が定め
られており、シャンクとドリル切刃との直径差は円錐面
で結ばれている。この円錐面を研削せずに黒皮のままで
残しておいてもドリルとしての切削穿孔機能に悪影響は
無いが、商品価値を低下させるので該円錐面を研削する
ことが望ましい。しかしながら、前記先願の発明,若し
くは先願の考案に係るセンターレス研削装置を用いて大
径部(シャンク)と小径部(ドリル切刃)との同時研削
を行う際に円錐面を研削しようとすると、図7(B)に
ついて説明した削り残し部1dが発生する。図7は大径
部と小径部とが通常の円錐面1cで結ばれている場合に
ついて述べたが、この円錐面の頂角が最大の極限値とし
て180°になった場合、すなわち大径部1aと小径部
1bとの境界が、軸心に垂直をなす段差面となっている
場合にも、同様の削り残しの問題を生じる。大径部用研
削砥石(G1)7と小径部用研削砥石(G2)8との回
転速度が互いに異なっていて密着させることが出来ない
以上、大径部と小径部との境界近傍に削り残し部が発生
することは避け難い問題である。
【0005】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、それぞれ独立して周速を制御される大径部用
研削砥石と小径部用研削砥石とによって段付加工物をセ
ンターレス研削する場合、加工物の段付部近傍に削り残
し部を生じないセンターレス研削方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的(削り残し部の
発生防止)を達成するため、本発明の段付加工物のセン
ターレス研削方法は、大径の円柱面および小径の円柱
面、並びに、上記大径の円柱面と小径の円柱面とを接続
する円錐面を有する段付加工物をセンターレス研削する
方法において、a.単独に周速を制御される大径部用研
削砥石を用いて前記大径の円柱面を研削するとともに、
上記大径部用研削砥石と別個に周速を制御される小径部
用研削砥石によって前記小径の円柱面および円錐面を研
削した後、b.前記段付加工物を大径部用研削砥石に対
して相対的に、大径の円柱面側に向けて移動させなが
ら、該段付加工物の大径の円柱面と円錐面との境界部近
傍を研削することを特徴とする。
【0007】
【作用】上記の方法によれば、a項に示した工程におい
て大径部,小径部のそれぞれを適正な周速で高精度にセ
ンターレス研削することができ、この工程において発生
する削り残し部を前記b項の工程で効率良く除去して、
削り残しの無い段付加工物が得られる。
【0008】
【実施例】図1(A)〜(E)は本発明に係るセンター
レス研削方法の1実施例を示す。本実施例は、図4につ
いて説明した先願の発明に係るセンターレス研削装置を
用いてドリル用の素材を研削する際、本発明のセンター
レス研削方法を適用して削り残し部の発生を防止したも
のである。なお、本図1においては前記の図4(A)と
同様にブレードを省略して描いてある。図1(A)は研
削作業の準備工程であって、加工物1は挿入アーム15
により矢印j方向に押されて定位置に挿入される。図示
の7は大径部用の研削砥石(G1)であって、大径部用
の調整砥石(RW)9と対向している。8は小径部用の
研削砥石(G2)であってシュー10に対向している。
このシュー10は、前記の調整砥石(RW)9と同じス
ライドベース(図示せず)上に設置されている。図1
(B)は、大径部用の研削砥石(G1)7と調整砥石
(RW)9とによってインフィード研削を開始した状態
である。インフィード研削における調整砥石の送り角は
一般に10′〜20′程度であるが、本実施例において
は送り角を約1°とした。これは後述する工程(E)に
おいて比較的大きい送り力を得るためである。本(B)
図の段階で加工物1は図の左方に向かう送り力を挿入ア
ーム15で支承されて左右方向に静止している。大径部
1aは大径部用研削砥石(G1)7と調整砥石(RW)
9によって研削され、研削の進行に伴って調整砥石(R
W)9は矢印k方向に切り込まれてゆく。該調整砥石
(RW)9と同じスライドベース上に設置されているシ
ュー10は上記矢印kと平行に矢印k′方向に送られ
る。大径部1aの研削状態が安定すると、図1(C)の
ように小径部用研削砥石(G2)8を矢印m方向に切り
込んで、シュー10で支承されている小径部1bのセン
ターレス研削が開始される。この小径部1bの研削の
際、前記小径部用研削砥石(G2)8によって円錐面1
cの研削も行なわれる。この(C)図のようにして大径
部1a,小径部1b,円錐面1cのセンターレス研削が
進行しつつ、削り残し部1dが形成される。そこで
(D)図のごとく小径部用研削砥石(G2)8を矢印n
方向に後退させるとともに挿入アーム15を矢印q方向
に後退させる。加工物1の大径部1aは調整砥石(R
W)9の送り角により矢印q′方向の送り力を受けてい
るので同方向に通し送りされ、前記の削り残し部1dが
スルフィード研削によって除去される。(E)図は上記
削り残し部の除去を終了した状態である。
【0009】以上に説明したように本実施例において
は、先願の発明に係るセンターレス研削装置(図4)を
用い、その長所であるところの適正周速による高精度の
センターレス研削を妨げることなく、また別段の機械装
置を付加する必要無く、段付部付近の削り残しを除去す
ることができる。図示を省略するが本発明に係る段付き
部品のセンターレス研削方法は、先願の考案に係るセン
ターレス研削装置(図6)に対しても同様に適用するこ
とができ、同様の効果(高精度研削を妨げることなく削
り残しを防止)が得られる。図1の実施例は大径部1a
と小径部1bとが円錐面1cで接続されている場合であ
るが、本発明の方法は上記円錐面の頂角の大小に拘らず
適用することができる。円錐面の頂角が最大となった極
限の状態は頂角180°であり、軸心と垂直な段付面と
なる。図2は、上記のごとく軸心と垂直な段付面を有す
る加工物を、前記先願の発明に係るセンターレス研削装
置(図4)によって研削する際に本発明方法を適用した
1例における模式的な工程説明図である。図2(A)は
大径部用研削砥石(G1)7と調整砥石(RW)9とに
よって加工物1の大径部1aのインフィード研削を開始
した状態を示し、前記実施例における図1(B)に対応
する模式図である。前記実施例の加工物はドリル用の素
材であったから小径部1bの先端が尖り、該小径部1b
にバックテーパが付されていたが、本実施例(図2)の
加工物は単純な段付軸であって小径部1bはバックテー
パを有しておらず、先端が尖っていない。研削装置の主
要構成部材である大径部用研削砥石(G1)7,調整砥
石(RW)9,小径部用研削砥石(G2)8,シュー1
0、および挿入アーム15は前記実施例(図1)と同様
である。(A)図のように大径部1aの研削を開始して
状態が安定すると(B)図のように加工物の小径部1b
をシュー10て支承するとともに該シュー10を矢印
k′方向に送りつつ、小径部用研削砥石(G2)8を矢
印mのごとく切り込んで小径部1bのセンターレス研削
を行い、この際、段付き加工物1の段付面1eを研削仕
上げする。小径部1bが所定の直径寸法に研削され、段
付面1eが研削仕上げされると、(C)のごとく小径部
用研削砥石(G2)8を矢印n方向に後退させる。この
時の状態では削り残し部1dが形成されている。そこで
挿入アーム15を矢印q方向に後退させ、加工物1は矢
印q′方向の送り力を与えて同方向に送りつつ、前記の
削り残し部1dをスルフィード研削によって除去する。
図2(D)は削り残し部を除去し終えた状態である。図
2について以上に説明したごとく、本発明に係る段付加
工物のセンターレス研削方法は、段付加工物の大径部と
小径部とを接続している円錐面の頂角が最大の極限値1
80°の場合にも適用することができる。
【0010】
【発明の効果】互いに独立に周速を制御される大径部用
研削砥石と小径部用研削砥石とを用いて段付加工物をセ
ンターレス研削する場合に本発明に係る方法を適用する
と、大径部,小径部のそれぞれを最適周速でセンターレ
ス研削し、しかも段付部近傍に削り残し部を生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る段付加工物のセンターレス研削方
法の1実施例を示す工程説明図である。
【図2】本発明に係るセンターレス研削方法における上
記と異なる実施例を示す工程説明図である。
【図3】段付き加工物のセンターレス研削装置の実施例
を示し、模式的に描いた2面図である。
【図4】先願の発明に係る段付加工物のセンターレス研
削装置の1実施例を示す2面図である。
【図5】先願の発明に係る段付加工物のセンターレス研
削方法の1実施例を示す工程図である。
【図6】先願の考案に係る段付加工物のセンターレス研
削装置の1実施例を示す2面図である。
【図7】前記先願の発明および先願の考案に係るセンタ
ーレス研削装置における課題の説明図である。
【符号の説明】
1…段付き加工物、1′…加工物の素材、1a…大径
部、1b…小径部、1c…円錐面、1d…削り残し部、
1e…段差面、2…従来例の研削砥石、3…従来例の調
整砥石、4…ブレード、5,6…駆動機構、7…大径部
用の第1の研削砥石、8…小径部用の第2の研削砥石、
9…大径部用の調整砥石、10…シュー、10′…小径
部用の調整砥石、12a,12b,13,14…駆動機
構、15…挿入アーム。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径の円柱面および小径の円柱面、並び
    に、上記大径の円柱面と小径の円柱面とを接続する円錐
    面を有する段付加工物をセンターレス研削する方法にお
    いて、 a.単独に周速を制御される大径部用研削砥石を用いて
    前記大径の円柱面を研削するとともに、上記大径部用研
    削砥石と別個に周速を制御される小径部用研削砥石によ
    って前記小径の円柱面および円錐面を研削した後、 b.前記段付加工物を大径部用研削砥石に対して相対的
    に、大径の円柱面側に向けて移動させながら、該段付加
    工物の大径の円柱面と円錐面との境界部近傍を研削する
    ことを特徴とする、段付加工物のセンターレス研削方
    法。
  2. 【請求項2】 前記の円錐面は、その頂角が最大の極限
    値として180度であり、かつ、前記b項の工程におけ
    る小径部用研削砥石による研削は、小径の円柱面を研削
    する際に頂角180度の円錐面を同時に研削することを
    特徴とする、請求項1に記載した段付加工物のセンター
    レス研削方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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