JPH05239086A - 8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシン環式ラクタム - Google Patents

8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシン環式ラクタム

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JPH05239086A
JPH05239086A JP4129255A JP12925592A JPH05239086A JP H05239086 A JPH05239086 A JP H05239086A JP 4129255 A JP4129255 A JP 4129255A JP 12925592 A JP12925592 A JP 12925592A JP H05239086 A JPH05239086 A JP H05239086A
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mmol
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JP4129255A
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Robert R Wilkening
アール.ウィルケニング ロバート
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H17/00Compounds containing heterocyclic radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H17/04Heterocyclic radicals containing only oxygen as ring hetero atoms
    • C07H17/08Hetero rings containing eight or more ring members, e.g. erythromycins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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    • A61P31/04Antibacterial agents

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記式の、8a−アザ−8aホモエリスロ
マイシンのラクタムならびにその医薬的に許容される塩
およびエステル、上記ラクタム化合物等の抗生物質有
効量を含有する医薬組成物。 (式中、Rは水素またはC1-10アルキルを意味する。) 【効果】 上記化合物は抗生物質として、または他のマ
クロライド系抗生物質合成のための中間体として有用な
マクロライドである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、抗菌作用を有する新規な化合物
群に関し、これら化合物は、哺乳動物の細菌感染症の治
療に有効である。また、本化合物自体は、他の抗菌化合
物の合成において中間体として役立つ。より具体的に
は、本発明は、公知のマクロライド系抗生物質、エリス
ロマイシンA、すなわち下記構造式の化合物の誘導体に
関する。
【化5】
【0002】より具体的には、本発明は下記構造式の化
合物に関する。
【化6】
【0003】(式中、Rは水素またはC1-10アルキルを
意味する)。さらに、本発明は、新規な薬剤組成物およ
びその抗生物質としての使用法も提供するものである。
すなわち、本発明は、下記式の新規化合物、15環員マ
クロライド系抗生物質の環式ラクタムに関する。
【化7】
【0004】(式中、Rは水素またはC1-10アルキルを
意味する)。本発明は、上記した化合物の医薬的に許容
される塩およびエステルも含む。塩は、一般に式IIの化
合物を不活性溶剤中で化学当量の適当な酸と化合させる
ことによって生成される酸付加塩として製造される。塩
は、このあと溶剤を蒸発させることによって、あるい
は、塩が自然に沈殿する場合は、濾過により、あるい
は、助溶剤または非極性助溶剤を使用して沈殿させ、続
いて濾過することによって回収される。
【0005】代表的塩およびエステルの例を以下に示
す。酢酸塩およびエステル、ベンゼンスルホン酸塩およ
びエステル、安息香酸塩およびエステル、炭酸水素塩、
硫酸水素塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、臭化物塩、エチ
レンジアミンテトラ酢酸カルシウム、カムシレート、炭
酸塩およびエステル、塩化物塩、クラビュラナート(Cla
vulanate) 、クエン酸塩およびエステル、エチレンジア
ミンテトラ酢酸塩およびエステル、エジシレート(Edisy
late) 、エストレート(Estolate)、エシレート(Esylat
e) 、コハク酸エチル、フマル酸塩およびエステル、グ
ルセプテート、グルコヘプトナート、グルコナート、グ
ルタミン酸塩およびエステル、グリコリルアルサニル酸
塩およびエステル、ヘキシルレゾルシン酸塩およびエス
テル、ハイドラバミン、ハイドロブロマイド、ハイドロ
クロライド、ヨウ化物塩、イソチオン酸塩およびエステ
ル、ラクトン酸塩およびエステル、ラクトビオン酸塩お
よびエステル、ラウリン酸塩およびエステル、リンゴ酸
塩およびエステル、マレイン酸塩およびエステル、マン
デル酸塩およびエステル、メシレート、硫酸メチル、ム
コ酸塩およびエステル、ナプシラート、硝酸塩およびエ
ステル、オレイン酸塩およびエステル、シュウ酸塩およ
びエステル、パモイン酸塩およびエステル(エンボナー
ト)、パルミチン酸塩およびエステル、パントテン酸塩
およびエステル、ホスフェート/ジホスフェート、ポリ
ガラクトロナート、サリチル酸塩およびエステル、ステ
アリン酸塩およびエステル、セバシン酸塩およびエステ
ル、タンニン酸塩およびエステル、酒石酸塩およびエス
テル、テオクレート、トシレート、トリエチオオドーデ
(Triethiodode)、吉草酸塩およびエステル。本明細書に
おいて、“薬理学的有効量”の語は、研究者または臨床
医によって探究されている組織、系または動物の生物学
的または医薬的反応を引き出すような薬剤の量を意味す
る。本明細書において、“抗生物質的有効量”の語は、
ホスト生物がその感染症に打ち克つことができるような
態様で、細菌を抑制するのに十分なレベルの感染部位に
おける抗菌作用を達成する抗生化合物の量を意味する。
【0006】本明細書で、“アルキル”とは1乃至10
個の炭素原子を有する環状または線状の直鎖状または分
枝鎖状アルカン、または1またはそれ以上の不飽和度の
2乃至10炭素原子を有する環状または線状の直鎖状ま
たは分枝鎖状アルケンを意味する。式IIの化合物は、入
手の容易な出発物質、試薬および常用合成法を使用して
以下に記載する詳細な説明および実施例あるいはその変
法に従って容易に製造することができる。全体的な製造
プロセスは次ぎのフローシートIに示されている。この
フローシートによる化合物IIに至る諸工程は以下に詳細
に説明されている。それらの反応において、当業者にと
って公知の変更や別法を使用することも可能であるが、
それらについてはここでは詳細には記載しない。
【化8】
【0007】(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシ
イミノエリスロマイシンAの(9Z)異性体への異性化 下記構造式:
【化9】
【0008】の(9Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキ
シイミノエリスロマイシンAが、単工程法で、下記構造
式:
【化10】
【0009】の(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロキ
シイミノエリスロマイシンAを、プロトン溶剤または非
プロトン溶媒の存在で、塩基と反応させることによって
得られる。好ましくは、塩基はアルカリ金属水酸化物で
あり、溶媒はアルコールである。最も好ましくは、塩基
は水酸化リチウム(一水和物として)であり、溶媒はエ
タノールである。この異性化工程を最適化するために
は、化合物(IV)のヒドロキシイミノ基を実質的に脱プロ
トン化するために十分な塩基が必要である。さらに、オ
キシムアニオンが反応条件下で本異性化工程の完遂のた
めに必要な時間安定であることが必要である。塩基を(I
V)へ付加する際、下記化学方程式で示されるような平衡
状態が生じる。
【化11】
【0010】式中、+ Mは適当な対イオンである。アニ
オンに対して実施される仕上げ操作は、オキシムアニオ
ンをプロトン化して中性オキシム生成物混合物を得る操
作を包含し、この混合物から所望のZ−異性体が、結晶
化あるいはクロマトグラフィーとそれに続く結晶化によ
って単離される。平衡混合物中のEオキシムアニオンと
Zオキシムアニオン(および仕上げ後の中性オキシム)
の相対的量は複数のファクターに依存しかつそれにより
制御可能である。それらのファクターには次ぎのものが
含まれる。(a)塩基試薬の強度と量、(b)対イオン
+ Mのサイズと分極性、(c)反応溶媒、(d)反応温
度。適当な塩基は水酸化物、アルコキシド、カーボネー
ト、金属アミド、アミン、金属水素化物などである。下
記の試薬リストは、適当な塩基と溶媒を例示するための
ものである。このリストは網羅的なものではなく、当業
者に公知の他の塩基および溶媒を除外するものではな
い。好ましい塩基と溶媒には*印がつけられており、最
も好ましいものには+印がつけられている。
【0011】塩基 1.水酸化物 *+ LiOH 水酸化リチウム *+ NaOH 水酸化ナトリウ
ム * KOH 水酸化カリウム CsOH 水酸化セシウム Ca(OH)2 水酸化カルシウム Mg(OH)2 水酸化マグネシウム * Me4 NOH テトラメチルア
ンモニウム水酸化物 BnMe3 NOH ベンジルトリメチルアンモニ
ウム水酸化物 Et4 NOH テトラエチルアンモニ
ウム水酸化物 Bu4 NOH テトラブチルアンモニ
ウム水酸化物 2.アルコキシド *+ LiOMe リチウムメトキ
シド *+ LiOEt リチウムエトキ
シド LiOiPr リチウムイソプロポキ
シド LiOnBu リチウムn−ブトキシ
ド LiOsBu リチウムsec−ブト
キシド *+ NaOMe ナトリウムメト
キシド *+ NaOEt ナトリウムエト
キシド NaOPr ナトリウムn−プロポ
キシド NaOiPr ナトリウムイソプロポ
キシド NaOnBu ナトリウムn−ブトキ
シド NaOsBu ナトリウムsec−ブ
トキシド NaOtBu ナトリウムtert−
ブトキシド NaOSiMe3 ナトリウムトリメチル
シラノエート NOMe カリウムメトキシド * KOEt カリウムエトキ
シド KOtBu カリウムtert−ブ
トキシド KOSiMe3 カリウムトリメチルシ
ラノエート KOsBu カリウムsec−ブト
キシド CsOtBu セシウムtert−ブ
トキシド Ca(OMe)2 カルシウムメトキシド * Mg(OEt)2 マグネシウムエ
トキシド Ti(OEt)4 チタニウム(IV)エトキ
シド Ti(Oipr)4 チタニウム(IV)イソプ
ロポキシド BnMe3 NOMe ベンジルトリメチルアンモニウ
ムメトキシド
【0012】3.カーボネート2 CO3 炭酸カリウム * Cs2 CO3 炭酸セシウム Na2 CO3 炭酸ナトリウム 4.アミド(非プロトン溶媒中で使用) LiNH2 リチウムアミド LiNMe2 リチウムジメチルアミ
ド * LiNiPr2 リチウムジイソ
プロピルアミド LiN(C6112 リチウムジシクロヘキ
シルアミド LiN(SiMe32 リチウムビス(トリメチルシ
リル)アミド NaNH2 ナトリウムアミド KN(SiMe32 カリウムビス(トリメチルシ
リル)アミド 5.アミン * TMG 1,1,3,3−テト
ラメチルグアニジン DBU 1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデ
カ−7−エン プロトンスポンジ 1,8−ビス(ジメチルアミ
ノ)ナフタレン 6.水素化物(非プロトン溶媒中で使用) LiH 水素化リチウム * NaH 水素化ナトリウ
ム KH 水素化カリウム 7.溶媒 a.プロトン性2 O(アルコール溶媒と組合せて一般に使用される) *+ MeOH メタノール *+ EtOH エタノール * iPrOH イソプロパノー
ル n−BuOH n−ブタノール s−BuOH sec−ブタノール t−BuOH tert−ブタノール b.非プロトン性 i.非極性(このグループは一般にプロトン性または極
性溶媒と組み合わせて使用される) Et2 O ジエチルエーテル THF テトラヒドロフラン DME ジメトキシエタン PhMe トルエン CH2 Cl2 ジクロロメタン CHCl3 クロロホルム ii.極性 * DMF ジメチルホルム
アミド DMAC ジメチルアセトアミド DMI 1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン * NEP 1−エチル−2
−ピロリジノン * NMP 1−メチル−2
−ピロリジノン HMPA ヘキサメチルホスホロ
アミド MeNO2 ニトロメタン * MeCN アセトニトリル ジオキサン ピリジン DMSO ジメチルスルホキシド
【0013】好ましくは、異性化は溶媒に対してE−オ
キシム1乃至25%w/v、最も好ましくは10%w/
vの濃度で実施される。塩基の使用量は出発E−オキシ
ムの量を基準にして好ましくは1.0乃至10.0モル
当量、より好ましくは1.0乃至3.0モル当量、最も
好ましくは2.0モル当量である。反応は一般に0乃至
80℃の温度、より好ましくは22乃至25℃の温度で
実施される。反応時間は0.5時間乃至20日間であり
得るが、20乃至24時間実施するのが最も好ましい。 (9Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリス
ロマイシンAのベックマン転位
【化12】
【0014】(9Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキシ
イミノエリスロマイシンA(III) の8a−アザ−8a−
ホモエリスロマイシン生成物(II)、(V)および(V
I)への変換はベックマン転位〔"Comprehensive Organi
c Chemistry".,I.O.Sutherland (編集)1979、ニ
ューヨーク、Pergamon Press社出版、398−400頁
および967−968頁参照〕によって行なわれる。一
般的にいえば、ケトオキシムのベックマン転位はカルボ
キシアミドに導かれ、環系内の特別な関係によっては、
環拡大されたラクタムに導かれる。この転位のメカニズ
ムはつぎのとおりである。すなわち最初にオキシムヒド
ロキシ基が1つの脱離基に変換され、この脱離基が該脱
離基に対してanti位置にあるオキシム炭素置換分の附随
的移動と共に消失する。水性媒質中では、これによって
形成された中間体ニトリルウムカチオンは通常、水と反
応してアミド生成物を与える。このニトリリウム中間体
は他の適当な求核性物質によって捕捉されることもあ
り、その結果としてイミドやアミドのごときイミノ生成
物が与えられる。上記ベックマン転位は酸性、中性また
は塩基性の各種条件で実施されている。この変換反応を
促進する普通の酸性試薬の例は濃硫酸、ポリリン酸、塩
化チオニル、五塩化リン、二酸化硫黄、ギ酸などであ
る。これら試薬すべてが全般的にオキシム(III) の転位
のために適用できるものではない。なぜならば、このマ
クロイド分子、特にそのクラジノース糖残基は酸性条件
に対して敏感であるからである。有効的なベックマン転
位は、キシレン中でシリカゲルと共にオキシムを加熱す
ることによっても、あるいは温和な塩基性条件下、ヘキ
サメチルリン酸アミド中でオキシムを加熱することによ
っても起こる。これらの条件は化合物(III) を生成物
(II)、(V)、(VI)へ変換するために特に有用なも
のではない。なぜならばかかる反応条件はオキシム官能
基の異性化に抗するものであるからである。ベックマン
転位を実施するための好ましい方法は、最初にオキシム
基をアルキルスルホニルハロゲン化物、アリールスルホ
ニルハロゲン化物またはアリールスルホン酸水素化物を
使用して−スルホニル化するものである。これにより
生成された中間生成物のオキシムスルホナートは単離す
ることができるが、より一般的実施法として、その場で
転位生成物に変換することができる。スルホニル化と転
位の反応は通常有機塩基または無機塩基の存在で実施さ
れる。この方法はオキシム(III) を転位生成物(II)、
(V)、(VI)へ変換するために特に有用である。オキ
シム(III) の転位を実施するために好ましいスルホニル
化試薬の例としては、塩化メタンスルホニル、塩化ベン
ゼンスルホニル、塩化4−アセトアミドベンゼンスルホ
ニル、塩化p−トルエンスルホニル、ベンゼンスルホン
酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物などが考慮さ
れる。この反応は炭酸水素ナトリウムや炭酸カリウムの
ごとき無機塩基の存在で、あるいは、ピリジン、4−ジ
メチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジ
イソプロピルエチルアミンのごとき有機塩基の存在で実
施される。適当な溶媒の例は、水とアセトンまたは水と
ジオキサンのごとき水性混合物ならびにジクロロメタ
ン、クロロホルム、酢酸エチル、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、トルエン、アセトニトリル、ピリジ
ンのような有機溶媒である。有機溶媒の混合物、特にピ
リジンを含む混合物は特に有用である。反応は一般に−
20℃乃至50℃の反応温度において、スルホニル化剤
の1乃至3モル当量と塩基の1またはそれ以上のモル当
量を使用して実施される。しばしばピリジンが溶媒兼塩
基として使用される。オキシム(III) のベックマン転位
から得られる各生成物の分布は使用された特定の反応条
件に依存する。たとえば、転位反応が塩化p−トルエン
スルホニルと炭酸水素ナトリウムを使用して水性アセト
ン中で実施された場合、主たる生成物はラクタム(II)
と6,9−架橋イミノエーテル(V)である。他方、反
応がピリジン中、塩化p−トルエンスルホニルのごとき
無水条件で実施された場合は、主たる生成物は6,9−
架橋イミノエーテル(V)と9,12−架橋イミノエー
テル(VI)である。
【0015】オキシム(III) のベックマン転位により得
られた生成物は、クロマトグラフィーによって都合よく
精製される。たとえば、ラクタム(II)はシリカゲルの
カラムクロマトグラフィーによって、あるいは、逆相高
圧液体クロマトグラフィーによって容易にイミノエーテ
ル(V)から分離される。また、生成物(V)と(VI)
もクロマトグラフィー法によって分離することができ
る。かくして得られた生成物(VI)はニトロメタンから
の結晶化によりさらに精製することができる。前記した
ように、無水条件下でのオキシム(III) のベックマン転
位は6,9−架橋イミノエーテル(V)と9,12−架
橋イミノエーテル(VI)とからなる生成物混合物を与え
る。9,12−架橋生成物、すなわちC−12の位置に
おいてヒドロキシル基によって中間体ニトリリウム体の
立体選択的分子内トラッピングにより生成される生成物
は、最初はイミノ二重結合に関して異性体である主量形
態と少量形態との混合物として単離される。この最初の
異性体混合物は溶液中でも、あるいは泡状粗生成物とし
て貯蔵中においても、室温において、ほぼ1:1の異性
体混合物となって平衡に達する。最初に形成される主た
る異性体はその混合物をニトロメタン溶液から結晶化す
ることによって単離することができる。
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【0016】Rが1乃至10個の炭素原子を有するアル
キル置換基である式(II)の化合物はフローシートII、
III 、IVに図示した方法によって容易に製造することが
できる。フローシートIIにおいて、非置換ラクタム(I
I、R=H)は、最初に次ぎのアルキル化工程でヒドロ
キシル基を保護するためシリル化される。O−シリル化
は各種の試薬を使用して容易に実施することができ、一
般に、利用可能なヒドロキシル基の3乃至5個が保護さ
れた生成物が得られる。シリル化の程度は使用された具
体的な条件ならびにシリル化剤の使用量に依存する。た
とえば、2,6−ルチジン含有ジクロロメタン中過剰の
トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナートを使
用した場合、あるいは、ピリジン中過剰のビス(トリメ
チルシリル)トリフルオロアセトアミド(BSTFA)
を使用した場合には、過シリル化中間生成物(VII) が与
えられる。N−アルキル化はシリル化中間生成物(VII)
を強塩基とアルキル化剤で処理することによって実施さ
れる。適当な塩基を非限定的に例示すれば、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムおよびリチ
ウムジイソプロピルアミドである。アルキル化剤は式R
Xで表わされるものである。ここでXは臭化物、ヨウ化
物、メタンスルホナート(OMs)、p−トルエンスル
ホナート(OTs)またはトリフルオロメタンスルホナ
ート(OTf)を意味する。このアルキル化反応は通常
非水性溶媒、たとえば、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、トルエン、ジメチルスルホキシド、ジメチル
ホルムアミド、ジメトキシエタンあるいはこれらの混合
物中で実施される。特に好ましいアルキル化法において
は、ジメチルホルムアミド中で水素化ナトリウムを使用
してラクタム基を脱プロトン化し、次いで所望のアルキ
ル置換基を導入するためヨウ化アルキルまたは臭化アル
キルが添加されれる。
【0017】生成したN−アルキル化、O−シリル化中
間生成物(VII) は多数の公知技術のいずれかを使用して
脱シリル化される。代表的な実施方法は酢酸水溶液中で
の加水分解、あるいは、ピリジン中のフッ化水素、ある
いは好ましくは、テトラヒドロフラン中のテトラブチル
アンモニウムフッ化物のごときフッ化物ベースの試薬を
使用する方法である。得られた最終生成物(II)はシリ
カゲルクロマトグラフィー、直接的結晶化、あるいはク
ロマトグラフィーと結晶化の併用によって都合よく精製
することができる。アグリコン環の8a−位にアルキル
置換基を導入するための別の方法がフローシートのIII
とIVに示されている。全般的な化学的方法は1)デソサ
ミンジメチルアミノ基をそのオキシドに変換することに
よる保護、2)イミド化基のN−アルキル化、3)アル
キル化イミド化基のラクタム基への加水分解、および
4)糖N−オキシドの脱酸素化からなるが、2つの図式
中では同じである。両図式の違いは出発物質イミノエー
テルの特定構造の点のみである。すなわち、9,12−
架橋中間生成物(VI)が使用されるか6,9−架橋中間
生成物(V)が使用されるかの相違である。各反応は2
つの図式で等価であるから、説明はフローシートIII の
みに限定する。ただし、その説明はフローシートIVにも
該当するものであることを理解されたい。フローシート
のIII の最初の工程は、デソサミンジメチルアミノ基を
その対応するN−オキシド誘導体(IX)に変換すること
による、アルキル化に対する保護である。この変換は、
ジクロロメタン中m−クロロペル安息香酸のごとき酸化
剤を使用して、あるいはメタノール中水性過酸化水素を
使用して容易に実施される。生じた生成物のイミド化基
は、不活性有機溶媒中で強力なアルキル化剤を使用して
N−アルキル化される。このための適当な組合せはジク
ロロメタン、アセトニトリル、ニトロメタンのごとき溶
媒中でのヨウ化アルキル、アルキルトリフルオロメタン
スルホナートまたはトリアルキルオキソニウム塩の使用
である。これにより生成された四級化イミド化物(X)
は塩基性条件下で容易にN−置換ラクタム中間生成物
(XI)へ加水分解される。(X)から(XI)への変換の
ための代表的試薬は濃水性アンモニアまたは水性エタノ
ール中の水酸化ナトリウムである。フローシートIII の
最後の工程はデソサミニルN−オキシド基の脱酸素反応
である。この変換反応はトリフェニルホスフィンのごと
き脱酸素化剤を使用して、あるいは、パラジウム触媒ま
たはプラチナ触媒の存在下で水素添加することによって
実施される。前記のごとく、最終生成物(II)はクロマ
トグラフィーまたは結晶化によって精製することができ
る。
【0018】抗生物質として、式(II)の化合物は錠
剤、カプセル、ピル、粉末、顆粒、エリキジール、着色
甘味剤、懸濁液、シロップ、エマルジョンなどの経口投
与製剤の形態で投与することができる。同様に静脈注
射、腹腔内注射、皮下注射、筋肉注射など製薬分野の当
業者にとって公知の形態で投与することができる。一般
的には経口投与が好ましい。本化合物の有効かつ非有害
的量が哺乳動物の抗生物質として使用することができ
る。式(II)の化合物を使用する投与処方は各種のファ
クターを考慮して決定される。たとえば、患者のタイ
プ、種、年令、重量、性別、医療条件、さらには処置さ
れるべき症状の重さ、投与ルート、患者の腎機能および
肝機能、さらに使用される特定化合物またはその塩の種
類などのファクターを考慮して決定される。通常の医者
および獣医であれば症状の進行を予防、抑制または阻止
するために必要な有効薬剤量を容易に決定しそして処方
を与えることができる。意図される薬効を得るための式
(II)の化合物の投与量は、1日あたり体重1Kgにつき
約0.2mg(mg/Kg/日)から120mg/Kg/日の範囲
であり、好ましくは4乃至50mg/Kg/日である。本化
合物は、一日の投与量を一回で投与するか、あるいは、
一日の投与量を2、3、または4回に分けて投与するの
が有利である。さらにまた、式(II)の化合物は適当な
ビヒクルを使用して局所剤、耳用製剤または眼科製剤の
形で投与することもできる。
【0019】式(II)の化合物の使用方法としては、こ
の化合物を活性成分とし、典型的には適当な薬剤稀釈
剤、賦形剤またはキャリヤ(本明細書ではこれらをまと
めて「キャリヤ」物質という)に配合して投与する方法
が考慮される。キャリヤの選択は投与される薬の形態、
すなわち、経口錠剤、カプセル、エリキシル、シロップ
などの形態を考慮し、かつ通常の薬剤投与の実際を考慮
しておこなわれる。たとえば、錠剤またはカプセルの形
態で経口投与するためには、活性薬成分を経口用非毒性
の医薬的に許容される不活性キャリヤたとえばラクトー
ス、スターチ、スクロース、グルコース、メチルセルロ
ース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウ
ム、硫酸カルシウム、マニトール、ソルビトールなどに
配合することができる。また、液体の形で経口投与する
ためには、活性経口薬成分を任意の経口用非毒性の医薬
的に許容される不活性キャリヤたとえばエタノール、グ
リセリン、水などに配合することができる。さらに、所
望または必要な場合には、適当な結合剤、滑沢剤、崩壊
剤、着色剤などを配合することもできる。適当な結合剤
の例はスターチ、ゼラチン、天然糖たとえばグルコース
またはβ−ラクトース、コーン甘味料、天然および合成
ゴムたとえばアカシアゴム、トラガカントゴムまたはア
ルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポ
リエチレングリコール、ワックスなどである。崩壊剤の
例はスターチ、メチルセルロース、寒天、ベントナイ
ト、キサンタンガムなどであるが、これらに限定される
ものではない。式(II)の化合物はさらにリポゾーム送
達系たとえば小型単層小胞、大型単層小胞、多層小胞の
形態で投与することもできる。リポゾームは各種のリン
脂質、たとえば、コレステロール、ステアリルアミンま
たはホスファチジルコリンなどから構成することができ
る。式(II)の化合物はさらに、目標到達可能な薬物キ
ャリヤとしての可溶性重合体と組合せることもできる。
このような重合体の例をあげればポリビニルピロリド
ン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリ
ルアミドフェニル、ポリヒドロキシエチルアスパルトア
ミド−フェノールあるいはパルミトイル残基によって置
換されたポリエチレンオキシド−ポリリシンである。さ
らに、式(II)の化合物は、薬剤の制御された放出を達
成するために有用な生物分解可能な重合体と組合せるこ
ともできる。このような重合体の例を示せばポリラクト
ン酸、ポリグリコール酸、ポリラクトン酸とポリグリコ
ール酸との共重合体、ポリエプシロンカプロラクトン、
ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタ
ール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレートな
らびにヒドロゲルの架橋結合されたまたは両親媒性のブ
ロック共重合体である。以下、本発明を説明するための
実施例を記載する。なお、これら実施例については、上
記に例示された別の塩基や溶剤を使用するなどの当技術
分野に通常の知識を有する者にとって公知の多くの変更
が可能であることを理解されたい。
【0020】実施例1
【化18】
【0021】(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシ
イミノエリスロマイシンA ピリジン(500mL)に、エリスロマイシンA(100
g、純度約95%、0.129mol 、アルドリッヒケミ
カル社.,ミルオーキー,ウィスコンシン,Aldrich Ch
emical Inc.,Milwaukee,Wisconsin )を含む溶液に、ヒ
ドロキシルアミンハイドロクロライド(224g、3.
23mol )を添加した。この得られた混合物を室温で2
7時間攪拌し、次いで減圧下、約40℃で濃縮した。こ
の半固体の残渣を高減圧下に一夜置き、次いでエタノー
ル(600mL)と共に15分間攪拌し、濾過した。採集
した固体を熱エタノール(50℃)で洗浄した。濾液と
洗浄液をまとめたものを減圧下で蒸発させ淡青色の泡状
物質を得た。この泡状物質を、水(850mL)と振盪
し、濃厚な乳濁液を得、これを室温で2.5時間攪拌す
ることにより、濾過し得る沈殿物を得た。この沈殿物を
採集し、水(150mL)で洗浄、減圧下で乾燥し、白色
の固体(117.7g)を得た。この粗製の、オキシム
ハイドロクロライドを、5%の重炭酸ナトリウム水溶液
(1000mL)と、メチレンクロライド(1000mL)
中に懸濁させ、この混合物を攪拌しながら、5Nの水酸
化ナトリウム水溶液を添加してpH9.5に調整した。各
層を分離し、水性部を酢酸エチル(500mL)と、エチ
ルエーテル(500mL)で抽出した。まとめた有機層と
抽出液を、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過後、減圧下
で蒸発させ白色の固体(92.3g)を得た。この固体
を熱酢酸エチル(250ml)に溶解し、この溶液を熱ヘ
キサン(400mL)で稀釈し、一夜冷蔵庫内に置いた。
(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリス
ロマイシンAの結晶を得、これを氷冷ヘキサン(250
ml)で洗浄し、減圧下で乾燥し、白色結晶(88.5
g)を得た。 IR(CH2 Cl2 )3560,3400(br),2
980,2950,1735,1460,1389,1
165,1110,1085,1050,and 10
10cm-11 H NMR(CDCl3 )δ5.05(dd,H−1
3),4.90(d,H−1”),4.38(d,H−
1’),4.01(m,H−5”),3.99(d,H
−3),3.74(m,H−8),3.66(s,H−
11),3.54(d,H−5),3.45(m,H−
5’),3.28(s,OCH3 ),3.23(dd,
H−2’),2.96(t,H−4”),2.87
(m,H−2),2.64(q,H−10),2.43
(m,H−3’),2.32(d,H−2”eq),
2.27(s,N(CH32 ),1.98(m,H−
4),1.87(m,H−14a),1.63(m,H
−4’eq),及び1.46(s,6−CH3 ).1 H NMR(CD3 OD)δ5.19(dd,H−1
3),4.48(d,H−1’),4.15(dq,H
−5”),3.98(d,H−3),3.76(m,H
−8),3.70(m,H−5’),3.67(s,H
−11),3.58(d,H−5),3.33(s,O
CH3 ),3.23(dd,H−2’),3.01
(d,H−4”),2.92(m,H−2),2.72
(m,H−10),2.70(m,H−3’),2.4
3(d,H−2”eq),2.33(s,N(CH3
2 ),2.01(m,H−4),1.88(m,H−1
4a),1.72(m,H−4’eq),1.58(d
d,H−2”b),1.48(m,H−14ax),
1.45(s,6−CH3 ),1.26(d,5”−C
3 ),1.23(s,3”−CH3 ),1.14
(s.12−CH3 ),1.10(d,4−CH3 ),
1.05(d,8−CH3 ),及び0.84(t,CH
2 3 ).13 C NMR(CDCl3 )δ175.3,171.
3,103.1,96.3,83.5,80.3,7
8.1,77.1,75.1,74.3,72.6,7
1.2,70.9,68.8,65.4,65.3,4
9.4,44.6,40.3,38.8,37.8,3
5.1,32.6,29.2,27.0,25.4,2
1.5,21.3,18.7,18.6,16.3,1
4.3,10.6,及び9.3.13 C NMR(CD3 OD)δ177.5,171.
6,104.0,98.0,84.2,81.2,7
9.3,78.3,76.3,74.2,72.9,7
2.2,69.0,66.7,65.2,50.0,4
6.3,40.7,39.3,36.2,32.0,2
7.4,26.7,22.3,22.0,21.6,1
9.3,19.1,17.3,16.6,14.8,1
1.2,及び10.2. EI マススペクトラム m/z 748,590,5
74,462,431,416,398,174,15
9,158,及び116.
【0022】実施例2
【化19】
【0023】(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシ
イミノエリスロマイシンAの、(9Z)−9−デオキソ
−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンAへの変換 方法1 無水エタノール(200mL)に、水酸化リチウム−水加
物(2.25g,53.5mMol) を含む溶液を攪拌しな
がら、(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノ
エリスロマイシンA(20.0g,26.7mmol) を添
加した。この溶液を窒素で覆い、室温で一夜攪拌した。
溶剤を減圧下で蒸発させ、残渣を塩水(120mL)と、
酢酸エチル(200mL)に分配した。この混合液のpH
を、塩酸を用いて、11から9.3に調節した。酢酸エ
チルを除き、塩水をさらに酢酸エチル(2×200mL)
を用いて再抽出した。酢酸エチル抽出液をまとめ、塩水
(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で脱水
し、濾過後減圧下で蒸発させ、泡状物(約20g)を得
た。この粗製のオキシム混合物を塩化メチレン(220
mL)に溶解させ、室温で1時間攪拌し、濾過可能の白色
固体(18.7g)を得た。この物質を酢酸エチル(1
00mL)に溶解させ、ニトロメタン(100mL)で稀釈
し、減圧下で50mLの溶剤を蒸発させた。別のニトロメ
タン(50mL)を加え、減圧下で80mLの溶剤を蒸発さ
せた。この溶液に(9Z)−アイソマ−を接種し、室温
で3時間攪拌した。得られた懸濁液を濾過し、固体をニ
トロメタン(20mL)で濯ぎ、窒素気流中で乾燥させ、
白色結晶の(9Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイ
ミノエリスロマイシンA(14.8g,収率74%)を
得た。 融点157−164℃ IR(CHCl3 )3680,3435(br),29
70,2940,1725,1455,1375,13
45,1165,1105,1085,1045,10
05,及び950cm-11 H NMR(CDCl3 )δ5.01(dd,H−1
3),4.87(d,H−1”),4.40(d,H−
1’),3.98(m,H−3 and H−5”),
3.80(s,H−11),3.49(m,H−5 a
nd H−5’),3.27(s,OCH3 ),3.2
1(dd,H−2’),2.99(m,H−4”),
2.8(m,H−8,H−2 and H−10),
2.74(m,H−10),2.43(m,H−
3’),2.32(d,H−2”eq),2.27
(s,N(CH32 ),1.91(m,H−4),
1.87(m,H−14a),1.63(m,H−4’
eq),1.51(m,H−2”b andH−7),
1.42(m,H−14ax),1.37(s,6−C
3 ),1.28(d,10−CH3 ),1.24
(d,5”−CH3 ),1.19(s,3”−CH
3 ),1.18(d,5’−CH3 ),1.12(d,
2−CH3 ),1.11(s,12−CH3 ),1.0
8(d,8−CH3 ),1.04(d,4−CH3 ),
及び0.79(t,CH2 CH3 ).1 H NMR(CD3 OD)δ5.20(br d,H
−13),4.50(br d,H−1’),4.16
(dq,H−5”),4.02(d,H−3),3.7
0(m,H−5’),3.56(br d,H−5),
3.34(s,OCH3 ),3.25(dd,H−
2’),3.03(d,H−4”),2.87(m,H
−8),2.84(m,H−2),2.73(m,H−
3’),2.44(d,H−2”eq),2.33
(s,N(CH32 ),1.97(m,H−4),
1.88(m,H−14a),1.73(m,H−4’
eq),1.64(m,H−7),1.59(dd,H
−2”b),1.47(m,H−14ax),1.36
(br s,6−CH3 ),1.28(d,5”−CH
3 ),1.24(s,3”−CH3 ),1.18(m,
5’−CH3 ,2−CH3 ,8−CH3 and10−C
3 )),1.13(s,12−CH3 ),1.08
(d,4−CH3 ),及び0.86(t,CH2
3 ).13 C NMR(CDCl3 )δ176.2,168.
2,102.8,95.9,83.6(br),79.
3(br),77.9,77.3,75.2,75.
1,72.7,71.0,70.9,68.8,65.
5,65.3,49.4,40.2,39.9(b
r),37.8(br),35.7(br),34.
9,34.1(br),28.9,26.0(br),
21.4,21.3,19.8(br),18.4,1
6.8,15.3(br),10.7,及び9.2.13 C NMR(CD3 OD)δ177.7,170.
0,103.9,97.7,84.3(br),80.
7,79.2,78.1,77.0(br),76.
1,74.1,72.8,71.7(br),69.
2,66.7,65.1,49.9,46.2(b
r),41.8(br),40.8,40.5(b
r),36.0,33.8(br),31.9,26.
7(br),22.8,21.8,21.7(br),
21.6,19.1,17.5,15.8(br),1
2.2(br),11.3,及び10.1. FAB マススペクトラム m/z 749,591,
416,398,174,159,158,及び11
6. 元素分析 C3768213に対する 理論値: 炭素59.34 水素9.15 窒素
3.74 測定値: 炭素59.12 水素8.80 窒素
3.82方法2;EtOH中にLiOH 1.0 無水エタノール(2.55mL)に、水酸化リチウム−水
加物(14.3mg,0.34mmol) を含む溶液に、(9
E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマ
イシンA(225mg,0.34mmol) を添加した。得ら
れた溶液を室温で25時間攪拌し、次いで−20℃の冷
凍庫に68時間置いた。室温まで加温し、この溶液を減
圧下で蒸発させ溶剤を溜去した。残渣を飽和塩化ナトリ
ウム水溶液(5mL)と、酢酸エチル(5mL)と共に攪拌
し、稀塩酸を用いてpHを9.2に調節した。振盪後、相
を分離し、水相を、さらに酢酸エチル(2×2.5mL)
で抽出した。酢酸エチル抽出液を、まとめ飽和塩化ナト
リウム溶液(4mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で脱
水、濾過後、減圧で蒸発させ白色泡状物(263mg)を
得た。この物質を1 H NMR分光法で調べた結果、
(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリス
ロマイシンAと(9Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキ
シイミノエリスロマイシンAとの31:69の混合物で
あった。方法3:EtOH中にLiOH 2.0 無水エタノール(2.9mL)に、水酸化リチウム一水加
物(32.6mg、0.776mmol)を含む溶液に、(9
E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマ
イシンA(291mg、0.333mmol)を添加した。得
られた溶液を窒素環境下、室温で22.5時間攪拌し
た。溶剤を減圧下で溜去し、残渣を酢酸エチル(5mL)
と飽和塩化ナトリウム水溶液(5mL)と共に攪拌し、2
N塩酸を用いて、pHを9に調節した。この混合液を振盪
し、相を分離し、水相をさらに酢酸エチル(2×2.5
mL)で抽出した。酢酸エチル抽出液をまとめ、飽和塩化
ナトリウム溶液(4mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで
脱水後、濾過し、減圧で蒸発させ、白色泡状物(299
mg)を得た。1 H NMRで調べた結果、この物質は、
(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリス
ロマイシンAと、(9Z)−9−デオキソ−9−ヒドロ
キシイミノエリスロマイシンAとの21:79の混合物
であった。方法4:EtOH中にLiOH3.0 無水エタノール(2.4mL)に、水酸化リチウム一水加
物(40.2mg、0.957mmol)を含む溶液に、(9
E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマ
イシンA(239mg、0.319mmol)を添加し、得ら
れた溶液を窒素環境下、室温で21.7時間攪拌した。
方法3に記載したように精製し、白色の泡状物(236
mg)を得た。1 H NMRによると、(9E)−9−デ
オキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンAと、
(9Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリス
ロマイシンAとの19:81の混合物であった。方法5:EtOH中にNaOEt2.0 窒素環境下で、新しく切った金属ナトリウム(48mg、
2.087mmol)を、無水エタノール(7.8mL)に溶
解した。9−デオキソ−9(E)−ヒドロキシイミノエ
リスロマイシンA(782mg、1.043mmol)を添加
し、得られた溶液を室温で攪拌した。数時間後に沈殿し
た結晶は、薄層クロマトグラフにより出発物質のオキシ
ムと同定された。一夜攪拌した後、この混合物は再び透
明な溶液となった。54時間後に、約半分の量(3.9
mL)の反応混合液を除き、減圧下で蒸発させた。ガム状
の残渣を酢酸エチル(5mL)と飽和塩化ナトリウム水溶
液(5mL)と共に攪拌し、稀塩酸(2N及び0.2N溶
液)を用いて、pHを9.2に調節した。この混合物を振
盪し、層を分離し、水相をさらに酢酸エチル(2×2.
5mL)で抽出した。酢酸エチル抽出液をまとめ、飽和塩
水(5mL)で洗浄、硫酸マグネシウムで脱水後、濾過し
減圧下で蒸発させ、白色泡状物(361mg)を得た。こ
の物質は、1 H NMR分光法によれば、9−デオキソ
−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンAの9(E)
と9(Z)のアイソマーの22:78の混合物であっ
た。方法6:EtOH中にNaOH2.0 方法5からの反応溶液の残りの半量を水(0.0188
mL、1.04mmol)で処理し、効率的に、エタノール中
に水酸化ナトリウムとオキシムを含む溶液を得た。この
溶液を室温で23時間攪拌し、次いで方法5で記載した
ように精製し、白色泡状物(402mg)を得た。この物
質は、1 H NMRによれば、9−デオキシ−9−ヒド
ロキシイミノエリスロマイシンAの(9E)と(9Z)
のアイソマーの24:76の混合物であった。方法7:MeOH中にLiOH2.0 メタノール(3.3mL)、(9E)−9−デオキソ−9
−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(330mg、
0.44mmol)、水酸化リチウム一水加物(37mg、
0.88mmol)からなる溶液を室温で65.5時間攪拌
した。次いで、この溶液を−20℃に13日間置いた
後、室温まで加温し、減圧下で溶剤を溜去した。この残
渣を酢酸エチル(5mL)と塩水(5mL)と共に攪拌し、
稀塩酸を用いてpHを9.2に調節した。この混合物を振
盪し、層を分離し、水相をさらに酢酸エチル(2×2.
5mL)で抽出した。酢酸エチル溶液をまとめ、塩水(5
mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水後減圧下で蒸発
させ、白色泡状物(324mg)を得た。この物質は、N
MR分析によれば9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノ
エリスロマイシンAの(9E)と(9Z)の45:55
の混合物であった。方法8:MeOH中にNaOMe2.0 無水メタノ−ル(3.5mL)中に(9E)−9−デオキ
ソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(375
mg、0.5mmol)を含む溶液を氷浴中で冷却、攪拌しな
がら、窒素環境下でメタノール性ナトリウムメチラート
(25重量%の溶液で0.23mL、1.01mmol)をシ
リンジで添加した。冷却用浴を除き、溶液を室温で、窒
素環境下、66時間攪拌した。次いで、この溶液を−2
0℃で13.3日間置いた後、方法7に記載したように
処理し、白色泡状物(329mg)を得た。1 H NMR
分光法で調べた結果、本物質は(9E)−9−デオキソ
−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンAと、(9
Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマ
イシンAとの35:65の混合物であった。方法9:MeOH中にNaOMe 10.0 無水メタノール(4.70mL)中に、(9E)−9−デ
オキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(1
00mg、0.134mmol)を含む溶液を、ナトリウムメ
チラート(メタノールによる25重量%溶液で0.30
5mL、1.335mmol)で処理し、室温で74.5時間
攪拌した。減圧下で溶剤を溜去し、この残渣を酢酸エチ
ル(5mL)と飽和塩水(5mL)と共に攪拌し、2Nの塩
酸を用いて、水層のpHを9.4に調節した。この混合物
を振盪し、層を分離し、水相をさらに酢酸エチル(2×
2.5mL)で抽出した。酢酸エチル層をまとめ塩水(5
mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水、濾過した後、
減圧で蒸発させ白色の泡状物(102mg)を得た。本物
質は、1 H NMR分光法で調べた結果、9−デオキソ
−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンAの(9E)
と(9Z)のアイソマーの26:74の混合物であっ
た。方法10:iPrOH中にLiOH2.0 イソプロパノール(2.7mL)中に水酸化リチウム一水
加物(30.3mg、0.721mmol)を含む部分溶液
に、(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエ
リスロマイシンA(279mg、0.361mmol)を添加
し、この混合物を、蓋をしたフラスコ中で、室温で攪拌
した。数分で微細な白色沈殿が生成し、一夜攪拌後には
この混合物は濁りをおびた懸濁液となった。21時間
後、この混合物を−20℃の冷凍庫に移し、15日間置
いた。室温まで加温し、減圧下で溶剤を溜去し、この残
渣を酢酸エチル(5mL)と塩水(5mL)と共に攪拌し、
稀塩酸でpHを9.2に調節した。この混合物を振盪し、
層を分離し、水相をさらに酢酸エチル(2×2.5ml)
で抽出した。酢酸エチル溶液をまとめ、塩水(4mL)で
洗浄、硫酸マグネシウムで脱水、濾過後減圧で蒸発させ
白色泡状物(249mg)を得た。1 H NMR分光法で
調べた結果、本物質は(9E)−9−デオキソ−9−ヒ
ドロキシイミノエリスロマイシンAと、(9Z)−9−
デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンAと
の26:74の混合物であった。方法11:MeCN中にLiOH 1.0 無水エタノール(5mL)、水酸化リチウム一水加物(2
8mg、0.668mmol)、(9E)−9−デオキソ−9
−ヒドロキシイミノ−エリスロマイシンA(500mg、
0.668mmol)の混合物を、10分間室温で攪拌し溶
液とした。この溶液を減圧下で蒸発させて残渣を得、こ
の残渣をエタノール(10mL)で2回稀釈し、減圧下で
蒸発させ、次いで無水のアセトニトリル(5mL)中に懸
濁させた後、減圧で蒸発させた。固体の残渣を無水のア
セトニトリル(5mL)中に懸濁させ、この混合物を室温
で18日間攪拌した。減圧下で溶剤を溜去した後、その
残渣を酢酸エチル(5mL)と飽和塩化ナトリウム水溶液
(5mL)と共に攪拌し、稀塩酸を用いて水相のpHを9.
5に調節した。この混合物を振盪し、層を分離し、水相
をさらに酢酸エチル(2×2.5mL)で抽出した。酢酸
エチル溶液をまとめ、塩水(5mL)で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで脱水、濾過後減圧で蒸発させ、泡状物(44
2mg)を得た。1 H NMR分光法で調べたところ、本
物質は9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマ
イシンAの(9E)と(9Z)のアイソマーの44:5
6の混合物であった。方法12:DMF中にLiOH 1.0 ジメチルホルムアミド(5mL)、水酸化リチウム一水加
物(28mg)、及び(9E)−9−デオキソ−9−ヒド
ロキシイミノエリスロマイシンA(500mg、0.66
8mmol)の混合物を、蓋をしたフラスコ中で、室温で攪
拌した。数時間後、当初の懸濁液は溶液になった。18
日間と18時間攪拌した後、この溶液を減圧下で蒸発さ
せ、残渣を方法11で記載したように処理して、泡状物
(402mg)を得た。この物質は、1 H NMR分光法
により調べた結果、9−デオキソ−9−ヒドロキシイミ
ノエリスロマイシンAの、(9E)と(9Z)のアイソ
マーの62:38の混合物であった。方法13:MeCN中に、LiN(SiMe32 1.
無水のアセトニトリル(4mL)中に、(9E)−9−デ
オキソ−9−ヒドロキシ−イミノエリスロマイシン(5
00mg、0.668mmol)を含む懸濁液を、リチウムヘ
キサメチルジシラザイド(ヘキサンによる1M溶液で
0.80mL、0.80mmol)で処理した。得られた懸濁
液は速やかに溶液となり、これは数日間室温で攪拌した
後、再び懸濁液となった。18日と19時間後に、この
反応混合物を、方法11に記載したようにして精製し、
泡状物(423mg)を得た。この物質は、1 H NMR
分光法で調べた結果、(9E)−9−デオキソ−9−ヒ
ドロキシイミノエリスロマイシンAと、(9Z)−9−
デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンAと
の50:50の混合物であった。
【0024】実施例3 9(z)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリス
ロマイシンAの結晶化 9(Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリス
ロマイシンAと、(9E)−9−デオキソ−9−ヒドロ
キシイミノエリスロマイシンの、3:1の混合物(3
0.0g)を、よく攪拌されている酢酸エチル(60m
L)に、2分間以上をかけて添加した。溶液が得られて
から、メチレンクロライド(120mL)を速かに添加
し、得られた懸濁液を氷浴上で1時間攪拌した。沈殿を
濾別した後、メチレンクロライド(60mL)で洗浄し、
窒素気流中で乾燥し、(9Z)−9−デオキソ−9−ヒ
ドロキシイミノエリスロマイシンAと、(9E)−9−
デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンAの
86:14の混合物(26.5g)を得た。上記の固体
を酢酸エチル(60mL)に溶解した溶液を、メチレンク
ロライド(120mL)で稀釈した。得られた懸濁液を氷
浴中で冷却し、次いで濾過した。この固体を集め、エチ
レンクロライド(60mL)で濯ぎ、窒素気流中で乾燥
し、(9Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエ
リスロマイシンAと、(9E)−9−デオキソ−9−ヒ
ドロキシルイミノエリスロマイシンAの95:5の混合
物(23.4g)を得た。
【0025】実施例4
【化20】
【0026】9−デオキソ−9(Z)−ヒドロキシイミ
ノエリスロマイシンAのベックマン(Beckmann)の転位に
よる8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンAと、9
−デオキソ−6−デオキシ−6,9−エポキシ−8a,
9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリスロマイ
シンAの合成 方法1; アセトン(2mL)に、(9Z)−9−デオキソ
−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(200m
g、0.27mmol)を溶解し、得られた溶液を氷浴中で
冷却し、窒素環境下で攪拌した。水(2mL)による重炭
酸ナトリウム(84mg、1.0mmol)の溶液を添加し、
次いで、p−トルエンスルホニルクロライド(100m
g、0.53mmol)のアセトン溶液(2mL)を、5分以
上かけて滴下添加した。0〜5℃で、1時間半攪拌した
後、混合物をジクロロメタン(10mL)と水(5mL)で
稀釈し、2NのHClを用いてpHを10から5.5に調
節した。ジクロロメタン層を廃棄し、水相を別のジクロ
ロメタン(2×10mL)で洗浄し、このジクロロメタン
も廃棄した。この水相にジクロロメタン(10mL)を加
え、2.5Nの水酸化ナトリウムでpHを8.5に調節し
た。このジクロロメタン層を除き、水相をさらにジクロ
ロメタン(2×20mL)で抽出した。ジクロロメタン抽
出液をまとめ、無水の硫酸マグネシウムで脱水し、濾過
した後、減圧で蒸発させて泡状の標記化合物(150m
g)の混合物を得た。上記の混合物を、調整用薄層クロ
マトグラフィ−(0.1mm×20×20cmの2つのアナ
ルテク(Analtech)のシリカゲルGFプレート、ジクロロ
メタン−メタノール濃アンモニア水の60:10:1を
用い、展開、溶離)で精製し、8a−アザ−8a−ホモ
エリスロマイシンA(95mg)と、9−デオキソ−6−
デオキシ−6,9−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−
8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンA(33mg)
を得た。方法2: 重炭酸ナトリウム(0.90g,10.7mmo
l)水溶液(20mL)に、p−トルエンスルホニルクロ
ライド(1.00g、5.2mmol)のアセトン溶液(2
0mL)を加えた。得られた懸濁液を−10℃の浴中で冷
却、攪拌し、アセトン(20mL)に(9Z)−9−デオ
キソ−9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(2.
00g,2.7mmol)を溶解させた溶液を、75分かけ
て徐々に添加した。この混合物を−10℃で5時間攪拌
し、次いで10分かけて0℃まで加温し、0−5℃で3
0分間攪拌した。この混合物を減圧下で蒸発させ、アセ
トンを溜去した。水性の残渣を水(40mL)と、ジクロ
ロメタン(60mL)で稀釈、攪拌し、稀塩酸を用いてpH
を5.5に調節した。水層を分離し、ジクロロメタン
(60mL)で洗浄、ジクロロメタン(60mL)で積層、
攪拌し、稀水酸化ナトリウム水溶液でpHを9とした。層
を分離し、水相をさらにジクロロメタン(2×50mL)
で抽出した。pH9の抽出液をまとめ、硫酸マグネシウム
で脱水、濾過後減圧で蒸発させ、ガム状の物質(1.9
7g)を得た。 1H NMR分光法による分析の結果、
本物質は8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンA
と、9−デオキソ−6−デオキシ−6,9−エポキシ−
8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリス
ロマイシンAとの1:1の混合物であった。混合物の粗
生成物を、120:10:1のジクロロメタン−メタノ
ール−濃水酸化アンモニウム(5mL)に溶解し、シリカ
ゲルのカラム(4×16cm)にかけた。このカラムを1
20:10:1のジクロロメタン−メタノール−濃水酸
化アンモニウムで溶離した。150mLを流した後、15
mLづつの画分を集めた。9−13の画分をまとめ、減圧
下で蒸発させて、9−デオキソ−6−デオキシ−6,9
−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a
−ホモエリスロマイシンA(約500mg)を得、また2
2−26の画分をまとめ蒸発させ、8a−アザ−8a−
ホモエリスロマイシンA(約500mg)を得た。後者の
生成物をエーテルから結晶化させ、白色結晶のアミド
(約130mg)を得た。9−デオキソ−6−デオキシ−
6,9−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ
−8a−ホモエリスロマイシンの物理的データ; IR(CHCl3 )3550,3440(br),29
70,2940,2880,1725,1665,14
55,1375,1345,1325,1240,11
70,1105,1080,1050,1015,99
5,and 955cm−11 H NMR(CDCl3 )δ5.02(d,H−
1”),4.90(dd,H−13),4.48(d,
H−1’),4.09(dq,H−5”),4.02
(t,H−3),3.81(d,H−5),3.53
(m,H−5’),3.49(d,H−11),3.4
3(m,H−8),3.35(s,OCH3 ),3.2
0(dd,H−2’),3.07(t,H−4”),
2.75(dq,H−2),2.68(dq,H−1
0),2.52(ddd,H−3’),2.43(d,
H−2”eq),2.28(s,N(CH3 )2),
1.98(ddq,H−4),1.91(m,H−14
a),1.90(dd,H−7a),1.68(dd
d,H−4’eq),1.62(dd,H−2”a
x),1.46(m,H−14b),1.39(s,6
−CH3 ),1.32(d,5”−CH3 ),1.27
(s,3”−CH3 ),1.24(m,H−7b),
1.22(d,5’−CH3 ),1.21(m,H−
4’ax),1.16(d,10−CH3 ),1.15
(d,8−CH3 ),1.15(s,12−CH3 ),
1.14(d,2−CH3 ),1.08(d,4−CH
3 ),及び0.87(t,CH2 CH3 ).13C NM
R(CDCl3 )δ177.6,160.6,102.
4,94.6,80.1,78.9,77.9,77.
4,76.5,75.7,73.0,70.6,70.
0,68.8,65.8,65.6,49.4,44.
9,44.0,42.3,42.1,40.3,34.
5,32.0,28.5,23.8,22.4,21.
5,21.3,21.0,18.2,17.0,16.
4,12.5,10.8,及び8.4. FABマススペクトラム、m/z731,713,60
2,573,555,398,159,158,及び1
16.8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンAの物理的デ
ータ; 融点 170−176℃ IR(CHCl3 )3500(br),3430,33
20,2970,2935,2880,1730,16
30,1560,1525,1455,1375,13
25,1280,1170,1160,1105,10
85,1045,1010,及び995cm-11 H NMR(CDCl3 )δ5.89,(br d,
NH),5.07(d,H−1”),4.92(dd,
H−13),4.43(d,H−1’),4.35
(d,H−3),4.21(m,H−8),4.01
(dq,H−5”),3.58(d,H−5),3.5
0(m,H−5’),3.50(s,H−11),3.
32(s,OCH3 ),3.21(dd,H−2’),
3.03(t,H−4”),2.62(dq,H−
2),2.54(m,H−3’),2.35(m,H−
10),2.35(s,N(CH32 ),2.31
(d,H−2”eq),1.90(m,H−4),1.
89(m,H−14a),1.75(br d,H−
4’eq),1.57(dd,H−2”ax),1.5
1(m,H−7a and H−7b),1.44
(m,H−14b),1.43(s,6−CH3 ),
1.30(d,5”−CH3 ),1.24(s,3”−
CH3 ),1.23(m,H−4’ax),1.23
(d,5’−CH3 ),1.20(d,8−CH3 ),
1.19(d,10−CH3 ),1.18(d,2−C
3 ),1.09(s,12−CH3 ),1.05
(d,4−CH3 ),及び0.89(t,CH2
3 ).13 C NMR(CDCl3 )δ177.6,176.
6,102.7,94.2,83.0,77.9,7
7.0,76.6,74.6,73.7,72.9,7
0.0,69.8,68.8,65.8,65.2,4
9.2,45.8,43.2,42.4,41.0,4
0.4,40.1,34.5,28.3,27.6,2
3.1,21.7,21.5,21.2,18.0,1
6.1,14.6,11.2,10.0,及び9.1. マス スペクトラムm/z749,731,591,5
89,573,416,174,159,158及び1
17. 元素分析;C3768213に対する 理論値 炭素59.34;水素9.15;窒素3.74 測定値:炭素59.24;水素9.15;窒素3.44 120℃による乾燥減失、3.11%
【0027】実施例5 (9Z)−9−デオキソ−9−ヒドロキシイミノエリス
ロマイシンAのベックマン(Beckmann)転移による、9−
デオキソ−6−デオキシ−6,9−エポキシ−8a,9
−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシ
ンA及び9−デオキソ−12−デオキシ−9,12−エ
ポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホ
モエリスロマイシンAの合成
【化21】
【0028】方法1 ピリジン(180mL)中に、(9Z)−9−デオキソ−
9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(23.2
g、0.031mol )を含む溶液を氷冷、攪拌しなが
ら、これにジエチルエーテル(50mL)中に、p−トル
エンスルホニルクロライド(15.0g、0.079mo
l )を含む溶液を、8分かけて滴下添加した。得られた
溶液を、0−5℃で2時間半攪拌し、次いでジクロロメ
タン(400mL)と水(500mL)で稀釈し、5N水酸
化ナトリウムを用いてpHを塩基性の9.5に調節した。
この層を分離し、水相をさらにジクロロメタン(200
mL、100mL)で抽出した。ジクロロメタン抽出液をま
とめ、硫酸マグネシウムで脱水、濾過後、減圧で蒸発さ
せ、油状物を得た。残余のピリジンは2回生成物をトル
エン(100mL)中に取り込ませて除き、溶剤は減圧下
で溜去させた。得られた泡状物(21.4g)は、1
NMR分光分析によれば、9−デオキソ−6−デオキ
シ−6,9−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−
アザ−8a−ホモエリスロマイシンAと、9−デオキソ
−12−デオキシ−9,12−エポキシ−8a,9−ジ
デヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンA
との26:74の混合物であった。方法2 ピリジン(2.0mL)に、(9Z)−9−デオキソ−9
−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(250mg、
0.33mmol)を含む溶液を氷冷し、これにジエチルエ
ーテル(0.5mL)にp−トルエンスルホニルクロライ
ド(160mg、0.84mmol)を含む溶液を急速に添加
した。得られた溶液を0〜5℃で1.5時間攪拌し、次
いでジクロロメタン(4mL)と水(4mL)で稀釈し、5
Nの水酸化ナトリウムを用いて、pHを塩基性の9.5に
調節した。この層を分離し、水相をさらにジクロロメタ
ン(2×4mL)で抽出した。ジクロロメタン抽出液をま
とめ、硫酸マグネシウムで脱水、濾過後、減圧下で蒸発
させ、ヘキサン(4×15mL)でストリップし黄色の固
体(260mg)を得た。この物質は1 H NMR分光分
析によれば、9−デオキソ−6−デオキシ−6,9−エ
ポキシならびに9−デオキソ−12−デオキシ−9,1
2−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8
a−エリスロマイシンの25:75の混合物であった。方法3 ピリジン(2.0mL)中に、(9Z)−9−デオキソ−
9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(250mg、
0.33mmol)を含む溶液を氷冷し、これにアセトニト
リル(0.5mL)に、p−トルエンスルホニルクロライ
ド(160mg、0.84mmol)を含む溶液を急速に添加
した。得られた溶液を0〜5℃で80分間攪拌し、次い
でジクロロメタン(4mL)と水(5mL)で稀釈し、5N
水酸化ナトリウムを用いて、pHを塩基性の9.5に調節
した。この層を分離し、水相をさらにジクロロメタン
(2×4mL)で抽出した。ジクロロメタン抽出液をまと
め、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過後減圧で蒸発させ
泡状物を得、これを、トルエン(2×10mL)とヘキサ
ン(10mL)でストリップし、固体(230mg)を得
た。この物質は、1 H NMR分光分析によれば、9−
デオキソ−6−デオキシ−6,9−エポキシならびに9
−デオキソ−12−デオキシ−9,12−エポキシ−8
a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリスロ
マイシンAの33:67の混合物であった。方法4 ピリジン(2mL)中に、(9Z)−9−デオキソ−9−
ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(250mg、0.
33mmol)を含む溶液を冷却し、これにトルエン(0.
5mL)にp−トルエンスルホニルクロライド(160m
g、0.84mmol)の溶液を急速に添加した。得られた
溶液を0〜5℃で90分間攪拌し、次いでジクロロメタ
ン(4mL)と水(4mL)で稀釈し、1N水酸化ナトリウ
ムを用いて、pHを塩基性の9.5に調節した。この層を
分離し、水相をさらにジクロロメタン(3×4mL)で抽
出した。このジクロロメタン抽出液をまとめ、硫酸マグ
ネシウムで脱水、濾過後、減圧で蒸発させ固体(250
mg)を得た。この物質は1 HNMR分光分析によれば、
9−デオキソ−6−デオキシ−6,9−エポキシならび
に9−デオキソ−12−デオキシ−9,12−エポキシ
−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリ
スロマイシンAの27:73の混合物であった。方法5 ピリジン(2.0mL)中に、(9Z)−9−デオキソ−
9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(250mg、
0.33mmol)を含む溶液を氷冷し、これにベンゼンス
ルホニルクロライド(0.107mL、0.84mmol)を
シリンジで添加した。得られた溶液を0〜5℃で75分
間攪拌し、次いで上記のように処理し、黄色の固体(2
40mg)を得た。この物質は1 H NMR分光分析によ
れば、9−デオキソ−6−デオキシ−6,9−エポキシ
ならびに9−デオキソ−12−デオキシ−9,12−エ
ポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホ
モエリスロマイシンAとの31:69の混合物であっ
た。方法6 ピリジン(2.0mL)中に、(9Z)−9−デオキソ−
9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(250mg、
0.33mmol)を含む溶液を氷冷し、これにメタンスル
ホニルクロライド(0.065mL、0.84mmol)を、
シリンジで添加した。得られた溶液を0〜5℃で2時間
攪拌し、次いで、上記のように処理し類白色の固体(2
46mg)を得た。この物質は1 H NMR分光分析によ
れば、9−デオキソ−6−デオキシ−6,9−エポキシ
−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリ
スロマイシンA、9−デオキソ−12−デオキシ−9,
12−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−
8a−ホモエリスロマイシンA、及び9−デオキシ−
9,12−エポキシ−4”−O−メタンスルホニル−8
a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリスロ
マイシンAの20:70:5の混合物であった。方法7 ピリジン(2.0mL)中に、(9Z)−9−デオキソ−
9−ヒドロキシイミノエリスロマイシンA(250mg、
0.33mmol)を含む溶液を−20℃浴で冷却し、これ
をメタンスルホニルクロライド(0.071mL、0.9
2mmol)で処理した。得られたもや状の溶液を−10か
ら−20℃で90分間攪拌し、次いで上記のように処理
し黄色の固体(254mg)を得た。この物質は、1
NMR分光分析によれば、9−デオキソ−6−デオキシ
−6,9−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−ア
ザ−8a−ホモエリスロマイシンAと、9−デオキソ−
12−デオキシ−9,12−エポキシ−8a,9−ジデ
ヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンAと
の88:12の混合物であった。方法8 ジクロロメタン(5mL)中にピリジン(0.162mL、
2.0mL)を含む液、(9Z)−9−デオキソ−9−ヒ
ドロキシイミノエリスロマイシンA(0.50g、0.
67mmol)、及びp−トルエンスルホニルクロライド
(318mg、1.67mmol)の混合物を、室温で1.5
時間攪拌した。この混合物を水で稀釈し、激しく攪拌し
ながら、5N水酸化ナトリウムでpHを11に調節した。
有機相を分離し、硫酸マグネシウムで脱水、濾過後減圧
で蒸発させ、黄色の固体(570mg)を得た。粗生成物
1 H NMR分光分析によれば、この物質は、9−デ
オキソ−6,9−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8
a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンAと、9−デオ
キソ−9,12−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8
a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンとの80:20
の混合物であった。 カラムクロマトグラフィーによる、9−デオキソ−12
−デオキシ−9,12−エポキシ−8a,9−ジデヒド
ロ−8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンAの精製 下記の工程は、9−デオキソ−12−デオキシ−9,1
2−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8
a−ホモエリスロマイシンAの精製工程を示す。上記の
方法3及び4からの粗生成物を、94:5:1のジクロ
ロメタン−メタノール−トリエチルアミンの混合溶液に
溶解し、これをシリカゲルカラム(230〜400メッ
シュ、2.5×24.5cm、94:5:1のジクロロメ
タン−メタノール−トリエチルアミンで瀑充填)にかけ
た。カラムを94:5:1のジクロロメタン−メタノー
ル−トリエチルアミンで溶離し、6mLづつの画分を集め
た。15−18の画分をまとめ、減圧下で蒸発させ、こ
の残渣をトルエンで2回ストリップし、泡状物の9−デ
オキソ−12−デオキシ−9,12−エポキシ−8a,
9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリスロマイ
シンA(190mg)を得た。この生成物は、1 H及び13
C NMR分光分析によれば、8a,9−イミノ二重結
合について異性化されている主及び従の形の混合物であ
った。 IR(CHCl3 )3550,3390(br),29
75,2940,2880,1735,1690,14
55,1375,1240,1165,1085,10
45,1010,及び970cm-1. FABマススペクトラム,m/z731,713,60
2,573,556,及び158. 9−デオキソ−6−デオキシ−6,9−エポキシ−8
a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリスロ
マイシンAと、9−デオキソ−12−デオキシ−9,1
2−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8
a−ホモエリスロマイシンAのクロマトグラフによる分
離と、9−デオキソ−12−デオキシ−9,12−エポ
キシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモ
エリスロマイシンAの結晶化 方法1で記載した方法で得られた混合物の粗生成物の試
料(4.0g)を、60:10:1のジクロロメタン−
メタノール−濃水酸化アンモニウム水(6mL)に溶解
し、この溶液をEMシリカゲル60のカラム(4.5×
18cm、230〜400メッシュ、60:10:1のジ
クロロメタン−メタノール−濃水酸化アンモニウム水で
瀑充填)にかけた。このカラムを60:10:1のジク
ロロメタン−メタノール−濃水酸化アンモニウム水で溶
離した。溶離液の150mLから165mLの画分を集め、
減圧で蒸発させ、泡状物の9−デオキソ−6−デオキシ
−6,9−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−ア
ザ−8a−ホモエリスロマイシンA(0.34g)を得
た。溶離液の185mLから285mLの画分を集め、減圧
下で蒸発させ、泡状の9−デオキソ−12−デオキシ−
9,12−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−ア
ザ−8a−ホモエリスロマイシンA(1.36g)の2
つの異性体形の混合物を得た。9,12−エポキシ異性
体の混合物を、ニトロメタン(2mL)に溶解させた溶液
を室温で数日静置し、大きい結晶塊が生成した。この混
合物をニトロメタン(10mL)で稀釈し、固体を濾別
し、ニトロメタン(2mL)で洗浄し、高減圧下で乾燥し
た。このようにして得られた白色固体(0.9g)は、
1 H NMR分光分析によれば、ベックマン(Beckmann)
の転位反応で当初生成された主たる9,12−エポキシ
異性体であった。一方、固体の状態では安定であり、ク
ロロホルム−dによる結晶異性体の溶液は、室温で数時
間の間に9−デオキソ−12−デオキシ−6,9−エポ
キシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモ
エリスロマイシンAの2つのイミノ二重結合の異性体の
1:1の混合物に平衡した。9−デオキソ−12−デオ
キシ−9,12−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−
a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンAの物理的デー
タ: 異性体A(結晶異性体) 融点124−130℃(徐々に軟化) IR(CHCl3 )3350,3380(br),29
70,2935,2875,1735,1695,15
60,1460,1375,1250,1165,11
15,1085,1045,1015,及び975c
m-11 H NMR(CDCl3 )δ5.17(dd,H−1
3),4.73(d,H−1”),4.47(d,H−
1”),4.15(dq,H−5”),4.09(d
d,H−3),3.99(br s,H−5),3.8
1(t,H−11),3.68(m,H−8),3.6
5(m,H−5’),3.40(ddd,H−2’),
3.23(s,OCH3 ),2.96(t,H−
4”),2.70(p,H−10),2.68(m,H
−3’),2.57(br d,11−OH),2.4
5(p,H−2),2.31(s,N(CH32 ),
2.28(d,H−2”eq),2.20(d,4”−
OH),2.07(ddq,H−14a),1.90
(br d,H−7a),1.75(dd,H−7
b),1.74(m,H−4),1.70(m,H−
4’eq),1.69(m,H−14b),1.46
(dd,H−2”ax),1.40(s,6−CH
3 ),1.29(m,H−4’ax),1.27(d,
10−CH3 ),1.27(d,5”−CH3 ),1.
25(d,2−CH3 ),1.24(d,5’−CH
3 ),1.21(s,3’−CH3 ),1.18(s,
12−CH3 ),1.07(d,8−CH3 ),1.0
1(d,4−CH3 ),及び0.86(t,CH2
3 ).13 C NMR(CDCl3 )δ174.2,161.
3,106.7,98.3,85.4,84.2,8
0.5,79.8,77.4,75.0,72.3,7
0.3,69.4,66.3,63.8,49.4,4
9.2,49.0,47.1,45.4,43.2,4
0.4,35.0,29.3,27.5,24.6,2
4.4,23.3,21.4,21.0,17.6,1
7.2,16.9,11.3,及び11.2. 元素分析:C3766212に対する 理論値:炭素60.80:水素9.10:窒素3.83 測定値:炭素60.71:水素9.38:窒素3.78 120℃による乾燥減失:2.82%異性体B 1 H NMR(CDCl3 )δ5.20(dd,H−1
3),4.74(d,H−1”),4.48(d,H−
1’),4.17(t,H−3),4.15(m,H−
5”),4.11(dd,H−11),3.97(m,
H−8),3.71(d,H−4),3.62(m,H
−5’),3.30(br dd,H−2’),3.2
3(s,OCH3 ),2.97(t,H−4”),2.
88(d,11−OH),2.85(p,H−10),
2.60(m,H−3’),2.46(p,H−2),
2.28(s,N(CH32 ),2.27(d,H−
2”eq),2.23(d,4”−OH),1.98
(ddq,H−14a),1.84(dd,H−7
a),1.77(m,H−4),1.76(m,H−1
4b),1.66(m,H−4’eq),1.64(d
d,H−7b),1.49(dd,H−2”ax),
1.29(s,6−CH3 ),1.27(d,5”−C
3 ),1.24(m,H−4’ax),1.24
(d,2−CH3 ),1.22(d,5’−CH3 ),
1.19(d,10−CH3 ),1.19(s,3”−
CH3 ),1.14(s,12−CH3 ),1.09
(d,8−CH3 ),1.09(d,4−CH3 ),及
び0.94(t,CH2 3 ).13C NMR(CD
Cl3 )δ174.4,160.5,104.5,9
7.0,86.2,79.1,78.6,77.7,7
7.4,75.1,70.5,69,4,66.0,6
4.7,49.4,48.2,47.7,47.4,4
2.3,40.4,34.9,29.1,25.6,2
4.0,23.6,22.9,21.5,21.0,1
5.8,11.7,10.7,及び9.6.
【0029】実施例6 8a−アザ−8a−アリル−8a−ホモエリスロマイシ
ンAの合成
【化22】
【0030】工程1;2’−0,4”−0,6−0,1
1−0,12−O−ペンタ(トリメチルシリル)−8a
−アザ−8a−ホモエリスロマイシンA 8a−アザ−8a−ホモエリスロマイシンA(748m
g、1mmol)を、ピリジン(2mL、24.7mmol)と、
ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセタミド(2
mL、7.5mmol)の混合液に加え、得られた溶液を室温
で48時間攪拌した。この混合液を減圧で蒸発させ、こ
の残渣をトルエン(それぞれ40mL)で3回稀釈し、減
圧下で蒸発させた。残渣を1:1のヘキサン−ジエチル
エーテル(1mL)に溶解、EMシリカゲル60のカラム
(2.5×24cm、230−400メッシュ、1:1の
ヘキサン−ジエチルエーテルで瀑充填)にかけた。この
カラムを1:1のヘキサン−ジエチルエーテルで溶離
し、10mLずつの画分を集めた。適切な画分をまとめ、
減圧下で蒸発させた。この残渣をベンゼンから凍結乾燥
し、標記化合物を得た。工程2 ;2’−0,4”−0,6−0,11−0,12
−O−ペンタ(トリメチルシリル)−8a−アザ−8a
−アリル−8a−ホモエリスロマイシン 2’−0,4”−0,6−0,11−0,12−O−ペ
ンタ(トリメチルシリル)−8a−アザ−8a−ホモエ
リスロマイシンA(200mg、0.18mmol)を、無水
ジメチルホルムアミド(0.5mL)に溶解し、この溶液
を水素化ナトリウム(鉱物油による80%分散液の5.
5mg、0.184mmol)で処理した。この懸濁液を窒素
で覆い、室温で2時間攪拌した。この反応混合物を、氷
浴中で冷却し、アリルブロマイド(0.016mL、0.
18mmol)で処理した。2時間攪拌後、反応混合物を氷
浴から移動し、室温とさせた。さらに2時間攪拌した
後、この溶液を減圧下で蒸発させ、この残渣をメチレン
クロライド(5mL)と水(5mL)に分配させた。水相を
再び抽出し、そのメチレンクロライド抽出液をまとめ、
硫酸マグネシウムで脱水、濾過後、蒸発させて、粗生成
物を得た。標記化合物はEMシリカゲル60のカラムク
ロマトグラフィー(2.5×24cm、230〜400メ
ッシュ、1:1ヘキサン−ジエチルエーテルで瀑充填)
で精製した。このカラムを1:1のヘキサン−ジエチル
エーテルで溶離し、10mLずつの画分を集めた。適切な
画分をまとめ、蒸発させ、ベンゼンから凍結乾燥し、標
記の化合物を得た。工程38a−アザ−8a−アリル−8a−ホモエリス
ロマイシンA 2’−0,4”−0,6−0,11−0,12−O−ペ
ンタ(トリメチルシリル)−8a−アザ−8a−アリル
−8a−ホモエリスロマイシンA(200mg、0.17
mmol)を、無水テトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、
得られた溶液をテトラブチルアンモニウムフルオライド
(THFによる3.4Mの溶液で0.5mL、1.7mmo
l)で処理した。この溶液を窒素で覆い、室温で18時
間攪拌した。この溶液を、メチレンクロライド(5mL)
と水(5mL)の混合液をよく攪拌している中に添加し、
2N塩酸を用いてpHを4に調節した。メチレンクロライ
ド層を除き、水層をさらにメチレンクロライド(3×5
mL)で洗浄した。メチレンクロライド(5mL)を水相に
加え、その混合物を激しく攪拌しながら、2Nの水酸化
ナトリウムで、pHを10に調節した。このメチレンクロ
ライド層を分離し、水層をさらにメチレンクロライド
(3×5mL)で再抽出した。まとめたpH10のメチレン
クロライド抽出液を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過
後、減圧下で蒸発させて、標記の化合物を得た。
【0031】実施例7 8a−アザ−8a−メチル−8a−ホモエリスロマイシ
ンAの合成
【化23】
【化24】
【0032】工程1;9−デオキソ−12−デオキシ−
9,12−エポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−ア
ザ−8a−ホモエリスロマイシンA 3’−N−オキ
イド 9−デオキソ−12−デオキシ−9,12−エポキシ−
8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリス
ロマイシンA(3.0g、4.1mmol)をメタノール
(24mL)に溶解し、30%の過酸化水素水で処理し、
この混合液を室温で6時間攪拌した。この溶液を、水
(100mL)とジクロロメタン(100mL)との混合液
の氷冷したものに添加し、過剰の酸化剤は亜硫酸ナトリ
ウムの飽和水溶液を注意しながら添加して分解させた。
相を分離し、水層をさらにジクロロメタン(25mL)で
再抽出した。抽出液をまとめ、硫酸マグネシウムで脱水
し、濾過後減圧で蒸発させ、標記の化合物を得た。工程2 ;9−デオキソ−12−デオキシ−9,12−エ
ポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−メ
チル−8a−ホモエリスロマイシンA3’−N−オキサ
イドトリフルオロメタンスルホネート 9−デオキソ−12−デオキシ−9,12−エポキシ−
8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−ホモエリス
ロマイシンA 3’−N−オキサイド(1.0g、1.
34mmol)を、無水のジクロロメタン(10mL)に溶解
し、この溶液をメチルトリフルオロ−メタンスルホネー
ト(0.158mL、1.4mmol)で、5分間かけて処理
した。室温で2時間攪拌した後、溶剤を減圧下で溜去
し、標記の化合物を得た。工程3 ;8a−アザ−8a−メチル−8a−ホモエリス
ロマイシンA 3’−N−オキサイド 50%水性エタノール(5mL)中に、水酸化ナトリウム
(22mg、0.55mmol)を含む溶液を攪拌しながら、
これに、9−デオキソ−12−デオキシ−9,12−エ
ポキシ−8a,9−ジデヒドロ−8a−アザ−8a−メ
チル−8a−ホモエリスロマイシンA 3’−N−オキ
サイドトリフルオロメタンスルホネート(455mg、
0.5mmol)を加えた。この溶液を窒素で覆い、一夜室
温で攪拌した。この反応混合物を減圧下で蒸発させ、そ
の残渣を水(10mL)とジクロロメタン(10mL)に分
配させた。ジクロロメタン相を硫酸マグネシウムで脱水
し、濾過後、減圧下で蒸発させて標記の化合物を得た。工程48a−アザ−8a−メチル−8a−ホモエリス
ロマイシンA 8a−アザ−8a−メチル−8a−ホモエリスロマイシ
ンA 3’−N−オキサイド(100mg、0.11mmo
l)を、エタノール(5mL)に溶解し、この混合物を炭
素上の10%パラジウム(100mg)の存在下、40ps
i で2時間水素化した。この懸濁液を濾過し、濾液を減
圧で蒸発させた。残渣を90:10:1のジクロロメタ
ン−メタノール−濃水酸化アンモニウム(1mL)に溶解
し、EMシリカゲル60のカラム(230−400メッ
シュ、2.5×24cm、90:10:1のジクロロメタ
ン−メタノール−濃水酸化アンモニウムで瀑充填)にか
けた。このカラムを90:10:1のジクロロメタン−
メタノール−濃水酸化アンモニウムで溶離し、6mLずつ
の画分を集めた。薄層クロマトグラフィーによって位置
づけられる生成物を含む画分をまとめ、減圧下で蒸発さ
せて標記の化合物を得た。
【0033】本発明による化合物の活性を測定するため
に採用された試験方法を以下に記載する。実施例8 式(II)の化合物は下表に示すような各種の好気性グラ
ム陽性菌ならびにグラム陰性菌に対して抗菌作用を示
す。検定にはブイヨン培養基中での最小阻止濃度(minim
um inhibitory concentration =MIC)を測定するた
めの液体濁り度測定ミクロ力価法を採用する。MIC終
点(mcg /ml)は細菌の増殖を完全に阻止する(検出可
能な濁り度が存在しない)最低濃度と定義される。MI
Cは絶対値ではなく、むしろ2倍稀釈限度内にある濃度
範囲である。一般的には最初の濃度が128mcg /mlに
設定された12種類の2倍稀釈物が使用される。 表 I 試験管内活性 微生物 MIC値(mcg/ml) 腸球菌(Enterococcus faecalis) MB 5407 16 腸球菌(Enterococcus faecium) MB 5416 ≦0.06 連球菌(Streptococcus agalactiae) CL 1343 0.25 ぶどう球菌(Staphylococcus aureus) MB 2865 1 ぶどう球菌(Staphylococcus epidermidis) MB 5414 2 ぶどう球菌(Staphylococcus haemolyticus) MB 5412 2 連球菌(Streptococcus pneumoniae) CL 2883 ≦0.06 連球菌(Streptococcus pyogenes) MB 2874 ≦0.06 連球菌(Streptococcus pyogenes) MB 5406 128 連球菌(Streptococcus viridans) CL 2943 4 大腸菌(Escherichia coli) MB 2884 32 大腸菌(Escherichia coli) MB 4926 4 肺炎かん菌(Klebsiella pneumoniae) MB 4005 64 腸炎菌(Yersinia enterocoltica) CL 1598 64 シュードモナス菌(Pseudomonas stutzeri) MB 1231 0.12 数値は実施例4の生成物、8a−アザ−8a−ホモエリ
スロマイシンAの場合のものである。
【0034】式(II)の化合物は、試験管内でも生体内
でも抗菌剤として有用であり、その活性スペクトルはエ
リスロマイシンAのそれと類似している。したがって、
本化合物はエリスロマイシンAと同じ目的に、同じ方法
で使用することができる。一般的に、式IIの化合物なら
びにその塩は各種グラム陽性菌たとえば化膿連鎖球菌(S
treptococcus pyogenes)および黄色ぶどう球菌(Staphyl
ococcus aureus) ならびにある種のグラム陰性微生物た
とえば球状または楕円状(cocci) のものに対して試験管
内活性を示す。それらの活性は各種微生物に対する試験
管試験によって容易に実証される。本化合物の試験管内
活性は、それら化合物が局所使用のため、たとえば、病
室用具の殺菌および産業殺菌剤として水処理、汚泥処
理、塗料や木材の防腐などのために役立つことを示して
いる。マクロライド化合物についてこのような用途での
有用性を支持する試験管試験の推定は米国特許第4,5
18,590号明細書に開示されている。局所使用の目
的のためには本化合物を医薬的に許容されるキャリヤ、
または稀釈に配合した薬剤組成物、たとえば軟膏やクリ
ームの形態にするのが便利である。この目的に適当なキ
ャリヤおよび稀釈剤の例は鉱油、植物油および溶剤たと
えば水、アルコール、グリコールまたはこれらの混合物
である。このような薬剤組成物は通常1:4乃至1:2
00の範囲の重量比で式IIの化合物と医薬的に許容され
るキャリヤとを含有する。さらに式IIの抗菌化合物およ
びその薬物学的に許容される塩は生体内で各種グラム陽
性微生物たとえば化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogene
s)および黄色ぶどう球菌(Staphylococcus aureus) なら
びにある種のグラム陰性微生物に対して、ヒトを含む動
物に経口または非経口ルートで投与されて、活性を示
す。本化合物の生体内活性は、試験管内活性に比較し感
応微生物の種類に関してより制限される。その生体内活
性はほぼ均等な体重の複数のマウスに試験微生物を感染
させそして次ぎにテスト化合物をマウスに経口投与また
は皮下注射することにより処置する通常方法によって判
定することができる。マクロライド化合物についてヒト
の処置のため有用であることを支持する生体内試験結果
の分析は前記に引用した米国特許第4,518,590
号明細書に同じく開示されている。以上、本発明を特定
の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の
範囲から逸脱することなく各種の変更、改変および代替
が記載した実施例について可能であることは当技術分野
に通常の知識を有する者にとって容易に理解されるとこ
ろであろう。したがって、本発明は特許請求の範囲の記
載によってのみ限定されるものでありそして特許請求の
範囲は正当に可能なかぎり広く解釈されるべきものであ
る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式の化合物ならびにその医薬的に許
    容される塩およびエステル 【化1】 (式中、Rは水素またはC1-10アルキルを意味する)。
  2. 【請求項2】 下記式の化合物ならびにその医薬的に許
    容される塩およびエステル 【化2】
  3. 【請求項3】 下記式の化合物ならびにその医薬的に許
    容される塩およびエステル 【化3】
  4. 【請求項4】 下記式の化合物ならびにその医薬的に許
    容される塩およびエステル 【化4】
  5. 【請求項5】 製薬的に許容されるキャリヤと抗生物質
    的有効量の請求項1記載の化合物とを含有する薬剤組成
    物。
  6. 【請求項6】 製薬的に許容されるキャリヤと抗生物質
    的有効量の請求項2記載の化合物とを含有する薬剤組成
    物。
  7. 【請求項7】 製薬的に許容されるキャリヤと抗生物質
    的有効量の請求項3記載の化合物とを含有する薬剤組成
    物。
  8. 【請求項8】 製薬的に許容されるキャリヤと抗生物質
    的有効量の請求項4記載の化合物とを含有する薬剤組成
    物。
  9. 【請求項9】 処置を必要とする哺乳動物に薬理学的有
    効量の請求項1記載の化合物を投与することを特徴とす
    る哺乳動物の細菌感染症を処置する方法。
  10. 【請求項10】 処置を必要とする哺乳動物に薬理学的
    有効量の請求項2記載の化合物を投与することを特徴と
    する哺乳動物の細菌感染症を処置する方法。
  11. 【請求項11】 処置を必要とする哺乳動物に薬理学的
    有効量の請求項3記載の化合物を投与することを特徴と
    する哺乳動物の細菌感染症を処置する方法。
  12. 【請求項12】 処置を必要とする哺乳動物に薬理学的
    有効量の請求項4記載の化合物を投与することを特徴と
    する哺乳動物の細菌感染症を処置する方法。
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