JPH05253479A - パイロジェン吸着材、パイロジェンの除去方法及び装置 - Google Patents

パイロジェン吸着材、パイロジェンの除去方法及び装置

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JPH05253479A
JPH05253479A JP8995892A JP8995892A JPH05253479A JP H05253479 A JPH05253479 A JP H05253479A JP 8995892 A JP8995892 A JP 8995892A JP 8995892 A JP8995892 A JP 8995892A JP H05253479 A JPH05253479 A JP H05253479A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 多孔質水不溶性担体にlogP(Pはオクタ
ノール−水系での分配係数)値が2.50以上の化合物
を固定してなるパイロジェン吸着材。 【効果】 溶液中のパイロジェンを選択的に吸着し、且
つ安全性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパイロジェン吸着材に関
し、更に詳しくは、溶液中のパイロジェンを選択的に吸
着し、溶出物がなく安全性に優れたパイロジェン吸着
材、これを用いたパイロジェンの除去方法及び装置、並
びにパイロジェンを吸着した吸着材の再生方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】パイロジェン(発熱性物質)は、体内に
入ると発熱反応やアレルギー反応を惹き起こす物質であ
る。これはグラム陰性菌のエンドトキシン(内毒素)に
代表され、その主成分は細胞壁外膜に局在するリポ多糖
である。従って、生体内に投与される注射用水、人工透
析用の透析液、輸液などにはパイロジェンの混入が許さ
れず、これを除去する必要がある。パイロジェンの除去
方法としては、炭素粉末やイオン交換樹脂を用いた吸着
法、膜濾過法、加熱法及び酸やアルカリなどの薬剤によ
る処理法がある。
【0003】リポ多糖は水溶液中では分子量数百万の会
合状態で存在するが、サブユニットは分子量数千から数
万の範囲である。従って、リポ多糖を膜濾過法で除去し
ようとすると限外濾過膜を使用しなければならない。こ
の場合、免疫グロブリンやアルブミンなどの分子量の大
きい成分を含有する輸液においては、濾過によって有効
成分も除去されるので膜濾過法を適用することができな
い。また、リポ多糖を加熱法又は酸やアルカリなどの薬
剤による処理法によって除去する場合には、含有されて
いる有効成分を変性するなどの悪影響を及ぼす可能性が
あり、その適用が制限される。そこで、リポ多糖を選択
的に吸着する方法が最適と考えられるが、現在知られて
いるパイロジェン吸着材は選択性又は吸着性が低く、ま
た微粒子などが溶出するといった問題を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶液中のパ
イロジェンを効率よく選択的に吸着し、且つ安全性にも
優れたパイロジェン吸着材を提供し、更に、これを用い
て溶液中のパイロジェンを除去する方法及び装置、並び
にその再生方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成せんとして、リポ多糖が親水基部分と疎水基部分を
有していることに着目し、多孔質水不溶性担体に疎水基
を有する化合物を固定し、パイロジェンを疎水性相互作
用により吸着、除去する吸着材を見出し、本発明を完成
した。即ち、本発明の第1は、多孔質水不溶性担体にl
ogP(Pはオクタノール−水系での分配係数)値が
2.50以上の化合物を固定してなるパイロジェン吸着
材を、本発明の第2は、パイロジェン含有溶液を上記パ
イロジェン吸着材に接触させることを特徴とするパイロ
ジェンの除去方法を、本発明の第3は、流体の流入口及
び流出口を有する容器、流体及び該流体に含まれる成分
は通過させるが上記パイロジェン吸着材は通過させない
フィルター、及び前記容器内に充填された前記パイロジ
ェン吸着材からなるパイロジェンの除去装置を、本発明
の第4は、上記除去方法において、パイロジェンを吸着
した吸着材を加熱処理することを特徴とするパイロジェ
ン吸着材の再生方法を、本発明の第5は、上記除去方法
において、パイロジェンを吸着した吸着材を塩基性水溶
液中で加温処理することを特徴とするパイロジェン吸着
材の再生方法を、それぞれ内容とするものである。
【0006】本発明の吸着材は、logP値が2.50
以上の化合物を多孔質水不溶性担体に固定してなる。l
ogP値は化合物の疎水性のパラメーターであり、Pは
化合物のオクタノール−水系での分配係数である。種々
の化合物のlogP値が実測され、それらの値はシー・
ハンシュ(C. Hansh)らによって整理されている〔パー
ティション・コーエフィシェンツ・アンド・ゼア・ユー
シーズ;ケミカル・レビューズ(PARTITION COEFFICIEN
TS AND THEIR USES; Chemical Reviews), 71巻, 525
頁, 1971年〕。また、実測値の知られていない化合物に
ついては、アール・エフ・レッカー(R. F. Rekker)が
その著書「ザ・ハイドロフォビック・フラグメンタル・
コンスタント(THE HYDROPHOBIC FRAGMENTAL CONSTANT
)」〔エルセビア・サイエンティフィック・パブリッ
シング・カンパニー・アムステルダム(Elsevier Sci.
Pub. Com., Amsterdam) (1977)〕に示している疎水性フ
ラグメント定数fを用いて計算した値(Σf)が参考と
なる。疎水性フラグメント定数は数多くのlogP実測
値をもとに、統計学的処理を行い決定された種々のフラ
グメントの疎水性を示す値であり、化合物を構成する各
々のフラグメントのf値の和はlogP値とほぼ一致す
る。
【0007】本発明者らは、種々のlogP値を有する
化合物を多孔質水不溶性担体に固定して検討した結果、
logP値2.50以上の化合物がパイロジェンの吸着
に有効であることが判った。本発明の吸着材へのパイロ
ジェンの吸着は、logP値が2.50以上の化合物の
固定により担体上に導入された原子団と、パイロジェン
の代表物質であるリポ多糖との間の疎水性相互作用によ
るものと考えられ、logP値2.50未満の化合物で
は、疎水性が小さすぎるためにパイロジェンの吸着能が
低いと考えられる。
【0008】本発明において、多孔質水不溶性担体に固
定される化合物としては、logP値が2.50以上の
化合物であれば特別な制限なしに用いることができる。
ただし、担体上に化合物を化学結合法によって結合する
場合には化合物の一部が脱離することが多いが、この脱
離基が化合物の疎水性に大きく寄与している場合、即ち
脱離により担体上に固定される原子団の疎水性がΣf=
2.50より小さくなるような場合には本発明の主旨か
ら考えて、本発明に用いる化合物としては不適当であ
る。
【0009】logP値が2.50以上の化合物のなか
でも不飽和炭化水素、アルコール、アミン、チオール、
カルボン酸及びその誘導体、ハロゲン化物、アルデヒ
ド、ヒドラジド、イソシアナート、グリシジルエーテル
などのオキシラン環含有化合物、ハロゲン化シランなど
のように担体への結合に利用できる官能基を有する化合
物が好ましい。
【0010】このような化合物の代表例として、セチル
アミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、デ
シルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オ
クタデシルアミン、2−アミノオクテン、ナフチルアミ
ン、フェニル−n−プロピルアミン、ジフェニルメチル
アミンなどのアミン類、n−ヘプチルアルコール、n−
オクチルアルコール、ドデシルアルコール、ヘキサデシ
ルアルコール、1−オクテン−3−オール、ナフトー
ル、ジフェニルメタノール、4−フェニル−2−ブタノ
ールなどのアルコール類並びにこれらのアルコールのグ
リシジルエーテル類、n−オクタン酸、ノナン酸、2−
ノネン酸、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸、アラ
キドン酸、オレイン酸、ジフェニル酢酸、フェニルプロ
ピオン酸などのカルボン酸類並びにこれらの酸ハロゲン
化物、エステル、アミドなどのカルボン酸誘導体、塩化
オクチル、臭化オクチル、塩化デシル、塩化ドデシルな
どのハロゲン化物、オクタンチオール、ドデカンチオー
ルなどのチオール類、n−オクチルトリクロロシラン、
オクタデシルトリクロロシランなどのハロゲン化シラン
類、n−オクチルアルデヒド、n−カプリンアルデヒ
ド、ドデシルアルデヒドなどのアルデヒド類などが挙げ
られる。
【0011】これらの他にも、叙上の例示化合物の炭化
水素部分の水素原子がハロゲン、窒素、酸素、イオウな
どのヘテロ原子を含有する置換基、他のアルキル基など
で置換された化合物のうちlogP値が2.50以上の
化合物、前述のシー・ハンシュ(C. Hansch)らの総説
「パーティション・コーエフィシェンツ・アンド・ゼア
・ユーシーズ;ケミカル・レビューズ(PARTITION COEF
FICIENTS AND THEIR USES; Chemical Reviews)、71
巻、525頁、1971年」の中の555頁から613
頁の表に示されているlogP値が2.50以上の化合
物などを用いることができるが、本発明においてはこれ
らのみに限定されるものではない。なお、これらの化合
物はそれぞれ単独で用いてもよいし、任意の2種類以上
を組み合わせてもよく、更にはlogP値が2.50未
満の化合物との組み合わせで用いてもよい。
【0012】本発明に用いる水不溶性担体としては、ガ
ラスビーズ、シリカゲルなどの無機担体、架橋ポリビニ
ルアルコール、架橋ポリアクリレート、架橋ポリアクリ
ルアミド、架橋ポリスチレンなどの合成高分子や結晶性
セルロース、架橋セルロース、架橋アガロース、架橋デ
キストリンなどの多糖類からなる有機担体、更にはこれ
らの組み合わせによって得られる有機−有機、有機−無
機などの複合担体などが挙げられるが、なかでも親水性
担体が非特異的吸着が比較的少ないため好ましい。ここ
でいう親水性担体とは、担体を構成する化合物を平板状
にしたときの水との接触角が60度以下の担体を指す。
【0013】このような担体としては、セルロース、ポ
リビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸
化物、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸グ
ラフト化ポリエチレン、ポリアクリルアミドグラフト化
ポリエチレン、ガラスなどからなる担体が代表例として
挙げられる。これらの中でセルロースゲルは、(1)機
械的強度が比較的高く強靱であるため、攪拌などの操作
により破壊されたり微粉を生じたりすることが少なく、
カラムに充填した場合、被処理液体を高速で流しても圧
密化したり目詰まりしたりしないので高速で流すことが
可能となる、(2)ゲルがセルロースで構成されている
ため親水性であり、リガンドの結合に利用し得る水酸基
が多数存在し、非特異吸着も少ない、(3)安全性が合
成高分子ゲルなどに比べて高い、などの優れた点を有し
ており、本発明に用いる最も適した担体の一つである。
本発明においては、これらのみに限定されるものではな
い。なお、上述の担体はそれぞれ単独で用いてもよい
し、任意の2種類以上を組み合わせて用いてもよい。ま
た、担体の形状は粒状、繊維状、中空糸状など任意に選
ぶことができる。
【0014】更に、担体表面にはリガンドの固定化反応
に用い得る官能基が存在していると好都合である。これ
らの官能基の代表例としては、水酸基、アミノ基、アル
デヒド基、カルボキシル基、チオール基、シラノール
基、アミド基、エポキシ基、ハロゲン基、サクシニルイ
ミド基、酸無水物基などが挙げられる。
【0015】本発明の吸着材はlogP値が2.50以
上の化合物を多孔質水不溶性担体に固定して得られる
が、その固定化方法としては公知の種々の方法を特別な
制限なしに用いることができる。しかし乍ら、本発明の
吸着材は輸液などのパイロジェンの除去に用いられるた
め、滅菌時などにおいてリガンドの脱離・溶出を極力抑
えることが安全性の上から重要であり、そのためには共
有結合法により固定化することが最も好ましい。
【0016】本発明の吸着材を用いてパイロジェンの除
去を行うには種々の方法がある。一つの方法は、パイロ
ジェン含有液に本発明の吸着材を混合してパイロジェン
を除去した後、濾過により吸着材を除去するバッチ法で
ある。この方法は1回の処理量が少なく、操作が煩雑に
なるという欠点を有する。別の方法としては、液体の流
入口及び流出口を有する容器、流体及び該流体に含まれ
る成分は通過できるが本発明の吸着材は通過できないフ
ィルター、及び該容器内に充填された本発明の吸着材か
らなるパイロジェンの除去装置を利用する方法がある。
この場合パイロジェンを除去しようとする溶液を流体の
流入口より供給することにより、流出口よりパイロジェ
ンの除去された液体が得られる。本発明の吸着材はいず
れの方法にも用いることができるが、前述のパイロジェ
ンの除去装置を用いる方法が溶液を連続的に処理するの
に最も適している。
【0017】本発明の吸着材はパイロジェンを吸着した
後、加熱処理によって又はアルカリ処理及び加熱処理に
よってパイロジェン吸着能を再生することができる。加
熱処理によって再生する場合には、吸着材を好ましくは
70〜125℃に加熱する。70℃未満では充分な再生
効果が得られず、125℃を越えると吸着剤に対し悪影
響を及ぼす。加熱はオートクレーブ処理を行ってもよい
し、所定温度の熱水をパイロジェンの除去装置に通液し
てもよい。アルカリ処理によって再生する場合には、好
ましくは0.05〜5規定の塩基性水溶液中で吸着材を
好ましくは30〜80℃に加温する。0.05規定未満
では吸着材の充分な再生効果が得られず、5規定を越え
ると吸着材の変質をもたらす。また30℃未満ではたと
え塩基性の溶液中でも再生効果は得られず、80℃を越
えると吸着材に対し変質等の悪影響を及ぼす。このと
き、所定の塩基性水溶液をパイロジェンの除去装置を通
液してもよい。
【0018】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】実施例1 セルロース系多孔質ゲルであるセルロファインGC−7
00m(商品名、チッソ株式会社製)170mlに水を加
え全量を340mlとしたのち、2M水酸化ナトリウム9
0mlを加え40℃とした。これにエピクロルヒドリン3
1mlを加え、40℃で攪拌下2時間反応させた。反応終
了後、充分に洗浄し、エポキシ化ゲルを得た。このエポ
キシ化ゲル10mlにセチルアミン(Σf=7.22)2
00mgを加え、エタノール中45℃で静置下6日間反応
させた。反応終了後、エタノール、50%(v/v)エ
タノール水溶液、水の順に充分に洗浄し、セチルアミン
固定化ゲルを得た。この吸着材10mlにパイロジェンと
してリポ多糖(E. coli 0111: B4)水溶液50mlを加
え、2時間静置したのち上澄み液中のパイロジェン濃度
を測定した。処理液の初期パイロジェン濃度は5EU/
ml及び0.5EU/mlとした。パイロジェン濃度は比濁
時間分析法により測定した。結果を表1に示す。
【0020】実施例2 実施例1と同様にして作成したゲル10mlをガラスカラ
ムに充填し、これにリポ多糖(E. coli 0111: B4)の水
溶液50mlを流速50ml/分で通過させ、流出液のパイ
ロジェン濃度を測定した。処理液の初期パイロジェン濃
度は5EU/ml及び0.5EU/mlとした。結果を表1
に示す。
【0021】実施例3 実施例1と同様にしてエポキシ化ゲルを得た後、このエ
ポキシ化ゲル10mlにn−オクチルアミン(1ogP=
2.90)200mgを加え、エタノール中45℃で静置
下6日間反応させた。反応終了後、エタノール、50%
(v/v)エタノール水溶液、水の順に充分に洗浄し、
n−オクチルアミン固定化ゲルを得た。この吸着材10
mlをガラスカラムに充填し、これにパイロジェンとして
リポ多糖(E. coli 0111: B4)水溶液50mlを流速50
ml/分で通過させ、流出液のパイロジェン濃度を測定し
た。処理液の初期パイロジェン濃度は0.5EU/mlと
した。結果を表1に示す。
【0022】実施例4 実施例1と同様にしてエポキシ化ゲルを得た後、このエ
ポキシ化ゲル10mlにドデシルアミン(Σf=5.1
0)200mgを加え、エタノール中45℃で静置下6日
間反応させた。反応終了後、エタノール、50%(v/
v)エタノール水溶液、水の順に充分に洗浄し、ドデシ
ルアミン固定化ゲルを得た。この吸着材10mlをガラス
カラムに充填し、これにパイロジェンとしてリポ多糖
(E. coli 0111: B4)水溶液50mlを流速50ml/分で
通過させ、流出液のパイロジェン濃度を測定した。処理
液の初期パイロジェン濃度は0.5EU/mlとした。結
果を表1に示す。
【0023】比較例1 実施例1と同様にしてエポキシ化ゲルを得た後、このエ
ポキシ化ゲル10mlにn−ヘキシルアミン(1ogP=
2.06)200mgを加え、エタノール中45℃で静置
下6日間反応させた。反応終了後、エタノール、50%
(v/v)エタノール水溶液、水の順に充分に洗浄し、
n−ヘキシルアミン固定化ゲルを得た。この吸着材10
mlをガラスカラムに充填し、これにパイロジェンとして
リポ多糖(E. coli 0111: B4)水溶液50mlを流速50
ml/分で通過させ、流出液のパイロジェン濃度を測定し
た。処理液の初期パイロジェン濃度は0.5EU/mlと
した。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば溶液中のパイロジェンを
選択的に除去することができ、パイロジェンを含まない
液の製造、特に分子量の大きい成分を含む溶液からのパ
イロジェンの除去に有効である。また有害物質の流出が
なく安全性にも優れている。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質水不溶性担体にlogP(Pはオ
    クタノール−水系での分配係数)値が2.50以上の化
    合物を固定してなるパイロジェン吸着材。
  2. 【請求項2】 多孔質水不溶性担体が親水性担体である
    請求項1記載のパイロジェン吸着材。
  3. 【請求項3】 パイロジェン含有溶液を請求項1記載の
    パイロジェン吸着材に接触させることを特徴とするパイ
    ロジェンの除去方法。
  4. 【請求項4】 流体の流入口及び流出口を有する容器、
    流体及び該流体に含まれる成分は通過させるが請求項1
    記載のパイロジェン吸着材は通過させないフィルター、
    及び前記容器内に充填された前記パイロジェン吸着材か
    らなるパイロジェンの除去装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の方法において、パイロジ
    ェンを吸着した吸着材を加熱処理することを特徴とする
    パイロジェン吸着材の再生方法。
  6. 【請求項6】 加熱温度が70〜125℃である請求項
    5記載の再生方法。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の方法において、パイロジ
    ェンを吸着した吸着材を塩基性水溶液中で加温処理する
    ことを特徴とするパイロジェン吸着材の再生方法。
  8. 【請求項8】 加温温度が30〜80℃である請求項7
    記載の再生方法。
  9. 【請求項9】 塩基性水溶液の濃度が0.05〜5規定
    である請求項7又は8記載の再生方法。
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