JPH05247559A - NbTiHf合金マトリックスとニオブ基金属強化材との複合構造体 - Google Patents
NbTiHf合金マトリックスとニオブ基金属強化材との複合構造体Info
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- JPH05247559A JPH05247559A JP4343064A JP34306492A JPH05247559A JP H05247559 A JPH05247559 A JP H05247559A JP 4343064 A JP4343064 A JP 4343064A JP 34306492 A JP34306492 A JP 34306492A JP H05247559 A JPH05247559 A JP H05247559A
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- niobium
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低い密度、高温での高い強度、室温での良好
な延性および高い耐酸化性を組み合わせて有する金属‐
金属複合構造体。 【構成】 低密度低強度ニオブ基合金内に埋め込まれた
高密度高強度強化用ニオブ基合金を有する複合構造体を
提供する。マトリックスとしては、次式で表わされるニ
オブとチタンをベースとする合金が好ましい。 Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 強化材としては、ストランドの形態の高強度高温ニオブ
基合金を挙げることができる。マトリックスと強化材に
は同じ結晶形が存在し、特に体心立方晶の結晶形であ
る。
な延性および高い耐酸化性を組み合わせて有する金属‐
金属複合構造体。 【構成】 低密度低強度ニオブ基合金内に埋め込まれた
高密度高強度強化用ニオブ基合金を有する複合構造体を
提供する。マトリックスとしては、次式で表わされるニ
オブとチタンをベースとする合金が好ましい。 Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 強化材としては、ストランドの形態の高強度高温ニオブ
基合金を挙げることができる。マトリックスと強化材に
は同じ結晶形が存在し、特に体心立方晶の結晶形であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温での引張り強さが
低めで軽量である金属マトリックスが、マトリックスよ
り低い体積分率で存在するがマトリックスより高い引張
り強さと密度(重量)を有する金属のフィラメントによ
って強化された金属構造体に係る。本発明はさらに、高
めの密度および高めの強度と共に低めの耐酸化性を有す
る金属強化材を用いて、それより密度が低いが高い耐酸
化性を有するニオブ・チタンベースのマトリックス複合
材を強化する技術に係る。
低めで軽量である金属マトリックスが、マトリックスよ
り低い体積分率で存在するがマトリックスより高い引張
り強さと密度(重量)を有する金属のフィラメントによ
って強化された金属構造体に係る。本発明はさらに、高
めの密度および高めの強度と共に低めの耐酸化性を有す
る金属強化材を用いて、それより密度が低いが高い耐酸
化性を有するニオブ・チタンベースのマトリックス複合
材を強化する技術に係る。
【0002】また本発明は、マトリックスより低い体積
分率で存在するが高温での引張り強さと密度がマトリッ
クスより高い金属のフィラメントによって強化された金
属マトリックスを有する体心立方晶金属構造体に係る。
最後に、本発明は、耐酸化性の高いニオブ・チタンベー
スの密度の低い金属マトリックスが、このマトリックス
より耐酸化性の低い密度は高いが強度が高いニオブベー
スの金属強化用フィラメントによって強化された金属‐
金属複合構造体に係る。
分率で存在するが高温での引張り強さと密度がマトリッ
クスより高い金属のフィラメントによって強化された金
属マトリックスを有する体心立方晶金属構造体に係る。
最後に、本発明は、耐酸化性の高いニオブ・チタンベー
スの密度の低い金属マトリックスが、このマトリックス
より耐酸化性の低い密度は高いが強度が高いニオブベー
スの金属強化用フィラメントによって強化された金属‐
金属複合構造体に係る。
【0003】
【従来の技術】ニオブ基合金が、ニッケル基超合金やコ
バルト基超合金が初期融解を示し始める温度範囲で有用
な強度をもっていることは公知である。この初期融解温
度は約2300〜2400°Fの範囲である。融解温度
の高いこのニオブベースの金属を最新式ジェットエンジ
ンタービンの高温部に用いると、現在使用可能な温度よ
り高い金属温度が許容できるようになるであろう。この
ようにニオブ基合金材料を使用すると、より高い火炎温
度が可能になり、またより大きな出力をより効率良く生
み出すこともできるであろう。そのように高効率で高出
力が得られるようになるのは、少なくとも部分的に、冷
却用空気の必要性が減少するためであろう。
バルト基超合金が初期融解を示し始める温度範囲で有用
な強度をもっていることは公知である。この初期融解温
度は約2300〜2400°Fの範囲である。融解温度
の高いこのニオブベースの金属を最新式ジェットエンジ
ンタービンの高温部に用いると、現在使用可能な温度よ
り高い金属温度が許容できるようになるであろう。この
ようにニオブ基合金材料を使用すると、より高い火炎温
度が可能になり、またより大きな出力をより効率良く生
み出すこともできるであろう。そのように高効率で高出
力が得られるようになるのは、少なくとも部分的に、冷
却用空気の必要性が減少するためであろう。
【0004】市販のニオブ基合金は高い強度と高い密度
をもっているが、1600〜2400°Fの範囲での耐
酸化性が極めて限られている。2400°Fまでの温度
でそのような合金を多少保護できるケイ化物コーティン
グがあるが、このケイ化物コーティングはかなり脆く、
これでコートした部品に大きな応力がかかると早い時期
にコーティングが役に立たなくなることがある。また市
販のニオブ基合金は、比較的純粋なニオブの8.6g/
cm3 という低い値から最強合金の約10g/cm3 と
いう値までの範囲の高い密度をもっている。
をもっているが、1600〜2400°Fの範囲での耐
酸化性が極めて限られている。2400°Fまでの温度
でそのような合金を多少保護できるケイ化物コーティン
グがあるが、このケイ化物コーティングはかなり脆く、
これでコートした部品に大きな応力がかかると早い時期
にコーティングが役に立たなくなることがある。また市
販のニオブ基合金は、比較的純粋なニオブの8.6g/
cm3 という低い値から最強合金の約10g/cm3 と
いう値までの範囲の高い密度をもっている。
【0005】ニオブ・チタンベースのある種の合金は6
〜7g/cm3 というずっと低い密度をもっている。こ
れらの合金の一部は本出願人の米国特許第4,956,
144号、第4,990,308号、第5,006,3
07号、第5,019,334号および第5,026,
522号の主題である。このような合金から、現在使用
されているニッケル基超合金やコバルト基超合金の重量
よりかなり低い重量をもつ部品を製造することができ
る。これらニッケル基超合金やコバルト基超合金の密度
は約8〜約9.3g/cm3 の範囲である。上記特許の
うちのひとつ、米国特許第5,026,522号は次の
組成(原子%)をもつ合金に関する。
〜7g/cm3 というずっと低い密度をもっている。こ
れらの合金の一部は本出願人の米国特許第4,956,
144号、第4,990,308号、第5,006,3
07号、第5,019,334号および第5,026,
522号の主題である。このような合金から、現在使用
されているニッケル基超合金やコバルト基超合金の重量
よりかなり低い重量をもつ部品を製造することができ
る。これらニッケル基超合金やコバルト基超合金の密度
は約8〜約9.3g/cm3 の範囲である。上記特許の
うちのひとつ、米国特許第5,026,522号は次の
組成(原子%)をもつ合金に関する。
【0006】成 分 濃度範囲 ニオブ 残 部 チタン 35〜45% ハフニウム 10〜15% 別のニオブ基合金もいくつか本出願人の米国特許の主題
になっている。これらの特許番号は、第4,890,2
44号、第4,931,254号、第4,983,35
6号および第5,000,913号である。この後者の
群の合金は極めて有用な一組の性質をもっているが、密
度が他の合金の密度より高い。本出願人の米国特許第
4,904,546号に係る合金系では、ニオブ基合金
が、酸化その他の大気の侵食に対する耐性が高い合金の
表面コーティングによって環境による侵食から保護され
ている。
になっている。これらの特許番号は、第4,890,2
44号、第4,931,254号、第4,983,35
6号および第5,000,913号である。この後者の
群の合金は極めて有用な一組の性質をもっているが、密
度が他の合金の密度より高い。本出願人の米国特許第
4,904,546号に係る合金系では、ニオブ基合金
が、酸化その他の大気の侵食に対する耐性が高い合金の
表面コーティングによって環境による侵食から保護され
ている。
【0007】航空機エンジンに使用する合金系を開発す
る際、合金の密度は当然ながら、その合金をエンジン用
途に利用するのに最適かどうかをしばしば決定する重要
な要因である。ニッケル基超合金やコバルト基超合金は
また、酸素暴露に対する許容度が市販のニオブ基合金よ
りずっと大きい。ニッケル基超合金やコバルト基超合金
の保護コーティングの破損は、多くのニオブ基合金、特
に市販のニオブ基合金の保護コーティングで起こる破損
より重大さはずっと少ない。本出願人の前記特許のニオ
ブ基合金の耐酸化性は市販のNb基合金の耐酸化性とN
i基超合金またはCo基超合金の耐酸化性の中間であ
る。
る際、合金の密度は当然ながら、その合金をエンジン用
途に利用するのに最適かどうかをしばしば決定する重要
な要因である。ニッケル基超合金やコバルト基超合金は
また、酸素暴露に対する許容度が市販のニオブ基合金よ
りずっと大きい。ニッケル基超合金やコバルト基超合金
の保護コーティングの破損は、多くのニオブ基合金、特
に市販のニオブ基合金の保護コーティングで起こる破損
より重大さはずっと少ない。本出願人の前記特許のニオ
ブ基合金の耐酸化性は市販のNb基合金の耐酸化性とN
i基超合金またはCo基超合金の耐酸化性の中間であ
る。
【0008】本出願人の前記特許のニオブ基合金は高温
で鍛練したニッケル基超合金やコバルト基超合金より強
いが、同様な高温で鋳造または方向性凝固したニッケル
基超合金やコバルト基超合金よりずっと弱い。しかし、
多くのエンジン用途では、これらの用途に適した完全な
形態でシート構造体の鋳造品を経済的に製造することは
できないので鍛練シートの製造によって形成された構造
体が使われている。
で鍛練したニッケル基超合金やコバルト基超合金より強
いが、同様な高温で鋳造または方向性凝固したニッケル
基超合金やコバルト基超合金よりずっと弱い。しかし、
多くのエンジン用途では、これらの用途に適した完全な
形態でシート構造体の鋳造品を経済的に製造することは
できないので鍛練シートの製造によって形成された構造
体が使われている。
【0009】ニオブベースの構造体を使用する利点は、
ニオブ基合金が2100°Fの温度で1000時間3k
siの力に耐えることができるという事実から明らかで
ある。対照的に、ニッケル基またはコバルト基の鍛練超
合金が3ksiの応力に1000時間耐えることができ
るのは1700〜1850°Fまでである。一般に航空
機エンジン用途で極めて望ましいものは、より低い密
度、より高い温度でのより高い強度、室温での良好な延
性、およびより高い耐酸化性を組み合わせて有する構造
体である。本発明者らはそのような特性の組み合わせを
有する金属‐金属複合構造体を開発したのである。
ニオブ基合金が2100°Fの温度で1000時間3k
siの力に耐えることができるという事実から明らかで
ある。対照的に、ニッケル基またはコバルト基の鍛練超
合金が3ksiの応力に1000時間耐えることができ
るのは1700〜1850°Fまでである。一般に航空
機エンジン用途で極めて望ましいものは、より低い密
度、より高い温度でのより高い強度、室温での良好な延
性、およびより高い耐酸化性を組み合わせて有する構造
体である。本発明者らはそのような特性の組み合わせを
有する金属‐金属複合構造体を開発したのである。
【0010】耐火性金属を高温用途に使用することにつ
いて記載した論文はたくさんある。そのような文献とし
ては以下に挙げるものがある。 (1)ペトラセク(D.W. Petrasek) とタイトラン(R.H.
Titran) は、ルイスリサーチセンター(Lewis Research
Center) においてタングステンとニオブの複合構造体の
研究を行ない、1988年1月11日から14日まで米
国ニューメキシコ州アルブケルケ(Albuquerque) のニュ
ーメキシコ大学(University of New Mexico)で開催され
た第5回宇宙原子力システムシンポジウム(Fifth Sympo
sium on Space Nuclear Power Systems)」のために作成
されたレポート番号第DOE/NASA/16310−
5 NASA TM−100804号の「タングステン
/ニオブおよびタングステン/ニオブ‐1%ジルコニウ
ム複合材のクリープ挙動(Creep Behavior of Tungsten/
Niobium and Tungsten/Niobium-1 Percent ZirconiumCo
mposites)」と題するレポートに報告している。このレ
ポートでは、ニオブベースのマトリックスをニオブベー
スの構造体で強化する研究はされていないし、そのよう
な強化によるユニークな利点も教示されていない。 (2)ウロデック(S.T. Wlodek) 著、「Cb‐Ti‐W
合金の特性、第I部(TheProperties of Cb-Ti-W Alloy
s, Part I)」、酸化コロンビウム冶金(OxidationColumb
ium Metallurgy)、ダグラス(D. Douglass) およびクン
ズ(F.W. Kunz) 編、米国機械学会金属学会会議(AIME Me
tallurgical Society Conferences)、第10巻、インタ
ーサイエンス・パブリッシャーズ(Interscience Publis
hers) 刊、米国ニューヨーク、(1961年)第175
〜204頁。 (3)ウロデック(S.T. Wlodek) 著、「Cb‐Ti‐W
合金の特性、第I部(TheProperties of Cb-Ti-W Alloy
s, Part I)」、同書中第553〜584頁。 (4)プライスマン(S. Priceman) およびサマ(L. Sam
a) 著、「コロンビウム合金の高温酸化用溶融スラリー
ケイ化物コーティング(Fused Slurry Silicide Coating
s for the Elevated Temperature Oxidation of Columb
ium Alloys) 」、耐火性金属および合金(Refractory Me
tals and Alloys)IV−金属学会会議予稿集(TMS Confe
rence Proceedings)、フレンチ・リック(French Lick)
、米国インディアナ州、1965年10月3〜5日、
第II刊、ジァフィー(R.I. Jaffee) 、オールト(G.M.
Ault) 、マルツ(J. Maltz)およびセムチシェン(M. Semc
hyshen)編、ゴードン・アンド・ブリーチ・サイエンス
・パブリッシャーズ(Gordon andBreach Science Publis
hers)刊、米国ニューヨーク(1966年)第959〜
982頁。 (5)ジャクソン(M.R. Jackson)およびジョーンズ(K.
D. Jones)著、「Nb‐Ti基合金の機械的挙動(Mechan
ical Behavior of Nb-Ti Base Alloys)」、耐火性金
属:抽出、加工および応用(Refractory Metals: Extra
ction, Processing and Applications) 、リデル(K.C.
Liddell)、サドウェイ(D.R. Sadoway)およびボーチスタ
(R.G. Bautista) 編、米国金属学会(TMS) 、ウォーレン
デール(Warrendale)、米国ペンシルベニア州(1990
年)第311〜320頁。 (6)ジャクソン(M.R. Jackson)、ジョーンズ(K.D. Jo
nes)、ハン(S.C. Huang)およびペルソ(L.A. Peluso)
著、「高温の空気暴露に対するNb‐Ti合金の応答(R
esponse of Nb-Ti Alloys to High Temperature Air Ex
posure) 」、同書中第335〜346頁。 (7)ヘブサー(M.G. Hebsur) およびタイトラン(R.H.
Titran) 著、「P/M加工したNb基合金、WC‐30
09の引張りおよびクリープ破壊挙動(Tensile and Cre
ep Rupture Behavior of P/M Processed Nb-Base Allo
y, WC-3009)」、耐火性金属:1988年業界の技術常
識(Refractory Metals: State-of-the-Art1988) 、ク
マー(P. Kumar)およびエイモン(R.L. Ammon)編、米国金
属学会(TMS)、ウォーレンデール(Warrendale)、米国ペ
ンシルベニア州(1989年)第39〜48頁。 (8)ジャクソン(M.R. Jackson)、シーマーズ(P.A. Si
emers)、ルトコウスキー(S.F. Rutkowski)およびフリン
ド(G. Frind)著、「低圧プラズマ蒸着によって生成した
耐火性金属構造体(Refractory Metal Structures Produ
ced by Low Pressure Plasma Deposition)」、同書中第
107〜118頁。
いて記載した論文はたくさんある。そのような文献とし
ては以下に挙げるものがある。 (1)ペトラセク(D.W. Petrasek) とタイトラン(R.H.
Titran) は、ルイスリサーチセンター(Lewis Research
Center) においてタングステンとニオブの複合構造体の
研究を行ない、1988年1月11日から14日まで米
国ニューメキシコ州アルブケルケ(Albuquerque) のニュ
ーメキシコ大学(University of New Mexico)で開催され
た第5回宇宙原子力システムシンポジウム(Fifth Sympo
sium on Space Nuclear Power Systems)」のために作成
されたレポート番号第DOE/NASA/16310−
5 NASA TM−100804号の「タングステン
/ニオブおよびタングステン/ニオブ‐1%ジルコニウ
ム複合材のクリープ挙動(Creep Behavior of Tungsten/
Niobium and Tungsten/Niobium-1 Percent ZirconiumCo
mposites)」と題するレポートに報告している。このレ
ポートでは、ニオブベースのマトリックスをニオブベー
スの構造体で強化する研究はされていないし、そのよう
な強化によるユニークな利点も教示されていない。 (2)ウロデック(S.T. Wlodek) 著、「Cb‐Ti‐W
合金の特性、第I部(TheProperties of Cb-Ti-W Alloy
s, Part I)」、酸化コロンビウム冶金(OxidationColumb
ium Metallurgy)、ダグラス(D. Douglass) およびクン
ズ(F.W. Kunz) 編、米国機械学会金属学会会議(AIME Me
tallurgical Society Conferences)、第10巻、インタ
ーサイエンス・パブリッシャーズ(Interscience Publis
hers) 刊、米国ニューヨーク、(1961年)第175
〜204頁。 (3)ウロデック(S.T. Wlodek) 著、「Cb‐Ti‐W
合金の特性、第I部(TheProperties of Cb-Ti-W Alloy
s, Part I)」、同書中第553〜584頁。 (4)プライスマン(S. Priceman) およびサマ(L. Sam
a) 著、「コロンビウム合金の高温酸化用溶融スラリー
ケイ化物コーティング(Fused Slurry Silicide Coating
s for the Elevated Temperature Oxidation of Columb
ium Alloys) 」、耐火性金属および合金(Refractory Me
tals and Alloys)IV−金属学会会議予稿集(TMS Confe
rence Proceedings)、フレンチ・リック(French Lick)
、米国インディアナ州、1965年10月3〜5日、
第II刊、ジァフィー(R.I. Jaffee) 、オールト(G.M.
Ault) 、マルツ(J. Maltz)およびセムチシェン(M. Semc
hyshen)編、ゴードン・アンド・ブリーチ・サイエンス
・パブリッシャーズ(Gordon andBreach Science Publis
hers)刊、米国ニューヨーク(1966年)第959〜
982頁。 (5)ジャクソン(M.R. Jackson)およびジョーンズ(K.
D. Jones)著、「Nb‐Ti基合金の機械的挙動(Mechan
ical Behavior of Nb-Ti Base Alloys)」、耐火性金
属:抽出、加工および応用(Refractory Metals: Extra
ction, Processing and Applications) 、リデル(K.C.
Liddell)、サドウェイ(D.R. Sadoway)およびボーチスタ
(R.G. Bautista) 編、米国金属学会(TMS) 、ウォーレン
デール(Warrendale)、米国ペンシルベニア州(1990
年)第311〜320頁。 (6)ジャクソン(M.R. Jackson)、ジョーンズ(K.D. Jo
nes)、ハン(S.C. Huang)およびペルソ(L.A. Peluso)
著、「高温の空気暴露に対するNb‐Ti合金の応答(R
esponse of Nb-Ti Alloys to High Temperature Air Ex
posure) 」、同書中第335〜346頁。 (7)ヘブサー(M.G. Hebsur) およびタイトラン(R.H.
Titran) 著、「P/M加工したNb基合金、WC‐30
09の引張りおよびクリープ破壊挙動(Tensile and Cre
ep Rupture Behavior of P/M Processed Nb-Base Allo
y, WC-3009)」、耐火性金属:1988年業界の技術常
識(Refractory Metals: State-of-the-Art1988) 、ク
マー(P. Kumar)およびエイモン(R.L. Ammon)編、米国金
属学会(TMS)、ウォーレンデール(Warrendale)、米国ペ
ンシルベニア州(1989年)第39〜48頁。 (8)ジャクソン(M.R. Jackson)、シーマーズ(P.A. Si
emers)、ルトコウスキー(S.F. Rutkowski)およびフリン
ド(G. Frind)著、「低圧プラズマ蒸着によって生成した
耐火性金属構造体(Refractory Metal Structures Produ
ced by Low Pressure Plasma Deposition)」、同書中第
107〜118頁。
【0011】
【発明の概要】本発明の広い局面のひとつにおいてその
目的は、高温引張り強さが高いニオブベースの金属から
なる強化用ストランドを、下記組成(数字は原子%)を
有し強さは前記金属より低いが耐酸化性が前記金属より
高いニオブベースのマトリックス金属中に埋め込むこと
によって達成することができる。
目的は、高温引張り強さが高いニオブベースの金属から
なる強化用ストランドを、下記組成(数字は原子%)を
有し強さは前記金属より低いが耐酸化性が前記金属より
高いニオブベースのマトリックス金属中に埋め込むこと
によって達成することができる。
【0012】Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 ただし、この金属/金属複合材の各金属は体心立方晶の
結晶構造をもっている。本発明の広い局面の別のひとつ
においてその目的は、次の組成 Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 を有する耐酸化性の高いニオブ‐チタンベースのマトリ
ックス中に、このマトリックスより密度が高くて高温強
度が大きいが耐酸化性は低い体心立方晶の結晶形を有す
るニオブベースの金属を埋め込むことによって達成する
ことができる。
結晶構造をもっている。本発明の広い局面の別のひとつ
においてその目的は、次の組成 Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 を有する耐酸化性の高いニオブ‐チタンベースのマトリ
ックス中に、このマトリックスより密度が高くて高温強
度が大きいが耐酸化性は低い体心立方晶の結晶形を有す
るニオブベースの金属を埋め込むことによって達成する
ことができる。
【0013】
【詳細な説明】以下の説明は、添付の図面を参照すると
より容易に理解できるであろう。本発明においては、強
くて延性のある金属の強化用要素を延性低密度で耐酸化
性の高いマトリックスに組み込んだ複合構造体を形成し
て、マトリックス自体で達成できるより高い高温引張り
強さと破壊強さを達成すると共に強化材の酸化による劣
化を回避する。
より容易に理解できるであろう。本発明においては、強
くて延性のある金属の強化用要素を延性低密度で耐酸化
性の高いマトリックスに組み込んだ複合構造体を形成し
て、マトリックス自体で達成できるより高い高温引張り
強さと破壊強さを達成すると共に強化材の酸化による劣
化を回避する。
【0014】強化材の組成もマトリックスの組成もいず
れもニオブ金属の含有率が高い。さらに、マトリックス
も強化材もどちらも全体として同じ結晶形を有してお
り、特に体心立方晶の結晶構造をもっている。このよう
にして、強化材とマトリックスがその非相溶性や相互作
用により脆性の金属間化合物やその他の望ましくない副
生物を形成することに関連する問題の多くが回避される
と思われる。繊維強化材を含有する複合材を長時間高温
に加熱しても、繊維とマトリックスが相互に可溶である
ので高度の相互拡散が起こっても脆化することはない。
しかし、通常の運用寿命および温度では、マトリックス
と強化材の相互拡散は極めて少なく、その各特性の劣化
も極めて少ないと思われる。
れもニオブ金属の含有率が高い。さらに、マトリックス
も強化材もどちらも全体として同じ結晶形を有してお
り、特に体心立方晶の結晶構造をもっている。このよう
にして、強化材とマトリックスがその非相溶性や相互作
用により脆性の金属間化合物やその他の望ましくない副
生物を形成することに関連する問題の多くが回避される
と思われる。繊維強化材を含有する複合材を長時間高温
に加熱しても、繊維とマトリックスが相互に可溶である
ので高度の相互拡散が起こっても脆化することはない。
しかし、通常の運用寿命および温度では、マトリックス
と強化材の相互拡散は極めて少なく、その各特性の劣化
も極めて少ないと思われる。
【0015】一般に、このような複合材を生成する製造
技術では、高強度高密度で延性のニオブ基合金を密度と
強度がそれより低い延性のニオブ基合金のマトリックス
中に埋め込み、そうして組み合わせた材料を成形・賦形
して複合体にする。こうして、より高温強度が高くてよ
り密度が高いニオブ合金によって強化され、しかも比較
的弱いマトリックス材料のもつ環境に対する耐性を具備
した複合材を生成することが可能である。
技術では、高強度高密度で延性のニオブ基合金を密度と
強度がそれより低い延性のニオブ基合金のマトリックス
中に埋め込み、そうして組み合わせた材料を成形・賦形
して複合体にする。こうして、より高温強度が高くてよ
り密度が高いニオブ合金によって強化され、しかも比較
的弱いマトリックス材料のもつ環境に対する耐性を具備
した複合材を生成することが可能である。
【0016】以下の実施例により、本発明の複合材を製
造する方法のいくつかと、そのような製造法によって得
られる性質を例示する。実施例1および2 マトリックス合金のメルトを2種類調製し、そのメルト
からインゴットを製造した。これらのインゴットは下記
表Iに示す組成をもっていた。 表 I マトリックス合金108 40Nb 40Ti 10Al 8Cr 2Hf マトリックス合金124 49Nb 34Ti 8Al 7Cr 2Hf 調製した合金を合金108および合金124と名付け
た。表Iにはこれらの合金の組成を原子%で示した。チ
タン40原子%とニオブ40原子%を含有する合金10
8は酸素抵抗性または酸素耐性が高めの合金である。表
Iに挙げた2種のマトリックス合金材料の中では、チタ
ン34原子%とニオブ49原子%を含有する合金124
とされたマトリックス合金の方が高温で強い。
造する方法のいくつかと、そのような製造法によって得
られる性質を例示する。実施例1および2 マトリックス合金のメルトを2種類調製し、そのメルト
からインゴットを製造した。これらのインゴットは下記
表Iに示す組成をもっていた。 表 I マトリックス合金108 40Nb 40Ti 10Al 8Cr 2Hf マトリックス合金124 49Nb 34Ti 8Al 7Cr 2Hf 調製した合金を合金108および合金124と名付け
た。表Iにはこれらの合金の組成を原子%で示した。チ
タン40原子%とニオブ40原子%を含有する合金10
8は酸素抵抗性または酸素耐性が高めの合金である。表
Iに挙げた2種のマトリックス合金材料の中では、チタ
ン34原子%とニオブ49原子%を含有する合金124
とされたマトリックス合金の方が高温で強い。
【0017】ニオブベース中にハフニウム30重量%と
タングステン9重量%を含有するワー・チャン(Wah Cha
ng) から市販されているニオブベースの強化用合金を得
た。この合金をWC3009とした。まず、各マトリッ
クス合金組成物の鋳造インゴットを円柱形態に作成し
た。鋳造マトリックス合金のインゴットの各々にドリル
で7つの穴を開けて強化用材料の7個の円柱を入れた。
7つの穴は6つの穴が中央の7番目の穴を取り囲むよう
に配列した。作成した穴に挿入する強化用の円柱は各々
WC3009金属から形成し、直径が0.09インチ、
長さが2.4インチであった。同じ寸法の7個の円柱
を、鋳造したマトリックス合金サンプルの各々に開けた
7つの穴に入れた。次に、それぞれその全体をモリブデ
ン金属製のジャケットに封入し、8:1の押出し比で処
理した。
タングステン9重量%を含有するワー・チャン(Wah Cha
ng) から市販されているニオブベースの強化用合金を得
た。この合金をWC3009とした。まず、各マトリッ
クス合金組成物の鋳造インゴットを円柱形態に作成し
た。鋳造マトリックス合金のインゴットの各々にドリル
で7つの穴を開けて強化用材料の7個の円柱を入れた。
7つの穴は6つの穴が中央の7番目の穴を取り囲むよう
に配列した。作成した穴に挿入する強化用の円柱は各々
WC3009金属から形成し、直径が0.09インチ、
長さが2.4インチであった。同じ寸法の7個の円柱
を、鋳造したマトリックス合金サンプルの各々に開けた
7つの穴に入れた。次に、それぞれその全体をモリブデ
ン金属製のジャケットに封入し、8:1の押出し比で処
理した。
【0018】最初の押出しの後、押出した複合ビレット
から3インチの長さを切り出し、これを相当する第二の
モリブデンジャケットに入れ、8:1の比で第二の押出
し操作にかけた。全体の断面積減少比は最初のビレット
の1/64であった。二回押出したビレットの断面とそ
こに含まれている強化用ストランドの顕微鏡写真を図1
に示す。
から3インチの長さを切り出し、これを相当する第二の
モリブデンジャケットに入れ、8:1の比で第二の押出
し操作にかけた。全体の断面積減少比は最初のビレット
の1/64であった。二回押出したビレットの断面とそ
こに含まれている強化用ストランドの顕微鏡写真を図1
に示す。
【0019】この二回押出したビレットから7つの断片
を切り取り、各断片をアルゴン中で815℃、1050
℃、1100℃、1150℃、1200℃、1300℃
または1400℃の温度で4時間熱処理した。押出され
たビレットのこれらの各断片の強化用繊維とマトリック
スの両方に対して(結晶)粒度を測定した。熱処理前の
ビレット断片のマトリックス部分の初期粒度は20μm
未満であった。この初期粒度は、1100℃の熱処理で
50〜100μmに、また1400℃の熱処理で200
〜300μmに成長した。チタン濃度の高いマトリック
スの方が粒子成長が速かった。
を切り取り、各断片をアルゴン中で815℃、1050
℃、1100℃、1150℃、1200℃、1300℃
または1400℃の温度で4時間熱処理した。押出され
たビレットのこれらの各断片の強化用繊維とマトリック
スの両方に対して(結晶)粒度を測定した。熱処理前の
ビレット断片のマトリックス部分の初期粒度は20μm
未満であった。この初期粒度は、1100℃の熱処理で
50〜100μmに、また1400℃の熱処理で200
〜300μmに成長した。チタン濃度の高いマトリック
スの方が粒子成長が速かった。
【0020】強化用のWC3009繊維の粒度は、押出
しただけの繊維では光学的に測定することができなかっ
たし、815℃の熱処理後の繊維でも測定できなかっ
た。1050℃の温度で処理した後のWC3009繊維
の粒度は約5μmであった。1400℃で熱処理した後
のサンプルでは繊維の粒度が25μm未満であった。粒
度と処理温度に関するデータをプロットしたものが図2
である。
しただけの繊維では光学的に測定することができなかっ
たし、815℃の熱処理後の繊維でも測定できなかっ
た。1050℃の温度で処理した後のWC3009繊維
の粒度は約5μmであった。1400℃で熱処理した後
のサンプルでは繊維の粒度が25μm未満であった。粒
度と処理温度に関するデータをプロットしたものが図2
である。
【0021】繊維とマトリックスとの界面および繊維中
の粒界には酸化ハフニウム(HfO 2 )がたくさん析出
していた。マトリックス鋳造物内、繊維の表面、および
マトリックスの機械加工面にある酸素がWC3009繊
維中の高濃度のハフニウムと反応したのであろう。二回
押出した複合材を1100℃、1200℃または130
0℃の熱処理温度で熱処理した後機械加工して機械的特
性試験用の試験棒を作製した。この試験棒ゲージは直径
が0.08インチであり、マトリックスの外側ゲージ表
面は外側の繊維表面を約0.005インチ越えていた。
すなわち、各繊維はマトリックス部材の外側表面から少
なくとも0.005インチのところにあった。7つの繊
維は密に詰まって配列されており、図1に示してあるよ
うに試験棒の軸上にある中央の繊維を6つの外側の繊維
が取り囲んでいた。繊維はすべて、試験棒の0.08イ
ンチというゲージ直径内に含まれていた。これらの棒を
下記表IIに示したように試験した。 表 II 合金マトリックス中にWC3009の連続繊維を有する複合材の試験データ 実 試験 施 温度 YS UTS εML εF R.A. 例 マトリックス合金 熱処理 ℃ ksi ksi % % % 1 マトリックス108 1200℃ RT 128 128 0.2 23 36 760 81 83 0.7 24 50 980 22 24 0.6 40 70 1200 10 11 0.8 39 96 2 マトリックス124 1200℃ RT 131 131 0.2 22 35 760 83 92 1.8 13 14 980 35 35 0.2 59 76 1200 9 14 1.4 53 95 1 マトリックス108 1100℃ RT 126 127 0.3 26 37 1300℃ RT 降伏 40 0.02 0.2 0 せず 2 マトリックス124 1100℃ RT 134 134 0.2 26 45 1300℃ RT 126 127 0.2 3.4 6.6 表IIに挙げた結果から分かるように、1300℃で熱
処理したサンプルの延性は、1100℃または1200
℃で熱処理して得られた延性値と比較して著しく低下し
た。
の粒界には酸化ハフニウム(HfO 2 )がたくさん析出
していた。マトリックス鋳造物内、繊維の表面、および
マトリックスの機械加工面にある酸素がWC3009繊
維中の高濃度のハフニウムと反応したのであろう。二回
押出した複合材を1100℃、1200℃または130
0℃の熱処理温度で熱処理した後機械加工して機械的特
性試験用の試験棒を作製した。この試験棒ゲージは直径
が0.08インチであり、マトリックスの外側ゲージ表
面は外側の繊維表面を約0.005インチ越えていた。
すなわち、各繊維はマトリックス部材の外側表面から少
なくとも0.005インチのところにあった。7つの繊
維は密に詰まって配列されており、図1に示してあるよ
うに試験棒の軸上にある中央の繊維を6つの外側の繊維
が取り囲んでいた。繊維はすべて、試験棒の0.08イ
ンチというゲージ直径内に含まれていた。これらの棒を
下記表IIに示したように試験した。 表 II 合金マトリックス中にWC3009の連続繊維を有する複合材の試験データ 実 試験 施 温度 YS UTS εML εF R.A. 例 マトリックス合金 熱処理 ℃ ksi ksi % % % 1 マトリックス108 1200℃ RT 128 128 0.2 23 36 760 81 83 0.7 24 50 980 22 24 0.6 40 70 1200 10 11 0.8 39 96 2 マトリックス124 1200℃ RT 131 131 0.2 22 35 760 83 92 1.8 13 14 980 35 35 0.2 59 76 1200 9 14 1.4 53 95 1 マトリックス108 1100℃ RT 126 127 0.3 26 37 1300℃ RT 降伏 40 0.02 0.2 0 せず 2 マトリックス124 1100℃ RT 134 134 0.2 26 45 1300℃ RT 126 127 0.2 3.4 6.6 表IIに挙げた結果から分かるように、1300℃で熱
処理したサンプルの延性は、1100℃または1200
℃で熱処理して得られた延性値と比較して著しく低下し
た。
【0022】表IIに挙げた室温に関するデータを熱処
理温度に対してプロットしたグラフを図3に示す。また
伸びに対して粒度をプロットしたグラフを図4に示す。
引張り強さは基本的に、繊維とマトリックスのそれぞれ
の体積分率に対する混合計算則に従っていた。表IIに
示した結果を得るのに試験した材料の体積分率は、試験
に供した試験棒中で各々約0.012インチの測定直径
値を有するWC3009強化用繊維が約15.8容量%
であった。1100℃または1200℃で熱処理したサ
ンプルについては、いずれの複合材も約35%の面積減
少率で約22%の伸びという室温延性を示した。これら
の延性は、繊維を含まない類似のマトリックス組成物の
典型的な値7〜12%と比較して驚くほど高いことが観
察された。利用できるデータがずっと粒度の粗い組織の
合金に対するものしかないが、一般にWC3009合金
は、室温でバルクの形態では約5%の範囲の低い延性を
もっていることが知られている。
理温度に対してプロットしたグラフを図3に示す。また
伸びに対して粒度をプロットしたグラフを図4に示す。
引張り強さは基本的に、繊維とマトリックスのそれぞれ
の体積分率に対する混合計算則に従っていた。表IIに
示した結果を得るのに試験した材料の体積分率は、試験
に供した試験棒中で各々約0.012インチの測定直径
値を有するWC3009強化用繊維が約15.8容量%
であった。1100℃または1200℃で熱処理したサ
ンプルについては、いずれの複合材も約35%の面積減
少率で約22%の伸びという室温延性を示した。これら
の延性は、繊維を含まない類似のマトリックス組成物の
典型的な値7〜12%と比較して驚くほど高いことが観
察された。利用できるデータがずっと粒度の粗い組織の
合金に対するものしかないが、一般にWC3009合金
は、室温でバルクの形態では約5%の範囲の低い延性を
もっていることが知られている。
【0023】各々の複合材について、耐力に関するデー
タを温度に対してプロットしたグラフが図5であり、伸
び(%)に関するデータを温度に対してプロットしたグ
ラフが図6である。ニオブベースのマトリックス中にW
C3009の連続繊維を有する連続複合材に対して98
5℃のアルゴン雰囲気中で測定して得た基本的な破壊デ
ータを下記表IIIに示す。 表 III 15.8容量%のWC3009フィラメントで強化された複合材に対する 985℃における破壊寿命データ 連続複合材の 応 力 破壊寿命 実施例 マトリックス 熱処理温度 ksi εF% RA% (時間) 1 124 1100℃ 9 81 89 20.8 124 1200℃ 9 63 63 114.3 124 1300℃ 9 56 79 43.1 2 108 1100℃ 9 64 82 23.3 108 1200℃ 12 データ データ 0.6 な し な し 比較として、108マトリックスに類似の非強化合金の
985℃における破壊寿命は6ksiの応力でも25時
間未満である。同様に、124マトリックスに類似の非
強化合金の寿命は9ksiで1.8時間であった。
タを温度に対してプロットしたグラフが図5であり、伸
び(%)に関するデータを温度に対してプロットしたグ
ラフが図6である。ニオブベースのマトリックス中にW
C3009の連続繊維を有する連続複合材に対して98
5℃のアルゴン雰囲気中で測定して得た基本的な破壊デ
ータを下記表IIIに示す。 表 III 15.8容量%のWC3009フィラメントで強化された複合材に対する 985℃における破壊寿命データ 連続複合材の 応 力 破壊寿命 実施例 マトリックス 熱処理温度 ksi εF% RA% (時間) 1 124 1100℃ 9 81 89 20.8 124 1200℃ 9 63 63 114.3 124 1300℃ 9 56 79 43.1 2 108 1100℃ 9 64 82 23.3 108 1200℃ 12 データ データ 0.6 な し な し 比較として、108マトリックスに類似の非強化合金の
985℃における破壊寿命は6ksiの応力でも25時
間未満である。同様に、124マトリックスに類似の非
強化合金の寿命は9ksiで1.8時間であった。
【0024】本発明によって提供される強化構造体の同
等の応力で最良の複合材試験寿命は、類似の非強化組成
物の破壊寿命の10倍近く大きかった。2種の複合材の
密度は、108マトリックスを有する複合材が約7g/
cm3であり、124マトリックスを有する複合材が
7.2g/cm3 である。ニッケル基合金とコバルト基
合金の相当する密度値は8.2g/cm3 と9.3g/
cm3 である。これらの複合材は鍛練したNi基超合金
やCo基超合金より破壊強さがずっと高いが、それでも
鋳造したγ/γ′超合金よりは弱い。124複合材の9
85℃における100時間の密度換算応力は1.25
(任意単位、ksi/g/cc)であり、ルネ(Rene´)
80(密度換算応力は1.84)のような鋳造合金よ
り小さく、非強化マトリックス(密度換算応力は0.7
5)の場合の方にずっと近い。
等の応力で最良の複合材試験寿命は、類似の非強化組成
物の破壊寿命の10倍近く大きかった。2種の複合材の
密度は、108マトリックスを有する複合材が約7g/
cm3であり、124マトリックスを有する複合材が
7.2g/cm3 である。ニッケル基合金とコバルト基
合金の相当する密度値は8.2g/cm3 と9.3g/
cm3 である。これらの複合材は鍛練したNi基超合金
やCo基超合金より破壊強さがずっと高いが、それでも
鋳造したγ/γ′超合金よりは弱い。124複合材の9
85℃における100時間の密度換算応力は1.25
(任意単位、ksi/g/cc)であり、ルネ(Rene´)
80(密度換算応力は1.84)のような鋳造合金よ
り小さく、非強化マトリックス(密度換算応力は0.7
5)の場合の方にずっと近い。
【0025】他の温度のアルゴン雰囲気中で測定して得
られた破壊データを下記表IVに示す。 表 IV 15.8容量%のWC3009フィラメントで強化された複合材の 破壊寿命データ 破壊寿命(時間) 連続複合材の 871℃ 1093℃ 1149℃ 実施例 マトリックス 熱処理温度 15 ksi 5 ksi 3 ksi 1 108 1100℃ 34.3 11.5 60.3 2 124 1100℃ 81.6 16.1 500.5 124 1300℃ 46.2 42.2 372.1 典型的な鍛練されたNi超合金とCo超合金が1000
℃、3ksiに耐えるのは100時間未満であろう。温
度に関していうと、ニオブ‐チタンベースのマトリック
スを有する強化された複合材は鍛練されたNi合金また
はCo合金より80〜200℃高い温度で同じ時間耐え
られるであろう。
られた破壊データを下記表IVに示す。 表 IV 15.8容量%のWC3009フィラメントで強化された複合材の 破壊寿命データ 破壊寿命(時間) 連続複合材の 871℃ 1093℃ 1149℃ 実施例 マトリックス 熱処理温度 15 ksi 5 ksi 3 ksi 1 108 1100℃ 34.3 11.5 60.3 2 124 1100℃ 81.6 16.1 500.5 124 1300℃ 46.2 42.2 372.1 典型的な鍛練されたNi超合金とCo超合金が1000
℃、3ksiに耐えるのは100時間未満であろう。温
度に関していうと、ニオブ‐チタンベースのマトリック
スを有する強化された複合材は鍛練されたNi合金また
はCo合金より80〜200℃高い温度で同じ時間耐え
られるであろう。
【0026】上記複合材の応力破壊寿命に関するデータ
を図7のラーソン‐ミラー(Larson-Miller) プロットに
示す。WC3009以外に補強用材料として使用するの
に適したニオブ基合金のいくつかを挙げると特に次のも
のがある。 表 式Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 を有するニオブベースの マトリックス金属に対する補強用要素として有用な市販のニオブ基合金 合金名称 公称合金添加元素(重量%) FS80 1Zr C103 10Hf、1Ti、0.7Zr SCb291 10Ta、10W B66 5Mo、5V、1Zr Cb752 10W、2.5Zr C129Y 10W、10Hf、0.1Y FS85 28Ta、11W、0.8Zr SU16 11W、3Mo、2Hf、0.08C B99 22W、2Hf、0.07C AS30 20W、1Zr これら市販の合金はいずれも主要合金成分としてニオブ
を含有しており、また体心立方晶の構造をもっている。
またこれらの合金はいずれも商用供給される合金に不可
避的に存在する通常の種類・濃度の不純物合金を含有し
ている。
を図7のラーソン‐ミラー(Larson-Miller) プロットに
示す。WC3009以外に補強用材料として使用するの
に適したニオブ基合金のいくつかを挙げると特に次のも
のがある。 表 式Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 を有するニオブベースの マトリックス金属に対する補強用要素として有用な市販のニオブ基合金 合金名称 公称合金添加元素(重量%) FS80 1Zr C103 10Hf、1Ti、0.7Zr SCb291 10Ta、10W B66 5Mo、5V、1Zr Cb752 10W、2.5Zr C129Y 10W、10Hf、0.1Y FS85 28Ta、11W、0.8Zr SU16 11W、3Mo、2Hf、0.08C B99 22W、2Hf、0.07C AS30 20W、1Zr これら市販の合金はいずれも主要合金成分としてニオブ
を含有しており、また体心立方晶の構造をもっている。
またこれらの合金はいずれも商用供給される合金に不可
避的に存在する通常の種類・濃度の不純物合金を含有し
ている。
【0027】これらは、上記したように次式に示す組成
を有するニオブ‐チタンマトリックスを有する複合構造
体中で強化用要素として機能するのに充分な高温強度と
低温延性を有すると思われる合金である。 Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 強化用合金の繊維またはフィラメントの形態は、少なく
ともひとつが小さい寸法であるような形態である。すな
わち、強化用要素は繊維として存在することができ、こ
の場合繊維はひとつの大きい寸法とふたつの小さい寸法
をもつ。あるいは、リボンまたはディスクまたは小さい
板またはホイル(箔)として存在することもでき、この
場合強化用構造体はひとつの小さい寸法とふたつの大き
い寸法をもつ。
を有するニオブ‐チタンマトリックスを有する複合構造
体中で強化用要素として機能するのに充分な高温強度と
低温延性を有すると思われる合金である。 Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 強化用合金の繊維またはフィラメントの形態は、少なく
ともひとつが小さい寸法であるような形態である。すな
わち、強化用要素は繊維として存在することができ、こ
の場合繊維はひとつの大きい寸法とふたつの小さい寸法
をもつ。あるいは、リボンまたはディスクまたは小さい
板またはホイル(箔)として存在することもでき、この
場合強化用構造体はひとつの小さい寸法とふたつの大き
い寸法をもつ。
【0028】別のいくつかの実施例で、本発明の複合材
の別の製造法を例示する。実施例3 マトリックス合金と強化用合金の丸棒一束を同時押出し
することによって複合構造体を製造した。生成すべき複
合材のマトリックス(合金6とする)は束のうちの棒の
数の約2/3に当たり、したがって複合材の体積の2/
3に相当していた。このマトリックス金属のチタン/ニ
オブの比は0.67であった。
の別の製造法を例示する。実施例3 マトリックス合金と強化用合金の丸棒一束を同時押出し
することによって複合構造体を製造した。生成すべき複
合材のマトリックス(合金6とする)は束のうちの棒の
数の約2/3に当たり、したがって複合材の体積の2/
3に相当していた。このマトリックス金属のチタン/ニ
オブの比は0.67であった。
【0029】このマトリックスは27.5原子%がチタ
ン、5.5原子%がアルミニウム、6原子%がクロム、
3.5原子%がハフニウム、2.5原子%がバナジウム
であり、残部がニオブで、次式に相当していた。 Nb‐Ti27.5‐Al5.5 ‐Cr6 ‐Hf3.5 ‐V2.5 この複合材の強化用成分の棒は、下記式に従って20重
量%のタングステンと1重量%のジルコニウムを含み残
部がニオブであるAS‐30合金であった。
ン、5.5原子%がアルミニウム、6原子%がクロム、
3.5原子%がハフニウム、2.5原子%がバナジウム
であり、残部がニオブで、次式に相当していた。 Nb‐Ti27.5‐Al5.5 ‐Cr6 ‐Hf3.5 ‐V2.5 この複合材の強化用成分の棒は、下記式に従って20重
量%のタングステンと1重量%のジルコニウムを含み残
部がニオブであるAS‐30合金であった。
【0030】Nb‐W20‐Zr1 この複合材を形成するには、各々60ミルの直径を有す
る強化材の棒約70本とマトリックスの棒140本を使
用した。この210本の棒をマトリックス金属のスリー
ブに入れた。このスリーブとその中身をモリブデン製の
缶の中に封入して押出し用のビレットを形成した。次
に、このビレットとその中身の全体を押出し比10:1
で加工した。押出した製品の断片を切り出し、この断片
を再び押出し比10:1で再度加工した。こうして材料
棒の二回押出しを実施した。
る強化材の棒約70本とマトリックスの棒140本を使
用した。この210本の棒をマトリックス金属のスリー
ブに入れた。このスリーブとその中身をモリブデン製の
缶の中に封入して押出し用のビレットを形成した。次
に、このビレットとその中身の全体を押出し比10:1
で加工した。押出した製品の断片を切り出し、この断片
を再び押出し比10:1で再度加工した。こうして材料
棒の二回押出しを実施した。
【0031】二回押出した後各強化用繊維のサイズは約
150μmであった。図8は、この構造体の断面の一部
の顕微鏡写真である。この顕微鏡写真から明らかなよう
に、材料の棒は丸棒としての形態を失っていた。さら
に、材料棒から複合材内部で形成されたストランドの極
めて不規則な形状が示しているように、多くの場合出発
材料として使用した棒からなる要素が変形し、場合によ
っては他の要素とつながって図8の顕微鏡写真に見られ
るようなマトリックスストランドと強化材ストランドの
不規則なパターンを形成した。
150μmであった。図8は、この構造体の断面の一部
の顕微鏡写真である。この顕微鏡写真から明らかなよう
に、材料の棒は丸棒としての形態を失っていた。さら
に、材料棒から複合材内部で形成されたストランドの極
めて不規則な形状が示しているように、多くの場合出発
材料として使用した棒からなる要素が変形し、場合によ
っては他の要素とつながって図8の顕微鏡写真に見られ
るようなマトリックスストランドと強化材ストランドの
不規則なパターンを形成した。
【0032】複合材とマトリックス材料から標準引張り
試験棒を製造し、引張り試験を行なった。その結果を下
記表Vに示す。 表 V 連続繊維で強化された合金とマトリックス合金の引張り試験結果 実 伸び 伸び 施 温度 耐 力 最 大 最大 破断 RA 例 サンプル 合 金 ℃ ksi ksi % % % 複合材 3 91-12/A AS-30/合金6 70 121.0 121.0 0.2 0.2 1.5 91-12/B AS-30/合金6 760 78.1 89.3 4.8 20.6 27.0 91-12/C AS-30/合金6 980 43.7 44.3 3.8 48.5 50.0 91-12/D AS-30/合金6 1200 22.5 25.4 2.7 65.5 56.0 マトリックス 91-32 合金6 70 132.4 132.4 0.1 23.5 46.0 91-32 合金6 760 83.1 92.1 1.7 48.3 64.0 91-32 合金6 980 42.1 42.7 0.3 95.2 95.0 91-32 合金6 1200 20.4 20.4 0.2 83.2 57.0 図9はこの表の耐力のデータをプロットしたグラフであ
る。
試験棒を製造し、引張り試験を行なった。その結果を下
記表Vに示す。 表 V 連続繊維で強化された合金とマトリックス合金の引張り試験結果 実 伸び 伸び 施 温度 耐 力 最 大 最大 破断 RA 例 サンプル 合 金 ℃ ksi ksi % % % 複合材 3 91-12/A AS-30/合金6 70 121.0 121.0 0.2 0.2 1.5 91-12/B AS-30/合金6 760 78.1 89.3 4.8 20.6 27.0 91-12/C AS-30/合金6 980 43.7 44.3 3.8 48.5 50.0 91-12/D AS-30/合金6 1200 22.5 25.4 2.7 65.5 56.0 マトリックス 91-32 合金6 70 132.4 132.4 0.1 23.5 46.0 91-32 合金6 760 83.1 92.1 1.7 48.3 64.0 91-32 合金6 980 42.1 42.7 0.3 95.2 95.0 91-32 合金6 1200 20.4 20.4 0.2 83.2 57.0 図9はこの表の耐力のデータをプロットしたグラフであ
る。
【0033】表Vのデータの比較から明らかなように、
複合材は、低めの温度ではマトリックスより低い強度を
もっているが、高めの温度ではマトリックスより高い強
度をもっている。複合材の最大強度は、1200℃の試
験温度でマトリックスの最大強度より約20%高い。複
合材とマトリックスに対して別の試験を行なって破壊に
対する相対耐性を決定した。その試験結果を下記表VI
に示す。 表 VI 連続繊維で強化された合金とマトリックス合金の破壊試験結果 実施例 サンプル 合 金 温度 ℃ 応力 ksi 寿命 (時間) 複合材 3 91-12 AS-30/合金6 980 12.50 1282.36 91-12 AS-30/合金6 1100 8.00 1928.20 −試験停止 マトリックス 91-32 合金6 980 12.50 1.86 91-32 合金6 1100 8.00 0.57 複合材とマトリックスのデータを比較すると明らかにな
るように、いずれの試験温度でも複合材には極めて顕著
な改良が見られる。高めの1100℃の試験温度での改
良は1,000%のオーダーである。実際、強化材の有
益な効果がすでに充分に示されたので試験は停止した。
複合材は、低めの温度ではマトリックスより低い強度を
もっているが、高めの温度ではマトリックスより高い強
度をもっている。複合材の最大強度は、1200℃の試
験温度でマトリックスの最大強度より約20%高い。複
合材とマトリックスに対して別の試験を行なって破壊に
対する相対耐性を決定した。その試験結果を下記表VI
に示す。 表 VI 連続繊維で強化された合金とマトリックス合金の破壊試験結果 実施例 サンプル 合 金 温度 ℃ 応力 ksi 寿命 (時間) 複合材 3 91-12 AS-30/合金6 980 12.50 1282.36 91-12 AS-30/合金6 1100 8.00 1928.20 −試験停止 マトリックス 91-32 合金6 980 12.50 1.86 91-32 合金6 1100 8.00 0.57 複合材とマトリックスのデータを比較すると明らかにな
るように、いずれの試験温度でも複合材には極めて顕著
な改良が見られる。高めの1100℃の試験温度での改
良は1,000%のオーダーである。実際、強化材の有
益な効果がすでに充分に示されたので試験は停止した。
【0034】以上の実施例における強化材の形態は、伸
びた強化用ストランドの観点から検査したとき強化材と
マトリックスが本質的に同じ範囲に渡っているという点
で、基本的に連続である。このような複合材を本発明で
は連続複合材または連続の強化用部材を有する複合材と
呼んでいる。本発明に従って提供される複合構造体の中
には、強化用部材が不連続であるもうひとつ別のグルー
プもある。これらの複合材では、強化用ストランドがマ
トリックス自身の全長に渡って伸びていないが、かなり
の長さまで伸びており、また、マトリックス内部でかな
りの幅に渡って伸びていてもよい。しかし、このような
強化材は長さとか幅に対して厚さと呼称されるような小
さい寸法を少なくともひとつもっている。したがって、
本発明は不連続複合材、すなわち強化材が不連続である
複合材を包含する。この場合、強化材は小さい板状また
はある長さのリボンもしくはストランドまたはホイルの
形態であることができるが、マトリックスの長い寸法の
全長に渡って伸びていることはない。
びた強化用ストランドの観点から検査したとき強化材と
マトリックスが本質的に同じ範囲に渡っているという点
で、基本的に連続である。このような複合材を本発明で
は連続複合材または連続の強化用部材を有する複合材と
呼んでいる。本発明に従って提供される複合構造体の中
には、強化用部材が不連続であるもうひとつ別のグルー
プもある。これらの複合材では、強化用ストランドがマ
トリックス自身の全長に渡って伸びていないが、かなり
の長さまで伸びており、また、マトリックス内部でかな
りの幅に渡って伸びていてもよい。しかし、このような
強化材は長さとか幅に対して厚さと呼称されるような小
さい寸法を少なくともひとつもっている。したがって、
本発明は不連続複合材、すなわち強化材が不連続である
複合材を包含する。この場合、強化材は小さい板状また
はある長さのリボンもしくはストランドまたはホイルの
形態であることができるが、マトリックスの長い寸法の
全長に渡って伸びていることはない。
【0035】このような不連続強化材を有する複合材
は、本発明に従って、マトリックスと強化用金属の粉末
要素の混合物を作成することによって粉末冶金法で製造
できる。混合物中のマトリックスは強化材より大きい体
積分率でなければならない。マトリックスは任意の形状
と大きさの粉末、フレークまたはその他のマトリックス
要素でよいが、その形状と大きさはマトリックスが複合
材中で充分に相互接続した媒質となることができるもの
でなければならない。強化材は要素混合物中でマトリッ
クスより小さい体積分率でなければならない。強化材は
粉末、またはフレーク、またはニードル、またはリボン
もしくはホイル断片、などでよい。例を挙げると、不連
続強化材を有する複合材は、マトリックス粉末と強化材
粉末を含む粉末混合物を機械的または熱的・機械的に加
工して、粉末を圧密化すると共にその粉末を少なくとも
ひとつの長い寸法方向に伸ばすことによって製造でき
る。たとえば、マトリックス粉末と強化材粉末の混合物
から複合材を形成し、圧密化された粉末の両者に押出し
または圧延作用をかける場合、マトリックスと強化材は
圧延または押出しを実施する方向に伸ばされる。このよ
うな作用の結果、押出しまたは圧延の方向に伸ばされた
不連続な強化用要素を有する複合材が生成する。このよ
うな構造体はマトリックス材料自身と比較して優れた特
性を有することが判明した。以下に、不連続な強化材を
有する複合材を作成した実施例をいくつか示す。実施例4〜6 不連続複合材をいくつか製造した。そのために2組の合
金粉末を作成した。第一の組はマトリックス合金であ
り、第二の組は強化用合金であった。
は、本発明に従って、マトリックスと強化用金属の粉末
要素の混合物を作成することによって粉末冶金法で製造
できる。混合物中のマトリックスは強化材より大きい体
積分率でなければならない。マトリックスは任意の形状
と大きさの粉末、フレークまたはその他のマトリックス
要素でよいが、その形状と大きさはマトリックスが複合
材中で充分に相互接続した媒質となることができるもの
でなければならない。強化材は要素混合物中でマトリッ
クスより小さい体積分率でなければならない。強化材は
粉末、またはフレーク、またはニードル、またはリボン
もしくはホイル断片、などでよい。例を挙げると、不連
続強化材を有する複合材は、マトリックス粉末と強化材
粉末を含む粉末混合物を機械的または熱的・機械的に加
工して、粉末を圧密化すると共にその粉末を少なくとも
ひとつの長い寸法方向に伸ばすことによって製造でき
る。たとえば、マトリックス粉末と強化材粉末の混合物
から複合材を形成し、圧密化された粉末の両者に押出し
または圧延作用をかける場合、マトリックスと強化材は
圧延または押出しを実施する方向に伸ばされる。このよ
うな作用の結果、押出しまたは圧延の方向に伸ばされた
不連続な強化用要素を有する複合材が生成する。このよ
うな構造体はマトリックス材料自身と比較して優れた特
性を有することが判明した。以下に、不連続な強化材を
有する複合材を作成した実施例をいくつか示す。実施例4〜6 不連続複合材をいくつか製造した。そのために2組の合
金粉末を作成した。第一の組はマトリックス合金であ
り、第二の組は強化用合金であった。
【0036】このマトリックス粉末は、チタンとニオブ
の比が0.85のニオブ基合金であった。マトリックス
合金GACと名付けたこの合金は次式で表わされる組成
をもっていた。 マトリックス合金GAC:Nb‐36.9Ti‐8Cr
‐7.9Al‐2Hf。この合金の粉末は、通常の不活
性ガスアトマイゼーション法で製造した。
の比が0.85のニオブ基合金であった。マトリックス
合金GACと名付けたこの合金は次式で表わされる組成
をもっていた。 マトリックス合金GAC:Nb‐36.9Ti‐8Cr
‐7.9Al‐2Hf。この合金の粉末は、通常の不活
性ガスアトマイゼーション法で製造した。
【0037】また、AS−30合金(組成は前記実施例
3に示した)のサンプルを、水素化‐脱水素化法で粉末
に変換した。このプロセスでは、材料のビレットを90
0〜1,000℃で水素にさらす。合金は水素を吸収し
て脆化する。いったん脆化させたビレットをジョークラ
ッシャーまたはボールミルで粉砕して、ビレットの脆化
した合金から粉末を作成する。
3に示した)のサンプルを、水素化‐脱水素化法で粉末
に変換した。このプロセスでは、材料のビレットを90
0〜1,000℃で水素にさらす。合金は水素を吸収し
て脆化する。いったん脆化させたビレットをジョークラ
ッシャーまたはボールミルで粉砕して、ビレットの脆化
した合金から粉末を作成する。
【0038】ビレットの微粉化後、粉末を900〜1,
000℃の温度で真空にして粉末から水素を除去し、金
属の延性を回復する。この方法によりAS−30合金を
粉末にした。全部で3つのマトリックス粉末のバッチと
強化材として機能させる粉末の3つのバッチを作成し
た。91−13、91−14および91−27と名付け
た粉末ブレンドの押出しによって不連続複合粉末サンプ
ルを作成した。GACマトリックス合金粉末単独の押出
しによってマトリックス合金を製造し、その押出し品を
91−26とした。
000℃の温度で真空にして粉末から水素を除去し、金
属の延性を回復する。この方法によりAS−30合金を
粉末にした。全部で3つのマトリックス粉末のバッチと
強化材として機能させる粉末の3つのバッチを作成し
た。91−13、91−14および91−27と名付け
た粉末ブレンドの押出しによって不連続複合粉末サンプ
ルを作成した。GACマトリックス合金粉末単独の押出
しによってマトリックス合金を製造し、その押出し品を
91−26とした。
【0039】ここに記載の3つの実施例のそれぞれで粉
末混合物を作成した。第一の粉末混合物91−13は、
マトリックス合金が2/3で、水素化‐脱水素化法で作
成したAS−30金属が1/3であった。第二の粉末ブ
レンド(91−14とした)では、マトリックス粉末が
2/3で、水素化‐脱水素化法で作成したWC3009
粉末が1/3であった。
末混合物を作成した。第一の粉末混合物91−13は、
マトリックス合金が2/3で、水素化‐脱水素化法で作
成したAS−30金属が1/3であった。第二の粉末ブ
レンド(91−14とした)では、マトリックス粉末が
2/3で、水素化‐脱水素化法で作成したWC3009
粉末が1/3であった。
【0040】粉末の第三のバッチでは、マトリックス粉
末が2/3で、WC3009球状粉末が1/3であっ
た。この球状粉末は、WC3009合金のビレットを約
12,000回/分の速度で回転させるPREP(プラ
ズマ回転電極法)で調製した。ビレットが回転している
間にプラズマ炎中でビレットの端を融解させた。遠心力
により、ビレットが回転するにつれてビレット端部から
液体がほとばしり、この端部が融解するときにこの作用
によって金属がアトマイゼーションされて小さい液滴と
なり、これがとんでいる間に凝固して球状粒子の微粉に
なった。
末が2/3で、WC3009球状粉末が1/3であっ
た。この球状粉末は、WC3009合金のビレットを約
12,000回/分の速度で回転させるPREP(プラ
ズマ回転電極法)で調製した。ビレットが回転している
間にプラズマ炎中でビレットの端を融解させた。遠心力
により、ビレットが回転するにつれてビレット端部から
液体がほとばしり、この端部が融解するときにこの作用
によって金属がアトマイゼーションされて小さい液滴と
なり、これがとんでいる間に凝固して球状粒子の微粉に
なった。
【0041】上記混合粉末またはブレンドの3つのバッ
チのそれぞれの粉末ブレンドを脱炭鋼製の缶に、この缶
を機械的に振動させながら注ぎ入れた。各缶への注入が
完了した後缶を排気して密封した。次に、各々の密封し
た缶を厚い壁をもつステンレス鋼製のジャケットに封入
してビレットを形成した。次いでこのビレットを熱間で
最大密度まで押し固めた後熱間で面積減少率を10:1
として押出した。
チのそれぞれの粉末ブレンドを脱炭鋼製の缶に、この缶
を機械的に振動させながら注ぎ入れた。各缶への注入が
完了した後缶を排気して密封した。次に、各々の密封し
た缶を厚い壁をもつステンレス鋼製のジャケットに封入
してビレットを形成した。次いでこのビレットを熱間で
最大密度まで押し固めた後熱間で面積減少率を10:1
として押出した。
【0042】このような手順により、個々の粉末ブレン
ドを熱と圧力で圧密化した後、圧密化された粉末ブレン
ドを押出して強化用粉末の粒子を変形させて強化用スト
ランドとして機能する細長い粒子とした。この複合材と
マトリックスに対して引張り試験を実施した。これらの
試験の結果を下記表VIIに示す。 表VII 繊維で強化されたマトリックス合金の不連続複合材の引張り試験結果 実 伸 び 伸 び 施 温度 耐 力 最 大 最 大 破 断 RA 例 サンプル 合 金 ℃ ksi ksi % % % 複合材 4 91-13/1C AS-30/ 70 降伏 92.0 0.002 0.002 1.5 合金GAC せず 91-13/2I AS-30/ 760 83.2 88.2 1.0 1.8 5 合金GAC 91-13/2J AS-30/ 980 38.3 38.7 0.4 15 16 合金GAC 91-13/2F AS-30/ 1200 18.3 19.1 1.1 33 29 合金GAC 複合材 5 91-14/2L WC-3009/ 70 136.8 139.3 2.2 14 27 合金GAC 91-14/2K WC-3009/ 760 92.5 100.3 1.9 20 25 合金GAC 91-14/1O WC-3009/ 980 46.3 46.5 0.3 20 15 合金GAC 91-14/2N WC-3009/ 1200 23.7 26.9 1.5 23 16 合金GAC マトリックス 91-26/D 合金GAC 70 144.5 144.5 0.1 8 22 91-26/C 合金GAC 760 93.1 95.8 0.6 54 69 91-26/B 合金GAC 980 29.2 29.2 0.2 112 95 91-26/A 合金GAC 1200 10.9 10.9 0.2 207 97 複合材 6 91-27/D WC-3009/ 70 134.2 135.6 1.7 16 31 合金GAC 91-27/E WC-3009/ 760 87.9 96.3 1.6 14 18 合金GAC 91-27/H WC-3009/ 980 42.6 42.9 0.4 14 14 合金GAC 91-27/J WC-3009/ 1200 23.0 25.0 1.0 19 11 合金GAC 上の表VIIに示したデータから明らかなように、3種
いずれの複合材のサンプルも室温の耐力はマトリックス
自身の耐力より低い。しかし、1200℃の試験データ
はすべて、複合構造材がマトリックス材料より高い耐力
をもっていることを示している。さらに、表VIIに示
したデータから明らかなように、最大引張り強さは、室
温の試験条件では実施例4、5、6の方がマトリックス
合金GACより低いが、1200℃の高温では実施例
4、5、6の方がマトリックス合金GACより高い。
ドを熱と圧力で圧密化した後、圧密化された粉末ブレン
ドを押出して強化用粉末の粒子を変形させて強化用スト
ランドとして機能する細長い粒子とした。この複合材と
マトリックスに対して引張り試験を実施した。これらの
試験の結果を下記表VIIに示す。 表VII 繊維で強化されたマトリックス合金の不連続複合材の引張り試験結果 実 伸 び 伸 び 施 温度 耐 力 最 大 最 大 破 断 RA 例 サンプル 合 金 ℃ ksi ksi % % % 複合材 4 91-13/1C AS-30/ 70 降伏 92.0 0.002 0.002 1.5 合金GAC せず 91-13/2I AS-30/ 760 83.2 88.2 1.0 1.8 5 合金GAC 91-13/2J AS-30/ 980 38.3 38.7 0.4 15 16 合金GAC 91-13/2F AS-30/ 1200 18.3 19.1 1.1 33 29 合金GAC 複合材 5 91-14/2L WC-3009/ 70 136.8 139.3 2.2 14 27 合金GAC 91-14/2K WC-3009/ 760 92.5 100.3 1.9 20 25 合金GAC 91-14/1O WC-3009/ 980 46.3 46.5 0.3 20 15 合金GAC 91-14/2N WC-3009/ 1200 23.7 26.9 1.5 23 16 合金GAC マトリックス 91-26/D 合金GAC 70 144.5 144.5 0.1 8 22 91-26/C 合金GAC 760 93.1 95.8 0.6 54 69 91-26/B 合金GAC 980 29.2 29.2 0.2 112 95 91-26/A 合金GAC 1200 10.9 10.9 0.2 207 97 複合材 6 91-27/D WC-3009/ 70 134.2 135.6 1.7 16 31 合金GAC 91-27/E WC-3009/ 760 87.9 96.3 1.6 14 18 合金GAC 91-27/H WC-3009/ 980 42.6 42.9 0.4 14 14 合金GAC 91-27/J WC-3009/ 1200 23.0 25.0 1.0 19 11 合金GAC 上の表VIIに示したデータから明らかなように、3種
いずれの複合材のサンプルも室温の耐力はマトリックス
自身の耐力より低い。しかし、1200℃の試験データ
はすべて、複合構造材がマトリックス材料より高い耐力
をもっていることを示している。さらに、表VIIに示
したデータから明らかなように、最大引張り強さは、室
温の試験条件では実施例4、5、6の方がマトリックス
合金GACより低いが、1200℃の高温では実施例
4、5、6の方がマトリックス合金GACより高い。
【0043】複合材とマトリックス構造材について一連
の比較破壊試験も実施した。結果を下記表VIIIに示
す。 表 VIII 不連続繊維で強化された合金とマトリックス合金に対する破壊試験結果 例 サンプル 合 金 温度 ℃ 応力ksi 寿命(時間) 複 合 材 4 91-13 AS-30/合金GAC 980 12.50 15.80 91-13 AS-30/合金GAC 1100 8.00 7.87 91-13 AS-30/合金GAC 980 10.00 103.74 91-13 AS-30/合金GAC 1100 5.00 594.55 複合材 5 91-14 WC-3009/合金GAC 980 12.50 20.52 91-14 WC-3009/合金GAC 1100 8.00 10.6〜 19.2 91-14 WC-3009/合金GAC 980 10.00 34.09 91-14 WC-3009/合金GAC 1100 5.00 73.29 マトリックス 91-26 合金GAC 980 12.50 1.05 91-26 合金GAC 1100 8.00 0.25 複合材 6 91-27 WC-3009/合金GAC 980 12.50 7.94 91-27 WC-3009/合金GAC 1100 8.00 8.97 上の表VIIIに示したデータから明らかなように、9
80℃の温度での破壊試験値は、実施例4、5、6の複
合構造材の方がマトリックス合金GACサンプルよりか
なり高い。
の比較破壊試験も実施した。結果を下記表VIIIに示
す。 表 VIII 不連続繊維で強化された合金とマトリックス合金に対する破壊試験結果 例 サンプル 合 金 温度 ℃ 応力ksi 寿命(時間) 複 合 材 4 91-13 AS-30/合金GAC 980 12.50 15.80 91-13 AS-30/合金GAC 1100 8.00 7.87 91-13 AS-30/合金GAC 980 10.00 103.74 91-13 AS-30/合金GAC 1100 5.00 594.55 複合材 5 91-14 WC-3009/合金GAC 980 12.50 20.52 91-14 WC-3009/合金GAC 1100 8.00 10.6〜 19.2 91-14 WC-3009/合金GAC 980 10.00 34.09 91-14 WC-3009/合金GAC 1100 5.00 73.29 マトリックス 91-26 合金GAC 980 12.50 1.05 91-26 合金GAC 1100 8.00 0.25 複合材 6 91-27 WC-3009/合金GAC 980 12.50 7.94 91-27 WC-3009/合金GAC 1100 8.00 8.97 上の表VIIIに示したデータから明らかなように、9
80℃の温度での破壊試験値は、実施例4、5、6の複
合構造材の方がマトリックス合金GACサンプルよりか
なり高い。
【0044】さらに、大きい破壊寿命の利点は、マトリ
ックス合金GACサンプルの場合より実施例4、5、6
の複合構造材の場合の方が大きい。したがって、表VI
IとVIIIのデータから明らかなように、強度や破壊
寿命などの性質をマトリックスのものと比較して見たと
き不連続複合材は大きく改良されている。
ックス合金GACサンプルの場合より実施例4、5、6
の複合構造材の場合の方が大きい。したがって、表VI
IとVIIIのデータから明らかなように、強度や破壊
寿命などの性質をマトリックスのものと比較して見たと
き不連続複合材は大きく改良されている。
【0045】一般に、本発明の複合材は、強化用セグメ
ントの長い方の寸法の方向に配向された優れた性質をも
っている。すでに指摘した通り強化材は、長い寸法をひ
とつと短い寸法をふたつもっているストランドの形態で
あっても、小さい寸法をひとつとかなり大きめの寸法を
有するリボンまたは小さい板またはホイルの形態であっ
てもよい。
ントの長い方の寸法の方向に配向された優れた性質をも
っている。すでに指摘した通り強化材は、長い寸法をひ
とつと短い寸法をふたつもっているストランドの形態で
あっても、小さい寸法をひとつとかなり大きめの寸法を
有するリボンまたは小さい板またはホイルの形態であっ
てもよい。
【0046】本発明の複合構造体は、3つの大きな寸法
をもっている強化された物品はもちろん、強化された棒
または強化されたストリップまたは強化されたシートに
形成することができる。本発明の物品を棒に成形する例
として、押出し加工を使用する場合を上に例示した。同
様な方法でストリップまたはシートの物品も形成するこ
とができる。いずれの場合も、強化用金属は、体心立方
晶の結晶形を有する強化用金属の表としてすでに示した
ようなニオブベースの金属でなければならない。マトリ
ックスと強化用コアの両方が体心立方晶の結晶形を有す
るニオブベースの金属であり、マトリックス金属が次式 Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 に合致する複合物品を形成するのに使用できる方法の中
には、押出し、圧延、スエージ加工がある。
をもっている強化された物品はもちろん、強化された棒
または強化されたストリップまたは強化されたシートに
形成することができる。本発明の物品を棒に成形する例
として、押出し加工を使用する場合を上に例示した。同
様な方法でストリップまたはシートの物品も形成するこ
とができる。いずれの場合も、強化用金属は、体心立方
晶の結晶形を有する強化用金属の表としてすでに示した
ようなニオブベースの金属でなければならない。マトリ
ックスと強化用コアの両方が体心立方晶の結晶形を有す
るニオブベースの金属であり、マトリックス金属が次式 Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 に合致する複合物品を形成するのに使用できる方法の中
には、押出し、圧延、スエージ加工がある。
【0047】これらの構造体の強化材は、小さい寸法を
少なくともひとつ有する多くの要素の形態になるように
分配されている。本明細書中ではそのような要素を強化
材のストランドという。このようなストランドはリボン
もしくはリボンセグメントまたは繊維またはフィラメン
トまたは小さい板またはホイルもしくは糸、などの形態
とすることができ、これらはすべて小さい寸法を少なく
ともひとつもっており、したがっていずれも本明細書で
はストランドという。
少なくともひとつ有する多くの要素の形態になるように
分配されている。本明細書中ではそのような要素を強化
材のストランドという。このようなストランドはリボン
もしくはリボンセグメントまたは繊維またはフィラメン
トまたは小さい板またはホイルもしくは糸、などの形態
とすることができ、これらはすべて小さい寸法を少なく
ともひとつもっており、したがっていずれも本明細書で
はストランドという。
【0048】そのようなストランドが数多くマトリック
ス中に分配されておりマトリックス材料によって互いに
本質的に分離されていることのひとつの利点は、個々の
ストランドが酸化に暴露された場合、マトリックス材料
内部に個別に封入されている他のストランドのすべてを
そのような酸化に対してさらすことなくそのストランド
が酸化される。したがって他のストランドの強化機能は
保存される。
ス中に分配されておりマトリックス材料によって互いに
本質的に分離されていることのひとつの利点は、個々の
ストランドが酸化に暴露された場合、マトリックス材料
内部に個別に封入されている他のストランドのすべてを
そのような酸化に対してさらすことなくそのストランド
が酸化される。したがって他のストランドの強化機能は
保存される。
【0049】さらにこの点に関して、本発明の構造体の
重大な利点は、強化材がマトリックス内に分配されてい
て強化材が分散された形態で存在しているということで
ある。たとえば、実施例1と2で強化用に用いた棒は中
心に7番目の棒がある円形パターンに分配されている。
実施例3では図8に示されているようにそれよりランダ
ムなパターンに分配されており、実施例4〜6では横方
向と縦方向を含めてさらにランダムに強化材が分配され
ている。一般に、このようにマトリックス中に分配され
た形態の強化材はその複合材の性質を高めることがすで
に示されている。
重大な利点は、強化材がマトリックス内に分配されてい
て強化材が分散された形態で存在しているということで
ある。たとえば、実施例1と2で強化用に用いた棒は中
心に7番目の棒がある円形パターンに分配されている。
実施例3では図8に示されているようにそれよりランダ
ムなパターンに分配されており、実施例4〜6では横方
向と縦方向を含めてさらにランダムに強化材が分配され
ている。一般に、このようにマトリックス中に分配され
た形態の強化材はその複合材の性質を高めることがすで
に示されている。
【0050】また一般に、強化材は複合物品の使用中強
化材としてとどまらなければならない。この意味するこ
とは、マトリックス中の強化材の寸法が充分に大きく
て、その強化用要素がマトリックス中に拡散して別個の
ニオブ基合金としての存在が分からなくなってしまうよ
うなことがあってはならないということである。拡散の
程度は、もちろん、その目的用途に使用中の複合材の温
度に依存するし、またそのように使用している間複合材
が高温にさらされる時間にも依存する。融点が約190
0℃のマトリックスと、融点が約2475℃の強化相と
から形成された複合材の場合、通常の計算に基づいて最
初に評価すると、直径すなわち太さが約20μの強化用
ストランドを有する複合構造体は、1200℃で100
0時間以上、1400℃で約1000時間、実質的な相
互拡散に対して安定であろう。
化材としてとどまらなければならない。この意味するこ
とは、マトリックス中の強化材の寸法が充分に大きく
て、その強化用要素がマトリックス中に拡散して別個の
ニオブ基合金としての存在が分からなくなってしまうよ
うなことがあってはならないということである。拡散の
程度は、もちろん、その目的用途に使用中の複合材の温
度に依存するし、またそのように使用している間複合材
が高温にさらされる時間にも依存する。融点が約190
0℃のマトリックスと、融点が約2475℃の強化相と
から形成された複合材の場合、通常の計算に基づいて最
初に評価すると、直径すなわち太さが約20μの強化用
ストランドを有する複合構造体は、1200℃で100
0時間以上、1400℃で約1000時間、実質的な相
互拡散に対して安定であろう。
【0051】したがって、複合材が非常に高い温度にさ
らされることになる場合、拡散が起こっても強化用要素
がそれによってマトリックス中に完全に均一化されるよ
うに大きめの断面積を有する強化用要素で複合材を形成
するのが好ましい。特定の組み合わせの時間と温度で使
用するのに必要とされる強化用要素の寸法は、二、三の
予備実験と通常の拡散計算によって決定することができ
る。本明細書中で以上に記載した説明に基づきそのよう
な試験、計算および決定を行なうのに必要なパラメータ
ーはすべてユーザーが入手可能である。たとえば、断面
寸法が5ミクロン程度に小さい強化用要素は、約100
0℃以下の温度で長時間有効に使用することができる。
しかし、これと同じ強化用要素を1400℃を越える温
度に同じ時間保って見ると強化材がマトリックス中で均
一化される。本発明の実施法の特定の例として、実施例
1と2の複合材の強化用要素は直径約12ミル(約30
0ミクロンに等しい)であったが、このような強化材
は、複合材の改良された性質をあまり損なうことなく、
マトリックスと強化用要素との界面で多少の相互拡散が
起こるまでの時間高温で使用することができる。
らされることになる場合、拡散が起こっても強化用要素
がそれによってマトリックス中に完全に均一化されるよ
うに大きめの断面積を有する強化用要素で複合材を形成
するのが好ましい。特定の組み合わせの時間と温度で使
用するのに必要とされる強化用要素の寸法は、二、三の
予備実験と通常の拡散計算によって決定することができ
る。本明細書中で以上に記載した説明に基づきそのよう
な試験、計算および決定を行なうのに必要なパラメータ
ーはすべてユーザーが入手可能である。たとえば、断面
寸法が5ミクロン程度に小さい強化用要素は、約100
0℃以下の温度で長時間有効に使用することができる。
しかし、これと同じ強化用要素を1400℃を越える温
度に同じ時間保って見ると強化材がマトリックス中で均
一化される。本発明の実施法の特定の例として、実施例
1と2の複合材の強化用要素は直径約12ミル(約30
0ミクロンに等しい)であったが、このような強化材
は、複合材の改良された性質をあまり損なうことなく、
マトリックスと強化用要素との界面で多少の相互拡散が
起こるまでの時間高温で使用することができる。
【0052】一般に、強化用要素はマトリックス内で、
マトリックスとそのマトリックスに含有される強化用要
素との間に比較的大きな界面面積ができるように分配す
るのが望ましい。この界面の程度は、基本的に、含まれ
ている強化材の表面積の大きさに依存する。表面積が大
きくなれば、強化材の細分割の程度を高くする必要があ
る。
マトリックスとそのマトリックスに含有される強化用要
素との間に比較的大きな界面面積ができるように分配す
るのが望ましい。この界面の程度は、基本的に、含まれ
ている強化材の表面積の大きさに依存する。表面積が大
きくなれば、強化材の細分割の程度を高くする必要があ
る。
【0053】ある複合材のマトリックス内にある強化材
の細分割の程度を記載するのに、便宜上強化比Rを使用
する。この強化比Rは、強化材の体積(立方センチメー
トル)に対する強化材の表面積(平方センチメートル)
の比である。したがって強化比Rは次のように表わされ
る。 R=(表面積cm2 )/(体積cm3 ) この比の使用法の一例として一辺が1cmの中実立方体
の強化材を考える。この強化材の体積は1cm3 であ
る。比Rは、表面積6cm2 を体積すなわち1ccで割
ることによって求められる。したがってこの比Rは6と
なる。一辺が2cmの強化材の立方体の場合、6つの面
の表面積はそれぞれ4平方cmであり、合計で24cm
2 となる。一辺が2cmの立方体の体積は8立方cmで
あるので、一辺2cmの立方体の場合比Rは24/8=
3である。一辺が3cmの立方体では比Rが54/27
=2である。このデータから明らかなように、ある表面
内にある強化材の体積が増える(また、細分割の程度が
減る)につれて比Rは増大する。本発明で目指している
ものは、強化材の細分割の程度が低いものではなくて細
分割の程度が高い複合構造体である。
の細分割の程度を記載するのに、便宜上強化比Rを使用
する。この強化比Rは、強化材の体積(立方センチメー
トル)に対する強化材の表面積(平方センチメートル)
の比である。したがって強化比Rは次のように表わされ
る。 R=(表面積cm2 )/(体積cm3 ) この比の使用法の一例として一辺が1cmの中実立方体
の強化材を考える。この強化材の体積は1cm3 であ
る。比Rは、表面積6cm2 を体積すなわち1ccで割
ることによって求められる。したがってこの比Rは6と
なる。一辺が2cmの強化材の立方体の場合、6つの面
の表面積はそれぞれ4平方cmであり、合計で24cm
2 となる。一辺が2cmの立方体の体積は8立方cmで
あるので、一辺2cmの立方体の場合比Rは24/8=
3である。一辺が3cmの立方体では比Rが54/27
=2である。このデータから明らかなように、ある表面
内にある強化材の体積が増える(また、細分割の程度が
減る)につれて比Rは増大する。本発明で目指している
ものは、強化材の細分割の程度が低いものではなくて細
分割の程度が高い複合構造体である。
【0054】この比の別の一例として、マトリックス中
に埋め込まれており、上記の例のように少ない場合では
なくてたくさん分配される強化材のスラブを考える。こ
のスラブはたとえば長さ40cm、幅20cm、厚さ1
cmとすることができる。このようなスラブの表面積は
1720cm2 、体積は800cm3 である。このスラ
ブの強化比Rは1720/800=2.15である。こ
のスラブの厚みを半分に減らすと比Rは1660/40
0=4.15となる。またスラブの厚みをさらに減らし
て1mmにすると比Rは1612/80=20.15に
なる。
に埋め込まれており、上記の例のように少ない場合では
なくてたくさん分配される強化材のスラブを考える。こ
のスラブはたとえば長さ40cm、幅20cm、厚さ1
cmとすることができる。このようなスラブの表面積は
1720cm2 、体積は800cm3 である。このスラ
ブの強化比Rは1720/800=2.15である。こ
のスラブの厚みを半分に減らすと比Rは1660/40
0=4.15となる。またスラブの厚みをさらに減らし
て1mmにすると比Rは1612/80=20.15に
なる。
【0055】前記実施例1と2の強化材の厚み(直径)
は約12ミルである。12ミルは約300ミクロンであ
り、300ミクロンは約0.3mmである。上記例で約
0.3mmの強化材の比Rは約1604/24=約67
である。しかし、実施例1および2の場合強化材はホイ
ルの形態ではなくフィラメントの形態で存在していた。
一般に、一列に並んだフィラメントやストランドは、ホ
イルより表面積が大きく、またホイルより強化材の体積
は小さい。マトリックス内に層として一列に配置された
直径0.3mmの円筒フィラメント状強化材は比Rが1
00以上になるであろう。
は約12ミルである。12ミルは約300ミクロンであ
り、300ミクロンは約0.3mmである。上記例で約
0.3mmの強化材の比Rは約1604/24=約67
である。しかし、実施例1および2の場合強化材はホイ
ルの形態ではなくフィラメントの形態で存在していた。
一般に、一列に並んだフィラメントやストランドは、ホ
イルより表面積が大きく、またホイルより強化材の体積
は小さい。マトリックス内に層として一列に配置された
直径0.3mmの円筒フィラメント状強化材は比Rが1
00以上になるであろう。
【0056】前記実施例1と2の場合、フィラメントは
マトリックス中で一列に並んで層を構成していることは
なく、実際約16容量%の程度までしか存在していなか
った。にもかかわらず、実施例1と2の強化材は複合材
の性質、特に破壊特性を改良するのに明らかに有効であ
った。強化比Rは複合材中に存在する強化材の体積分率
も実際の量も表わすものではなく、そのつもりもないこ
とを理解されたい。むしろ、強化比Rは存在する強化材
の細分割の程度と状態を定義するものであり、この程度
は強化材の体積に対する強化材の表面積の比で表わされ
る。強化材の細分割の程度を例示すると分かり易いであ
ろう。
マトリックス中で一列に並んで層を構成していることは
なく、実際約16容量%の程度までしか存在していなか
った。にもかかわらず、実施例1と2の強化材は複合材
の性質、特に破壊特性を改良するのに明らかに有効であ
った。強化比Rは複合材中に存在する強化材の体積分率
も実際の量も表わすものではなく、そのつもりもないこ
とを理解されたい。むしろ、強化比Rは存在する強化材
の細分割の程度と状態を定義するものであり、この程度
は強化材の体積に対する強化材の表面積の比で表わされ
る。強化材の細分割の程度を例示すると分かり易いであ
ろう。
【0057】上述のように、1立方センチメートルの1
個の強化材は表面積が6cm2 、体積が1cm3 (1c
c)である。この強化材をその垂直の軸に対して平行に
0.1mmの間隔で99回垂直に切り分けて厚さが0.
1mmの100枚の薄い強化材を作成すると、強化材の
表面積は198cm2 (一回切る毎に2cm2 )増加す
るが強化材の体積はまったく増大しない。言い換える
と、強化材の細分割の程度、したがってその表面積は増
大するがその体積は増大しないのである。この例の場
合、強化比Rは最初の強化材の6から切断後の強化材の
204まで増大するが、強化材の量自体はまったく増え
ていない。
個の強化材は表面積が6cm2 、体積が1cm3 (1c
c)である。この強化材をその垂直の軸に対して平行に
0.1mmの間隔で99回垂直に切り分けて厚さが0.
1mmの100枚の薄い強化材を作成すると、強化材の
表面積は198cm2 (一回切る毎に2cm2 )増加す
るが強化材の体積はまったく増大しない。言い換える
と、強化材の細分割の程度、したがってその表面積は増
大するがその体積は増大しないのである。この例の場
合、強化比Rは最初の強化材の6から切断後の強化材の
204まで増大するが、強化材の量自体はまったく増え
ていない。
【0058】本発明では、強化比が低いよりは高くなる
ように細分割された形態の強化材を使用するのが望まし
い。50を越える強化比Rが望ましく、100を越える
比が好ましい。また、この細分割された強化材を改良さ
れた性質が望まれる部分すべてに分配するのが望まし
い。多くの複合構造体で、強化材は最も外側の部分には
いかないようにしている。これらの部分は大気にさらさ
れるからである。この最も外側の部分は保護性の高い次
のマトリックス合金であるのが好ましい。
ように細分割された形態の強化材を使用するのが望まし
い。50を越える強化比Rが望ましく、100を越える
比が好ましい。また、この細分割された強化材を改良さ
れた性質が望まれる部分すべてに分配するのが望まし
い。多くの複合構造体で、強化材は最も外側の部分には
いかないようにしている。これらの部分は大気にさらさ
れるからである。この最も外側の部分は保護性の高い次
のマトリックス合金であるのが好ましい。
【0059】Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 さらに、強化材は複合材の半分未満の体積分率で存在し
なければならない。この点重要なことは、マトリックス
は複合材の連続相を構成し、不連続相は構成しないとい
うことである。充分に分配された強化材の場合、性質の
改良は5%以上の体積分率で達成することができる。
なければならない。この点重要なことは、マトリックス
は複合材の連続相を構成し、不連続相は構成しないとい
うことである。充分に分配された強化材の場合、性質の
改良は5%以上の体積分率で達成することができる。
【図1】本発明の方法によって製造したビレットの断面
の金属組織の顕微鏡写真である。
の金属組織の顕微鏡写真である。
【図2】マトリックスと埋め込まれた強化材の粒度を熱
処理温度に対してプロットしたグラフである。
処理温度に対してプロットしたグラフである。
【図3】複合材の室温伸びを熱処理温度に対してプロッ
トしたグラフである。
トしたグラフである。
【図4】複合材の室温伸びを粒度に対してプロットした
グラフである。
グラフである。
【図5】複合材の耐力を試験温度に対してプロットした
グラフである。
グラフである。
【図6】複合材の破壊に至るまでの伸びを試験温度に対
してプロットしたグラフである。
してプロットしたグラフである。
【図7】複合材の応力破壊寿命に関する比較データを示
すラーソン‐ミラー(Larson-Miller) のグラフである。
すラーソン‐ミラー(Larson-Miller) のグラフである。
【図8】連続複合構造体の断面の金属組織の顕微鏡写真
である。
である。
【図9】耐力を試験温度に対してプロットしたグラフで
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メルヴィン・ロバート・ジャクソン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、ニスカユナ・ドライブ、2208番 (72)発明者 ジョン・レイモンド・ヒュージェス アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スコテ ィア、グレン・テラス、3番
Claims (10)
- 【請求項1】 式 Nb‐Ti35-45 ‐Hf10-15 (数字は原子%)に合致する組成を有するマトリックス
合金を主体とし、 その主体マトリックス中に、体心立方晶の結晶形を有す
るニオブ基金属の延性強化用ストランド構造体が多数分
布されていて複合材を形成しており、 この複合材が延性であり、1,000℃を越える温度で
マトリックス合金より高い引張り強さと破壊強さを有し
ていることを特徴とする、1,000℃を越える温度で
使用するのに適した金属‐金属複合構造体。 - 【請求項2】 チタン濃度が40〜45%である、請求
項1記載の構造体。 - 【請求項3】 チタン濃度が42〜45%である、請求
項1記載の構造体。 - 【請求項4】 強化材が少なくとも5容量%まで存在す
る、請求項1記載の構造体。 - 【請求項5】 強化比Rが少なくとも50である、請求
項1記載の構造体。 - 【請求項6】 強化比Rが少なくとも100である、請
求項1記載の構造体。 - 【請求項7】 複合構造体の最も外側の部分がマトリッ
クス材料のみである、請求項1記載の構造体。 - 【請求項8】 ニオブ基強化用合金がWC3009であ
る、請求項1記載の構造体。 - 【請求項9】 ニオブ基強化用構造体がAS−30であ
る、請求項1記載の構造体。 - 【請求項10】 複合材が1400℃までの温度で使用
され、各ストランドの太さが少なくとも20ミクロンで
ある、請求項1記載の構造体。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/815,797 US5264293A (en) | 1992-01-02 | 1992-01-02 | Composite structure with NbTiHf alloy matrix and niobium base metal |
US815797 | 1992-01-02 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05247559A true JPH05247559A (ja) | 1993-09-24 |
Family
ID=25218860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4343064A Withdrawn JPH05247559A (ja) | 1992-01-02 | 1992-12-24 | NbTiHf合金マトリックスとニオブ基金属強化材との複合構造体 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5264293A (ja) |
JP (1) | JPH05247559A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5472794A (en) * | 1994-06-27 | 1995-12-05 | General Electric Company | Composite structure with NbTiAlHfCrV or NbTiAlHfCrVZrC allow matrix and niobium base metal reinforcement |
US5721061A (en) * | 1996-11-15 | 1998-02-24 | General Electric Company | Oxidation-resistant coating for niobium-base alloys |
US6692586B2 (en) | 2001-05-23 | 2004-02-17 | Rolls-Royce Corporation | High temperature melting braze materials for bonding niobium based alloys |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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