JPH0524059A - 繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板の製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板の製造方法

Info

Publication number
JPH0524059A
JPH0524059A JP3203400A JP20340091A JPH0524059A JP H0524059 A JPH0524059 A JP H0524059A JP 3203400 A JP3203400 A JP 3203400A JP 20340091 A JP20340091 A JP 20340091A JP H0524059 A JPH0524059 A JP H0524059A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
fiber
thermoplastic resin
sheet material
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3203400A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Kanayama
達也 金山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP3203400A priority Critical patent/JPH0524059A/ja
Publication of JPH0524059A publication Critical patent/JPH0524059A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 繊維強化非ポリオレフィン系熱可塑性樹脂シ
ート材料を金型温度を130〜150℃としてインモー
ルドコーティングにより成形し、該シート材料表面に塗
膜を形成して繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板を製造す
る。 【効果】 低コストで外観良好な繊維強化熱可塑性樹脂
成形板を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂
加飾成形板の製造方法に関し、更に詳述すると、外観の
良くない繊維強化熱可塑性樹脂シート材料、いわゆるス
タンパブルシートに塗膜を形成して外観の良好な加飾成
形板を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
繊維強化熱可塑性樹脂シート材料は、スタンパブルシー
トと呼ばれ(なお、ガラス繊維強化の場合はGMT(ガ
ラスマットサーモプラスチック)と呼ぶこともある)、
スタンパブルシート成形の材料としてこれを加熱、軟化
した後、プレス成形され、繊維強化熱可塑性樹脂成形板
(スタンパブルシート成形品)とされる。
【0003】このスタンパブルシートは、強化剤として
長繊維が利用できるため、耐衝撃性、強度、耐クリー
プ、耐疲労特性に優れる反面、成形品表面に繊維の模様
(ファイバーパターン)、ピンホールが生じ、また、成
形時に金型へチャージした原反シートのあと(チャージ
マーク、コールドマーク)も見られ、外観があまり良く
ない上、色もほとんどが黒で、着色することが困難であ
る。
【0004】このため、スタンパブルシート成形品はバ
ンパービーム、バッテリートレイ、オイルパン、燃料タ
ンク、シートシェル等のほとんど人目に触れない場所に
使われているが、スタンパブルシートの優れた特性を生
かし、適用範囲を広げるため、外観を良好にすることが
望まれる。
【0005】この場合、成形品表面を塗装することは可
能であるが、外観を良好にするためにはパテ埋下地処理
やプライマーが必要で、塗装工程が複雑となり、コスト
高になる。また、繊維模様をなくして外観を良くするた
め、シボ模様を付けた金型を使用する方法も考えられる
が、この場合は凹凸部が0.5mm以上の深いシボ模様
を金型上に加工する必要があり、このため金型の製作コ
ストを上昇させる問題がある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
低コストで外観良好な繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板
を簡単かつ効率良く製造する方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、繊維強化
非ポリオレフィン系熱可塑性樹脂シート材料を金型温度
を130〜150℃としてインモールドコーティングに
より成形し、該シート材料表面に塗膜を形成することに
より、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0008】即ち、インモールドコーティングは、SM
C(シートモールディングコンパウンド)成形の際、S
MCがほぼ硬化した段階でいったん型を0.2〜1mm
くらい開き、塗料を圧入してSMC表面を塗装した後、
再び金型を閉じて塗膜を硬化させると同時に、SMCの
キュアリングを完了させる方法として知られている。こ
の方法は外観良好な塗装品を成形と同時に生産性良く得
る方法であるが、このインモールドコーティング法は、
従来、熱硬化性樹脂(FRP)に用いられており、スタ
ンパブルシートへの応用例は知られていない。
【0009】本発明者は、インモールドコーティング法
によりマトリックスとしてポリプロピレンのようなポリ
オレフィン系樹脂でスタンパブルシートの塗装を試みた
ところ、塗膜にふくれが生じ、満足な成形品が得られな
いことを知見した。そして、このふくれの原因は、スタ
ンパブルシートをインモールドコーティング法により成
形する前にマトリックス樹脂を軟化させるために予熱が
必要であり、ポリプロピレンでは約200〜230℃以
上予熱する必要があるが、この際分解ガスが発生し、こ
のためふくれを生じることが判明した。一方、マトリッ
クス樹脂としてポリカーボネート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド等
の非ポリオレフィン系高性能樹脂を用いた場合には、ふ
くれを防止することができることを見い出すと共に、金
型温度について検討したところ、このような高性能樹脂
を成形するには、金型温度が130℃より低いと、成形
品の収縮が大きく、塗料が金型キャビティのクリアラン
スより漏れてしまい、一方、150℃より金型温度が高
いと塗料の入る隙間がなく、特に垂直に近い部分では全
く塗料が入らず、従って、スタンパブルシートに対する
インモールドコーティング法においては、金型温度を1
30〜150℃にコントロールすることが重要で、これ
により密着性に優れた良好な被膜が得られることを見い
出し、スタンパブルシートに対するインモールドコーテ
ィング法による塗膜形成方法を確立した。
【0010】従って、本発明は、繊維強化非ポリオレフ
ィン系熱可塑性樹脂シート材料を金型温度を130〜1
50℃としてインモールドコーティングにより成形し、
該シート材料表面に塗膜を形成することを特徴とする繊
維強化熱可塑性樹脂加飾成形板の製造方法を提供する。
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明は、上述したように、繊維強化非ポリオレフ
ィン系熱可塑性樹脂シート材料をインモールドコーティ
ングにより成形し、該シート材料表面に塗膜を形成する
ものである。
【0012】ここで、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂を使用した場合、塗膜にふくれ
が生じ、外観不良、密着不良を生じてしまうため、本発
明で使用できる樹脂は、非オレフィン系熱可塑性樹脂、
例えばポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレー
ト,ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナ
イロン66等のポリアミド、ポリアセタール、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、変性
ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホンなどが挙げら
れ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用
することができる。
【0013】また、これらの樹脂に配合される強化繊維
としては、例えば炭素繊維、金属繊維、ガラス繊維等が
挙げられ、その長さが3〜100mm、特に12〜50
mmのものが好適に用いられ、また、その混合割合はシ
ート材料全体の20〜50重量%とすることが好まし
い。
【0014】本発明では、上記繊維強化非ポリオレフィ
ン系熱可塑性樹脂シート材料を予熱し、これを金型に投
入した後、所定の時間冷却固化させ、次に塗料を金型と
該シート材料との間に注入し、更に所定時間加圧、加熱
して塗料を硬化させる方法を好適に採用することができ
る。
【0015】この場合、予熱方法、時間などは通常のス
タンパブルシートと同様に行うことができる。この予熱
したシートを金型に投入する際、必要により2枚以上を
重ねて積層させることができる。
【0016】また、金型の温度は、上述したように13
0〜150℃とするもので、これにより密着性に優れた
良好な塗膜を得ることができる。この温度範囲の金型に
予熱したシート材料を投入し、一般に100〜200k
g/cm2の型締圧で1〜3分間冷却固化する。
【0017】次に、金型の加圧をやめ、塗料を金型と成
形したシート材料との間に注入するが、注入する方法と
しては、成形後に金型を一旦開いて注入する方法(特開
昭61−4304号公報参照)、あるいは金型を閉じた
まま注入する方法(特願平1−287217号)のいず
れを採用してもよい。
【0018】塗料の種類としては、インモールド用塗料
であれば制限はないが、一液性の熱硬化タイプが好まし
く、アクリル変性のウレタン系やエポキシ系、不飽和ポ
リエステル系などがよい。
【0019】また、塗膜の厚さは30〜300μm、特
に40〜200μmとすることが好ましい。30μmよ
り塗膜の厚さが薄いと外観不良になる場合があり、一方
300μmより厚いとコストが上昇し、成形サイクルも
長くなる場合がある。
【0020】塗料を注入した後、一般に型締圧50〜1
50kg/cm2で5〜1分間、130〜150℃の温
度で加熱することによって塗料を硬化させ、塗膜を表面
に形成した成形品を得ることができる。
【0021】本発明の加飾成形板の例を具体的に図をも
って示すと、図1に示す如くシート材料1に直接塗膜2
を形成してもよく、図2に示す如く金網などの中間層3
をシート材料1と一体化した面(シート材料投入前の金
型にあらかじめ金網などを敷いておく)に塗膜2を形成
してもよい。
【0022】本発明によれば、サイクルが速く、強度に
優れ、外観の優れた成形板を提供することができる。従
って、本発明方法により製造された加飾成形板は、例え
ば自動車や2輪車用の外装材、自動車や住宅の内装材、
家具や家電機器のハウジング材、水槽用パネル、パラボ
ナアンテナなど、これまで繊維強化熱可塑性樹脂成形板
が使用できなかった人の目に触れるような用途に好適に
用いることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
【0024】〔実施例〕図3に示す2面取りのパラボナ
アンテナの金型4を用いて、パラボナアンテナ(35
形)の成形を行うと共に、表面に塗膜を形成した。
【0025】ポリカーボネート(PC)及びポリブチレ
ンテレフタレート(PBT)を1:1に混合したマトリ
ックスにガラス繊維を35重量%強化したシート5(商
品名Azloy)を金網の上に乗せ、300℃のオーブ
ン中で約10分間加熱した。これをすばやく取り出し、
2枚積層した後、型締圧150kg/cm2、金型温度
140℃にて約1分間冷却固化した。次いで金型をわず
かに開け、金型中央のインジェクターより塗料(商品名
プロミネートIM,一液性の熱硬化タイプでエポキシ系
の塗料)を約100g注入し、型締圧100kg/cm
2で2分間加熱硬化させた。
【0026】得られた成形品の塗膜6の厚さは150μ
mで、外観に優れ、ふくれもなく、良好な成形品であっ
た。
【0027】〔比較例〕ガラス長繊維とポリプロピレン
を合わせたスタンパブルシート(Azdel,Xシー
ト)を金網の上に乗せ、220℃のオーブン中で約8分
間加熱した。これを実施例と同じアンテナの金型に投入
し、型締圧100kg/cm2、金型温度120℃にて
約3分間冷却固化した。次いで実施例と同じ塗料を金型
中央のインジェクターより約100g注入し、再加圧
し、型締圧100kg/cm2で約10分間加熱硬化さ
せた。
【0028】得られた成形品の塗膜面には多数のふくれ
が発生し、密着性も良くなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明の繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形
板の製造方法によれば、低コストで外観良好な繊維強化
熱可塑性樹脂成形板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明方法によって得られる成形板の一
例を示す断面図である。
【図2】図2は本発明方法によって得られる成形板の他
の例を示す断面図である。
【図3】図3は実施例で使用したパラボナアンテナ金型
の断面図である。
【符号の説明】
1 繊維強化熱可塑性樹脂シート材料 2 塗膜 4 パラボナアンテナ金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 4F

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 繊維強化非ポリオレフィン系熱可塑性樹
    脂シート材料を金型温度を130〜150℃としてイン
    モールドコーティングにより成形し、該シート材料表面
    に塗膜を形成することを特徴とする繊維強化熱可塑性樹
    脂加飾成形板の製造方法。
JP3203400A 1991-07-19 1991-07-19 繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板の製造方法 Pending JPH0524059A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3203400A JPH0524059A (ja) 1991-07-19 1991-07-19 繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3203400A JPH0524059A (ja) 1991-07-19 1991-07-19 繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0524059A true JPH0524059A (ja) 1993-02-02

Family

ID=16473428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3203400A Pending JPH0524059A (ja) 1991-07-19 1991-07-19 繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0524059A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015023000A1 (ja) 2013-08-13 2015-02-19 帝人株式会社 加飾成形品の製造方法および加飾成形品
WO2019189369A1 (ja) * 2018-03-28 2019-10-03 三菱ケミカル株式会社 繊維強化複合材料の成形装置及び繊維強化複合材料成形品の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015023000A1 (ja) 2013-08-13 2015-02-19 帝人株式会社 加飾成形品の製造方法および加飾成形品
US9481117B2 (en) 2013-08-13 2016-11-01 Teijin Limited Manufacturing method of decorative molded article and decorative molded article
WO2019189369A1 (ja) * 2018-03-28 2019-10-03 三菱ケミカル株式会社 繊維強化複合材料の成形装置及び繊維強化複合材料成形品の製造方法
CN111886125A (zh) * 2018-03-28 2020-11-03 三菱化学株式会社 纤维增强复合材料的成型装置及纤维增强复合材料成型品的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5009821A (en) Molding method for eliminating fiber readout
US4965037A (en) Method of molding a composite
JPH10138354A (ja) 炭素繊維強化樹脂成形物とその製造方法
JP7407803B2 (ja) リグノセルロース物質から作られた部品およびその部品を製造する方法
US7494559B2 (en) Surface ornamentation method of composite material
CA2155317A1 (en) A layered article prepared by spraying a thermoset resin to form each layer
JP6735736B2 (ja) 補強構造が結合された多重シェル複合材料構成品の製造
US5064707A (en) Molded composites
JPH0524059A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板の製造方法
US5414037A (en) Composition for molding of vehicle body panels
CA2006593A1 (en) Process and materials for coating plastic components in the mold
JPS6249843B2 (ja)
JPH0524058A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂加飾成形板の製造方法
JP2887234B1 (ja) 樹脂の含浸により補強された紙積層立体形状造形品の製造方法
EP4056347A1 (en) Method for forming a component in natural fiber
US3027290A (en) Composite building unit and method for making same
JP2707900B2 (ja) リサイクル樹脂成形品とその製造方法
JPH02198840A (ja) 自動車用外板パネル及びその成形方法
JP3033189B2 (ja) 絵付け成形品の製造方法
JP3410154B2 (ja) 型内部分塗装方法
JPS60219035A (ja) 被覆層を有する繊維強化樹脂成形品の製造方法
JPH04327928A (ja) 自動車のアウトサイドハンドルの成形方法
JPS6063138A (ja) 樹脂製自動車用外装部材の製造方法
JP6976256B2 (ja) 織り表面組織を備えた成形圧盤およびそれから作製される熱硬化性物品
JP2994449B2 (ja) 複合成形品の成形方法およびその複合成形品