JPH05240128A - 燃料噴射ノズルの製造方法 - Google Patents

燃料噴射ノズルの製造方法

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JPH05240128A
JPH05240128A JP7578092A JP7578092A JPH05240128A JP H05240128 A JPH05240128 A JP H05240128A JP 7578092 A JP7578092 A JP 7578092A JP 7578092 A JP7578092 A JP 7578092A JP H05240128 A JPH05240128 A JP H05240128A
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tip
hole
nozzle tip
nozzle body
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Hiroshi Matsuoka
寛 松岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、金属製ノズル本体にセラミックス
製ノズルチップをメタルフローで結合する燃料噴射ノズ
ルの製造方法を提供する。 【構成】 本発明は、セラミックスで製作したノズルチ
ップ2の上部外周面にテーパ面16を形成し、該テーパ
面16に対応するノズル本体1の部分を高周波加熱で局
部加熱し、該部分を半径方向内向きに塑性変形させて結
合部25を形成し、ノズルチップ2をノズル本体に強固
に結合する。また、ノズルチップ2のテーパ面16をメ
タライジングして銀ろうを塗布しておくことによって、
ノズル本体1とノズルチップ2との境界面を化学的結合
させ、シール製を向上させるこができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃焼室に燃料を噴孔
より噴射する燃料噴射ノズルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料噴射ノズルの製造方法におい
て、燃料流路及び針弁を挿入する中空穴を備えたノズル
本体を金属材料で製作し、また、燃料を噴射するための
噴孔を備えたノズルチップをセラミックスで製作し、ノ
ズル本体にノズルチップを化学的に接合、或いは機械的
に接合することが知られている。セラミック粒子等を含
むセラミック材料でノズルチップを製作する成形方法と
して、射出成形法、又はワックス中子を使用してスリッ
プキャスティングで成形した後、ワックス中子を加熱溶
出する方法は知られている。また、噴孔の内面側に燃料
の流れの抵抗を低減するためアールR、チャンファ或い
はテーパを付けることも一般に知られている。
【0003】また、実開昭59−21084号公報に
は、ディーゼルエンジン用燃料噴射ノズルが開示されて
いる。該ディーゼルエンジン用燃料噴射ノズルは、先端
をテーパ状に係合して弁体部を形成した針弁と、この針
弁を収容し、先端部に弁座部を設けたノズルホルダを有
するものであり、前記ノズルホルダを金属製の円筒状の
ホルダ部と、その先端部に位置するセラミック材からな
るノズル部とで構成し、このノズル部と前記ホルダ部の
外部を覆って締付金具を設け、更に前記針弁の弁体部と
ノズル部の内面とは微小な間隙を持って接触しないよう
に構成したものである。
【0004】また、実開昭58−120871号公報に
は、ディーゼル機関の燃料噴射ノズルが開示されてい
る。該ディーゼル機関の燃料噴射ノズルは、ホール型燃
料噴射ノズルであり、ノズル本体の先端部を1乃至複数
の噴孔を形成したセラミック材で構成したものである。
【0005】また、実開昭61−114001号公報に
は、セラミックターボロータが開示されている。該セラ
ミックターボロータは、ブレードを備えたセラミック製
回転体の中心部に一体的に形成した軸状突出部にリング
状凹溝を形成するか、若しくは上記軸状突出部自体を端
部に向かって広がった円錐形状に形成し、この軸状突出
部に回転軸と連結した超塑性現象をもった金属筒状体を
かしめ加工で緊締し結合したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃料噴射ノ
ズルについて、噴孔の形状を楕円、長方形等の真円以外
の形状に形成したものについては、スモーク、パティキ
ュレート等の発生を抑制し、エンジン出力を向上させる
ために、正確且つ精密な形状に形成することが望まれて
いる。上記のような燃料噴射ノズルにおいて、ノズルチ
ップに噴孔を形成する場合に、噴孔断面を長方形等に異
形噴孔に形成すること、及び噴孔入口側周縁部にチャン
ファ、アールR或いはテーパ面等の適正な形状にするに
は、機械加工即ちドリル加工、レーザ加工或いは放電加
工等の加工方法では、極めて困難であり、レーザ等で加
工するとしても、製造コストが高価になり、実用上好ま
しくないものであった。
【0007】また、前掲実開昭59−21084号公報
に開示されたディーゼルエンジン用燃料噴射ノズルは、
金属でホルダ部を作製し、セラミックスで噴孔を備えた
ノズル部を製作し、ホルダ部とノズル部とを別部品の締
付金具で覆って、締付金具のねじを締め付けることでホ
ルダ部とノズル部とを固定したものであり、部品点数が
多く且つ構造が複雑であり、コスト高になるという問題
を有している。更に、ホルダ部とノズル部との当接面の
シール性の問題も有している。
【0008】また、前掲実開昭58−120871号公
報に開示されたディーゼル機関の燃料噴射ノズルは、ノ
ズル本体の先端部にセラミックスで作製したノズルチッ
プを嵌合し、且つノズル本体へのノズルチップの嵌合に
際して両者に設けた位置決め部を係合させているもので
あるが、燃料噴射ノズルは高温雰囲気の燃焼室に配置さ
れて使用されるものであり、ノズル本体が金属材料で製
作されていると、金属とセラミックスとの間の熱膨張係
数差は大きく、両者間に発生する熱膨張差で両者間にが
た或いは隙間が発生し、シール性の低下が問題になる。
【0009】更に、前掲実開昭61−114001号公
報に開示されたセラミックターボロータは、セラミック
スから成る回転体の軸状突出部に金属筒状体をかしめで
固定したものであるが、両者間に良好なシール性を要求
される場合には必ずしも満足されるものではない。
【0010】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、噴孔を備えたセラミックスで作製
したノズルチップと、金属で作製されたノズル本体とを
金属の塑性流動即ちメタルフローで結合し、針弁の着座
力即ち衝撃力、燃料圧を金属で作製したノズル本体で受
け、信頼性、耐久性に富んだ結合部を得ることができる
と共に、ノズルチップをセラミックスの成形で作製する
ことによって、ノズルチップに形成する噴孔を断面形状
が長方形等の異形噴孔及び噴孔入口側周縁部にアール
R、チャンファ、テーパを持つ噴孔形状に形成し、燃料
の自由噴流を促進し、ペネトレーションを大きくし、空
気利用率を向上し、スモーク、パティキュレートの発生
を抑制することができる燃料噴射ノズルの製造方法を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、上部外周面に設けた半径方向内向きのテー
パ面、外面に設けた位置決め用突出部及び燃料噴射用の
噴孔を備えたノズルチップをセラミックスで作製する工
程;針弁の挿入用中空部、先端部に前記ノズルチップの
外面を嵌合する穴部、前記噴孔に対応して設けた前記噴
孔より大きいサイズの貫通孔及び前記突出部が係合する
位置決め穴を備えたノズル本体を金属で作製する工程;
前記突出部を前記位置決め穴に係合させた状態で前記ノ
ズル本体の前記穴部に前記ノズルチップを嵌合する工
程;及び前記テーパ面に対応する前記ノズル本体の部分
を局部加熱し、該部分を半径方向内向きに塑性変形させ
て前記ノズルチップを前記ノズル本体に結合する工程;
から成る燃料噴射ノズルの製造方法に関する。
【0012】この燃料噴射ノズルの製造方法において、
前記テーパ面をメタライジングして銀ろうを塗布し、次
いで前記テーパ面に対応する前記ノズル本体の部分を局
部加熱し、該部分を半径方向内向きに塑性変形させて接
合する工程を有するものである。
【0013】
【作用】この発明による燃料噴射ノズルの製造方法は、
上記のように構成されており、次のように作用する。即
ち、この燃料噴射ノズルの製造方法は、ノズルチップの
上部外周面に半径方向内向きのテーパ面を形成し、該ノ
ズルチップをノズル本体の穴部に嵌合し、前記テーパ面
に対応する前記ノズル本体の部分を局部加熱して該部分
を塑性流動させて前記ノズル本体に前記ノズルチップを
結合したので、前記ノズルチップは前記ノズル本体内に
強固に固定され、針弁の開閉作動時の針弁着座力及び燃
料噴射ノズル内にかかる燃料圧等の機械的力を金属から
成る前記ノズル本体で受けることになり、耐久性に富ん
だ信頼性の高い強度を確保でき、前記ノズルチップに亀
裂、クラック等の破損は発生しない。
【0014】また、前記ノズルチップに位置決め突出部
を形成し、該位置決め突出部が係合する位置決め穴を形
成したので、前記ノズルチップに形成した噴孔は前記ノ
ズル本体の穴に正確に且つ容易に整合させることができ
る。
【0015】また、この燃料噴射ノズルの製造方法にお
いて、前記ノズルチップの前記テーパ面をメタライジン
グして前記ノズル本体と前記ノズルチップとの接触面即
ち結合部に銀ろうを塗布し、前記ノズル本体の部分を局
部加熱して塑性流動させ、前記ノズル本体に前記ノズル
チップを接合すれば、接触面は化学結合するので、シー
ル性を向上させることができる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による燃料
噴射ノズルの製造方法の実施例を説明する。図1はこの
発明による燃料噴射ノズルの製造方法で作製した燃料噴
射ノズルの要部を示す断面図である。図2、図3、図
4、図5及び図6はこの発明による燃料噴射ノズルの製
造方法の各工程を示す説明図であり、図2はノズルチッ
プを示す説明図、図3はノズル本体の要部を示す説明
図、図4はノズル本体にノズルチップを配置した説明
図、図5はノズル本体とノズルチップとをメタルフロー
装置に配置した説明図、及び図6はメタルフロー装置で
ノズル本体を塑性変形させた状態を示す説明図である。
【0017】この発明による燃料噴射ノズルの製造方法
によって作製した燃料噴射ノズルは、燃焼室に燃料を噴
射するホールノズルであり、図1に示すように、燃料流
路(図示せず)及び中空部8を形成し且つ先端部7に盲
穴である穴部13を形成したノズル本体1、中空部8に
挿入され燃料圧によってリフトする針弁4、ノズル本体
1と一体構造に結合され、及び穴部13に嵌合した噴孔
3を備えたノズルチップ2を有している。針弁4がノズ
ル本体1の中空部8に挿入されることで、針弁4の外周
面24とノズル本体1の中空部8の内周面との間に環状
燃料流路9が形成される。この燃料噴射ノズルにおい
て、ノズルチップ2はジルコニア、窒化ケイ素等のセラ
ミックスでスリップキャスティング法等で製作されてお
り、また、ノズル本体1はSCM材(ステンレス鋼系)
等の金属材料で鋳造等で製作されている。なお、このノ
ズルチップ2に形成した噴孔3は、多噴孔に形成するこ
とができるが、この実施例では説明を分かり易くするた
め、1個の噴孔3のみを図示している。
【0018】ノズルチップ2は、燃料溜まり部12を形
成する穴部が形成され、該燃料溜まり部12に噴孔入口
側が形成される燃料噴射用の噴孔3が形成されている。
ノズルチップ2の上部外周面には、半径方向内向きに傾
斜して上部が縮径となるテーパ面16が形成されてい
る。ノズルチップ2の上部内周面には、針弁4が着座す
る弁シート面11が形成されている。また、ノズルチッ
プ2の外面14には、外向きに突出する突出部5が形成
されている。
【0019】また、ノズル本体1は、先端部7にノズル
チップ2の外面14を全面覆う状態に嵌合する穴部13
を有している。ノズル本体1には、噴孔3に対応する位
置に噴孔3より大きいサイズの貫通孔28が形成され、
また、ノズルチップ2を嵌合した状態でノズルチップ2
の突出部5が係合してノズル本体1内にノズルチップ2
を位置決めする位置決め穴6が形成されている。特に、
ノズル本体1は、ノズルチップ2の上部外周面のテーパ
面16との隙間21(図4参照)を埋めるように、テー
パ面16に対応する部分15(図4参照)が塑性変形し
た結合部25を有している。
【0020】次に、この発明による燃料噴射ノズルの製
造方法について図面を参照して説明する。この燃料噴射
ノズルの製造方法は、まず、図2に示すように、上記の
構成を有するノズルチップ2をジルコニア等のセラミッ
クスでスリップキャスティング法等で作製すると共に、
図3に示すように、テーパ面16に対応する部分15が
塑性変形する前の構成を有するノズル本体1をSCM材
(ステンレス鋼系)等の金属材料で鋳造等で作製する。
【0021】次いで、図4に示すように、ノズルチップ
2の外面14(図では、ノズルチップ2の軸心から偏心
した位置)に設けた突出部5を、ノズル本体1の先端部
7に形成した位置決め穴6に係合させるように、ノズル
本体1の穴部13にノズルチップ2の外面14をノズル
本体1の先端部7で全面覆うように嵌合する。ノズルチ
ップ2の突出部5をノズル本体1の位置決め穴6に係合
させた状態で、ノズルチップ2をノズル本体1に嵌合す
ると、ノズルチップ2に形成した噴孔3はノズル本体1
に形成した貫通孔28の中心に整合し、ノズル本体1に
対するノズルチップ2の位置決めが正確に且つ容易に行
われる。また、この状態では、ノズルチップ2のテーパ
面16とノズル本体1の穴部13の内面との間には、隙
間21が形成される。
【0022】次に、上記のように、ノズル本体1にノズ
ルチップ2を嵌合した状態で、図5に示すように、ノズ
ル本体1をメタルフロー装置に配置する。メタルフロー
装置は、下型ダス18、上型ダス20及び高周波加熱用
コイル19を有している。そこで、ノズル本体1の先端
部7を下型ダス18に形成した凹部23に嵌合した状態
で配置する。下型ダス18に形成した凹部23は、ノズ
ル本体1の先端部7の外面22の形状と嵌合する形状に
形成されている。更に、ノズルチップ2のテーパ面16
に対向するノズル本体1の部分15の外周に高周波加熱
用コイル19を配置すると共に、ノズル本体1の中空部
8内に上型ダス20を挿入する。上型ダス20の外面に
は、ノズル本体1の塑性変形する部分15の上面段部1
7に当接する押圧部26とノズルチップ2のテーパ状の
弁シート面11に当接可能なテーパ面27とが設けられ
ている。
【0023】次いで、高周波加熱用コイル19を通電
し、ノズルチップ2のテーパ面16に対応するノズル本
体1の部分15を局部加熱し、上型ダス20を軸方向に
荷重をかけると、上型ダス20の押圧部26がノズル本
体1の上面段部17を押圧してノズル本体1の部分15
が半径方向内向きに塑性変形し、それによって、塑性変
形した金属はノズルチップ2のテーパ面16とノズル本
体1の穴部13の内面との間に形成された隙間21を埋
めることになり、ノズル本体1の部分15が塑性変形し
た結合部25を形成する。従って、ノズルチップ2はノ
ズル本体1の穴部13に強固に固定されることになり、
しかも、ノズル本体1は高周波加熱による局部加熱であ
るので、ノズル本体1に焼きなまし等の好ましくない状
態は発生しない。
【0024】更に、この燃料噴射ノズルの製造方法にお
いて、ノズルチップ2のテーパ面16をメタライジング
して銀ろうを塗布しておけば、テーパ面16に対応する
ノズル本体1の部分15を局部加熱し、該部分15を半
径方向内向きに塑性変形させてノズル本体1にノズルチ
ップ2を結合した場合に、ノズルチップ2のテーパ面1
6とノズル本体1の内面との接触する部分は、化学的結
合状態になり、シール性を大幅に向上させることができ
る。
【0025】ノズルチップ2は、例えば、セラミック成
形法の1つであるスリップキャスティング法で製作する
ことができる。その場合には、ジルコニア等のセラミッ
ク粉末に水及びバインダーを加えてボールミルで十分に
混合してスラリーを作る。金型と多孔質型から成る鋳込
型のキャビティに噴孔形成用ピンを設置し、該キャビテ
ィにスラリーを注入する。この時、キャビティの形状
は、突出部5、シート面11及び燃料溜まり12に対応
した形状に形成しておき、また、噴孔形成用ピンの形状
は、噴孔3の断面形状が長方形等の所望の形状に適合す
るように形成しておく。また、噴孔3の噴孔入口側周縁
部にチャンファ、アールR等を形成する場合には、ケイ
素ゴム部材等を噴孔形成用ピンの先端に設置しておく。
【0026】キャビティ内にスラリーを注入すると、ケ
イ素ゴム部材等の形状を維持した状態で、噴孔形成用ピ
ンを除いたキャビティ内にスラリーが浸入し、スラリー
の水分は多孔質型に吸水され、スラリーはキャビティの
壁面に着肉し固化して着肉部を形成して固化する。着肉
部が固化して噴孔形成用ピンをキャビティから抜き取
り、ノズルチップ成形体を形成する。ノズルチップ成形
体を十分に乾燥させて焼成炉に入れて加熱してケイ素ゴ
ム部材を加熱除去即ち燃焼させて焼失させると共に、ノ
ズルチップ成形体を焼成して焼成体にする。この焼成体
が、図2に示すノズルチップ2を構成するものである。
ノズルチップ2は、セラミックスの成形で作製するの
で、キャビティの形状、噴孔形成用ピンの形状或いはケ
イ素ゴム部材の形状をどのようにでも形成でき、噴孔3
を異形噴孔或いは噴孔入口側周縁部を種々の形状に容易
に且つ高精度に形成することができる。
【0027】この燃料噴射ノズルについては、針弁4に
燃料圧が付与されて針弁4がリフトすると、針弁4のテ
ーパ面10がノズルチップ2の弁シート面11から離れ
て燃料流路9が噴孔3と連通し、燃料噴射ポンプから供
給された燃料を噴孔3を通じて噴射される。噴孔3を異
形噴孔及び噴孔入口側周縁部にテーパ、チャンファ等を
形成することによって、ペネトレーションを大きくする
ことができ、空気利用率を向上させて燃料と空気との混
合を促進することができる。従って、燃料と空気との混
合が良好になり、良好な燃焼状態を確保でき、スモー
ク、パティキュレート等の発生を低減できる。
【0028】
【発明の効果】この発明による燃料噴射ノズルの製造方
法は、上記のように構成されており、次のような効果を
有する。即ち、この燃料噴射ノズルの製造方法は、ノズ
ルチップの上部外周面に半径方向内向きのテーパ面を形
成し、該ノズルチップをノズル本体の穴部に嵌合し、前
記テーパ面に対応する前記ノズル本体の部分を局部加熱
して該部分を塑性流動させて前記ノズル本体に前記ノズ
ルチップを結合したので、前記ノズルチップは前記ノズ
ル本体内にメタルフローで強固に固定され、熱負荷に対
しても強固な結合状態を提供できる。しかも、前記ノズ
ルチップを前記ノズル本体の先端部で全面覆った状態に
支持しているので、針弁の開閉作動時の針弁着座力及び
燃料噴射ノズル内にかかる燃料圧等の機械的力を金属か
ら成る前記ノズル本体で受けることになり、前記ノズル
チップに上記機械的力による亀裂、クラック等の破損が
発生することがなく、耐久性に富んだ信頼性の高い強度
を確保できる。
【0029】また、前記ノズルチップに位置決め突出部
を形成し、該位置決め突出部が係合する位置決め穴を形
成したので、前記ノズルチップに形成した噴孔は前記ノ
ズル本体の穴の中心に正確に且つ容易に整合させること
ができ、前記噴孔から噴射される燃料噴霧が前記穴に緩
衝することがない。
【0030】また、この燃料噴射ノズルの製造方法にお
いて、前記ノズルチップの前記テーパ面をメタライジン
グして前記ノズル本体と前記ノズルチップとの接触面即
ち結合部に銀ろうを塗布し、前記ノズル本体の部分を局
部加熱して塑性流動させ、前記ノズル本体に前記ノズル
チップを接合すれば、接触面は化学結合状態になり、前
記ノズルチップと前記ノズル本体との境界面のシール性
を一層向上させることができる。
【0031】また、この燃料噴射ノズルの製造方法で
は、前記ノズルチップをセラミックスの成形、焼成によ
って作製するので、前記噴孔の形状を異形噴孔に形成す
ること、或いは噴孔入口側周縁部にチャンファ、テー
パ、アールR等を容易に且つ高精度に形成することがで
き、前記噴孔からの燃料噴霧を良好に行うことができ
る。例えば、前記噴孔の断面形状は長方形に形成されて
いるので、前記噴孔から噴き出される燃料は一層ペネト
レーションを増大され、燃料中への空気の導入が図れ、
前記噴孔から噴射された燃料と空気との混合が促進さ
れ、燃焼が良好に行われ、スモーク、パティキュレート
等の発生が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明による燃料噴射ノズルの製造方
法によって作製した燃料噴射ノズルの要部を示す断面図
である。
【図2】図1の燃料噴射ノズルに組み込んだノズルチッ
プを示す説明図である。
【図3】図1の燃料噴射ノズルに組み込んだノズル本体
の要部を示す説明図である。
【図4】この燃料噴射ノズルの製造方法におけるノズル
本体にノズルチップを配置した工程を示す説明図であ
る。
【図5】この燃料噴射ノズルの製造方法におけるノズル
本体とノズルチップとをメタルフロー装置に配置した工
程を示す説明図である。
【図6】この燃料噴射ノズルの製造方法におけるメタル
フロー装置でノズル本体を塑性変形させた工程を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 ノズル本体 2 ノズルチップ 3 噴孔 4 針弁 5 突出部 6 位置決め穴 7 ノズル本体の先端部 8 中空部 11 弁シート面 13 穴部 14 外面 15 ノズル本体の塑性変形する部分 16 ノズルチップのテーパ面 18 下型ダイ 19 高周波加熱用コイル 20 上型ダイ 21 隙間 25 塑性変形した結合部 28 貫通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部外周面に設けた半径方向内向きのテ
    ーパ面、外面に設けた位置決め用突出部及び燃料噴射用
    の噴孔を備えたノズルチップをセラミックスで作製する
    工程;針弁の挿入用中空部、先端部に前記ノズルチップ
    の外面を嵌合する穴部、前記噴孔に対応して設けた前記
    噴孔より大きいサイズの貫通孔及び前記突出部が係合す
    る位置決め穴を備えたノズル本体を金属で作製する工
    程;前記突出部を前記位置決め穴に係合させた状態で前
    記ノズル本体の前記穴部に前記ノズルチップを嵌合する
    工程;及び前記テーパ面に対応する前記ノズル本体の部
    分を局部加熱し、該部分を半径方向内向きに塑性変形さ
    せて前記ノズルチップを前記ノズル本体に結合する工
    程;から成る燃料噴射ノズルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記テーパ面をメタライジングして銀ろ
    うを塗布し、次いで前記テーパ面に対応する前記ノズル
    本体の部分を局部加熱し、該部分を半径方向内向きに塑
    性変形させて接合する工程を有する請求項1に記載の燃
    料噴射ノズルの製造方法。
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