JPH0524792U - 構築物の吊り足場用単管固定部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吊り足場用単管のチェンへの固定を簡単・安
全・確実に行うことができる構築物用吊り足場の単管固
定部材。 【構成】 構築物Ｂに沿って、チェン１で吊る足場に単
管を固定するために使用する構築物用吊り足場の単管固
定部材であって、単管Ｐを取外し可能に挟持するところ
の包囲片４ａ，４ｂを組合わせてなる単管クランプ４、
及びチェン１を取外し可能に挟持するところの挟持片６
ａ，６ｂを組合せてなるチェン挟持具６よりなり、前記
単管クランプ４の基側包囲片４ａとチェン挟持具６の挟
持片６ａとを、その対置平面部に垂直な結合軸Ｃを介し
て、回転自在に結合してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建築物の外面に沿って、チェンで吊った足場用単管をチェンに固定 するために使用する建築物の吊り足場用単管固定部材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、橋梁等の構築物用吊り足場の設置に当たっては、先ず構築物の外面に沿 ってチェンを吊し、そのチェンの下端に足場を取り付ける。その足場板の設置に 当たっては、従来比較的柔らかい番線によって丸棒、角棒等よりなる単管をチェ ンに縛り、取り付けている。

【０００３】 しかしながら、番線によって単管を縛り、チェンに取り付けたものは、作業に 手数が掛かるうえ、使用後の足場解体時に番線を切断して単管を取り外すが、こ のとき切断した番線が下に落ちるのが避けられず、落下した切断番線は危険なう え川や海を汚し、公害を発生することの問題点がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、従来のチェンのリンクの長穴部分に番線を嵌通さ せ、番線で手摺の単管を縛り、チェンに単管を取付けるようにしたものは、作業 に手数が掛かるうえ、使用後の足場解体時に番線を切断して単管を取外した番線 が川や海を汚し、公害を発生することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、構築物Ｂに沿って、チェン１で吊る足場に単管Ｐを固定するために 使用する固定部材であって、単管Ｐを取外し可能に挟持するところの包囲片４ａ ，４ｂを組合わせてなる単管クランプ４、及びチェン１を取外し可能に挟持する ところの挾持片６ａ，６ｂを組合せてなるチェン挾持具６よりなり、前記クラン プ４の基側包囲片４ａと挾持具６の基側挾持片６ａとを、その対置平面部に垂直 な結合軸Ｃを介して、回転自在に結合してなるものである。

【０００６】 さらに具体的に説明すると、挾持具６が、挾持片６ａ，６ｂの基端同士を回転自 在に結合する基軸６ｃ、基側挾持片６ａの開口側端に枢軸６ｅによって枢着した 螺棒６ｄ、相対する開放側挾持片６ｂの開口側端にあけた切欠６ｈ、前記螺棒６ ｄに螺着した挾持ナット６ｆ、及び開放側挾持片６ｂに横軸８ａによって枢支し たところのチェン押部材８を備え、且つ基側挾持片６ａの内縁にチェンリンク１ ａの相対する直線部分を嵌込み可能な窪みＫ，Ｋを形成したものである。

【０００７】

【実施例】

実施例について図面によって説明すると、１は建築物に吊ったチェン、１ａは そのチェン１を構成する長円状のリンク、３は本考案に係わる単管固定部材であ って、次のように構成される。すなわち、４は単管Ｐを挟持する単管クランプで あって、包囲片４ａ，４ｂを組合せたものであり、４ｃはその包囲片４ａ，４ｂ の基端同士を回転自在に結合するヒンジ、４ｄは基側包囲片４ａ開放側端にピン ４ｅによって枢支した螺棒、４ｈは相対する開放側包囲片４ｂの開放側端にあけ た切欠き、４ｆは前記ボルト４ｄに螺着したクランプ用ナットであって、切欠き ４ｈに螺棒４ｄを引掛け、締込み、包囲片４ａ，４ｂの開放端同士を結合するも のである。

【０００８】 ６はチェン１を挟持する挾持具であって、長方形内縁を形成する挟持片６ａ， ６ｂを組合せたものであり、基側挾持片６ａと前記の基側包囲片４ａとを、その 対置平面部に垂直な結合軸Ｃを介して、回転自在に連結してある。６ｃは挟持片 ６ａ，６ｂの基端同士を回転自在に結合する基軸、６ｄは基側挟持片６ａの開放 側端に枢軸６ｅによって枢着した螺棒、６ｈは開放側挟持片６ｂの開放側端にあ けた切欠、６ｆは前記螺棒６ｄに螺着した挟持ナットであって、切欠６ｈに螺棒 ６ｄを引掛け、締込み、挟持片６ａ，６ｂの開放端同士を結合するものである。 なお、基側挟持片６ａの内縁には１個のチェンリンク１ａの相対する直線部分を 嵌込み可能に切欠いて、窪みＫ，Ｋを形成してあり、また開放側挟持片６ｂには 、コ形チェン押部材８を横軸８ａによって回動可能に枢支してあり、そのコ形の 底壁部には、挟持片６ａ，６ｂを閉じた状態で、前記結合軸Ｃの先端を挿入可能 な孔Ｈをあけてある。

【０００９】 作用について説明すると、先ず構築物Ｂの外面に沿って吊した各チェン１につ いて、それぞれ挟持具６の開放側挟持片６ｂを開き、適当なのリンク１ａを選ん で基側挟持片６ａの窪みＫ，Ｋに嵌込み、開放側挟持片６ｂを閉じると、結合軸 Ｃの先端はリンク１ａを貫通して、チェン押部材８の孔Ｈに挿入される。次いで 、開放側挟持片６ｂの切欠６ｈに螺棒６ｄの先端側を引掛け、挟持ナット６ｆを 締込み、挟持片６ａ，６ｂの開放側端同士を結合することによって、基側挟持片 ６ａの窪みＫの底部とチェン押部材８の底部との間にリンク１ａを挟み、リンク １ａは、抜け落ちることなく、チェン挟持具６により確実に固定することが出来 る。このようにして、チェン１に単管固定部材３を取付けた後は、単管クランプ ４の包囲片４ａ，４ｂを開き、単管Ｐを嵌込んだうえ、開放側包囲片４ｂを閉じ 、開放側包囲片４ｂの切欠き４ｈにボルト４ｄの先端側を引掛け、クランプナッ ト４ｆを締込み、包囲片４ａ，４ｂの開放端同士を結合することによって、単管 Ｐを単管クランプ４により確実に固定することが出来る。なお、チェン１が長す ぎることがあっても、挟持具６に挟持させるリンク１ａを任意に選ぶことが出来 る。その際、チェン１の残りの部分はその先端に予めフックＦを結合しておき、 作業の支障にならないように上方のリンク１ａのいずれかにフックＦを掛ければ よい。なお、基側挟持片６ａと前基側包囲片４ａとは、結合軸Ｃを介して、回転 自在に結合してあり、チェン１ａに単管Ｐを傾斜させて懸吊することも可能であ る。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されるため、単管Ｐのチェン１への固定を簡単・安 全・確実に行うことができる。また、チェン押部材８は横軸８ａに対して揺動す るので、リンク１ａの２個の平行な直線部分を均等な力で挟持するので、リンク １ａの固定が確実である。

【図面の簡単な説明】

【図１】単管固定部材の使用状態における正面図であ
る。

【図２】単管固定部材の正面図であるが、図１のものに
比べ結合軸を軸心にクランプと挟持具とは９０度回転し
ている。

【図３】図２の平面図である。

【図４】図２の底面図である。

【図５】図２の右側面図である。

【図６】図５のＡ−Ａ断面図である。

【図７】クランプ及び挟持具を開いた状態における正面
図である。

【符号の説明】

１ チェン １ａ リンク ３ 単管固定部材 ４ クランプ ４ａ 基側包囲片 ４ｂ 開放側包囲片 ４ｃ ヒンジ ４ｄ 螺棒 ４ｅ ピン ４ｆ クランプナット ４ｈ 切欠き ６ 挟持具 ６ａ 基側挟持片 ６ｂ 開放側挟持片 ６ｃ 基軸 ６ｄ 螺棒 ６ｅ 枢軸 ６ｆ 挟持ナット ６ｈ 切欠 ８ チェン押部材 ８ａ 横軸 Ｂ 構築物 Ｃ 結合軸 Ｆ フック Ｈ 孔 Ｋ 窪み Ｐ 単管

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 単管（Ｐ）を取外し可能に挟持するとこ
   ろの包囲片（４ａ，４ｂ）を組合わせてなる単管クラン
   プ（４）、及びチェン（１）を取外し可能に挟持すると
   ころの挾持片（６ａ，６ｂ）を組合せてなるチェン挾持
   具（６）よりなり、前記単管クランプ（４）の基側包囲
   片（４ａ）と挾持具（６）の基側挾持片（６ａ）とを、
   その対置平面部に垂直な結合軸（Ｃ）を介して、回転自
   在に結合してなる構築物の吊り足場用単管固定部材。
2. 【請求項２】 挾持具（６）が、挾持片（６ａ，６ｂ）
   の基端同士を回転自在に結合する基軸（６ｃ）、基部側
   挾持片（６ａ）の開口側端に枢軸（６ｅ）によって枢着
   した螺棒（６ｄ）、開放側挾持片（６ｂ）の開口側端に
   あけた切欠（６ｈ）、前記螺棒（６ｄ）に螺着した挾持
   ナット（６ｆ）、及び開放側挾持片（６ｂ）に横軸（８
   ａ）によって枢着したところのチェン押部材（８）を備
   え、且つ基側挾持片（６ａ）の内縁にチェンリンク（１
   ａ）の相対する直線部分を嵌込み可能な窪み（Ｋ，Ｋ）
   を形成してなる請求項１記載の構築物の吊り足場用単管
   固定部材。