JPH05247079A - マルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体及びその製造方法 - Google Patents
マルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体及びその製造方法Info
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- JPH05247079A JPH05247079A JP4050438A JP5043892A JPH05247079A JP H05247079 A JPH05247079 A JP H05247079A JP 4050438 A JP4050438 A JP 4050438A JP 5043892 A JP5043892 A JP 5043892A JP H05247079 A JPH05247079 A JP H05247079A
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- JP
- Japan
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- derivative
- maltooligosaccharide
- group
- thioglycoside
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- Pending
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Saccharide Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
下式:
【化1】
で表わされるマルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体(式
中、nは0〜2の整数を示し、R1 及びR3 は独立に水
素原子又は水酸基の保護基を示し、R2 はアルキル基又
はアリール基を示す)、及び水酸基の保護されたシクロ
デキストリン誘導体のグリコシド結合をチオール誘導体
により開裂させることを特徴とする、マルトオリゴ糖チ
オグリコシド誘導体の製造方法。 【効果】 上記マルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体
は、効率的なα−アミラーゼ活性測定基質として有用な
マルトオリゴ糖誘導体あるいは薬剤送達剤として有用な
環状オリゴ糖製造の中間化合物として有用であり、該製
造方法によれば、環状オリゴ糖シクロデキストリン誘導
体からマルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体を効率的か
つ高選択的に製造することができる。
中、nは0〜2の整数を示し、R1 及びR3 は独立に水
素原子又は水酸基の保護基を示し、R2 はアルキル基又
はアリール基を示す)、及び水酸基の保護されたシクロ
デキストリン誘導体のグリコシド結合をチオール誘導体
により開裂させることを特徴とする、マルトオリゴ糖チ
オグリコシド誘導体の製造方法。 【効果】 上記マルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体
は、効率的なα−アミラーゼ活性測定基質として有用な
マルトオリゴ糖誘導体あるいは薬剤送達剤として有用な
環状オリゴ糖製造の中間化合物として有用であり、該製
造方法によれば、環状オリゴ糖シクロデキストリン誘導
体からマルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体を効率的か
つ高選択的に製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マルトオリゴ糖チオグ
リコシド誘導体及びその製造方法に関し、さらに詳しく
は、非還元末端が位置選択的に保護あるいは脱保護され
たマルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体およびその製造
法に関する。本発明の化合物は、糖鎖の両末端において
各々特異的に修飾を受けることができるので血中や尿中
のα−アミラーゼ活性測定基質として有用なマルトオリ
ゴ糖誘導体あるいは包接作用を有する新規環状オリゴ糖
の製造に有用な中間化合物である。
リコシド誘導体及びその製造方法に関し、さらに詳しく
は、非還元末端が位置選択的に保護あるいは脱保護され
たマルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体およびその製造
法に関する。本発明の化合物は、糖鎖の両末端において
各々特異的に修飾を受けることができるので血中や尿中
のα−アミラーゼ活性測定基質として有用なマルトオリ
ゴ糖誘導体あるいは包接作用を有する新規環状オリゴ糖
の製造に有用な中間化合物である。
【0002】
【従来の技術】p−ニトロフェニルマルトペンタオシド
など発色団をアグリコンとするマルトオリゴ糖のグリコ
シドは、血中や尿中のα−アミラーゼ活性測定基質とし
て重要である。最近、非還元末端にある水酸基が選択的
に修飾された誘導体が、α−アミラーゼ活性測定基質と
して特に効率的であることが報告されている(里村慎
二、化学と生物、26,807(1988))。また、
非還元末端に唯一の遊離水酸基をもつ鎖状マルトオリゴ
糖誘導体は、種々の修飾を施した後に閉環させることに
より、新規な包接分子(ホスト化合物)に変換でき(N.
Sakairi, L.-X. Wang, H. Kuzuhara, J. Chem. Soc.,
Commun.,289、1991) 、これらは薬剤送達剤など
に利用することが可能である。従って、これらの目的物
を効率よく製造できる共通の中間体化合物が望まれてい
た。
など発色団をアグリコンとするマルトオリゴ糖のグリコ
シドは、血中や尿中のα−アミラーゼ活性測定基質とし
て重要である。最近、非還元末端にある水酸基が選択的
に修飾された誘導体が、α−アミラーゼ活性測定基質と
して特に効率的であることが報告されている(里村慎
二、化学と生物、26,807(1988))。また、
非還元末端に唯一の遊離水酸基をもつ鎖状マルトオリゴ
糖誘導体は、種々の修飾を施した後に閉環させることに
より、新規な包接分子(ホスト化合物)に変換でき(N.
Sakairi, L.-X. Wang, H. Kuzuhara, J. Chem. Soc.,
Commun.,289、1991) 、これらは薬剤送達剤など
に利用することが可能である。従って、これらの目的物
を効率よく製造できる共通の中間体化合物が望まれてい
た。
【0003】一方、マルトオリゴ糖誘導体の合成は、遊
離のマルトオリゴ糖を出発原料として、グリコシル化反
応によりその還元末端を修飾した後、選択的ベンジリデ
ン化等を経て、非還元末端を修飾することにより行われ
る。しかし、各々の末端を別個に化学修飾を行うため数
工程の反応が必要となるので煩雑であり、さらに多くの
水酸基のうち特定の水酸基を修飾するための高い選択性
が容易に達成できないという問題点があった。
離のマルトオリゴ糖を出発原料として、グリコシル化反
応によりその還元末端を修飾した後、選択的ベンジリデ
ン化等を経て、非還元末端を修飾することにより行われ
る。しかし、各々の末端を別個に化学修飾を行うため数
工程の反応が必要となるので煩雑であり、さらに多くの
水酸基のうち特定の水酸基を修飾するための高い選択性
が容易に達成できないという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、α−
アミラーゼ活性測定基質として有用なマルトオリゴ糖誘
導体あるいは包接性を有する環状オリゴ糖の合成に有用
な中間化合物を提供することを目的とする。さらに具体
的には、還元末端にグリコシル供与体として活性化可能
なチオグリコシドを有し、非還元末端が位置選択的に保
護あるいは脱保護されたマルトオリゴ糖チオグリコシド
誘導体を提供することを目的とする。さらに別の目的
は、該化合物を効率的に製造する方法を提供することに
ある。
アミラーゼ活性測定基質として有用なマルトオリゴ糖誘
導体あるいは包接性を有する環状オリゴ糖の合成に有用
な中間化合物を提供することを目的とする。さらに具体
的には、還元末端にグリコシル供与体として活性化可能
なチオグリコシドを有し、非還元末端が位置選択的に保
護あるいは脱保護されたマルトオリゴ糖チオグリコシド
誘導体を提供することを目的とする。さらに別の目的
は、該化合物を効率的に製造する方法を提供することに
ある。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、環状オリ
ゴ糖シクロデキストリン誘導体のグリコシド結合の特定
の部位を特異的に開裂させることにより、非還元末端が
位置選択的に保護あるいは脱保護されたマルトオリゴ糖
チオグリコシド誘導体が得られることを見いだし、本発
明を完成したものである。
ゴ糖シクロデキストリン誘導体のグリコシド結合の特定
の部位を特異的に開裂させることにより、非還元末端が
位置選択的に保護あるいは脱保護されたマルトオリゴ糖
チオグリコシド誘導体が得られることを見いだし、本発
明を完成したものである。
【0005】すなわち本発明は、(1) 下式
【化2】 で表わされるマルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体(式
中、nは0〜2の整数を示し、R1 及びR3 は独立に水
素原子又は水酸基の保護基を示し、R2 はアルキル基又
はアリール基を示す)、及び(2) 水酸基の保護されたシ
クロデキストリン誘導体のグリコシド結合をチオール誘
導体により開裂させることを特徴とする、上記記載のマ
ルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体の製造方法を提供す
るものである。
中、nは0〜2の整数を示し、R1 及びR3 は独立に水
素原子又は水酸基の保護基を示し、R2 はアルキル基又
はアリール基を示す)、及び(2) 水酸基の保護されたシ
クロデキストリン誘導体のグリコシド結合をチオール誘
導体により開裂させることを特徴とする、上記記載のマ
ルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体の製造方法を提供す
るものである。
【0006】上記式中のR1 及びR3 は、独立に水素原
子又は水酸基の保護基を示す。水酸基の保護基として
は、水酸基の保護の目的で容易に水酸基に導入され、必
要に応じて除去される水酸基として当業者に自明な保護
基ならば、いかなるものを使用してもよい。このような
保護基としては、例えば、アルキル基、アシル基、シリ
ル基等を挙げることができる。さらに具体的には、炭素
数1〜12の直鎖状または分枝したアルキル基、アセチ
ル基やベンゾイル基等のアシル基、トリメチルシリル基
やt−ブチルジメチルシリル基等のシリル基が好まし
い。この様な水酸基の保護基は、例えば酸あるいは塩基
による処理や接触還元等の当業者に自明の方法により、
水酸基より容易に除去される。R2 はアルキル基又はア
リール基を示し、このうち、炭素数1〜12の直鎖状ま
たは分枝したアルキル基、フェニル基、例えばパラメト
キシフェニル基等の置換されたフェニル基が好ましい。
子又は水酸基の保護基を示す。水酸基の保護基として
は、水酸基の保護の目的で容易に水酸基に導入され、必
要に応じて除去される水酸基として当業者に自明な保護
基ならば、いかなるものを使用してもよい。このような
保護基としては、例えば、アルキル基、アシル基、シリ
ル基等を挙げることができる。さらに具体的には、炭素
数1〜12の直鎖状または分枝したアルキル基、アセチ
ル基やベンゾイル基等のアシル基、トリメチルシリル基
やt−ブチルジメチルシリル基等のシリル基が好まし
い。この様な水酸基の保護基は、例えば酸あるいは塩基
による処理や接触還元等の当業者に自明の方法により、
水酸基より容易に除去される。R2 はアルキル基又はア
リール基を示し、このうち、炭素数1〜12の直鎖状ま
たは分枝したアルキル基、フェニル基、例えばパラメト
キシフェニル基等の置換されたフェニル基が好ましい。
【0007】以下、本発明のマルトオリゴ糖チオグリコ
シドを製造する代表的な反応スキームを示すが、本発明
は以下の反応スキームに限定されることはない(反応ス
キーム中、n、R1 、R2 、及びR3 は上記で定義され
たとおりである)。
シドを製造する代表的な反応スキームを示すが、本発明
は以下の反応スキームに限定されることはない(反応ス
キーム中、n、R1 、R2 、及びR3 は上記で定義され
たとおりである)。
【化3】
【0008】出発物質であるシクロデキストリン誘導体
1は、文献既知の方法、例えばテトラヘドロン(A.P.Cr
oft, R.A. Bartsch, Tetrahedron, 39、1417、1
983年)に引用された方法により合成することができ
る。上記スキームの反応をさらに具体的に例を挙げて説
明するが、本発明の方法は、これらの条件に限定される
ことはない。出発物質のシクロデキストリン誘導体1、
ルイス酸、チオール誘導体を溶媒に懸濁させて、0〜1
50℃、1時間〜10日間攪拌させる。チオール誘導体
としては、フェニルチオトリメチルシラン、メチルチオ
トリメチルシランなどチオールのシリル化物を挙げるこ
とができ、ルイス酸としては、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、
三フッ化ホウ素エーテル錯体、トリメチルシリルトリフ
ルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。溶
媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、テトラヒドロフラン等非プロトン性溶媒を使用すれ
ばよい。得られた反応混合物を濾過して抽出した後、濾
液を例えば塩酸、飽和重そう水、食塩水等で洗浄し、無
水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム等の乾燥剤で
乾燥して濃縮することにより、目的のマルトオリゴ糖チ
オグリコシド誘導体2を得ることができる。さらに必要
に応じて、常法、例えば T.W. Greene, "Protective Gr
oups in Organic Synthesis"に記載の方法により、非還
元末端の水酸基の保護基を変換することができる。
1は、文献既知の方法、例えばテトラヘドロン(A.P.Cr
oft, R.A. Bartsch, Tetrahedron, 39、1417、1
983年)に引用された方法により合成することができ
る。上記スキームの反応をさらに具体的に例を挙げて説
明するが、本発明の方法は、これらの条件に限定される
ことはない。出発物質のシクロデキストリン誘導体1、
ルイス酸、チオール誘導体を溶媒に懸濁させて、0〜1
50℃、1時間〜10日間攪拌させる。チオール誘導体
としては、フェニルチオトリメチルシラン、メチルチオ
トリメチルシランなどチオールのシリル化物を挙げるこ
とができ、ルイス酸としては、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、
三フッ化ホウ素エーテル錯体、トリメチルシリルトリフ
ルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。溶
媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、テトラヒドロフラン等非プロトン性溶媒を使用すれ
ばよい。得られた反応混合物を濾過して抽出した後、濾
液を例えば塩酸、飽和重そう水、食塩水等で洗浄し、無
水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム等の乾燥剤で
乾燥して濃縮することにより、目的のマルトオリゴ糖チ
オグリコシド誘導体2を得ることができる。さらに必要
に応じて、常法、例えば T.W. Greene, "Protective Gr
oups in Organic Synthesis"に記載の方法により、非還
元末端の水酸基の保護基を変換することができる。
【0009】
【発明の効果】本発明のマルトオリゴ糖チオグリコシド
誘導体は、効率的なα−アミラーゼ活性測定基質として
有用なマルトオリゴ糖誘導体あるいは、薬剤送達剤とし
て有用な環状オリゴ糖の製造のための中間化合物として
有用である。さらに、本発明の製造方法は、環状オリゴ
糖シクロデキストリン誘導体からマルトオリゴ糖チオグ
リコシド誘導体を簡便かつ高選択的に製造することがで
きる。
誘導体は、効率的なα−アミラーゼ活性測定基質として
有用なマルトオリゴ糖誘導体あるいは、薬剤送達剤とし
て有用な環状オリゴ糖の製造のための中間化合物として
有用である。さらに、本発明の製造方法は、環状オリゴ
糖シクロデキストリン誘導体からマルトオリゴ糖チオグ
リコシド誘導体を簡便かつ高選択的に製造することがで
きる。
【実施例】以下、実施例により本発明の好ましい実施態
様を詳細に説明するが、本発明の範囲は、この実施例に
限定されるものではない。本実施例の出発化合物は、α
−、β−、およびγ−シクロデキストリンをジメチルス
ルホキシド中、硫酸ジメチルおよび水素化ナトリウムで
処理することにより製造した。
様を詳細に説明するが、本発明の範囲は、この実施例に
限定されるものではない。本実施例の出発化合物は、α
−、β−、およびγ−シクロデキストリンをジメチルス
ルホキシド中、硫酸ジメチルおよび水素化ナトリウムで
処理することにより製造した。
【0010】〔例1〕 フェニル 46 −O−ベンゾイル−21 ,22 ,23 ,
24 ,25 ,26 ,3 1 ,32 ,33 ,34 ,35 ,3
6 ,61 ,62 ,63 ,64 ,65 ,66 −オクタデカ
−O−メチル−1−チオマルトヘキサオシド ヘキサキス(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマ
ルトヘキサオース(12.6g、10mmol)、臭化亜鉛
(9g)およびフェニルチオトリメチルシラン(7.6m
l,40mmol)をジクロロメタン(150ml)に懸濁さ
せ、室温で5日間攪拌した。反応混合物を濾過して濾液
をクロロホルムで希釈し、1M塩酸、飽和重そう水、食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃
縮した。得られたシラップをメタノール(100ml)に
溶解し、トリエチルアミン(20ml)を加えて室温で5
時間攪拌し、溶媒を留去した。残渣をクロロホルム(2
00ml)−ピリジン(50ml)にとかし、0℃で攪拌し
ながら、塩化ベンゾイル(15ml)を滴下した。一晩攪
拌したのち、氷水中にあけ、クロロホルムで抽出した。
有機層を1M塩酸、飽和重そう水、食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られたシラ
ップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン
−アセトン 4:1→3:1)で分離して表題化合物
(3.4g,28%)を得、さらにベンゼン−アセトン
2:1で溶出して原料(8.5g,68%)を回収した。 元素分析:C67H106O31S ・0.3 C6H6として 計算値(%):C, 56.48 ; H, 7.43 ; S, 2.19. 測定値(%):C, 56.42 ; H, 7.49 ; S, 2.25. NMR(C6D6) δ:5.73-5.80 (m, 4H, H-1×4), 5.73
(d, 0.5H, J 5.5Hz, H-11α), 5.67 (d, 0.5H, J 4.0H
z, H-1), 5.56 (t, 1H, J 9.7Hz, H-46), 5.49 (d,0.5
H, J 3.6Hz, H-1), 4.52 (d, 0.5H, J 9.8Hz, H-1
1 β).
24 ,25 ,26 ,3 1 ,32 ,33 ,34 ,35 ,3
6 ,61 ,62 ,63 ,64 ,65 ,66 −オクタデカ
−O−メチル−1−チオマルトヘキサオシド ヘキサキス(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマ
ルトヘキサオース(12.6g、10mmol)、臭化亜鉛
(9g)およびフェニルチオトリメチルシラン(7.6m
l,40mmol)をジクロロメタン(150ml)に懸濁さ
せ、室温で5日間攪拌した。反応混合物を濾過して濾液
をクロロホルムで希釈し、1M塩酸、飽和重そう水、食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃
縮した。得られたシラップをメタノール(100ml)に
溶解し、トリエチルアミン(20ml)を加えて室温で5
時間攪拌し、溶媒を留去した。残渣をクロロホルム(2
00ml)−ピリジン(50ml)にとかし、0℃で攪拌し
ながら、塩化ベンゾイル(15ml)を滴下した。一晩攪
拌したのち、氷水中にあけ、クロロホルムで抽出した。
有機層を1M塩酸、飽和重そう水、食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られたシラ
ップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン
−アセトン 4:1→3:1)で分離して表題化合物
(3.4g,28%)を得、さらにベンゼン−アセトン
2:1で溶出して原料(8.5g,68%)を回収した。 元素分析:C67H106O31S ・0.3 C6H6として 計算値(%):C, 56.48 ; H, 7.43 ; S, 2.19. 測定値(%):C, 56.42 ; H, 7.49 ; S, 2.25. NMR(C6D6) δ:5.73-5.80 (m, 4H, H-1×4), 5.73
(d, 0.5H, J 5.5Hz, H-11α), 5.67 (d, 0.5H, J 4.0H
z, H-1), 5.56 (t, 1H, J 9.7Hz, H-46), 5.49 (d,0.5
H, J 3.6Hz, H-1), 4.52 (d, 0.5H, J 9.8Hz, H-1
1 β).
【0011】〔例2〕 フェニル 47 −O−ベンゾイル−21 ,22 ,23 ,
24 ,25 ,26 ,2 7 ,31 ,32 ,33 ,34 ,3
5 ,36 ,37 ,61 ,62 ,63 ,64 ,6 5 ,
66 ,67 −ヘニコサ−O−メチル−1−チオマルトヘ
プタオシド ヘプタキス(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマ
ルトヘプタオース(14.3g、10mmol)、ヨウ化亜鉛
(12.8g)およびフェニルチオトリメチルシラン(7.
6ml,40mmol)をジクロロメタン(200ml)に懸濁
させ、室温で4日間攪拌した。反応混合物を濾過、1M
塩酸、飽和重そう水、食塩水による洗浄、乾燥(炭酸カ
リウム)、および濃縮して得られたシラップをメタール
(200ml)−トリエチルアミン(40ml)にとかし室
温で5時間攪拌した。濃縮後、前述と同様にベンゾイル
化を行なって得られたシラップをシリゲルカラムクロマ
トグラフィー(ベンゼン−アセトン,3:1)で分離し
て表題化合物(6.25g,38%)を得た。さらにベン
ゼン−アセトン(2:1)で溶出して原料(8g,56
%)を回収した。 元素分析:C76H122O36S として 計算値(%):C, 55.53 ; H, 7.48 ; S, 1.95. 測定値(%):C, 55.45 ; H, 7.56 ; S, 1.84. NMR(C6D6) δ:5.67-5.75 (m, 6H, H-1×6), 5.62
(d, 0.5H, J 3.7Hz, H-1),5.49 (t, 1H, J 9.5Hz, H-
47), 5.47 (d, 0.5H, J 4.0Hz, H-1), 4.50 (d, 0.5H,
J 9.8Hz, H-11 β).
24 ,25 ,26 ,2 7 ,31 ,32 ,33 ,34 ,3
5 ,36 ,37 ,61 ,62 ,63 ,64 ,6 5 ,
66 ,67 −ヘニコサ−O−メチル−1−チオマルトヘ
プタオシド ヘプタキス(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマ
ルトヘプタオース(14.3g、10mmol)、ヨウ化亜鉛
(12.8g)およびフェニルチオトリメチルシラン(7.
6ml,40mmol)をジクロロメタン(200ml)に懸濁
させ、室温で4日間攪拌した。反応混合物を濾過、1M
塩酸、飽和重そう水、食塩水による洗浄、乾燥(炭酸カ
リウム)、および濃縮して得られたシラップをメタール
(200ml)−トリエチルアミン(40ml)にとかし室
温で5時間攪拌した。濃縮後、前述と同様にベンゾイル
化を行なって得られたシラップをシリゲルカラムクロマ
トグラフィー(ベンゼン−アセトン,3:1)で分離し
て表題化合物(6.25g,38%)を得た。さらにベン
ゼン−アセトン(2:1)で溶出して原料(8g,56
%)を回収した。 元素分析:C76H122O36S として 計算値(%):C, 55.53 ; H, 7.48 ; S, 1.95. 測定値(%):C, 55.45 ; H, 7.56 ; S, 1.84. NMR(C6D6) δ:5.67-5.75 (m, 6H, H-1×6), 5.62
(d, 0.5H, J 3.7Hz, H-1),5.49 (t, 1H, J 9.5Hz, H-
47), 5.47 (d, 0.5H, J 4.0Hz, H-1), 4.50 (d, 0.5H,
J 9.8Hz, H-11 β).
【0012】〔例3〕 フェニル 48 −O−ベンゾイル−21 ,22 ,23 ,
24 ,25 ,26 ,2 7 ,28 ,31 ,32 ,33 ,3
4 ,35 ,36 ,37 ,38 ,61 ,62 ,6 3 ,
64 ,65 ,66 ,67 ,68 −テトラコサ−O−メチ
ル−1−チオマルトオクタオシド オクタキス(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロオ
クタオース(1.63g、1mmol)、ヨウ化亜鉛(1.28
g,4mmol)およびフェニルチオトリメチルシラン(0.
8ml,4mmol)をジクロロメタン(20ml)に懸濁さ
せ、室温で4日間攪拌した。反応混合物を濾過し、クロ
ロホルムで希釈した濾液を1M塩酸、飽和重そう水、食
塩水による洗浄、乾燥(炭酸カリウム)、濃縮して得ら
れたシラップを前述と同様のメタノール−トリエチルア
ミン処理ついでベンゾイル化した。シリゲルカラムクロ
マトグラフィー(ベンゼン−アセトン,3:1)で分離
して表題化合物(756mg,41%)を得、さらにベン
ゼン−アセトン(2:1)で溶出して原料(810mg,
50%)を回収した。 元素分析:C85H138O41S として 計算値(%):C, 55.24 ; H, 7.53 ; S, 1.74. 測定値(%):C, 55.34 ; H, 7.56 ; S, 1.79. NMR(C6D6) δ:5.70-5.75 (m, 7H, H-1×7), 5.65
(d, 0.5H, J 3.5Hz, H-1),5.51 (t, 1H, J 9.8Hz, H-
48), 5.49 (d, 0.5H, J 4.0Hz, H-1), 4.49 (d, 0.5H,
J 9.8Hz, H-11 β).
24 ,25 ,26 ,2 7 ,28 ,31 ,32 ,33 ,3
4 ,35 ,36 ,37 ,38 ,61 ,62 ,6 3 ,
64 ,65 ,66 ,67 ,68 −テトラコサ−O−メチ
ル−1−チオマルトオクタオシド オクタキス(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロオ
クタオース(1.63g、1mmol)、ヨウ化亜鉛(1.28
g,4mmol)およびフェニルチオトリメチルシラン(0.
8ml,4mmol)をジクロロメタン(20ml)に懸濁さ
せ、室温で4日間攪拌した。反応混合物を濾過し、クロ
ロホルムで希釈した濾液を1M塩酸、飽和重そう水、食
塩水による洗浄、乾燥(炭酸カリウム)、濃縮して得ら
れたシラップを前述と同様のメタノール−トリエチルア
ミン処理ついでベンゾイル化した。シリゲルカラムクロ
マトグラフィー(ベンゼン−アセトン,3:1)で分離
して表題化合物(756mg,41%)を得、さらにベン
ゼン−アセトン(2:1)で溶出して原料(810mg,
50%)を回収した。 元素分析:C85H138O41S として 計算値(%):C, 55.24 ; H, 7.53 ; S, 1.74. 測定値(%):C, 55.34 ; H, 7.56 ; S, 1.79. NMR(C6D6) δ:5.70-5.75 (m, 7H, H-1×7), 5.65
(d, 0.5H, J 3.5Hz, H-1),5.51 (t, 1H, J 9.8Hz, H-
48), 5.49 (d, 0.5H, J 4.0Hz, H-1), 4.49 (d, 0.5H,
J 9.8Hz, H-11 β).
Claims (2)
- 【請求項1】 下式 【化1】 で表わされるマルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体(式
中、nは0〜2の整数を示し、R1 及びR3 は独立に水
素原子又は水酸基の保護基を示し、R2 はアルキル基又
はアリール基を示す)。 - 【請求項2】 水酸基の保護されたシクロデキストリン
誘導体のグリコシド結合をチオール誘導体により開裂さ
せることを特徴とする、請求項1記載のマルトオリゴ糖
チオグリコシド誘導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4050438A JPH05247079A (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | マルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4050438A JPH05247079A (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | マルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05247079A true JPH05247079A (ja) | 1993-09-24 |
Family
ID=12858865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4050438A Pending JPH05247079A (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | マルトオリゴ糖チオグリコシド誘導体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05247079A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3236660A1 (de) * | 1981-10-05 | 1983-04-21 | American Can Co., 06830 Greenwich, Conn. | Waermeschrumpfbare, orientierte, dreischichtige folien |
-
1992
- 1992-03-09 JP JP4050438A patent/JPH05247079A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3236660A1 (de) * | 1981-10-05 | 1983-04-21 | American Can Co., 06830 Greenwich, Conn. | Waermeschrumpfbare, orientierte, dreischichtige folien |
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