JPH05247582A - 圧延用ロールおよびその製造方法 - Google Patents

圧延用ロールおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH05247582A
JPH05247582A JP8470892A JP8470892A JPH05247582A JP H05247582 A JPH05247582 A JP H05247582A JP 8470892 A JP8470892 A JP 8470892A JP 8470892 A JP8470892 A JP 8470892A JP H05247582 A JPH05247582 A JP H05247582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer shell
shell layer
molten metal
rolling roll
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8470892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3206093B2 (ja
Inventor
Ryosaku Nawata
良作 縄田
Kenji Date
賢治 伊達
Seishi Furushima
清史 古島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP08470892A priority Critical patent/JP3206093B2/ja
Publication of JPH05247582A publication Critical patent/JPH05247582A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3206093B2 publication Critical patent/JP3206093B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 微細金属組織と均質性に優れた外殻層を有す
る圧延用ロールおよびその製造方法を提供すること。 【構成】 外殻層を重量比でC2.0〜3.5%、Si
0.3〜1.5%、Mn0.5〜1.5%、P0.1%
以下、S0.05%以下、Ni0.5〜2.0%、Cr
10〜22%、Mo0.5〜5.0%、残部実質的にF
eからなる鋳鉄材料によって形成し、外殻層の基地組織
の平均寸法を、製品外殻層の表面から深さ50mmの範
囲で、80μm以下に形成し、製品外殻層の表面および
表面から深さ50mmの位置における基地組織の寸法
を、それぞれ、m1 、m2 としたときに、m2 ≦1.2
1 としたことを特徴とする圧延用ロール。また、鋳型
への外殻層の溶湯を供給する温度をTC ≦T≦TC +9
0℃(TCは外殻層形成材料の初晶生成温度)とし、外
殻層の平均積層速度を2〜40mm/分として、遠心鋳
造法により、上記組成の外殻層を形成する、圧延用ロー
ルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐摩耗性および耐肌荒
れ性を有する硬質材料からなる外殻層と強靭性材料から
なる内層あるいは軸部とによって構成した圧延用ロー
ル、および遠心鋳造法によって外殻層を形成する圧延用
ロールの製造方法に関するものであり、特に微細組織お
よび均質性に優れた外殻層を有する圧延用ロールおよび
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼材料等の構造材料の圧延に使用され
る熱間あるいは冷間圧延用のロールは、被圧延材料と直
接接触する外殻層について、その鋳造組織が均一である
ことおよび耐摩耗性、耐肌荒れ性、耐クラック性を有す
ることが要求される。このような要求に応えるために
は、外殻層を遠心鋳造法によって形成することが有効で
あり、従来から広く使用されている。この遠心鋳造法に
おいては、中空円筒状であり、かつ、その軸線のまわり
に高速で回転するように構成した鋳型内に、外殻層を形
成すべき溶湯を供給して凝固させるのが最も一般的であ
る。
【0003】この場合、通常鉄鋼材料によって形成され
た鋳型(金型)の内表面と接触した溶湯は急冷されるた
め、ロールを構成する外表面に微細金属組織を得ること
ができる。しかしながら、外表面から内部に至るにつれ
て冷却速度が低く、温度勾配が小となるため、金属組織
が次第に粗大化する。当初は、外殻層の表面が微細組織
で、耐摩耗性、耐肌荒れ性、耐クラック性を有するが、
長時間使用し改削を繰り返すと、外殻層の表面の金属組
織が粗大となり、耐摩耗性をはじめとする前記の諸特性
が低下するという問題点がある。このような問題点を解
決するためには、外殻層を形成すべき溶湯の冷却速度を
高めることが有効であると共に、鋳造組織の均一化のた
めに半径方向のそれぞれの位置における冷却速度を可能
な限り一様にすることが必要である。
【0004】上記外殻層を形成すべき溶湯の冷却速度を
高める手段として、鋳型を水冷する手段をはじめとし
て、溶湯を鋳型の内周面に霧状に吹き付けて鋳造する手
段が提案されている(例えば特開平1−254363号
公報参照)。また外殻層に発生する偏析その他の材質的
欠陥を防止し、かつ均質性を向上させるために、遠心鋳
造手段における溶湯の注湯位置を移動させる内容の提案
もある(例えば特公昭50−33021号公報参照)。
さらに外殻層を形成する材料についても研究開発が盛ん
であるが、現在では遠心鋳造法による外殻層の材質とし
ては、主として高合金鋳鉄、高クロム鋳鉄、高クロム鋳
鋼等が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記外殻層を形成する
材料のうち、例えば熱間圧延仕上前段用ロールに使用さ
れる高クロム鋳鉄系の圧延用ロールにおいては、鋳造組
織の粗大化や偏析等による不均一性が発生すると、耐摩
耗性や耐肌荒れ性が低下して圧延用ロールの原単位を悪
化し、増大させたり、被圧延材の品質を劣化させる。一
方、近年における圧延材は次第に高級化する傾向が大で
あるため、圧延用ロールに対する要求が頻に厳しくなっ
てきており、外殻層の組織微細化および均一性を従来以
上に高める必要がある。
【0006】上記高クロム鋳鉄は、外殻層を形成した場
合に、表面付近は鋳型からの急冷作用によって金属組織
は微細になるが、内部においては急冷作用が緩慢となる
ため、金属組織が粗くなる。このため外殻層の表面付近
では、金属組織が微細であることによって、耐摩耗性、
耐肌荒れ性に優れ、一方、外殻層の内部においては、金
属組織が粗いことから、耐摩耗性の低下および肌荒れの
発生傾向が大であるという問題点がある。
【0007】次に、遠心鋳造法によって外殻層を形成す
る場合に、内部に鋳造欠陥や金属組織の不均一が発生す
ることがあるという問題点がある。すなわち、外殻層の
内部においては表面より冷却速度が小さく、また温度勾
配も小であるために、溶湯中に含有されるガス、溶質元
素、不純物等の内面側への排出が困難となる。このため
溶湯の凝固中においてこれらが捕捉されて、炭化物の偏
析、粗大化した金属組織が存在する偏析、ガス欠陥等が
発生することとなるのである。
【0008】本発明は上記の問題点を解決し、微細な金
属組織および均質性に優れた外殻層を有する圧延用ロー
ルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者等は、遠心鋳造法により種々の実験、検討
を行った結果、外殻層を形成すべき溶湯の供給温度およ
び積層速度を適切に制御することにより、外殻層の凝固
中の部位の冷却速度と温度勾配を増大させ、外殻層の内
部組織の粗大化を防止し、鋳造欠陥のない外殻層を得る
ことができることを見出した。
【0010】すなわち、第1の本発明においては、耐摩
耗性および耐肌荒れ性を有する硬質材料からなる外殻層
と強靭性材料からなる内層あるいは軸部とによって構成
した圧延用ロールにおいて、外殻層を重量比でC2.0
〜3.5%、Si0.3〜1.5%、Mn0.5〜1.
5%、P0.1%以下、S0.05%以下、Ni0.5
〜2.0%、Cr10〜22%、Mo0.5〜5.0
%、残部実質的にFeおよび不可避的不純物元素からな
る鋳鉄材料によって形成すると共に、外殻層の基地組織
の平均寸法を製品外殻層の表面から深さ50mmの範囲
において、画像解析法による30μmを超える基地の平
均径を80μm以下に形成し、かつ製品外殻層の表面お
よび表面から深さ50mmの位置における基地組織の寸
法を、それぞれ、m1 、m2 としたときに、m2 ≦1.
2m1 とする、という技術的手段を採用した。
【0011】さらに、第2の発明においては、遠心鋳造
法により、化学成分が重量比でC2.0〜3.5%、S
i0.3〜1.5%、Mn0.5〜1.5%、P0.1
%以下、S0.05%以下、Ni0.5〜2.0%、C
r10〜22%、Mo0.5〜5.0%、残部実質的に
Feおよび不可避的不純物元素からなる外殻層を形成す
る圧延用ロールの製造方法において、中空円筒状であ
り、かつ、その軸線のまわりに回転自在に形成した鋳型
へ前記外殻層の溶湯を供給する温度TをTC ≦T≦TC
+90℃(ただし、TC は外殻層を形成する材料の初晶
生成温度である。)とすると共に、前記外殻層の平均積
層速度を2〜40mm/分とする、という技術的手段を
採用した。
【0012】
【作用】上記第1の発明において、外殻層の基地組織の
平均寸法が80μmを超えると、圧延用ロールとして要
求される耐摩耗性および耐肌荒れ性を著しく低下させる
ため好ましくない。上記要件を外殻層の表面から深さ5
0mmの範囲に規定したのは、圧延用ロールの使用され
る深さ(最大削り代)と対応させたためである。また、
2 >1.2m1 であると、改削によって外殻層を加工
した場合に、耐摩耗性および耐肌荒れ性を著しく低下さ
せると共に、ロール原単位を低下させるため不都合であ
る。なお外殻層の化学組成は、本発明が対象とする圧延
用ロールの化学組成を規定明瞭化するものである。
【0013】次に第2の発明における溶湯の供給温度お
よび外殻層の積層速度の限定理由について述べる。
【0014】(1) TC ≦T≦TC +90℃ 通常遠心鋳造法においては、外殻層を形成すべき溶湯を
収容する取鍋から鋳込漏斗に鋳込む温度、いわゆる鋳込
温度を制御するのであるが、本発明における溶湯の供給
温度とは、鋳型(通常は金型が使用される)内面に落下
する際の溶湯の温度である。そして、いわゆる鋳込温度
は、温度低下を考慮して、供給温度より高く設定する必
要がある。外殻層を形成すべき溶湯は、その材料の初晶
生成温度TC に対して+0℃〜+90℃の温度範囲で鋳
型に供給する必要がある。
【0015】この場合、溶湯が鋳型内に供給されると直
ちに初晶オーステナイトを発生することになり、鋳型内
に供給された溶湯は直ちに凝固を開始することになる。
T>TC +90℃であると、溶湯が凝固するまでの時間
が長すぎるため大きな冷却速度が得られず、金属組織が
粗大化して、好ましくない。一方、T<TC ℃である
と、溶湯が鋳込ノズル中で凝固を始めるため、健全な外
殻層を形成できなくなり、不都合である。
【0016】 (2) 外殻層の平均積層速度 2〜40mm/分 本発明における外殻層の平均積層速度とは、外殻層を鋳
造して形成する外殻層の厚さを鋳込み所要時間で割った
値、すなわち、単位時間あたりに溶湯が積層されて外殻
層の厚さが増加する速度をいう。一般に、遠心鋳造法に
おける外殻層の鋳込み速度は、鋳込んだ溶湯が回転する
鋳型内面に確実に巻き付くことを勘案して、平均積層速
度を50〜200mm/分に設定している。これに対し
て本発明における平均積層速度を大幅に低く設定してい
るのは、外殻層を形成すべき溶湯の凝固界面の進行速度
に同調させて溶湯を供給するためである。このように凝
固界面の進行速度に合わせた速度で外殻層を形成すべき
溶湯を供給し、外殻層を逐次積層することにより、凝固
界面の前方には常に薄い層状の溶湯プールを保持しつ
つ、これを半径方向に移動させることができるようにな
るのである。
【0017】上記溶湯プールは薄い層状であるため熱容
量が小さいから、鋳型およびすでに凝固完了している外
殻層への熱伝導あるいは放熱により、大きな冷却速度を
得ることができる。また上記の薄い層状の溶湯プール内
において、初晶生成温度近傍から固相線凝固温度まで変
化することになるため、大きな温度勾配が得られるので
ある。前記の薄い層状の溶湯プールを外殻層の積層中に
おいて一定に保持し、平行移動させれば、上記のような
大きな冷却速度と温度勾配は、外殻層の内部の位置にお
いても確保することができ、金属組織の微細化および均
一化、鋳造欠陥の防止に寄与する。しかし、外殻層の平
均積層速度が40mm/分を超えると、前記効果が期待
できず、従来同様の外殻層形成態様となり、外殻層内部
の金属組織の粗大化を招くため好ましくない。一方、外
殻層の積層速度が2mm/分未満であると、溶湯の供給
が溶湯の凝固界面の進行に追従できず健全な外殻層を形
成できないため不都合である。
【0018】
【実施例】本発明をさらに以下の実施例により詳細に説
明する。
【0019】実施例1 内径420mm、胴長1530mmの鋳型を用い、遠心
鋳造法によって、表1に示す組成の外殻層を総鋳込重量
700kg、肉厚60mmに鋳造してスリーブロールを
製造した。
【0020】
【表1】
【0021】いずれも鋳型内面における塗型材の厚さを
2.5mmとし、鋳型の回転数は外殻層を形成すべき溶
湯の表面における遠心力の重力倍数が140Gとなるよ
うに設定した。なお初晶生成温度を示差熱分析によって
測定したところTC =1285℃であった。溶湯の供給
温度は従来法においてTC +80℃、発明法においてT
C +50℃である。次に発明法における溶湯の供給に際
して、積層速度10mm/分で溶湯を供給し、所要時間
5分54秒で鋳込みを完了した。
【0022】なお発明法においては、溶湯の凝固界面の
進行速度を測定するために、溶湯厚10mmおよび40
mm形成時において、鋳込受口内の残りの溶湯に硫化鉄
を200g添加し、サルファープリントによる検出を試
みた。上記のようにして鋳造した外殻層から機械加工に
よって試験片を採取した。図2は、本発明の実施例にお
けるサルファープリント試験の結果を模式的に示す図で
ある。また、表2に試験片の調査結果を示す。
【0023】
【表2】
【0024】図2に示すように、溶湯厚10mm形成時
においては、溶湯の凝固界面の位置は、外殻層の表面
(鋳型の内面)から7mmの位置であったことから、表
2に示すように未凝固の溶湯のプールの層厚は3mm、
凝固界面の平均進行速度は7.0mm/分(0.12m
m/秒)であった。また溶湯厚40mm形成時において
は溶湯の凝固界面の位置は32mmの位置であったこと
から、未凝固の溶湯プールの層厚は8mm、凝固界面の
平均進行速度は8.0mm/分(0.13mm/秒)で
あることが認められる。
【0025】上記外殻層の金属組織を観察した。その結
果、基地組織は外殻層の外表面はもちろん、外表面から
深さ50mmの部位においても微細かつ均質であること
を確認した。
【0026】実施例2 次に、内径839mm、胴長2600mmの鋳型を用い
て、実施例1と同様の遠心鋳造法によって、表3に示す
化学組成の外殻層を肉厚100mmに鋳造してスリーブ
ロールを製造した。
【0027】
【表3】
【0028】いずれも鋳型内面における塗型材の厚さを
2.0mmとし、鋳型の回転数は外殻層を形成すべき溶
湯の表面における遠心力の重力倍数が120Gとなるよ
うに設定した。なお初晶生成温度を示差熱分析によって
測定したところTC =1285℃であった。溶湯の供給
温度は従来法においてTC +80℃、発明法においてT
C +50℃である。
【0029】発明法における溶湯の供給は、実施例1と
同様に行った。但し、全溶湯厚(外殻層の肉厚100m
m)の30%に相当する溶湯厚30mmは積層速度12
0mm/分で溶湯を供給し、残りの溶湯厚70mmに対
しては積層速度7mm/分で溶湯を供給し、所要時間1
0分15秒で鋳込みを完了した。したがって、平均積層
速度は約10mm/分である。
【0030】実施例1と同様に、鋳造した外殻層から機
械加工によって試験片を採取し調査した。また鋳放し時
の仕上げ代を切削および研削した製品外殻層の外表面お
よび外表面から片肉深さ25mmおよび50mmの位置
において、全長2535mmにわたって超音波内部探
傷、肉眼検査、マクロエッチングにより鋳造欠陥と偏析
の有無を調査した。
【0031】図1に実施例2の発明法と従来法の製品外
殻層の表面部および表面から深さ50mmの部位の濃腐
食した金属組織を示す。これらの金属組織において、黒
色に見える部分が基地組織であり、白色に見える部分が
炭化物である。また、実施例2の発明法と従来法の製品
外殻層の表面部および表面から深さ50mmの部位の金
属組織の大きさを画像解析法により定量化した。基地組
織の大きさ(面積)が真円に換算して直径が30μmを
超えるものについて測定し、その平均直径を求めた。測
定は基地組織部を濃腐食により黒化し20視野で行な
い、その平均値を基地組織寸法とした。その結果、従来
法においては、基地組織の寸法は表面部では58μmで
あるが、深さ50mmの部位では85μmに粗大化して
いた。これに対して、発明法においては基地組織の寸法
が表面部で56μmであり、深さ50mmの部位におい
ても65μmであった。これらの結果より、本発明のロ
ールは表面から内部にわたって微細な金属組織を形成し
ていることが確認された。
【0032】次に、超音波内部探傷の結果は、いずれの
外殻層にも異常は認められなかった。しかし、従来法に
よる外殻層には、表面から深さ25mmの位置に1カ所
φ1.5mm、深さ50mmの位置に3カ所、φ1mm
が2個とφ2mmが1個の炭化物の偏析が肉眼検査によ
って認められた。また、肉眼検査およびマクロエッチン
グの結果、従来法によるものにおいては、表面から深さ
25mmの位置に一部組織むら(偏析)のあることが確
認された。これに対して、発明法の外殻層においては、
肉眼検査およびマイクロエッチングによって異常は認め
られず、また鋳造欠陥および偏析の存在もなく、健全な
外殻層であることが確認された。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記のような構成および作用を
なすものであるから、従来問題であった、遠心鋳造製の
外殻層を有する圧延用ロールの内部金属組織の粗大化お
よび鋳造欠陥や偏析等の組織不均一性を解消することが
でき、圧延用ロールの品質向上、ロール原単位の低減に
寄与するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例2および従来法における、それ
ぞれ、製品外殻層の表面部および表面から深さ50mm
の位置の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【図2】サルファープリント試験の結果を模式的に示す
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐摩耗性および耐肌荒れ性を有する硬質
    材料からなる外殻層と強靭性材料からなる内層あるいは
    軸部とによって構成した圧延用ロールにおいて、外殻層
    を重量比でC2.0〜3.5%、Si0.3〜1.5
    %、Mn0.5〜1.5%、P0.1%以下、S0.0
    5%以下、Ni0.5〜2.0%、Cr10〜22%、
    Mo0.5〜5.0%、残部実質的にFeおよび不可避
    的不純物元素からなる鋳鉄材料によって形成すると共
    に、外殻層の基地組織の平均寸法を製品外殻層の表面か
    ら深さ50mmの範囲において、画像解析法による30
    μmを超える基地の平均径を80μm以下に形成し、か
    つ製品外殻層の表面および表面から深さ50mmの位置
    における基地組織の寸法を、それぞれ、m1 、m2 とし
    たときに、m2 ≦1.2m1 としたことを特徴とする圧
    延用ロール。
  2. 【請求項2】 遠心鋳造法により、化学成分が重量比で
    C2.0〜3.5%、Si0.3〜1.5%、Mn0.
    5〜1.5%、P0.1%以下、S0.05%以下、N
    i0.5〜2.0%、Cr10〜22%、Mo0.5〜
    5.0%、残部実質的にFeおよび不可避的不純物元素
    からなる外殻層を形成する圧延用ロールの製造方法にお
    いて、中空円筒状であり、かつ、その軸線のまわりに回
    転自在に形成した鋳型へ前記外殻層の溶湯を供給する温
    度TをTC ≦T≦TC +90℃(ただし、TC は外殻層
    を形成する材料の初晶生成温度である。)とすると共
    に、前記外殻層の平均積層速度を2〜40mm/分とし
    たことを特徴とする圧延用ロールの製造方法。
JP08470892A 1992-03-06 1992-03-06 圧延用ロールおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP3206093B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08470892A JP3206093B2 (ja) 1992-03-06 1992-03-06 圧延用ロールおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08470892A JP3206093B2 (ja) 1992-03-06 1992-03-06 圧延用ロールおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05247582A true JPH05247582A (ja) 1993-09-24
JP3206093B2 JP3206093B2 (ja) 2001-09-04

Family

ID=13838168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08470892A Expired - Lifetime JP3206093B2 (ja) 1992-03-06 1992-03-06 圧延用ロールおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3206093B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006281301A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Nippon Steel Corp 圧延用複合ロール
WO2010104322A3 (ko) * 2009-03-10 2010-12-23 주식회사 제이씨에스 씰 제조용 합금주철, 씰 및 씰의 제조 방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR112016004076B1 (pt) * 2013-09-25 2020-03-24 Hitachi Metals, Ltd. Cilindro compósito centrifugamente fundido e método para produção do mesmo

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006281301A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Nippon Steel Corp 圧延用複合ロール
WO2010104322A3 (ko) * 2009-03-10 2010-12-23 주식회사 제이씨에스 씰 제조용 합금주철, 씰 및 씰의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3206093B2 (ja) 2001-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0560210B1 (en) Compound roll and method of producing same
US7156152B2 (en) Process for the continuous production of a think steel strip
KR101956652B1 (ko) 열간 압연용 원심 주조 복합 롤 및 그 제조 방법
TWI633945B (zh) Composite roll for hot rolling by centrifugal casting
JP2778765B2 (ja) 耐摩耗複合ロール
EP0525932B1 (en) Compound roll and method of producing same
JPH05247582A (ja) 圧延用ロールおよびその製造方法
JPH03254304A (ja) 耐摩耗複合ロール
JP2778896B2 (ja) 圧延用ロール及びその製造方法
JP3211348B2 (ja) 圧延用ロールおよびその製造方法
JP2002331344A (ja) 熱間圧延用ロールの製造方法
JP2686207B2 (ja) 圧延用ロール材
JPH0860289A (ja) 遠心鋳造複合ロール
JPH04350143A (ja) 圧延用ロールおよびその製造方法
JP2672598B2 (ja) 耐摩耗性および耐肌荒性に優れた黒鉛晶出高クロム鋳鉄ロール材および圧延用複合ロール
JP7158312B2 (ja) 熱間圧延用ロール外層材および熱間圧延用複合ロールならびに熱間圧延用ロール外層材の製造方法
JP2004009063A (ja) 熱間圧延用複合ロール
WO2020110660A1 (ja) 熱間圧延用ロール外層材および熱間圧延用複合ロール
JPH02232338A (ja) 耐摩耗性に優れたロール材
JPH04191347A (ja) 組立式圧延ロール用中空スリーブ材
JP2000288698A (ja) 圧延加工特性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材
JP2001212658A (ja) 遠心力鋳造方法及び溶湯供給装置
JPH04191346A (ja) 組立式圧延ロール用中空スリーブ材
JPH07207411A (ja) ハイス系複合ロール及びその製造方法
JP2003306740A (ja) 金属材料の熱間圧延用ロール

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070706

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080706

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080706

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090706

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090706

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100706

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100706

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110706

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110706

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120706

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120706