JPH05247554A - 廃マンガン乾電池からの亜鉛回収方法 - Google Patents

廃マンガン乾電池からの亜鉛回収方法

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JPH05247554A
JPH05247554A JP4540392A JP4540392A JPH05247554A JP H05247554 A JPH05247554 A JP H05247554A JP 4540392 A JP4540392 A JP 4540392A JP 4540392 A JP4540392 A JP 4540392A JP H05247554 A JPH05247554 A JP H05247554A
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JP
Japan
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soln
zinc
manganese dry
dry battery
basic
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Pending
Application number
JP4540392A
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English (en)
Inventor
Tatsuyuki Kasai
達之 河西
Yoshimasa Kawami
佳正 川見
Hidetoshi Suyama
英敏 須山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsukishima Kikai Co Ltd
Original Assignee
Tsukishima Kikai Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】処理方法および処理設備が簡素とし、確実に亜
鉛を回収する。 【構成】外装を除去した廃マンガン乾電池本体を、NH
4 を80〜300 g/リットルおよびCO3 を80〜140 g/
リットル含有する塩基性炭酸アンモニウム液に溶解した
後、酸化して塩基性炭酸亜鉛溶液を得て、この塩基性炭
酸亜鉛溶液から亜鉛を回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃マンガン乾電池か
ら、亜鉛を塩化亜鉛として回収するとともに、必要によ
りマンガン化合物も回収してマンガン乾電池の原料とす
る回収方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】使用済の廃マンガン乾電池の処理は、深
刻な社会問題となっている。この処理方法としては、従
来、(1)廃マンガン乾電池を焙焼後、水洗し、塩素を
除去した後、硫酸で処理して、亜鉛およびマンガンを回
収する方法、(2)廃マンガン乾電池を高温で加熱処理
して沸点で金属を分離する方法などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法
は、排水処理および電解処理を必要とし、後者の方法で
は得られる金属が合金となる率が高く、回収して再利用
する場合には再処理を必要とし、いずれの方法も実用的
でない。したがって、有効な処理方法がなく、苦慮して
いるのが現状である。
【0004】したがって、本発明の課題は、処理方法お
よび処理設備が簡素となるばかりでなく、確実に亜鉛を
回収することができるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、外装を除去
した廃マンガン乾電池本体を、NH4 を80〜300 g/リ
ットルおよびCO3 を80〜140 g/リットル含有する塩
基性炭酸アンモニウム液に溶解した後、酸化して塩基性
炭酸亜鉛溶液を得て、この塩基性炭酸亜鉛溶液から亜鉛
を回収することで解決できる。
【0006】また、塩基性炭酸亜鉛溶液中のアンモニア
および炭酸ガスは分離して前記廃マンガン乾電池本体の
溶媒として再利用することが好適である。塩基性炭酸亜
鉛溶液からアンモニアを除去して炭酸亜鉛を析出させ、
この炭酸亜鉛に塩酸を添加して、塩化亜鉛を得ることに
より、マンガン乾電池の原料とすることができる。さら
に、塩基性炭酸アンモニウム液への溶解残渣は、還元し
た後、マンガン乾電池の原料とすることができる。
【0007】
【作用】本発明では、廃マンガン乾電池本体を塩基性炭
酸アンモニウム液に溶解させる湿式法なので、処理がき
わめて容易となる。また、処理量に応じて処理設備の規
模を適宜選択できる。さらに、前記の溶解により、マン
ガン化合物および還元材(炭素棒、炭素粉、プラスチッ
ク、紙など)と、マンガンを殆ど含まない塩化亜鉛を含
む塩基性炭酸亜鉛溶液とに分離することができる。前者
は還元することにより、後者はそれから塩化亜鉛を分離
することにより、それぞれマンガン乾電池の原料とする
ことができ、システム全体として経済的なものとなる。
【0008】
【実施例】以下本発明を図1にフローシートで示す実施
例によりさらに詳説する。1は溶媒調整槽、2は第2溶
解槽、3は第2沈降槽、4は第1溶解槽、5は第1沈降
槽である。溶媒調整槽1においては、NH3 ガスおよび
CO2 ガスが水に対して吹き込まれ、( NH4)2 CO3
として、所定の濃度に調整される。
【0009】一方、廃マンガン乾電池は、外装分離機3
0において、周囲の外装鉄板や金属封口板などの外装品
が除去された後、中身のみが第1溶解槽4に投入され
る。この第1溶解槽4では、前段の第2沈降槽3からの
上澄み液を受け入れている状態で、廃マンガン乾電池の
本体中の亜鉛分を溶解させる。この溶解液は、第2沈降
槽5に供給され、上澄み液(溶解液)6Aと沈降スラリ
ー6Bとに分離され、上澄み液6Aは酸化槽7に導かれ
る。
【0010】沈降スラリー6Bは、第2溶解槽2に返送
され、ここで溶媒調整槽1からの新溶媒と接触し、亜鉛
分を完全に溶出させ、続いて第2沈降槽3で上澄み液8
Aと沈降スラリー8Bとに分離され、上澄み液8Aは第
1溶解槽4に供給される。
【0011】沈降スラリー8Bは、フィルタープレスな
どの濾過機9に供給され、洗浄水により濾過洗浄され、
洗浄濾液10Aは溶媒調整槽1に返送されて再利用に供
され、濾液10Bは第1溶解槽4に導かれ、マンガン化
合物と還元材とを主に含む濾過ケーキ10Cは還元工程
11に送られる。
【0012】酸化槽7に供給された上澄み液6Aに対し
て、空気12、酸素、オゾン、過酸化水素などの酸化性
ガスが吹き込まれ、マンガンの酸化が行われる。マンガ
ン分は析出され、濾過機13において濾過される。濾過
ケーキ14Aは沈降スラリー8Bとともに濾過機9に供
給される。
【0013】濾液14Bはアンモニア蒸留塔15に導か
れ、ここでNH3 ガス16が放出される。このNH3
ス16は溶媒調整槽1に返送され、再利用される。かか
る蒸留により、炭酸亜鉛が析出した炭酸亜鉛スラリー1
7が得られ、この炭酸亜鉛スラリー17は、必要により
ケーキ濾過機31を経て、塩酸反応槽18に供給され
る。塩酸19が添加されることにより、塩化亜鉛ZnC
2 が生成するとともに、発生したCO2 ガス20は溶
媒調整槽1に返送され、再利用される。塩化亜鉛スラリ
ー21は、煮詰め釜22に供給され、水分が蒸発され、
フレーク化される。塩化亜鉛フレーク23は粉砕機24
で粉砕された後、ホッパー25に一旦貯留され、運搬手
段26により、マンガン乾電池製造工程27に搬送され
る。煮詰め釜22での排ガス28は煙突29などを介し
て、排出される。
【0014】ところで、マンガン乾電池は、後述例のよ
うに、マンガンのほか亜鉛を多量に含有する。そこで、
本発明に従って、塩基性炭酸アンモニウム液に溶解して
分離操作を行うと、マンガン化合物および還元材(炭素
棒、炭素粉、プラスチック、紙など)と、マンガンを殆
ど含まない塩化亜鉛を含む塩基性炭酸亜鉛溶液とに分離
することができる。
【0015】マンガン化合物(Mn2O3 ・Mn2O4 混合物)
および還元材は、還元工程11における還元炉でたとえ
ば900 〜1000℃で還元熱処理すると、MnOを得ること
ができ、さらに硫酸で溶解した後、電気分解することに
より活性マンガン得て、マンガン乾電池の原料として利
用できる。この還元の際に、少量の灰分を発生するが、
この灰分は水洗などにより簡単に処理できる。
【0016】塩基性炭酸亜鉛溶液は、蒸留した後、アン
モニアを回収し、さらに塩酸と反応させて炭酸ガスを発
生させるとともに、晶析することにより高純度な塩化亜
鉛とすることができる。この塩化亜鉛はマンガン乾電池
の原料とすることができる。
【0017】他方で、塩基性炭酸亜鉛溶液をそのまま晶
析させて、炭酸亜鉛と塩化亜鉛の混合体として取出し、
電気炉などでたとえば約800 ℃で処理し、塩化亜鉛を蒸
留により分離しZnOを得ることもできる。この際のア
ンモニア、炭酸ガスおよび晶析後の水は再利用可能であ
り、したがってクローズドシステム化を行うことができ
る。
【0018】本発明では、塩基性炭酸アンモニウム液と
して、NH4 を80〜300 g/リットルおよびCO3 を80
〜140 g/リットル含有するものが用いられる。かかる
範囲内において、溶解性および経済性の点で有効であ
る。
【0019】(実験例)NH4 :120 g/リットル、C
3 :100 g/リットル含有する塩基性炭酸アンモウニ
ム液1リットルに、マンガン乾電池を分解して調整した
マンガンのスラリーを227 g、亜鉛粉76gを入れ、45℃
で約6〜20時間攪拌後、約5〜60分空気を吹込み酸化処
理した。その後、濾紙により濾過して濾液を得た後、純
水によりケーキ洗浄を行い、乾燥して製品ケーキを得
た。この処理における投入原料の組成と製品ケーキの組
成を表1に、濾液の分析値を表2にそれぞれ示した。な
お、空気に代えて、酸素、オゾン、および過酸化水素を
用いて酸化した場合もほぼ同一であった。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】この製品ケーキを還元炉にて還元処理した
ところ、マンガン化合物(Mn2O3 ・Mn2O4 混合物)は一
酸化マンガンとなり、亜鉛および塩素は気散し、純度の
高い一酸化マンガンを得ることができた。気散した亜鉛
および塩素はバグフィルターにより回収でき、廃マンガ
ン乾電池と混ぜて再利用することができることが判明し
た。
【0023】一方、濾液は塩酸で処理して塩化亜鉛とし
て析出させたところ、そのマンガン濃度は約10mg/kgと
微量であり、純度の高い塩化亜鉛を得ることができるこ
とが判明した。
【0024】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、処理方法
および処理設備が簡素となるばかりでなく、確実に亜鉛
を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法を実施するための一例を示すフローシ
ートである。
【符号の説明】
1…溶媒調整槽、2…第2溶解槽、4…第1溶解槽、7
…酸化槽、11…還元工程、15…アンモニア蒸留塔、
18…塩酸反応槽、27…マンガン乾電池製造工程。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外装を除去した廃マンガン乾電池本体を、
    NH4 を80〜300 g/リットルおよびCO3 を80〜140
    g/リットル含有する塩基性炭酸アンモニウム液に溶解
    した後、酸化して塩基性炭酸亜鉛溶液を得て、この塩基
    性炭酸亜鉛溶液から亜鉛を回収することを特徴とする廃
    マンガン乾電池からの亜鉛回収方法。
  2. 【請求項2】塩基性炭酸亜鉛溶液中のアンモニアおよび
    炭酸ガスは分離して前記廃マンガン乾電池本体の溶媒と
    して再利用する請求項1記載の廃マンガン乾電池からの
    亜鉛回収方法。
  3. 【請求項3】塩基性炭酸亜鉛溶液からアンモニアを除去
    して炭酸亜鉛を析出させ、この炭酸亜鉛に塩酸を添加し
    て、塩化亜鉛を得る請求項1記載の廃マンガン乾電池か
    らの亜鉛回収方法。
  4. 【請求項4】塩基性炭酸アンモニウム液への溶解残渣
    は、還元した後、マンガン乾電池の原料とする請求項1
    記載の廃マンガン乾電池の亜鉛回収方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2827710A1 (fr) * 2001-07-23 2003-01-24 Recupyl Sa Perfectionnement apporte au traitement des piles electriques usagees par voie hydrometallurgique
JP2011105581A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Korea Inst Of Geoscience & Mineral Resources マンガン及び亜鉛を含有する廃電池からの硫酸マンガン及び硫酸亜鉛の製造方法

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