JPH0524214Y2 - - Google Patents

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JPH0524214Y2
JPH0524214Y2 JP11929486U JP11929486U JPH0524214Y2 JP H0524214 Y2 JPH0524214 Y2 JP H0524214Y2 JP 11929486 U JP11929486 U JP 11929486U JP 11929486 U JP11929486 U JP 11929486U JP H0524214 Y2 JPH0524214 Y2 JP H0524214Y2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車等エンジンの空燃比を制御す
る装置に関する。
(従来の技術) 近時、自動車エンジンに対する要求が高度化し
ており、排出ガス低減、高出力、低燃費等の互い
に相反する課題について何れも高レベルでその達
成が求められる傾向にある。
これらの課題に対応するため、超希薄空燃比下
における燃焼制御が試みられており、例えばその
ようなものとしては「内燃機関、23巻12号」1984
年10月号 33〜40頁 山海堂発行に記載の希薄燃
焼装置がある。この装置では、リーン空燃比を広
範囲に検出可能なリーンセンサの出力に基づいて
超希薄空燃比領域まで空燃比のフイードバツク制
御を行つて上記要求を達成しようとしている。こ
の場合、定常走行においては理論空燃比一定の特
性と異なり、一部の加速領域においてもリーンな
空燃比を目標値としている。例えば、通常の加速
域では空燃比22.5、定常走行域では空燃比21.5、
アイドリング時は空燃比15.5としている。また、
全負荷状態では出力空燃比12〜13を用い車両動力
性能を確保しようとする。このようなリーン空燃
比に移行するにつれてNOxは極めて減少する傾
向にあり、近時におけるNOxエミツシヨンの低
減化に沿うものである。しかし、一方において、
排出ガス規制を満足するためのNOxの排出レベ
ルと許容できるトルク変動レベルの両者を満足で
きる空燃比適合可能領域は狭く、精密な空燃比制
御が必要となつている。
ところで、前述のリーンセンサは広範囲な空燃
比を検出できるものの、ストイチ点において検出
精度が粗いという特質がある。ストイチとはStoi
−ch to metric point:当量点の略でλ=1であ
る(以下、ストイチとする)。したがつて、近時
のように排気エミツシヨンの低減が厳しく求めら
れている状況下にあつて、空燃比をストイチに精
度よく制御して三元触媒の機態を有効に発揮させ
ようとする場合、三元空燃比(三元触媒が有効に
働く空燃比であり、例えばストイチ)を高精度検
出できるセンサが要望される。
かかる要望に鑑み、本考案の出願人はストイチ
において、リーンセンサの出力を所定幅でステツ
プ状に信号処理して、ストイチの検出精度を格段
と高める装置を提案している(特開昭60−200162
号参照)。この場合、リーンセンサの出力をマイ
クロコンピユータで読み取るが、マイクロコンピ
ユータではリーンセンサの負側の値を処理し難い
ので、すべての出力を正側に移すためセンサ出力
を一律にオフセツトしている。そして、このオフ
セツト値はストイチ点を判断するためのスライス
レベルに設定される。なお、この装置の具体的構
成は後に詳述する本考案の一実施例と同じである
ため省略する(第3〜7図参照)。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、このような先願に係る空燃比検出装
置あつては、オフセツト電圧の設定を信号処理回
路上で行つているため、次に示すような原因によ
り設定誤差が生じるおそれがあり改善が好まし
い。
イ センサ出力をA/D変換するときのBit落ち、 ロ オフセツト電圧設定の精度、 ハ 温度ドリフト、 ニ コネクタ部の接触抵抗、 また特に、検出範囲が狭いストイチ点で設定さ
れるため誤差が生じやすい。したがつて、オフセ
ツト電圧設定のために回路の微妙な調整を必要と
し、また、誤差によつて検出空燃比がばらつくと
排気エミツシヨンが悪化するおそれも有り得る。
(考案の目的) そこで本考案は、酸素センサのポンプ電圧が急
変状態にあるときのポンプ電流の平均値を求め、
この平均値に基づいてストイチ点のオフセツト値
を設定することにより、オフセツト電圧を正確な
ものとしてオフセツト誤差をなくし空燃比検出精
度を向上させることを目的としている。
(問題点を解決するための手段) 本考案による空燃比検出装置は上記目的達成の
ため、その基本概念図を第1図に示すように、排
気中の酸素濃度に相関するポンプ電流が供給さ
れ、理論空燃比を境にポンプ電圧が急変するポン
プセルと、所定の基準ガスとの比較のもとに、こ
の相関状態を監視する電圧を出力するセンサセル
と、を有する酸素センサaと、酸素センサaのポ
ンプ電圧が急変状態にあるとき、ポンプ電流の平
均値を求め、この平均値に基づいてポンプ電流を
排気中の酸素濃度に相関させて読み取るためのオ
フセツト値を設定する設定手段bと、酸素センサ
aのポンプ電流を設定手段bにより設定されたオ
フセツト値によりオフセツトさせて読み取り、空
燃比を検出する空燃比検出手段cと、を備えてい
る。
(作用) 本考案では、酸素センサのポンプ電圧が急変状
態にあるときのポンプ電流の平均値が求められ、
この平均値に基づいてストイチ点のオフセツト値
が設定される。したがつて、オフセツト電圧が正
確なものとなつて、その誤差がなくなり、空燃比
検出精度が格段と向上する。
(実施例) 以下、本考案を図面に基づいて説明する。
第2〜15図は本考案の一実施例を示す図であ
り、本考案をSPi(Single Point Injection)方式
のエンジンに適用した例である。
まず、構成を説明する。第2図において、1は
エンジンであり、吸入空気はエアクリーナ2から
スロツトルチヤンバ3を経て、ヒータ制御信号SH
によりON/OFFするPTCヒータ4で加熱された
後、インテークマニホールド5の各ブランチより
各気筒に供給され、燃料は噴射信号STiに基づき
スロツトル弁6の上流側に設けられた単一のイン
ジエクタ7により噴射される。各気筒には点火プ
ラグ10が装着されており、点火プラグ10には
デイストリビユータ11を介して点火コイル12
からの高圧パルスPULSEが供給される。これら
の点火プラグ10、デイストリビユータ11およ
び点火コイル12は混合気に点火する点火手段1
3を構成しており、点火手段13は点火信号SIGN
に基づいて高圧パルスPULSEを発生し放電させ
る。そして、気筒内の混合気は高圧パルス
PULSEの放電によつて着火、爆発し、排気とな
つて排気管14を通して触媒コンバータ15で排
気中の有害成分(CO,HC,NOx)を三元触媒
により清浄化されてマフラ16から排出される。
ここで、吸入空気の流れはアクセルペダルに連
動するスロツトルチヤンバ3内のスロツトル弁6
により制御され、アイドリング時にはスロツトル
弁6はほとんど閉じている。アイドリング時の空
気の流れはバイパス通路20を通り、開度信号
SISCに基づいてISCバルブ(Idle Speed Control
Valve:アイドル制御弁)21により適宜必要な
空気が確保される。
また、各気筒の吸気ポート近傍にはスワールコ
ントロール弁22が配設されており、スワールコ
ントロール弁22はロツド23を介してサーボダ
イヤフラム24に連結される。サーボダイヤフラ
ム24には電磁弁25から所定の制御負圧が導か
れており、電磁弁25はデユーテイ値DSCVを有す
るスワール制御信号SSCVに基づいてインテークマ
ニホールド5から供給される負圧を大気に漏らす
(リークする)ことによつてサーボダイヤフラム
24に導入する制御負圧を連続的に変える。サー
ボダイヤフラム24は制御負圧に応動し、ロツド
23を介してスワールコントロール弁22の開度
を調整する。上記スワールコントロール弁22、
ロツド23、サーボダイヤフラム24および電磁
弁25は全体としてスワール操作手段26を構成
する。
スロツトル弁6の開度αはスロツトルセンサ3
0により検出され、冷却水の温度Twは水温セン
サ31により検出される。また、エンジンのクラ
ンク角Caはデイストリビユータ11に内蔵され
たクランク角センサ(回転数検出手段)32によ
り検出され、クランク角Caを表すパルスを計数
することによりエンジン回転数Nを知ることがで
きる。排気管14には酸素センサ33が取り付け
られており、酸素センサ33は空燃比検出回路3
4に接続される。空燃比検出回路34は酸素セン
サ33にポンプ電流Ipを供給するとともに、ポン
プ電圧Vpを検出し、このポンプ電流Ipおよびポ
ンプ電圧Vpの値から排気中の酸素濃度がリツチ
からリーンまで広範囲に亘つて検出される。変速
機の操作位置は位置センサ36により検出され、
車両の速度SVSPは車速センサ37により検出され
る。また、エアコンの作動はエアコンスイツチ3
8により検出され、パワステの作動はパワステ検
出スイツチ39により検出される。
上記各センサ30,31,32,34,36,
37,38,39からの信号はコントロールユニ
ツト50に入力されており、コントロールユニツ
ト50はこれらのセンサ情報に基づいてエンジン
の燃焼制御(点火時期制御、燃料噴射制御等)を
行う。すなわち、コントロールユニツト50は空
燃比検出回路34と共に空燃比検出手段としての
機能を有するとともに、単体で設定手段としての
機能を有し、CPU51,ROM52,RAM53
およびI/Oポート54により構成される。
CPU51はROM52に書き込まれているプログ
ラムに従つてI/Oポート54より必要とする外
部データを取り込んだり、またRAM53との間
でデータの授受を行つたりしながらエンジンの燃
焼制御に必要な処理値を演算し、必要に応じて処
理したデータをI/Oポート54へ出力する。
I/Oポート54には上記各センサ30,31,
32,34,36,37,38,39からの信号
が入力されるとともに、I/Oポート54からは
前記各信号STi,SIGN,SISC,SSCV,SHが出力され
る。ROM52はCPU51における演算プログラ
ムを格納しており、RAM53は演算に使用する
データをマツプ等の形で記憶している。なお、
RAM53の一部は不揮発性メモリからなり、エ
ンジン1停止後もその記憶内容を保持する。
ここで、前記酸素センサ33および空燃比検出
回路34の構造について詳述する。第3,4図
は、酸素センサ33の分解斜視図およびその断面
図である。これらの図において、60はアルミナ
からなる基板であり、基板60上にはヒータ61
を介してチヤンネル上の大気導入部62を形成し
た大気導入板63が積層される。その上に、酸素
イオン伝導性の平板状の第1の固体電解質64が
積層され、第1の固体電解質64の下面には大気
に晒される電極であるセンサアノード(基準電
極)65が、それに対応する上面には排気ガスに
晒される電極であるセンサカソード(測定電極)
66がそれぞれ印刷により設けられる。さらに、
この第1の固体電解質64の上に厚さL(L=0.1
mm程度)のスペーサ板67が積層され、その上に
平板状の第2の固体電解質68が積層される。こ
れらの固体電解質64,68およびスペーサ板6
7はセンサカソード66を覆つてこのセンサカソ
ード66の周りにガス導入部(酸素層)69を画
成する酸素層画成部材70を構成しており、酸素
層画成部材70は排気とガス導入部69との間の
酸素分子の拡散を制限する。上記センサアノード
65、センサカソード66および第1の固体電解
質64はセンサ部71を構成しており、センサ部
71は大気導入部62とガス導入部69との間の
酸素分圧比に応じた電圧(以下、センサ電圧とい
う)Vsを出力する。
また、第2の固体電解質68の上、下面にはそ
れぞれポンプ電極としてのポンプアノード72お
よびポンプカソード73が設けられ、これらのポ
ンプアノード72、ポンプカソード73および第
2の固体電解質68はポンプ部74を構成する。
ポンプ部74はポンプ電極間に供給されるポンプ
電流Ipの値に応じてガス導入部69の酸素分圧を
制御する。
上記センサ部71、ポンプ部74、酸素層画成
部材70および大気導入板63は排気中の酸素濃
度を検出する素子部75を構成する。なお、ヒー
タ61は固体電解質64,68を適温に加熱し、
それらを活性化させる。また、76,77はヒー
タ61のリード線、78〜81はそれぞれセンサ
アノード65、センサカソード66、ポンプアノ
ード72、ポンプカソード73のリード線であ
る。
第5図は空燃比検出回路34の構成を示す回路
図であり、この図において、空燃比検出回路34
は目標電圧Vaを発生する電圧源90、差動アン
プ91,92、オフセツト電圧源93、加算器9
4、ゼロクロスコンパレータ95および抵抗R1
により構成される。
差動アンプ91はセンサ電圧Vsを目標電圧Va
と比較してその差値ΔV{ΔV=Vs−(Va)}を算
出し、その、差値ΔVが零になるように素子部7
5のポンプカソード73からのポンプ電流Ipを流
し出す(あるいは流し込む)。すなわちΔVが正
のときはIpを増やし、負のときはIpを減らす。差
動アンプ92は抵抗R1の両端間の電位差により
ポンプ電流Ipを電圧Vi(Vi∝Ip)に変換して検出
する。加算器94は、前記Viに所定のオフセツ
ト電圧Vofstを加算し、信号Vipとして出力する。
一方、ゼロクロスコンパレータ95はポンプ電圧
Vpを基準電圧(しきい値0とする)と比較して、
Vp>0のときHIGH,Vp≦0のときLOWとな
るゼロクロス信号VCMPを出力する。そして、目
標電圧Vaを素子部75のガス導入部69内の酸
素濃度が所定値に維持されているとき、すなわち
第1の固体電解質64の両面間の酸素分圧比が所
定値となるときのセンサ電圧Vsに相当する値に
設定しておくことにより、差動アンプ92によつ
て検出され、ポンプ電流Ipに比例した検出電圧
Vipは空燃比と一義的に対応するようになる。し
たがつて、この検出電圧Vipを利用すれば空燃比
をリツチ域からリーン域まで広範囲に亘つて連続
的に精度よく検出することができる。一方、ポン
プ電圧Vpに対するコンパレータ出力VCMPおよび
ポンプ電流Vipは第6図のタイミングチヤートに
示すような関係となり、ポンプ電圧Vpがゼロを
クロスするタイミング毎にコンパレータ出力
VCMPの出力が反転し、ポンプ電圧Vipがこのクロ
スタイミングで変化する。これらの各出力Vip,
VCMPはコントロールユニツト50に取り込まれ
る。なお、Vipは第7図のようになる。前記コン
トロールユニツト50は、このセンサ出力Vipか
ら空燃比を判別する。
次に、作用を説明するが、最初に空気流量の算
出システムについて説明する。
本実施例では空気流量の検出に際して従来のよ
うなエアフローメータ等を設けておらず、スロツ
トル開度αおよびエンジン回転数Nをパラメータ
としてインジエクタ7の部分を通過する空気量
QAioj(以下、インジエクタ部空気量という)を算
出するという方式(以下、単にα−Nシステムと
いう)を採つている。
このようなα−Nシステムによつてインジエク
タ部通過空気量QAioj算出しているのは、次のよ
うな理由による。
すなわち、上記従来のセンサによると、 (イ) 吸気脈動によるセンサ出力の変動が大きく、
これは燃料の噴射量の変動を引き起こし、トル
ク変動を生じさせる、 (ロ) センサの応答性の面で過渡時に検出誤差が大
きくなる、 (ハ) 上記センサはコストが比較的高い、 という面があるためで、本実施例ではかかる観点
から低コストで応答性、検出精度に優れたα−N
システムを採用している。また、特にSPi方式の
エンジンにあつては、かかるα−Nシステムを採
用することで、空燃比の制御精度が格段と高めら
れる。
以下に、本システムによるインジエクタ部通過
空気量QAioj算出を説明する。
第8図はシリンダ空気量QAcylの算出プログラ
ムを示すフローチヤートである。まず、P1で前
回のQAcylをオールド値QAcyl′としてメモリに格納
する。ここで、QAcylはシリンダ部を通過する吸
入空気量であり、従来の装置(例えば、EGi方式
の機関)での吸入空気量Qaに相当するもので、
後述する第13図に示すプログラムによつてイン
ジエクタ部における空気量QAiojを演算するとき
の基礎データとなる。次いで、P2で必要なデー
タ、すなわちスロツトル開度α、ISCバルブ21
への開度信号SISCのデユーテイ(以下、ISCデユ
ーテイという)Ds、エンジン回転数Nを読み込
む。
P3ではスロツトル開度αに基づいてスロツト
ル弁6が装着されている部分における流路面積
(以下、スロツトル弁流路面積という)Aαを算出
する。これは、例えば第9図に示すテーブルマツ
プから該当するAαの値をルツクアツプして求め
る。P4では同様にISCデユーテイDISCに基づき第
10図のテーブルマツプからバイパス路面積AB
を算出し、P5で次式に従つて総流路面積Aを
求める。
A=Aα+AB …… 次いで、P6で定常空気量QHを算出する。この
算出は、まず総流路面積Aをエンジン回転数Nで
除してA/Nを求め、このA/Nとエンジン回転
数Nをパラメータとする第11図に示すようなテ
ーブルマツプから該当する定常空気量QHの値を
ルツクアツプして行う。
次いで、P7でAとNとをパラメータとして第
12図に示すテーブルマツプからインテークマニ
ホールド5の容積を考慮した遅れ係数K2をルツ
クアツプし、P8で次式に従つてシリンダ空気
量QAcylを算出してルーチンを終了する。
QAcyl=QAcyl′×(1−K2)+QH×K2 …… 但し、QAcyl′:P1で格納した値 このようにして求めたシリンダ空気量QAcyl
本実施例のようなSPi方式でなく、例えば吸気ポ
ート近傍に燃料を噴射するEGi方式の機関にはそ
のまま適用することができる。しかし、本実施例
はSPi方式であるから、インジエクタ部空気量
QAiojを求める必要があり、この算出を第13図
に示すプログラムで行つている。同プログラムで
は、まず、P11で次式に従つて吸気管内空気変
化量ΔCMを求める。このΔCMはシリンダ空気量
QAcylに対して過渡時にスロツトルチヤンバ3内
の空気を圧力変化させるための空気量を意味して
いる。
ΔCM=KM×(QAcyl−QAcyl′)/N …… 式において、KMはインテークマニホールド
5の容積に応じて決定される定数であり、エンジ
ン1の機種等に応じて最適値が選定される。次い
で、P12で次式に従つてインジエクタ空気量
QAiojを算出する。
QAioj=QAcyl+ΔCM …… このようにして求めたQAiojはスロツトル弁開
度αを情報パラメータの一つとしていることから
応答性が極めて高く、また実験データに基づくテ
ーブルマツプによつて算出しているので、実際の
値と正確に相関し検出精度が高い(分解能が高
い)。さらに、既設のセンサ情報を利用し、マイ
クロコンピユータによるソフトの対応のみでよい
から低コストなものとなる。特に、SPi方式のよ
うにスロツトルチヤンバ3の上流側で燃料を噴射
するタイプに適用して極めて好都合である。
次に、本実施例における空燃比制御装置の作用
を説明する。
第14図はROM52に書き込まれているオフ
セツト値設定のプログラムを示すフローチヤート
であり、図中P21〜P38はフローの各ステツプを示
している。本プログラムは、エンジンと回転同期
して所定回転毎に一度実行される。
まず、P21でスライスレベルの学習フラグSTが
セツト(ST=1)されているか否かを判別する。
ST=1のときは学習が終了したと判断してリタ
ーンする。
次いで、P22でTpを前回のルーチンにおける基
本噴射量Tp-1との差を演算してΔTpを求める
(ΔTp=Tp−Tp-1)。ここで得られたΔTpは基本
噴射量の変化、すなわちエンジン負荷に対応する
吸入空気量の変化を示し、P23でこのΔTpを所定
値ΔTpoと比較する。ΔTp≦ΔTpoのときは定常
運転状態にあると判断し、P24で図示しないサブ
ルーチンでタイマ値を計測し、定常運転状態に移
行してから所定時間が経過したか否かを判別す
る。所定時間が経過しているときは、エンジンが
定常運転状態で安定していると判断し、P25でセ
ンサ出力Vipを読み込む。一方、P21〜P24で各条
件が成立しないときは以降のステツプをジヤンプ
してリターンする。
次いで、P26でゼロクロス信号VCMPがHigh側
(リーン側)にあるか否かをチエツクする(ゼロ
クロス信号VCMPについては第6図参照)。High側
にあるときは、P27でさらに、前回のルーチンで
のVCMPがHigh側にあつたか否かをチエツクし、
前回のルーチンで、High側になかつたと判断し
たときは、P28で次式に従つてVCMPがHigh側に
あるときの信号の移動平均値ViPSLを演算する。
ViPSL=15×ViPSL′/16+Vip/16 …… 但し、ViPSL′:前回の移動平均値 式において、VCMP:HighであるときのVip
は正に、ストイチ点における信号Vipのリーン側
の値に相当する。この場合、今回のVipに基づい
て直ちに全部のデータを更新せずに、いわゆる
式の基づく移動平均演算をすることでデータとし
ての精度を高めつつ、今回の誤差が不必要にデー
タに反映されないようにしている。また、ゼロク
ロス信号VCMPによりストイチ点を検出している
から、この場合のVipはストイチに一致した極め
て精度の高いデータとなる。そして、このVCMP
に基づいているから、ViPSLは正確にストイチに
対応している。
次いで、P29でリーン側カウント値のタイマ値
CNTLをインクリメント(CNTL=CNTL+1)
する。一方、P26でVCMP=Low側(リツチ側)の
ときは、P30へ進み、前回のルーチンにおけるゼ
ロクロス信号VCMPがLow側にあつたか否かを判
別し、前回のルーチンでLow側になかつたとき
は、P31で次式に従つてストイチに対応するリ
ツチ側における移動平均値ViPSRを演算する。
ViPSR=15×ViPSR′/16+Vip/16 …… 但し、ViPSR′:前回の移動平均値 なお、前述したリーン側での値と同様に、式
におけるVipはストイチ点における信号Vipのリ
ツチ側の値に相当する。この場合も、VCMPに基
づくからViPSRは正確にストイチに対応している。
これにより、VCMP情報を基に正確にストイチに
対応している信号Vipの値が求まつたことにな
る。
次いで、P32でリツチ側カウントのタイマ値
CNTRをインクリメント(CNTR=CNTR+1)
し、P33で前記タイマ値CNTLおよびCNTRを所定
値COと比較する。CNTL>COおよびCNTR>CO
ときは、P34で学習フラグSTをセツト(ST=1)
し、P35で次式に従つてオフセツト電圧VOfset
演算する。
VOfset=ViPSL+ViPSR/2 …… 式の演算により上述のように、ストイチに対
応しているときのViPSLおよびViPSRに基づき、そ
の中間値置にオフセツト電圧VOfsetが設定される。
したがつて、オフセツト電圧の設定が極めて正確
なものとなり、空燃比検出精度が向上する。一
方、P33でCNTLおよびCNTRのどちらかでも所定
値と同じか、或いは満たないとき(CNTL
CNTR>CO)は、P36へ進み、学習フラグSTを0
に(ST=0)してリターンする。また、P27およ
びP30で各条件が成立したときは、酸素センサの
ポンプ電圧VpがスライスレベルSLを越えたとき
のポンプ電流Ipの平均値を求めて、この平均値に
基づいてストイチ点のオフセツト値を設定してい
るので(第15図参照)、センサ出力をマイクロ
コンピユータで容易に且つ正確に処理して、セン
サ出力をA/D変換するときのBit落ち、による
誤動作を回避することが出来る。また、ポンプ電
圧が急変状態にある時のポンプ電流の平均値によ
つてオフセツト値を設定しているため、オフセツ
ト電圧設定の精度を向上させるとともに、さらに
このポンプ電流の平均値からセンサ出力値も設定
しているので温度ドリフトによるセンサ出力のば
らつきを低減でき、コネクタの接触抵抗による誤
動作を防止することができる。由に、回路上の不
具合に拘らずオフセツト誤差をなくすことがで
き、さらに、オフセツト設定時の微妙な調節も不
要となるというすぐれた効果がある。したがつ
て、空燃比の検出が正確なものとなつて、排気ガ
ス浄化効率のばらつきがなくなり三元制御本来の
機能を維持しつつ、排気エミツシヨンおよび燃費
向上が図れるという優れた効果を得ることができ
る。
なお、本考案は上記実施例に示したタイプの酸
素センサに限定されるものではない。要は、拡散
電流を排気中の酸素濃度に相関させるように酸素
分子のポンピングを行うとともに、一定酸素濃度
の基準ガス(大気のみとは限らない)との比較の
もとに空燃比を算出するタイプのものであればす
べてに適用が可能である。したがつて、ポンプ電
極の一部がセンサ電極と共用されているもの、あ
るいはセンサ部とポンプ部が一体構造のもの(見
かけ上はセンサ部のみとなる)であつてもよいこ
とは勿論である。
(効果) 本考案によれば、酸素センサのポンプ電圧が急
変状態にあるときのポンプ電流の平均値を求め、
この平均値に基づいてストイチ点のオフセツト値
を設定しているので、オフセツト電圧を正確なも
のとして、オフセツト誤差をなくすことができ、
空燃比検出精度をより一層向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に基本概念図、第2〜15図は
本考案の一実施例を示す図であり、第2図はその
全体構成図、第3図はその酸素センサの分解斜視
図、第4図はその酸素センサの断面図、第5図は
その空燃比検出回路の回路図、第6図はそのセン
サ出力のタイミングチヤート、第7図はその空燃
比と検出電圧との関係を示す図、第8図はそのシ
リンダ空気量QAcylの算出プログラムを示すフロ
ーチヤート、第9図はそのスロツトル弁流路面積
Aαのテーブルマツプ、第10図はそのバイパス
路面積ABのテーブルマツプ、第11図は総流路
面積Aをエンジン回転数Nで除したA/Nとエン
ジン回転数Nとをパラメータとする定常空気量
QHのテーブルマツプ、第12図はその遅れ係数
K2のテーブルマツプ、第13図はそのインジエ
クタ空気量QAiojの算出プログラムを示すフロー
チヤート、第14図はそのオフセツト値設定のプ
ログラムを示すフローチヤート、第15図はその
オフセツト後のセンサ出力特性図である。 33……酸素センサ、34,50……(空燃比
検出手段)、50……コントロールユニツト(設
定手段)。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 a 排気中の酸素濃度に相関するポンプ電流が供
    給され、理論空燃比を境にポンプ電圧が急変す
    るポンプセルと、所定の基準ガスとの比較のも
    とに、この相関状態を監視する電圧を出力する
    センサセルと、を有する酸素センサと、 b 酸素センサのポンプ電圧が急変状態にあると
    き、ポンプ電流の平均値を求め、この平均値に
    基づいてポンプ電流を排気中の酸素濃度に相関
    させて読み取るためのオフセツト値を設定する
    設定手段と、 c 酸素センサのポンプ電流を設定手段により設
    定されたオフセツト値によりオフセツトさせて
    読み取り、空燃比を検出する空燃比検出手段
    と、 を備えたことを特徴とする空燃比検出装置。
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