JPH0524630U - 給紙カセツトケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単に外部から記録用紙のサイズを検知する
ことのできる用紙の給紙カセットケースを提供すること
を目的とする。 【構成】 ケース本体内に収容される用紙サイズに応じ
て、その固定位置を移動可能に設けた用紙規制板に連動
して、用紙サイズ表示を回転動作によって変更させる表
示窓機構を設け、この表示窓機構によりカセット内に収
容された記録紙サイズを露見させる構成としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ファクシミリ装置や複写機に使用される記録紙や複写用紙等として のカットシートタイプの用紙を収容させる給紙カセットケースの改良に関する。

【０００２】

【従来技術】

近時のファクシミリ装置では、従来のロール記録紙に代わって、カットシート タイプの普通紙を使用するものが出現するに至っている。 このようなファクシミリ装置では、その本体適所に記録紙を収容した給紙カセ ットケースを挿脱自在に装着しており、かかる給紙カセットケース内には、収容 すべき記録紙のサイズに応じて固定位置を移動設定する規制板が備えられ、この 規制板を適当な位置に調節することによって各サイズの記録紙の後端及び両側端 を規制する構造となっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このようなタイプのものは、ファクシミリ装置に給紙カセットケー スを装着した状態では収納された記録紙を外部から目視することが困難であり、 その用紙サイズを確認するには、一般には給紙カセットケースをファクシミリ装 置から逐一引き出す必要があり、面倒である。 このために多くのファクシミリ装置では、内部にセンサーを設けるなどして、 ファクシミリ装置の本体側に図３に示すＬＣＤディスプレイ２０や、図４に示す ＬＥＤ表示部２０ａに記録紙サイズを表示できるようにしている。しかしながら 、かかる手段だけでは、センサーなどが記録紙の紙埃を被って適正に作動しなく なった場合、或いは電源を切った場合や停電時には、記録紙サイズが分からなく なるという問題があった。 また、記録紙サイズを表示するための札を給紙カセットケースに取付けて、手 動によって当該札を適当なサイズの表示位置へ移動させるタイプのものも開発さ れているが、かかるものでは記録紙を変更した場合に札を移動させる操作を忘れ たり、或いは誤った設定をしてしまう虞れがあり、確実性に難点があった。

【０００４】 本考案はかかる事情に鑑みて提案されたものであり、給紙カセットケースを取 り外すことなく、また電源が切れているような場合であっても何ら不都合を生じ ることなく、カセットケース本体内に収容された記録紙等の用紙のサイズを正確 かつ簡易に判別し得る給紙カセットケースを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために提案される本考案に係る給紙カセットケースは、カ セットケース本体内に収容される用紙サイズに応じて、その固定位置を移動可能 に設けた用紙規制板に連動して、用紙サイズ表示を回転動作によって変更させる 表示窓機構を設け、この表示窓機構よりカセットケース本体内に収容された用紙 サイズを露見させる構造とされている。

【０００６】

【作用】

本考案に係る給紙カセットケースによれば、給紙カセットケース内に収容され る用紙のサイズに応じてカセットケース本体内に設けた用紙規制板の固定位置を 変動させると、この用紙規制板の固定位置に応じて表示窓機構が連動して回転動 作し、カセットケース内の用紙サイズをカセットケース外部に露見表示する。従 って、給紙カセットケースがファクシミリ装置等に装着されたままであっても、 用紙サイズは上記表示窓機構を介して外部から確認できる。また、用紙サイズの 表示の切換えは、用紙規制板の位置変更によって自動的に行われるので、サイズ 表示のための特別な操作も一切不要となる。 更に、このように用紙規制板に連動する表示窓機構の回転動作で表示サイズを 変更させるものであれば、電源を要せず、電気的な処理によって表示する構成に おいて生ずるセンサーの汚れや停電時等における表示不能もなくなる。

【０００７】

【実施例】

以下、添付図面に従って本考案に係る給紙カセットケースの一実施例を詳述す る。図１は全体斜視図であるが、同図に示すように、本考案に係る給紙カセット ケースＡは、カットシートタイプの普通紙からなる記録紙を収容するものであり 、Ａ３版、Ｂ４版、Ａ４版、Ｂ５版の各種類のサイズにカットシートされて市販 されている何れのサイズの記録紙をも収容することができ、記録紙を収容させた 後、カセットケース本体１をファクシミリ装置の後方から記録紙挿入部（不図示 ）に差入れて装着するようになっている。

【０００８】 給紙カセットケースＡは、記録紙を収容するカセットケース本体１と、該カセ ットケース本体１内へ位置調整自在に取付けられて各種サイズの記録紙の後端位 置を規制するための用紙規制板２と、記録紙の左右両側端を規制するための左右 一組の他の用紙規制板３、３と、カセットケース本体１内へ収容された記録紙の 前端側を上方に持ち上げるための押上板４とを具備し、記録紙サイズの表示窓機 構１５は上記用紙規制板２に関連した状態でカセットケース本体１内に組み込ま れている。

【０００９】 カセットケース本体１は、最大Ａ３版までのサイズの記録紙を収容できる大き さの底板１ａと四方の側板１ｂ・・とを具備する上面開口の箱形状に形成された ものである。用紙規制板２はカセットケース本体１の前後方向に沿って移動可能 に設けられ、その背面側に取付けられた操作レバー８の凸部８ａを底板１ａに所 定間隔で複数設けられた孔部１ｃに嵌脱させることにより、その固定位置が前後 方向に沿って調整自在である。用紙規制板２の両端面には突起２ｆが設けられて おり、一端側の突起２ｆはカセットケース本体１の一側内面に設けられたガイド 溝１ｊに嵌入してスライドガイドされている。カセットケース本体１の一側部上 面には、Ａ３〜Ｂ５の文字が用紙規制板２の位置決め時の目安となるように記さ れている。

【００１０】 表示窓機構１５は用紙規制板２の他端側の位置に配置されているが、かかる用 紙規制板２の他端側の突起２ｆは一組のスプロケット１０、１１間に巻架された ベルト９に止着されてガイドされているが、二本の突起２ｆのうち一方側ｗのみ がベルト９に止着され、用紙規制板２の前後動作に伴ってベルト９が循環移動す るように構成されている。一方、カセットケース本体１の背面側内部には、Ａ３ 〜Ｂ５版までの記録紙サイズの文字６を所定間隔で記した文字ベルト１２が、プ ーリ１６、１６ａ間に巻架された状態で回転可能に配置されている。かかる文字 ベルト１２と対面するカセットケース本体１の背面側の側板１ｂには切欠窓１ｋ が切欠されており、当該切欠窓１ｋを介して文字ベルト１２に記された記録紙サ イズ文字６が外部から目視できるように設置されている。また、図２に示すよう に、文字ベルト１２のプーリ１６は支持軸に取付けられたギア１３、並びに複数 の減速ギア１４・・を介して上述のスプロケット１１と駆動連結されている。こ れによって、用紙規制板２の前後移動に伴って文字ベルト１２が逐次回転動作を 行うが、文字ベルト１２の文字６は、例えば用紙規制板２が最前進してＢ５版用 紙を規制する位置に配置された際に「Ｂ５」の表示部位が、また最後退してＡ３ 版用紙を規制する位置に配置された際には「Ａ３」の表示部位が切欠窓１ｋに対 面する如く、用紙規制板２の配置位置に対応した状態に設定されている。

【００１１】 左右一組の他の用紙規制板３、３も可動式であり、その下部に設けられた凸部 ３ｂ・・を底部１ａに複数穿設された孔部１ｄ・・の適所に嵌脱させることによ り、その相互間隔が用紙の幅サイズに応じて増減調整自在である。押上板４はバ ネによってその先端側が上方に付勢されるもので、記録紙の前端側を用紙規制板 ３、３に設けられた給紙爪３ａ、３ａに常時当接係止させるものである。当該押 上板４には用紙規制板３、３の装着を妨げないように凸部３ｂを嵌入させるため のスリット４ａが孔部１ｄと同ピッチで複数箇所設けられている。これらスリッ ト４ａ、孔部１ｄ、１ｃは、何れもＡ３〜Ｂ５版の各用紙サイズの幅又は長さ寸 法に対応すべく考慮されている。４ｂは用紙滑り止め用のパッドである。

【００１２】 このような構造の給紙カセットケースＡでは、用紙規制板２を前後方向に移動 させてケース内に収容される記録紙の長さサイズに応じた適当な箇所に位置決め 固定でき、同様に他の用紙規制板３、３もスリット４ａや孔部１ｄを利用して記 録紙の幅サイズに応じた適当な箇所に位置決め固定できる。従って、これら各用 紙規制板２、３、３の位置変更によりＡ３〜Ｂ５版の何れの記録紙をも適当に位 置決め収容できる。而して、用紙規制板２が移動されれば、その移動量と対応す る寸法だけベルト９も循環し、文字ベルト１２も所定寸法だけ回転するために、 切欠窓１ｋには記録紙のサイズを示す所定の文字６、すなわち「Ａ３」「Ｂ４」 「Ａ４」「Ｂ５」のうち、実際にカセットケース１内に収容される記録紙のサイ ズに対応する部位のみを自動的に露見表示させることとなる。切欠窓１ｋを介し ての記録紙サイズの表示は、給紙カセットケースＡをファクシミリ装置に装着し たままの状態でも外部から識別でき、当該給紙カセットケースＡをわざわざ取り 外す必要はない。

【００１３】

【考案の効果】

以上の説明から理解されるように、本考案に係る給紙カセットケースによれば 、電気的に文字表示することによって発生するセンサーの検知不良や停電などに よる不都合を生じないことは勿論のこと、用紙規制板の位置変更に伴って表示窓 機構の用紙サイズの表示が自動的に切り替わり、これを外部から容易に判別でき るために、給紙カセットケースの取り外しの必要性がなくなるばかりか、用紙サ イズの表示を行うための特別な手間も要らず、確実性、正確性に優れ、サイズ表 示において高い信頼性が得られるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る給紙カセットケースの一実施例を
示した全体斜視図である。

【図２】同側面断面図である。

【図３】記録紙サイズの表示機構の従来例を示す要部正
面図である。

【図４】記録紙サイズの表示機構の他の従来例を示す要
部正面図である。

【符号の説明】

Ａ 給紙カセットケース １ カセットケース本体 １ｃ 孔部 １ｋ 切欠窓 ２ 用紙規制板 ３ 用紙規制板 ６ 文字 １２ 文字ベルト １５ 表示窓機構

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カセットケース本体内に収容される用紙
   サイズに応じて、その固定位置を移動可能に設けた用紙
   規制板に連動して、用紙サイズ表示を回転動作によって
   変更させる表示窓機構を設け、この表示窓機構よりカセ
   ットケース本体内に収容された用紙サイズを露見させる
   構造としたことを特徴とする給紙カセットケース。