JPH0525245A - 多液型熱硬化性樹脂組成物及び硬化樹脂成形物の製造法 - Google Patents

多液型熱硬化性樹脂組成物及び硬化樹脂成形物の製造法

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JPH0525245A
JPH0525245A JP3211387A JP21138791A JPH0525245A JP H0525245 A JPH0525245 A JP H0525245A JP 3211387 A JP3211387 A JP 3211387A JP 21138791 A JP21138791 A JP 21138791A JP H0525245 A JPH0525245 A JP H0525245A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯蔵安定性、取扱い性、成形性の良好な液状
樹脂組成物を用い、耐熱性、機械的特性、切削加工性等
のすぐれた成形物を再現性良く製造する。 【構成】 ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合
物、ポリエポキシ化合物及び硬化触媒を、特定割合に配
合し、型内で反応硬化させて成形物を製造することから
なり、かつ、この際、実質的にポリイソシアネート化合
物からなるA液と、ポリオール化合物、ポリエポキシ化
合物および硬化触媒からなるB液の2種の液に分ける
か、あるいはポリイソシアネート化合物からなるA液
と、ポリオール化合物とポリエポキシ化合物からなるB
(i)液と、ポリオール化合物と硬化触媒からなるB
(ii)液の3種の液に分けて、別々に調製し、成形時に
急速に混合させて型内に注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、耐薬品性及び機
械的特性(特に耐衝撃性)、切削加工性にすぐれた成形
物を与える貯蔵安定性、取扱い性、成形性の良好な多液
型の熱硬化性樹脂組成物並びにそれを用いた硬化樹脂成
形物の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、技術の進歩に伴い耐熱性、機械的
性質にすぐれ、かつ成形性にすぐれた樹脂が要求されて
いる。これらの樹脂の中でも特に反応性モノマーあるい
はオリゴマーを用いた反応成形タイプの樹脂、すなわち
比較的低粘度の(好適には室温で液状の)原料を用いて
成形と重合とを同時に行う硬化性樹脂、が注目されてい
る。
【0003】かかる樹脂としては、ポリウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステ
ル樹脂等が知られており、一部は商品化されている。し
かしながら、これらの樹脂には夫々一長一短があり、例
えばポリウレタン樹脂は耐熱性が低く、不飽和ポリエス
テル樹脂やエポキシ樹脂は耐熱性ではポリウレタン樹脂
よりすぐれるが硬くて脆いという問題がある。
【0004】ポリウレタン樹脂の耐熱性を改善する方法
としては、イソシアネートの3量化によるイソシアヌレ
ート環導入が、例えば特公昭44―16669号公報な
どにより古くから知られており、実用化されている。し
かし耐熱性の改良でも従来のものより20〜30℃改善
される程度であり、熱変形温度もせいぜい150〜16
0℃止まりである。
【0005】このポリイソシアネートを一つの原料とす
る熱硬化性樹脂として、イソシアネート基とエポキシ基
との成環反応であるオキサゾリドン環生成を利用したも
のも古くから知られており、最近では、例えば特開昭6
2―62879号公報に記載の如く、イソシアネートを
3量化したイソシアヌレート環とこのオキサゾリドン環
生成とを組み合わせたものも提案されている。
【0006】しかし、この樹脂は、耐熱性は高いが、脆
くて耐衝撃性が小さい。このように脆くて耐衝撃性が小
さいのは熱硬化型樹脂の一般的な特性である。その改良
としては、一般にゴムなどの弾性体を添加することが行
なわれるが、改善効果は著しいものではなく、また、添
加量を多くすると成形物の熱変形温度が著しく低下する
など、他の特性の低下をもたらす。
【0007】そこで、本発明者らは、ポリイソシアネー
ト化合物、ポリエポキシ化合物、ポリオール化合物及び
硬化触媒とからなる熱硬化性樹脂組成物が考えたが、こ
の組成は一般に反応性が高く、室温でも容易に重合や硬
化反応が進み、粘度の上昇やゲル化あるいは不溶物の生
成が起こり、成形物の特性の再現性や成形の安定性に問
題があることが判った。
【0008】一方、かかる組成からの樹脂成形物の製造
法として、例えば特開昭59―221321号公報に
は、ポリイソシアネートとエポキシ化合物との液状混合
物からなる第1成分と、特定の触媒すなわちアジリジン
化合物と第3級アミンとからなる液状混合物に必要に応
じて活性水素化合物を加えてなる第2成分とに分け、こ
れらを所定配合比に混合して、金型に注入または射出成
形する方法が提案されている。
【0009】しかし、本発明者らが、かかる方法につい
て詳細に追試検討したところ、ポリイソシアネート化合
物とエポキシ化合物は徐々に反応し、時間を経るとゲル
状物や不溶物を生じやすいことが判明した。この現象は
エポキシ化合物として特にエポキシ基を2個以上有する
ポリエポキシ化合物を用いる場合において顕著であっ
た。このことは、成形のための液を保存できないことを
意味し、工業上問題である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明の1つ
の目的は、上述の如き、ポリイソシアネート化合物、ポ
リオール化合物、ポリエポキシ化合物及び硬化触媒から
なる組成物において、良好な耐衝撃性を維持しながら耐
熱性にすぐれた硬化樹脂成形物を、安定にかつ再現性よ
く製造し得る組成物を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、かかる組成物を用い
て耐衝撃性、耐熱性、切削加工性等の良好な硬化樹脂成
形物を工業的に製造する方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の如
き課題について鋭意研究の結果、反応硬化させるポリイ
ソシアネート化合物、ポリオール化合物及びポリエポキ
シ化合物の割合を一定範囲に選定するとともに、上記各
成分及び硬化触媒を複数の液に分けた多液型の組成物と
することにより、達成しうることを見出し、本発明に到
達した。
【0013】すなわち、本発明の組成物は、(ア)2個
以上のイソシアネート基を有する少なくとも1種のポリ
イソシアネート化合物(a)よりなるA液と、(イ)2
個以上のヒドロキシル基を有する少なくとも1種のポリ
オール化合物(b)、2個以上のエポキシ基を有する少
なくとも1種のポリエポキシ化合物(c)及び硬化触媒
(d)よりなるB液との組合せよりなり、かつAB両液
における上記各成分の配合割合が、ポリイソシアネート
化合物中のイソシアネート基100当量に対し、ポリオ
ール化合物中のヒドロキシ基10〜40当量、ポリエポ
キシ化合物中のエポキシ基5〜20当量でかつヒドロキ
シ基とエポキシ基との和がイソシアネート基100当量
に対し15〜45当量となる割合にあることを特徴とす
る多液型熱硬化性樹脂組成物、である。
【0014】かかる本発明の多液型組成物にあって、上
記B液は、ポリオール化合物(b)、ポリエポキシ化合
物(c)及び硬化触媒(d)を均一に混合した液である
か、あるいは、上記B液がポリオール化合物(b)の一
部とポリエポキシ化合物(c)の全量との混合物よりな
る第1液(i)とポリオール化合物(b)の残部と硬化
触媒(d)との混合物よりなる第2液(ii)とに分けた
2液であることができる。
【0015】また、本発明の成形物の製造法は、成形時
に上記A液と上記B液とを混合せしめ、混合液を所定の
型内に注入し、型内で加熱硬化せしめることを特徴とす
る熱硬化樹脂成形物の製造法である。
【0016】本発明の多液型熱硬化性樹脂組成物は、ポ
リイソシアネート化合物(a)、ポリオール化合物
(b)、ポリエポキシ化合物(c)及び硬化触媒(d)
の各成分よりなる。
【0017】本発明で用いられるポリイソシアネート化
合物(a)は、その分子中に少なくとも2個のイソシア
ネート基を有するものであり、脂肪族、脂環族または芳
香族イソシアネート類が用いられる。
【0018】脂肪族ポリイソシアネート類としては、例
えばヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4―も
しくは2,4,4―トリメチルヘキサメチレン1,6―
ジイソシアネート等をあげることができ、脂環族ポリイ
ソシアネート類としては、例えばイソホロンジイソシア
ネート、4,4′―ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、水添メタもしくはパラキシリレンジイソシアネ
ート等をあげることができる。また、芳香族イソシアネ
ート類としては、例えば2,4―もしくは2,6―トリ
レンジイソシアネート、4,4′―ジフェニルメタンジ
イソシアネート、3,4′―もしくは4,4′―ジフェ
ニルエーテルジイソシアネート、1,5―ナフタレンジ
イソシアネート、メタもしくはパラキシリレンジイソシ
アネート等をあげることができる。
【0019】さらに、アニリンとホルマリンの縮合によ
り得られるポリアミンをホスゲンでイソシアネート化し
てつくられるポリフェニレンポリメチレンポリイソシア
ネートあるいはカルボジイミド変性またはポリオール変
性のポリイソシアネート類、4,4′―ジフェニルメタ
ンジイソシアネートも使用できる。
【0020】また、ポリイソシアネートを3量化して得
られるイソシアヌレート環含有ポリイソシアネート、例
えばトリレンジイソシアネートの3量体なども使用でき
る。
【0021】これらは単独でもあるいは2種以上混合し
た形でも使用することができるが、少くとも成形前の混
合時において液状であることが必要である。これらの中
でも常温で液状で低粘度である、カルボジイミド変性あ
るいはポリオール変性の4,4′―ジフェニルメタンジ
イソシアネートまたはポリフェニレンポリメチレンポリ
イソシアネート、2,4―及び2,6―トリレンジイソ
シアネートの混合物等が好適に用いられる。
【0022】また、本発明で用いられるポリオール化合
物(b)は、その分子中にヒドロキシ基を少なくとも2
個有するものである。
【0023】かかるポリオール化合物(b)としては、
ポリエーテル系ポリオール類、例えばポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコール、ポリプロピレンオキサイド等の末端にエ
チレンオキサイドを付加させたグリコール、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリメチロ
ールプロパン、ビスフェノールA、N―置換ジエタノー
ルアミン等にエチレンオキサイドやプロピレンオキサイ
ドを付加させたポリオール等、あるいはポリエステル系
ポリオール類、例えばアジペート系ポリオール、ポリカ
プロラクトン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオ
ール等あるいはポリエーテルポリエステルポリオールや
ポリエステルアミドポリオール等のある程度のくりかえ
し単位を有する重合体系ポリオールがあげられる。さら
にエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3
―ブタンジオール、ジプロピレングリコール、1,4―
もしくは1,5―ヘキサンジオール、グリセリン、ペン
タエリスリトール、ソルビトール、トリメチロールプロ
パン、N―置換ジエタノールアミン等やシクロヘキサン
ジオール、シクロヘキサンジメタノール等やビスフェノ
ールA等もあげることができる。また、末端ヒドロキシ
を有するポリブタジエン、ポリブタジエン―スチレン共
重合体、ポリブタジエン―アクリロニトリル共重合体も
使用される。
【0024】これらのポリオール化合物は単独でもある
いは混合物の形でも使用できるが、耐熱性と耐衝撃性の
特性のバランスをとるには2種以上混合した形で使うこ
とが好ましい。
【0025】かかるポリオール化合物(b)の中でも、
耐衝撃性の点からある程度重合した分子量300〜70
00のものが好ましく、ポリエーテル系ポリオールある
いはポリエステル系ポリオールを主として、これに重合
度の異なる同種のポリオールや他のポリオールを加えた
形で使うのが好適である。
【0026】ポリオール化合物(b)も、成形性の点か
ら、室温で液状か液状に近いものが好適に用いられる。
【0027】一方、本発明におけるポリエポキシ化合物
(c)は、その分子中に少なくとも2個のエポキシ基を
有するものであり、ビスフェノールAジグリシジルエー
テル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールSジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグ
リシジルエーテル、ヘキサヒドロビスフェノールAジグ
リシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテル、フタル酸ジグリシジルエステルなどの2官能エ
ポキシ化合物や、トリグリシジルイソシアヌレート、フ
ェノールノボラックポリグリシジルエーテル、クレゾー
ルノボラックポリグリシジルエーテル、下記式(1)で
表わされるテトラグリシジル化合物等の3官能以上のエ
ポキシ化合物をあげることができる。
【0028】
【化4】 [但し、上記式(1)において、Yは―CH2 ―,―C
(CH32 ―,―O―,―SO2 ―,―S―または―
C(CF3 )―を表わし、G1 ,G2 ,G3 及びG
4 は、次のいずれかを表わす。G1 ,G2 ,G3 及びG
4 は全て同一であるのが好ましいが、一部または全部が
相違してもかまわない。]
【0029】
【化5】
【0030】これらのポリエポキシ化合物(c)の中で
は、常温で液体で低粘度になり得るビスフェノールAジ
グリシジルエーテルやビスフェノールFグリシジルエー
テルが好適に用いられる。耐熱性を向上させるにはフェ
ノールノボラックポリグリシジルエーテルやクレゾール
ノボラックポリグリシジルエーテルが好適に用いられ
る。
【0031】さらに上記式(1)で表わされるテトラグ
リシジル化合物は、耐熱性、耐衝撃性の両方にすぐれた
硬化樹脂が得られ好ましい化合物である。
【0032】かかるテトラグリシジル化合物としては、
N,N,N′,N′―テトラグリシジルメチレンジアニ
リン、N,N,N′,N′―テトラグリシジルエーテル
ジアニリン、N,N,N′,N′―テトラグリシジルス
ルホジアニリン、N,N,N′,N′―テトラグリシジ
ルスルフィドジアニリン等が好ましく用いられる。
【0033】上述の如き各種ポリエポキシ化合物は、単
独で用いてもよく、また2種以上の混合物として用いて
もよい。
【0034】本発明の熱硬化性組成物において、上記
(a)(b)(c)の各成分は、ポリイソシアネート化
合物(a)中のイソシアネート基100当量に対し、ポ
リオール化合物(b)中のヒドロキシル基が10〜40
当量、ポリエポキシ化合物(c)中のエポキシ基が5〜
20当量でかつヒドロキシ基とエポキシ基との和が15
〜45当量となる割合で含有する。
【0035】ポリイソシアネート化合物(a)とポリオ
ール化合物(b)との反応ではポリウレタンを生成す
る。ポリウレタンは硬化樹脂の耐衝撃性を向上させる点
からは多い方が好ましいが、多いと耐熱性が低下する。
そこで硬化樹脂の耐熱性と耐衝撃性とのバランスの観点
から、本発明ではイソシアネート基100当量に対し、
ヒドロキシ基10〜40当量、好ましくは15〜30当
量とする。ヒドロキシ基が10当量未満であると得られ
る硬化樹脂の耐衝撃性が小さくなり、かつ反応時(成形
時)に発泡しやすくなる。一方40当量を越えると硬化
樹脂の耐熱性が低下する。
【0036】ポリエポキシ化合物(c)中のエポキシ基
は、ポリイソシアネートと反応し、オキサゾリドン環を
形成する。このオキサゾリドン環は耐熱性の高い環であ
り、またエポキシ基とイソシアネート基は網目構造でな
く、線状構造で反応して行くので、このオキサゾリドン
環生成は、硬化樹脂の耐熱性の面からも耐衝撃性の面か
らも好ましいが、ポリウレタン生成あるいはイソシアネ
ートの3量化によるイソシアヌレート環生成より高い反
応温度を必要とするため、硬化中にあってはポリウレタ
ン生成やイソシアヌレート環生成より遅れる。そこでエ
ポキシ基を多くすると未反応のエポキシ基が多くなるた
め、硬化樹脂の耐熱性特に熱変形温度が上らない。本発
明者らの検討の結果、組成物中のエポキシ基の量はポリ
イソシアネート基100当量に対し5〜20当量が好ま
しく、特に7〜18当量となる量が好適であることが判
った。
【0037】そして、組成物中の全ヒドロキシ基とエポ
キシ基との和は45当量以下とする必要がある。この和
が45当量を超えると、イソシアネート基の3量化の割
合が減るため、硬化樹脂の耐熱性が低くなる。特に好ま
しいのは35当量以下である。一方、ヒドロキシ基とエ
ポキシ基との和の最小は15当量であり、それ未満であ
るとイソシアネートの3量化による架橋構造が増し、硬
化樹脂の耐熱性は上るが、脆くなる。
【0038】また、本発明に用いられる硬化触媒(d)
としては、ポリイソシアネート化合物(a)の環化3量
化触媒として機能する触媒が有効である。
【0039】かかる触媒の例としては、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエチ
レンジアミン、N―メチルモルホリン、N,N′―ジメ
チルピペラジン、N,N′,N″―トリス(ジアルキル
アミノアルキル)ヘキサヒドロ―S―トリアジン、トリ
エチレンメラミン、1,4―ジアザビシクロ―2,2,
2―オクタン、N,N―ジメチルベンジルアミン、2,
4,6―トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、
N,N′,N″―トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘ
キサヒドロ―S―トリアジンなどの第3級アミン化合物
や、あるいはナトリウムメトキシド、ナフテン酸鉛、サ
リチルアルデヒドとカリウムのキレート化合物等の金属
系化合物をあげることができる。また、下記式(2)で
表わされる第4級アンモニウム塩も好適である。
【0040】
【化6】 [但し、上記式(2)において、R1 〜R4 は、同一ま
たは相異なり、それぞれ炭素数1〜20の脂肪族、炭素
数6〜12の脂環族または芳香族炭化水素であり、かつ
1 〜R4 で示される置換基に含まれる炭素の総数は1
2以上である。また、式中Xはハロゲンを表わす。]
【0041】上記式(2)中のR1 〜R4 の具体例とし
ては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、デシル、テ
トラデシル、ベンジル、シクロヘキシル、フェニル等が
あげられる。但し、R1 〜R4 で示される置換基に含ま
れる炭素の総数が12より小さいと溶解性が悪く系が不
均一となるので、炭素の総数は12以上である。
【0042】また上記式(2)中、Xはハロゲンを表わ
し、ヨウ素、臭素、塩素、フッ素であるが、硬化反応が
速すぎもせず、また遅すぎもせず、適当な硬化速度とな
るという点からは、臭素、塩素が好適である。
【0043】かかる第4級アンモニウム塩の具体例とし
ては、テトラ―n―ブチルアンモニウムブロマイド、テ
トラ―n―ブチルアンモニウムクロライド、n―テトラ
デシルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザ
ルコニウム等をあげることができる。これらの中では本
発明の多液型熱硬化性組成物をRTMやS―RIMに使
用する場合、ある程度は硬化までの時間が必要であり、
その観点からR1 〜R4 が炭素数4〜5のもの、例えば
テトラ―n―ブチルアンモニウムブロマイドが硬化が若
干遅いので好適である。
【0044】硬化触媒としての第4級アンモニウム塩の
使用は、この触媒を加えたポリオール化合物とポリエポ
キシ化合物の混合液の貯蔵安定性をもたらすものであ
り、実用上において大いに効果がある。この第4級アン
モニウム塩を硬化触媒として使用する場合、そこに少量
のチタン系または錫系の化合物を加えると、さらに硬化
性がよくなり高熱変形温度と高耐衝撃性とを併せもつ硬
化成形物を与える。
【0045】上記第4級アンモニウム塩は、錫系化合物
と組合せて混合触媒として使用するのが特に効果的であ
る。かかる錫系化合物としては、無機及び有機錫化合物
をあげることができ、無機錫化合物としては、塩化第1
スズ、塩化第2スズ等、有機錫化合物としてはジ―n―
ブチルスズジラウレート、ジ―n―ブチルスズジアセテ
ート、トリ―ブチルスズアセテート、テトラ―n―ブチ
ルスズ等をあげることができる。これらの中ではジ―n
―ブチルスズジラウレート、ジ―n―ブチルスズジアセ
テートが取扱い性もよく好適に用いられる。
【0046】硬化触媒の使用量は、本発明で採用する成
形法によって最適範囲は異なるが、一般的には、全樹脂
組成(すなわちポリイソシアネート、ポリオール、ポリ
エポキシ各化合物の合計重量)100重量部に対し、
0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜5重
量部である。
【0047】硬化触媒が、第4級アンモニウム塩である
場合についての使用量は、全樹脂組成(ポリイソシアネ
ート、ポリオール、ポリエポキシ各化合物の合計重量)
100重量部に対し0.3〜3重量部、好ましくは0.
35〜1重量部である。第4級アンモニウム塩と混合す
る錫系化合物は、該総量100重量部に対し0.001
〜0.25重量部、好ましくは0.005〜0.2重量
部である。
【0048】触媒量が多すぎると硬化反応が速く、成形
取扱い上問題が起きることが多く、また発泡しやすい。
【0049】触媒系に錫系化合物を加えることにより、
得られる硬化樹脂の熱変形温度(H.D.T.)が上昇
し、また靭性も改良される。しかし、この量が多すぎる
と、硬化が速くなりすぎ、また硬化樹脂の熱変形温度も
かえって低下する。
【0050】先に述べた通り、ポリイソシアネート化合
物とポリエポキシ化合物とを混合しておいて放置する
と、触媒の不存在下でもカンテン状のものや不溶析出部
が生じやすい。カンテン状物の発生は特によく一般に使
用されるポリエポキシ化合物、例えば油化シェル製の
「エピコート828」や「エピコート815」などで多
くみられる。これらのポリエポキシ化合物は、その構造
は単量体でなく、ある程度重合させたものであって、そ
の構造中にヒドロキシル基を含んでおり、そのヒドロキ
シル基が徐々にイソシアネート基と反応して行くためで
はないかと考えられる。
【0051】しかし、その構造中にヒドロキシル基のな
いポリエポキシ化合物であっても、ポリイソシアネート
化合物と混合すると、触媒がなくても沈殿物やゲル状物
を生じる。これはイソシアネート基の高い反応性による
ものであり、エポキシ基やその付加体とゆっくりした反
応を起こして行くためではないかと推定される。もちろ
ん、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物を混
合し貯蔵することは、触媒が存在しなくても両者が徐々
に反応するため、実際上不都合である。
【0052】すなわち、本発明の多液型熱硬化性樹脂組
成物から硬化樹脂成形物を製造するにあたっては、上記
各化合物及び硬化触媒を、A液(第1成分)としてポリ
イソシアネート化合物(a)の液状物、B液(第2成
分)としてポリオール化合物(b)、ポリエポキシ化合
物(c)及び硬化触媒(d)の液状混合物の2種の液状
物に分けて、これらを別々に調製、保存し、成形する直
前または成形と同時に両者を急速に混合して所定の型内
に注入し、加熱反応硬化せしめるか、あるいは、A液
(第1成分)としてポリイソシアネート化合物(a)の
液状物、B液の第1液(i)(第2成分)としてポリオ
ール化合物(b)の一部とポリエポキシ化合物(c)と
の液状混合物、B液の第2液(ii)(第3成分)として
ポリオール化合物(b)の残りと硬化触媒(d)との液
状混合物の3種の液状物に分け、同様に成形する直前ま
たは成形と同時に全部を一度に、もしくはあらかじめB
(i)液とB(ii)液とを混合してB液とし、これにA
液を急速に混合して、所定の型内に注入し加熱反応硬化
せしめる方法が、液の貯蔵安定性の面から好ましい。
【0053】本発明の製造法において、B液としてポリ
オール化合物(b)とポリエポキシ化合物(c)及び硬
化触媒(d)の液状混合物を採用する場合であって特に
硬化触媒(d)として第3級アミン化合物を使用する場
合は、該第3級アミン化合物でポリエポキシ化合物が開
環重合する可能性があることと、第3級アミンがエポキ
シ基と何らかの付加体を形成し、イソシアネートの3量
化反応の触媒活性を高めるので、第3級アミンの種類と
量は最適化をはからなければならない。
【0054】触媒の活性化がある程度抑えられ、かつエ
ポキシ化合物の開環重合もある程度起きにくく、B液の
安定性をもたらす第3級アミン化合物としてN,N―ジ
メチルベンジルアミンが適しており、その量も全樹脂組
成100重量部に対し0.15〜0.05重量部の範囲
が好ましい。
【0055】B液を、使用するポリオール化合物(b)
の一部とポリエポキシ化合物(c)の全量からなる第1
液(i)及びポリオール化合物(b)の残部と硬化触媒
(d)からなる第2液(ii)に分割する方法は、調製液
の貯蔵性の問題点を全て解消した特に好ましい方法であ
る。この方法では、第3級アミンのエポキシ基による触
媒の高活性化の問題もなく、第3級アミン硬化触媒の種
類や量の制限もなくなる。さらに硬化触媒の量が少なく
計量しにくい点は硬化触媒をポリオール化合物と混合す
ることで克服され、取扱い性が改善される。
【0056】なお、上記第1液(i)に含まれるポリオ
ール化合物(b)と第2液(ii)に含まれるポリオール
化合物(b)は必ずしも同一でなくてもよいが、一般に
同一のポリオール化合物を適当量ずつに分けて用いるの
が好ましい。
【0057】3種の液の混合はごく短時間で混合されれ
ば混合順序に制限はないが、3液同時混合か、またはB
の第1液(i)とBの第2液(ii)とをまず混合し、次
いでこの混合物に対しA液を混合するのが好ましい。
【0058】2液分割型、3液分割型のいずれの場合
も、混合の方式は衝突混合方式、スタティックスミキサ
ー方式、ダイナミック方式等いずれの方式も適用でき
る。
【0059】本発明では、各成分の混合液は成形用の型
内に注入され、型内で加熱反応硬化する。反応温度は用
いるポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、ポ
リエポキシ化合物及び硬化触媒の種類、その使用割合等
により異なるが、室温(10℃)から280℃が好まし
い。成環重合を充分に行なうには、少なくとも150℃
を一度経ることが必要である。ここで一度経るとは、型
内での成形時に150℃以上まで昇温する場合と、型内
では150℃以下で成形し、その後型からとりだして1
50℃以上に加熱する方法を包含する。また、いわゆる
後硬化(ポストキュアー)で150℃以上にすることで
もよい。成形物中に気泡などの欠陥を生じさせないため
には、初め低温で成形し、その後、後硬化する後者の方
法が好適である。反応温度の上限は280℃、好ましく
は240℃、特に好ましくは200℃である。
【0060】反応時間は、目的とする樹脂が充分に硬化
するに足る時間であればよく、またこの時間は用いる原
料の種類、使用割合、反応温度等によっても異なるが、
好ましくは1分から24時間、より好ましくは5分から
10時間、特に好ましくは5分から10時間、特に好ま
しくは10分から6時間程度である。
【0061】反応は常圧〜加圧で行なうことができる
が、この際、大気中の水の侵入や樹脂の酸化劣化を防ぐ
ため、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気
下で実施することが好ましい。
【0062】本発明の組成物は成形時に各液を混合する
点を除き通常用いられる方法で成形しうる。成形法とし
ては、例えば圧縮成形、注型成形、トランスファー成形
(RTM)、真空成形、遠心成形、射出成形、反応射出
成形(RIM)及びストラクチュラルRIM(S―RI
M)等があげられる。これらの中でもトランスファー成
形(RTM)、反応射出成形(RIM)及びS―RIM
法が好ましく用いられる。
【0063】本発明の多液型熱硬化性樹脂組成物を構成
する一方または両方の液に、必要に応じ熱可塑性ポリマ
ーの繊維、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の繊
維状補強材、各種フィラー、充填材、顔料、着色剤、酸
化安定剤、紫外線吸収剤、離型剤等を含有することがで
きる。また、繊維状補強材を使用する場合、上記繊維補
強材を必要に応じて織物、マット等の形にして成形用の
型内にあらかじめ挿入しておき、その上に本発明の組成
物を適用することができる。このような場合において、
本発明における各成分の加熱反応は例えば繊維状補強材
の存在下に実施されることになり、これら補強材を含有
する硬化性樹脂すなわち複合材料が得られる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、室温で液状である安定
で取扱い性の良好な多液型熱硬化性樹脂組成物が提供さ
れ、これを用いて、耐熱性、耐薬品性及び機械的特性、
特に耐衝撃性にすぐれた硬化樹脂成形物を、安定性、再
現性よくかつ効率的に製造することができる。
【0065】特に硬化触媒として第4級アンモニウム塩
と錫系触媒を組合せて使用した場合、反応熱が非常に低
く、肉厚の硬化樹脂成形物も容易に得ることができる。
例えば成形厚さ20cm以上の肉厚の物も成形でき、その
場合かかる成形物の中心が発熱で黒色化することもな
い。
【0066】しかも、本発明の組成物から得られる硬化
樹脂成形物は、切削加工性がよく、通常の金属用切削機
を用いて、角状にも円状にも加工でき、また成形物の中
をくりぬくことも容易に行うことができる。
【0067】従って、本発明の製造法は、種々の機械部
品、例えば、ギアー、ローラー、封入材、構造材、自動
車や飛行機の部品や、電気、電子部品、例えば注型絶縁
材、半導体封止材及び家具の部品、例えばイス及びトラ
ンクや車のキャスター、スポーツ用品、建築部材、樹脂
型の材料、サンプル成形用材料、プロトタイプ用材料等
の製作に適用しうる。
【0068】
【実施例】以下実施例をあげて本発明を詳述するが、実
施例は説明のためであって、本発明はこれに限定される
ものではない。なお、実施例中の部は特にことわらない
限り重量部を示す。
【0069】また、本実施例で行った各種試験の試験方
法は次の通りである。 (1)熱変形温度(HDT) 東洋精機製作所製のHDTテスター、モデルS3―ME
Hを用い、荷重18.5kg/cm2 で測定。 (2)ノッチ付アイゾット衝撃強度(N.I.) JIS K6911に準じ、厚さ3mmで測定。 (3)曲げ強度及び曲げモジュラス(曲げ弾性率) ASTM D―790に準じて測定。 (4)成形収縮率 液混合物の比重(A)及び成形した樹脂の比重(a)を
測定し、下記式に従って算出した値で表わす。 成形収縮率(%)=(1―A/a)×100
【0070】
【実施例1】カルボジイミド変性4,4′―ジフェニル
メタンジイソシアネート(イソシアネート当量6.90
×10-3当量/g)からなるA液(第1成分)を用意し
た。これとは別に、B液(第2成分)として、分子量の
異なる2種のポリエーテルポリオールを混合してなる混
合ポリエーテルポリオール(OH当量3.70×10 -3
当量/g)80部とポリエポキシ化合物(「エピコート
828」エポキシ当量5.21×10-3当量/g)20
部及びN,N―ジメチルベンジルアミン0.24部から
なる混合液を調製した。
【0071】B液を室温で30日間密閉して貯蔵した。
液粘度は初め402cps (30℃)であったのが30日
後に518cps (30℃)と若干上昇したが、沈澱物も
ゲル状物もなく透明な液であった。
【0072】かかる2種の液をRTM成形機を用い、ス
タティックミキサーの混合方式で、A液が200部、B
液が100部の組成になるように供給混合し、140℃
の金型に注入した。金型中で30分間加熱し、次いで金
型より取りだし、180℃で5時間ポストキュアするこ
とにより、赤褐色透明の3mm厚さの樹脂板を得た。得ら
れた成形物の特性を次に示す。
【0073】 曲げ強度 14.0kg/mm2 曲げ弾性率 410kg/mm2 熱変形温度(HDT) 235℃ ノッチド・アイゾット衝撃強度 5.8kg・cm/cm 硬度(ショアーD) 90
【0074】
【実施例2】カルボジイミド変性4,4′―ジフェニル
メタンジイソシアネート(イソシアネート当量6.90
×10-3当量/g)のA液(第1成分)を用意した。一
方、実施例1と同じ混合ポリエーテルポリオール(OH
当量3.70×10-3当量/g)30部とポリエポキシ
(「エピコート828」エポキシ当量5.21×10-3
当量/g)20部のB(i)液(第2成分)を調製し
た。さらに上記ポリエーテルポリオール(OH当量3.
70×10-3当量/g)50部とN,N―ジメチルベン
ジルアミン0.90部とからなるB(ii)液(第3成
分)を調製した。
【0075】上記の各液をそれぞれ室温で60日以上貯
蔵したが、粘度、外観とも全く変化が見られず安定して
いた。
【0076】この3種の液を用い、RTM成形機を利用
し、A液(第1成分)200部、B(i)液(第2成
分)50部、B(ii)液(第3成分)50部となるよう
に供給し、スタティックミキサーで混合し、直ちに14
0℃の金型に供給した。15分後に金型より取りだし、
180℃で4時間ポストキュアした。得られた成形物の
特性を次に示す。
【0077】 曲げ強度 13.9kg/mm2 曲げ弾性率 412kg/mm2 熱変形温度(HDT) 241℃ ノッチド・アイゾット衝撃強度 5.9kg・cm/cm 硬度(ショアーD) 90
【0078】
【実施例3】ヘキサメチレンジイソシアネート(イソシ
アネート当量11.90×10-3当量/g)のA液(第
1成分)を用意した。一方、実施例1と同じ混合ポリエ
ーテルポリオール(OH当量3.70×10-3当量/
g)20部とポリエポキシ化合物(「エピコート81
5」エポキシ当量5.26×10-3当量/g)20部と
からなるB(i)液(第2成分)を調製した。さらに上
記ポリエーテルポリオール(OH当量3.70×10-3
当量/g)40部とN,N―ジメチルベンジルアミン
0.6部とからなるB(ii)液(第3成分)を調製し
た。
【0079】上記の各液はそれぞれ貯蔵上何ら問題ない
ことを確認した。この3種の液を用い、RTM機を利用
し、A液、B(i)液、B(ii)液がそれぞれ120
部、40部、40部となるように供給して混合し、直ち
に140℃の金型に導入した。15分後金型から取りだ
し、180℃で3時間ポストキュアした。得られた成形
物の特性を次に示す。
【0080】 熱変形温度(HDT) 183℃ ノッチド・アイゾット衝撃強度 66kg・cm/cm 硬度(ショアーD) 88
【0081】
【実施例4】ポリフェニレンポリメチレンポリイソシア
ネート(イソシアネート当量6.82×10-3当量/
g)のA液(第1成分)を用意した。これとは別にB液
(第2成分)として、分子量の異なるものを混合して調
製した混合ポリエーテルポリオール(OH当量2.18
×10-3当量/g)125部、ポリエポキシ化合物
(「エピコート828」エポキシ当量5.21×10-3
当量/g)25部及びN,N―ジメチルベンジルアミン
1.1部を混合した液を調製した。
【0082】かかる2種の液状物を、RTM成形機を用
い、スタティックミキサーの混合方式でA液が200
部、B液が150部の組成になるように供給混合し、1
35℃の金型に注入した。
【0083】金型中で30分間加熱し、次いで金型より
取りだし、200℃で3時間ポストキュアし、赤褐色透
明の3mm厚さの樹脂板を得た。
【0084】得られた成形板の熱変形温度(HDT)は
221℃、ノッチド・アイゾット衝撃強度は5.2kg・
cm/cmであった。
【0085】
【実施例5】カルボジイミド変性4,4′―ジフェニル
メタンジイソシアネート(イソシアネート当量6.90
×10-3当量/g)からなるA液(第1成分)を用意し
た。これとは別に、分子量の異なるものを混合して調製
したポリエーテルポリオール(OH当量3.15×10
-3当量/g)100部、ポリエポキシ化合物(「エピコ
ート828」エポキシ当量5.20×10-3当量/g)
20部及びテトラブチルアンモニウムブロマイド1.6
部、ジブチルスズジラウレート0.03部の混合液から
なるB液(第2成分)を調製した。
【0086】このA液及びB液を、A液200部、B液
121部となるようにRTM機を用いて供給混合し、1
40℃の金型に注入した。金型中で30分間加熱し、次
いで金型より取りだし、180℃で5時間ポストキュア
することで赤褐色透明の3mm厚さの樹脂板を得た。その
成形板の特性を次に示す。
【0087】 曲げ強度 13.9kg/mm2 曲げ弾性率 415kg/mm2 熱変形温度(HDT) 236℃ ノッチド・アイゾット衝撃強度 6.2kg・cm/cm 硬度(ショアーD) 91 。
【0088】このA液、B液をそれぞれ別々に60日間
保存したところ、液粘度はそれぞれ当初の45cps (3
0℃)と365cps (30℃)であり、全然変化がな
く、また60日後に同じ成形条件で成形して得た成形板
の特性も、初めのものと何ら変わらなかった。
【0089】
【実施例6】実施例5のA液とB液を用い、このA液お
よびB液をA液200部、B液121部となるように、
RTM機を用いて供給混合し、アルミ製の20cmφの円
筒中(底部にアルミ製板の上におき、底は接着剤で封す
る)に、高さ約30cmまで注入した。
【0090】室温で静置すると、約15分後位で発熱
し、硬化がはじまった。約1時間で硬化するが、アルミ
円筒外側の温度は最大92℃であった。このまま熱風乾
燥器に入れ、当初140℃で1時間おき、次いで180
℃に温度を上昇させ5時間おいた。
【0091】その後、室温まで冷却し、アルミ円筒より
取りだし、20cm径、30cm高さの赤褐色透明のブロッ
ク状硬化成形物を得た。成形物は中心が黒色にこげるこ
ともなく、均一であり、また発泡もみられなかった。
【0092】このブロック状硬化成形物を金属用切削機
を用い、外側を19.5cm径に切削加工しようとしたと
ころ、容易に削ることができ、また、中心部を内径15
cmで長さ10cmにくりぬいていったところ、割れを生ず
ることもなく、これも容易に切削できた。仕上がりも良
好できれいであった。
【0093】
【実施例7】カルボジイミド変性4,4′―ジフェニル
メタンジイソシアネート(イソシアネート当量6.90
×10-3当量/g)のA液(第1成分)を用意した。一
方、分子量の異なるものを混合した混合ポリエーテルポ
リオール(OH当量3.25×10-3当量/g)100
部とN,N,N′,N′―テトラグリシジルメチレンジ
アニリン(エポキシ当量9.48×10-3当量/g)1
1部、テトラブチルアンモニウムブロマイド1.6部、
ジブチルスズジラウレート0.03部からなるB液(第
2成分)を調製した。B液は若干濁るが、その濁りは6
0日間保存しておいても進まず、また沈澱も生じない
し、液粘度も変化なかった。A液も60日間で粘度の変
化はみられなかった。
【0094】次いでRTM成形機を用い、A液200
部、B液112部となるように供給し混合して、140
℃に加熱された金型に注入した。
【0095】30分後金型より取りだし、次いで180
℃で5時間ポストキュアすることで3mm厚さの成形板を
得た。この成形物の特性を次に示す。
【0096】 曲げ強度 14.5kg/mm2 曲げモジュラス 436kg/mm2 熱変形温度(HDT) 258℃ ノッチド・アイゾット衝撃強度 6.0kg・cm/cm
【0097】
【実施例8〜10】実施例7において、N,N,N′,
N′―テトラグリシジルメチレンジアニリンの代りに、
それぞれ表1に示す3種のエポキシ化合物を用いる他は
実施例7と同様の操作をおこない、成形物を得た。これ
らの成形物の特性も表1中に示す。なお、表1中のN.
I.はノッチド・アイゾット衝撃強度を意味する。
【0098】
【表1】
【0099】
【実施例11〜13】カルボジイミド変性4,4′―ジ
フェニルメタンジイソシアネート(イソシアネート当量
6.90×10-3当量/g)の液(A液)を用意した。
これとは別に、分子量の異なる2種のポリエーテルポリ
オールを混合して調製した混合ポリエーテルポリオール
(OH当量、3.15×10-3当量/g)100部、ポ
リエポキシ化合物(「エピコート828」エポキシ当量
5.20×10当量/g)20部及びテトラブチル―n
―アンモニウムブロマイド1.6部、ジブチルスズジラ
ウレート0.03部からなる混合液(B液)を調製し
た。
【0100】平板状複合材作成用として30cm角、スペ
ーサー厚さ3mmのキャビティーをもつ金型を用意し、そ
のキャビティー内にガラスクロス(日東紡(株)製、W
F―230,N―100)をカットし、所定のVf (繊
維の体積含有率)になるよう複数枚積層した。
【0101】このガラスクロスをセットした金型内に、
室温で前記のA液とB液を、A液200部、B液121
部となるようにミキシングヘッド中で急速に混合しなが
ら供給した。オーバーフローさせながら、そのオーバー
フロー中に気泡の混入がみられなくなったら供給を停止
し、金型を140℃に昇温した。金型中で30分間加熱
し、次いで金型より取り出し、180℃で5時間ポスト
キュアした。
【0102】かくして薄い赤褐色のガラス繊維強化の複
合材を得た。この複合材の特性を表2にまとめた。
【0103】
【表2】
【0104】この結果、本発明の組成物は低粘度である
ためガラス強化材中に浸透しやすく、ガラス強化材含有
率を大きくできるという利点があり、しかも成形物の特
性もガラス繊維で強化されたことで大巾に向上している
ことが判った。
【0105】
【実施例14】カルボジイミド変性4,4′―ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(イソシアネート当量6.9
0×10-3当量/g)の液(A液)200部を用意し
た。これとは別に、分子量の異なる2種のポリエーテル
ポリオールを混合して調製した混合ポリエーテルポリオ
ール(OH当量、3.15×10-3当量/g)100
部、ポリエポキシ化合物(「エピコート828」エポキ
シ当量5.20×10当量/g)20部及びテトラブチ
ル―n―アンモニウムブロマイド1.6部、ジブチルス
ズジラウレート0.03部並びに液状のポリ(アクリル
ニトリル―ブタジエン)ゴム(末端OH、分子量3,0
00〜4,000)16部からなる混合液(B液)を調
製した。
【0106】該A液及びB液を混合し、140℃の平板
の金型(厚み3.0mm)に注入し、金型中で30分間加
熱し、次いで金型より取り出し180℃で5時間ポスト
キュアすることにより成形板を得た。かくして得られた
成形板の特性を表3に示す。
【0107】表3に示す結果から、他の物性を低下させ
ることなく耐衝撃性の改良が図られていることが判る。
【0108】
【表3】
【0109】
【実施例15】カルボジイミド変性4,4′―ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(イソシアネート当量6.9
0×10-3当量/g)のA液(第1成分)を用意した。
これとは別に、分子量の異なるものを混合した混合ポリ
エーテルポリオール(OH当量4.20×10-3当量/
g)70部とN,N,N′,N′―テトラグリシジルメ
チレンジアニリン(エポキシ当量9.48×10-3当量
/g)10部、テトラ―n―ブチルアンモニウムブロマ
イド1.4部、ジブチルスズジラウレート0.042部
からなるB液(第2成分)を調製した。B液は無色透明
で60日間保存しておいても、液粘度は変化なかった。
A液も60日間粘度の変化はみられなかった。
【0110】次いでRTM成形機を用い、A液200
部、B液81部となるように供給し混合して、140℃
に加熱された金型に注入した。
【0111】30分後金型より取り出し、次いで180
℃で5時間ポストキュアすることで3mm厚さの成形板を
得た。この成形物の特性を次に示す。
【0112】 熱変形温度(HDT) 211℃ ノッチド・アイゾット衝撃強度 6.6kg・cm/cm
【0113】
【実施例16】カルボジイミド変性4,4′―ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(イソシアネート当量6.9
0×10-3当量/g)のA液(第1成分)を用意した。
一方、分子量の異なる2種のポリエーテルポリオールを
混合して調製した混合ポリエーテルポリオール(OH当
量3.80×10-3当量/g)80部とN,N,N′,
N′―テトラグリシジルメチレンジアニリン(エポキシ
当量9.48×10-3当量/g)10部、テトラ―n―
ブチルアンモニウムブロマイド1.4部、ジブチルスズ
ジラウレート0.042部からなるB液(第2成分)を
調製した。B液は無色透明で、液粘度も変化なかった。
A液も60日間粘度の変化はみられなかった。
【0114】次いでRTM成形機を用い、A液200
部、B液91部となるように供給し混合して、140℃
に加熱された金型に注入した。
【0115】30分後金型より取り出し、ついで180
℃で5時間ポストキュアすることで3mm厚さの成形板を
得た。この成形物の特性を次に示す。
【0116】 HDT(荷重18.5kg/cm2 ) 210℃ ノッチド・アイゾット衝撃強度 6.9kg・cm/cm
【0117】
【実施例17】カルボジイミド変性4,4′―ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(イソシアネート当量6.9
0×10-3当量/g)の液(A液)を用意した。これと
は別に、分子量の異なる2種のポリエーテルポリオール
を混合して調製した混合ポリエーテルポリオール(OH
当量、3.15×10-3当量/g)90部、ポリエポキ
シ化合物(「エピコート828」エポキシ当量5.20
×10当量/g)20部及びN,N―ジメチルベンジル
アミン0.16部、テトラ―n―ブチルアンモニウムブ
ロマイド1.5部、ジブチルスズジラウレート0.03
部からなる混合液(B液)を調製した。
【0118】このA液及びB液を、A液200部、B液
111部となるようにRTM機に供給し、そのミキシン
グヘッド中で急速混合し、140℃の金型に注入した。
金型中で30分間加熱し、次いで金型より取り出し、1
80℃で5時間ポストキュアすることにより赤褐色透明
の3mm厚さの成形板を得た。この成形板の熱変形温度
(HDT)は238℃であり、ノッチドアイゾット衝撃
強度は6.0kg・cm/cmであった。
【0119】このA液、B液をそれぞれ別々に室温中で
30日間保存したところ、液粘度はA液は当初の45c
ps(30℃)から変わらず、B液は当初の365cp
s(30℃)が395cps(30℃)であって、ほと
んど変化がなく、また、30日後に同じ成形条件で成形
して得た成形板の特性も、初めのものと何ら変わらなか
った。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (ア)2個以上のイソシアネート基を有
    する少なくとも1種のポリイソシアネート化合物(a)
    よりなるA液と、(イ)2個以上のヒドロキシル基を有
    する少なくとも1種のポリオール化合物(b)、2個以
    上のエポキシ基を有する少なくとも1種のポリエポキシ
    化合物(c)及び硬化触媒(d)よりなるB液との組合
    せよりなり、かつAB両液における上記各成分の配合割
    合が、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基
    100当量に対し、ポリオール化合物中のヒドロキシ基
    10〜40当量、ポリエポキシ化合物中のエポキシ基5
    〜20当量でかつヒドロキシ基とエポキシ基との和がイ
    ソシアネート基100当量に対し15〜45当量となる
    割合にあることを特徴とする多液型熱硬化性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 A液を構成するポリイソシアネート化合
    物(a)が、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,
    2,4―もしくは2,4,4―トリメチルヘキサメチレ
    ン―1,6―ジイソシアネート、イソホロンジイソシア
    ネート、4,4′―ジシクロヘキシルメタンジイソシア
    ネート、2,4―もしくは2,6―トリレンジイソシア
    ネート、4,4′―ジフェニルメタンジイソシアネー
    ト、3,4′―もしくは4,4′―ジフェニルエーテル
    ジイソシアネート、1,5―ナフタレンジイソシアネー
    ト、メタ―もしくはパラ―キシリレンジイソシアネー
    ト、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、
    カーボジイミド変性もしくはポリオール変性4,4′―
    ジフェニルメタンジイソシアネート、及び少なくとも1
    個のイソシアヌレート環構造を有するジイソシアネート
    化合物のターポリマーよりなる群より選ばれる少なくと
    も1種の化合物であることを特徴とする請求項1記載の
    多液型熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 B液中のポリオール化合物(b)が、ポ
    リエーテルポリオール化合物、ポリエステルポリオール
    化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物、ポリカ
    ーボネートポリオール化合物、ポリエーテルポリエステ
    ルポリオール化合物、ポリエステルポリアミドポリオー
    ル化合物、ポリアルキレングリコール、ヘキサンジオー
    ル、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトー
    ル、トリメチロールプロパン、N―置換ジエタノールア
    ミン、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタ
    ノール、ビスフェノールA、並びに2個以上のヒドロキ
    シ基を有する変性ポリブタジエン、ブタジエン―スチレ
    ンコポリマー及びブタジエン―アクリロニトリルコポリ
    マーよりなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物で
    あることを特徴とする請求項1記載の多液型熱硬化性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 B液中のポリエポキシ化合物(c)が、
    ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノー
    ルFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシ
    ジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、
    ヘキサヒドロビスフェノールAジグリシジルエーテル、
    ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオ
    ペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジ
    ルフタレート、トリグリシジルイソシアヌレート、フェ
    ノールノボラックポリグリシジルエーテル、クレゾール
    ノボラックポリグリシジルエーテル及び下記式(1)で
    表わされるテトラグリシジル化合物 【化1】 [ただし、上記式(1)中、Yは―CH2 ―,―C(C
    3 2 ―,―O―,―SO2 ―,―S―及び―C(C
    3 2 ―よりなる群より選ばれる基であり、G1 ,G
    2 ,G3 ,G4 はそれぞれ 【化2】 より選ばれる同一のまたは相異なる基である。]よりな
    る群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることを
    特徴とする請求項1記載の多液型熱硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 B液中の硬化触媒(d)が、トリエチル
    アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリ
    エチレンジアミン、N―メチルモルフォリン、N,N′
    ―ジメチルピペラジン、N,N′,N″―トリス(ジア
    ルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ―S―トリアジ
    ン、トリエチレンメラミン、1,4―ジアザビシクロ―
    2,2,2―オクタン、N,N―ジメチルベンジルアミ
    ン、2,4,6―トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
    ノール、N,N′,N″―トリス(ジメチルアミノプロ
    ピル)ヘキサヒドロ―S―トリアジン、ナトリウムメト
    キサイド、ナフテン酸鉛、サリチルアルデヒドとカリウ
    ムのキレート化合物及び下記式(2)で表わされる第4
    級アンモニウム化合物 【化3】 [ただし、上記式(2)中、R1 ,R2 ,R3,R4
    炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基及び炭素数6〜12
    の脂環族もしくは芳香族炭化水素基より選ばれる同一の
    もしくは相異なる基であり、R1 ,R2 ,R3 ,R4
    おける炭素数の合計は12以上である。またXはハロゲ
    ンを表わす。]よりなる群より選ばれる少なくとも1種
    の化合物であることを特徴とする請求項1記載の多液型
    熱硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 硬化触媒(d)の量が、ポリイソシアネ
    ート化合物(a)、ポリオール化合物(b)及びポリエ
    ポキシ化合物(c)の合計100重量部に対し0.00
    1〜10重量部であることを特徴とする請求項1記載の
    多液型熱硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 硬化触媒(d)が、ポリイソシアネート
    化合物(a)、ポリオール化合物(b)及びポリエポキ
    シ化合物(c)の合計100重量部に対し、0.3〜3
    重量部の上記(2)式で表わされる少なくとも1種の第
    4級アンモニウム化合物並びに0.001〜0.25重
    量部の塩化第1スズ、塩化第2スズ、ジ―n―ブチルス
    ズジラウレート、ジ―n―ブチルスズアセテート、トリ
    ブチルスズアセテート及びテトラ―n―ブチルスズより
    選ばれる少なくとも1種の錫系化合物よりなることを特
    徴とする請求項5又は6記載の多液型熱硬化性樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】 B液が、ポリオール化合物(b)、ポリ
    エポキシ化合物(c)及び硬化触媒(d)を均一に混合
    した液状物であることを特徴とする請求項1記載の多液
    型熱硬化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 B液が、ポリオール化合物(b)の一部
    とポリエポキシ化合物(c)全量の混合物よりなる第1
    液(i)と、ポリオール化合物(b)の残部と硬化触媒
    (d)の混合物よりなる第2液(ii)とに分けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の多液型熱硬化性樹脂
    組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のポリイソシアネート化
    合物(a)、ポリオール化合物(b)、ポリエポキシ化
    合物(c)及び硬化触媒(d)よりなる多液型熱硬化性
    樹脂組成物を用いた硬化樹脂成形物の製造法において、
    成形時に、A液とB液とを混合せしめ、混合液を所定の
    型内に注入し、加熱硬化せしめることを特徴とする硬化
    樹脂成形物の製造法。
  11. 【請求項11】 加熱硬化における硬化温度が10〜2
    80℃であり、かつ少なくとも1度は150℃以上の温
    度を経て硬化させることを特徴とする請求項10記載の
    硬化樹脂成形物の製造法。
  12. 【請求項12】 所定の型内で150℃以下の温度で硬
    化せしめた成形物を、上記型から取出して更に150〜
    280℃の温度に加熱することを特徴とする請求項10
    記載の硬化樹脂成形物の製造法。
  13. 【請求項13】 加熱硬化を不活性ガス雰囲気下で実施
    することを特徴とする請求項10,11又は12記載の
    硬化樹脂成形物の製造法。
  14. 【請求項14】 B液が、成形に供するまでは、ポリオ
    ール化合物(b)の一部とポリエポキシ化合物(c)の
    全量との混合物よりなる第1液(i)と、ポリオール化
    合物(b)の残部と硬化触媒(d)との混合物よりなる
    第2液(ii)とに分けられていることを特徴とする請求
    項10,11,12又は13記載の硬化樹脂成形物の製
    造法。
  15. 【請求項15】 各液を混合する際、まず上記第1液
    (i)と第2液(ii)とを混合してB液を調製し、さら
    にそのB液と上記A液とを混合することを特徴とする請
    求項14記載の硬化樹脂成形物の製造法。
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