JPH05244952A - リボ核酸の特異的生産方法 - Google Patents

リボ核酸の特異的生産方法

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JPH05244952A
JPH05244952A JP4254548A JP25454892A JPH05244952A JP H05244952 A JPH05244952 A JP H05244952A JP 4254548 A JP4254548 A JP 4254548A JP 25454892 A JP25454892 A JP 25454892A JP H05244952 A JPH05244952 A JP H05244952A
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JP
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nucleic acid
promoter
oligonucleotide
specific
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Application number
JP4254548A
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English (en)
Inventor
Udo Reischl
ウード・ライシュル
Ruediger Rueger
リューディガー・リューガー
Christoph Kessler
クリストフ・ケスラー
Rudolf Seibl
ルドルフ・ザイブル
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Roche Diagnostics GmbH
Original Assignee
Boehringer Mannheim GmbH
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6844Nucleic acid amplification reactions
    • C12Q1/6865Promoter-based amplification, e.g. nucleic acid sequence amplification [NASBA], self-sustained sequence replication [3SR] or transcription-based amplification system [TAS]

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来技術の欠点を回避する、転写反応に基づ
く簡単な増幅方法を提供すること。 【構成】 2つのオリゴヌクレオチドを連結せずに鋳型
核酸上で隣接した領域にハイブリダイズすることができ
るこれら2つのオリゴヌクレオチドを使用する転写技術
に基づくリボ核酸の生産方法または鋳型核酸の検出方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リボ核酸の特異的生産
方法および核酸の特異的検出方法ならびにこれらの両方
法を行うための試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】情報担体として供される核酸は現在まで
に知られている全ての微生物に関する特異的生活形式の
基礎である。それらは蛋白をコードする;しかし、いく
つかの核酸はおそらく触媒的または構造的効果も有する
であろう。それらの特異性のために、核酸を使用して微
生物を識別および検出することもできる。しかしなが
ら、個々の核酸は非常に制限された量が、微生物に存在
するだけである。したがって、in vivo(クローニング)
またはin vitro(増幅)でこれらの核酸の多くのコピーを
生じさせることが核酸の実用的な取り扱いのために好都
合であることが判明した。前者の方法は時間がかかり、
かつ困難であるが、in vitro増幅は、近年、実用的な別
法に発達した。
【0003】EP−A−200362には、サイクルで
進行する出発核酸の一部分の増幅に関する方法が開示さ
れている。各サイクルでは、存在する核酸の各々に対し
て対向鎖が形成される。しかしながら、該反応方法はサ
イクル数が比較的多くなる。
【0004】EP−A−0320308には、いわゆる
リガーゼ連鎖反応が開示されている。ここでは、いわゆ
るニックによってハイブリダイズされた状態で単に分離
されるオリゴヌクレオチドがリガーゼ反応によって連結
される。この方法で生産された核酸は、次いで、対向鎖
オリゴヌクレオチドなどの連結のための鋳型として供さ
れる。この反応はPCRと同一の欠点、すなわち、各サ
イクルで二本鎖を再度分離しなければならないという欠
点を有する。
【0005】この等温サイクルで複数のコピーをもたら
す転写工程に基づく方法の欠点を解決しようとする試み
がある。このような方法は、例えば、EP−A−031
0229に開示されている。この方法では、鋳型特異的
領域ならびにT7プロモーター配列を含有するオリゴヌ
クレオチド(プロモータープライマー)がモノヌクレオチ
ドによって鋳型核酸上で伸長される。次いで、対向鎖が
第2プライマーによって形成される。この間に、予め一
本鎖にされたプロモーター領域に対して対向鎖が形成さ
れ、したがって、これが該プロモーターの機能性を修復
する。その後、形成されたハイブリッドのプロモーター
調節転写が起こる。形成された転写産物RNAに対応す
るcDNAが対向鎖プライマーによって生産される。該
ハイブリッドは変性され、該cDNAはプロモータープ
ライマーと再度反応する。cDNA上でのこのプライマ
ーの伸長によって機能的プロモーターを含有するハイブ
リッドが再度得られる。この分子も転写サイクルに導入
され得る。この反応シーケンスの欠点は転写可能な分子
を生産するのに2つの伸長反応が必要であるという点で
ある。WO88/10315およびEP−A−0329
822ならびにEP−A−0373960の方法でも同
一の問題が生じる。
【0006】EP−A−0427074には、鋳型核酸
がプロモーターを含有する鋳型特異的プライマーと直接
反応して転写可能な分子を直接形成する方法が提案され
ている。次の転写によって、一部分が鋳型核酸の一部分
に対応し、他の部分がプライマー上にあるさらなる配列
と相補的であるRNAが得られる。この方法の欠点は、
該反応が鋳型核酸の存在下では主産物として形成される
と同一の分子を鋳型核酸の不在下では副産物として生産
するという点である。かくして、比較的特異的ではない
方法である。当該特許出願には、ハイブリダイズされた
状態で鋳型核酸上で連結される2種類のプライマーを使
用し、これによって伸長された転写可能な分子が形成さ
れるという方法も開示されている。この場合の欠点はリ
ガーゼの使用である。というのは、該リガーゼは、通
常、次の転写を生じるRNAポリメラーゼ以外の反応条
件を必要とするさらなる酵素だからである。
【0007】EP−A−0427073には、転写可能
な核酸の合成に関する別の反応が開示されている。この
方法では、鋳型核酸の3'末端がプロモータープライマ
ーの5'末端に連結される。該鋳型は張出している3'末
端の鋳型特異的配列とのハイブリダイゼーションによっ
て該プロモータープライマーに連結される。したがっ
て、この反応も転写可能な分子の生産のために酵素的反
応(リガーゼ)を必要とする。さらにまた、定義された
3'末端を有する鋳型核酸だけしか検出することができ
ないという欠点を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、従来技術の欠点を回避する、転写反応に基づく
簡単な増幅方法を提供することである。詳細には、それ
は、2、3の工程でRNA産物を生産し、プロモーター
プライマーを使用する場合に転写で生じるバックグラウ
ンドシグナルを減少させるであろう。
【0009】この目的は以下に記載の本発明発明によっ
て達成される。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋳型特異的プ
ロモーターオリゴヌクレオチドP1およびさらなる鋳型
特異的オリゴヌクレオチドP2を鋳型核酸Tと直接ハイ
ブリダイズして複合体Kを形成し、次いで、P1および
P2由来の鋳型特異的配列情報を含有する転写産物Rを
プロモーター調節生産することからなり、使用するオリ
ゴヌクレオチドP1およびP2が当該方法のいずれの工
程でも一緒に酵素的に連結されないことを特徴とする、
鋳型核酸を使用する複数のリボ核酸の特異的生産方法を
提供するものである。さらに、本発明は、該本発明の生
産方法に基づく核酸の特異的検出方法およびこれらの方
法を行うのに適している試薬を提供するものである。
【0011】本発明の方法では、反応の出発およびある
程度までの反応生産物の検出は、いわゆるハイブリダイ
ゼーション試験のある特定の具体例であり、その実質的
な特徴は核酸診断学の分野の当業者には知られている。
実験的な詳細が以下に説明されていない範囲について、
充分に詳細には、1986年、IRLプレス(IRLPr
ess)、ビー・ディー・ヘイムズ(B.D.Hames)およびエ
ス・ジェイ・ヒギンズ(S.J.Higgins)によって発行さ
れた「核酸ハイブリダイゼーション」(“Nucleic acid
hybridisation")、特に第1章(ハイブリダイゼーショ
ン戦略)、第3章(溶液ハイブリダイゼーションの定量分
析)、および第4章(定量用濾過器ハイブリダイゼーショ
ン)、分子生物学における最近のプロトコル(Current
Protocols in Molecular Biology)、エフ・エム・ア
ウスベル(F.M.Ausubel)ら編、ジェイ・ウィリー・ア
ンド・サン(J.Wiley and Son)、1987、特に2.
9.1.〜2.9.10および分子クローニング(Molecula
r Cloning)、ジェイ・サムブルーク(J.Sambrook)ら
編、CSH、1989、特に9.4.7.〜9.5.8.を引
用記載する。これらは、特に、EP−A−032447
4にも開示されている標識ヌクレオシド三リン酸の公知
生産方法、修飾および非修飾オリゴヌクレオチドの化学
的合成、制限酵素による核酸の切断、ハイブリダイズさ
れるべき核酸間の相同性の程度に依存する特異性を達成
し得るハイブリダイゼーション条件の選択、それらのG
C含量およびそれらの長さ、ならびにいわゆるプライマ
ーまたはプロモーター配列を使用するポリメラーゼの助
けをかりる核酸のデオキシヌクレオシド三リン酸または
リボヌクレオチド三リン酸からの形成を含む。
【0012】本発明の範囲内の標識は、直接的にまたは
間接的に検出可能な基Lからなる。直接的に検出可能な
基の例は放射性(32P)、着色もしくは蛍光性基または金
属原子である。間接的に検出可能な基は、例えば、抗
体、抗原、ハプテンまたは酵素のような免疫学的または
酵素的に活性な化合物あるいは酵素の酵素的に活性な部
分である。これらは次の反応または反応シーケンスで検
出される。ハプテンは、それらで標識されたヌクレオシ
ド三リン酸が一般にポリメラーゼに対する基質として特
によく使用され、ハプテンまたはハプテン化ヌクレオシ
ドに対する標識抗体との次なる反応を行うのが容易であ
るので、特に好ましい。このようなヌクレオシド三リン
酸は、例えば、ブロモヌクレオシド三リン酸またはジゴ
キシゲニン−、ジゴキシン−またはフルオレセイン−結
合ヌクレオシド三リン酸である。EP−A−03244
74に記載されているステロイド類およびそれらの検出
は特に好適であることが判明した。それらの核酸への取
込みに関しては、EP−A−0324474を引用記載
する。
【0013】特異的生産方法または試験は、ある核酸
を、所望により他の核酸の存在下でも、選択的に生産ま
たは検出し得る方法と解される。しかしながら、該方法
の目的を、他の核酸の存在下で、部分的に同一もしくは
類似のヌクレオチド配列を有する数個の核酸または核酸
の群、あるいは核酸の数個の断片の生産または検出とす
ることもできる。二本鎖核酸の検出のために2つの相補
鎖のいずれかを使用することができる。実質的に相補的
な核酸または核酸配列は、対応する核酸とハイブリダイ
ズし得、かつ、他の核酸と正確に相補的であるかまたは
正確に相補的な核酸と2、3の塩基だけ異なるヌクレオ
チド配列をハイブリダイジング領域に有する核酸または
配列と解される。この場合、特異性は、相補性の程度お
よびハイブリダイゼーション条件に依存する。鋳型核酸
の一部分と実質的に相補的であるオリゴヌクレオチド
を、以下、鋳型特異的と称する。
【0014】本発明の方法の基礎は、精製したかまたは
他の成分、特に他の核酸と合わせた核酸を含有する試料
である。該試料は蛋白、塩などのようなさらなる成分を
含有することができる。核酸配列が試料中の核酸に存在
する場合に本発明の方法を使用してこれらの核酸配列を
増幅することが可能である。リボ核酸の生産のための基
礎を形成しようとする核酸を、以下、鋳型核酸(または
鋳型)と称する。
【0015】本発明の方法で、鋳型核酸の全ヌクレオチ
ド配列情報を含有するが、好ましくはそれらの一部分だ
けを含有する核酸を生産し得る。鋳型核酸の部分配列を
増幅するために、該方法を行う前に鋳型核酸を断片にす
る必要はないが可能である。
【0016】該方法を行うためには、鋳型核酸は一本鎖
として存在しなければならない。これは、通常、さらな
る予備処理を伴わないRNAに関する場合である。DN
Aの場合は、簡単な公知の方法で変性によって二本鎖鋳
型核酸を一本鎖にすることができる。
【0017】本発明の範囲内のプロモーターオリゴヌク
レオチドは、RNAポリメラーゼを認識および結合する
ことによってRNAの合成を開始する二本鎖領域PRO
を含有する核酸である。このPRO領域は、RNAポリ
メラーゼによって下流方向にこの配列を接続した核酸領
域の転写を開始する配列を含有する。二本鎖PRO配列
は、好ましくは17〜100塩基、特に好ましくは17
〜50塩基を有する。RNAポリメラーゼを結合するこ
とができる好適な二本鎖配列は、例えば、ヌークリイッ
ク・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acids Research)
12、第7035〜7056頁(1984)およびプロテ
イン・シーケンシズ・アンド・ディエヌエイ・アナリシ
ス(Protein Sequences and DNA Analysis)1、第
269〜280頁(1988)、バイオフィジカル・ケミ
ストリー(Biophysical Chemistry)、パートIII、第1
183〜1211頁、フリーマン・アンド・カンパニー
(Freeman & Co.)、サンフランシスコ、1980;ジ
ャーナル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacteriol)1
70、第5248〜5256頁(1988);バイオケミ
カル・ジャーナル(Biochem.J.)224、第799〜8
15頁(1984);Gene Acal.Techn.6、第29〜
32頁(1989)、EP−A−0292802ならびに
ヌークリイック・アジッド・プローブズ(Nucleic acid
probes)、サイモンズ(Symons)編(CRCプレス、ボカ
・レイトン、1989)に開示されている。二本鎖部分
の2つの鎖は、いずれも開放形で存在することができる
か、またはヘアピン構造の形態で上流に連結され得る。
相補的な一本鎖と連結しているヘアピン領域(ループと
も称される)は好ましく5〜50ヌクレオチド長、特に
好ましくは5〜10ヌクレオチド長であり、1種類だけ
のヌクレオチドからなるのが好ましい。プロモーターオ
リゴヌクレオチドP1は下流の5'末端に一本鎖鋳型特
異的領域TEM 1'を有する。該TEM 1'領域は好ま
しくは6〜50nt長、特に好ましくは12〜30nt
長である。
【0018】二本鎖プロモーター領域PROはさらなる
ヌクレオチドの配列によって鋳型特異的配列TEM 1'
から離れていてよい。
【0019】プロモーターオリゴヌクレオチドP1の
3'末端はリン酸化されていないのが好ましいが、一
方、5'末端はリン酸化されていてもリン酸化されてい
なくてもよい。P1の下流の3'末端は、例えばジデオ
キシヌクレオチドによって、伸長に対してブロックされ
得る。さらに、プロモーターオリゴヌクレオチドP1
は、下流領域で配列PROと隣接しているさらなる一本
鎖または二本鎖ヌクレオチド配列を含有することができ
る。転写を促進する配列が好ましい[ヌークリイック・
アシッズ・リサーチ(Nucl.Acids Res.)15、第87
83〜8798頁(1987)]。ジェイ・エフ・ミリガ
ン(J.F.Milligan)ら(1987)、ヌークリイック・
アシッズ・リサーチ、15、第8783〜8798頁に
開示されているように転写を促進する、自己−相補的で
はあるが鋳型−相補的ではない転写可能なさらなる配列
を含有するプライマー1の領域は1〜20ヌクレオチド
長であり得る;好ましくは5ヌクレオチド(CCGCG)
長である。しかしながら、PROおよびTEM 1'間に
さらなる反応工程を可能にさせるさらなるヌクレオチド
配列があってもよい(複製のための開始配列(ori配列)、
制限切断部位、複製可能な配列、プライマーを配列決定
するための結合部位、蛋白結合部位)。
【0020】転写開始およびTEM 1'間の領域は0〜
150nt長であり得る。鋳型特異的オリゴヌクレオチ
ドP2は、鋳型核酸のさらなるヌクレオチド配列と実質
的に相補的であり、したがって、この配列とハイブリダ
イズすることができるヌクレオチド配列TEM 2'を含
有する。この配列は好ましくは6〜50nt長、特に好
ましくは12〜30nt長である。本発明の生産方法の
特異性は、その長さおよび相補性によって調節され得
る。例えば、この配列の好適な選択によって、試料中で
数個の鋳型核酸(例えば、混合物中の種々の細菌の属ま
たは細菌の種の核酸)の1つだけを特異的に本発明の方
法の対象にすること、およびそれらの配列を増幅するこ
とが可能である。
【0021】核酸の特異的生産に関する本発明の方法の
第1工程において、ハイブリダイゼーション条件下、鋳
型核酸を含有する試料をプロモーター試薬P1および鋳
型特異的オリゴヌクレオチドP2と反応させる。この方
法では、該鋳型核酸が二本鎖領域TEM 1/TEM
1'を介してオリゴヌクレオチドP1に、および二本鎖
領域TEM 2/TEM 2'を介してオリゴヌクレオチ
ドP2にハイブリダイズする転写可能な核酸複合体Kが
形成される。下流方向では、さらなるオリゴヌクレオチ
ドP3・・・PNがさらなる領域TEM 3・・・TEM Nを
介して鋳型核酸にハイブリダイズされ得る。TEM 1
領域は該核酸のTEM 2領域とは異なる。該領域TE
M 1'およびTEM 2'はそれらが単にニックによって
分離されるように鋳型核酸上で直接隣接しているのが好
ましい。ハイブリダイズされた状態では、オリゴヌクレ
オチドP1の5'末端およびプライマーP2の3'末端は
お互いに直接隣接しているか、1〜10、好ましくは1
〜5ヌクレオチド離れているのが好ましいが、しかし、
お互いに共有的には連結していない。しかしながら、そ
れらは1〜150、好ましくは1〜1000nt離れて
いることもできる。次いで、まず、ニックが残るよう
に、このギャップをギャップ充填反応(DNAポリメラ
ーゼまたは逆トランスクリプターゼ、dNTPs)によっ
て充填するのが好ましい。下流領域において結合するプ
ライマーP2またはプライマーPNは、鋳型核酸にハイ
ブリダイズしない配列TEM 2'またはTEM N'に加
えてその5'領域にさらなるヌクレオチドを含有し得
る。このような配列は、例えば、ori配列(複製のための
開始領域)、複製可能な配列、RE部位、核酸結合蛋白
を結合するための配列、ホモポリマー配列またはさらな
るプロモーター配列であり得る。P2・・・PNはその5'
および3'末端にOHを有するのが好ましい。ハイブリ
ダイゼーション領域TEM 1およびTEM 2の各々
は、好ましくは6〜50nt、特に好ましくは12〜3
0nt長である。
【0022】公知の方法と対比して、本発明の実質的な
特徴および長所は、オリゴヌクレオチドP1およびP2
がT、P1およびP2のハイブリダイゼーション反応後
に酵素的に連結(リゲーション)されないということであ
る。これは、リガーゼ反応のための反応条件の調節、特
に結合酵素の使用を除去する。しかしながら、予め必要
なことは、鋳型核酸の(P1、P2、P3・・・PNの)
「対向鎖」が1または数個のニックもしくはギャップを
有するか否かにかかわらず、プロモーターの転写開始位
置からオリゴヌクレオチドP2の、所望によりオリゴヌ
クレオチドPNの5'末端までの二本鎖の全長にわたっ
て転写産物を形成する次なる転写反応でトランスクリプ
ターゼを使用することである。当業者は簡単な方法で好
適なトランスクリプターゼを見いだすことができる。適
当な実験を実施例3に記載する。本発明の方法に適して
いる酵素のうちの1つはT7 RNAポリメラーゼであ
る。
【0023】核酸複合体Kの形成後、それをプロモータ
ー調節酵素転写させる。プロモーター調節転写が生じ得
る反応条件は、この複合体に関しては、従来技術の転写
反応に関するものと同一である。それらは、選択された
プロモーター/ポリメラーゼシステムに依存する。プロ
モーターシステムの例は、ファージT7、SP6および
T3から知られている。基本的には、RNAポリメラー
ゼおよびリボヌクレオシド三リン酸(NTPs)を必要と
する。T7の転写システム(T7 RNAポリメラーゼお
よびT7プロモーター)は、特に好ましい転写システム
であることが判明した。使用するポリメラーゼは熱安定
性でもあってもよい。
【0024】プロモーターオリゴヌクレオチドP1の二
本鎖領域内のT7 RNAポリメラーゼ−プロモーター
−特異的相補的配列領域は、12〜20ヌクレオチド長
(ミリガンら(1987)、ヌークリイック・アシッズ・
リサーチ、15、第8783〜8798頁によって開示
されている最短および最長の機能性プロモーター配列)
であり得る。該二本鎖領域は17ヌクレオチドの長さを
有するのが好ましい。
【0025】転写の産物は5'末端が転写開始位置によ
って定義され、3'末端がTEM 2領域の5'末端位置
によって定義されるRNA転写産物Rである。さらなる
オリゴヌクレオチドP3・・・PNを使用する場合、該転
写産物は最も遠いオリゴヌクレオチドの5'末端位置と
相補的なリボヌクレオチドで終わるのが好ましい。この
RNAは特にTEM 1およびTEM 2と相同である配
列を含有する。
【0026】プライマー1だけのハイブリダイゼーショ
ンの場合、プライマー1の5'末端まで伸長する鋳型へ
の結合とは無関係に、より短い転写産物が形成される。
【0027】形成する転写産物Rはリボ核酸の生産のた
めの本発明方法の最終生産物であり得る。しかしなが
ら、サイクル反応方法でこの転写産物をさらに増幅する
のが好ましい。
【0028】転写産物RがTと相同であり、TEM 1
およびTEM 2の配列情報を含有するので、次いで、
それらは、好ましくは、次に再度転写され得るR、P1
およびP2による転写可能な複合体K'の形成のための
鋳型核酸であり得る。かくして、増幅はK'の形成およ
び転写からなる反応シーケンスで該転写産物を繰り返し
使用することによって行うことができる。
【0029】この方法の非常に優れた点はいずれの相で
もリガーゼを使用する必要がないということである。
【0030】転写産物をまずcDNAに転写しなければ
ならず、次いで、これらをプロモータープライマーで、
次に転写される転写可能な複合体に転換しなければなら
ない方法よりも優れている点は、cDNAの形成を省略
できることである;これはさらなる酵素の使用を省く。
【0031】かくして、本発明方法では、原則的には、
酵素反応工程間で変性工程を用いずに唯一の酵素(プロ
モーター調節ポリメラーゼ)を使用して、一本鎖鋳型核
酸からリボ核酸を形成し得る。温度サイクルおよび反応
条件におけるサイクル的変化は必要ではない。反応工程
の数は非常に少ない。
【0032】所望の数の核酸を形成するまで前記サイク
ルを続けることができる。
【0033】形成されたリボ核酸を公知の方法でさらに
精製または/および処理し得る。例えば、プライマーP
2・・・PNを使用することによって、例えば、該転写産
物RからcDNAを生産することができる。
【0034】適当な数の核酸が形成されたかどうかを試
験するために、例えば、所望の産物とハイブリダイズす
ることができる検出可能に標識した検出プローブを添加
し、該ハイブリッドを検出するか、または形成された核
酸を検出可能に標識したモノヌクレオチドの取込みによ
って直接検出し得る。
【0035】本発明の方法の優れている点は、等温的に
行い得ること、すなわち1つの温度で行われ得ることで
ある。
【0036】さらにまた、鋳型特異的増幅であり、シグ
ナル増幅だけではない。1組のモノヌクレオチド(リボ
ヌクレオチド)が必要なだけである。これは、低い生産
コストであることおよびポリメラーゼの相互抑制がない
ことを意味する。該オリゴヌクレオチドは生産が容易で
あり、DNAポリメラーゼが存在しないのでそれらの
3'末端をブロックする必要がない。本発明の方法で
は、鋳型核酸に関する定義された末端は必要ではなく、
したがって、対応する予備反応工程を省略することがで
きる。対向鎖オリゴヌクレオチドが特異的オリゴヌクレ
オチドと交差反応する修復連鎖反応またはLCRの欠点
は、対向鎖オリゴヌクレオチドが必要ではないのであて
はまらない。それにもかかわらず、転写産物の各々が次
に鋳型として供され得るので、該反応は実質的に指数的
である。
【0037】本発明の方法のある具体例において、鋳型
核酸の配列TEM 1およびTEM2の領域において一
本鎖形状を安定化するために、ブロッキングオリゴヌク
レオチドBLO 1およびBLO 2を、TEM 1およ
びTEM 2と隣接する領域BLO 1'およびBLO2'
においてハイブリダイズする。BLO 1'領域はTEM
1の2〜10ヌクレオチド上流にあるのが好ましい。
BLO 2'領域は結合部位TEM 2の10ヌクレオチ
ドを超える下流にあるべきである。オリゴヌクレオチド
BLO 1およびBLO 2は、伸長を防止するために、
例えば、ジデオキシリボヌクレオチドによって、3'末
端でポリメラーゼ活性をブロックする修飾を含有するの
が好ましい。さらなるブロッキングオリゴヌクレオチド
の使用が可能である。
【0038】さらなる具体例においては、TEM 2は
TEM 1領域の5'末端から1〜150、好ましくは1
〜1000nt離れている(「図4」のa)。P1および
P2間のこのギャップは反応混合物中のRNA依存性ま
たはDNA依存性DNAポリメラーゼおよびdNTPで
充填され得る。この場合、3'−ブロックオリゴヌクレ
オチドP1を使用するのが好ましい。
【0039】この「ギャップ」が1〜10ヌクレオチド、
特に好ましくは1〜5ヌクレオチドからなる場合(「図
7」のプライマーP3〜P6およびプライマーP7〜P
11)、これは前記ギャップ充填反応なしでT7 RNA
ポリメラーゼによって読み取られ得る。この方法で生産
した転写産物の長さはプライマー1の転写可能な配列の
長さおよび使用したプライマー2の長さの合計と一致す
る。
【0040】かくして、さらに好ましい具体例におい
て、プライマー2の配列は、鋳型へのハイブリダイゼー
ションの後、プライマー1の5'末端とプライマー2の
3'末端との間に1〜10、特に好ましくは1〜5ヌク
レオチドの「ギャップ」(上記参照)があるように選択され
る。DNAポリメラーゼ活性の不在下では、このギャッ
プは転写の間にRNAポリメラーゼによって読み取られ
得る。すなわち、生産された転写産物においてプライマ
ー1の5'末端と相補的なヌクレオチドおよびプライマ
ー2の3'末端と相補的なヌクレオチドが直接隣接して
いる。次いで、転写産物の配列はK中に二本鎖形態で存
在する鋳型の転写可能な領域に対応するヌクレオチドを
含有するだけである。
【0041】数種類のプライマーの、転写の方向でプロ
モーターオリゴヌクレオチド1で開始する鋳型へのハイ
ブリダイゼーションは、個々のプライマー間のギャップ
による突然変異の並行導入による万能遺伝子合成を可能
にする。
【0042】したがって、本発明は、鋳型特異的領域が
鋳型核酸上で1〜10ヌクレオチド離れている鋳型核酸
の領域と実質的に相補的である鋳型特異的領域を各々有
する少なくとも1つのプロモータープライマーおよび1
つのオリゴヌクレオチドをハイブリダイズし、プロモー
ター調節転写することからなる鋳型核酸を使用する欠失
突然変異核酸の生産方法に関するものでもある。
【0043】この方法は、RNAポリメラーゼの、特に
T7 RNAポリメラーゼの性質を利用して読み取る。
これに関連して、欠失突然変異核酸は、特定の鋳型核酸
と実質的に相補的であるが1または数個のヌクレオチド
が欠損する完全な転写産物とは異なる核酸と解される。
欠損領域は完全な転写産物の3'または5'末端に直接あ
るものではない。
【0044】本発明の方法でまず形成される欠失突然変
異リボ核酸を、公知の方法でさらなる反応に付すことが
できる(ギャップなしで次に核酸とハイブリダイズする
ことができるP1およびP2によるcDNA形成または
新しい反応)。
【0045】さらに、本発明は、核酸の特異的な生産の
ための本発明の方法を含む核酸の特異的な検出のための
方法および転写産物Rまたはそれらの二次的産物を検出
するその具体例に関する。これに関連して、二次的産物
は、特に、次に形成され得るcDNAと解される。これ
らの産物の検出は、原則的には、公知の方法で、例えば
標識プローブ核酸とのハイブリダイゼーションおよび標
識ハイブリッドの検出によって行われ得る。もう1つの
簡単な方法は、転写反応の間の標識モノヌクレオチドの
取込みまたは/およびゲル電気泳動による反応産物の分
離である。
【0046】本発明の特に好ましい具体例は、転写反応
の間の検出可能に標識されたモノリボヌクレオチドの取
込み、および固相に直接結合されるかまたは好ましくは
例えばビオチンのような化学基に結合することによって
固定可能にされる捕獲プローブとのハイブリダイゼーシ
ョンを利用する。固定可能なプローブの場合、次いで、
化学基に対して結合親和性を有する固相上に固定するの
が可能である。検出可能に標識されたモノヌクレオチド
を分離した後、固相上の標識を検出するのが好ましい。
検出可能な基としてジゴキシゲニン−UTP(EP−A
−0324744)またはフルオレセイン−UTPを使
用するのが好ましい。次いで、ジゴキシゲニンに対する
酵素標識抗体によって、固相上のこの基の存在を検出す
る。
【0047】捕獲または検出プローブについて、P2
(または、所望によりPN)の部分配列または全配列と相
同であるかまたはP1の5'領域およびP2の3'領域と
相同である配列を選択するのが好ましい(各々の場合、
約10nt)。それらは、好ましくは6〜5000n
t、特に好ましくは12〜50nt長である。充填反応
では、それらはP1とP2との間の領域(充填領域)にあ
るのが好ましい;この結果、検出の特異性がさらに優れ
る。
【0048】さらなる具体例において、P2を、5'末
端にあるのが好ましい固定可能な基で標識する。混合物
から複合体KおよびK'を単離するために、この基を介
して該複合体KおよびK'を固相に結合することができ
る。
【0049】さらに、固定可能なP2を転写産物Rにハ
イブリダイズすることができ、この方法では、取込まれ
た検出可能に標識されたモノヌクレオチドを、例えば、
転写の間の検出によって検出することができる。この方
法の長所は、P2がそのまま供され得るのでさらなる捕
獲プローブが必要ではないという点である。
【0050】さらなる具体例において、P1を固定可能
に修飾する。次いで、転写複合体Kを例えば固相に結合
し得、かくして核酸の混合物から分離することができ
る。
【0051】本発明の検出方法は、本発明の核酸の生産
方法の長所のすべてを有する。
【0052】各図において検出方法の例を示す。しかし
ながら、これらは検出工程が省略される場合には本発明
の生産方法でもある。
【0053】本発明は、二本鎖プロモーター配列PRO
に加えて鋳型特異的配列TEM 1'を含有する鋳型特異
的プロモーターオリゴヌクレオチドP1、および少なく
とも1つの鋳型特異的オリゴヌクレオチドP2を含有す
る試薬に関する。
【0054】該試薬は、さらに、前記オリゴヌクレオチ
ドBLO 1およびBLO 2のうち少なくとも1つまた
は他のものを含有するのが好ましい。非修飾または検出
可能もしくは固定可能に修飾された4つのタイプのモノ
ヌクレオシド三リン酸を含有するのも好ましい。さらに
また、pH緩衝液および補助剤、例えば安定化剤、特に
転写反応に適しているこれらの薬剤を含有することがで
きる。しかしながら、それはリガーゼを含有しない。
【0055】さらに、本発明は、別々の容器に 1)プロモーターオリゴヌクレオチドP1および鋳型特
異的オリゴヌクレオチドP2およびモノリボヌクレオシ
ド三リン酸;ならびに 2)プロモーターに関して適している転写酵素を含有し
ており、 3)リガーゼを含まない試薬キットに関する。
【0056】該試薬キットはお互いに分離した1)に記
載した成分を含有することもできる。
【0057】さらに、該試薬キットは、対照核酸および
/または試料調製用試薬を含有することができる。
【0058】該試薬キットが核酸またはヌクレオチド配
列の検出のために使用される場合、別々の容器中にこれ
に必要な試薬、例えば捕獲または/および検出プローブ
を含有するのが好ましい。
【0059】「図1」は、本発明の検出方法の流れ図を
示す。オリゴヌクレオチドP1およびP2は別々にまた
は一緒に添加され得る。それらの量および濃度は同一で
あるのが好ましい。充分量のP1およびP2を開始時に
添加すると、P1およびP2の次なる添加は必要ではな
い。同一のものは他の試薬、特に酵素およびモノヌクレ
オチドに適する。
【0060】「図2」は、検出可能に標識されたモノリ
ボヌクレオシド三リン酸を取込み、次いで、転写産物を
ビオチン化した捕獲プローブによって捕捉する本発明の
検出方法の具体例を示す。
【0061】「図3」は、保護オリゴヌクレオチドBL
O 1およびBLO 2ならびに固定可能に置換されたオ
リゴヌクレオチドP2を使用する具体例を示す。この具
体例では、検出可能かつ固定可能に標識されたP2およ
びRのハイブリッドが検出される。
【0062】「図4」には、核酸複合体Kの形成後、転
写が行われる前に、まず、オリゴヌクレオチドP1とオ
リゴヌクレオチドP2との間の一本鎖領域をDNAポリ
メラーゼによって充填する具体例を説明する。捕獲プロ
ーブは充填領域aにおいてハイブリダイズするのが好ま
しい。
【0063】「図5」は、鋳型核酸の関連部分を示す。
プラスミドpSPT18neo x EcoRIである。オリゴ
ヌクレオチドP1およびオリゴヌクレオチドP2がハイ
ブリダイズすることができる領域を示す。
【0064】「図6」は、化学的に合成された鋳型、P
1およびP2のヌクレオチド配列がいかに配列され得る
かを示す。
【0065】「図7」は、1組のオリゴヌクレオチドP
3〜P6(またはP7〜P12)が、(プライマー1およ
びプライマー2の間の種々の長さのギャップ領域によっ
て)鋳型と比較して、あるオリゴヌクレオチドを欠失す
る転写産物を生産するのにいかに供され得るかを示す。
【0066】略語のリスト T 鋳型核酸。 K P1、P2およびTからなる転写可能な核酸複合
体。 K' P1、P2およびRからなる転写可能な核酸複合
体。 R 転写産物(RNA)。 P1 鋳型特異的プロモーターオリゴヌクレオチド。 P2 鋳型特異的オリゴヌクレオチド。 P プロモーター領域(二本鎖)(PROと同一)。 TEM 1 転写開始位置に最も近い鋳型核酸上の配
列。 TEM 2 転写開始位置から最も遠い鋳型核酸上の配
列。 TEM 1' P1の鋳型特異的領域。 TEM 2' P2の鋳型特異的領域。 Bio ビオチン。 BLO 1' TEM 1の上流のヌクレオチド領域。 BLO 2' TEM 2の下流のヌクレオチド領域。 BLO 1 BLO 1'と相補的なオリゴヌクレオチ
ド。 BLO 2 BLO 2'と相補的なオリゴヌクレオチ
ド。 D ジゴキシゲニン(Digと同一)。 a 充填領域。 NTP リボヌクレオシド三リン酸。 dNTP デオキシリボヌクレオシド三リン酸。 N 転写単位中のニック。
【0067】
【実施例】以下の実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。
【0068】実施例1 RNA鋳型の生産 プラスミドpSPT18 neo(WO89/06698の配
列参照)ネオマイシン耐性遺伝子(neo)の転写産物の生産
のために使用する。ベック(Beck)ら(1982)、ジー
ン(Gene)、19、327〜336の記載に従って、該
ネオマイシン遺伝子(アミノグリコシド−3'−ホスホト
ランスフェラーゼII)をpSPT18に挿入する。SP6
RNAポリメラーゼを使用して、得られたプラスミドp
SPT18neoからセンス配向(sense orientation)の遺
伝子の転写産物を生産することができる。プラスミドp
SPT18neoを制限エンドヌクレアーゼEcoRIによ
って直鎖化する。バイオケミカルズ・フォー・モレキュ
ラー・バイオロジー(Biochemicals for Molecular B
iology)、ベーリンガー・マンハイム(Boehringer Man
nheim)(1990)、第158頁の記載に従って、in vit
ro転写によってこの直鎖状プラスミドから長さ1028
ヌクレオチドのRNA転写産物を生産する。転写産物の
位置1はSP6 RNAポリメラーゼ転写開始位置また
は転写産物の第1ヌクレオチドを示す。フェノール抽出
して酵素成分を除去し、エタノール沈殿の後、この方法
で精製された転写産物を鋳型として以下の実施例で使用
することができる。
【0069】実施例2 P1(ループ構造を有するプロモーター構築物)上での転
写 a)P1の生産 P1は、その5'末端の25ntが実施例1に記載のR
NA転写産物のリボヌクレオチド位置430〜454
と、またはneo遺伝子を含有するベックら(上記参照)に
よって記載された配列のヌクレオチド位置1933〜1
957と相補的である77ntの核酸鎖からなる。さら
に、P1はバクテリオファージT7のRNAポリメラー
ゼに関するプロモーターの最小必要な自己−相補的配列
を含有する(「図6」のP1の配列参照)[ジェイ・エフ
・ミリガン(J.F.Milligan)ら、(1987)、ヌーク
リイック・アシッズ・リサーチ(Nucl.Acids Res.)、
第15巻、第21号、8783−8798]。溶液中で
部分的二本鎖の形成を促進するATリッチ領域によっ
て、これらの自己−相補的配列はお互いに離れている。
さらに、P1は、ジェイ・エフ・ミリガンら(198
7)、ヌークリイック・アシッズ・リサーチ、15、第
8783〜8798頁の記載に従って、転写を促進す
る、自己−相補的であるが鋳型−相補的ではない転写可
能なさらなる配列を含有することができる。
【0070】モレキュラー・クローニング(Molecular
Cloning)(1989)、編集者サムブルーク、フリッ
ツ、マニアティス、CSH、第6.39〜6.48頁の記
載に従って、自動DNAシンセサイザーにおける合成の
後、P1と同一の77ヌクレオチドのDNAオリゴヌク
レオチドを20%変性ポリアクリルアミドゲル中で電気
泳動によって精製する。P1の自己−相補的配列のでき
る限り完全なアニーリングを可能にするために、該精製
の後、反応容器中、このDNAオリゴヌクレオチドを9
0℃に10分間加熱し、次いで、氷上で10分間冷却す
る。以下に記載の実験条件下、T7 RNAポリメラー
ゼの存在下でRNA転写産物を生産する能力についてP
1を試験する。
【0071】b)転写反応 該反応混合物は最終容量25マイクロリットル中に以下
の成分を含有する:40ミリモル/リットルTris−H
Cl(37℃でpH8.0)、6ミリモル/リットルMgC
l2、10ミリモル/リットルNaCl、10ミリモル/リ
ットル ジチオトレイトール(DTT)、2ミリモル/リ
ットル スペルミジン−HCl、5%(v/v)ポリエチレン
グリコール(MW6000)、0.01%(v/v)Triton
X−100、2ミリモル/リットルATP、UTP、G
TP、CTPの各々(37℃でpH8.0)、5μCi [32
P]−CTP(400Ci/ミリモル、アマーシャム(Ame
rsham))、500ナノモル/リットル プライマー1、1
5U/マイクロリットルT7 RNAポリメラーゼ(ベー
リンガー・マンハイム(Boehringer Mannheim))、1U
/マイクロリットルRNAseインヒビター(ベーリンガ
ー・マンハイム)。
【0072】モレキュラー・クローニング(上記参照)第
7.3〜7.4頁の記載に従って、使用する非酵素物質
を、使用する前に、0.01%ジエチルピロカーボネー
トで処理する。
【0073】容量100マイクロリットルの反応容器中
で個々の成分を混合し、調製物を37℃で1時間インキ
ュベートする。
【0074】c)検出 次いで、同量のホルムアミド停止緩衝液(95%ホルム
アミド、25mM EDTA、0.01%キシレンシアノ
ール、0.01%ブロモフェノール・ブルー)を添加し、
68℃に3分間加熱し、氷上で該反応混合物を冷却する
ことによって該反応を停止する。次いで、変性反応調製
物の微量試料を、層の厚さ0.8mmの7M尿素、12%
ポリアクリルアミドゲルに適用する。ユー・ケイ・レム
リ(U.K.Laemmli)(1970)、ネイチャー(Natur
e)、277、第680〜685頁の記載に従ってゲル電
気泳動を行う。次いで、該ゲルをオートラジオグラフィ
ーに付し、放射性産物を分析する。
【0075】10ミリモル/リットルEDTAおよび
0.1%SDSの添加によって該反応を停止することも
できる。次いで、検出のために、モレキュラー・クロー
ニング(上記参照)第7.43〜7.45頁の記載に従っ
て、該転写産物を1.5%変性アガロースゲル中で分離
し、該反応産物をアクリジニウム・オレンジ溶液(5μg
/ミリリットル)中で染色することによって可視化す
る。
【0076】該反応混合物に[32P]−CTPを添加しな
い場合、ポリアクリルアミドゲル中でのゲル電気泳動の
後、特異的反応生産物をノーザンブロッティングによっ
てナイロン膜に移動させ、UVによって固定し、相補的
な、放射活性または非放射活性に標識された[バイオケ
ミカルズ・フォー・モレキュラー・バイオロジー(Bioc
hemicals for Molecular Biology)、上記参照、第1
12〜115頁]DNAオリゴヌクレオチドとのin-situ
ハイブリダイゼーションによって検出され得る。このタ
イプのハイブリダイゼーションは、ジェイ・メインコス
(J.Meinkoth)およびジー・ワール(G.Wahl)(198
4)、アナリティカル・バイオケミストリー(Anal.Bio
chem.)、138、第267〜284頁ならびにヌークリ
イック・アシッド・ハイブリダイゼーション(Nucleic
Acid Hybridisation)(1985)編集者ビー・ディー
・ヘイムズ(B.D.Hames)およびエス・ジェイ・ヒギン
ズ(S.J.Higgins)、IRLプレス、オクスフォード、
第139〜159頁に開示されている。
【0077】セファデックス(Sephadex) G−50カラ
ム上でゲル濾過によって取り込まれていない[32P]−C
TPから分離した後、エタノール沈殿による濃縮、ナイ
ロン膜上への滴下、UV固定化、X線フィルムの乾燥膜
への暴露および得られたフィルムの黒色化の測定によっ
て該反応生産物を検出することもできる。
【0078】[32P]−CTPの代わりに非放射活性標識
NTPsの取込みによって、DOT、SLOTまたはノ
ーザンブロットで該生産物を直接可視化することができ
る。抗−ジゴキシゲニン−APコンジュゲートまたはス
トレプトアビジン−APコンジュゲートによる直接検出
のためにジゴキシゲニン−11−UTPまたはビオチン
−16−UTPの取込み(WO89/06698参照)を
使用することができる。
【0079】該検出は、バイオケミカルズ・フォー・モ
レキュラー・バイオロジー(上記参照)第109〜115
頁の記載に従って、反応溶液の色の変化を介するアルカ
リホスファターゼの対応する基質5−ブロモ−4−クロ
ロ−3−インドリルホスフェート(X−ホスフェート)お
よびニトロブルー・テトラゾリウム塩(NBT)との反応
によって、あるいはアイ・ブロンスタイン(I.Bronste
in)およびピー・マクグレイス(P.McGrath)(198
9)、ネイチャー、338、第599〜600頁の記載
に従って、3−(2'−スピロアダマンタン)−4−メト
キシ−4−(3"−ホスホリルオキシ)−フェニル−1,2
−ジオキセタン(AMPPD、ベーリンガー・マンハイ
ム)を使用するアルカリホスファターゼによって媒介さ
れるケミルミネッセンス反応によって促進される。
【0080】エム・ムサニ(M.Musani)ら(1991)ア
ナリティカル・バイオケミストリー(Anal.Bioche
m.)、194、第394〜398頁の記載に従って、0.
75モル/リットル 2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール緩衝液(pH9.6)中の5.6マイクロモル/
リットル 5−N−テトラデシアノイルアミノフルオレ
セイン(蛍光増強剤)の添加によってケミルミネッセンス
反応の感度をさらに増大させることができる。ケミルミ
ネッセンスによって生じた発光にポラロイドまたはX線
フィルムを暴露することによって証拠とする。プロモー
ター上の転写開始からP1の5'末端まで伸長するRN
Aを生産する。
【0081】実施例3 P1、P2およびRNA鋳型またはオリゴヌクレオチド
鋳型のハイブリッドの転写 a)P2およびオリゴヌクレオチド鋳型の製造 P2の配列(30ヌクレオチドのDNAオリゴヌクレオ
チド;「図6」の配列参照)は、実施例1に記載のRN
A転写産物のリボヌクレオチド位置456〜485と、
またはneo遺伝子を含有するベックら(上記参照)によっ
て記載された配列のヌクレオチド位置1958〜198
7と相補的である。この相補的配列は、プライマー2の
3'末端がP1の5'末端と直接隣接してRNA鋳型とハ
イブリダイズすることができるように選択される。実施
例2の記載に従って、合成の後、P2に対応する30ヌ
クレオチドのDNAオリゴヌクレオチドを精製する。
【0082】オリゴヌクレオチド鋳型の配列(51ヌク
レオチドのDNAオリゴヌクレオチド;「図6」の配列
参照)は実施例1に記載のRNA転写のリボヌクレオチ
ド位置430〜481と相同である。このRNA鋳型に
対する相同的配列は、P1およびP2の鋳型相補的領域
がオリゴヌクレオチド鋳型上でお互いに直接隣接してハ
イブリダイズするように選択される。
【0083】b)転写反応 鋳型核酸上のP1およびP2の相補的配列のできる限り
完全なアニーリングを可能にするために、他の反応成分
の添加前に、反応容器中で等モル量のこれらのDNAオ
リゴヌクレオチドおよび鋳型核酸を90℃に10分間加
熱し、次いで、氷上で10分間冷却する。次いで、P1
のヘアピン構造を形成するために、変性DNAオリゴヌ
クレオチドを37℃で10分間インキュベートする。転
写緩衝液および酵素成分(実施例2を参照)を反応容器中
で混合し、予備インキュベートしたオリゴヌクレオチド
P1およびP2を各々最終濃度500ナノモル/リット
ルで添加する。反応混合物を37℃で1時間インキュベ
ートする。
【0084】実施例2と同様に転写反応を行う。次い
で、実施例2の記載に従って、反応生産物を検出し、R
NA産物を分析する。
【0085】P1内のプロモーター上の転写開始からP
2の5'末端まで伸長するRNAを生産する。
【0086】実施例4 プライマーP1、プライマーP2〜P6のうちの1つお
よびRNA鋳型またはオリゴヌクレオチド鋳型のハイブ
リッドの転写 a)プライマー3〜6(一本鎖、直鎖状)の生産 プライマーP3の配列(29ヌクレオチドのDNAオリ
ゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)は実施例1に記
載のRNA転写産物のリボヌクレオチド位置457−4
85またはベックら(上記参照)によって記載された配列
のヌクレオチド位置1959−1987と相補的であ
る。
【0087】プライマーP4の配列(27ヌクレオチド
のDNAオリゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)は
実施例1に記載のRNA転写産物のリボヌクレオチド位
置459−485またはベックら(上記参照)によって記
載された配列のヌクレオチド位置1961−1987と
相補的である。
【0088】プライマーP5の配列(26ヌクレオチド
のDNAオリゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)は
実施例1に記載のRNA転写産物のリボヌクレオチド位
置460−485またはベックら(上記参照)によって記
載された配列のヌクレオチド位置1962−1987と
相補的である。
【0089】プライマーP6の配列(25ヌクレオチド
のDNAオリゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)は
実施例1に記載のRNA転写産物のリボヌクレオチド位
置461−485またはベックら(上記参照)によって記
載された配列のヌクレオチド位置1963−1987と
相補的である。
【0090】これらの相補的配列は、プライマーP3〜
P6の3'末端がプライマーP1の5'末端と直接隣接せ
ずにRNA鋳型とハイブリダイズすることができるよう
に選択される。実施例2の記載に従って、合成の後、プ
ライマーP3〜P6と同一のDNAオリゴヌクレオチド
を精製する。
【0091】プライマーP1、プライマーP3〜P6お
よびRNA鋳型またはオリゴヌクレオチド鋳型のハイブ
リダイゼーション産物を、転写の間、コード化核酸鎖に
おいてプライマーP1とプライマーP3〜P6との間に
形成される「ギャップ」を読み取ることができるT7
RNAポリメラーゼの能力について試験する。
【0092】b)転写反応 実施例2と同様に転写反応を行う。プライマーP1およ
びP3〜P6の相補的配列の鋳型核酸へのできる限り完
全なアニーリングを可能にするために、等モル量のこれ
らのDNAオリゴヌクレオチドを、他の反応成分の添加
前に反応容器中で90℃に10分間加熱し、次いで、氷
上で10分間冷却する。次いで、変性DNAオリゴヌク
レオチドを37℃で10分間ハイブリダイズする。
【0093】転写緩衝液および酵素成分(実施例2参照)
を反応容器中で混合し、オリゴヌクレオチドP1および
P3〜P6を各々最終濃度500ナノモル/リットルで
添加する。該反応調製物を37℃で1時間インキュベー
トする。
【0094】次いで、実施例2の記載に従って、該反応
産物を検出し、RNA産物を分析する。
【0095】プライマーP1内のプロモーター上の転写
開始からブライマーP3〜P6の5'末端まで伸長する
RNAを生産する。該調製物において、生産された転写
産物の長さは、プライマーP3に関して54nt、プラ
イマーP4に関して52nt、プライマーP5に関して
51ntおよびプライマーP6に関して50ntであ
る。
【0096】「ギャップ」領域の欠損ヌクレオチドが読
み取られ、転写可能な複合物Kにおける二本鎖領域の長
さを有するRNA転写産物が生産される。
【0097】実施例5 プライマーP1、P7〜P12およびRNA鋳型または
オリゴヌクレオチド鋳型からのハイブリッドの転写 a)プライマーP7〜P12(一本鎖、直鎖状)の生産 プライマーP7の配列(30ヌクレオチドのDNAオリ
ゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)は実施例1に記
載のRNA転写産物のリボヌクレオチド位置457〜4
86またはベックら(上記参照)によって記載された配列
のヌクレオチド位置1959−1988と相補的であ
る。
【0098】プライマーP8の配列(30ヌクレオチド
のDNAオリゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)は
実施例1に記載のRNA転写産物のリボヌクレオチド位
置485〜487またはベックら(上記参照)によって記
載された配列のヌクレオチド位置1960〜1989と
相補的である。
【0099】プライマーP9の配列(30ヌクレオチド
のDNAオリゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)は
実施例1に記載のRNA転写産物のリボヌクレオチド位
置459〜488またはベックら(上記参照)によって記
載された配列のヌクレオチド位置1961〜1990と
相補的である。
【0100】プライマーP10の配列(30ヌクレオチ
ドのDNAオリゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)
は実施例1に記載のRNA転写産物のリボヌクレオチド
位置460〜489またはベックら(上記参照)によって
記載された配列のヌクレオチド位置1962〜1991
と相補的である。
【0101】プライマーP11の配列(30ヌクレオチ
ドのDNAオリゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)
は実施例1に記載のRNA転写産物のリボヌクレオチド
位置461〜490またはベックら(上記参照)によって
記載された配列のヌクレオチド位置1963〜1992
と相補的である。
【0102】プライマーP12の配列(30ヌクレオチ
ドのDNAオリゴヌクレオチド;「図7」の配列参照)
は実施例1に記載のRNA転写産物のリボヌクレオチド
位置462〜491またはベックら(上記参照)によって
記載された配列のヌクレオチド位置1964〜1993
と相補的である。
【0103】これらの相補的配列は、プライマーP7〜
P12の3'末端がプライマーP1の5'末端と直接隣接
せずにRNA鋳型とハイブリダイズすることができるよ
うに選択される。実施例2の記載に従って、合成の後、
プライマーP7〜P12と同一のDNAオリゴヌクレオ
チドを精製する。
【0104】プライマーP1、プライマーP7〜P12
およびRNA鋳型またはオリゴヌクレオチド鋳型のハイ
ブリダイゼーション産物を、転写の間、コード化核酸鎖
においてプライマーP1とプライマーP7〜P12との
間に形成される「ギャップ」を読み取ることができ、か
つ転写可能な複合体Kにおける二本鎖領域の長さを有す
るRNA転写産物を生産できるT7 RNAポリメラー
ゼの能力について試験する。
【0105】b)転写反応 実施例2と同様に転写反応を行う。プライマーP1およ
びP7〜P12の相補的配列の鋳型核酸へのできる限り
完全なアニーリングを可能にするために、等モル量のこ
れらのDNAを鋳型核酸と一緒に、他の反応成分の添加
前に反応容器中で90℃に10分間加熱し、次いで、氷
上で10分間冷却する。次いで、DNAオリゴヌクレオ
チドを37℃で10分間インキュベートする。
【0106】転写緩衝液および酵素成分(実施例2参照)
を反応容器中で混合し、オリゴヌクレオチドプライマー
P1およびプライマーP7〜P12を各々最終濃度50
0ナノモル/リットルで添加する。該反応混合物を37
℃で1時間インキュベートする。
【0107】次いで、実施例2の記載に従って、該反応
産物を検出し、RNA産物を分析する。
【0108】プライマー1内のプロモーター上の転写開
始からプライマーP7〜P12の5'末端まで伸長する
RNAを生産する。生産された転写産物の長さは、該調
製物全てにおいて(プライマー7〜12に関して)55n
tである。
【0109】単一の「ギャップ」領域の欠損ヌクレオチ
ドが読み取られ、この領域で転写は停止または開始しな
い。
【0110】実施例6 反応の変化範囲 本発明の方法を成功裏に行うことができる反応条件を以
下に示す。しかしながら、これを使用して、当業者は
2、3の実験に基づいてこれとは異なる条件を決定する
こともできる。
【0111】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の検出方法を示す流れ図。
【図2】 本発明の検出方法を示す流れ図。
【図3】 本発明の検出方法を示す流れ図。
【図4】 本発明の検出方法を示す流れ図。
【図5】 鋳型核酸の関連部分の配列を示す模式図。
【図6】 化学的に合成された鋳型、P1およびP2の
ヌクレオチド配列がいかに配列され得るかを示す模式
図。
【図7】 1組のオリゴヌクレオチドP3〜P6(また
はP7〜P12)が、(プライマー1およびプライマー2
の間の種々の長さのギャップ領域によって)鋳型と比較
して、あるオリゴヌクレオチドを欠失する転写産物を生
産するのにいかに供され得るかを示す模式図。
【符号の説明】
T 鋳型核酸。 K P1、P2およびTからなる転写可能な核酸複合
体。 K' P1、P2およびRからなる転写可能な核酸複合
体。 R 転写産物(RNA)。 P1 鋳型特異的プロモーターオリゴヌクレオチド。 P2 鋳型特異的オリゴヌクレオチド。 P プロモーター領域(二本鎖)(PROと同一)。 TEM 1 転写開始位置に最も近い鋳型核酸上の配
列。 TEM 2 転写開始位置から最も遠い鋳型核酸上の配
列。 TEM 1' P1の鋳型特異的領域。 TEM 2' P2の鋳型特異的領域。 Bio ビオチン。 BLO 1' TEM 1の上流のヌクレオチド領域。 BLO 2' TEM 2の下流のヌクレオチド領域。 BLO 1 BLO 1'と相補的なオリゴヌクレオチ
ド。 BLO 2 BLO 2'と相補的なオリゴヌクレオチ
ド。 D ジゴキシゲニン(Digと同一)。 a 充填領域。 NTP リボヌクレオシド三リン酸。 dNTP デオキシリボヌクレオシド三リン酸。 N 転写単位中のニック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リューディガー・リューガー ドイツ連邦共和国デー−8124ゼースハウプ ト、トゥーツィンガー・シュトラーセ2番 (72)発明者 クリストフ・ケスラー ドイツ連邦共和国デー−8021ドルフェン、 シュロスベルクヴェーク11番 (72)発明者 ルドルフ・ザイブル ドイツ連邦共和国デー−8122ペンツベル ク、サーランガーシュトラーセ46番

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型特異的プロモーターオリゴヌクレオ
    チドP1およびさらなる鋳型特異的オリゴヌクレオチド
    P2を鋳型核酸Tと直接ハイブリダイズして複合体Kを
    形成し、次いで、 少なくともP1およびP2由来の鋳型特異的配列情報を
    含有する転写産物Rをプロモーター調節生産することか
    らなり、使用するオリゴヌクレオチドP1およびP2が
    当該方法のいずれの工程でも一緒に酵素的に連結されな
    いことを特徴とする、鋳型核酸Tを使用する複数のリボ
    核酸の特異的生産方法。
  2. 【請求項2】 鋳型特異的領域が鋳型核酸上で1〜10
    ヌクレオチド離れている鋳型核酸の領域と実質的に相補
    的である鋳型特異的領域を各々有する少なくとも1つの
    プロモータープライマーおよびオリゴヌクレオチドをハ
    イブリダイズし、 プロモーター調節転写することからなる鋳型核酸を使用
    する欠失突然変異核酸の生産方法。
  3. 【請求項3】 鋳型特異的プロモーターオリゴヌクレオ
    チドP1およびさらなる鋳型特異的オリゴヌクレオチド
    P2を鋳型核酸Tと直接ハイブリダイズして複合体Kを
    形成し、 少なくともP1およびP2由来の鋳型特異的配列情報を
    含有する転写産物Rをプロモーター調節生産し、次い
    で、 該転写産物Rを検出することからなり、使用するオリゴ
    ヌクレオチドP1およびP2が当該方法のいずれの工程
    でも一緒に酵素的に連結されないことを特徴とする、鋳
    型核酸の特異的検出方法。
  4. 【請求項4】 転写産物RがP1およびP2とハイブリ
    ダイズされて複合体K'を形成し、次いで、 K'もプロモーター調節下で転写される請求項1〜3い
    ずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 二本鎖プロモーター配列PROに加えて
    鋳型特異的配列TEM 1'を含有する鋳型特異的プロモ
    ーターオリゴヌクレオチドP1、および少なくとも1つ
    の鋳型特異的オリゴヌクレオチドP2を含有しており、 リガーゼを含まないことを特徴とする鋳型核酸からリボ
    核酸を生産するための試薬。
  6. 【請求項6】 別々の容器にプロモーターオリゴヌクレ
    オチドP1および鋳型特異的オリゴヌクレオチドP2お
    よびモノリボヌクレオシド三リン酸;ならびにプロモー
    ターに関して適している転写酵素を含有しており、 リガーゼを含まないことを特徴とするリボ核酸の生産用
    試薬キット。
JP4254548A 1991-09-26 1992-09-24 リボ核酸の特異的生産方法 Pending JPH05244952A (ja)

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