JPH0525328U

JPH0525328U - ロードセル秤

Info

Publication number: JPH0525328U
Application number: JP7495091U
Authority: JP
Inventors: 義久西山
Original assignee: Toshiba TEC Corp
Current assignee: Toshiba TEC Corp
Priority date: 1991-09-18
Filing date: 1991-09-18
Publication date: 1993-04-02

Abstract

(57)【要約】【目的】外来電波に基づきロードセルから電波が輻射
されることにより生ずる増幅器やＡ／Ｄ変換器の誤動作
を防止する。【構成】隣接するロードセル３と増幅器９及びＡ／Ｄ
変換器１０との間にシールド板２０を配設し、ロードセ
ル３から輻射された電波を遮断する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、荷重量を電気信号として出力するロードセルを用いたロードセル秤に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の装置の従来の一例を図２及び図３に示す。すなわち、平板状のベース１が設けられ、このベース１にはスペーサ２を介してロードセル３の一端が固定されている。そして、このロードセル３の他端である荷重受け部４には受皿５が連結され、この受皿５以外の部分は前記ベース１に取り付けられた本体ケース６に覆われている。また、前記ロードセル３の中央部には、前記荷重受け部４に垂直荷重が掛けられたときに変形する起歪部７が形成され、この起歪部には図示しないストレンゲージが貼着されている。

【０００３】次いで、前記ロードセル３に隣接させてこのロードセル３にＰＣ板８（ＰＣ板はプリント配線基板の略である）が取り付けられ、このＰＣ板８には増幅器９とＡ／Ｄ変換器１０とが形成されている。ここで、前記増幅器９は前記ロードセル３に貼着されたストレンゲージに第一ケーブル１１を介して接続され、前記Ａ／Ｄ変換器１０は前記増幅器９に前記ＰＣ板８内で接続されると共に、第二ケーブル１２を介して図示しない演算回路に接続されている。そして、前記増幅器９と前記ロードセル３との接続、及び前記Ａ／Ｄ変換器１０と演算回路との接続は、前記ＰＣ板８に設けられた複数個の端子１３に前記ケーブル１１，１２が接続されることによりなされ、これらのケーブル１１，１２と前記端子１３とは貫通型コンデンサ１４を介して接続されている。

【０００４】このような構造のものは、受皿５に品物が載置されるとロードセル３の荷重受け部４に垂直荷重が掛かり、その起歪部７が変形する。これにより、起歪部７に貼着されたストレンゲージが伸縮してその抵抗値が変化し、このような抵抗値の変化がロードセル３の出力信号として出力される。この出力信号は第一ケーブル１１を通じて増幅器９に送られ、この増幅器９で増幅されてＡ／Ｄ変換器１０でデジタル信号に変換され、第二ケーブル１２を通じて演算回路に電送される。そこで、この演算回路の演算処理により、品物の重量が算出される。

【０００５】一方、ロードセル秤は、有害電波が多く発生している店舗内やそのバックヤード等に設置されることが多く、この場合には外来電波の影響で増幅器９やＡ／Ｄ変換器１０に誤動作を生じさせてしまうことがある。このため、ロードセル３及びＰＣ板８をシールド体１５で覆い、ロードセル秤に生ずる電波障害を防止するということが従来から一般に行われている。

【０００６】さらに、増幅器９及びＡ／Ｄ変換器１０を含むＰＣ板８がロードセル３の隣接位置に配置されているのは装置全体の小型化を図るためであり、そのＰＣ板８がロードセル３に取り付けられているのは装置の組立の容易化を図るためである。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、近年、携帯電話等の普及に伴い、電子料金秤の近くで携帯電話等の強い電波を発生する機器が使用されることがある。このような場合、電子料金秤には強力な電波が到来し、受皿５がアンテナとなってこの受皿５やロードセル３に大きな電波が誘起され、ロードセル３の周辺の電界強度が増大してロードセル３からＰＣ板８に電波が輻射されてしまう。すると、ＰＣ板８に形成された増幅器９やＡ／Ｄ変換器１０ではその電波エネルギーを直流に変換して自らの回路内に流してしまうため、それらの増幅器９等に誤動作が生じてしまうという欠点を有する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、受皿が連結されたロードセルと増幅器及びＡ／Ｄ変換器との間に電波を遮断するシールド板を配設した。

【０００９】

【作用】

したがって、外来電波が受皿に到来してロードセルに電波が誘起され、このロードセルの電界強度が増大することでそのロードセルから増幅器やＡ／Ｄ変換器に向けて電波が輻射された場合、この電波はシールド板によって遮断され、増幅器等に対する伝達が阻止される。これにより、ロードセルから輻射された電波の影響で増幅器やＡ／Ｄ変換器に生ずる誤動作が防止され、ロードセルの出力信号が正確に増幅、デジタル変換される。

【００１０】

【実施例】

本考案の一実施例を図１に基づいて説明する。図２及び図３に基づいて説明した部分と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。ロードセル３とＰＣ板８との間に位置させて、電波を遮断する平板状のシールド板２０が前記ロードセル３に取り付けられている。そして、そのシールド板２０には前記ＰＣ板８が取り付けられている。

【００１１】このような構成において、外来電波が機器に到来すると、受皿５がアンテナとなって受皿５及びロードセル３に電波が誘起される。この時、その外来電波が携帯電話による電波等の強力なものであると、ロードセル３の周辺の電界強度が増大し、ロードセル３からＰＣ板８に向けて電波が輻射される。ところが、こうして輻射された電波はシールド板２０によって遮断され、ＰＣ板８には達しない。このため、ＰＣ板８に形成された増幅器９やＡ／Ｄ変換器１０にはロードセル３から輻射された電波の影響が及ばず、これらの増幅器９及びＡ／Ｄ変換器１０の誤動作が防止される。したがって、ロードセル３の出力信号は正確に増幅器９で増幅されてＡ／Ｄ変換器１０でデジタル信号に変換され、演算回路における品物の重量の正確な算出に供される。

【００１２】また、ＰＣ板８はシールド板２０に取り付けられているため、装置の組立に際し、ＰＣ板８が取り付けられた状態のシールド板２０をロードセル３に取り付けることで、装置の組立性が向上して製造の容易化が図られる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、受皿が連結されたロードセルと増幅器及びＡ／Ｄ変換器との間に電波を遮断するシールド板を配設したので、強力な外来電波が受皿に到来することによってロードセルから増幅器やＡ／Ｄ変換器に向けて輻射される電波をシールド板で遮断することができ、これにより、ロードセルから輻射された電波によって増幅器やＡ／Ｄ変換器に生ずる誤動作を防止することができ、したがって、外来電波の影響を受けないロードセル秤が得られ、常に正確な計量結果を期待することができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すロードセル、ＰＣ板及
びシールド板の斜視図である。

【図２】従来のロードセル秤の一例を示す縦断側面図で
ある。

【図３】ロードセル及びＰＣ板の斜視図である。

【符号の説明】

３ロードセル４荷重受け部５受皿７起歪部９増幅器１０Ａ／Ｄ変換器２０シールド板

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】品物が載置される受皿と、この受皿に連
結された荷重受け部に荷重が掛けられることで生ずる起
歪部の歪をアナログ信号として出力するロードセルと、
このロードセルの隣接位置に配置されたそのロードセル
の出力を増幅する増幅器及びこの増幅器により増幅され
た前記ロードセルの出力信号をデジタル信号に変換する
Ａ／Ｄ変換器と、このＡ／Ｄ変換器及び前記増幅器と前
記ロードセルとの間に配置されて電波を遮断するシール
ド板とを設けたことを特徴とするロードセル秤。