JPH05238089A - 印字機の用紙クランプ装置 - Google Patents

印字機の用紙クランプ装置

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JPH05238089A
JPH05238089A JP7580992A JP7580992A JPH05238089A JP H05238089 A JPH05238089 A JP H05238089A JP 7580992 A JP7580992 A JP 7580992A JP 7580992 A JP7580992 A JP 7580992A JP H05238089 A JPH05238089 A JP H05238089A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な機構で部品点数の少ない、印字機の用
紙クランプ装置を提供する。 【構成】 印字機の用紙クランプ装置において、クラン
プと、屈曲及び延伸運動によりクランプを作動するクラ
ンク機構と、カム体と、カム体を掛止してクランプを印
字ドラム面から上昇させるようにカム体にクランク機構
との協働動作を行わせるカム体掛止装置とを備え、印字
ドラムの所定回転位置で適時に用紙を導入し、かつカム
体掛止装置を作動させて第1クランプ次いで第2クラン
プを印字ドラム面から上昇させて、第1クランプで用紙
の先端次いで第2クランプで用紙の後端をそれぞれ独立
に印字ドラム面と間に挟持して用紙を印字ドラム上に掛
止する操作を行わせ、並びに印字ドラムの所定回転位置
でカム体掛止装置を作動させて第1クランプ次いで第2
クランプを印字ドラム面から上昇させ、用紙の掛止操作
を解除して用紙を印字ドラムから解放する操作を行わせ
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印字機の印字ドラムに
給紙された用紙を印字ドラム上に掛止し、又印字ドラム
上の用紙の掛止を解除する印字機の用紙クランプ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】印字機により用紙に印字するに際し、用
紙を印字ドラム上に規定通り正確に巻き付けて掛止しな
いと正確な印字を行うことが出来ない。従って、用紙ク
ランプ装置は、印字ドラム上に用紙を正確に掛止する装
置として印字機の運転上で非常に重要な役割を果してい
る。用紙クランプ装置は、用紙を印字ドラム上に掛止す
る操作において印字ドラムとの緊密な協働作業を必要と
しているのみなならず、印字すべき用紙を印字ドラムに
巻き付けて掛止する操作及び印字の終了した用紙を印字
ドラムから取り外して排紙する操作において、それぞれ
用紙を印字ドラムに給紙する給紙装置及び用紙を排紙す
る排紙装置と密接な協働作業を必要としている。
【0003】上述のように印字ドラム等との緊密な協働
作業を必要としているので、従来の用紙クランプ装置
は、例えば特公昭第53−42605号に記載のフアク
シミリ用送受信紙自動巻き付け排出機構のように、多数
の複雑な構成部品及び部材から構成されていた。特に、
用紙の先端及び後端を印字ドラム上に圧接するクランプ
を印字ドラム面に対して昇降させる機構が複雑で、ソレ
ノイド等の部品を多数必要としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の用紙クランプ装
置が複雑な機構により構成され、かつ多数の部品点数を
必要としていることは、製作段階においては、それだけ
用紙クランプ装置の部品加工、組み立ての製作工程が複
雑になり、かつコストも嵩む問題を有していた。更に、
使用段階においては、従来の用紙クランプ装置は、複雑
な機構、特に多数のソレノイドの使用に起因して故障の
頻度も高く、かつ保守管理ため多数の取り替え部品を必
要とした。以上の問題に鑑み、本発明は、より簡単な機
構でより部品点数の少ない、印字機の用紙クランプ装置
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る用紙クランプ装置は、次の記載のよう
に構成されている。それは、円筒体からなる印字ドラム
上に用紙を解除自在に掛止する印字機の用紙クランプ装
置において、印字ドラムの円筒面上にその長手方向に延
在する2個の第1及び第2クランプと、一端がクランプ
に回動自在に連結され、他端が印字ドラムの端面壁に軸
支され、かつ印字ドラムのほぼ半径方向に屈曲及び延伸
自在なクランクと、クランクの屈曲及び延伸運動を案内
するためにクランクに設けれたクランプシャフトと、ク
ランクを付勢して屈曲させ、それにより常時はクランプ
をして印字ドラムを圧接させるクランクバネとを備え
て、それぞれ第1及び第2クランプを作動する2個の第
1及び第2クランク機構と、クランクバネに抗してクラ
ンクを延伸させ、クランプを印字ドラム面から上昇させ
るように第1及び第2クランク機構のクランプシャフト
をして係合従動させるカム面をそれぞれ有し、常時はバ
ネにより付勢されてカム面がクランプシャフトと係合し
ない中立位置を印字ドラムに対して占める、印字ドラム
の駆動軸の回りに回動自在なカム体と、印字ドラムの回
転に対してカム体を掛止して中立位置から離脱させ、ク
ランプを印字ドラム面から上昇させるようにカム体にク
ランク機構との協働動作を行わせるカム体掛止装置とを
備えたことを特徴とする印字機の用紙クランプ装置であ
る。
【0006】以上の構成により、用紙クランプ装置は、
印字ドラムの所定回転位置でカム体掛止装置を作動させ
て第1クランプを次いで第2クランプを印字ドラム面か
ら上昇させ、第1クランプで適時に導入された用紙の先
端を次いで第2クランプで用紙の後端をそれぞれ独立に
印字ドラム面と間に挟持して用紙を印字ドラム上に掛止
し、並びに印字ドラムの所定回転位置でカム体掛止装置
を作動させて第1クランプを次いで第2クランプを印字
ドラム面から上昇させ、用紙の掛止操作を解除して用紙
を印字ドラムから解放する操作を行う。好適には、クラ
ンプシャフトを案内するために印字ドラムの端面壁に設
けれた案内溝は、印字ドラムの長手方向中心からクラン
プに向かう半径方向線に沿って、かつクランプに近い方
の端部が半径方向線から外方に離れるように延在し、ク
ランプシャフトをカム体により駆動して案内溝に沿って
クランプに近い方の端部に移動させることにより、第1
クランプを用紙の先端に対して斜め前方方向に、かつ第
2クランプを用紙の後端に対して斜め後方方向に印字ド
ラムの円筒面から上昇させるようにする。以上の構成に
より、用紙の先端及び後端は、印字ドラム面から上昇し
たクランプに干渉されることなく確実にクランプの下に
進入し、かつ同じく印字ドラム面から上昇したクランプ
に干渉されることなく確実にクランプの下から解放され
ることができる。
【0007】更に好適には、カム体掛止装置は、印字ド
ラムの端面壁に対向した印字機の固定側板に設けられ、
端面壁に直交する方向に接近離間する可動鉄心を有する
クランプソレノイドと、及び可動鉄心に一端が連結され
他方の端部にカム体の掛止孔に係合するクランプピンを
有し、中間に垂直な回動軸を有して水平に回動するクラ
ンプアームとを備え、クランプアームは、固定側板に設
けれた案内枠体により水平に回動するように案内されて
おり、かつ常時はクランプピンと対向する側にバネによ
り付勢されて引張され、クランプピンがカム体に干渉し
ないようにされている。以上の構成により、カム体掛止
装置は、印字ドラムの回転に対して確実にカム体を掛止
することがでる。更に、クランプアームは案内枠体によ
り水平に回動するように案内されているので、可動鉄心
は円滑にかつ正確にクランプソレノイドの中を動くこと
が出来る。因って、クランプソレノイドと可動鉄心との
接触がなく、故障が生じない。
【0008】好適には、共通のクランプを除いて以上の
構成の用紙クランプ装置が印字ドラムの両端面にそれぞ
れ設けられる。以下に、添付図面を参照して実施例に基
づき本発明をより詳細に説明する。尚、以下の実施例
は、一つの例示であって部品の形状、個数等はこれに限
られるものではない。
【0009】
【実施例】図1は、本発明に係る印字機の用紙クランプ
装置の実施例装置10を組み込んだ印字機の右半分を示
す部分的平面図であり、図面上で手前側を便宜的に操作
側と称する。図2は、図1のA−A方向から見た横断面
図である。図3は、図1のB−B方向から見た、用紙ク
ランプ装置10の要部を示す詳細図である。本発明に係
る用紙クランプ装置10を組み込んだ印字機20は、図
1及び図2に示すように基本的には印字ドラム12に用
紙を供給する給紙装置22と、給紙装置22により供給
された用紙を印字ドラム12上に掛止し、印字の終了し
た用紙の掛止を解除する用紙クランプ装置10と、印字
ドラム12等を回転させる駆動機構24と、印字ノズル
13を備えて印字ドラム上の用紙に印字する印字キャリ
ア26と、印字終了後印字ドラム12から取り外された
用紙をトレイに送り出す排紙装置28と、それらの印字
機を構成する装置及び装置の部品の動作を制御する制御
装置29から構成されている。
【0010】図1及び図2を参照して、印字機20を構
成する上述の装置の配置及び構成を説明する。印字機2
0を構成する上述の装置は、水平な台盤16、及びその
上にほぼ直立して固定された左右2枚の側板18A、1
8Bに支持されている。印字ドラム12は、用紙の長
さ、即ち用紙の先端と後端との間の長さにほぼ等しい長
さの円周を有する円筒体であって、図2に示す印字機2
0の全体装置の横断面においてほぼ右側上方に配置さ
れ、印字機20の長手方向のほぼ全長にわたり延在す
る。
【0011】印字ドラム12の駆動軸14は、印字ドラ
ム12の長手方向中心線に沿って延在し、印字機20の
両端部近傍の側板18A、18Bに設けてある軸受部で
軸支され、かつ後述するように側板18Aに配設された
駆動機構24に連結されている。印字ドラム12は、駆
動機構24に駆動されて、右端から見て常時は駆動軸1
4の回りに半時計回りに回転し、後述するように特定の
操作において時計回りに回転する。
【0012】本発明に係る用紙クランプ装置の実施例1
0は、後に詳説するように、2個の第1及び第2クラン
プ46A、46Bと、クランプ46A、46Bをそれぞ
れ駆動する第1及びクランク機構48A、48Bと、カ
ム体50と、カム体掛止装置52とを備えている。図3
に示すように、第1クランプ46Aと第2クランプ46
Bとは、印字ドラム12上で用紙の先端と用紙の後端と
をそれぞれ独立して掛止するために隣接して半径方向線
に対し対称に設けてある。
【0013】給紙装置22は、用紙送り出し用開口先端
部23を印字ドラム12の面の最下位に接するようにし
て印字ドラム12の長手方向に平行に位置させ、それを
右端としてそこから左方に向かって印字機10の下部に
配設されている。給紙装置22の中には、回転自在なピ
ックアップローラ25が用紙送り出し先端部23近傍に
平行に配設されている。ピックアップローラ25は、駆
動機構24により駆動されて回転しながら、給紙装置2
2の内部に配置された用紙カセットから用紙を1枚づつ
取り出し、先端部23の開口を経由印字ドラム12に送
り出す。
【0014】印字キャリア26は、印字ドラム12の長
手方向中心線を含む水平面上に配置されていて、印字ド
ラム12の面に直交した印字ノズル13により印字ドラ
ム12上の用紙を印字し、印字ドラム12の長手方向に
平行に延在する離隔した2本の案内シャフト27に沿っ
て駆動機構24により駆動されて並進する。印字ノズル
13は、高速回転中の印字ドラム12上に掛止された用
紙に対してインクジェットを噴射し、用紙に印字する。
更に、カラープリント等多色刷りの場合には、印字ドラ
ム12の回転により同じ位置に重複して複数の色のイン
クジェットを噴射する。
【0015】排紙装置28は、印字ドラム12のほぼ上
半分を覆う案内板31とそれに隣接した排紙ローラ32
とを備えて、印字ドラムの上方に配置されている。印字
ドラム12から取り外された用紙は、案内板31を経て
排紙ローラ32により所定の排紙トレイに送出される。
尚、排紙ローラ32は、駆動機構24により駆動されて
回転する回転ローラと、回転ローラと対向する位置にあ
る押さえローラとからなり、印字ドラム12から送り出
された用紙を協働してトレイ上に排紙する。
【0016】図1に示すように駆動機構24は、用紙の
給紙及び排紙工程において印字ドラム12、ピックアッ
プローラ25、及び排紙ローラ32を駆動する給紙モー
タ30と、印字キャリア26を案内シャフト27に沿っ
て並進させる印字キャリア駆動モータ33と、給紙モー
タ30の駆動力をピックアップローラ25及び排紙ロー
ラ32に伝達するベルト手段34と、用紙の給紙及び排
紙工程においてベルト手段34を介して印字ドラム12
に駆動力を伝達する歯車機構36と、歯車機構36とド
ラム駆動軸14との間に介設されて、必要に応じて両者
を連結し、又は連結を解除する電磁クラッチ38と、印
字工程において印字ドラム12を高速に回転させるため
の高速直流モータからなるドラム駆動モータ40とから
構成されている。
【0017】給紙モータ30、印字キャリア駆動モータ
33、ベルト手段34、歯車機構36、電磁クラッチ3
8及びドラム駆動モータ40は、全て側板18A上に外
方に給紙モータ30と同じ側に配設されている。給紙モ
ータ30及び印字キャリア駆動モータ33には、ステッ
ピングモータが使用されている。ステッピングモータ
は、印字機20の制御装置29から一つの電気パルスが
与えられる毎に1ステップだけ回転し、その位置で一定
の保持トルクをもって停止し、パルスを与える固定子の
順序を逆にすると逆回転する。給紙モータ30にステッ
ピングモータを使用することにより、印字ドラム12
は、用紙の給紙及び排紙工程において選択的な回転方向
に給紙モータ30の回転ステップ数に応じて必要なステ
ップ数だけ回転し、かつ所定の位置で自在に待機するこ
とが可能となる。尚、制御装置29は、印字機20の台
盤16の下に配設されている。
【0018】印字中は電磁クラッチ38はOFF状態に
あって、印字ドラム12は、ドラム駆動モータ40の駆
動によりドラム駆動軸14の回りに半時計回りで高速回
転する。ドラム駆動モータ40のシャフトは、歯車機構
36の駆動ギア42及び電磁クラッチ38を貫通するド
ラム駆動軸14の延長部にカップリング44を介して連
結されている。給紙モータ30がベルト手段34と歯車
機構36とを介して印字ドラム12に駆動力を伝達して
いる用紙の給紙及び排紙工程中は、ドラム駆動モータ4
0は、電力供給が停止されて、空転する。
【0019】エンコーダ41が、ドラム駆動モータ40
の端部に駆動モータ40のシャフトと同軸に連結され
て、ドラム駆動モータ40のシャフトと連動する。それ
によりドラム駆動モータ40の正確な回転角度が検出さ
れる。ところで、印字の開始時期は、印字ドラム12の
上のクランプが印字キャリアに搭載された印字ノズル1
3がを通過した直後である。従って、印字ドラム12の
印字開始回転位相を正確に決める必要がある。特に、多
色刷りの場合には、用紙の同じ位置に複数の色のインク
ジェットを印字ドラム12の回転毎に噴射しなければな
らないので、より正確に印字ドラム12の印字開始回転
位相を正確に決める必要がある。それには、印字ドラム
12の印字開始回転位相をエンコーダ41で正確に検出
するため、ドラム駆動モータ40の任意の設定回転位相
とエンコーダ41の原点相とを正確に合致させる必要が
ある。
【0020】しかし、実際の製作段階で、ドラム駆動モ
ータ40の設定回転位相とエンコーダ41の原点相とを
正確に合致させるようにしてドラム駆動モータ40とエ
ンコーダ41とを連結することは、不可能に近い。そこ
で本実施例では、印字ドラム12のホームポジションを
定め、一方印字ドラム12がホームポジションにいる時
点近傍の任意の時点のドラム駆動モータ40の回転位相
をエンコーダ41の原点相、即ちドラム駆動モータ40
の回転基準点に定め、そこからの印字ドラムの回転位
相、例えば印字ドラム12の印字開始回転位相、従って
ドラム駆動モータ40の回転角度をエンコーダ41によ
り計測して定めている。
【0021】そのため、ホームポジションを認識するホ
ームポジションセンサー43の信号と回転基準点を認識
するエンコーダ48の信号との間の経過時間を計測する
タイマー機構(図示しない)を備えた制御装置を設
け、、以後はその制御装置によりその経過時間を基に印
字ドラム12の位置制御を行う。本実施例では、クラン
プ46が最下点にいる時の印字ドラム12の位相をホー
ムポジションとしている。印字ドラム12の端面54の
円周上に定めたホームポジション位置からホームポジシ
ョン指示標として突出片45を外方に水平に突出させ、
側板18Aの上部に固定した光電管式ホームポジション
センサー43により印字ドラム12と共に回転するホー
ムポジション指示標45の通過を検出し、ホームポジシ
ョンを認識すると同時にそれ以後の時点での印字ドラム
12の回転位相を検出する。
【0022】以下に本発明に係る用紙クランプ装置の実
施例10について説明する。尚、以下において特に断ら
ないかぎり、図3に示すように、用紙の先端を掛止する
第1クランプ46A及びそれを作動する第1クランク機
構48Aと、用紙の後端を掛止する第2クランプ46B
及びそれを作動する第2クランク機構48Bとは、同じ
部品及び同じ機構からなり、印字ドラム12の中心と第
1クランプ46A及び第2クランプ46Bとの中間を結
ぶ半径方向線I−1に対して対称に印字ドラム12の端
面54に配置されている。よって説明は、必要のない限
り第1(A)及び第2(B)とを区別しない。
【0023】用紙クランプ装置10のクランプ46は、
用紙の先端又は後端を印字ドラム面に圧接するために印
字ドラム12の長手方向に沿って印字ドラム上に延在す
る押板部74と、押板部74から印字ドラムの半径方向
に曲げられたアーム部80を備えている。アーム部80
には、印字ドラムの長手方向に延びる第1クランプシャ
フト78が設けてあって、印字ドラム12の端面54に
設けられた第1案内溝76と係合摺動する。第1案内溝
76は、半径方向線I−Iに沿ってほぼそれと平行な長
孔である。それにより、アーム部80が、従ってクラン
プ46が第1案内溝76に沿って動く。
【0024】第1クランプ46Aのアーム部80Aに沿
って押板部74Aまで板状の突き当て板75が配設され
ており、印字ドラム12に給紙された用紙の先端が突き
当て板75に当接して停止するように構成されている。
尚、第2クランプ46Bには、突き当て板は設けられて
いない。第1クランプ46A及び第2クランプ46B
は、それぞれ第1クランク機構48A及び第2クランク
機構48Bにより作動される。クランク機構48は、一
方の端部が前記クランプ46のアーム部80の端部と印
字ドラム12の長手方向に延びる第2クランプシャフト
90を介して回動自在に連結された第1クランク92
と、一方の端部が印字ドラム12の端面54上の長手方
向に延びる回動軸82の周りに回動自在で他方の端部が
ピン84を介して印字ドラム12の端面の第3案内溝8
6に沿って摺動する第2クランク88とを有する。第1
クランク92の他方の端部は、第2クランク88の中間
部に回動自在に連結されている。
【0025】第3案内溝86は、上述の半径方向線I−
Iの延長線に沿って延長線に対し凸に湾曲した形状の長
孔として印字ドラム12の端面54上の設けてある。第
2クランプシャフト90は、第2案内溝91に沿って摺
動する。第2案内溝91は、印字ドラム12の端面54
に印字ドラム12の中心近傍から上述の半径方向線I−
Iに沿って、かつクランプ50に近い端部で半径方向線
から外方に離れるよう延在している。
【0026】第2案内溝91の上述の配置と形状によ
り、第2クランプシャフト90が上述の半径方向線I−
Iの外方に移動するので、それにより逆にクランプ46
Aは、図5(b)及び図7(b)に示すように半径方向
ではなくある角度を以て用紙の先端に対し斜め前方に傾
斜して外方に突出し、他方クランプ46Bも、図6
(b)及び図8(b)に示すように半径方向ではなくあ
る角度を以て用紙の後端に対し斜め後方に傾斜して外方
に突出するのである。以上の構成により、クランク機構
48は、屈曲及び延伸運動により印字ドラム12のほぼ
半径方向に伸縮自在であって、第1クランプシャフト7
8、第2クランプシャフト90及びピン84を印字ドラ
ム12の端面壁54に設けられた第1、第2及び案内溝
76、91及び88に係合摺動させることにより、クラ
ンクの屈曲及び延伸運動を案内する。
【0027】第1クランプシャフト78は、印字ドラム
12の端面54に一端が固定されてるバネ93によりク
ランプ46と反対側に引張されている。第1クランプシ
ャフト78がクランクバネ93に引張されているので、
常時(特に他の部品又は部材により拘束されていない)
は、クランプ46の第1クランプシャフト78、並びに
クランク機構48の第1クランク92の第2クランプシ
ャフト90及び第2クランク88のピン84は、それぞ
れ第1案内溝76、第2案内溝91及び第3案内溝86
のクランプから最も遠い端に位置している。それによ
り、常時はクランプ46は、押板部74により印字ドラ
ム12上を圧接している。この状態は、図3に示されて
おり、以下本明細書では正規状態と便宜的に称する。
【0028】図5(a)に示すように、カム体50は、
半円形の板状体であって、印字ドラム12の端面54側
にそれと対面して平行に印字ドラム12の駆動軸14の
回りに回動自在に配設されている。カム体50は、端面
54に直交する方向の面からなるカム面56と同じく端
面54に直交する方向に貫通した3個の掛止孔57、5
8及び59を備えている。掛止孔には、後述のカム体掛
止装置52のクランプピン68が貫入して、カム体50
の回転を掛止する。右側上方の掛止孔57は後端クラン
プ操作において使用され、右側下方の掛止孔58は先端
クランプ操作、及び後端開放操作において使用され、左
側上方の掛止孔59は、先端開放操作で使用される。図
5(a)では、カム体50に4個の孔が設けてあるが、
印字機20の両端部で同一型のカム体を使用して製作コ
ストを低減するためである。
【0029】カム面56は、図5(b)に示すようにク
ランク機構48の第1クランプシャフト78に係合して
第1案内溝76に沿って印字ドラム12の円周面に向か
って移動させ、クランクバネ93に抗してクランク機構
48を延伸させることにより、クランプ46を印字ドラ
ム12面から上昇させるようにクランプシャフト78を
駆動する。但し、常時は図5(a)に示すようにバネ6
0により付勢されてカム面56がクランプシャフト78
と係合しない中立位置を印字ドラム12に対して有す
る。中立位置では、クランク機構48は正規状態にあ
り、クランプ46は押板部74により印字ドラム12上
を圧接している。尚、中立位置ではカム面56は、クラ
ンプ46に面し、後述の印字ドラム12のホームポジシ
ョンとは逆の側を向いている。
【0030】カム体掛止装置52は、図5(b)に示す
ようにカム体50に設けれている掛止孔58に係合して
カム体50を印字ドラム12の回転に対して掛止し、一
時的に所定位置で静止させる。カム体掛止装置52は、
それにより、回転する印字ドラム12との協働によりカ
ム体50を上述の中立の配置から離脱させ、クランプ4
6を印字ドラム12面から上昇させるようにカム体50
にクランク機構との協働動作を行わせる。
【0031】カム体掛止装置52は、図1、図2及び図
4に示すように印字ドラム12の端面54に対向した側
板18Aに設けられ、端面54に直交する方向に接近離
間する可動鉄心64を有するクランプソレノイド66
と、可動鉄心64に一端が連結され他方の端部にカム体
50の掛止孔57、58及び59に係合するクランプピ
ン68を備え、中間に垂直な回動軸を有して水平に回動
するクランプアーム70とを備えている。尚、クランプ
アーム70は、水平に回動するように、案内枠体72に
より上下からクランプアーム70を挟むようにして案内
されており、かつ常時はクランプピン68と対向する側
にバネ73により付勢されて引張され、クランプピン6
8がカム体50に干渉しないようにされている。
【0032】押圧ローラ94が、給紙装置22の用紙を
給紙する先端部23と印字ドラム12の最下位部に関し
ほぼ対称にそれと隣接して設けられていて、用紙を印字
ドラム12に巻付ける際に用紙が弛んで皺を生じさせな
いように、又は用紙を印字ドラム12から取り外す際に
用紙が印字ドラム12から落下しないように、用紙を印
字ドラム12に押圧する。押圧ローラ装置95は、ソレ
ノイドを有してその励磁又は励磁の解除により、押圧ロ
ーラ94を印字ドラム12面に押圧したり、又は押圧ロ
ーラ94を印字ドラム12面から退避させたりする。用
紙を印字ドラム12に巻付ける際に、押圧ローラ94に
よる用紙の印字ドラム12への押圧作用が不完全で用紙
が過度に弛んで皺が生じている場合には、印字が正確に
できないので、印字ドラム12に沿って設けられた用紙
たるみセンサー96が皺又は弛みを検知して印字動作を
中止する。
【0033】以下に本発明に係る用紙クランプ装置の実
施例10の動作を図5から図8を参照して説明する。用
紙クランプ装置10は、給紙装置22から送り出された
用紙100の先端102を印字ドラム12のクランプ4
6Aでクランプし、次いで印字ドラム12を印字機20
の右端から見て(以下同様)半時計回りに回転させて用
紙を印字ドラム12に巻きつけ最後に用紙の後端104
をクランプ46Bでクランプして印字ドラム12に対す
る用紙の巻きつけが終了する。この用紙クランプ装置1
0の動作を以下それぞれ先端クランプ動作及び後端クラ
ンプ動作と言う。尚、先端クランプ動作及び後端クラン
プ動作時には、電磁クラッチ38はON状態で印字ドラ
ム12は給紙モータ30により駆動される。
【0034】印字中は、電磁クラッチ38はOFF状態
になっており、印字ドラム12はドラム駆動モータ40
により駆動されてクランプ動作時に比べて遙に速い回転
速度で回転する。印字が終了した後、用紙クランプ装置
10は、クランプ46Aの圧接作用を解除して印字ドラ
ム12上の用紙の先端のクランプを解除し、次いで印字
ドラム12を半時計回りに回転させて用紙を印字ドラム
12から取り外し、最後に用紙の後端を圧接しているク
ランプ46Bの圧接作用を解除して用紙の後端を印字ド
ラム12から解放して排紙装置28に用紙を送りだす。
この用紙クランプ装置10の動作を以下それぞれ先端開
放動作及び後端開放動作と言う。
【0035】次に、図5を参照して先端クランプ動作を
詳しく説明する。印字ドラム12のホームポジションか
ら一定の角度回転した図5(a)に示すA状態で、印字
ドラム12は、TA時間待機し、給紙装置22より送り
出されてくる用紙の到来を待っている。A状態では、ク
ランプ46A、46B、クランク機構48A、48Bと
も前述の正規位置に位置している。カム体50は、同じ
く前述の中立位置にある。正規位置では、クランプ46
の第1クランプシャフト78、並びにクランク機構48
の第1クランク92の第2クランプシャフト90及び第
2クランク88のピン84は、それぞれ第1案内溝7
6、第2案内溝91及び第3案内溝86のクランプから
最も遠い端に位置している。それにより、クランプ46
は、押板部74により印字ドラム12上を圧接してい
る。カム体50は、中立位置ではバネ60により付勢さ
れてカム面56がクランプ50の押板部74に対面する
位置にあり、カム面56はクランプシャフト78と係合
していない中立位置を印字ドラム12に対して有する。
【0036】用紙が給紙装置22の用紙送り出し先端部
23を通過したことを用紙検知センサ96が検知し、か
つTA時間経過すると、印字ドラム12、クランプ4
6、クランプ機構48等は、図5(b)に示すB状態に
移行する。この状態では、カム掛止装置48のクランプ
ソレノイド66が励磁され、クランプピン68がカム体
50の掛止孔58に係合してカム体50をA状態の位置
で掛止する同時に、給紙モータ30を規定のステップ数
だけ逆回転させて、印字ドラム12を僅かに時計方向に
回転させる。それにより、第1クランプシャフト78A
は、カム面56を摺動して、第1案内溝76Aの印字ド
ラム12の円周に最も近い端に移動し、それに応じてク
ランク機構48の第1クランク92の第2クランプシャ
フト90及び第2クランク88のピン84は、それぞれ
第2案内溝91及び第3案内溝86のクランプに最も近
い端に移動する。
【0037】それらの部材の運動により、特に第2クラ
ンプシャフト90が第2案内溝91に沿って半径方向線
I−Iの外方に移動するので、逆にクランプ46Aは、
半径方向ではなくある角度を以て用紙の先端102に対
し斜め前方に傾斜して外方に突出するのである。カム体
50とクランク機構48Aとの上述の協働によりクラン
プ46Aが突出して押板部74Aを印字ドラム12面か
ら上昇させた状態を本明細書では以下クランプA解放状
態と言う。
【0038】クランプ46Aの突き当て板75に用紙が
当接した後、更に用紙の先端102はピックアッップロ
ーラ25により更に給紙モータ30のステップ数で数ス
テップ程度駆動されて突き当て板75を圧接する。これ
は、用紙の先端102がクランプ46Aに当接している
ことを確実にするためであり、かつ用紙が斜行して到来
した場合でも突き当て板75に対し直交する方向に自然
に矯正される。B状態に要する時間は、TB時間と予め
タイマーに設定されている。尚、B状態では印字ドラム
12は、時計回りに回転した後は静止している。
【0039】用紙がクランプ46Aの突き当て板75に
当接すると、即ちA状態からB状態に移行してTB時間
経過すると、印字ドラム12、クランプ46、クランク
機構48等は、C状態に移行する。C状態に入ると、直
ちにカム体掛止装置52はクランプソレノイド66の励
磁を解除してカム体50の掛止孔58からクランプピン
68を後退させてカム体50の掛止を解除する。掛止が
解除されると、カム体50はバネ60の引張によりA状
態と同じ中立位置に戻り、それによりクランク機構48
が同じく正規位置に戻り、クランク機構48に駆動され
てクランク46Aは用紙を印字ドラム12の面を圧接し
て挟持する。C状態に要する時間は、TC時間と予めタ
イマーに設定されている。尚、C状態では印字ドラム1
2は、静止している。
【0040】用紙の先端がクランク46Aによりクラン
プされると、即ちTC時間経過すると、図6(a)に示
すように印字ドラム12は半時計回りに回転して用紙を
印字ドラム12上に巻き付けながらホームポジションに
到達する(D状態)。C状態からD状態に移行する途
中、クランプ46が押圧ローラ装置95上を通過する
と、直ちに押圧ローラ装置95が動作して押圧ローラ9
4を印字ドラム12上に圧接して用紙を印字ドラム12
上に皺が生じないように圧接する。図6(a)に示され
ているD状態で、印字ドラム12は、TD時間待機し、
用紙の後端104の到来を待っている。
【0041】D状態でTD時間経過後、E状態に移行す
る。E状態では、カム掛止装置48のクランプソレノイ
ド66が励磁され、クランプピン68がカム体50の掛
止孔57に係合してカム体50をD状態の位置で掛止す
る同時に、印字ドラム12は半時計方向に規定された数
のステップ数だけ給紙モータ30により駆動されて規定
の角度だけ回転する。それにより、第1クランプシャフ
ト78Bは、カム面56を摺動して、第1案内溝76B
のクランプ46Bに近い端部に移動し、それに応じてク
ランク機構48Bの第1クランク92Bの第2クランプ
シャフト90B及び第2クランク88Bのピン84B
は、それぞれ第2案内溝91B及び第3案内溝86Bの
クランプに最も近い端に移動する。
【0042】それらの部材の運動により、特に第2クラ
ンプシャフト90Bが第2案内溝91Bに沿って半径方
向線I−Iの外方に移動するので、逆にクランプ46B
は、図6(b)に示すように半径方向ではなくある角度
を以て用紙の後端に対し斜め後方に傾斜して外方に突出
する。カム体50とクランク機構48Bとの上述の協働
によりクランプ46Bが突出して押板部74Bが印字ド
ラム12面から上昇させた状態を本明細書では以下クラ
ンプB解放状態と言う。E状態に要する時間は、TE時
間と予めタイマーに設定されている。尚、E状態では印
字ドラム12は、半時計回りに回転した後静止してい
る。
【0043】用紙の後端104がクランプ46Bの押板
部74Bの下に位置すると、即ちD状態からE状態に移
行してTE時間経過すると、印字ドラム12及び印字ド
ラム12の端面54に沿って配設された各部材は、F状
態に移行する。F状態に入ると、直ちにカム体掛止装置
52はクランプソレノイド66の励磁を解除してカム体
50の掛止孔58からクランプピン68を後退させてカ
ム体50の掛止を解除する。掛止が解除されると、カム
体50はバネ60の引張によりD状態と同じ中立位置に
戻り、それによりクランク機構48が同じく正規位置に
戻り、クランク機構48に駆動されてクランク46Bは
用紙の後端104を印字ドラム12の面を圧接して挟持
する。以上の動作の後、押圧ローラ94は、印字ドラム
12面から退避する。F状態に要する時間は、TF時間
と予めタイマーに設定されている。
【0044】印字が終了すると、印字ドラム12は、図
7(a)に示すようにホームポジションから180°位
相が異なるU状態でTU時間停止する。U状態では、ク
ランプ50は、印字ドラム12上で最高位置に位置して
いる。次いで、図7(b)に示すV状態に移行する。V
状態では、カム掛止装置48のクランプソレノイド66
が励磁され、クランプピン68がカム体50の掛止孔5
9に係合してカム体50をU状態の位置で掛止する
【0045】同時に、印字ドラム12を時計方向に規定
のステップ数だけ回転させる。それにより、クランク機
構46Aは、クランプA解放状態になり、クランプ46
Aは用紙の先端後方に傾斜した方向に外方に突出する。
押圧ローラ装置92を作動させて押圧ローラ94で用紙
を印字ドラム12上に圧接する。クランプ46Aが突出
するので、用紙の先端は印字ドラム12面から跳ね上が
る。V状態に要する時間は、TV時間と予めタイマーに
設定されている。
【0046】用紙の先端がクランプ46Aから解放され
ると、即ちU状態からV状態に移行してTV時間経過す
ると、印字ドラム12、クランプ46、クランク機構4
8は、図7(c)に示すW状態に移行する。W状態に入
ると、直ちにカム体掛止装置52はクランプソレノイド
66の励磁を解除してカム体50の掛止孔59からクラ
ンプピン68を後退させてカム体50の掛止を解除す
る。掛止が解除されると、カム体50はバネ60の引張
によりU状態と同じ中立位置に戻り、それによりクラン
ク機構48が同じく正規位置に戻り、クランク機構48
に駆動されてクランク46Aは印字ドラム12の面を圧
接する。用紙の先端102は、クランプ46Aによる挟
持から解放されて自由になる。W状態に要する時間は、
TW時間と予めタイマーに設定されている。尚、W状態
では印字ドラム12は静止しており、押圧ローラ94は
用紙を印字ドラム12上に圧接している。
【0047】W状態でTW時間経過すると、印字ドラム
12を半時計回りに規定のステップ数だけ回転して図8
(a)に示すX状態に移行し、そこで押圧ローラ装置9
5の励磁を解除して押圧ローラ94を印字ドラム12面
から離間させる。この間、用紙は排紙案内板31に沿っ
て前進しながら排出ローラ32に進入する。印字ドラム
12は、X状態でTX時間待機する。
【0048】TX時間経過すると、図8(b)に示すY
状態に移行する。Y状態では、カム掛止装置48のクラ
ンプソレノイド66が励磁され、クランプピン68がカ
ム体50の掛止孔58に係合してカム体50をX状態の
位置で掛止する同時に、印字ドラム12は半時計方向に
僅かに回転する。それにより、クランク機構46Bは、
クランプB解放状態になり、クランプ46Bは用紙の後
端の後方に傾斜した方向に外方に突出する。クランプ4
6Bが突出するので、用紙の後端は印字ドラム12面か
ら跳ね上がる。尚、Y状態では印字ドラム12は、半時
計回りに回転した後静止している。Y状態に要する時間
は、TY時間と予めタイマーに設定されている。
【0049】用紙がクランプ46Bから解放されると、
即ちX状態からY状態に移行してTY時間経過すると、
印字ドラム12、クランプ46B、クランク機構48B
等は、図8(c)に示すZ状態に移行する。Z状態に入
ると、直ちにカム体掛止装置52はクランプソレノイド
66の励磁を解除してカム体50の掛止孔58からクラ
ンプピン68を後退させてカム体50の掛止を解除す
る。掛止が解除されると、カム体50はバネ60の引張
によりX状態と同じ中立位置に戻り、それによりクラン
ク機構48が同じく正規位置に戻り、クランク機構48
に駆動されてクランク46Bは印字ドラム12の面を圧
接する。
【0050】用紙の後端104は、クランプ46Bによ
る挟持から解放されて自由となり、用紙は排紙ローラ3
2により排紙装置28のトレイに導入される。Z状態に
要する時間は、TZ時間と予めタイマーに設定されてい
る。Z状態では印字ドラム12は静止している。尚、Z
状態は、図5(a)に示すA状態と同じであり、印字ド
ラム12は次の用紙を印字するため用紙の到来を待機す
る状態にある。
【0051】
【発明の効果】本発明は、クランプと、屈曲及び延伸運
動によりクランプを作動するクランク機構と、カム体
と、カム体を掛止してクランプを印字ドラム面から上昇
させるように前記カム体に前記クランク機構との協働動
作を行わせるカム体掛止装置とを備え、印字ドラムをス
テッピングモータにより駆動して選択的な回転方向にス
テップ状に回転し、かつ所定の位置で自在に待機させる
ようにしたことにより、簡単な機構で部品点数の少ない
印字機の用紙クランプ装置を実現している。本発明に係
る用紙クランプ装置は、機構が簡単でかつ部品点数が少
ないので、製作容易で製作コストも低く、更に使用に際
しては故障が無く正確に作動し、かつ交換部品も少なく
て済むので保守管理に要する費用も低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印字機の用紙クランプ装置の実施
例装置を組み込んだ印字機の右半分の部分的平面図であ
る。
【図2】図1のA−A方向から見た横断面図である。
【図3】図1のB−B方向から見た、本発明に係る印字
機の用紙クランプ装置の要部を示す詳細図である。
【図4】カム体掛止装置の正面図である。
【図5】図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、先
端クランプ操作における印字ドラム、クランプ、クラン
ク機構等のA状態、B状態及びC状態をそれぞれ示す。
更に、図5(a)はカム体の説明図である。
【図6】図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、後
端クランプ操作における印字ドラム、クランプ、クラン
ク機構等のD状態、E状態及びF状態をそれぞれ示す。
【図7】図7(a)、図7(b)及び図7(c)は、後
端クランプ操作における印字ドラム、クランプ、クラン
ク機構等のU状態、V状態及びW状態をそれぞれ示す。
【図8】図8(a)、図8(b)及び図8(c)は、後
端クランプ操作における印字ドラム、クランプ、クラン
ク機構等のX状態、Y状態及びZ状態をそれぞれ示す。
【符号の説明】
10 本発明に係る用紙クランプ装置の実施例 12 印字ドラム 13 印字ノズル 14 ドラム駆動軸 16 台盤 18 側板 20 印字機 22 給紙装置 23 給紙装置の開口先端部 24 駆動機構 25 ピックアップローラ 26 印字キャリア 28 排紙装置 29 制御装置 30 給紙モータ 31 排紙装置の案内板 32 排紙ローラ 33 印字キャリア駆動モータ 34 ベルト手段 36 歯車機構 38 電磁クラッチ 40 駆動モータ40 41 エンコーダ 42 歯車機構の駆動ギア 43 ホームポジションセンサー 44 カップリング 45 ホームポジション指示標 46 クランプ 48 クランク機構 50 カム体 52 カム体掛止装置 54 端面 56 カム面 57、58、59 掛止孔 60 バネ 62 可動鉄心 66 クランプソレノイド 68 クランプピン 70 クランプアーム 72 案内枠体 73 バネ 74 押板部 75 突き当て板 76 第1案内溝 78 第1クランプシャフト 80 アーム部 82 第2クランクの回動軸 84 ピン 86 第3案内溝 88 第2クランク 90 第2クランプシャフト 91 第2案内溝 92 第1クランク 93 クランクバネ 94 押圧ローラ 95 押圧ローラ装置 96 用紙たるみセンサー 100 用紙 102 用紙の先端 104 用紙の後端

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒体からなる印字ドラム上に用紙を解
    除自在に掛止する印字機の用紙クランプ装置において、 前記印字ドラムの円筒面上にその長手方向に延在する2
    個の第1及び第2クランプと、 一端が前記クランプに回動自在に連結され、他端が印字
    ドラムの端面壁に軸支され、かつ印字ドラムのほぼ半径
    方向に屈曲及び延伸自在なクランクと、前記クランクの
    屈曲及び延伸運動を案内するためにクランクに設けれた
    クランプシャフトと、前記クランクを付勢して屈曲さ
    せ、それにより常時は前記クランプをして印字ドラムを
    圧接させるクランクバネとを備えて、それぞれ前記第1
    及び第2クランプを作動する2個の第1及び第2クラン
    ク機構と、 前記クランクバネに抗して前記クランクを延伸させ、前
    記クランプを印字ドラム面から上昇させるように前記第
    1及び第2クランク機構のクランプシャフトをして係合
    従動させるカム面をそれぞれ有し、常時はバネにより付
    勢されて前記カム面が前記クランプシャフトと係合しな
    い中立位置を印字ドラムに対して占める、印字ドラムの
    駆動軸の回りに回動自在なカム体と、 印字ドラムの回転に対して前記カム体を掛止して前記中
    立位置から離脱させ、前記クランプを印字ドラム面から
    上昇させるように前記カム体に前記クランク機構との協
    働動作を行わせるカム体掛止装置とを備えたことを特徴
    とする印字機の用紙クランプ装置。
  2. 【請求項2】 前記クランプシャフトを案内するために
    前記印字ドラムの端面壁に設けられた案内溝は、前記印
    字ドラムの長手方向中心から前記クランプに向かう半径
    方向線に沿って、かつ前記クランプに近い方の端部が半
    径方向線から外方に離れるように延在し、前記クランプ
    シャフトを前記カム体により駆動して前記案内溝に沿っ
    て前記クランプに近い方の端部に移動させることによ
    り、前記第1クランプを前記用紙の先端に対して斜め前
    方方向に、かつ前記第2クランプを前記用紙の後端に対
    して斜め後方方向に印字ドラムの円筒面から上昇させる
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の印字機の
    用紙クランプ装置。
  3. 【請求項3】 前記カム体掛止装置は、印字ドラムの前
    記端面壁に対向した印字機の固定側板に設けられ、前記
    端面壁に直交する方向に接近離間する可動鉄心を有する
    クランプソレノイドと、及び前記可動鉄心に一端が連結
    され他方の端部に前記カム体の掛止孔に係合するクラン
    プピンを有し、中間に垂直な回動軸を有して水平に回動
    するクランプアームとを備え、前記クランプアームは、
    前記固定側板に設けれた案内枠体により水平に回動する
    ように案内されており、かつ常時は前記クランプピンと
    対向する側にバネにより付勢されて引張され、前記クラ
    ンプピンが前記カム体に干渉しないようにされた、こと
    を特徴とする請求項1に記載の印字機の用紙クランプ装
    置。
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