JPH05244902A - 食物繊維を含有する食肉加工品の製造法 - Google Patents

食物繊維を含有する食肉加工品の製造法

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JPH05244902A
JPH05244902A JP3133519A JP13351991A JPH05244902A JP H05244902 A JPH05244902 A JP H05244902A JP 3133519 A JP3133519 A JP 3133519A JP 13351991 A JP13351991 A JP 13351991A JP H05244902 A JPH05244902 A JP H05244902A
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Akihiro Yamada
明宏 山田
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Matsutani Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】難消化性デキストリンを含有し、且つ優れた食
感を有する食肉加工品を提供すること。 【構成】(イ)食物繊維含量が60〜70重量% (ロ)平均分子量が600〜750、及び (ハ)甘味度が砂糖の25〜30% である食物繊維含有デキストリンを食肉加工品の一成分
として使用すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は焙焼デキストリンを酵素
処理して得た食物繊維含有デキストリンを食肉の一成分
として使用した食肉加工品及びこれを製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】西欧諸国や日本で死因の上位を占める
癌、心臓病、脳卒中などの疾患や便秘、静脈瘤などの病
状と食物繊維不足との関連が次第に明らかになるにつ
れ、最近の食生活の変化とあいまって種々の食物繊維含
有食品が市販される状況に至っている。
【0003】ハム、ソーセージ、ハンバーグなどの食肉
加工品は最近の食生活上最も好まれる食品の一つである
が、その成分の中で食物繊維分は高速液体クロマトグラ
フ法による分析の結果では約0.7〜1.36重量%に過
ぎず、更に食物繊維分を増加した製品が望まれている
が、食物繊維を添加すると製品の品質上の種々の問題を
生じ実用化が充分に行えなかった。
【0004】周知のとおり食物繊維は水溶性食物繊維と
不溶性食物繊維に大別される。前者にはペクチン、グア
ーガム、コンニャクマンナン、アルギン酸ナトリウム、
カラゲーナン、寒天、カルボキシメチルセルロース、食
物繊維含有デキストリン、化学修飾多糖類等が包含され
ている。
【0005】不溶性食物繊維を食肉加工品に加えると、
不溶性のゆえに食したときざらつき感を与え、呈味性と
食感が著しく低下するという食品として重大な欠点があ
る。また水溶性食物繊維を食肉加工品に加えると、その
種類により原因は必ずしも同じではないが、(A)呈味
性と食感の低下に加えて、(B)食肉のゲル形成を阻害
してゼリー強度を低下させるなどの問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】食物繊維はコレステロ
ールの低下、インシュリン分泌の抑制、排便促進、有害
物の抑制等の種々の生理作用が期待され、6番目の栄養
素群としての位置付けを確立しつつある。一方近年の食
生活の変化に伴って通常の食事より摂取する食物繊維の
量は低下しており、予防医学上からも食物繊維の多い食
事をすることが望まれている。このような状況にあっ
て、食肉加工品に食物繊維の持つ機能性を賦与し、且つ
品質的にも優れた食肉加工品を提供することを本発明の
課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】食肉加工品を製造するに
際し、食物繊維分の含有量が(イ)60〜70重量%、
(ロ)平均分子量が600〜750、且つ(ハ)甘味度
が砂糖の25〜30%である食物繊維含有デキストリン
を含有せしめることにより呈味性、食感がよくしかもゼ
リー強度が低下せずに離水が少ない食物繊維含有食肉加
工品を得ることができる。
【0008】
【発明の構成並びに作用】本発明においては、数多く知
られている食物繊維の中で食物繊維含有デキストリン、
その中でも食物繊維成分を60〜70重量%含有し、平
均分子量が600〜750で、甘味度が砂糖の25〜3
0%である特定の食物繊維含有デキストリンを食肉加工
品の製造に際し、選択的に添加することを要旨として呈
味性、食感がよく品質的にも優れた食肉加工品を得よう
とするものである。
【0009】本発明において使用される食物繊維含有デ
キストリンは基本的には焙焼デキストリンを原料とし、
これを酵素処理する工程、活性炭、イオン交換樹脂など
により精製する工程を経て製造される。
【0010】食物繊維含有デキストリンの原料となる焙
焼デキストリンは澱粉に希釈した鉱酸、好ましくは塩酸
を1000ppm前後散布し、均一に混合した後100〜
120℃程度で予備乾燥する。続いて約140〜200
℃で1〜5時間焙焼して得られ、一般に黄色デキストリ
ンとして市販されているものがこの範囲に入る。酵素処
理に用いられる酵素剤はα−アミラーゼ、β−アミラー
ゼとトランスグルコシダーゼの3者が併用して使用され
る。
【0011】酵素処理はこの焙焼デキストリンを水に溶
解して30〜50重量%の水溶液となし、中和してpH
5.5〜6.5となし、市販のα−アミラーゼを焙焼デキ
ストリンに対して0.05重量%添加して該アミラーゼ
の作用温度85〜100℃前後となし、30分〜2時間
保持する。次いで温度を120℃まで上げ、α−アミラ
ーゼの酵素作用を終了する。
【0012】次に市販のトランスグルコシダーゼとβ−
アミラーゼを夫々焙焼デキストリンに対して0.05〜
0.2重量%添加して24〜48時間作用させる。これ
によって食物繊維を60〜70重量%含有し、平均分子
量が600〜750で、甘味度が砂糖の25〜30%で
あるデキストリンの溶液を得る。
【0013】精製は活性炭による脱色、脱臭、イオン交
換樹脂による脱塩など通常澱粉糖精製工程に用いられる
方法で精製される。その後濃縮してスプレー乾燥やドラ
ム乾燥を行って粉末としたものが使用できる。
【0014】本発明の上記(イ)〜(ハ)で特定される
デキストリンは上記基本方法で容易に製造されるが、上
記特定の(イ)〜(ハ)の要件を満足する限り特にその
製法は限定されない。
【0015】この食物繊維含有デキストリンの食肉加工
品への添加方法としてはたとえば、(1)ハンバーグに
おいてはパン粉に食物繊維含有デキストリンを混合・分
散させ、味付けの最後に添加して混合撹拌する。(2)
ロースハムの場合はピックル液の中に食物繊維含有デキ
ストリンを溶解し原料肉に注射する。(3)ウインナー
ソーセージの場合はカッターキュアリング法では味付け
の最後に添加し、漬け込み法では原料の肉挽・混合・撹
拌後に調味料、香辛料と共に添加・混合する方法があ
る。その他各種食肉加工品についてはその加工品の種類
に応じて適宜に添加時期を選択して決定すればよい。
【0016】本発明において使用する上記(イ)〜
(ハ)で特定される特定のデキストリンは既に述べた通
り上記(イ)〜(ハ)の要件を必ず具備する必要があ
る。(イ)の要件たる食物繊維分の含有量が60%に達
しないとデキストリンの添加量を増加せざるを得ず、呈
味性、食感が共に低下する。また70%を超えると、食
肉加工品に添加した際に粘度が増すが、これはゲル形成
を促進する性質のものとは異なり、ガム状となるため食
感に影響を与える。(ロ)の要件たる平均分子量が60
0より小さい場合には甘味度が増すため、食肉加工品に
は適さなくなる。逆に750を超えると分子量の大きい
デキストリンの割合が増すため、ゲル形成を阻害するよ
うになる。更に(ハ)の用件たる甘味度が砂糖の25%
に達しないものは分子量の大きいデキストリンを多く含
むためゲル形成を阻害し、食感に影響する。逆に30%
を超えると甘味度の増加に伴い、呈味性が食肉加工品に
適さなくなる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を示して更に詳しく本発明を説
明する。但し使用した食物繊維は化学修飾多糖類(ファ
イザー社製のポリデキストロース、食物繊維含量90
%)と、焙焼デキストリンをα−アミラーゼのみで分解
後精製、粉末化したパインファイバー(松谷化学社製の
食物繊維含有デキストリン、食物繊維含量58%、平均
分子量1620、砂糖対比甘味度11)と上記の製造法
に従って製造したパインファイバー−U(松谷化学社製
の食物繊維含有デキストリン、食物繊維含量69%、平
均分子量690、砂糖対比甘味度26)である。また全
実施例における試験区2〜4は食物繊維含量が3%にな
るように調整した。
【0018】実施例1 〈ハンバーグの調製〉表1の組成で手練りにて均一に混
合して楕円形に成形した後、表面を強火で軽くソテー
し、中心温度が80℃になるまで加熱を行った。
【表1】 官能検査の結果は表2に示す通り、食物繊維含有デキス
トリンを添加した試験区4が試験区1(対照区)に最も
近いという結果であった。なお試験区2は柔らかすぎて
おり、試験区4は固形の硬さは試験区1に近く、やや甘
みがあった。但し表2の官能評価はパネラー12名によ
った。
【0019】実施例2 〈ロースハムの調製〉表3の配合組成に基づき、試験区
1は食塩6%、リン酸塩1.2%、調味料0.5%を含む
基本注射液を調整し、この注射液を原料肉に対して30
%注入した。これに対し試験区2は化学修飾多糖類を、
原料肉に対し4.5%となるように計算して基本注射液
に溶かし、同様に注入した。更に試験区3は食物繊維含
有デキストリン1を原料肉に対し7%となるように計算
して同様に注入した。試験区4は食物繊維含有デキスト
リンを原料肉に対し6%となるよう計算して同様に注入
した。注入後の原料肉は回転式マッサージ機を用いて、
7℃で24時間マッサージングした。その後11cmのケ
ーシングに充填し、60℃で30分間のスモーキング
と、75℃で120分間の蒸沸を行った。
【表3】
【0020】冷却後の官能検査の結果を表4に示した
が、食物繊維含有デキストリン2を添加した試験区4
は、試験区1(対照区)に最も近い結果であった。尚試
験区2は食感がパサついており、試験区3は試験区1に
近く、試験区4は製品の色が若干白っぽい結果であっ
た。また表4における官能評価は12名のパネラーによ
った。
【表4】
【0021】実施例3 〈ソーセージの調製〉表5の配合でウインナーソーセー
ジを製造した。原料をサイレントカッターで充分細砕
後、羊腸に充填し55℃で60分間熟成と乾燥をして、
80℃で15分間のスモーキング、及び75℃で30分
間の蒸煮を行った。
【表5】 冷却後の官能検査の結果を表6に示したが、食物繊維含
有デキストリン2を添加した試験区4は全ての評価項目
において、試験区1(対照区)に最も近い結果であっ
た。
【0022】尚試験区2は甘味と酸味があり、べちゃべ
ちゃして軟らかく、結着が弱い。試験区4は若干甘味が
あるが、食感は良好で相性がよい。また表6の官能評価
もパネラー12名によった。
【発明の効果】本発明によれば優れた食感を有する難消
化性デキストリンを含む食肉加工品が提供される。
【表2】
【表6】
フロントページの続き (72)発明者 大道 由美子 兵庫県西宮市染殿町6−29

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)食物繊維含量が60〜70重量% (ロ)平均分子量が600〜750、及び (ハ)甘味度が砂糖の25〜30% である食物繊維含有デキストリンをその一成分として使
    用した食物繊維を含有する食肉加工品。
  2. 【請求項2】焙焼デキストリン水溶液にα−アミラーゼ
    を先ず作用させ、次いでトランスグルコシダーゼとβ−
    アミラーゼとを共存させて作用させて、 (イ)食物繊維含量が60〜70重量% (ロ)平均分子量が600〜750、及び (ハ)甘味度が砂糖の25〜30% である食物繊維含有デキストリンを得、このデキストリ
    ンを食肉に添加して加工することを特徴とする食物繊維
    を含有する食肉加工品の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016149981A (ja) * 2015-02-18 2016-08-22 株式会社シーキューブ・アイ 難消化性デキストリン含有の加工生肉およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016149981A (ja) * 2015-02-18 2016-08-22 株式会社シーキューブ・アイ 難消化性デキストリン含有の加工生肉およびその製造方法

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